JP2000255568A - リタナーブルパレット - Google Patents

リタナーブルパレット

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JP2000255568A
JP2000255568A JP11062621A JP6262199A JP2000255568A JP 2000255568 A JP2000255568 A JP 2000255568A JP 11062621 A JP11062621 A JP 11062621A JP 6262199 A JP6262199 A JP 6262199A JP 2000255568 A JP2000255568 A JP 2000255568A
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JP
Japan
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frame
pallet
returnable
base
pallet base
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Withdrawn
Application number
JP11062621A
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English (en)
Inventor
Toshinori Matsuoka
俊則 松岡
Hidenori Kobayashi
英法 小林
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DAIMATSU SEISAKU KOGYO KK
Original Assignee
DAIMATSU SEISAKU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非使用時の全体の厚みを大幅に小さくして、
保管スペースを大幅に削減する。 【解決手段】 パレットベース10の右端、左端、前端
及び後端に、それぞれ、右枠40、左枠45、前枠5
0、後枠55を起立状態で着脱自在に固定する。右枠4
0、左枠45、前枠50、後枠55は、パレットベース
10から取外してパレットベース10の上面に横たえて
配置したときにその上面の範囲内に収まり、かつ、パレ
ットベース10を上下に複数段積み重ねたときに上方の
パレットベース10の下面側の収容空間内に完全に収容
される。右枠40、左枠45、前枠50、後枠55をパ
レットベース10に横たえて配置したときに、前後枠保
持突部31、右枠保持突部33、左枠保持突部34、左
右枠保持突部35、右枠保持突部36、左枠保持突部3
7、左右枠保持突部38により保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海上コンテナ等の貨
物輸送手段として使用可能なリターナブルパレットに関
し、特に、使用時にはパレットに枠体を立設し、かつ、
非使用時にはその枠体を折り畳んで全体をコンパクトに
した状態で保管されるリターナブルパレットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、海上コンテナ等に使用されるパレ
ットは、1回の使用後に使い捨てされるいわゆるワンウ
ェイタイプのものが使用されていた。しかし、近年、環
境問題、省資源等への認識の高まりから、繰り返し使用
できるいわゆるリターナブルタイプのものが注目されて
いる。この種のリターナブルタイプのパレット(リター
ナブルパレット)乃至パレットコンテナとして、実開昭
63−57232号公報に記載の技術を挙げることがで
きる。
【0003】この技術は、パレット上に折り畳み可能な
四方壁が取付けられ、この四方壁が一対のあおり板と一
対の折曲板とからなり、この折曲板の下部にパレットに
取付けられ、かつ、横方向内方に折り曲げ可能な止着部
が設けられている。これにより、不使用時には四方壁を
パレット状に取付けた状態で、四方壁を止着部の部分か
ら薄く折り畳むことができる。
【0004】また、この種のリターナブルパレット乃至
コンテナーボックスとして、実用新案登録第30346
62号公報に掲載の技術がある。
【0005】このコンテナーボックスは、固定側面、内
折れ側面、内折れ後面及び脱着外折れ前面との形状の異
なる側面で構成し、非使用時には全体をL形にコンパク
トに折り畳めるようにしたものである。これにより、パ
レットを多機能化することによって、物流の各段階での
荷役に適応させることができ、物品の積み込み、積み降
しの頻度を少なくすることができると同時に、保管専用
パレットと流通専用パレットとの両面を備え、パレット
の個体数を減少させることに貢献できる。
【0006】また、この種のリターナブルパレット乃至
パレットコンテナとして、特開昭59−115244号
公報に掲載の技術がある。
【0007】このパレットコンテナは、一組のクランプ
装置を用いて5枚またはそれ以上の矩形パネルを組み立
てた箱状状態とし、パネルを使用しないときにはコンパ
クトに積み重ねる折り畳み状態に保持させることによ
り、頑丈で単純なパレットコンテナシステムを得てい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンテナーボッ
クス乃至パレットコンテナは、いずれも、その非使用時
に、パレット上に四方壁、側面またはパネルを折り畳
み、全体をコンパクトにして保管するため、保管スペー
スを小さくできる。しかし、従来のコンテナーボックス
乃至パレットコンテナは、いずれも、パレット上に四方
壁、側面またはパネルを単純に積み重ねる構成のため、
パレットの厚みと折り畳んだ四方壁、側面またはパネル
全体の厚みの合計が、コンテナーボックス乃至パレット
コンテナ全体の厚みとなる。その結果、コンテナーボッ
クス乃至パレットコンテナ全体の厚みを小さくするには
限界があった。
【0009】そこで、本発明は、非使用時の全体の厚み
を大幅に小さくして、保管スペースを大幅に削減するこ
とができるリターナブルパレットの提供を課題とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るリターナ
ブルパレットは、上下に複数段積み重ね自在としたもの
であって、下面側に下方に開口する凹状の収容空間を有
するパレットベースと、前記パレットベースの前後左右
に起立状態で着脱自在に固定されると共に、前記パレッ
トベースから取外して前記パレットベースの上面に横た
えて配置したときにその上面の範囲内に収まり、かつ、
前記パレットベースを上下に複数段積み重ねたときに上
方のパレットベースの下面側の収容空間内に完全に収容
されるようにした枠体と、前記パレットベースに一体的
に設けられ、前記枠体を前記パレットベースに横たえて
配置したときに、前記枠体を前記パレットベースの上面
の所定位置に凹凸の関係で係止保持する保持手段とを具
備する。
【0011】したがって、使用時(貨物積載時)には、
パレットベースに枠体を起立状態で固定することによ
り、リターナブルパレットが展開状態となり、枠体が形
成する空間内でパレットベースに貨物を積載することが
できる。また、この状態で、枠体によりリターナブルパ
レットを上下に複数段積み重ねることができる。なお、
枠体を格子状、フェンス状等の柵状に形成することによ
り、パレットベースに積んだ貨物の荷崩れ等を防止する
ことができる。一方、非使用時(貨物非積載時)には、
枠体をパレットベースから取外してその上面に横たえて
配置することにより、リターナブルパレットが折り畳み
状態となる。このように折り畳んだリターナブルパレッ
トは、通常、上下に多数段積み重ねて倉庫等、所定の保
管場所に保管される。ここで、リターナブルパレットを
多段積みするとき、枠体がほぼその厚さの範囲内でパレ
ットベース上に収まる。また、下側のリターナブルパレ
ットの枠体は、上側のリターナブルパレットのパレット
ベースの下面側の収容空間内に完全に収容される。これ
により、基本的に、パレットベースの高さと同一の非常
に小さい間隔でリターナブルパレットを積み重ねること
ができる。
【0012】その結果、非使用時には、より多くのリタ
ーナブルパレットを上下に積み重ねて保管することがで
き、リターナブルパレット用の保管スペースを大幅に削
減することができる。
【0013】また、枠体がパレットベースの上面の範囲
内に収まると共に、パレットベースの収容空間内に完全
に収容されるため、枠体がパレットベースからはみ出し
て隣接するリターナブルパレット等と干渉する等の不具
合はない。
【0014】その結果、多数のリターナブルパレットを
