JP2000296371A - 基板洗浄方法及び基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄方法及び基板洗浄装置

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JP2000296371A
JP2000296371A JP11105569A JP10556999A JP2000296371A JP 2000296371 A JP2000296371 A JP 2000296371A JP 11105569 A JP11105569 A JP 11105569A JP 10556999 A JP10556999 A JP 10556999A JP 2000296371 A JP2000296371 A JP 2000296371A
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cleaning
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rotation speed
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Yoshiaki Yamaguchi
嘉昭 山口
Takehisa Nitta
雄久 新田
Masahiro Miki
正博 三木
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UCT Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄チャンバー内にクリーンルームエアーを
導入する際に有機不純物等の不鈍物が入り込まないよう
にするとともに、基板を高速回転させているときでも洗
浄チャンバー内のエアーを効率良く排気できるようにす
る。 【解決手段】 各洗浄工程(リンス工程を含む)、基板
乾燥工程において、クリーンルームエアーの速度制御と
ともに、ウエハ回転機構106による基板102の回転
数(回転速度)制御を行なう。具体的には、洗浄チャン
バー101内に留まる滞流の発生を生ぜしめない程度の
回転速度で基板102を回転制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板洗浄装置に関
し、特に、半導体ウエハやLCD用基板を少量の洗浄液
で高速洗浄することを可能とする超小型の基板洗浄装置
及び基板洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI世代の進展とともに、ウエハおよ
びデバイス表面の洗浄プロセスの重要性がますます増大
し、今や洗浄プロセスがプロセス全体のステップ数にお
いて最大のプロセスになっている。
【0003】現在のウェット洗浄方式は「バッチ式洗浄
方式」が主流であるが、バッチ式の並列洗浄ではウエハ
およびデバイス表面を均一に清浄化することは本質的に
困難であり、300mmウエハ時代ではますますこの問
題は顕在化している。
【0004】新しい世代のウェット洗浄は、「枚葉式洗
浄方式」に移行し、製造プロセスチャンバーに直結して
配置されなければならない。しかし、製造プロセスチャ
ンバーに直結して配置するためには、「枚葉式洗浄装
置」の小型化が必要となる。
【0005】これまで、本出願の発明者らは、前記「枚
葉式洗浄装置」の技術開発を行い、高応答性を有して各
種薬液の切り替えが速く、一連の洗浄を高速に行える高
スループットの洗浄装置を提供することを目的として、
以下の装置を発明した。
【0006】前記「枚葉式洗浄装置」は、超純水流路に
洗浄液の原液または原ガスを注入して所望の濃度の洗浄
液とする洗浄原液注入手段と、超純水流路に連結され、
所望の濃度に調整された洗浄液(超純水も含む)を基板
の表裏面に同時に供給する洗浄液供給手段と、洗浄液を
介して基板に超音波または、0.5MHz以上の高周波
を重畳する高周波重畳手段と、基板を回転させる回転手
段、または基板および洗浄液供給手段のいずれか1つを
一方向に移動させる移動手段とを有し、超純水流路への
原液または原ガスの注入を制御して、洗浄液による基板
の洗浄と超純水による洗浄とを連続して行えることを特
徴としている。
【0007】前述ような洗浄装置としては、特願平8−
174005号、特願平8−211557号等がある。
