JP2000263659A - キートップ板の製造方法および押し釦スイッチ - Google Patents

キートップ板の製造方法および押し釦スイッチ

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JP2000263659A
JP2000263659A JP11267288A JP26728899A JP2000263659A JP 2000263659 A JP2000263659 A JP 2000263659A JP 11267288 A JP11267288 A JP 11267288A JP 26728899 A JP26728899 A JP 26728899A JP 2000263659 A JP2000263659 A JP 2000263659A
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resin film
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film
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JP11267288A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Nakatsugawa
仁 中津川
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Tokyo Tokushu Insatsu Kogyo KK
Original Assignee
Tokyo Tokushu Insatsu Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂フィルムの凸状部分の内部に樹脂を充填
することによって表面に凸状のキートップを有するキー
トップ板を製造する際に、文字や記号等の絵柄の位置ず
れが生ずる。 【解決手段】 PCやPETの平たい樹脂フィルム10
2とウレタン等の樹脂フィルム103とを貼り合わせて
貼り合わせフィルム105を形成する。貼り合わせフィ
ルム105の裏面の所定部分に、スクリーン印刷によっ
て文字や記号等の絵柄を印刷する。そして、貼り合わせ
フィルム105を、キートップ部分の形状が形成された
ものに加工する。その後、加工が施された貼り合わせフ
ィルム105を樹脂成形型101に挿入し、貼り合わせ
フィルム105が挿入された樹脂成形型101における
キャビティ部11A,12A,・・・,30Aの内部に
PC、ABS、エラストマー等の成形樹脂を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話やPHS
端末等の小型情報機器における操作キー、およびファク
シミリ装置やコピ−装置等における操作パネルに適用す
るのに適した可とう性のキートップ板の製造方法および
そのような製造方法によって製造可能な押し釦スイッチ
に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPHS端末等の小型情報機
器、ファクシミリ装置やコピ−装置等において、操作感
を向上させる等の目的で、操作キーまたは操作パネルの
キートップ部分に、シリコン樹脂等による可とう性のキ
ートップ板が用いられている。図13は、そのようなキ
ートップ板の一例を示す斜視図である。
【0003】図13に示すように、可とう性のキートッ
プ板は、キートップ板10の所定箇所に、操作者が押下
する部分であるキートップ11,12,・・・,30が
設けられた形状をしている。ただし、キートップ板10
およびキートップ11,12,・・・,30は、一般に
一体形成される。キートップ板10は、携帯電話やPH
S端末等の小型情報機器に組み込まれて、押し釦スイッ
チ部分となる。
【0004】図14は、図13に示されたキートップ板
10を裏面から見た斜視図である。図に示すように、キ
ートップ11,12,・・・,30の裏面の中央部分に
は、スイッチ接点を押下するための凸部11a,12
a,・・・,30aが設けられている。凸部11a,1
2a,・・・,30aは、キートップ11,12,・・
・,30が上から押下されることによって下方に押され
る。
【0005】キートップ板10が携帯端末機器やOA機
器に操作キーや操作パネルとして組み込まれた状態で
は、キートップ板10の裏面には、例えば、凸部11
a,12a,・・・,30aが下方に押されることによ
って導通状態になる領域を有する配線板が設置される。
従って、操作者があるキートップ11,12,・・・,
30を押下すると、配線板における対応する領域が導通
状態になってキー押下が検出される。
【0006】図13および図14に示されたキートップ
板10は、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテ
レフタレート(PET)等の薄い樹脂フィルムとABS
樹脂等による肉厚部分とで構成される。図15(A)に
示すように、例えば、キートップ11,12,・・・,
30に対応したキャビティ部11A,12A,・・・,
30Aを有する樹脂成形型101に平らな薄い樹脂フィ
ルム102を置き、下方から(図15における矢印方向
から)ABS樹脂等を圧力をかけて送り込むことによっ
て、キートップ11,12,・・・,30が形成された
キートップ板10が作製される。なお、図15(A)に
は、樹脂フィルム102に絵柄201の印刷が行われて
いる例が示されている。
【0007】図15(B)に示すように、下方から樹脂
を送り込む樹脂成形時に、樹脂フィルム102のキート
ップ形成部分において樹脂が送り込まれやすいようにキ
ャビティ部側に向かうある程度の凸形状を事前形成する
場合もある。例えば、真空成形法やプレス金型を用いて
ある程度の凸形状を形成したり、樹脂成形の型締め時に
ある程度の凸形状を形成したりする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図13に示されたよう
に、キートップ板10におけるキートップ11,12,
・・・,30には文字や記号等の絵柄が印刷されてい
る。そのような絵柄は、あらかじめ薄い樹脂フィルム1
02の表面側または裏面側に印刷されている。すると、
樹脂成形時にフィルムが引き延ばされるので、成形後に
樹脂フィルム102の収縮が生じて絵柄の位置ずれが生
ずる場合がある。樹脂成形前に樹脂フィルム102にあ
る程度の凸形状を形成する場合には絵柄の位置ずれは緩
和されるが、それでも、全く位置ずれがなくなるという
わけではない。さらに、図15(A)または(B)に示
された成形方法によると、樹脂成形時の樹脂充填量が大
きい製品の場合には、充填樹脂の中央部に凹みが発生す
るいわゆるひけが生ずることもある。
【0009】また、樹脂成形時には、樹脂成形型101
と樹脂フィルム102との位置合わせのために、樹脂フ
ィルム102にガイド加工を施す必要がある。従って、
樹脂成形時に加工工程数が多くなっているという問題も
ある。
【0010】さらに、ソフトなキータッチ感を生じさせ
るために、キートップ板10の表面を形成する樹脂フィ
ルム102としてウレタン等の使用が求められることが
あるが、そのような樹脂フィルム102は伸縮の程度が
大きく、絵柄を精度よく位置合わせすることがさらに困
難になる。
【0011】そこで、本発明は、キートップ板作製時
に、絵柄を精度よくキートップ面に位置合わせできると
ともに加工工程数を削減でき、さらにはソフトな樹脂フ
ィルムを用いた場合であっても絵柄を精度よく位置合わ
せできるキートップ板の製造方法を提供することを目的
とする。また、絵柄等を精度よく位置合わせして形成す
ることができるソフトな触感の押し釦スイッチを提供す
