JP2000238386A - 印刷ホスト、プリンタ、及びこれらを備えた印刷システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキャン開始からプリンタで印刷された用紙
が排紙されるまでの時間を短くする。 【解決手段】 印刷ホストは、イメージデータを含む印
刷データの出力中であって、印刷データの出力完了タイ
ミングからプリンタの給紙時間分遡ったタイミングで、
給紙指令を含む印刷準備指令の出力し、印刷データ出力
の最後に印刷用紙への転写を指示する転写指令を含む印
刷開始指令を出力する。プリンタは、印刷ホストからの
印刷データの入力中であっても、印刷準備指令が入力す
ると直ちに給紙を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、イメージデータを
出力する印刷ホスト、この印刷ホストから受け入れた該
イメージデータに応じた像を用紙に印刷するプリンタ、
及びこれらを備えた印刷システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】スキャナと印刷ホストとプリンタを備え
た印刷システムでは、図３に示すように、スキャナのス
キャン動作でイメージデータが読み取られると、印刷デ
ータが印刷ホストからプリンタに出力される。この印刷
データには、イメージデータと、このイメージデータの
出力後に出力される改ページ指令とを含んでいる。従来
のプリンタは、印刷データが完全に入力してから、つま
り、改ページ指令が入力してから、給紙動作、転写動
作、排紙動作が行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】基本的に、スキャン開
始から又は印刷データの出力開始から、プリンタで印刷
された用紙が排紙されるまでの時間は、できる限り短く
なってほしい、という要望が常に存在する。

【０００４】本発明は、このような要望に応えるべく、
スキャン開始から又は印刷データの出力開始から、プリ
ンタで印刷された用紙が排紙されるまでの時間を短くす
ることができる、印刷ホスト、プリンタ及びこれらを備
えた印刷システムを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の第一のホストは、イメージデータをプリンタに対して
出力する印刷ホストにおいて、用紙の給紙を指示する給
紙指令を含む印刷準備指令を、前記イメージデータの出
力完了前のいずれのタイミングで出力するかを定めるタ
イミング設定手段と、前記イメージデータを出力すると
共に、該イメージデータの出力完了前であって前記タイ
ミング設定手段で定められたタイミングで前記印刷準備
指令を出力し、該印刷準備指令の出力以降に前記用紙へ
の転写を指示する転写指令を含む印刷開始指令を出力す
る出力手段とを有することを特徴とするものである。

【０００６】前記目的を達成するための第二の印刷ホス
トは、前記第一の印刷ホストにおいて、前記出力手段
は、前記イメージデータの出力完了後に、前記印刷開始
指令を出力することを特徴とする印刷ホスト。

【０００７】前記目的を達成するための第三の印刷ホス
トは、前記第一又は第二の印刷ホストにおいて、前記出
力手段は、前記イメージデータの出力前に、該イメージ
データに応じた像が印刷される前記用紙のサイズデータ
を出力し、前記タイミング設定手段は、前記用紙サイズ
データに基づいて前記イメージデータの量を求め、該イ
メージデータの量に基づいて該イメージデータの出力開
始から出力完了するタイミングを求め、該イメージデー
タの出力完了タイミングから前記プリンタの給紙時間以
上の時間分遡ったタイミングを、前記印刷準備指令の出
力タイミングとすることを特徴とするものである。

【０００８】前記目的を達成するための第四の印刷ホス
トは、前記第一からの第三のいずれかの印刷ホストにお
いて、前記印刷準備指令は、前記イメージデータに応じ
た潜像が形成される感光体の同期回転指令を含むことを
特徴とするものである。

【０００９】前記目的を達成するための第五の印刷ホス
トは、前記第一から第四の印刷ホストにおいて、前記イ
メージデータを画像処理して、該イメージデータの示す
像内に、予め定めた印刷禁止像があるか否かを判断する
不正コピーチェック手段を有し、前記出力手段は、前記
不正コピーチェック手段により印刷禁止像があると判断
された際に、不正印刷対処指令を出力すると共に、これ
から出力する予定であったイメージデータの出力を停止
することを特徴とするものである。

