JP2000240895A - 液化ガス貯槽のボイルオフガス処理方法および液化ガス貯蔵装置 - Google Patents

液化ガス貯槽のボイルオフガス処理方法および液化ガス貯蔵装置

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JP2000240895A
JP2000240895A JP11047042A JP4704299A JP2000240895A JP 2000240895 A JP2000240895 A JP 2000240895A JP 11047042 A JP11047042 A JP 11047042A JP 4704299 A JP4704299 A JP 4704299A JP 2000240895 A JP2000240895 A JP 2000240895A
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bog
lng
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gas
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Yasuhiro Ueno
康弘 上野
Yoichi Fuchimoto
洋一 淵元
Muneharu Ujita
宗治 氏田
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNGなどの貯蔵中に発生するBOGを、簡
単な構成で適切に処理する。 【解決手段】 複数のLNG貯槽10a,10bでLN
Gを貯蔵しながら、発生するBOGはBOG配管18を
介してBOG圧縮機などへ送り、処理する。BOGの需
要が少ない深夜などでは、LNG移送ポンプ11を作動
させ、LNG貯槽10aからLNGをLNG貯槽10b
に移送させる。LNGは、フィード管14の先端からロ
ート管15の受入口9に流入する。受入口9の周囲は密
閉装置16によって気密に封止され、BOG配管18か
ら流量コントロール弁17を介してBOGが導かれる。
流入するLNGにBOGは巻き込まれ、ロート管15の
下端の吐出口5からLNG貯槽10b内の液面下に吐き
出される。時間の経過とともにBOGの発生量は増加す
る。BOGの吸収と放出とのタイミングを、需要のタイ
ミングに合わせ、適切な処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス(以
下、「LNG」と略称することがある)などの液化ガス
を貯蔵する際に発生するボイルオフガス(以下、「BO
G」と略称することがある)の取扱いに関し、特に液化
天然ガス貯槽のボイルオフガス処理方法および液化ガス
貯蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ガスの原料や火力発電所の燃料など
に広く利用されているLNGは、LNGタンカなどで大
量に運搬され、LNG貯槽などに一旦貯蔵された後、需
要に応じて取出される。LNGは、約−160℃の超低
温の液体であり、LNG貯槽の断熱壁を通じて大気など
からの熱が入込む自然入熱などによって気化し、BOG
が発生する。BOGが発生すると、LNG貯槽の液面よ
り上方の気相の圧力が上昇し、LNG貯槽の設定圧力を
超える恐れがある。このため、LNG貯槽から発生する
BOGは、いつまでもLNG貯槽内の気相部に留めるこ
とはできず、適切な処理を施す必要がある。
【0003】従来からのBOG処理では、LNG貯槽で
発生するBOGを、BOG圧縮機で昇圧し、都市ガスの
原料、あるいは火力発電所の燃料などに使用している。
BOGを都市ガスの原料として使用する際には、BOG
の成分が主としてメタンであり、LNG中の低沸点成分
であるので、たとえば特開昭56−41297に開示さ
れているように、BOGにエタンやプロパン等のメタン
よりは分子量が大きい炭化水素を添加し、成分をLNG
に近付けた上で再液化させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のBOG処理で
は、LNG貯槽で発生するBOGを都市ガスの原料や火
力発電所の燃料などとして利用するので、都市ガスや電