ることも本発明の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるキートップ
板の製造方法は、キートップ形状に合致する凸部を樹脂
フィルムに形成する工程と、凸部が形成された樹脂フィ
ルムをキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分の内
部に樹脂を充填する工程とを含むことを特徴とする。樹
脂フィルムをキートップ成形用の型にはめ込む際に、樹
脂フィルムにあらかじめ形成されている凸部がキートッ
プ成形用の型に合致するので、特別な位置合わせ治具や
位置合わせ工程を使用せずに、型と樹脂フィルムとを容
易に位置合わせすることができる。また、樹脂充填時に
樹脂フィルムを成形用の型の形状にまで引き伸ばす圧力
が不要になるので、圧力の損失に起因するひけも発生し
なくなる。
【0013】本発明によるキートップ板の製造方法は、
キートップ形状に合致する凸部を各層の樹脂フィルムに
形成する工程と、凸部が形成された各層の樹脂フィルム
をキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分の内部に
樹脂を充填する工程とを含む構成であってもよい。その
場合、一の層の樹脂フィルムをソフトな触感を有する樹
脂フィルムとすれば、ソフトなキータッチ感を生じさせ
るキートップ板を、樹脂成形時の特別な位置合わせ等を
することなく作製することができる。
【0014】本発明によるキートップ板の製造方法は、
凸部を各層の樹脂フィルムに形成する前に、各層の樹脂
フィルムを貼り合わせる工程をさらに含んでいてもよ
い。また、一層の樹脂フィルムの凸状部分の内部に樹脂
を充填した後に、他層の樹脂フィルムを貼り合わせても
よい。
【0015】そして、本発明によるキートップ板の製造
方法は、凸部を樹脂フィルムに形成する前に、樹脂フィ
ルムに絵柄を印刷形成する工程をさらに含んでいてもよ
い。樹脂フィルムにあらかじめ形成される凸部はキート
ップ成形用の型に合致するので、凸状部分の内部に樹脂
を充填するときには樹脂フィルムは引き伸ばされず、そ
の結果、樹脂フィルムの収縮によって絵柄の位置ずれが
生じたりすることが防止される。特に、ソフトなキータ
ッチ感を生じさせるキートップ板であっても、絵柄のず
れ等を生じさせずに作製することができる。
【0016】また、本発明による押し釦スイッチは、表
面の第1層に軟質樹脂フィルムが積層され第2層以降の
少なくとも1層に硬質樹脂フィルムが積層された樹脂フ
ィルム層の裏面側から表面側に向けて突出形成された凸
状のキートップ部を有し、キートップ部裏面側に注入成
型された樹脂成形部を備えたことを特徴とする。
【0017】押し釦スイッチは、例えば、樹脂フィルム
層が第1層の軟質樹脂フィルムと第2層の硬質樹脂フィ
ルムとの2層で形成されている。このような2層構造の
場合には、ソフトな触感の押し釦スイッチを必要最小限
の数のフィルム層で実現できる。
【0018】押し釦スイッチは、樹脂フィルム層が、第
1層の軟質樹脂フィルム、第2層の硬質樹脂フィルムお
よび第3層の軟質樹脂フィルムの3層で形成されている
構造であってもよい。このような構造によれば、第2層
の硬質樹脂フィルムの裏面に印刷や塗装が施されていて
も、第3層の軟質樹脂フィルムによって印刷や塗装を保
護することができる。
【0019】押し釦スイッチにおいて、第1層の軟質樹
脂フィルムと第2層の硬質樹脂フィルムとは透明樹脂フ
ィルムであり、第2層の硬質樹脂フィルムの裏面側に印
刷または塗装が施されていてもよい。このような構造で
は、印刷または塗装によって形成された絵柄等を損傷の
程度が小さい位置に、また、ユーザが視認可能に形成さ
れていることになる。
【0020】また、本発明による他の態様の押し釦スイ
ッチは、表面の第1層に軟質樹脂フィルムが積層され第
2層以降の少なくとも1層に硬質樹脂フィルムが積層さ
れた樹脂フィルム層の裏面側から表面側に向けて突出形
成された凸状のキートップ部を有し、キートップ部裏面
内周に注入成型された中空の樹脂成形部を備えたことを
特徴とする。
【0021】押し釦スイッチは、樹脂成形部の中空部分
を仕切るリブを備えていてもよい。リブが設けられてい
る場合には、押し釦スイッチの強度を上げることができ
る。
【0022】リブは、例えばキートップの略中心位置で
交叉する十字状リブである。十字状リブであれば、押し
釦スイッチの強度をさらに上げることができる。また、
左右対称であることから樹脂注入成形が容易である。
【0023】押し釦スイッチは、樹脂注入するゲート位
置をリブと樹脂成形部との交叉位置とし、リブおよび樹
脂成形部が同時に樹脂成形されたものであってもよい。
この場合、最適位置から樹脂注入を行うことができ、押
し釦スイッチ製造作業の効率化が図られている。また、
キー中央部にゲート位置を設定しないので、余分な樹脂
によるむらが照光時に見えてしまうということはなく、
かつ、キー押圧が中心部に均一にかかるようになる。
【0024】ソフトな触感を実現するために、第1層の
軟質樹脂フィルムの硬度は、ショアーA硬度60゜〜1
00゜の範囲から選択されていることが好ましい。
【0025】加工や使用時の強度を考慮して、硬質樹脂
フィルムの硬度は、ロックウェル硬度M60〜M90の
範囲から選択されていることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0027】実施の形態1.本発明の第1の実施の形態
によれば、まず、図1に示すように、平たい樹脂フィル
ム102と樹脂フィルム103とをコーティング等で貼
り合わせて貼り合わせフィルム105を形成する。樹脂
フィルム102の材質は、例えば、PCやPETであ
る。また、樹脂フィルム103は、ソフトな感触を呈す
る樹脂であり、例えば、ウレタンである。押し釦スイッ
チが形成されたときにソフトな感触を呈する軟質の樹脂
フィルム103は表面側に位置し、PCやPET等の硬
質の樹脂フィルム102はその下に位置する。すなわ
ち、軟質の樹脂フィルム103を表面側から第1層と
し、硬質の樹脂フィルム102を第2層とする。
【0028】なお、樹脂フィルム102,103は、押
し釦スイッチが形成されたときに、貼り合わせフィルム
105に形成される絵柄等を使用者が表面側から視認で
きるように、透明性のフィルムであることが好ましい。
また、第1層の樹脂フィルム103は、触感等を考慮す
ると、厚さが0.01mm〜0.3mm程度であること
が好ましく、硬度がショアーA硬度60゜〜100゜程
度であることが好ましい。第2層の樹脂フィルム102
は、加工や使用時の強度を考慮して、厚さが0.05m
m〜0.3mm程度であることが好ましく、硬度がロッ
クウェル硬度M60〜M90程度であることが好まし
い。
【0029】そして、貼り合わせフィルム105の裏面
の所定部分に、スクリーン印刷によって文字や記号等の
絵柄201を印刷する。所定部分とは、例えば、キート
ップ板形成後のキートップ部分に相当する箇所である。
表面には操作者の指が触れられるので、また、下に位置
する樹脂フィルム102の表面には樹脂フィルム103
が載るので、下に位置する樹脂フィルム102の裏面に
絵柄201が印刷される。
【0030】なお、絵柄201を、他の印刷方法例えば
オフセット印刷によって形成してもよい。また、貼り合
わせフィルム105には、フィルム加工型106との位
置合わせのためのガイドトンボも印刷される。さらに
は、絵柄201を、印刷によるのではなく塗装によって
形成してもよい。
【0031】次いで、図2に示すように、凸部11B,
12B,・・・,30Bを有するフィルム加工型106
の上部に貼り合わせフィルム105を置く。凸部11
B,12B,・・・,30Bは、キートップ板が作製さ
れたときの各キートップの形状に合致した形状である。
キートップの表面等の形状は、製品仕様に応じて2次元