また、基板の表面側は、洗浄液供給手段のみで、高周波
を重畳する手段は裏面からのみとすることで構造を単純
化した枚葉式洗浄装置も提案した(特願平9−2527
50号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これまで、基板の表面
をクリーンルーム内の雰囲気に曝されないように窒素ガ
ス等の不活性ガスを充填して洗浄を行う方法が好ましく
用いられていた。しかし、洗浄チャンバーの小型化に伴
い、洗浄時すなわち基板の高速回転時に洗浄チャンバー
内のエアーを効率良く排気することができず、洗浄チャ
ンバー内にケミカルミストが滞在してしまう問題が生じ
ていた。前記ケミカルミストの滞在は、エアーボーンパ
ーティクルとしてのウエハ表面上にパーティクル吸着問
題を誘発する問題があった。
【0009】前記の問題点を解決するためには、洗浄チ
ャンバー内を乱れのない流れにする、いわゆるラミナー
フローを形成することが望ましい。そのようにするため
には、洗浄チャンバー上部より垂直に気体を供給するこ
とが必要である。
【0010】上部より気体を供給し、下部の排気口への
気流の流れを形成できるよう構成するためには、ある程
度は供給量を大きくすることが必要であり、これを窒素
ガス等の不活性ガスのような気体で行うには、コスト面
からあまり現実的ではない。
【0011】一方、クリーンルーム内の洗浄チャンバー
内に取り入れる方法は、低コストで、簡易にラミナーフ
ローに近い状態が得られる。しかしながら、クリーンル
ーム内の空気には、多量の有機不純物が存在し、ウエハ
表面への有機不純物汚染が問題となる。
【0012】最近、特に半導体デバイスの高密度、高集
積化に伴い、環境中の有機不純物の制御が重要になって
きている。これは、枚葉式洗浄装置内の雰囲気について
も例外ではない。
【0013】つまり、枚葉式洗浄装置において、ウエハ
表面上に汚染物を残存させないためには、以下の2つの
条件を同時に満たさなければならない。すなわち、第1
の条件として、基板の高速回転による乱気流を制卸し、
洗浄チャンバー内のエアーを効率よく排気し、ケミカル
ミストを滞在させないようにすることである。第2の条
件として、洗浄チャンバー内の雰囲気に(クリーンルー
ムエアーを導入する際)有機不純物等の不鈍物を存在さ
せないことである。
【0014】本発明は前述の問題点に鑑み、洗浄チャン
バー内に清浄な空気(クリーンルームエアー)を導入し
基板を高速回転させているときでも洗浄チャンバー内の
空気を効率良く排気できるようにする基板洗浄方法及び
基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の基板洗浄方法
は、洗浄チャンバー内に設置された被洗浄基板を円周方
向に回転させながら前記基板に少なくとも1種の洗浄液
を供給することにより、前記基板表面を洗浄する手法で
あって、前記基板を第1の回転数で回転制御しながら当
該基板に前記洗浄液を供給し、基板洗浄を行なう第1の
工程と、前記基板を、前記第1の回転数以下であり、前
記洗浄チャンバー内に前記洗浄液のミストによる滞流の
発生を生ぜしめない程度の定常的な第2の回転数で所定
時間継続的に回転制御しながら、前記洗浄チャンバー内
を排気する第2の工程と、前記所定時間経過後に、前記
洗浄液の供給を停止させる第3の工程とを備えている。
【0016】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
第1〜第3の各工程において、前記洗浄チャンバー内に
フィルターを透過させて清浄化された空気を導入しなが
ら排気を行なう。
【0017】本発明の基板洗浄方法の一態様では、少な
くとも前記第1の工程の際に、前記基板に高周波音波を
照射しながら洗浄する。
【0018】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
第2の回転数を1000(rpm)以下とする。
【0019】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
洗浄液を薬液として前記第1〜第3の各工程を行ない、
しかる後、前記基板上に残存する前記薬液を除去するた
めに前記洗浄液を超純水として前記第1〜第3の各工程
を行うに際して、前記基板に高周波音波を照射しながら
前記第1の工程を行なった後、前記高周波音波照射手段
