JP2000272978A - ブレーキ摩擦材 - Google Patents

ブレーキ摩擦材

Info

Publication number
JP2000272978A
JP2000272978A JP11084154A JP8415499A JP2000272978A JP 2000272978 A JP2000272978 A JP 2000272978A JP 11084154 A JP11084154 A JP 11084154A JP 8415499 A JP8415499 A JP 8415499A JP 2000272978 A JP2000272978 A JP 2000272978A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potassium titanate
volume
resistance
barium sulfate
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11084154A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Miyake
信吾 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP11084154A priority Critical patent/JP2000272978A/ja
Publication of JP2000272978A publication Critical patent/JP2000272978A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐フェード性、耐鳴き性共に優れたブレーキ
摩擦材を提供する。 【解決手段】 基材としてチタン酸カリウムウィスカを
15〜25容積%含有させ、基材の無機繊維および摩擦
調整材に含まれるシリコン,アルミニウム,ジルコニウ
ムの各酸化物(硬質成分)のうちの少なくとも一種の酸
化物を成分に含む繊維または粉末を10容積%以下に抑
えると共に、充填材としての硫酸バリウム(硬質成分)
を15容積%以下に抑える。耐鳴き性を低下させる原因
となる硬質成分を抑え、その抑えた分をチタン酸カリウ
ムウィスカで補って、耐フェード性の低下を未然に防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ブレーキパ
ッドとして用いられる摩擦材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレーキパッドの摩擦材としては、効き
性能に優れている(摩擦係数が高い)ことはもちろん、
耐フェード性、耐摩耗性、耐熱性、耐鳴き性等に優れて
いることが要求される。そして従来、これら要求を満た
すべく種々の摩擦材が開発されているが、一般には、金
属繊維、天然または人造の無機繊維(ロックウール
等)、有機繊維等の強化繊維を基材として、これに結合
材としてフェノール樹脂を、潤滑材として黒鉛、二硫化
モリブデン等を、摩擦調整材としてカシューダスト、ゴ
ム粉、セラミック粉等を、充填材として硫酸バリウム
を、PH調整材として水酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム等をそれぞれ含ませた複合材料が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、上記した
従来一般のブレーキ摩擦材は、硬質な無機繊維(SiO2
Al2O3 等)や硫酸バリウムを多量に含んでいるため、ス
キール音やグー音などの鳴きが発生し易いという問題が
あった。なお、この鳴きの問題は、当然のこととして前
記した硬質成分の含有量を下げれば解決するが、これら
の含有量を単に下げたのでは、耐フェード性が低下して
いまい、根本的な解決には至らない。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、その目的とするところは、耐フェード
性を犠牲にすることなく耐鳴き性を向上させることがで
き、もって性能的に優れたブレーキ摩擦材を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】耐フェード性は気孔率に
依存し、気孔率が高くなるほど耐フェード性が向上す
る。一方、この気孔率は、温度や圧力などの成形条件に
大きく依存するが、最近、チタン酸カリウムウィスカが
気孔率の向上に寄与することが知られるようになってき
ている。本発明は、このチタン酸カリウムウィスカに着
目し、耐鳴き性を低下させる原因となる硬質成分の含有
を抑え、その抑えた分をチタン酸カリウムウィスカで補
って、耐フェード性の低下を未然に防止するようにした
ものである。
【0006】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ため、チタン酸カリウムウィスカ15〜25容積%、シ
リコン,アルミニウム,ジルコニウムの各酸化物のうち
の少なくとも一種の酸化物を成分に含む繊維または粉末
10容積%以下、硫酸バリウム15容積%以下、残部そ
の他繊維、結合材、潤滑材、摩擦調整材等よりなる構成
としたことを特徴とする。
【0007】本発明において、上記チタン酸カリウムウ
ィスカは、その含有量が15容積%より少ないと気孔率
を高める効果が小さく、一方、25容積%を超えると成
形時にふくれが生じて製品化不能となるので、これを1
5〜25容積%とした。また、基材の無機繊維に含ま
れ、あるいは摩擦調整材に含まれるシリコン、アルミニ
ウムおよびジルコニウムの酸化物は、トータルとして1
0容積%を超えるとスキール音やグー音などの鳴きを発
生させる原因となるので、これらをトータルで10容積
%以下に抑えるようにした。さらに、充填材として用い
られる硫酸バリウムは、15容積%を超えるとスキール
音やグー音などの鳴きを発生させる原因となるので、こ
れを15容積%以下に抑えるようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明に係るブレーキパッド用摩擦材(ブレーキ
摩擦材)は、基材として、従来一般に用いられていた金
属繊維、無機繊維、有機繊維の他に、チタン酸カリウム
ウィスカ( K2O−Ti7O12)を含んでいる。また、本ブレ
ーキ摩擦材は、前記基材以外にも、従来のものと同様に
結合材としてフェノール樹脂を、潤滑材として黒鉛、二
硫化モリブデン等を、摩擦調整材としてカシューダス
ト、ゴム粉、セラミック粉等を、充填材として硫酸バリ
ウムを、PH調整材として水酸化カルシウム、炭酸カル
シウム等を含んでいる。
【0009】ここで、上記基材に用いる無機繊維の種類
は任意であり、ロックウールはもちろん、セラミック繊
維、ガラス繊維、セピオライト繊維、珪酸カルシウム繊
維等を用いることができる。これら繊維には、シリコン
酸化物および/またはアルミニウム酸化物の硬質成分が
含まれている。また、上記摩擦調整材に用いられるセラ
ミック粉としては、シリカ粉、アルミナ粉、珪酸ジルコ
ニウム粉等多くの種類があるが、これらセラミック粉に
もまた、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物および/
またはジルコニウム酸化物の硬質成分が含まれている。
本実施の形態においては、硬質成分であるシリコン酸化
物、アルミニウム酸化物および/またはジルコニウム酸