的な形状であったり3次元的形状であったりする。従っ
て、凸部11B,12B,・・・,30Bも2次元的な
形状であったり3次元的形状であったりする。ただし、
フィルム加工型106における凸部11B,12B,・
・・,30Bのサイズは、樹脂成形時に使用される樹脂
成形型101におけるキャビティ部のサイズよりも、貼
り合わせフィルム105の厚み分だけ小さい。
【0032】3次元的な形状とは、3方向(XYZ方
向)に任意にR(曲面)を有するような形状である。な
お、図2では、樹脂フィルム102の表面に絵柄201
が印刷された例を示す。
【0033】そして、フィルム加工型106に形成され
たガイドトンボを所定のピン位置に合わせる。位置合わ
せがなされた状態で、貼り合わせフィルム105を50
〜300゜C程度に加熱し、フィルム加工型106の凸
部11B,12B,・・・,30B間の空間の内部を真
空に引く。すると、貼り合わせフィルム105は、図3
に示すように、フィルム加工型106の凸部11B,1
2B,・・・,30Bに合致した形状に加工される。す
なわち、貼り合わせフィルム105は、キートップ部分
の形状が形成されたものに加工される。
【0034】次に、図4に示すように、加工が施された
貼り合わせフィルム105を樹脂成形型101に挿入す
る。そして、図5に示すように、貼り合わせフィルム1
05が挿入された樹脂成形型101におけるキャビティ
部11A,12A,・・・,30Aの内部にPC、AB
S、エラストマー等の成形樹脂を充填する樹脂成形処理
を施す。樹脂成形処理が完了すると、図13に示された
ようなキートップ板10が得られる。
【0035】樹脂成形の前に、既に貼り合わせフィルム
105は、樹脂成形型101におけるキャビティ部11
A,12A,・・・,30Aの形状に合致するような加
工が施されている。従って、樹脂が充填されても、樹脂
フィルムが伸張されることはない。よって、樹脂フィル
ムに印刷されている絵柄が位置ずれたり、それらにひず
みが生ずることもない。また、貼り合わせフィルム10
5の形状が樹脂成形型101におけるキャビティ部11
A,12A,・・・,30Aの形状に合致しているの
で、樹脂成形時には、型とフィルムを位置合わせするた
めの特別な処理を行わなくてもよい。すなわち、樹脂成
形時に、余分な工程が発生することもない。
【0036】また、本製造方法によれば、ソフトな触感
のある樹脂フィルム103を用いることによってキート
ップにソフトな触感のあるキートップ板が得られるが、
本発明によれば、そのようなソフトな触感のあるものを
形成する場合であっても、任意の絵柄が精度よく位置合
わせされて樹脂成形を行うことができる。特に、ソフト
な触感のある樹脂フィルム103を含む材料に絵柄を印
刷して精度よくキートップを形成することは、本製造方
法によって初めて可能になる。
【0037】実施の形態2.第1の実施の形態では、P
CやPET等の樹脂フィルム102とウレタン等の樹脂
フィルム103とを貼り合わせてから凸部を形成する加
工を施したが、貼り合わせを後で行ってもよい。その場
合には、樹脂フィルム102の表面に、スクリーン印刷
等によって所望の絵柄等を形成することもできる。
【0038】なお、絵柄を第1層の樹脂フィルム103
の裏面に形成することもできるが、下に位置する樹脂フ
ィルム102に絵柄等を印刷する方が好ましい。なぜな
ら、樹脂フィルム103に比べて伸縮性が小さい樹脂フ
ィルム102に印刷処理が施され、ソフトな触感のある
樹脂フィルム103には印刷処理が施されないので、絵
柄の位置ずれの可能性をより低減できるからである。
【0039】次に、凸部11B,12B,・・・,30
Bを有するフィルム加工型106の上部に樹脂フィルム
102を置いて加熱し、凸部11B,12B,・・・,
30B間の空間を真空に引いて樹脂フィルム102に凸
部を形成する。また、フィルム加工型106の上部に樹
脂フィルム103を置いて加熱し、凸部11B,12
B,・・・,30B間の空間を真空に引いて樹脂フィル
ム102に凸部を形成する。
【0040】以上のようにして、樹脂フィルム102,
103は、それぞれキートップ部分の形状が形成された
ものに加工される。なお、樹脂フィルム102,103
の加工順は不動である。その後、加工が施された樹脂フ
ィルム102,103を貼り合わせた後に樹脂成形型1
01に挿入する。そして、図5に示すように、樹脂フィ
ルム102,103が挿入された樹脂成形型101にお
けるキャビティ部11A,12A,・・・,30Aの内
部にPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂を充填す
る樹脂成形処理を施す。
【0041】実施の形態3.上記の各実施の形態では、
樹脂フィルム102,103を貼り合わせた後に樹脂成
形処理を行ったが、図6(A)に示すように、キートッ
プ形状が加工された樹脂フィルム102に対して樹脂成
形処理を施した後に、図6(B)に示すように、ソフト
な樹脂フィルム103を貼り合わせてもよい。なお、図
6(B)には、スイッチ接点を押下するための凸部11
a,12a,・・・,30aも形成された状態が示され
ている。
【0042】上記の各実施の形態では、貼り合わせフィ
ルム105または樹脂フィルム102,103の所定部
分に絵柄の印刷が施された場合について説明したが、印
刷を施さない場合にも上記の各実施の形態を用いること
ができる。その場合には、フィルム加工型106におけ
る凸部11A,12A,・・・,30Aを真空に引いて
キートップ部を形成するときにも、貼り合わせフィルム
105または樹脂フィルム102,103の位置合わせ
は特に要求されない。
【0043】実施の形態4.上記の各実施の形態では、
貼り合わせフィルム105は、2枚の樹脂フィルム10
2,103を貼り合わせることによって形成されたが、
3枚以上の樹脂フィルムを貼り合わせて貼り合わせフィ
ルム105を形成してもよい。例えば、図7に示すよう
に、表面側の第1層にソフトな感触を呈する軟質の樹脂
フィルム103を置き、第2層にPCやPET等の硬質
の樹脂フィルム102を置き、さらに、第3層に軟質の
樹脂フィルム104を置く。そして、各樹脂フィルムの
間をコーティング等で貼り合わせて貼り合わせフィルム
105Aを形成する。
【0044】その場合には、例えば、第1層と第2層と
が貼り合わされた状態で、第2層の樹脂フィルム102
の裏面の所定部分に、スクリーン印刷によって文字や記
号等の絵柄201を印刷する。印刷が施される所定部分
とは、例えば、キートップ板形成後のキートップ部分に
相当する箇所である。なお、絵柄201を、他の印刷方
法例えばオフセット印刷によって形成してもよい。ま
た、絵柄201を、印刷によるのではなく塗装によって
形成してもよい。
【0045】そして、樹脂フィルム104をさらに貼り
合わせる。以後、第1の実施の形態の場合と同様の工程
で貼り合わせフィルム105Aに対してキートップ形状
を形成するための加工が施され、その後、図8に示すよ
うに樹脂成型処理が施される。なお、図8には、スイッ
チ接点を押下するための凸部11a,12a,・・・,
30aも形成された状態が示されている。
【0046】なお、3層構造の貼り合わせフィルム10
5Aを用いる場合にも、第2の実施の形態のように、第
2層の樹脂フィルム102の所定部分に絵柄等を形成し
てから第1層の樹脂フィルム103および第3層の樹脂
フィルム104を貼り合わせてもよい。その場合には、
第2層の樹脂フィルム102の表面に絵柄等を形成する
こともできる。また、第3の実施の形態の場合と同様
に、キートップ形状が加工された樹脂フィルム102,
104の貼り合わせ物に対して樹脂成形処理を施した後
に、ソフトな樹脂フィルム103を貼り合わせてもよ
い。
【0047】この実施の形態では、第3層として軟質の