の駆動を停止させて前記第2の工程を行ない、前記第3
の工程を経た後、前記基板を前記第2の回転数以上の第
3の回転数で回転制御しながら、当該基板を乾燥させる
第4の工程を備える。
【0020】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
第2の回転数を、前記基板上の洗浄液の液膜厚がほぼ均
一な状態で、1000(rpm)以下の所定値を含む徐
々に低速となる複数段階値とする。
【0021】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
第3の回転数を500〜1200(rpm)の範囲内の
所定値とし、前記第4の工程の後、前記基板を徐々に減
速して停止させる。
【0022】本発明の基板洗浄方法の一態様では、前記
第3の回転数を500〜2000(rpm)の範囲内の
所定値を含む徐々に低速となる複数段階値とし、前記第
4の工程の後、前記基板を徐々に減速して停止させる。
【0023】本発明の基板洗浄装置は、洗浄チャンバー
内に設置された被洗浄基板を円周方向に回転させながら
前記基板に少なくとも1種の洗浄液を供給することによ
り、前記基板表面を洗浄する装置であって、各種洗浄過
程において、前記洗浄チャンバー内にフィルターを透過
させて清浄化された空気を導入するとともに、前記基板
の回転数及びその回転継続時間を可変とし、前記洗浄チ
ャンバー内に前記洗浄液による滞流の発生を生ぜしめな
い程度の定常的な回転数で前記基板を所定時間継続的に
回転制御し、前記洗浄チャンバー内を清浄化する。
【0024】本発明の基板洗浄装置は、被洗浄基板が所
定部位に配置される洗浄チャンバーと、前記基板を少な
くとも水平状態で保持するとともに、前記基板を回転数
及びその回転継続時間を可変自在に回転駆動する回転保
持手段と、前記基板に向けて上方及び下方から洗浄液を
噴射する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給手段のいず
れか一方に高周波音波を照射する高周波音波照射手段と
を具備し、前記洗浄チャンバー内にフィルターを透過さ
せて清浄化された空気を導入するとともに、前記洗浄チ
ャンバー内に前記洗浄液による滞流の発生を生ぜしめな
い程度の定常的な回転数で前記基板を所定時間継続的に
回転制御し、前記洗浄チャンバー内を清浄化する。
【0025】本発明の基板洗浄装置の一態様において、
前記フィルターは、有機不純物除去を目的としたフィル
ターと塵芥除去を目的としたフィルターとを少なくとも
含み、これら複数のフィルターが直列に重ねられてい
る。
【0026】本発明の基板洗浄装置の一態様において、
前記有機不純物除去を目的とするフィルターは、有機不
純物を吸着する材料を少なくとも含んでおり、また、前
記塵芥除去を目的とするフィルターは、塵芥のろ過が可
能であり、且つPTFEを含む耐ケミカル性に富む材料
で構成されている。
【0027】本発明の基板洗浄装置の一態様は、清浄化
された空気を前記洗浄チャンバー内に供給するクリーン
ルームエアー供給手段と前記洗浄チャンバー内の空気を
外部に排気するクリーンルームエアー排気手段とを更に
有し、前記クリーンルームエアー供給手段およびクリー
ンルームエアー排気手段のそれぞれに流量調整手段が具
備されている。
【0028】
【作用】本発明の基板洗浄装置においては、各種洗浄過
程において、洗浄チャンバー内にフィルターを透過させ
て清浄化された空気を導入するとともに、前記基板の回
転数及びその回転継続時間を可変とし、洗浄チャンバー
内に留まる前記空気の滞流の発生を生ぜしめない程度の
定常的な回転数で基板を所定時間継続的に回転制御す
る。即ち、本発明者らは、基板の回転数がある所定値以
上となると、洗浄チャンバー内で定常的な滞流が生じ、
この滞流に存する洗浄液のミストが基板表面へ再付着す
ることを解明した。この知見を利用し、前記滞流の発生
を生ぜしめない程度の回転数で基板を回転制御すること
で、洗浄効果を低下させることなく、当該再付着の発生
を抑止して発塵を防止することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の基板洗浄装置の実施形態を説明する。図1にフィルタ
ーを設置した枚葉式洗浄装置の構成図を示す。以下、こ
れを用いて本発明を具体的に説明する。