力の需要が少ない深夜には円滑にBOGを処理すること
ができなくなってしまう。都市ガスの供給は、配管系統
内で、圧力を段階的に低くしながら行われるので、都市
ガスの需要が少ない深夜などには、BOGを最も需要量
が多くなる高圧の供給系統に昇圧して送出する必要があ
る。このため、大規模なBOG圧縮機が必要になる。
【0005】本発明の目的は、簡単な構成で、一時的に
BOGの発生量を低減させ、BOGを適切に取扱うこと
ができる液化ガス貯槽のボイルオフガス処理方法および
液化ガス貯蔵装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液面よりも上
方に開口して液化ガスを受入れる受入れ口が設けられ、
液面よりも下方に吐出口が設けられる受入管を備える液
化ガス貯槽で、受入管に液化ガスを流入させて、受入口
でボイルオフガスを吸引させ、吸引後、時間の経過とと
もに発生量が増加するボイルオフガスを、需要に応じて
供給することを特徴とする液化ガス貯槽のボイルオフガ
ス処理方法である。
【0007】本発明に従えば、液化ガスを貯蔵する液化
ガス貯槽には、液面よりも下方に吐出口が設けられる受
入管が備えられる。受入管の受入口は、液面よりも上方
に開口する。受入管の受入口に液化ガスを流入させて吸
引させると、受入口の圧力が下がり、周囲のボイルオフ
ガスを巻き込んで吸引する。液化ガスの液面よりも下方
に設けられる吐出口からは、受入口で巻き込まれたボイ
ルオフガスが吐出される。ボイルオフガスは、受入口と
吐出口との高度差に対応するヘッド圧で圧縮され、再液
化される。受入管の吐出口付近にすでに存在している液
化ガスは、液面から吐出口までの深さに対応するヘッド
圧相当の過冷却状態にある。受入管の受入口に流入する
液化ガスは、供給されるまでに受ける入熱で温度が上昇
し、またボイルオフガスを巻き込んで再液化させる際に
ボイルオフガスが周囲に熱を放出するので、吐出口付近
に存在していた液化ガスよりも温度が高く、過冷却度が
低くなって、再度気化しやすい状態にある。液化ガス貯
槽への液化ガスの受入れ後に、時間の経過とともに過冷
却度の低い液化ガスは上方に拡散する。液面に近づくほ
ど、液化ガスのヘッド圧が減少するので、液化ガスは再
度気化してボイルオフガスが発生しやすくなる。液化ガ
スを受入管に流入させる際にボイルオフガスを吸引させ
るタイミングを、たとえばボイルオフガスの需要が少な
い時間帯に合わせれば、ボイルオフガスを吸引した後、
再び再気化してボイルオフガスが発生するようになるタ
イミングをボイルオフガスの需要が増大する時間帯に合
わせることができ、簡単な構成でボイルオフガスを適切
に処理することができる。
【0008】さらに本発明は、液化ガスを貯蔵する液化
ガス貯槽と、液化ガス貯槽の外で、液化ガス貯槽内の液
面よりも上方に開口して液化ガスを受入れる受入口が設
けられ、液化ガス貯槽内の液面よりも下方に液化ガスを
吐出する吐出口が設けられる受入管と、液化ガスを、受
入管の受入口に流し込むように供給する液化ガス用ポン
プと、受入管の受入口の周囲を気密に外囲する密閉装置
と、液化ガス貯槽からボイルオフガスを密閉装置内の受
入口の周囲に導くボイルオフガス管路とを含むことを特
徴とする液化ガス貯蔵装置である。
【0009】本発明に従えば、液化ガスを貯蔵する液化
ガス貯槽には、液化ガス貯槽の外で液化ガス貯槽内の液
面よりも上方に開口して液化ガスを受入れる受入口が設
けられ、液化ガス貯槽内の液面よりも下方に液化ガスを
吐出する吐出口が設けられる受入管が備えられる。受入
管の受入口の周囲は、密閉装置によって気密に外囲さ
れ、液化ガス貯槽からボイルオフガスを密閉装置内の受
入口の周囲に導くボイルオフガス管路が設けられる。液
化ガス用ポンプによって、液化ガスを受入管の受入口に
流し込むように供給すると、液化ガス中にボイルオフガ
スが巻き込まれ、受入管の吐出口から液化ガスの液面よ
りも下方に液化した状態で吸収される。ボイルオフガス
を液化させた液化ガスは、他の液化ガスよりも過冷却度
が小さく、液面に近づくと再び気化してボイルオフガス
を発生しやすい。ボイルオフガスの需要が少ない時間帯
に液化ガス用ポンプを稼働させてボイルオフガスを液化