前後左右にも密接して整然と配置でき、保管スペースを
有効に利用でき、無駄にすることがない。
【0015】また、非使用時には、枠体を保持手段によ
り保持することにより、枠体がパレットベースと一体化
される。
【0016】その結果、保管場所等への移動時に枠体が
パレットベースからずれることはなく、パレットベース
上に安定して保持される。
【0017】請求項2に係るリターナブルパレットで
は、請求項1の構成において、前記パレットベースは、
略矩形板状のベース板と、前記ベース板の四隅にそれぞ
れ設けられ、前記ベース板の下面から前記パレットベー
スの収容空間の厚みだけ下方に突出する筒状のコーナー
片とを具備し、前記コーナー片は、前記ベース板の上面
から上方に突出する支持突部と、下端部において前記支
持突部と対応する位置に設けられ、前記支持突部を挿入
及び収容して支持自在な凹部とを有するものである。
【0018】したがって、非使用時に複数のリターナブ
ルパレットを折り畳んで積み重ねると、下側のパレット
ベースのコーナー片の支持突部が上側のパレットベース
のコーナー片の凹部内に挿入及び収容される。これによ
り、支持突部が凹部内で係止支持され、上下に積み重ね
たリターナブルパレットの前後左右への移動が阻止され
る。その結果、リターナブルパレットの位置ずれを防止
して、上下に整然と積み重ねて保管することができる。
【0019】請求項3に係るリターナブルパレットは、
請求項2の構成において、前記枠体を、前記パレットベ
ースの右端部及び左端部にそれぞれ立設される右枠及び
左枠と、前記パレットベースの前端部及び後端部にそれ
ぞれ立設される前枠及び後枠より構成し、前記右枠及び
左枠の前端部及び後端部には、それぞれ、長さ方向に延
びるスリット状開口を一側面に有する断面略C字状の支
柱を配置し、前記右枠及び左枠を、それらの支柱のスリ
ット状開口が互いに対向するよう、前記パレットベース
の右端側及び左端側の前記コーナー片の支持突部に上方
から嵌合して固定すると共に、前記前枠及び後枠の上端
部及び下端部には、それぞれ、前記支柱のスリット状開
口に挿入自在な横桟を配置し、各横桟の両端には前記支
柱の上端から挿入自在で、かつ、前記支柱内に前後左右
への移動を阻止した状態で係止される係止片を配設し、
前記係止片を前記支柱に上方から挿入することにより、
前記前枠及び後枠を前記右枠及び左枠間に固定するもの
である。
【0020】したがって、使用時には、まず、右枠の前
後一対の支柱をパレットベースの右端側の前後一対のコ
ーナー片に、左枠の前後一対の支柱をパレットベースの
左端側の前後一対のコーナー片にそれぞれ上方から嵌合
して固定する。すると、右枠及び左枠がパレットベース
の右端部及び左端部に立設固定される。このとき、断面
略C字状の右枠及び左枠の支柱は、そのスリット状開口
が互いにパレットベース内側に向かって左右に対向して
いる。
【0021】この状態で、パレットベース前端で左右に
対向する支柱間に前枠を、パレットベース後端で左右に
対向する支柱間に後枠をそれぞれ上方から挿入して装着
する。即ち、下側及び上側の横桟の両係止片を、順次、
支柱の上端から支柱内に挿入すると共に、横桟を支柱の
スリット状開口に沿って下方に摺動する。このとき、係
止片が支柱内で前後左右の移動を阻止されるため、前枠
及び後枠を支柱の上端から円滑に下方に移動することが
できる。そして、両横桟の係止片を支柱内に完全に挿入
すると、前枠及び後枠がパレットベースの前端部及び後
端部に立設固定され、リターナブルパレットが展開状態
となる。
【0022】その結果、使用時には、右枠及び左枠をパ
レットベースに、前枠及び後枠を右枠及び左枠にそれぞ
れ挿入するだけの簡単な組立作業で、枠体をパレットベ
ースに組み立てて貨物を積載可能な状態とすることがで
きる。また、リターナブルパレットを多段積み可能な展
開状態とすることができ、展開作業を円滑、かつ、迅速
に行うことができる。
【0023】また、非使用時には、上記と反対の作業手
順により、前枠及び後枠を右枠及び左枠から上方に抜き
取って取外す。そして、前枠及び後枠をパレットベース
の上面の所定位置に横たえて配置すると共に、前枠及び
後枠を保持手段により係止保持する。その後、右枠及び
左枠をパレットベースから上方に抜き取って取外す。そ
して、右枠及び左枠をパレットベースの上面の所定位置
に横たえて配置すると共に、右枠及び左枠を保持手段に
より係止保持する。これにより、前枠、後枠、右枠及び
左枠を、パレットベースの上面の所定位置に簡単に横た
えて配置し、保持することができる。
【0024】その結果、貨物非積載時には、前枠、後
枠、右枠及び左枠を抜き取り、それらをパレットベース
に横たえて保持手段により保持するだけの簡単な作業
で、リターナブルパレットを折り畳み状態として、薄板
状に一体化することができ、折り畳み作業を円滑、か
つ、迅速に行うことができる。
【0025】請求項4に係るリターナブルパレットで
は、請求項3の構成において、前記前枠及び後枠は、そ
れぞれ立設状態から後方及び前方に倒して前記ベース板
上に折り畳むようにし、前記右枠及び左枠は、それぞれ
立設状態から左方及び右方に倒して前記ベース板状に折
り畳んだ前記前枠及び後枠上に折り畳むようにし、前記
保持手段は、前記パレットベースの後方及び前方にそれ
ぞれ折り畳んだ前記前枠及び後枠の前記係止片を挿入し
て係止することにより前記前枠及び後枠を前後左右に固
定する前枠及び後枠用の保持突部と、前記パレットベー
スの左方及び右方にそれぞれ折り畳んだ前記右枠及び左
枠の支柱の端縁を係止することにより前記右枠及び左枠
を前後左右に固定する右枠及び左枠用の保持突部とを具
備するものである。
【0026】したがって、非使用時に前枠、後枠、右枠
及び左枠を折り畳んだときに、前後枠保持片が前枠及び
後枠の係止片を保持し、左右枠保持片が支柱の端縁を保
持する。その結果、対応する保持突部により前枠、後
枠、左枠及び右枠の保持を簡単に行うことができ、折り
畳み作業を円滑かつ迅速に行なうことができる。
【0027】請求項5に係るリターナブルパレットは、
請求項2乃至4の何れか1項の構成において、更に、前
記コーナー片の凹部内に傾斜状のガイド板を配置して前
記凹部内面を上方に向かって縮径するテーパ面とし、前
記凹部内に前記支柱の上端または前記支持突部の上端を
挿入したときに前記テーパ面により案内自在としたもの
である。
【0028】したがって、リターナブルパレットを上下
に複数積み重ねるときに、使用時には支柱の上端が、非
使用時にはコーナー片の支持突部の上端が、テーパー面
に沿ってコーナー片の凹部内に円滑に案内されて挿入さ
れる。
【0029】その結果、コーナー片のテーパー面によ
り、上下に積み重ねるリターナブルパレットの前後また
は左右の細かな位置決めを自動的に行うことができる。
例えば、テーパー面を左右に設ける場合は左右の位置決
めを、前後に設ける場合は前後の位置決めを、前後左右
に設ける場合は前後左右の位置決めを行うことができ
る。これにより、リターナブルパレットを上下に整然と
位置ずれすることなく積み重ねることができ、展開状態
のリターナブルパレットの積み重ね作業、または、折り
畳み状態のリターナブルパレットの積み重ね作業を円滑
に行なうことができる。
【0030】請求項6に係るリターナブルパレットは、
請求項1乃至5の何れか1項の構成において、前記パレ
ットベースのベース板の前端、後端、左端及び右端に、
前記収容空間を遮蔽する遮蔽板を固定したものである。
【0031】したがって、非使用時には、遮蔽板により
収容空間内の枠体が遮蔽され、外部から見えないため、
見栄えを向上することが出来る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0033】図1は本発明の実施の形態1に係るリター
ナブルパレットの使用状態を示す斜視図である。図2乃
至4は、それぞれ、本発明の実施の形態1に係るリター
ナブルパレットの枠体の組立過程を示す斜視図である。
図5は本発明の実施の形態1に係るリターナブルパレッ
トのコーナー片を示す斜視図である。図6は図5のA−
A線断面図である。図7は本発明の実施の形態1に係る
リターナブルパレットの前枠または後枠の係止片の第1
の別例を示す斜視図である。図8は本発明の実施の形態
1に係るリターナブルパレットの前枠または後枠の係止
片の第2の別例を示す斜視図である。図9は本発明の実
施の形態1に係るリターナブルパレットの前枠または後
枠の第2の別例の係止片を左枠の支柱に挿入して係止し
た状態を示す断面図である。図10は本発明の実施の形
態1に係るリターナブルパレットを使用状態で積み重ね
た場合を示す正面図である。図11は本発明の実施の形
態1に係るリターナブルパレットを使用状態で積み重ね
た場合の支柱の支持構造を示す断面図である。図12乃