【００１０】前記目的を達成するための第一のプリンタ
は、印刷ホストから出力されたイメージデータに対応し
た潜像を感光体に形成し、給紙機構から給紙された用紙
に対して該感光体に形成された該潜像を転写するプリン
タにおいて、前記イメージデータと、該イメージデータ
の入力完了前に入力する、前記用紙の給紙を指示する給
紙指令を含む印刷準備指令と、前記用紙への転写を指示
する転写指令を含む印刷開始指令と、を受け入れる入力
手段と、前記印刷準備指令が入力すると、該印刷準備指
令を直ちに実行させ、前記印刷開始指令が入力すると、
入力した前記イメージデータに対応した潜像を感光体に
形成させ、該印刷準備指令の実行で前記給紙機構から給
紙された前記用紙に対して該感光体に形成された該潜像
を転写させる制御手段と、を有することを特徴とするも
のである。

【００１１】前記目的を達成するための第二のプリンタ
は、前記第一のプリンタにおいて、前記制御手段は、前
記印刷準備指令が入力してから、予め定められた排紙時
間が経過しても、前記印刷開始指令が入力しないと、該
印刷準備指令の実行で前記給紙機構から給紙された用紙
を排紙させることを特徴とするものである。

【００１２】前記目的を達成するための第三のプリンタ
は、前記第二のプリンタにおいて、前記用紙に転写され
た像を定着させるためのヒータを有し、前記制御手段
は、前記印刷準備指令が入力してから、前記排紙時間よ
りも短い予め定められた時間が経過しても、前記印刷開
始指令が入力しないと、前記ヒータの温度を下げること
を特徴とするものである。

【００１３】前記目的を達成するための第四のプリンタ
は、前記第一から第三のいずれかのプリンタにおいて、
前記入力手段に入力した前記イメージデータが一時的に
記憶されるイメージデータ記憶手段を有し、前記制御手
段は、前記イメージデータが入力してから前記印刷準備
指令が入力するまでの間に、前記イメージデータが示す
像内に予め定めた印刷禁止像があることを示す不正コピ
ー対処指令が入力すると、前記イメージデータ記憶手段
に記憶された前記イメージデータを消去することを特徴
とするものである。

【００１４】前記目的を達成するための第五のプリンタ
は、前記第五のプリンタにおいて、前記制御手段は、前
記印刷準備指令が入力してから前記印刷開始指令が入力
するまでの間に、前記不正コピー対処指令が入力する
と、前記イメージデータ記憶手段に記憶された前記イメ
ージデータを消去すると共に、該印刷準備指令の実行で
前記給紙機構から給紙された用紙を排紙させることを特
徴とするものである。

【００１５】前記目的を達成するための第一の印刷シス
テムは、前記第一から第五のいずれかの印刷ホストと、
前記第一から第五のいずれかのプリンタと、を備えてい
ることを特徴とするものである。

【００１６】前記目的を達成するための第二の印刷シス
テムは、前記第一から第五のいずれかの印刷ホストと、
前記第一から第五のいずれかのプリンタと、前記イメー
ジデータを取得し、該イメージデータを前記印刷ホスト
に出力するスキャナと、を備えていることを特徴とする
ものである。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る印刷システム
の実施形態について、図面を用いて説明する。

【００１８】本実施形態の印刷システムは、図１に示す
ように、用紙等に描かれている像を読み取って、そのイ
メージデータを出力するスキャナ１と、このスキャナ１
からのイメージデータを含む印刷データを出力する印刷
ホスト（プリンタサーバ）１０と、この印刷ホスト１０
等に対して指示を与える操作パネル２と、印刷ホスト１
０からの印刷データに基づいて印刷用紙に印刷するカラ
ープリンタ２０と、を備えている。

【００１９】印刷ホスト１０は、各種プログラムやデー
タ等が記憶されているＲＯＭ１２と、このＲＯＭ１２に
記憶されているプログラムを実行するＣＰＵ１１と、イ
メージデータ等が記憶されるＲＡＭ１３と、紙幣等の不
正コピーをチェックする不正コピーチェック器１４と、
操作パネル２との間で信号の受送信を行うための操作パ
ネルインタフェース１５と、スキャナ１との間で信号の
受送信を行うためのスキャナインタフェース１６と、ネ
ットワーク３との間で信号の受送信を行うためのネット
ワークインタフェース１７と、プリンタ２０との間で信
号の受送信を行うためのプリンタインタフェース１８
と、を有している。この印刷ホスト１０の不正コピーチ
ェック器１４は、別途設けられたＣＰＵ、ＲＯＭ及びＲ
ＡＭを有して構成されている。