ガス中に吸引させ、時間の経過にしたがって増大するボ
イルオフガスの発生を、ボイルオフガスの需要時間に合
わせれば、ボイルオフガスを適切に処理しながら液化ガ
スを貯蔵することができる。
【0010】また本発明で前記液化ガス貯槽は複数基設
けられ、複数基の液化ガス貯槽のうち、前記受入管が設
けられる液化ガス貯槽は、ガス相の設計圧力を他の液化
ガス貯槽のガス相の設計圧力よりも高くしておくことを
特徴とする。
【0011】本発明に従えば、複数の液化ガス貯槽のう
ち、液化ガスを受入れてボイルオフガスを吸収させる液
化ガス貯槽の設計圧力を他の液化ガス貯槽よりも高くし
ておくので、その液化ガス貯槽内のボイルオフガス発生
量を他の液化ガス貯槽内よりも抑制することができ、ボ
イルオフガス吸収後に上昇するボイルオフガス発生量を
平準化することができる。
【0012】また本発明で前記受入管は吐出口からの液
化ガスの吐出角度が可変であることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、受入管の吐出口からの液
化ガスの吐出角度が可変であるので、ボイルオフガスを
巻き込んだ液化ガスを、液化ガス貯槽内の液面管に導入
する際の流動方向を変化させて、ボイルオフガス吸収後
に、ボイルオフガスが再気化されるまでの時間など、運
転条件の調整を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
して、LNG貯槽1のボイルオフガス処理のための概略
的な構成を示す。LNG貯槽1には、LNG配管2を介
して、LNG輸送船からのLNG、あるいは他のLNG
貯槽からのLNGを輸送して供給することができる。L
NG配管2の先端には、フィード管3が接続され、LN
G貯槽1の外壁を貫通して内部にLNGを受入れること
ができる。フィード管3の先端は、LNG貯槽1の底部
までLNGを導くロート管4の上端に連絡する。受入管
であるロート管4の下端は、「T」形に横方向へ方向が
変わり、横方向の両端側に吐出口5がそれぞれ設けられ
る。LNG貯槽1の上部には、BOG配管6が接続さ
れ、LNG貯槽1の液面7の上方の気相8として発生す
るボイルオフガスを、需要先に供給する。液面7よりも
上方に、ロート管4の上端の受入口9が開口する。フィ
ード管3の先端は、受入口9に臨むように配置され、フ
ィード管3の先端と受入口9との間には隙間が設けら
れ、LNG貯槽1内の気相8と連通している。フィード
管3の先端と受入口9との連絡部分は、液面7の最高液
よりも高い位置に配置し、常に気相8と連通するように
されている。
【0015】フィード管3およびロート管4にLNGを
流すと、LNGの流速によって、開口している受入口9
の圧力は下がり、LNG貯槽1内のボイルオフガスを巻
き込むことになる。巻き込み量は、LNGが液面7に達
するときの落下速度に依存する。落下速度が大きくなる
ほど、巻き込み量は増加する。巻き込まれたボイルオフ
ガスは、「T」形のロート管4の下端両側の吐出口5か
らLNG貯槽1内のLNG中に吐き出される。ロート管
4の下端の形状は、図1に示すような「T」形以外に
も、「L」形などが用いられることもある。「L」形で
は、吐出口は1カ所となる。吐き出されるボイルオフガ
スの全部または一部は、LNGのヘツド圧によって押し
潰されて再液化する。LNGの受入れ前から吐出口5の
周囲に存在しているLNGは、液面7からの深さに対応
するヘツド圧相当の過冷却状態にある。受入れられるL
NGは、LNG配管2内にポンプで昇圧されて供給され
る際や、LNG配管2で輸送される際に入熱を受けて温
度が上昇している。また、巻き込まれて再液化するLN
Gも、ボイルオフガスが凝縮する際に周囲に熱を放出し
ているため、吐出口5の周囲に存在しているLNGより
吐き出されるLNGの方が温度は高くなる。したがっ
て、吐出口5から吐き出されるLNGは過冷却度が低
く、再度気化しやすい状態にある。
【0016】図2は、たとえば14万klの容積を有す
るLNG貯槽1に、液位10mから3000m3/hの
流入速度で、深夜零時から6時間かけてLNGを受入れ
るとき、図1のBOG配管6のA部で観測されるBOG
の発生量を経時的に示す。受入れ前から、LNG貯槽1