【0030】図1において、101は洗浄チャンバー、
102はシリコンウエハ等の基板、103は表面洗浄用
のノズル、104は裏面洗浄用のノズル、105はウエ
ハ保持部材、106はウエハ回転機構、107は超音波
発振子、108は回転体部材、109は洗浄原液注入
器、110は超純水流路、111はHEPAフィルタ
ー、112は有機不純物吸着(除去)フィルター、11
3はガス排気口、114は排気流量調整装置、115は
廃液流路である。
【0031】基板102は、当該基板102の端部を3
点、またはそれ以上で保時するウエハ保持部材105に
より保持され、回転体部材108上で回転駆動される。
【0032】洗浄液供給手段として機能するノズル10
3、104には、超純水路110が接続され、さらにこ
の超純水路110には洗浄液の原液または原ガスを所定
量注入し、所定の濃度の洗浄液とする洗浄原液注入器1
09が接続されており、所望の濃度に調整された洗浄液
がノズル103、104から基板102の表裏面に同時
に供給される。なお、洗浄後のリンス工程として、洗浄
液として超純水のみが基板102に供給される過程も存
する。
【0033】ウエハ回転機構106は、基板を少なくと
も水平状態で保持するとともに、基板102を保持した
状態で回転数及びその回転継続時間を可変自在に回転駆
動するものである。
【0034】超音波発振子107は、基板102の洗浄
効果を更に高めるため、洗浄液供給手段のいずれか一
方、ここではノズル104に高周波音波(超音波)を照
射するものである。
【0035】洗浄チャンバーの上部に有機不純物吸着フ
ィルター112、塵芥等を除去するフィルター111
(耐ケミカル対応として、PTFE製)が直列に配置さ
れていて、洗浄チャンバー101内の雰囲気が清浄化さ
れたクリーンルームエアーとなっている。
【0036】このフィルターを通過したクリーンルーム
エアーは、洗浄チャンバー上部より入り、ガス排気口1
13に向けて、上から下への流れを形成する。そして、
排気流量調整装置114によって、その上から下への空
気の流れ(速度)を制御し、基板が高速回転している時
でも、その流れを維持させて効率良く排気することがで
きるようにしている。
【0037】本実施形態では、各洗浄プロセス(超純水
を用いたリンスプロセスを含む)、基板乾燥工程におい
て、クリーンルームエアーの速度制御とともに、ウエハ
回転機構106による基板102の回転数制御(回転速
度制御)を行なう。
【0038】具体的に、基板乾燥工程を含む基板102
の洗浄プロセスの一例を以下に示す。先ず、例えばO3
を含む超純水を用いた洗浄プロセスP1を行う。続いて
HF(フッ酸),H2 2 ,界面活性剤等を含む洗浄液
による洗浄プロセスP2を行い、再びO3 を含む超純水
を用いた洗浄プロセスP3、希フッ酸及びO3 を含む洗
浄液による洗浄プロセスP4、基板102上に残存する
薬液を除去するために超純水のみを用いたリンスプロセ
スP5を経て、基板102を高速回転させつつ乾燥させ
る基板乾燥工程S4を行い、基板102を徐々に減速し
て停止させて終了する。
【0039】上記したプロセスP1〜P4はそれぞれ、
基板102を第1の回転数で回転制御しながら当該基板
102に洗浄液(超純水)を供給し、基板洗浄を行なう
工程S1と、基板102を、第1の回転数以下であり、
洗浄チャンバー101内に洗浄液による滞流の発生を生
ぜしめない程度の定常的な第2の回転数で所定時間継続
的に回転制御しながら、洗浄チャンバー101内を排気
する工程S2と、前記所定時間経過後に、洗浄液の供給
を停止させる工程S3とを有して構成されている。
【0040】ここで、工程S1では、基板102を所定
回転数、例えば1200〜1500rpmの高速回転制
御しながら、当該基板102に洗浄液を供給して基板表
面に液膜を形成しつつ、洗浄を行なう。
【0041】工程S2では、前記滞流の発生を生ぜしめ
ない程度の定常的な第2の回転数として、回転数100
0程度以下、即ち基板102の第2の回転数を1000
(rpm)程度以下の所定値となるように回転制御す
る。ここで、第2の回転数による回転制御時において、
基板102上の洗浄液の液膜厚がほぼ均一な状態、即ち
パーティクル除去を行なうに十分な量の洗浄液が基板1
02上に存するようにする必要がある。
【0042】工程S1,S2において、基板102には
各洗浄液(超純水)が供給されるとともに、更に洗浄効