【００２０】なお、ここでは、スキャナ１や操作パネル
2やプリンタ２０は、それぞれ、印刷ホスト１０のスキ
ャナインタフェース１６、操作パネルインタフェース１
５、プリンタインタフェース１８とが接続されている
が、これらは、ネットワーク３を介してネットワークイ
ンタフェース１７と接続されていてもよい。

【００２１】カラープリンタ２０は、プリンタ２０の動
作を制御する制御部２１と、制御部からの指示に従って
実際に印刷動作を行う印刷機構部３１とを有している。

【００２２】プリンタ２０の制御部２１は、各種プログ
ラムやデータ等が記憶されているＲＯＭ２３と、このＲ
ＯＭ２３に記憶されているプログラムを実行するＣＰＵ
２２と、各種データが記憶されるＲＡＭ２４と、イメー
ジデータが記憶されるイメージデータＲＡＭ２５と、各
種操作入力が行われる操作パネル２６と、印刷ホスト１
０との間で信号を受送信するための外部インタフェース
２７と、各種データや指令等を印刷機構部３１へ出力す
る機構部インタフェース２８と、を有している。この制
御部２１のイメージデータＲＡＭ２５は、バッファＲＡ
Ｍと、このバッファＲＡＭに記憶されたイメージデータ
をバンド毎に記憶するバンドＲＡＭとを有して構成され
ている。

【００２３】また、プリンタ２０の印刷機構部３１は、
Ｃ・Ｍ・Ｙ・Ｋの４色のトナーが収納されているトナー
カートリッジ３２と、潜像が形成される感光体３３と、
この感光体３３に潜像を形成するレーザ機構３４と、感
光体３３の表面を清浄化する感光体クリーナ３５と、感
光体３３に形成された潜像が転写される中間転写ベルト
３６と、この中間転写ベルト３６を清浄化する転写ベル
トクリーナ３７と、多数の印刷用紙が収納されている給
紙トレイ３８と、給紙トレイ３８内の印刷用紙を転写ベ
ルト３６の位置まで搬送する給紙ローラ３９と、中間転
写ベルト３６から転写された印刷用紙上の像を定着させ
る定着器４０と、像が定着した用紙を排出する排紙ロー
ラ４１と、排出された用紙を受け取る排紙トレイ４２
と、各動作部を駆動制御する制御回路４３と、を有して
いる。定着器４０は、印刷用紙上の像を定着させるため
に、ヒータ４０ａが設けられている。

【００２４】なお、本実施形態において、印刷ホスト１
０のタイミング設定手段は、印刷ホスト１０のＲＯＭ１
２と、このＲＯＭ１２に記憶されているプログラムを実
行するＣＰＵ１１とを有して構成され、印刷ホスト１０
の出力手段は、ＲＯＭ１２とＣＰＵ１１とプリンタイン
タフェース１８とを有して構成されている。また、プリ
ンタ２０の入力手段は、インタフェース２７と、インタ
フェース２７を介して入力した各種データを各ＲＡＭ２
４，２５に記憶させるＣＰＵ２２と、を有して構成され
ている。また、プリンタ２０の制御手段は、ＲＯＭ２３
とＣＰＵ２２と機構部インタフェース２８とを有して構
成されている。

【００２５】次に、本実施形態の印刷システムの動作に
ついて、図２に示すタイムチャートに従って説明する。

【００２６】まず、スキャナ１によって、原稿用紙サイ
ズが検出されると共に、原稿に対してスキャンが行われ
る。この原稿用紙サイズデータ及びイメージデータは、
スキャン開始直後から、印刷ホスト１０へ出力される。

【００２７】印刷ホスト１０は、原稿用紙サイズデータ
及びイメージデータが入力され始めると、直ちに、これ
らのデータの入力に並行して不正コピーのチェックを行
うと共に、これらのデータを含む印刷データの出力を開
始する。