への外部からの自然入熱のために、2t/hのBOGが
発生している。零時にLNGの受入れを開始すると、開
始後はボイルオフガスの巻き込みが支配的になるので、
A部で観測されているBOGの発生量は減少し、0t/
hまで減少する場合もあり得る。すなわちLNG貯槽1
から見かけ上BOGが発生していないようになる。その
後時間の経過とともに、再液化した比較的温度の高いL
NGが拡散して液面7に到達し始めるとBOGの発生量
が増加し、6時間経過した時点で、最初と同様な2t/
hのレベルとなる。この時点でLNGの受入れを終了さ
せる。その後も高い温度のLNGが液面7に到達し続け
るため、BOG発生量は増え、10時間経過時点で最大
の5t/hが観測される。その後、BOGの発生量は減
少し、受入れ終了後12時間で受入れ開始前の2t/h
のBOG発生量に落ち着く。
【0017】LNG貯槽1で発生するBOGは、通常B
OG圧縮機で昇圧し、都市ガスの燃料、あるいは火力発
電所の燃料などとして利用される。深夜の零時から朝の
6時頃にかけては、都市ガス需要や電力需要が減り、都
市ガスとしての送出や火力発電所の燃料が必要なくなる
ので、BOGを円滑に処理することができなくなる。本
実施形態では、LNGをフィード管3からロート管4に
流入させる際にLNGの流れにBOGを巻き込んで一時
的に吸収することができるので、BOGの需要量が少な
い時間帯にBOGの発生量を抑えることができる。な
お、吸引するBOGとして、BOG圧縮機で昇圧させて
おくこともできる。BOGを昇圧させれば、より多く吸
収させることができる。
【0018】図3は、本発明の実施の他の形態としての
BOG貯蔵装置としての概略的な構成を示す。本実施形
態では、複数基、たとえば2基のLNG貯槽10a,1
0bを設ける。一方のLNG貯槽10a内には、LNG
移送ポンプ11を設け、LNG移送ポンプ11で昇圧さ
れたLNGをポンプバレル12を介して上方へ流し、さ
らに移送配管13を介してフィード管14から受入管で
あるロート管15に輸送する。フィード管14の先端と
ロート管15の開口している受入口9とによって構成さ
れる連絡部は、LNG貯槽10bの外部に設けられ、密
閉装置16によって気密に外囲される。密閉装置16内
には、流量コントロール弁17を介して、BOG配管1
8からLNG貯槽10a,10b内のBOGを供給する
ことができる。流量コントロール弁17は、密閉装置1
6内に流入するBOGの流量を制御する。密閉装置16
や流量コントロール弁17は、LNG貯槽10bの外部
に設置されているので、点検やメンテナンスを容易に行
うことができる。
【0019】都市ガス需要や電力需要が減り、BOG処
理を円滑に行うことが困難になる深夜零時から6時まで
の時間帯では、LNG貯槽10aからLNG貯槽10b
にLNGの移送を行い、流量コントロール弁17を制御
することによって、移送されるLNGにBOGを巻き込
ませる。なお、本実施形態でも、LNGに吸引させるB
OGは、BOG圧縮機で昇圧させ、より多量に吸引させ
ることができる。
【0020】図4は、深夜零時から午前6時まで、LN
G移送ポンプ11を稼働させて、LNG貯槽10aとL
NG貯槽10bの合計の見かけのBOG発生量を減少さ
せている状態を示す。図4中で斜線を施して示す部分
が、BOG発生量の減少分に相当する。その後、見かけ
のBOG発生量は増加するようになるけれども、午前6
時以降は都市ガスの原料あるいは火力発電所の燃料とい
ったBOGの処理先が増加するので、BOGを円滑に処
理することができる。なお、液面7よりも下方のLNG
同士は、ポンプを用いて、LNG貯槽10a,10b間
で、ボイルオフガスの発生量に大きく影響することなく
移送させることができる。
【0021】図5は、本発明の実施のさらに他の形態の
概略的な構成を示す。本実施形態で、先行して説明した
実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複
する説明を省略する。本実施形態では、1つのLNG貯
槽20内でのLNGの移送で、図3の実施形態と同様な
BOG処理を行うことができる。
【0022】図6は、本発明の実施のさらに他の形態と
してのBOG処理のための構成を示す。本実施形態の構