化物がトータルで10容積%以下になるように、基材と
しての無機繊維および摩擦調整材としてのセラミック粉
の含有量を調整する。また、上記充填材としての硫酸バ
リウムは15容積%以下に抑え、さらに上記チタン酸カ
リウムウィスカは15〜25容積%の範囲内で適量含有
させるようにしている。
【0010】ブレーキパッドの製造に際しては、上記基
材としてのチタン酸カリウムウィスカおよびその他の繊
維と、結合材としてのフェノール樹脂と、潤滑材として
の黒鉛および二硫化モリブデンと、摩擦調整材としての
カシューダスト、ゴム粉およびセラミック粉と、充填材
としての硫酸バリウムと、PH調整材としての水酸化カ
ルシウムおよび炭酸カルシウムとを、上記した規定を満
足するように所定の割合で混合する。そして、この混合
物を、常温にて比較的低圧力で冷間圧縮成形して予備成
形体を得、次に、この予備成形体を、予め接着剤を塗布
した裏金と共に金型に投入し、比較的高圧力で加熱圧縮
成形して成形体を得る。その後、前記成形体に熱処理、
表面研磨、溝加工等の必要な処理を加え、これにてブレ
ーキパッドは完成する。
【0011】このようにして完成したブレーキパッド
は、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウ
ム酸化物を始め、硫酸バリウムなどの硬質成分が制限さ
れているので、その摩擦材料が必要以上に硬くなること
がなく、実際の使用に際してスキール音やグー音などが
発生し難くなる。しかも、チタン酸カリウムウィスカを
かなり多量に含んでいるので、加熱圧縮成形時における
結合材の硬化程度の差に起因する気孔率のバラツキも抑
えられ、安定して高い気孔率を確保することできて、耐
フェード性にも優れたものとなる。
【0012】
【実施例】実施例 基材としてチタン酸カリウムウィスカと、ロックウール
と、アラミド繊維と銅繊維とを選択し、さらに結合剤と
してフェノール樹脂を、潤滑材として黒鉛および二硫化
モリブデンを、摩擦調整材としてカシューダスト、ゴム
粉およびセラミック粉を、充填材として硫酸バリウム
を、PH調整材として水酸化カルシウムおよび炭酸カル
シウムをそれぞれ選択し、これらを表1に示すように所
定の割合で混合した。そして先ず、前記混合物を金型に
投入し、常温にて50MPa の圧力で冷間圧縮成形して予備
成形体を得、次に、この予備成形体と予め接着剤を塗布
した裏金とを150 ℃に加熱された金型内に投入し、40MP
a の圧力で 250〜300 秒加熱圧縮成形して成形体を得
た。その後、前記成形体を熱処理炉に投入して 200℃に
6時間保持する熱処理を行い、さらに、表面研磨および
溝加工を行って実施材(ブレーキパッド)1〜7を製作
した。
【0013】
【表1】
【0014】表1から明らかなように、各実施材1〜7
は、基材としてのチタン酸カリウムウィスカを15〜2
5容積%の範囲内で異なる量を含有し、また、基材とし
てのロックウールと摩擦調整材としてのアルミナ粉との
合計を10容積%以下に抑えると共に、充填材としての
硫酸バリウムを15容積%以下に抑えた成分組成となっ
ている。なお、表1には、各実施材1〜7の製作に用い
た原料の硬さ(モース硬さ)も併記している。
【0015】比較例 実施例と同じ、基材、結合材、潤滑材、摩擦調整材およ
びPH調整材を用い、これらを表2に示すように所定の
割合で混合し、実施例と同じ工程を経て比較材(ブレー
キパッド)1〜7を製作した。
【0016】
【表2】
【0017】表2から明らかように、本実施材1〜7に
比較して、比較材1はチタン酸カリウムウィスカが少な
く硫酸バリウムが多い成分組成、比較材2はチタン酸カ
リウムウィスカが少なくロックウールが多い成分組成、
比較材3はロックウールが少なく硫酸バリウムが多い成
分組成、比較材4〜6はロックウールの多い成分組成、
比較材7はチタン酸カリウムウィスカが多い成分組成と
なっている。なお、表1には、各実施材1〜7の製作に
用いた原料の硬さ(モース硬さ)も併記している。
【0018】試験例 上記のようにして製作した実施材1〜7および比較材1
〜7について、気孔率を測定すると共に、自動車技術会
規格JASO C−406 に基いて摩擦試験を行い、さらに実車
に搭載して鳴きの発生状況を調査した。これらの試験結
果を、前出表1および表2の下側に一括して示す。
【0019】表1に示す結果より、本実施材1〜7は、
何れも気孔率が13〜17%程度と高くなっており、ま
た、耐フェード性の指針となる第1フェードのミニマム
摩擦係数(MIN.μ)も高い値となっており、さらに、相
手攻撃性の指針となるロータ摩耗量(μm)は小さな値
となっている。また、本実施材1〜7は、何れもスキー
ル音の発生する頻度が0.1%または0%となっている
ばかりか、グー音も極小か皆無となっており、耐鳴き性
に優れいることが明らかになっている。
【0020】また、表2に示す結果より、チタン酸カリ
ウムウィスカが少なく硫酸バリウムが多い比較材1、チ
タン酸カリウムウィスカが少なくロックウールが多い比
較材2およびロックウールが少なく硫酸バリウムが多い
比較材3は、何れも本実施材1〜7に比較して耐フェー
ド性および耐鳴き性が劣っており、特に、ロックウール
を多く含む比較材2は、相手攻撃性(ロータ摩耗量)お
よびスキール音の発生する頻度が著しく高くなってい
る。また、ロックウールの多い比較材4〜6は、充填材
が比較的少ないにもかかわらず、本実施材1〜7に比較
して相手攻撃性(ロータ摩耗量)およびスキール音の発
生する頻度が高くなっている。一方、チタン酸カリウム
ウィスカが30容積%と多い比較材7は、成形時にふく
れが生じて製品化不能となることが分かった。
【0021】
【発明の効果】上記したように、本発明に係るブレーキ
摩擦材によれば、耐鳴き性を低下させる原因となる硬質
成分の含有を抑えると共に、その抑えた分をチタン酸カ
リウムウィスカで補って、耐フェード性の低下を未然に
防止するようにしたので、性能的に著しく優れたものと
なり、ブレーキパッドの耐久信頼性の向上に大きく寄与
する効果を奏した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸カリウムウィスカ15〜25容
    積%、シリコン,アルミニウム,ジルコニウムの各酸化
    物のうちの少なくとも一種の酸化物を成分に含む繊維ま
    たは粉末10容積%以下、硫酸バリウム15容積%以
    下、残部その他繊維、結合材、潤滑材、摩擦調整材等よ
    りなるブレーキ摩擦材。
JP11084154A 1999-03-26 1999-03-26 ブレーキ摩擦材 Pending JP2000272978A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11084154A JP2000272978A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 ブレーキ摩擦材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11084154A JP2000272978A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 ブレーキ摩擦材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000272978A true JP2000272978A (ja) 2000-10-03