果を向上させるべく超音波発振子107により超音波が
印加される。
【0043】乾燥工程S4の直前に行なわれるプロセス
P5は、プロセスP1〜P4と同様に工程S1〜S3を
有するが、基板102に超音波を照射しながら工程S1
を行なった後、超音波発振子107の駆動を停止させて
工程S2を行なう。そして工程S2では、後述するよう
に、第2の回転数を1000(m/秒)以下の所定値を
含む徐々に低速となる複数段階値とすることが好まし
い。
【0044】そして、基板102を乾燥させる工程S4
では、基板回転数(第3の回転数)を500〜1200
(rpm)程度の範囲内の所定値となるように回転制御
する。この場合、後述するように、第3の回転数を50
0〜2000(rpm)の範囲内の所定値を含む徐々に
高速となる複数段階値とすることが好ましい。
【0045】上述したように、プロセスP1〜P5の各
工程2(及び乾燥工程S4)において、基板102の回
転数を制御する理由について以下に説明する。
【0046】本発明者らは、基板102の回転数がある
所定値以上となると、洗浄チャンバー内で定常的な滞流
が生じ、この滞流に存する洗浄液のミストが基板表面へ
再付着することを解明した。
【0047】具体的にこの現象を確認するため、図2に
示すように、H2 O(水蒸気)を用いた可視化実験を行
なった。この実験では、クリーンルームエアーの速度を
30(m/秒)に制御し、半径8インチ(10cm)の
基板102を用いてその回転数変化による気流形態を調
べた。先ず0(rpm)では、気流は上から下へ規則的
に流れることが確認された(図2(a))。そして、5
00(rpm)では回転の影響より気流に基板表面に沿
った流れが見られるものの、HEPAフィルター111
及び有機不純物吸着(除去)フィルター112からガス
排気口113へ至る規則的な流れが形成された(図2
(b))。更に回転数を増加させると、1000(rp
m)を超えたあたりから略ドーナツ様の定常的な滞流が
徐々に形成され始めることが確認された(図2(c),
図2(d),図2(e))。なお、図2(d)は平面
図、図2(e)は前記滞流部位を模式的に示した斜視図
である。
【0048】従って、この知見を利用し、前記滞流の発
生を生ぜしめない程度の定常的な回転数で基板102を
所定時間継続的に回転制御することで、洗浄効果を低下
させることなく、パーティクルの再付着の発生を抑止し
て発塵を防止することが可能となる。
【0049】つまり、本実施形態においては前述した2
つの課題を同時に解決するために、第1の手段として、
洗浄チャンバー内雰囲気にクリーンルームエアーを導入
し、上部から下部(排気口)方向への流れを形成させ、
かつ排気流量制御機構により、洗浄チャンバーの気流の
流れを制御することにより、洗浄チャンバー内にラミナ
ーフロー、またはそれに近い流れを形成するようにして
いる。
【0050】このようにするには、清浄化されたクリー
ンルームエアーを洗浄チャンバー上部より導入し、排気
ファンにより、下部へ一様な流れを形成する。そして、
排気流量の制御、すなわち、洗浄チャンバー内の気流が
上から下へ流れる(速度)を制御することにより、基板
の高速回転時においても効率よく排気できるようにして
いる。
【0051】また、第2の手段として、洗浄チャンバー
上部にフィルターを設け、洗浄チャンバー内雰囲気の有
機不純物、塵芥等を除去するようにしている。フィルタ
ーの構成は、第一のフィルタとして有機不純物を除去す
る有機不純物吸着(除去)フィルターを配設する。次
に、第2のフィルタとして、前記フィルタに吸着された
不純物が再離脱したりして起こる発塵の対策として、チ
ャンバー側(有機不純物除去フィルターの下部)に塵芥
除去用のフィルターを直列に配置することを特徴とす
る。
【0052】そして、第3の手段として、クリーンルー
ムエアーの導入とともに基板の回転数(回転速度)をエ
アーの滞流の発生を生ぜしめない程度の値に制御する。
この場合、重要な要素となるのは基板の回転速度(図3
参照)であり、例えば半径8インチの基板であれば、周
縁部における接線速度を10.5(m/秒)程度以下
(即ち、この場合の回転数は1000程度以下)の値と
すれば、滞流を生ぜしめることなく発塵防止が可能とな
る。なお、各工程のうち、特に超純水を用いたリンス工
程及び基板乾燥工程においては、後述するように回転数
範囲を更に規制することにより、更なる塵芥除去効果が