成は、図3の実施形態と同様な2つのLNG貯槽30
a,30bに、BOG流量制御弁31,32をそれぞれ
追加している。図3の実施形態と同じLNGの受入れ条
件、すなわち14万klのLNG貯槽30bにおいて、
液位10mから3000m3/hのレートで6時間かけ
てLNGを受入れる場合を想定する。このとき、BOG
流量制御弁32を調整して、LNG貯槽30b内の気相
圧力をLNG貯槽30aよりも高くすれば、LNG貯槽
30b内のBOG発生量を抑えることができる。たとえ
ば、LNG貯槽30a,30bの気相圧力を1000m
m水柱、2000mm水柱とすれば、LNG温度は−1
60℃,−159℃となる。これによって、LNG貯槽
30bでのピークのBOG発生量を抑えることになり、
より効果のあるBOG処理を行うことができる。このよ
うにLNG貯槽30b内の気相圧力を高めるためには、
LNG貯槽30bの気相の設計圧力を高くしておく必要
がある。複数のLNG貯槽30a,30bを有するLN
Gの貯蔵基地などにおいて、すべてのLNG貯槽の気相
の設計圧力を高くすることはコストがかさみ、好ましく
ない。LNG受入れ側のLNG貯槽の気相の設計圧力を
あげておくことが好ましい。
【0023】図7は、本発明の実施のさらに他の形態と
して、受入管であるロート管4,15の吐出口5側の構
成を示す。本実施形態では、ロート管4,15の下端の
「T」形の部分の水平部の両端の吐出口5に、ガイド板
40をそれぞれ設け、ヒンジ41で吐出口5に取付け
る。ガイド板40は、ヒンジ41の部分を支点として揺
動変位させることができ、吐出口5から吐き出される液
化ガスの流れの方向を、揺動角度に応じて変化させるこ
とができる。ガイド板40の先端側には、ガイド棒42
の先端が接続され、ガイド棒42を上方から操作して、
ガイド板40の揺動角度を調整することができる。
【0024】本実施形態の吐出口5の構成を、図3の実
施形態に適用すると、図3の実施形態では見かけのBO
G発生量が減る時間は6時間であるけれども、ガイド板
40を上向きにすればBOGが再液化した暖かいLNG
が液面7に達する時間が短くなり、BOG発生量が減る
時間が短くなる。しかしながら、その後のBOG発生量
の増加も少なくなる。ガイド板40を下向きにすれば、
BOGが再液化した暖かいLNGが液面7に到達する時
間が長くなり、見かけのBOG発生量が減る時間を長く
することができる。しかしその後のBOG発生量の増加
はより多くなる。このように、ガイド板40の角度は、
運転条件によって使い分ければ、適切なBOGの処理を
行うことができる。
【0025】以上説明した各実施形態では、LNGを貯
蔵する場合に発生するBOGの処理について説明してい
るけれども、液体窒素など他の液化ガスを貯蔵する場合
も、本発明を同様に適用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液化ガス
貯槽で発生するボイルオフガスを、ボイルオフガスの需
要が少ない時間帯に液化ガス中に吸収し、ボイルオフガ
スの需要が多くなる時間帯に再気化してボイルオフガス
として発生させることができる。ボイルオフガスの吸収
から発生までは、受入管に液化ガスを供給して受入口か
らボイルオフガスを流入する液化ガスに巻き込むことに
よって行うので、簡単な構成でボイルオフガスを有効に
処理することができる。
【0027】さらに本発明によれば、液化ガス貯槽に受
入管を設け、受入管の上部は液化ガス貯槽の外で液化ガ
ス貯槽内の液面よりも上方になるように開口させて受入
口を設け、受入口の周囲を密閉装置で外囲し、受入口に
液化ガス用ポンプで液化ガスを流し込み、ボイルオフガ
スを吸収させることができる。したがって、ボイルオフ
ガスの需要が少ない時間帯に液化ガス用ポンプを稼働さ
せてボイルオフガスを液化ガス貯槽の液面下に吸収さ
せ、ボイルオフガスの需要が多くなる時間帯に吸収した
ボイルオフガスを再度気化させてボイルオフガスとして
発生させれば、ボイルオフガスを適切に処理しながら液
化ガスの貯蔵を行うことができる。
【0028】また本発明によれば、複数基の液化ガス貯
槽のうちの、設計圧力を高くした液化ガス貯槽に液化ガ
スを流入させて他の液化ガス貯槽からのボイルオフガス