【００２８】不正コピーのチェックは、印刷ホスト１０
の不正コピーチェック器１４で行われる。不正コピーチ
ェック器は、順次入力するイメージデータを画像処理し
て、イメージデータが表す像内に、紙幣等を検出するた
めの比較用データが表す像と同一の像があるか否かを逐
次判断する。この比較用データは、不正コピーチェック
器１４のＲＯＭ内に記憶されている。仮に、不正コピー
チェック器１４により、紙幣等を示す像が含まれている
と判断された場合には、ＣＰＵ１１は、紙幣等と判断さ
れた像がそのまま印刷されないよう、これから出力する
イメージデータの出力を中止させると共に、プリンタ２
０に対して不正コピー対処指令を出力する。

【００２９】スキャナ１からのイメージデータの入力直
後から、プリンタ２０へ出力する印刷データは、以下の
ような構造をしている。なお、ここでは、イメージデー
タのバンド番号は、００〜９９までの１００個あるもの
とする。

【００３０】(1)ジョブ開始 (2)初期化指令 (3)用紙サイズデータ (4)バンド番号００のイメージデータ (5)バンド番号０１のイメージデータ ・ ・ (6)バンド番号ｘｘのイメージデータ (7)印刷準備指令 (8)バンド番号ｘｘ+1のイメージデータ ・ ・ (9)バンド番号９８のイメージデータ (10)バンド番号９９のイメージデータ (11)印刷開始指令 (12)ジョブ終了 以上の印刷データ中の印刷準備指令は、給紙トレイ３８
内の印刷用紙を転写ベルト３６の位置まで搬送する旨を
指示する給紙指令と、感光体３３と中間転写ベルト３６
とのそれぞれの基点を合わせて同期回転させ始めると共
にレーザ機構３４のホリゴンミラーを基点に位置させる
旨を指示する基点合わせ指令と、が含まれている。すな
わち、この印刷準備指令は、直ちに印刷を開始できる直
前の状態にする旨の指令である。

【００３１】また、印刷データ中の印刷開始指令は、感
光体３３上に潜像を形成すると共に、感光体３３上の潜
像を中間転写ベルト３６に転写し、さらにこの潜像を印
刷用紙に転写する旨の指令が含まれている。すなわち、
この印刷開始指令は、実際に印刷を開始する旨の指令で
ある。

【００３２】印刷準備指令の出力タイミングは、前述し
たように、印刷ホスト１０のＲＯＭ１２及びＣＰＵ１１
を有して構成されるタイミング設定手段が、プリンタ２
０の給紙トレイ３８内の印刷用紙を転写ベルト３６の位
置まで搬送する給紙時間と、イメージデータ量とに基づ
いて定める。

【００３３】具体的には、まず、用紙サイズデータから
イメージデータ量を求め、このイメージデータ量からイ
メージデータのバンド数量を求める。ここでは、前述し
たように、バンド数量が１００であるとする。次に、最
後のバンド番号99の出力タイミングから給紙時間分遡っ
たバンド番号ｘｘを求める。これは、給紙時間が7.5秒
であるとすると、以下の式で求める。

【００３４】Ｙ＝{7.5（秒）×転送レート（byte／
秒）}／１バンドのサイズ（byte） バンド番号ｘｘ＝最大バンド番号（99)−Ｙ−１ なお、以上の式で、Ｙは、給紙時間(7.5秒）の間に出力
できるバンド数量である。

【００３５】以上のように、この実施形態では、最後の
バンド番号９９のイメージデータの出力完了タイミング
から給紙時間分遡ったタイミングで、印刷準備指令を出
力する。

【００３６】以上のような印刷データが印刷ホスト１０
からプリンタ２０へ出力され始めると、各バンド番号01
〜xxのイメージデータが順次プリンタ２０のイメージデ
ータＲＡＭ２５に記憶される。ここで、イメージデータ
の入力開始から印刷準備指令の入力までの間に、印刷ホ
スト１０から不正印刷対処指令Ｕ１が入力したとする。
この場合、プリンタ２０のＣＰＵ２２は、イメージデー
タＲＡＭ２５内のイメージデータを消去し、紙幣等の不
正なコピーができないようにする。