実現する。
【0053】また、これらのフィルターは、低圧力損失
(各フィルター:1m/sec時、<50Pa)である
のが望ましい。更に、塵芥除去用のフィルタに関して
は、PTFEなど耐ケミカル性に富む材質であることが
望ましい。
【0054】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。
【0055】(実施例1:超純水を用いたリンスプロセ
スP5)このリンスプロセスP5は、前プロセスで各種
洗浄液(薬液)により洗浄された基板表面に残存する洗
浄液を除去するものである。このとき、前記工程S2に
おいて、基板の回転数を徐々に低速となる複数段階値に
設定して基板表面への塵芥再付着の状況を調べた。
【0056】図4に結果を示す。ここでは、半径8イン
チの基板を用い、粒径が0.12μm以上のパーティク
ルを計数対象とした。本実施例における洗浄チャンバー
の容積:330×330×550mm3 、排気流量:2
3 /分、気流速度:30cm/秒であった。
【0057】(1)先ず、回転数1500(rpm)、
回転時間16秒で回転駆動を行なったところ、前記滞流
発生を主原因とする比較的多くの塵芥再付着が見られ
た。
【0058】(2)次いで、回転数を2段階値、具体的
には回転数1500(rpm)で回転時間10秒の回転
駆動に引き続いて、回転数1000(rpm)、回転時
間6秒の回転駆動を行なった。その結果、(1)の場合
に比して塵芥量は半分以下に軽減された。
【0059】(3)次いで、回転数を3段階値、具体的
には回転数1500(rpm)で回転時間10秒の回転
駆動に引き続いて、回転数1000(rpm)で回転時
間3秒、回転数500(rpm)で回転時間3秒の回転
駆動を行なった。その結果、(2)の場合に比して更に
塵芥量は半分程度に軽減された。
【0060】(4)次いで、通常では基板洗浄に伴って
当該基板に印加する超音波を停止させた状態で、回転数
を3段階値、具体的には、回転数1500(rpm)で
回転時間10秒の回転駆動に引き続いて、回転数100
0(rpm)で回転時間3秒、回転数500(rpm)
で回転時間3秒の回転駆動を行なった。その結果、
(3)の場合に比して更に塵芥量は半分程度に軽減され
た。
【0061】このように、特に超純水を用いたリンスプ
ロセスP5においては、基板の回転数を徐々に低速とな
る複数段階値に設定することにより、十分な塵芥除去効
果が得られることがわかった。
【0062】(実施例2:基板乾燥工程S4)この基板
乾燥工程S4は、リンスプロセスP5の後に、基板表面
に残存する超純水を蒸発除去する工程である。このと
き、基板の回転数を変え、基板表面への塵芥再付着の状
況を調べた。
【0063】図5に結果を示す。なお、実験の各条件に
ついては粒径が0.16μm以上のパーティクルを計数
対象とした以外は実施例1と同様である。このように、
塵芥量は回転数が1000〜1200(rpm)で極小
値(最小値)を示す。これは、回転数が1000(rp
m)より小さいと、基板回転駆動による残存超純水の除
去効果が低いために塵芥量が大きく、1200(rp
m)より大きいと、前述の如く滞流発生により塵芥量が
増加するためであると考えられる。
【0064】このように、基板乾燥工程S4において
は、半径8インチの基板で1000〜1200(rp
m)の回転数、即ち基板周縁部における接線速度を10
〜13(m/秒)程度に制御することにより、十分な塵
芥除去効果が得られることがわかった。
【0065】続いて、この基板乾燥工程S4において、
第3の回転数を1000〜1800(rpm)の所定値
を含む徐々に高速となる複数段階値として基板表面への
塵芥再付着の状況を調べた。
【0066】具体的には、回転数を3段階値、即ち回転
数1000(rpm)で回転時間10秒の回転駆動に引
き続いて、回転数1200(rpm)で回転時間10
秒、回転数1800(rpm)で回転時間5秒の回転駆
動を行なった。その結果、図5に示すように、第3の回
転数を1200(rpm)のみで基板乾燥工程S4を行
なった場合に比して、塵芥量がほぼ1/5程度に軽減さ
れた。
【0067】この基板乾燥工程S4は、その直前の状態
も含めて、基板表面の全体又は大部分が直接外気に触れ
ることになるため、発塵による影響を極めて受けやすい
工程であり、従って本発明の塵芥除去効果が最も期待さ