樹脂フィルム104が用いられているので、特に、第2
層の裏面に絵柄等が印刷や塗装で形成される場合に、印
刷や塗装が樹脂フィルム104で保護されるという効果
を奏する。例えば、貼り合わせフィルム105Aの裏面
側に形成される凸部に樹脂が注入される場合に、注入樹
脂によって印刷や塗装が傷められることが防止される。
【0048】実施の形態5.上記の各実施の形態では、
貼り合わせフィルム105,105Aに形成される凸部
内に樹脂が充填されたが、図9に示すように、貼り合わ
せフィルム105にキートップ形状が加工された後に、
貼り合わせフィルム105裏面の凸部内に中空部301
を有する樹脂成形部300を形成してもよい。
【0049】この場合には、図10に示すように、キー
トップ部分の形状が形成された貼り合わせフィルム10
5を樹脂成形型101に挿入する。そして、貼り合わせ
フィルム105の下部に、凸部を有する樹脂成形型10
8Aを設置する。すなわち、貼り合わせフィルム105
を、樹脂成形型101,108Aで挟み込むように設置
する。ここで、樹脂成形型108Aの凸部のサイズは、
樹脂成形型101の凹部のサイズよりも小さい。サイズ
の差は、樹脂成形部300の中空部301以外の部分に
相当する。すなわち、樹脂成形型108Aの凸部が中空
部301を形成するものとなる。
【0050】この状態で、樹脂成形型108Aの下方か
らPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂が注入され
る。例えば、樹脂成形型108Aの凸部中央に樹脂射出
口(ゲート)が設けられている。よって、樹脂注入処理
によって、図9に示されたような中空部301を有する
樹脂成形部300が形成される。
【0051】この実施の形態による製造方法で製造され
る押し釦スイッチでは、凸状のキートップ部分の裏側全
体に樹脂が充填されているわけではなく、中空部301
が設けられている。よって、押し釦スイッチの軽量化を
図ることができる。従って、押し釦スイッチが組み込ま
れる携帯情報機器の軽量化に貢献することができる。
【0052】実施の形態6.図11(A)は、本発明の
第6の実施の形態による製造方法で製造される押し釦ス
イッチにおける1つのキートップ部分を裏面から見た図
である。また、図11(B)は、(A)におけるB−B
断面を示す断面図である。図11に示すように、凸状の
キートップ部分の裏側には、中空部301を仕切る十字
状リブ400が形成されている。十字状リブ400は、
キートップ部分のほぼ中央に相当する位置で2つの直線
状部分が交叉する形状である。なお、十字状部分は、凸
状のキートップ部分の底面部402から上部側に延びて
いる。
【0053】この場合には、図12に示すように、キー
トップ部分の形状が形成された貼り合わせフィルム10
5を樹脂成形型101に挿入する。そして、貼り合わせ
フィルム105の下部に、十字状切り欠き部107が形
成された凸部を有する樹脂成形型108Bを設置する。
すなわち、貼り合わせフィルム105を、樹脂成形型1
01,108Bで挟み込むように設置する。なお、図1
2では十字状切り欠き部107の一部のみが示されてい
るが、図示された部分と直交する切り欠き部も存在す
る。
【0054】樹脂成形型108Bの凸部のサイズは、樹
脂成形型101の凹部のサイズよりも小さい。サイズの
差は、樹脂成形部300の中空部301および十字状リ
ブ400以外の部分に相当する。
【0055】この状態で、樹脂成形型108Bの下方か
らPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂が注入され
る。例えば、形成される樹脂成形部300と十字状リブ
400との交叉位置に相当する部分に樹脂射出口(ゲー
ト)が設けられている。よって、樹脂注入処理によっ
て、図11に示されたような中空部301を有する樹脂
成形部300および十字状リブ400が同時に形成され
る。
【0056】この実施の形態では、中空部301内に十
字状リブ400が存在する。よって、十字状リブ400
で樹脂成形部300が補強される構造になっている。従
って、押し釦スイッチの軽量化を図りつつ、中空部30
1が存在することによる構造上の弱さを補うことができ
る。また、キー中央部にゲート位置を設定しないので、
余分な樹脂によるむらが照光時に見えてしまうというこ
とはなく、キー押圧が中心部に均一にかかるようにな
る。
【0057】なお、第5および第6の実施の形態では2
層の貼り合わせフィルム105を用いた場合を例示した
が、3層の貼り合わせフィルム105Aを用いることも
できる。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、キート
ップ板の製造方法を、キートップ形状に合致する凸部を
樹脂フィルムに形成する工程と、凸部が形成された樹脂
フィルムをキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分
の内部に樹脂を充填する工程とを含む構成にしたので、
キートップ部分に形成される文字や記号等の絵柄の位置
ずれが生じたりすることが防止される効果がある。特
に、ソフトなキータッチ感を生じさせるキートップ板で
あっても、絵柄のずれ等を生じさせずに作製することが
できる。また、樹脂成形時に型と樹脂フィルムとの位置
合わせが不要になって製造工程を簡略化できる効果があ
る。
【0059】また、本発明によれば、押し釦スイッチ
を、表面の第1層に軟質樹脂フィルムが積層され第2層
以降の少なくとも1層に硬質樹脂フィルムが積層された
樹脂フィルム層の裏面側から表面側に向けて突出形成さ
れた凸状のキートップ部を有し、キートップ部裏面側に
注入成型された樹脂成形部を備えた構成にしたので、ソ
フトなキータッチ感を生じさせる効果がある。
【0060】押し釦スイッチを、キートップ部裏面内周
に注入成型された中空の樹脂成形部を備えた構成にした
場合には、押し釦スイッチの軽量化を図ることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 樹脂フィルム貼り合わせ工程を示す説明図で
ある。
【図2】 樹脂フィルムの加工工程を示す説明図であ
る。
【図3】 樹脂フィルムの加工工程を示す説明図であ
る。
【図4】 樹脂充填工程を示す説明図である。
【図5】 樹脂充填工程を示す説明図である。
【図6】 樹脂充填工程および貼り合わせ工程を示す説
明図である。
【図7】 3層構造の樹脂フィルム層を示す説明図であ
る。
【図8】 第4の実施の形態の樹脂成型処理を説明する
ための説明図である。
【図9】 貼り合わせフィルムにキートップ形状が形成
され中空部を有する樹脂成形部が設けられた様子を示す
説明図である。
【図10】 第5の実施の形態の樹脂成型処理を説明す
るための説明図である。
【図11】 十字状リブを示す説明図である。
【図12】 第6の実施の形態の樹脂成型処理を説明す
るための説明図である。
【図13】 キートップ板の一例を示す斜視図である。
【図14】 キートップ板を裏面から見た斜視図であ
る。
【図15】 従来の樹脂充填工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 キートップ板 11,12,・・・・,30 キートップ 11a,12a,・・・,30a 凸部 11A,12A,・・・・,30A キャビティ部 11B,12B,・・・・,30B 凸部 101,108A,108B 樹脂成形型 102 樹脂フィルム 103 樹脂フィルム 105,105A 貼り合わせフィルム 106 フィルム加工型 201 絵柄 300 樹脂成形部 301 中空部 400 十字状リブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月12日(1999.11.