至14は本発明の実施の形態1に係るリターナブルパレ
ットの枠体の折り畳み過程を示す斜視図である。図15
は本発明の実施の形態1に係るリターナブルパレットを
非使用状態で積み重ねる過程を示す正面図である。図1
6は本発明の実施の形態1に係るリターナブルパレット
を非使用状態で積み重ねた場合を示す正面図である。図
17は本発明の実施の形態1に係るリターナブルパレッ
トを非使用状態で積み重ねた場合のコーナー部分の支持
構造を示す断面図である。
【0034】実施の形態1のリターナブルパレットは、
スチール(鋼材)等により形成され、その使用状態及び
非使用状態で、上下に複数段積み重ね自在となるよう構
成される。このリターナブルパレットは、パレットベー
ス10、枠体及び保持手段を有する。パレットベース1
0は、下面側に下方に開口する凹状の収容空間を有す
る。枠体は、パレットベース10の前後左右に起立状態
で着脱自在に固定される。また、枠体は、パレットベー
ス10の上面に横たえて配置したときに、保持手段によ
り所定位置に保持される。
【0035】詳細には、パレットベース10は、略矩形
板状のベース板11と、ベース板11の四隅にそれぞれ
設けられるコーナー片12とを有する。ベース板11
は、例えば、矩形鋼板の四隅を略正方形状に切り欠いて
構成される。ベース板11の切り欠きにコーナー片12
が固着される。図5及び図6に示すように、コーナー片
12は、例えば角形鋼からなり、ベース板11の下面か
らパレットベース10の収容空間の厚みだけ下方に突出
する略四角筒状をなす。コーナー片12は、上端がベー
ス板11の上面と面一とされている。また、コーナー片
12は、仕切板14により、その内部を上側凹部13及
び下側凹部15の上下二室に仕切っている。
【0036】コーナー片12の仕切板14の左右方向
(長さ方向)外側は下方に傾斜して折り曲げられ、ガイ
ド板16とされている。ガイド板16は、左右方向外側
に向かって傾斜し、これにより、コーナー片12の下側
凹部15の内面は、上方に向かって縮径するテーパー面
となっている。
【0037】一方、コーナー片12の上側凹部13内に
は支持突部17が配設される。支持突部17は、例え
ば、断面チャンネル状の溝形鋼からなり、その溝部をパ
レットベース10の内方に向けて固定される。コーナー
片12の下側凹部14と上側凹部13内の支持突部17
とは、上下に対応する位置に配置される。支持突部17
の下端は、補強材18を介して、仕切板14上面に固着
されている。補強材18は、例えば、支持突部17の下
端部外周に対応する断面チャンネル状の溝形鋼からな
る。支持突部17は、ベース板11の上面から上方に所
定高さ突出している。
【0038】特に図2に示すように、ベース板11の下
面には、その四辺の中央をそれぞれ結ぶ形で、平面ひし
形状となるよう、長尺状の補強材21が固着されてい
る。また、ベース板11の下面には、平面井桁状となる
よう、長尺状の補強材22が固着されている。即ち、左
右一対の補強材22が、ベース板11の前端から後端へ
前後方向に延びると共に、前後一対の補強材22が、ベ
ース板11の右端から左端へ左右方向に延びる。各対の
補強材22は、フォークリフトの一対のフォークの間隔
と対応する間隔で平行に配置されている。前記補強材2
2は、例えば、C形鋼等より形成することができる。
【0039】ベース板11の四辺には、コーナー片12
間の全長にわたる長尺板状の遮蔽板を固定し、収容空間
を遮蔽している。即ち、ベース板11の前端には、前遮
蔽板23が固着されている。前遮蔽板23は、左右一対
の補強材22に対応する位置に、それぞれ、横長長方形
状の一対のフォーク孔24を形成している。前遮蔽板2
3の下端両コーナー部付近には、横長長方形状の嵌合凹
部25が切り欠き形成されている。また、前遮蔽板23
の下端中央には、嵌合凹部25より長い横長長方形状の
嵌合凹部26が切り欠き形成されている。
【0040】ベース板11の後端には、前遮蔽板23と
同様の構成の後遮蔽板27が固着されている(図5参
照)。後遮蔽板27は、前遮蔽板23と同様、フォーク
孔、左右一対の嵌合凹部及び中央の嵌合凹部を備えてい
る(図示略)。これにより、フォークリフトのフォーク
を、前遮蔽板23または後遮蔽板27のフォーク孔24
を介して、パレットベース10の前方または後方から収
容空間内に挿入することができ、また、補強材22によ
りフォークを支持することができる。
【0041】ベース板11の右端には、右遮蔽板28が
固着されている。右遮蔽板28は、前後一対の補強板2
2に対応する位置に、それぞれ、横長長方形状のフォー
ク孔29を形成している。ベース板11の左端には、右
遮蔽板28と同様の構成の左遮蔽板30が固着されてい
る(図5参照)。左遮蔽板30は、右遮蔽板28と同
様、フォーク孔を備えている(図示略)。これにより、
フォークリフトのフォークを、フォーク孔24を介して
パレットベース10の右方又は左方から収容空間内に挿
入することができ、また、補強板22によりフォークを
支持することができる。前記前遮蔽板23、後遮蔽板2
7、右遮蔽板28及び左遮蔽板30は、例えば、板鋼等
から形成することができる。
【0042】実施の形態1では、ベース板11の下面、
コーナー片12の内側面、各遮蔽板23,27,28,
30の内側面により囲まれる空間が、前記パレットベー
ス10下方の収容空間となる。
【0043】前記保持手段は、前後枠保持突部31、後
端側の右枠保持突部33及び左枠保持突部34及び左右
枠保持突部35、並びに、前端側の右枠保持突部36及
び左枠保持突部37及び左右枠保持突部38からなる。
ベース板11の左端及び右端の前部及び後部には、左右
に対をなす前後枠保持突部31が一体的に固着される
(図12乃至図14参照)。即ち、前側の各コーナー片
12から所定距離後方の位置に、左右一対の前後枠保持
突部31が配設される。また、後側の各コーナー片12
から所定距離前方の位置にも、左右一対の前後枠保持突
部31が配設される。各左右一対の前後枠保持突部31
は、ベース板11上面から上方に突出する断面略U字突
起状をなし、その上下に延びる縦溝がパレットベース1
0の内方に向かって互いに左右に対向する。
【0044】ベース板11の後端においてコーナー片1
2の直近には、後端側の右枠保持突部33及び左枠保持
突部34がそれぞれ一体的に固着されている。右枠保持
突部33及び左枠保持突部34は、ベース板11上面か
ら上方に突出する断面略L字突起状をなし、L字状の内
側面がパレットベース10の内方に向かって互いに左右
に対向する。また、ベース板11の後端中央、即ち、右
枠保持突部33及び左枠保持突部34間の中央には、後
端側の左右枠保持突部35が一体的に固着されている。
左右枠保持突部35は、ベース板11の後端に沿って延
びる棒状をなす。
【0045】ベース板11の前端において両コーナー片
12の直近及びそれらの中央には、それぞれ、前端側の
右枠保持突部36、左枠保持突部37及び左右枠保持突
部38が固着されている。右枠保持突部36、左枠保持
突部37及び左右枠保持突部38は、それぞれ、ベース
板11の前端に沿って延びる棒状をなす。
【0046】前記保持突部33,34,35,36,3
7,38は、例えば、形鋼、棒鋼等の鋼材から形成する
ことができ、ベース板11に溶接等により固着すること
ができる。
【0047】枠体は、右枠40、左枠45、前枠50及
び、後枠55からなる。右枠40はパレットベース10
の右端のコーナー片12間に立設され、左枠45は左端
のコーナー片12間に立設される。右枠40及び左枠4
5は同一構成で、縦縞格子状の柵状をなし、左右に対称
配置される。具体的には、右枠40は、前端部及び後端
部にそれぞれ、断面C形状の長尺筒状をなす支柱41を
配置している。支柱41は、その長さ方向に延びるスリ
ット状開口42を一側面に有する。両支柱41の上端部
間及び下端部間には、それぞれ、長尺板状の横桟43が
固着されている。また、両横桟43間には所定間隔で互
いに平行となるよう長尺板状の複数の縦桟44が固着さ
れている。同様に、左枠45は、前端部及び後端部にそ
れぞれスリット状開口47を有する支柱46を配置して
いる。両支柱46には上下一対の横桟48が固着され、
両横桟47間には複数の縦桟49が固着されている。
【0048】図5及び図6に示すように、支柱41,4
6はコーナー片12の支持突部17に上方から嵌合して
固定されるようになっている(図5及び図6では支柱4
6の場合のみ図示)。即ち、支柱46の内側面形状は支
持突部17の外側面形状と同一であり、支柱46を支持
突部17に密接して嵌合することができる。また、この
とき、支柱46の下端部はコーナー片12の上側凹部1
3内に挿入され、下端が補強材18の上端に当接して固