れる工程である。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、基板を高速に回転させ
ている時でも効率よく排気することができ、洗浄チャン
バー内にケミカルミストが滞在する問題を良好に解消す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る枚葉式洗浄装置の構成
を示す概念図である。
【図2】H2 O(水蒸気)を用いた洗浄チャンバー内に
おける気流の可視化実験を示す模式図である。
【図3】基板の回転数と回転速度の関係を示す図であ
る。
【図4】超純水を用いたリンス工程における基板の回転
制御形態とパーティクルの再付着量との関係を示す特性
図である。
【図5】基板乾燥工程における基板の回転数とパーティ
クルの再付着量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
101 洗浄チャンバー 102 シリコンウエハ等の基板 103 表面洗浄用のノズル 104 裏面洗浄用のノズル 105 ウエハ保持部材 106 ウエハ回転機構 107 超音波発振子 108 回転体部材 109 洗浄原液注入器 110 超純水流路 111 HEPAフィルター 112 有機不純物吸着(除去)フィルター 113 ガス排気口 114 排気流量調整装置 115 廃液流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 正博 東京都文京区本郷4丁目1番4号 株式会 社ウルトラクリーンテクノロジー開発研究 所内 Fターム(参考) 3B201 AA02 AA03 AB34 AB42 BB24 BB83 BB92 BB93 CC01 CC13 CD11 CD22

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄チャンバー内に設置された被洗浄基
    板を円周方向に回転させながら前記基板に少なくとも1
    種の洗浄液を供給することにより、前記基板表面を洗浄
    する基板洗浄方法であって、 前記基板を第1の回転数で回転制御しながら当該基板に
    前記洗浄液を供給し、基板洗浄を行なう第1の工程と、 前記基板を、前記第1の回転数以下であり、前記洗浄チ
    ャンバー内に前記洗浄液のミストによる滞流の発生を生
    ぜしめない程度の定常的な第2の回転数で所定時間継続
    的に回転制御しながら、前記洗浄チャンバー内を排気す
    る第2の工程と、 前記所定時間経過後に、前記洗浄液の供給を停止させる
    第3の工程とを備えたことを特徴とする基板洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記第1〜第3の各工程において、前記
    洗浄チャンバー内にフィルターを透過させて清浄化され
    た空気を導入しながら排気を行なうことを特徴とする請
    求項1に記載の基板洗浄方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記第1の工程の際に、前記
    基板に高周波音波を照射しながら洗浄することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の基板洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の回転数を1000(rpm)
    以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の基板洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記洗浄液を薬液として前記第1〜第3
    の各工程を行ない、しかる後、前記基板上に残存する前
    記薬液を除去するために前記洗浄液を超純水として前記
    第1〜第3の各工程を行うに際して、 前記基板に高周波音波を照射しながら前記第1の工程を
    行なった後、前記高周波音波照射手段の駆動を停止させ
    て前記第2の工程を行ない、前記第3の工程を経た後、 前記基板を前記第2の回転数以上の第3の回転数で回転
    制御しながら、当該基板を乾燥させる第4の工程を備え