12)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 キートップ板の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話やPHS
端末等の小型情報機器における操作キー、およびファク
シミリ装置やコピ−装置等における操作パネルに適用す
るのに適した可とう性のキートップ板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPHS端末等の小型情報機
器、ファクシミリ装置やコピ−装置等において、操作感
を向上させる等の目的で、操作キーまたは操作パネルの
キートップ部分に、シリコン樹脂等による可とう性のキ
ートップ板が用いられている。図13は、そのようなキ
ートップ板の一例を示す斜視図である。
【0003】図13に示すように、可とう性のキートッ
プ板は、キートップ板10の所定箇所に、操作者が押下
する部分であるキートップ11,12,・・・,30が
設けられた形状をしている。ただし、キートップ板10
およびキートップ11,12,・・・,30は、一般に
一体形成される。キートップ板10は、携帯電話やPH
S端末等の小型情報機器に組み込まれて、押し釦スイッ
チ部分となる。
【0004】図14は、図13に示されたキートップ板
10を裏面から見た斜視図である。図に示すように、キ
ートップ11,12,・・・,30の裏面の中央部分に
は、スイッチ接点を押下するための凸部11a,12
a,・・・,30aが設けられている。凸部11a,1
2a,・・・,30aは、キートップ11,12,・・
・,30が上から押下されることによって下方に押され
る。
【0005】キートップ板10が携帯端末機器やOA機
器に操作キーや操作パネルとして組み込まれた状態で
は、キートップ板10の裏面には、例えば、凸部11
a,12a,・・・,30aが下方に押されることによ
って導通状態になる領域を有する配線板が設置される。
従って、操作者があるキートップ11,12,・・・,
30を押下すると、配線板における対応する領域が導通
状態になってキー押下が検出される。
【0006】図13および図14に示されたキートップ
板10は、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテ
レフタレート(PET)等の薄い樹脂フィルムとABS
樹脂等による肉厚部分とで構成される。図15(A)に
示すように、例えば、キートップ11,12,・・・,
30に対応したキャビティ部11A,12A,・・・,
30Aを有する樹脂成形型101に平らな薄い樹脂フィ
ルム102を置き、下方から(図15における矢印方向
から)ABS樹脂等を圧力をかけて送り込むことによっ
て、キートップ11,12,・・・,30が形成された
キートップ板10が作製される。なお、図15(A)に
は、樹脂フィルム102に絵柄201の印刷が行われて
いる例が示されている。
【0007】図15(B)に示すように、下方から樹脂
を送り込む樹脂成形時に、樹脂フィルム102のキート
ップ形成部分において樹脂が送り込まれやすいようにキ
ャビティ部側に向かうある程度の凸形状を事前形成する
場合もある。例えば、真空成形法やプレス金型を用いて
ある程度の凸形状を形成したり、樹脂成形の型締め時に
ある程度の凸形状を形成したりする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図13に示されたよう
に、キートップ板10におけるキートップ11,12,
・・・,30には文字や記号等の絵柄が印刷されてい
る。そのような絵柄は、あらかじめ薄い樹脂フィルム1
02の表面側または裏面側に印刷されている。すると、
樹脂成形時にフィルムが引き延ばされるので、成形後に
樹脂フィルム102の収縮が生じて絵柄の位置ずれが生
ずる場合がある。樹脂成形前に樹脂フィルム102にあ
る程度の凸形状を形成する場合には絵柄の位置ずれは緩
和されるが、それでも、全く位置ずれがなくなるという
わけではない。さらに、図15(A)または(B)に示
された成形方法によると、樹脂成形時の樹脂充填量が大
きい製品の場合には、充填樹脂の中央部に凹みが発生す
るいわゆるひけが生ずることもある。
【0009】また、樹脂成形時には、樹脂成形型101
と樹脂フィルム102との位置合わせのために、樹脂フ
ィルム102にガイド加工を施す必要がある。従って、
樹脂成形時に加工工程数が多くなっているという問題も
ある。
【0010】さらに、ソフトなキータッチ感を生じさせ
るために、キートップ板10の表面を形成する樹脂フィ
ルム102としてウレタン等の使用が求められることが
あるが、そのような樹脂フィルム102は伸縮の程度が
大きく、絵柄を精度よく位置合わせすることがさらに困
難になる。
【0011】そこで、本発明は、キートップ板作製時
に、絵柄を精度よくキートップ面に位置合わせできると
ともに加工工程数を削減でき、さらにはソフトな樹脂フ
ィルムを用いた場合であっても絵柄を精度よく位置合わ
せできるキートップ板の製造方法を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるキートップ
板の製造方法は、キートップ形状に合致する凸部を樹脂
フィルムに形成する工程と、凸部が形成された樹脂フィ
ルムをキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分の内
部に樹脂を充填する工程とを含むことを特徴とする。樹
脂フィルムをキートップ成形用の型にはめ込む際に、樹
脂フィルムにあらかじめ形成されている凸部がキートッ
プ成形用の型に合致するので、特別な位置合わせ治具や
位置合わせ工程を使用せずに、型と樹脂フィルムとを容
易に位置合わせすることができる。また、樹脂充填時に
樹脂フィルムを成形用の型の形状にまで引き伸ばす圧力
が不要になるので、圧力の損失に起因するひけも発生し
なくなる。
【0013】本発明によるキートップ板の製造方法は、
キートップ形状に合致する凸部を各層の樹脂フィルムに
形成する工程と、凸部が形成された各層の樹脂フィルム
をキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分の内部に
樹脂を充填する工程とを含む構成であってもよい。その
場合、一の層の樹脂フィルムをソフトな触感を有する樹
脂フィルムとすれば、ソフトなキータッチ感を生じさせ
るキートップ板を、樹脂成形時の特別な位置合わせ等を
することなく作製することができる。
【0014】本発明によるキートップ板の製造方法は、
凸部を各層の樹脂フィルムに形成する前に、各層の樹脂
フィルムを貼り合わせる工程をさらに含んでいてもよ
い。また、一層の樹脂フィルムの凸状部分の内部に樹脂
を充填した後に、他層の樹脂フィルムを貼り合わせても
よい。
【0015】そして、本発明によるキートップ板の製造
方法は、凸部を樹脂フィルムに形成する前に、樹脂フィ
ルムに絵柄を印刷形成する工程をさらに含んでいてもよ
い。樹脂フィルムにあらかじめ形成される凸部はキート
ップ成形用の型に合致するので、凸状部分の内部に樹脂
を充填するときには樹脂フィルムは引き伸ばされず、そ
の結果、樹脂フィルムの収縮によって絵柄の位置ずれが
生じたりすることが防止される。特に、ソフトなキータ