定されるようになっている。そして、支柱46のスリッ
ト状開口47の両側部分を支持突部17の側壁先端によ
り移動規制して、支柱46が支持突部17から脱落しな
いようにしている。
【0049】なお、支柱41,46は、例えば、C形鋼
(リップ溝形鋼)から形成することができる。また、横
桟43,48及び縦桟44,49は、例えば、板鋼から
形成することができる。
【0050】前枠50はパレットベース10の前端の支
柱41,46間に立設される。前枠50は縞格子状の柵
状をなす。具体的には、前枠50は、上端部及び下端部
に、それぞれ、長尺板状の横桟51を配置している。横
桟51の厚みはスリット状開口42,47の幅より小さ
く、横桟51を支柱41,46のスリット状開口42,
47に挿入し、スリット状開口42,47に沿って上下
に移動自在である。両横桟51間には所定間隔で互いに
平行となるよう長尺板状の複数の縦桟52が固着されて
いる。
【0051】各横桟51の両端にはそれぞれ係止片53
が一体的に固着されている。係止片53は、支柱41,
46の水平断面形状と略同一の水平断面を有する直方体
状をなし、支柱41,46の上端の開口から挿入自在で
ある。また、係止片53は、その前後左右の面が支柱4
1,46の内側面に密接して前後左右への移動を阻止さ
れた状態で、支柱41,46内を上下に摺動自在となっ
ている。よって、係止片53を支柱41,46に上方か
ら挿入することにより、前枠50を右枠40及び左枠4
5の前端間に固定するようになっている。
【0052】後枠55はパレットベース10後端の支柱
41,46間に立設される。後枠55は前枠50と同様
の構成であり、横桟56及び縦桟57からなる縦縞格子
状の柵状をなし、横桟56の両端に係止片58を一体的
に固着している。よって、横桟55は、支柱41,46
のスリット状開口42,47に挿入し、スリット状開口
42,47に沿って上下に移動自在である。また、係止
片58は、支柱41,46の上端の開口から挿入自在で
あり、支柱41,46の内側面に密接して前後左右への
移動を阻止された状態で上下に摺動自在となっている。
よって、係止片58を支柱41,46に上方から挿入す
ることにより、後枠55を右枠40及び左枠45の後端
間に固定するようになっている。
【0053】横桟51、56及び縦桟52、57は、例
えば、板鋼等から形成することができる。また、係止片
53、58は、直方体状の鋼材から形成することができ
る。なお、係止片53,58は、支柱41,46の水平
断面形状と対応する水平断面形状を有し、支柱41,4
6内を前後左右への移動を阻止された状態で上下に摺動
自在となる限りにおいて、その他の構成とすることがで
きる。例えば、係止片53,58は、図7または図8に
示す構成とすることができる。
【0054】図7に示す別例は、横桟51,56の両端
に、支柱41,46の水平断面形状に対応するU字板状
の係止片54を固着している。係止片54は、その外側
面が支柱41,46の内側面に密接し、支柱41,46
内を上下に摺動自在である。また、図8に示す別例は、
横桟51,56の両端に、支柱41,46の水平断面形
状と同一平面形状の矩形板状をなす係止片59を固着し
ている。係止片59は、その外周端面が支柱41,46
の内側面に密接し、支柱41,46内を上下に摺動自在
である。
【0055】この別例では、図9に示すように、係止片
59を支柱41,46の上端から内部に挿入すると、係
止片59の下側面が支持突部17の上端に当接して係止
され、その位置に保持される。これにより、前枠50ま
たは後枠55が、右枠40及び左枠45間で、所定の上
下位置に保持されるようになっている。なお、図示はし
ないが、他の係止片53,58及び係止片54の場合も
同様に、支柱41,46の上端から内部に挿入すると、
その下側面または下端面が支持突部17の上端に当接し
て係止され、その位置に保持される。
【0056】実施の形態1では、右枠40、左枠45、
前枠50、後枠55は、それぞれ、パレットベース10
から取外してパレットベース10の上面に横たえて配置
したときにその上面の範囲内に収まるような平面形状及
び寸法となっている。即ち、右枠40及び左枠45は、
それぞれ、ベース板11の右側の半部及び左側の半部に
対応する外形を有している。また、前枠50の両横桟5
1及び後枠55の両横桟56間の間隔は、右枠45の両
横桟43及び左枠50の両横桟48間の間隔と略同一で
ある。
【0057】そして、実施の形態1では、図12乃至図
14に示すように、ベース板11上に、まず前枠50及
び後枠50をそれぞれ立設状態から後方及び前方に倒し
て折り畳み、その上に、右枠40及び左枠45をそれぞ
れ立設状態から左方及び右方に倒して折り畳むようにな
っている。
【0058】後方に折り畳んだ前枠50の下端側の係止
片53は、前側の前後枠保持突部31の縦溝内に上方か
ら挿入され、前後左右への移動を阻止した状態で保持さ
れる。同様に、前方に折り畳んだ後枠55の下端側の係
止片58も、後側の前後枠保持突部31の縦溝内に上方
から挿入され、前後左右への移動を阻止した状態で保持
される。このとき、実施の形態1では、ベース板11は
左右に長い長方形状であるため、前枠50及び後枠55
の上端は、ベース板11の前後中央より、それぞれ後方
及び前方に突出して配置され、それらの上端部分が重な
る。また、このとき、互いに重なる横桟51及び横桟5
6または縦桟52及び縦桟57の厚みの合計は、係止片
53,58の高さの範囲内に収まるようになっている。
なお、図12乃至図14では、後枠55を最初に折り畳
み、その上に前枠50を折り畳む場合を示しているが、
無論この逆でも良い。
【0059】また、右枠40及び左枠45は、その支柱
41,46の上端を互いに対向して当接させた状態で水
平に並べ、折り畳んだ前枠50及び後枠55の上に重ね
て折り畳むようになっている。そして、後側の支柱4
1,46の下端コーナー縁部を後側の右枠保持突部33
及び左枠保持突部34間に嵌合し、L字状の内側面によ
り係止して保持する。また、右枠40及び左枠45の支
柱41,46の接合部分後側面を中央の左右枠保持突部
35に係止して保持する。次に、前側の支柱41,46
の下端部及び接合部分の前側面を前側の右枠保持突部3
6、左枠保持突部37及び左右枠保持突部38に係止し
て保持する。即ち、右枠40及び左枠45は、後側の保
持突部33,34,35及び前側の保持突部36,3
7,38間に係止され、前後左右への移動を規制された
状態で固定されるようになっている。
【0060】更に、右枠40、左枠45、前枠50、後
枠55からなる枠体は、パレットベース10を上下に複
数段積み重ねたときに、上方のパレットベース10の下
面側の収容空間内に完全に収容されるような厚さとなっ
ている。即ち、右枠40及び左枠45は、ベース板11
上に折り畳んだときに、支柱41,46がベース板11
上面に密接した状態で配置される。このとき、図14に
示すように、前枠50及び後枠55の横桟51,56及
び縦桟52,57は、右枠40及び左枠45の横桟4
3,48及び縦桟44,49の下面側の空間内に完全に
収容され、そこから突出しないような高さとなってい
る。したがって、枠体全体の厚さの最大値は、ベース板
11に横たえた支柱41,46の厚さ乃至高さとなる。
【0061】いずれにせよ、枠体全体の高さは、支持突
部17のベース板11からの突出高さより小さく、複数
のリターナブルパレットを積み重ねたときに、図15乃
至図17に示すように、上方のベース板11下面と下方
のベース板11上面との間の収容空間の高さの範囲内と
なるようになっている。また、ベース板11の前端及び
後端に位置する保持突部は、前遮蔽板23及び後遮蔽板
27の嵌合凹部25,26内に収容される。即ち、図1
5及び図16に示すように、リターナブルパレットを、
コーナー片12の高さで上下に積み重ねることができる
ようになっている。
【0062】なお、実施の形態1では、図10及び図1
1または図15乃至図17に示すように、使用状態また
は非使用状態のリターナブルパレットを積み重ねたとき
に、下側のリターナブルパレットの支柱41,46の上
端部または支持突部17の上端部を、上側のリターナブ
ルパレットのコーナー片12の下側凹部15内に挿入及
び収容して、仕切板14により支持自在となっている。
また、このとき、ガイド板16により形成される下側凹
部15のテーパー面により、支柱41、46の上端また
は支持突部17の上端を案内自在となっている。
【0063】次に、上記のように構成された実施の形態
1に係るリターナブルパレットの使用方法を説明する。
【0064】まず、使用時(貨物積載時)には、まず、
図2に示すように、右枠40の前後一対の支柱41をパ
レットベース10の左端側の前後一対のコーナー片12