Family

ID=13822599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11084154A Pending JP2000272978A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 ブレーキ摩擦材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000272978A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100771054B1 (ko) 2005-10-06 2007-10-29 주식회사 만도 마찰재용 조성물 및 이를 이용한 제동장치
US7326741B2 (en) 2003-07-18 2008-02-05 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
CN102994191A (zh) * 2012-12-31 2013-03-27 赵俊生 一种发动机弹道校正技术材料

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7326741B2 (en) 2003-07-18 2008-02-05 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction material
CN100572843C (zh) * 2003-07-18 2009-12-23 曙制动器工业株式会社 摩擦材料
KR100771054B1 (ko) 2005-10-06 2007-10-29 주식회사 만도 마찰재용 조성물 및 이를 이용한 제동장치
CN102994191A (zh) * 2012-12-31 2013-03-27 赵俊生 一种发动机弹道校正技术材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6950678B2 (ja) 摩擦材組成物
JP6652410B2 (ja) 摩擦材
JP2007326999A (ja) 摩擦材
EP1482203B1 (en) Friction material
JP3810684B2 (ja) ブレーキ摩擦材
JP2806499B2 (ja) 摩擦材
JP2000272978A (ja) ブレーキ摩擦材
JP4292320B2 (ja) 非石綿系摩擦材
JP2007113642A (ja) 摩擦対および摩擦材
JP5011557B2 (ja) 摩擦材用複合摩擦調整材
JP4308054B2 (ja) ブレーキ摩擦材
JP2001158904A (ja) ブレーキ摩擦材
JP2007039556A (ja) 摩擦材セット
JPH09144792A (ja) 摩擦材
JP3228096B2 (ja) 摩擦材の製造方法
JPH05247445A (ja) 非石綿系摩擦材
JP2765301B2 (ja) 非石綿系ディスクパッド
JP3983038B2 (ja) 摩擦材
JP3865265B2 (ja) 摩擦材
JP2000290387A (ja) ブレーキ摩擦材
JP2000104770A (ja) ブレーキパッド
JP2000160135A (ja) 摩擦材組成物及び該摩擦材組成物を用いた摩擦材
JP2006153136A (ja) 摩擦装置
JPH0913131A (ja) 銅系焼結摩擦材
JPH0343485A (ja) 摩擦材

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041126