ッチ感を生じさせるキートップ板であっても、絵柄のず
れ等を生じさせずに作製することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0017】実施の形態1.本発明の第1の実施の形態
によれば、まず、図1に示すように、平たい樹脂フィル
ム102と樹脂フィルム103とをコーティング等で貼
り合わせて貼り合わせフィルム105を形成する。樹脂
フィルム102の材質は、例えば、PCやPETであ
る。また、樹脂フィルム103は、ソフトな感触を呈す
る樹脂であり、例えば、ウレタンである。押し釦スイッ
チが形成されたときにソフトな感触を呈する軟質の樹脂
フィルム103は表面側に位置し、PCやPET等の硬
質の樹脂フィルム102はその下に位置する。すなわ
ち、軟質の樹脂フィルム103を表面側から第1層と
し、硬質の樹脂フィルム102を第2層とする。
【0018】なお、樹脂フィルム102,103は、押
し釦スイッチが形成されたときに、貼り合わせフィルム
105に形成される絵柄等を使用者が表面側から視認で
きるように、透明性のフィルムであることが好ましい。
また、第1層の樹脂フィルム103は、触感等を考慮す
ると、厚さが0.01mm〜0.3mm程度であること
が好ましく、硬度がショアーA硬度60゜〜100゜程
度であることが好ましい。第2層の樹脂フィルム102
は、加工や使用時の強度を考慮して、厚さが0.05m
m〜0.3mm程度であることが好ましく、硬度がロッ
クウェル硬度M60〜M90程度であることが好まし
い。
【0019】そして、貼り合わせフィルム105の裏面
の所定部分に、スクリーン印刷によって文字や記号等の
絵柄201を印刷する。所定部分とは、例えば、キート
ップ板形成後のキートップ部分に相当する箇所である。
表面には操作者の指が触れられるので、また、下に位置
する樹脂フィルム102の表面には樹脂フィルム103
が載るので、下に位置する樹脂フィルム102の裏面に
絵柄201が印刷される。
【0020】なお、絵柄201を、他の印刷方法例えば
オフセット印刷によって形成してもよい。また、貼り合
わせフィルム105には、フィルム加工型106との位
置合わせのためのガイドトンボも印刷される。さらに
は、絵柄201を、印刷によるのではなく塗装によって
形成してもよい。
【0021】次いで、図2に示すように、凸部11B,
12B,・・・,30Bを有するフィルム加工型106
の上部に貼り合わせフィルム105を置く。凸部11
B,12B,・・・,30Bは、キートップ板が作製さ
れたときの各キートップの形状に合致した形状である。
キートップの表面等の形状は、製品仕様に応じて2次元
的な形状であったり3次元的形状であったりする。従っ
て、凸部11B,12B,・・・,30Bも2次元的な
形状であったり3次元的形状であったりする。ただし、
フィルム加工型106における凸部11B,12B,・
・・,30Bのサイズは、樹脂成形時に使用される樹脂
成形型101におけるキャビティ部のサイズよりも、貼
り合わせフィルム105の厚み分だけ小さい。
【0022】3次元的な形状とは、3方向(XYZ方
向)に任意にR(曲面)を有するような形状である。な
お、図2では、樹脂フィルム102の表面に絵柄201
が印刷された例を示す。
【0023】そして、フィルム加工型106に形成され
たガイドトンボを所定のピン位置に合わせる。位置合わ
せがなされた状態で、貼り合わせフィルム105を50
〜300゜C程度に加熱し、フィルム加工型106の凸
部11B,12B,・・・,30B間の空間の内部を真
空に引く。すると、貼り合わせフィルム105は、図3
に示すように、フィルム加工型106の凸部11B,1
2B,・・・,30Bに合致した形状に加工される。す
なわち、貼り合わせフィルム105は、キートップ部分
の形状が形成されたものに加工される。
【0024】次に、図4に示すように、加工が施された
貼り合わせフィルム105を樹脂成形型101に挿入す
る。そして、図5に示すように、貼り合わせフィルム1
05が挿入された樹脂成形型101におけるキャビティ
部11A,12A,・・・,30Aの内部にPC、AB
S、エラストマー等の成形樹脂を充填する樹脂成形処理
を施す。樹脂成形処理が完了すると、図13に示された
ようなキートップ板10が得られる。
【0025】樹脂成形の前に、既に貼り合わせフィルム
105は、樹脂成形型101におけるキャビティ部11
A,12A,・・・,30Aの形状に合致するような加
工が施されている。従って、樹脂が充填されても、樹脂
フィルムが伸張されることはない。よって、樹脂フィル
ムに印刷されている絵柄が位置ずれたり、それらにひず
みが生ずることもない。また、貼り合わせフィルム10
5の形状が樹脂成形型101におけるキャビティ部11
A,12A,・・・,30Aの形状に合致しているの
で、樹脂成形時には、型とフィルムを位置合わせするた
めの特別な処理を行わなくてもよい。すなわち、樹脂成
形時に、余分な工程が発生することもない。
【0026】また、本製造方法によれば、ソフトな触感
のある樹脂フィルム103を用いることによってキート
ップにソフトな触感のあるキートップ板が得られるが、
本発明によれば、そのようなソフトな触感のあるものを
形成する場合であっても、任意の絵柄が精度よく位置合
わせされて樹脂成形を行うことができる。特に、ソフト
な触感のある樹脂フィルム103を含む材料に絵柄を印
刷して精度よくキートップを形成することは、本製造方
法によって初めて可能になる。
【0027】実施の形態2.第1の実施の形態では、P
CやPET等の樹脂フィルム102とウレタン等の樹脂
フィルム103とを貼り合わせてから凸部を形成する加
工を施したが、貼り合わせを後で行ってもよい。その場
合には、樹脂フィルム102の表面に、スクリーン印刷
等によって所望の絵柄等を形成することもできる。
【0028】なお、絵柄を第1層の樹脂フィルム103
の裏面に形成することもできるが、下に位置する樹脂フ
ィルム102に絵柄等を印刷する方が好ましい。なぜな
ら、樹脂フィルム103に比べて伸縮性が小さい樹脂フ
ィルム102に印刷処理が施され、ソフトな触感のある
樹脂フィルム103には印刷処理が施されないので、絵
柄の位置ずれの可能性をより低減できるからである。
【0029】次に、凸部11B,12B,・・・,30
Bを有するフィルム加工型106の上部に樹脂フィルム
102を置いて加熱し、凸部11B,12B,・・・,
30B間の空間を真空に引いて樹脂フィルム102に凸
部を形成する。また、フィルム加工型106の上部に樹
脂フィルム103を置いて加熱し、凸部11B,12
B,・・・,30B間の空間を真空に引いて樹脂フィル
ム102に凸部を形成する。
【0030】以上のようにして、樹脂フィルム102,
103は、それぞれキートップ部分の形状が形成された
ものに加工される。なお、樹脂フィルム102,103
の加工順は不動である。その後、加工が施された樹脂フ
ィルム102,103を貼り合わせた後に樹脂成形型1
01に挿入する。そして、図5に示すように、樹脂フィ
ルム102,103が挿入された樹脂成形型101にお
けるキャビティ部11A,12A,・・・,30Aの内
部にPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂を充填す
る樹脂成形処理を施す。
【0031】実施の形態3.上記の各実施の形態では、