の支持突部17に、左枠45の前後一対の支柱46をパ
レットベース10の右端側の前後一対のコーナー片12
の支持突部17にそれぞれ上方から嵌合して固定する。
すると、右枠40及び左枠45がパレットベース10の
右端部及び左端部に立設固定される。このとき、C形鋼
等からなる右枠40及び左枠45の支柱41,46は、
そのスリット状開口42,47が互いにパレットベース
10内側に向かって左右に対向している。
【0065】この状態で、図3及び図4に示すように、
パレットベース10前端で左右に対向する支柱41,4
6間に前枠50を、パレットベース10後端で左右に対
向する支柱41,46間に後枠55をそれぞれ上方から
挿入して装着する。即ち、下側及び上側の横桟51,5
6の両係止片53,58を、順次、支柱41,46の上
端から支柱41,46内に挿入すると共に、横桟51,
56を支柱41,46のスリット状開口42,47に沿
って下方に摺動する。このとき、係止片53,58が支
柱41,46内で前後左右の移動を阻止されるため、前
枠50及び後枠55を支柱41,46の上端から円滑に
下方に移動することができる。そして、両横桟51,5
6の係止片53,58を支柱41,46内に完全に挿入
すると、前枠50及び後枠55がパレットベース10の
前端部及び後端部に立設固定され、図1に示すように、
リターナブルパレットが展開状態となる。
【0066】その結果、使用時には、右枠40及び左枠
45の支柱41,46をパレットベース10の支持突部
17に、前枠50及び後枠55の係止片53,58を右
枠40及び左枠45の支柱41,46にそれぞれ挿入す
るだけの簡単な組立作業で、枠体をパレットベース10
に組み立てることができる。そして、パレットベース1
0の四方を枠体により柵状に囲んで貨物を積載及び支持
自在な空間を形成することができる。かつ、枠体により
リターナブルパレットを上下に多段積み可能な展開状態
とすることができる。上記のように、枠体の展開作業を
円滑、かつ、迅速に行うことができる。
【0067】即ち、この使用状態では、右枠40,左枠
45,前枠50,後枠55が形成する空間内でパレット
ベース10のベース板11に貨物を積載することができ
る。また、この状態で、下側のリターナブルパレットの
右枠40の支柱41及び左枠45の支柱46を、上側の
リターナブルパレットのコーナー片12の下側凹部15
内に挿入して支持することにより、図10及び図11に
示すように、リターナブルパレットを上下に複数段積み
重ねることができる。なお、実施の形態1では、右枠4
0,左枠45,前枠50,後枠55を柵状に形成してい
るため、パレットベース10パレットに積んだ貨物の荷
崩れ等を防止することができる。
【0068】一方、非使用時(貨物非積載時)には、上
記と反対の作業手順により、まず、前枠50及び後枠5
5の係止片53,58を右枠40及び左枠45の支柱4
1,46から上方に抜き取って、前枠50及び後枠55
を右枠40及び左枠45から取外す。そして、図12に
示すように、前枠50及び後枠55をベース板11上面
の後側及び前側にそれぞれ折り畳み、横たえて配置す
る。このとき、前枠50の両係止片53及び後枠55の
両係止片58を後側の対及び前側の対の前後枠保持突部
31にそれぞれ挿入して係止保持する。
【0069】次に、右枠40及び左枠45の支柱41,
46を支持突部17から上方に抜き取って、右枠40及
び左枠45をパレットベース10から取外す。更に、図
13及び図14に示すように、右枠40及び左枠45を
ベース板11上の前枠50及び後枠55の上に折り畳
む。そして、右枠40及び左枠45を右枠保持突部3
3,36、左枠保持突部34,37、左右枠保持突部3
5、38により係止保持する。これにより、右枠40及
び左枠45がそれらの保持突部33〜38により前後左
右に固定される。こうして、前枠50、後枠55、右枠
40及び左枠45を、ベース板11の上面の所定位置に
簡単に横たえて配置し、保持することができる。
【0070】その結果、非使用時には、前枠50、後枠
55、右枠40及び左枠45を抜き取り、それらをベー
ス板11に横たえて保持突部31,33〜38により保
持するだけの簡単な作業で、リターナブルパレットを折
り畳み状態として、薄板状に一体化することができ、折
り畳み作業を円滑、かつ、迅速に行うことができる。
【0071】ここで、ベース板11上の前枠50の横桟
51前方及び後枠55の横桟56後方に、それぞれ、右
枠40及び左枠45の支柱41,46に対応する面積の
スペースを残し、支柱41,46をそのスペースに載せ
る形でベース板11上に密接配置することが好ましい。
こうすれば、右枠40及び左枠45を前後左右に固定し
た前枠50及び後枠55によっても前後に固定すること
ができる。また、枠体40,45,50,55全体の厚
み乃至ベース板11からの突出高さは、ほぼ支柱41,
46の厚みとなり、非常に小さくなる。しかし、横桟5
1,56または縦桟52,57の上に支柱41,46を
配置してもよい。この場合、支柱41,46を確実に係
止保持できるよう、保持突部33〜38の突出高さを大
きくする。この場合でも、枠体全体の厚みは、横桟5
1,56または縦桟52,57の厚みと支柱41,46
の厚みの合計となり、非常に小さい。
【0072】このように折り畳んだリターナブルパレッ
トは、通常、上下に多数段積み重ねて船内倉庫等、所定
の保管場所に保管される。ここで、リターナブルパレッ
トを多段積みするとき、枠体がほぼ支柱41,46の厚
さの範囲内でベース板11から突出し、パレットベース
10上に収まる。また、下側のリターナブルパレットの
枠体は、上側のリターナブルパレットのパレットベース
10の下面側の収容空間内に完全に収容される。また、
ベース板11前端及び後端の保持突部33〜38は、前
遮蔽板23及び後遮蔽板27の嵌合凹部25,26内に
嵌合して収容される。よって、図15及び図16に示す
ように、パレットベース10の高さと同一の非常に小さ
い間隔でリターナブルパレットを積み重ねることができ
る。
【0073】その結果、非使用時には、より多くのリタ
ーナブルパレットを上下に積み重ねて保管することがで
き、リターナブルパレット用の保管スペースを大幅に削
減することができる。
【0074】また、非使用時に複数のリターナブルパレ
ットを折り畳んで積み重ねると、下側のリターナブルパ
レットの支持突部17が上側のリターナブルパレットの
コーナー片12の下側凹部15内に挿入され、ガイド板
16に案内されて下側凹部15内の定位置に収容され
る。そして、支持突部17がコーナー片12の下側凹部
15内で仕切板14に係止支持され、上下に積み重ねた
リターナブルパレットの前後左右への移動が規制され
る。その結果、リターナブルパレットを、相互の位置ず
れを防止して上下に整然と積み重ね、保管することがで
きる。
【0075】また、折り畳んだ枠体40,45,50,
55が、ベース板11の上面の範囲内に収まると共に、
パレットベース10下方の収容空間内に完全に収容され
るため、枠体40,45,50,55がパレットベース
10からはみ出して隣接するリターナブルパレット等と
干渉する等の不具合はない。その結果、多数のリターナ
ブルパレットを前後左右にも密接して整然と配置でき、
保管スペースを有効に利用でき、無駄にすることがな
い。
【0076】また、非使用時には、枠体40,45,5
0,55を保持突部31,33〜38により定位置に保
持することにより、枠体40,45,50,55がパレ
ットベース10と一体化される。その結果、保管場所等
への移動時に枠体40,45,50,55がパレットベ
ース10からずれることはなく、パレットベース10上
に安定して保持される。
【0077】更に、リターナブルパレットを上下に複数
積み重ねるときに、使用時には支柱41,46の上端
が、非使用時には支持突部17の上端が、コーナー片1
2の下側凹部15のガイド板16により形成されたテー
パー面に沿って、コーナー片12の下側凹部15内に円
滑に案内されて挿入される。その結果、コーナー片12
のガイド板16により形成したテーパー面により、上下
に積み重ねるリターナブルパレットの前後または左右の
細かな位置決めを自動的に行うことができる。例えば、
ガイド板16によるテーパー面をコーナー片12の左右
に設ける場合は左右の位置決めを、前後に設ける場合は
前後の位置決めを、前後左右に設ける場合は前後左右の
位置決めを行うことができる。なお、実施の形態1で
は、ガイド板16はコーナー片の左右に設けられるた
め、リターナブルパレットは左右方向に位置決めされ
る。これにより、リターナブルパレットを上下に整然と
位置ずれすることなく積み重ねることができ、展開状態
のリターナブルパレットの積み重ね作業、または、折り
畳み状態のリターナブルパレットの積み重ね作業を円滑