も含めて巻き込んで吸収させることができ、設計圧力を
高くしているので巻き込んだ液化ガスが再気化してボイ
ルオフガスとして発生する際のピークの発生量を抑える
ことができる。
【0029】また本発明によれば、液化ガス受入管の吐
出口は、吐出角度が可変であるので、液面下に吸収する
ボイルオフガスを再度気化させてボイルオフガスの発生
量が多くなるまでの時間を吐出角度を変化させて調整す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のLNG貯槽でのBOG
処理の考え方を示す簡略化した断面図である。
【図2】図1の実施形態でBOGの発生量が変化する状
態を示すグラフである。
【図3】本発明の実施の他の形態でLNGの貯槽から発
生するBOGを処理する構成を示す簡略化した断面図で
ある。
【図4】図3の実施形態のBOG発生量の変化を示すグ
ラフである。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態のLNG貯槽で
のBOG処理の構成を示す簡略化した断面図である。
【図6】本発明のさらに他の形態でLNG貯槽から発生
するBOGの処理のための構成を示す簡略化した断面図
である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態としてロート管
の吐出口5に設ける吐出角度を可変するための構成を示
す簡略化した斜視図である。
【符号の説明】
1,10a,10b,20,30a,30b LNG貯
槽 3,14,フィード管 4,15 ロート管 5 吐出口 6,18 BOG配管 9 受入口 11 LNG移送ポンプ 13 移送配管 16 密閉装置 17 流量コントロール弁 31,32 BOG流量制御弁 40 ガイド板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氏田 宗治 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3E073 AA01 BA02 DD02 DD06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液面よりも上方に開口して液化ガスを受
    入れる受入れ口が設けられ、液面よりも下方に吐出口が
    設けられる受入管を備える液化ガス貯槽で、 受入管に液化ガスを流入させて、受入口でボイルオフガ
    スを吸引させ、 吸引後、時間の経過とともに発生量が増加するボイルオ
    フガスを、需要に応じて供給することを特徴とする液化
    ガス貯槽のボイルオフガス処理方法。
  2. 【請求項2】 液化ガスを貯蔵する液化ガス貯槽と、 液化ガス貯槽の外で、液化ガス貯槽内の液面よりも上方
    に開口して液化ガスを受入れる受入口が設けられ、液化
    ガス貯槽内の液面よりも下方に液化ガスを吐出する吐出
    口が設けられる受入管と、 液化ガスを、受入管の受入口に流し込むように供給する
    液化ガス用ポンプと、受入管の受入口の周囲を気密に外
    囲する密閉装置と、 液化ガス貯槽からボイルオフガスを密閉装置内の受入口
    の周囲に導くボイルオフガス管路とを含むことを特徴と
    する液化ガス貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 前記液化ガス貯槽は複数基設けられ、 複数基の液化ガス貯槽のうち、前記受入管が設けられる
    液化ガス貯槽は、気相の設計圧力を他の液化ガス貯槽の
    気相の設計圧力よりも高くしておくことを特徴とする請
    求項2記載の液化ガス貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 前記受入管は吐出口からの液化ガスの吐
    出角度が可変であることを特徴とする請求項2または3
    記載の液化ガス貯蔵装置。
JP11047042A 1999-02-24 1999-02-24 液化ガス貯槽のボイルオフガス処理方法および液化ガス貯蔵装置 Pending JP2000240895A (ja)

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