樹脂フィルム102,103を貼り合わせた後に樹脂成
形処理を行ったが、図6(A)に示すように、キートッ
プ形状が加工された樹脂フィルム102に対して樹脂成
形処理を施した後に、図6(B)に示すように、ソフト
な樹脂フィルム103を貼り合わせてもよい。なお、図
6(B)には、スイッチ接点を押下するための凸部11
a,12a,・・・,30aも形成された状態が示され
ている。
【0032】上記の各実施の形態では、貼り合わせフィ
ルム105または樹脂フィルム102,103の所定部
分に絵柄の印刷が施された場合について説明したが、印
刷を施さない場合にも上記の各実施の形態を用いること
ができる。その場合には、フィルム加工型106におけ
る凸部11A,12A,・・・,30Aを真空に引いて
キートップ部を形成するときにも、貼り合わせフィルム
105または樹脂フィルム102,103の位置合わせ
は特に要求されない。
【0033】実施の形態4.上記の各実施の形態では、
貼り合わせフィルム105は、2枚の樹脂フィルム10
2,103を貼り合わせることによって形成されたが、
3枚以上の樹脂フィルムを貼り合わせて貼り合わせフィ
ルム105を形成してもよい。例えば、図7に示すよう
に、表面側の第1層にソフトな感触を呈する軟質の樹脂
フィルム103を置き、第2層にPCやPET等の硬質
の樹脂フィルム102を置き、さらに、第3層に軟質の
樹脂フィルム104を置く。そして、各樹脂フィルムの
間をコーティング等で貼り合わせて貼り合わせフィルム
105Aを形成する。
【0034】その場合には、例えば、第1層と第2層と
が貼り合わされた状態で、第2層の樹脂フィルム102
の裏面の所定部分に、スクリーン印刷によって文字や記
号等の絵柄201を印刷する。印刷が施される所定部分
とは、例えば、キートップ板形成後のキートップ部分に
相当する箇所である。なお、絵柄201を、他の印刷方
法例えばオフセット印刷によって形成してもよい。ま
た、絵柄201を、印刷によるのではなく塗装によって
形成してもよい。
【0035】そして、樹脂フィルム104をさらに貼り
合わせる。以後、第1の実施の形態の場合と同様の工程
で貼り合わせフィルム105Aに対してキートップ形状
を形成するための加工が施され、その後、図8に示すよ
うに樹脂成型処理が施される。なお、図8には、スイッ
チ接点を押下するための凸部11a,12a,・・・,
30aも形成された状態が示されている。
【0036】なお、3層構造の貼り合わせフィルム10
5Aを用いる場合にも、第2の実施の形態のように、第
2層の樹脂フィルム102の所定部分に絵柄等を形成し
てから第1層の樹脂フィルム103および第3層の樹脂
フィルム104を貼り合わせてもよい。その場合には、
第2層の樹脂フィルム102の表面に絵柄等を形成する
こともできる。また、第3の実施の形態の場合と同様
に、キートップ形状が加工された樹脂フィルム102,
104の貼り合わせ物に対して樹脂成形処理を施した後
に、ソフトな樹脂フィルム103を貼り合わせてもよ
い。
【0037】この実施の形態では、第3層として軟質の
樹脂フィルム104が用いられているので、特に、第2
層の裏面に絵柄等が印刷や塗装で形成される場合に、印
刷や塗装が樹脂フィルム104で保護されるという効果
を奏する。例えば、貼り合わせフィルム105Aの裏面
側に形成される凸部に樹脂が注入される場合に、注入樹
脂によって印刷や塗装が傷められることが防止される。
【0038】実施の形態5.上記の各実施の形態では、
貼り合わせフィルム105,105Aに形成される凸部
内に樹脂が充填されたが、図9に示すように、貼り合わ
せフィルム105にキートップ形状が加工された後に、
貼り合わせフィルム105裏面の凸部内に中空部301
を有する樹脂成形部300を形成してもよい。
【0039】この場合には、図10に示すように、キー
トップ部分の形状が形成された貼り合わせフィルム10
5を樹脂成形型101に挿入する。そして、貼り合わせ
フィルム105の下部に、凸部を有する樹脂成形型10
8Aを設置する。すなわち、貼り合わせフィルム105
を、樹脂成形型101,108Aで挟み込むように設置
する。ここで、樹脂成形型108Aの凸部のサイズは、
樹脂成形型101の凹部のサイズよりも小さい。サイズ
の差は、樹脂成形部300の中空部301以外の部分に
相当する。すなわち、樹脂成形型108Aの凸部が中空
部301を形成するものとなる。
【0040】この状態で、樹脂成形型108Aの下方か
らPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂が注入され
る。例えば、樹脂成形型108Aの凸部中央に樹脂射出
口(ゲート)が設けられている。よって、樹脂注入処理
によって、図9に示されたような中空部301を有する
樹脂成形部300が形成される。
【0041】この実施の形態による製造方法で製造され
る押し釦スイッチでは、凸状のキートップ部分の裏側全
体に樹脂が充填されているわけではなく、中空部301
が設けられている。よって、押し釦スイッチの軽量化を
図ることができる。従って、押し釦スイッチが組み込ま
れる携帯情報機器の軽量化に貢献することができる。
【0042】実施の形態6.図11(A)は、本発明の
第6の実施の形態による製造方法で製造される押し釦ス
イッチにおける1つのキートップ部分を裏面から見た図
である。また、図11(B)は、(A)におけるB−B
断面を示す断面図である。図11に示すように、凸状の
キートップ部分の裏側には、中空部301を仕切る十字
状リブ400が形成されている。十字状リブ400は、
キートップ部分のほぼ中央に相当する位置で2つの直線
状部分が交叉する形状である。なお、十字状部分は、凸
状のキートップ部分の底面部402から上部側に延びて
いる。
【0043】この場合には、図12に示すように、キー
トップ部分の形状が形成された貼り合わせフィルム10
5を樹脂成形型101に挿入する。そして、貼り合わせ
フィルム105の下部に、十字状切り欠き部107が形
成された凸部を有する樹脂成形型108Bを設置する。
すなわち、貼り合わせフィルム105を、樹脂成形型1
01,108Bで挟み込むように設置する。なお、図1
2では十字状切り欠き部107の一部のみが示されてい
るが、図示された部分と直交する切り欠き部も存在す
る。
【0044】樹脂成形型108Bの凸部のサイズは、樹
脂成形型101の凹部のサイズよりも小さい。サイズの
差は、樹脂成形部300の中空部301および十字状リ
ブ400以外の部分に相当する。
【0045】この状態で、樹脂成形型108Bの下方か
らPC、ABS、エラストマー等の成形樹脂が注入され
る。例えば、形成される樹脂成形部300と十字状リブ
400との交叉位置に相当する部分に樹脂射出口(ゲー
ト)が設けられている。よって、樹脂注入処理によっ
て、図11に示されたような中空部301を有する樹脂
成形部300および十字状リブ400が同時に形成され
る。
【0046】この実施の形態では、中空部301内に十
字状リブ400が存在する。よって、十字状リブ400
で樹脂成形部300が補強される構造になっている。従
って、押し釦スイッチの軽量化を図りつつ、中空部30
1が存在することによる構造上の弱さを補うことができ
る。また、キー中央部にゲート位置を設定しないので、
余分な樹脂によるむらが照光時に見えてしまうというこ