に行なうことができる。
【0078】加えて、非使用時には、遮蔽板23,2
7,28,30によりパレットベース10下方の収容空
間内の枠体40,45,50,55が遮蔽され、外部か
ら見えないため、見栄えを向上することが出来る。
【0079】また、ベース板11の裏面(下面)に補強
材21,22を設けたため、パレットベース10の強度
を増大することができる。また、遮蔽板23,27,2
8,30の保持突部33〜38と対応する位置に保持突
部33〜38を嵌合する嵌合凹部25,26を形成した
ため、下方のリターナブルパレットのベース板11の上
面に遮蔽板23,27,28,30の下端が密接し、パ
レットベース10下方の収容空間を完全に遮蔽すること
ができ、また、全体の厚みを小さくすることができる。
【0080】図18は本発明の実施の形態2に係るリタ
ーナブルパレットを使用状態で積み重ねた場合を示す斜
視図である。
【0081】実施の形態2のリターナブルパレットは、
実施の形態1のリターナブルパレット(フルサイズ)を
半分の大きさとしたもの(ハーフサイズ)であり、その
他の構成は同一である。実施の形態2のリターナブルパ
レットは、例えば、図18に示すように、実施の形態1
のリターナブルパレットと組み合わせて使用する。即
ち、例えば、2個のハーフサイズのリターナブルパレッ
トを下側に並べて配置し、その上に1個のフルサイズの
リターナブルパレットを積み重ねる。実施の形態2のリ
ターナブルパレットも、実施の形態1のリターナブルパ
レット同様に使用でき、同様の作用及び効果を奏する。
【0082】このように、上記実施の形態のリターナブ
ルーパレットは、上下に複数段積み重ね自在としたもの
であって、下面側に下方に開口する凹状の収容空間を有
するパレットベース10と、前記パレットベース10の
前後左右に起立状態で着脱自在に固定されると共に、前
記パレットベース10から取外して前記パレットベース
10の上面に横たえて配置したときにその上面の範囲内
に収まり、かつ、前記パレットベース10を上下に複数
段積み重ねたときに上方のパレットベース10の下面側
の収容空間内に完全に収容されるようにした枠体として
の右枠40、左枠45、前枠50、後枠55と、前記パ
レットベース10に一体的に設けられ、前記枠体として
の右枠40、左枠45、前枠50、後枠55を前記パレ
ットベース10に横たえて配置したときに、前記枠体と
しての右枠40、左枠45、前枠50、後枠55を前記
パレットベース10の上面の所定位置に凹凸の関係で係
止保持する保持手段としての前後枠保持突部31、後側
の右枠保持突部33、左枠保持突部34、左右枠保持突
部35、前側の右枠保持突部33、左枠保持突部34、
左右枠保持突部35とを具備する。
【0083】したがって、使用時(貨物積載時)には、
パレットベース10に枠体としての右枠40、左枠4
5、前枠50、後枠55を起立状態で固定することによ
り、リターナブルパレットが展開状態となり、枠体右枠
40、左枠45、前枠50、後枠55が形成する空間内
でパレットベース10に貨物を積載することができる。
また、この状態で、枠体右枠40、左枠45、前枠5
0、後枠55によりリターナブルパレットを上下に複数
段積み重ねることができる。なお、枠体右枠40、左枠
45、前枠50、後枠55を格子状、フェンス状等の柵
状に形成することにより、パレットベース10に積んだ
貨物の荷崩れ等を防止することができる。一方、非使用
時(貨物非積載時)には、枠体右枠40、左枠45、前
枠50、後枠55をパレットベース10から取外してそ
の上面に横たえて配置することにより、リターナブルパ
レットが折り畳み状態となる。このように折り畳んだリ
ターナブルパレットは、通常、上下に多数段積み重ねて
倉庫等、所定の保管場所に保管される。ここで、リター
ナブルパレットを多段積みするとき、枠体右枠40、左
枠45、前枠50、後枠55がほぼその厚さの範囲内で
パレットベース上に収まる。また、下側のリターナブル
パレットの枠体は、上側のリターナブルパレットのパレ
ットベース10の下面側の収容空間内に完全に収容され
る。これにより、基本的に、パレットベース10の高さ
と同一の非常に小さい間隔でリターナブルパレットを積
み重ねることができる。その結果、非使用時には、より
多くのリターナブルパレットを上下に積み重ねて保管す
ることができ、リターナブルパレット用の保管スペース
を大幅に削減することができる。
【0084】また、枠体としての右枠40、左枠45、
前枠50、後枠55がパレットベース10の上面の範囲
内に収まると共に、パレットベース10の収容空間内に
完全に収容されるため、枠体としての右枠40、左枠4
5、前枠50、後枠55がパレットベース10からはみ
出して隣接するリターナブルパレット等と干渉する等の
不具合はない。その結果、多数のリターナブルパレット
を前後左右にも密接して整然と配置でき、保管スペース
を有効に利用でき、無駄にすることがない。
【0085】また、非使用時には、枠体としての右枠4
0、左枠45、前枠50、後枠55を保持手段としての
前後枠保持突部31、後側の右枠保持突部33、左枠保
持突部34、左右枠保持突部35、前側の右枠保持突部
33、左枠保持突部34、左右枠保持突部35により保
持することにより、枠体としての右枠40、左枠45、
前枠50、後枠55がパレットベース10と一体化され
る。その結果、保管場所等への移動時に枠体としての右
枠40、左枠45、前枠50、後枠55がパレットベー
ス10からずれることはなく、パレットベース10上に
安定して保持される。
【0086】ところで、上記実施の形態1及び2では、
各部材をスチールで構成し、各部材を溶接により固着乃
至接合することが生産性、コスト等の点から好ましい。
しかし、貨物積載用のリターナブルパレットとしての強
度、耐久性等を具備する限りにおいて、他の剛性材を使
用することができ、他の固着手段を用いることができ
る。また、各部材の形状、構成も、その機能を達成する
限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0087】例えば、支柱41,46は、C形鋼以外に
も、単なる溝形鋼としても良い。この場合も、前枠50
または後枠55の左右両端の係止片53,58が左右に
対向する両支柱41,46間に介装され、前後及び左右
の脱落を防止されるため、上記実施の形態と同様の作用
及び効果を発揮する。また、係止片53,58の形状
も、上記実施の形態のブロック状、U字板状、矩形板状
以外にも、種々変更できる。更に、横桟43,48,5
1,56、縦桟44,49,52,57も帯板鋼等の中
実材の他、中空の板材より形成することもできる。
【0088】また、上記実施の形態では、前枠50及び
後枠55の係止片53,58は、支持突部17上端に当
接して移動停止し、上下に位置決めするようにしたが、
前枠50及び後枠55を上下に位置決めできる限りにお
いて、その他の構成を採用することができる。例えば、
支柱41,46内の下端部に係止片53,58の下方へ
の移動を規制する突部を一体的に設けてもよい。
【0089】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係るリターナ
ブルパレットは、上下に複数段積み重ね自在としたもの
であって、下面側に下方に開口する凹状の収容空間を有
するパレットベースと、前記パレットベースの前後左右
に起立状態で着脱自在に固定されると共に、前記パレッ
トベースから取外して前記パレットベースの上面に横た
えて配置したときにその上面の範囲内に収まり、かつ、
前記パレットベースを上下に複数段積み重ねたときに上
方のパレットベースの下面側の収容空間内に完全に収容
されるようにした枠体と、前記パレットベースに一体的
に設けられ、前記枠体を前記パレットベースに横たえて
配置したときに、前記枠体を前記パレットベースの上面
の所定位置に凹凸の関係で係止保持する保持手段とを具
備する。
【0090】したがって、使用時(貨物積載時)には、
パレットベースに枠体を起立状態で固定することによ
り、リターナブルパレットが展開状態となり、枠体が形
成する空間内でパレットベースに貨物を積載することが
できる。また、この状態で、枠体によりリターナブルパ
レットを上下に複数段積み重ねることができる。なお、
枠体を格子状、フェンス状等の柵状に形成することによ
り、パレットベースに積んだ貨物の荷崩れ等を防止する
ことができる。一方、非使用時(貨物非積載時)には、
枠体をパレットベースから取外してその上面に横たえて
配置することにより、リターナブルパレットが折り畳み
状態となる。このように折り畳んだリターナブルパレッ
トは、通常、上下に多数段積み重ねて倉庫等、所定の保
管場所に保管される。ここで、リターナブルパレットを