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の基板洗浄方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の回転数を、前記基板上の洗浄
    液の液膜厚がほぼ均一な状態で、1000(rpm)以
    下の所定値を含む徐々に低速となる複数段階値とするこ
    とを特徴とする請求項5に記載の基板洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記第3の回転数を500〜1200
    (rpm)の範囲内の所定値とし、 前記第4の工程の後、前記基板を徐々に減速して停止さ
    せることを特徴とする請求項5に記載の基板洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の回転数を500〜2000
    (rpm)の範囲内の所定値を含む徐々に高速となる複
    数段階値とし、 前記第4の工程の後、前記基板を徐々に減速して停止さ
    せることを特徴とする請求項5に記載の基板洗浄方法。
  9. 【請求項9】 洗浄チャンバー内に設置された被洗浄基
    板を円周方向に回転させながら前記基板に少なくとも1
    種の洗浄液を供給することにより、前記基板表面を洗浄
    する基板洗浄装置であって、 各種洗浄過程において、前記洗浄チャンバー内にフィル
    ターを透過させて清浄化された空気を導入するととも
    に、前記基板の回転数及びその回転継続時間を可変と
    し、前記洗浄チャンバー内に前記洗浄液による滞流の発
    生を生ぜしめない程度の定常的な回転数で前記基板を所
    定時間継続的に回転制御し、前記洗浄チャンバー内を清
    浄化することを特徴とする基板洗浄装置。
  10. 【請求項10】 被洗浄基板が所定部位に配置される洗
    浄チャンバーと、 前記基板を少なくとも水平状態で保持するとともに、前
    記基板を回転数及びその回転継続時間を可変自在に回転
    駆動する回転保持手段と、前記基板に向けて上方及び下
    方から洗浄液を噴射する洗浄液供給手段と、 前記洗浄液供給手段のいずれか一方に高周波音波を照射
    する高周波音波照射手段とを具備し、 前記洗浄チャンバー内にフィルターを透過させて清浄化
    された空気を導入するとともに、前記洗浄チャンバー内
    に前記洗浄液による滞流の発生を生ぜしめない程度の定
    常的な回転数で前記基板を所定時間継続的に回転制御
    し、前記洗浄チャンバー内を清浄化することを特徴とす
    る基板洗浄装置。
  11. 【請求項11】 前記フィルターは、有機不純物除去を
    目的としたフィルターと塵芥除去を目的としたフィルタ
    ーとを少なくとも含み、これら複数のフィルターが直列
    に重ねられていることを特徴とする請求項9又は10に
    記載の基板洗浄装置。
  12. 【請求項12】 前記有機不純物除去を目的とするフィ
    ルターは、有機不純物を吸着する材料を少なくとも含ん
    でおり、また、前記塵芥除去を目的とするフィルター
    は、塵芥のろ過が可能であり、且つPTFEを含む耐ケ
    ミカル性に富む材料で構成されていることを特徴とする
    請求項9〜11のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  13. 【請求項13】 清浄化された空気を前記洗浄チャンバ
    ー内に供給するクリーンルームエアー供給手段と、 前記洗浄チャンバー内の空気を外部に排気するクリーン
    ルームエアー排気手段とを更に有し、 前記クリーンルームエアー供給手段およびクリーンルー
    ムエアー排気手段のそれぞれに流量調整手段が具備され
    ていることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項
    に記載の基板洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012244130A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Tokyo Electron Ltd 液処理装置および液処理装置の洗浄方法

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