とはなく、キー押圧が中心部に均一にかかるようにな
る。
【0047】なお、第5および第6の実施の形態では2
層の貼り合わせフィルム105を用いた場合を例示した
が、3層の貼り合わせフィルム105Aを用いることも
できる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、キート
ップ板の製造方法を、キートップ形状に合致する凸部を
樹脂フィルムに形成する工程と、凸部が形成された樹脂
フィルムをキートップ成形用の型にはめ込んで凸状部分
の内部に樹脂を充填する工程とを含む構成にしたので、
キートップ部分に形成される文字や記号等の絵柄の位置
ずれが生じたりすることが防止される効果がある。特
に、ソフトなキータッチ感を生じさせるキートップ板で
あっても、絵柄のずれ等を生じさせずに作製することが
できる。また、樹脂成形時に型と樹脂フィルムとの位置
合わせが不要になって製造工程を簡略化できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 樹脂フィルム貼り合わせ工程を示す説明図で
ある。
【図2】 樹脂フィルムの加工工程を示す説明図であ
る。
【図3】 樹脂フィルムの加工工程を示す説明図であ
る。
【図4】 樹脂充填工程を示す説明図である。
【図5】 樹脂充填工程を示す説明図である。
【図6】 樹脂充填工程および貼り合わせ工程を示す説
明図である。
【図7】 3層構造の樹脂フィルム層を示す説明図であ
る。
【図8】 第4の実施の形態の樹脂成型処理を説明する
ための説明図である。
【図9】 貼り合わせフィルムにキートップ形状が形成
され中空部を有する樹脂成形部が設けられた様子を示す
説明図である。
【図10】 第5の実施の形態の樹脂成型処理を説明す
るための説明図である。
【図11】 十字状リブを示す説明図である。
【図12】 第6の実施の形態の樹脂成型処理を説明す
るための説明図である。
【図13】 キートップ板の一例を示す斜視図である。
【図14】 キートップ板を裏面から見た斜視図であ
る。
【図15】 従来の樹脂充填工程を示す説明図である。
【符号の説明】 10 キートップ板 11,12,・・・・,30 キートップ 11a,12a,・・・,30a 凸部 11A,12A,・・・・,30A キャビティ部 11B,12B,・・・・,30B 凸部 101,108A,108B 樹脂成形型 102 樹脂フィルム 103 樹脂フィルム 105,105A 貼り合わせフィルム 106 フィルム加工型 201 絵柄 300 樹脂成形部 301 中空部 400 十字状リブ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フィルムの凸状部分の内部に樹脂を
    充填することによって表面に凸状のキートップを有する
    キートップ板を製造するキートップ板の製造方法におい
    て、 キートップ形状に合致する凸部を樹脂フィルムに形成す
    る工程と、 凸部が形成された樹脂フィルムをキートップ成形用の型
    にはめ込んで凸状部分の内部に樹脂を充填する工程とを
    含むことを特徴とするキートップ板の製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂フィルムの凸状部分の内部に樹脂を
    充填することによって表面に凸状のキートップを有する
    キートップ板を製造するキートップ板の製造方法におい
    て、 キートップ形状に合致する凸部を各層の樹脂フィルムに
    形成する工程と、 凸部が形成された樹脂フィルムをキートップ成形用の型
    にはめ込んで凸状部分の内部に樹脂を充填する工程とを
    含むことを特徴とするキートップ板の製造方法。
  3. 【請求項3】 凸部を樹脂フィルムに形成する前に、各
    層の樹脂フィルムを貼り合わせる工程をさらに含む請求
    項2記載のキートップ板の製造方法。
  4. 【請求項4】 一層の樹脂フィルムの凸状部分の内部に
    樹脂を充填した後に、他層の樹脂フィルムを貼り合わせ
    る請求項2記載のキートップ板の製造方法。
  5. 【請求項5】 凸部を樹脂フィルムに形成する前に、樹
    脂フィルムに絵柄を印刷形成する工程をさらに含む請求
    項1、2、3または4記載のキートップ板の製造方法。
  6. 【請求項6】 表面の第1層に軟質樹脂フィルムが積層
    され第2層以降の少なくとも1層に硬質樹脂フィルムが
    積層された樹脂フィルム層の裏面側から表面側に向けて
    突出形成された凸状のキートップ部を有し、 キートップ部裏面側に注入成型された樹脂成形部を備え
    た押し釦スイッチ。
  7. 【請求項7】 樹脂フィルム層は、第1層の軟質樹脂フ
    ィルムと第2層の硬質樹脂フィルムとの2層で形成され
    ている請求項6記載の押し釦スイッチ。
  8. 【請求項8】 樹脂フィルム層は、第1層の軟質樹脂フ
    ィルム、第2層の硬質樹脂フィルムおよび第3層の軟質
    樹脂フィルムの3層で形成されている請求項6記載の押
    し釦スイッチ。
  9. 【請求項9】 第1層の軟質樹脂フィルムと第2層の硬
    質樹脂フィルムとは透明樹脂フィルムであり、前記第2
    層の硬質樹脂フィルムの裏面側に印刷または塗装が施さ
    れている請求項7または請求項8記載の押し釦スイッ
    チ。
  10. 【請求項10】 表面の第1層に軟質樹脂フィルムが積
    層され第2層以降の少なくとも1層に硬質樹脂フィルム
    が積層された樹脂フィルム層の裏面側から表面側に向け
    て突出形成された凸状のキートップ部を有し、 キートップ部裏面内周に注入成型された中空の樹脂成形
    部を備えた押し釦スイッチ。
  11. 【請求項11】 樹脂成形部の中空部分を仕切るリブを
    備えた請求項10記載の押し釦スイッチ。
  12. 【請求項12】 リブはキートップの略中心位置で交叉
    する十字状リブである請求項11記載の押し釦スイッ
    チ。
  13. 【請求項13】 樹脂注入するゲート位置をリブと樹脂
    成形部との交叉位置とし、リブおよび樹脂成形部が同時
    に樹脂成形された請求項11または請求項12記載の押
    し釦スイッチ。
  14. 【請求項14】 第1層の軟質樹脂フィルムの硬度は、
    ショアーA硬度60゜〜100゜の範囲から選択されて
    いる請求項6または請求項10記載の押し釦スイッチ。
  15. 【請求項15】 硬質樹脂フィルムの硬度は、ロックウ
    ェル硬度M60〜M90の範囲から選択されている請求
    項6または請求項10記載の押し釦スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7364649B2 (en) * 2001-07-16 2008-04-29 Polymatech Co., Ltd. Method of producing the keytop for pushbutton switch
CN111370245A (zh) * 2018-12-25 2020-07-03 世洋科技股份有限公司 薄膜结构制造方法

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