多段積みするとき、枠体がほぼその厚さの範囲内でパレ
ットベース上に収まる。また、下側のリターナブルパレ
ットの枠体は、上側のリターナブルパレットのパレット
ベースの下面側の収容空間内に完全に収容される。これ
により、基本的に、パレットベースの高さと同一の非常
に小さい間隔でリターナブルパレットを積み重ねること
ができる。その結果、非使用時には、より多くのリター
ナブルパレットを上下に積み重ねて保管することがで
き、リターナブルパレット用の保管スペースを大幅に削
減することができる。
【0091】また、枠体がパレットベースの上面の範囲
内に収まると共に、パレットベースの収容空間内に完全
に収容されるため、枠体がパレットベースからはみ出し
て隣接するリターナブルパレット等と干渉する等の不具
合はない。その結果、多数のリターナブルパレットを前
後左右にも密接して整然と配置でき、保管スペースを有
効に利用でき、無駄にすることがない。
【0092】また、非使用時には、枠体を保持手段によ
り保持することにより、枠体がパレットベースと一体化
される。その結果、保管場所等への移動時に枠体がパレ
ットベースからずれることはなく、パレットベース上に
安定して保持される。
【0093】請求項2に係るリターナブルパレットで
は、請求項1の構成において、前記パレットベースは、
略矩形板状のベース板と、前記ベース板の四隅にそれぞ
れ設けられ、前記ベース板の下面から前記パレットベー
スの収容空間の厚みだけ下方に突出する筒状のコーナー
片とを具備し、前記コーナー片は、前記ベース板の上面
から上方に突出する支持突部と、下端部において前記支
持突部と対応する位置に設けられ、前記支持突部を挿入
及び収容して支持自在な凹部とを有するものである。
【0094】したがって、非使用時に複数のリターナブ
ルパレットを折り畳んで積み重ねると、下側のパレット
ベースのコーナー片の支持突部が上側のパレットベース
のコーナー片の凹部内に挿入及び収容される。これによ
り、支持突部が凹部内で係止支持され、上下に積み重ね
たリターナブルパレットの前後左右への移動が阻止され
る。その結果、リターナブルパレットの位置ずれを防止
して、上下に整然と積み重ねて保管することができる。
【0095】請求項3に係るリターナブルパレットは、
請求項2の構成において、前記枠体を、前記パレットベ
ースの右端部及び左端部にそれぞれ立設される右枠及び
左枠と、前記パレットベースの前端部及び後端部にそれ
ぞれ立設される前枠及び後枠より構成し、前記右枠及び
左枠の前端部及び後端部には、それぞれ、長さ方向に延
びるスリット状開口を一側面に有する断面略C字状の支
柱を配置し、前記右枠及び左枠を、それらの支柱のスリ
ット状開口が互いに対向するよう、前記パレットベース
の右端側及び左端側の前記コーナー片の支持突部に上方
から嵌合して固定すると共に、前記前枠及び後枠の上端
部及び下端部には、それぞれ、前記支柱のスリット状開
口に挿入自在な横桟を配置し、各横桟の両端には前記支
柱の上端から挿入自在で、かつ、前記支柱内に前後左右
への移動を阻止した状態で係止される係止片を配設し、
前記係止片を前記支柱に上方から挿入することにより、
前記前枠及び後枠を前記右枠及び左枠間に固定するもの
である。
【0096】したがって、使用時には、まず、右枠の前
後一対の支柱をパレットベースの右端側の前後一対のコ
ーナー片に、左枠の前後一対の支柱をパレットベースの
左端側の前後一対のコーナー片にそれぞれ上方から嵌合
して固定する。すると、右枠及び左枠がパレットベース
の右端部及び左端部に立設固定される。このとき、断面
略C字状の右枠及び左枠の支柱は、そのスリット状開口
が互いにパレットベース内側に向かって左右に対向して
いる。
【0097】この状態で、パレットベース前端で左右に
対向する支柱間に前枠を、パレットベース後端で左右に
対向する支柱間に後枠をそれぞれ上方から挿入して装着
する。即ち、下側及び上側の横桟の両係止片を、順次、
支柱の上端から支柱内に挿入すると共に、横桟を支柱の
スリット状開口に沿って下方に摺動する。このとき、係
止片が支柱内で前後左右の移動を阻止されるため、前枠
及び後枠を支柱の上端から円滑に下方に移動することが
できる。そして、両横桟の係止片を支柱内に完全に挿入
すると、前枠及び後枠がパレットベースの前端部及び後
端部に立設固定され、リターナブルパレットが展開状態
となる。
【0098】その結果、使用時には、右枠及び左枠をパ
レットベースに、前枠及び後枠を右枠及び左枠にそれぞ
れ挿入するだけの簡単な組立作業で、枠体をパレットベ
ースに組み立てて貨物を積載可能な状態とすることがで
きる。また、リターナブルパレットを多段積み可能な展
開状態とすることができ、展開作業を円滑、かつ、迅速
に行うことができる。
【0099】また、非使用時には、上記と反対の作業手
順により、前枠及び後枠を右枠及び左枠から上方に抜き
取って取外す。そして、前枠及び後枠をパレットベース
の上面の所定位置に横たえて配置すると共に、前枠及び
後枠を保持手段により係止保持する。その後、右枠及び
左枠をパレットベースから上方に抜き取って取外す。そ
して、右枠及び左枠をパレットベースの上面の所定位置
に横たえて配置すると共に、右枠及び左枠を保持手段に
より係止保持する。これにより、前枠、後枠、右枠及び
左枠を、パレットベースの上面の所定位置に簡単に横た
えて配置し、保持することができる。
【0100】その結果、貨物非積載時には、前枠、後
枠、右枠及び左枠を抜き取り、それらをパレットベース
に横たえて保持手段により保持するだけの簡単な作業
で、リターナブルパレットを折り畳み状態として、薄板
状に一体化することができ、折り畳み作業を円滑、か
つ、迅速に行うことができる。
【0101】請求項4に係るリターナブルパレットで
は、請求項3の構成において、前記前枠及び後枠は、そ
れぞれ立設状態から後方及び前方に倒して前記ベース板
上に折り畳むようにし、前記右枠及び左枠は、それぞれ
立設状態から左方及び右方に倒して前記ベース板状に折
り畳んだ前記前枠及び後枠上に折り畳むようにし、前記
保持手段は、前記パレットベースの後方及び前方にそれ
ぞれ折り畳んだ前記前枠及び後枠の前記係止片を挿入し
て係止することにより前記前枠及び後枠を前後左右に固
定する前枠及び後枠用の保持突部と、前記パレットベー
スの左方及び右方にそれぞれ折り畳んだ前記右枠及び左
枠の支柱の端縁を係止することにより前記右枠及び左枠
を前後左右に固定する右枠及び左枠用の保持突部とを具
備するものである。
【0102】したがって、非使用時に前枠、後枠、右枠
及び左枠を折り畳んだときに、前後枠保持片が前枠及び
後枠の係止片を保持し、左右枠保持片が支柱の端縁を保
持する。その結果、対応する保持突部により前枠、後
枠、左枠及び右枠の保持を簡単に行うことができ、折り
畳み作業を円滑かつ迅速に行なうことができる。
【0103】請求項5に係るリターナブルパレットは、
請求項2乃至4の何れか1項の構成において、更に、前
記コーナー片の凹部内に傾斜状のガイド板を配置して前
記凹部内面を上方に向かって縮径するテーパ面とし、前
記凹部内に前記支柱の上端または前記支持突部の上端を
挿入したときに前記テーパ面により案内自在としたもの
である。
【0104】したがって、リターナブルパレットを上下
に複数積み重ねるときに、使用時には支柱の上端が、非
使用時にはコーナー片の支持突部の上端が、テーパー面
に沿ってコーナー片の凹部内に円滑に案内されて挿入さ
れる。
【0105】その結果、コーナー片のテーパー面によ
り、上下に積み重ねるリターナブルパレットの前後また
は左右の細かな位置決めを自動的に行うことができる。
例えば、テーパー面を左右に設ける場合は左右の位置決
めを、前後に設ける場合は前後の位置決めを、前後左右
に設ける場合は前後左右の位置決めを行うことができ
る。これにより、リターナブルパレットを上下に整然と
位置ずれすることなく積み重ねることができ、展開状態
のリターナブルパレットの積み重ね作業、または、折り
畳み状態のリターナブルパレットの積み重ね作業を円滑
に行なうことができる。
【0106】請求項6に係るリターナブルパレットは、
請求項1乃至5の何れか1項の構成において、前記パレ
ットベースのベース板の前端、後端、左端及び右端に、
前記収容空間を遮蔽する遮蔽板を固定したものである。
【0107】したがって、非使用時には、遮蔽板により
収容空間内の枠体が遮蔽され、外部から見えないため、
見栄えを向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの使用状態を示す斜視図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの左枠を組み立てた後、右枠を組立てる状
態を示す斜視図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの後枠を組立てる状態を示す斜視図であ
る。
【図4】 図4は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの前枠を組みたてた後、後枠を組立てる状
態を示す斜視図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットのコーナー片を示す斜視図である。
【図6】 図6は図5のA−A線断面図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの前枠または後枠の係止片の第1の別例を
示す斜視図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの前枠または後枠の係止片の第2の別例を
示す斜視図である。
【図9】 図9は本発明の実施の形態1に係るリターナ
ブルパレットの前枠または後枠の第2の別例の係止片を
左枠の支柱に挿入して係止した状態を示す断面図であ
る。
【図10】 図10は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットを使用状態で積み重ねた場合を示す正
面図である。
【図11】 図11は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットを使用状態で積み重ねた場合の支柱の
支持構造を示す断面図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットの後枠を折り畳んだ後、前枠を折り畳
む状態を示す斜視図である。
【図13】 図13は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットの右枠及び左枠を折り畳む状態を示す
斜視図である。
【図14】 図14は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットの後枠、前枠、右枠及び左枠の折り畳
みを完了した状態を示す斜視図である。
【図15】 図15は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットを非使用状態で積み重ねる過程を示す
正面図である。
【図16】 図16は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットを非使用状態で積み重ねた場合を示す
正面図である。
【図17】 図17は本発明の実施の形態1に係るリタ
ーナブルパレットを非使用状態で積み重ねた場合のコー
ナー部分の支持構造を示す断面図である。
【図18】 図18は本発明の実施の形態2に係るリタ
ーナブルパレットを使用状態で積み重ねた場合を示す斜
視図である。
【符号の説明】
10 パレットベース、11 ベース板、12 コーナ
ー片、15 下側凹部(凹部)、16 ガイド板、17
支持突部、23 前遮蔽板、27 後遮蔽板、28右
遮蔽板、30 左遮蔽板、31 前後枠保持突部(保持
手段)、33右枠保持突部(保持手段)、34 左枠保
持突部(保持手段)、35 左右枠保持突部(保持手
段)、36 右枠保持突部(保持手段)、37 左枠保
持突部(保持手段)、38 左右枠保持突部(保持手
段)、40 右枠(枠体)、41支柱、42 スリット
状開口、45 左枠(枠体)、46 支柱、47 スリ
ット状開口、50 前枠(枠体)、51 横桟、53
係止片、55 後枠(枠体)、56 横桟、58 係止

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に複数段積み重ね自在としたリター
    ナブルパレットであって、 下面側に下方に開口する凹状の収容空間を有するパレッ
    トベースと、 前記パレットベースの前後左右に起立状態で着脱自在に
    固定されると共に、前記パレットベースから取外して前
    記パレットベースの上面に横たえて配置したときにその
    上面の範囲内に収まり、かつ、前記パレットベースを上
    下に複数段積み重ねたときに上方のパレットベースの下
    面側の収容空間内に完全に収容されるようにした枠体
    と、 前記パレットベースに一体的に設けられ、前記枠体を前
    記パレットベースに横たえて配置したときに、前記枠体
    を前記パレットベースの上面の所定位置に凹凸の関係で
    係止保持する保持手段とを具備することを特徴とするリ
    ターナブルパレット。
  2. 【請求項2】 前記パレットベースは、略矩形板状のベ
    ース板と、前記ベース板の四隅にそれぞれ設けられ、前
    記ベース板の下面から前記パレットベースの収容空間の
    厚みだけ下方に突出する筒状のコーナー片とを具備し、 前記コーナー片は、前記ベース板の上面から上方に突出
    する支持突部と、下端部において前記支持突部と対応す
    る位置に設けられ、前記支持突部を挿入及び収容して支
    持自在な凹部とを有することを特徴とする請求項1記載
    のリターナブルパレット。
  3. 【請求項3】 前記枠体を、前記パレットベースの右端
    部及び左端部にそれぞれ立設される右枠及び左枠と、前
    記パレットベースの前端部及び後端部にそれぞれ立設さ
    れる前枠及び後枠より構成し、 前記右枠及び左枠の前端部及び後端部には、それぞれ、
    長さ方向に延びるスリット状開口を一側面に有する断面
    略C字状の支柱を配置し、前記右枠及び左枠を、それら
    の支柱のスリット状開口が互いに対向するよう、前記パ
    レットベースの右端側及び左端側の前記コーナー片の支
    持突部に上方から嵌合して固定すると共に、 前記前枠及び後枠の上端部及び下端部には、それぞれ、
    前記支柱のスリット状開口に挿入自在な横桟を配置し、
    各横桟の両端には前記支柱の上端から挿入自在で、か
    つ、前記支柱内に前後左右への移動を阻止した状態で係
    止される係止片を配設し、前記係止片を前記支柱に上方
    から挿入することにより、前記前枠及び後枠を前記右枠
    及び左枠間に固定することを特徴とする請求項2記載の
    リターナブルパレット。
  4. 【請求項4】 前記前枠及び後枠は、それぞれ立設状態
    から後方及び前方に倒して前記ベース板上に折り畳むよ
    うにし、前記右枠及び左枠は、それぞれ立設状態から左
    方及び右方に倒して前記ベース板状に折り畳んだ前記前
    枠及び後枠上に折り畳むようにし、 前記保持手段は、前記パレットベースの後方及び前方に
    それぞれ折り畳んだ前記前枠及び後枠の前記係止片を挿
    入して係止することにより前記前枠及び後枠を前後左右
    に固定する前枠及び後枠用の保持突部と、前記パレット
    ベースの左方及び右方にそれぞれ折り畳んだ前記右枠及
    び左枠の支柱の端縁を係止することにより前記右枠及び
    左枠を前後左右に固定する右枠及び左枠用の保持突部と
    を具備することを特徴とする請求項3記載のリターナブ
    ルパレット。
  5. 【請求項5】 更に、前記コーナー片の凹部内に傾斜状
    のガイド板を配置して前記凹部内面を上方に向かって縮
    径するテーパ面とし、前記凹部内に前記支柱の上端また
    は前記支持突部の上端を挿入したときに前記テーパ面に
    より案内自在としたことを特徴とする請求項2乃至4の
    いずれか1項記載のリターナブルパレット。
  6. 【請求項6】 前記パレットベースのベース板の四辺
    に、前記収容空間を遮蔽する遮蔽板を固定したことを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリター
    ナブルパレット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009102055A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Bridgestone Corp 組立式コンテナ
CN105620862A (zh) * 2014-11-29 2016-06-01 宁夏北方彩新建工集团股份有限公司 存储用多功能可拆卸货筐
CN109733760A (zh) * 2019-02-28 2019-05-10 常熟华东汽车有限公司 集装运输保障箱的锁止装置
JP7486253B1 (ja) 2024-02-06 2024-05-17 有限会社坂本材木梱包 汎用パレット

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