【００３７】印刷準備指令が入力すると、直ちに、この
指令を実行する。すなわち、印刷準備指令に含まれてい
る給紙指令に基づいて、ＣＰＵ２２からの指示で駆動回
路４３が起動して、給紙ローラ３９が駆動し、給紙トレ
イ３８内の印刷用紙が転写ベルト３６の位置まで搬送さ
れる。また、印刷準備指令に含まれている基点合わせ指
令に基づいて、ＣＰＵ２２からの指示で駆動回路４３が
起動して、感光体３３と中間搬送ベルト３６とが、それ
ぞれの基点を合わせて同期回転し始めると共に、レーザ
機構３４のホリゴンミラーが基点に位置する。

【００３８】イメージデータは、印刷準備指令が入力し
た後も入力し、各バンド番号xx+1〜99のイメージデータ
が順次イメージデータＲＡＭ２５に記憶される。ここ
で、仮に、印刷準備指令が入力してから印刷開始指令が
入力するまでの間に、印刷ホスト１０から不正コピー対
処指令Ｕ２が入力したとする。この場合、プリンタ２０
のＣＰＵ２２は、イメージデータＲＡＭ２５内のイメー
ジデータを消去し、紙幣等の不正なコピーができないよ
うにすると共に、印刷準備指令で給紙された印刷用紙を
排紙すべく、排紙ローラ４１に対して排紙指令を出力す
る。

【００３９】最後のバンド番号99のイメージデータが入
力し、さらに、印刷開始指令が入力すると、イメージデ
ータＲＡＭ２５に記憶されいているイメージデータに基
づいて、レーザ機構３４が駆動し、感光体３３上にイメ
ージデータに応じたＣ色の潜像が形成され、そこにＣ色
のトナーが付く。この像は、中間転写ベルト３６に転写
される。同様に、Ｍ色の像、Ｙ色の像、Ｋ色の像が順次
転写ベルト３６に転写される。そして、Ｃ・Ｍ・Ｙ・Ｋ
色の像が転写ベルト３６から、既に給紙されている印刷
用紙に転写される。

【００４０】印刷用紙に全ての色の像が転写されると、
定着器４０により、この像が定着された後、排紙トレイ
４２に排出される。

【００４１】以上のように、この実施形態では、印刷ホ
スト１０は、印刷データ出力中であって給紙時間分早目
のタイミングで給紙指令等を含む印刷順次指令を出力
し、これを受信したプリンタ２０は、印刷データ入力中
であっても直ちに給紙を行うので、印刷データの入力完
了時には給紙が終わっており、スキャン開始から又は印
刷データの出力開始からプリンタで印刷された用紙が排
紙されるまでの時間を、従来技術よりも給紙時間分短く
することができる。

【００４２】なお、ここでは、給紙時間分早目のタイミ
ングで印刷準備指令を出力したが、給紙時間よりも長い
時間分早目のタイミングで印刷準備指令を出力してもよ
いし、逆に、給紙時間よりも短い時間分早目のタイミン
グで印刷準備指令を出力してもよい。これらの場合のう
ち、前者の場合には、印刷データの入力時間中に給紙が
完了するので、スキャン開始から又は印刷データの出力
開始から印刷された用紙が排紙されるまでの時間を、従
来技術よりも給紙時間分短くすることができる。一方、
後者の場合は、印刷データの入力時間中に給紙が開始さ
れるものの、印刷データの入力完了後に給紙が終了する
ので、前者の場合よりも、短縮時間が短くなる。

【００４３】ところで、この実施形態では、プリンタ２
０が全てのイメージデータを受信する前に、給紙を開始
しているので、例えば、印刷準備指令を受けた後、印刷
ホスト１０のトラブルや通信トラブル等で、印刷開始指
令をいつまでも受信できない場合、給紙された印刷用紙
が次の印刷に邪魔になってしまう。

【００４４】そこで、この実施形態では、図４に示すよ
うに、印刷準備指令を受けた後、22.5秒(＝7.5秒×３)
経っても、印刷開始指令を受信できない場合には、プリ
ンタ２０のＣＰＵ２２がサイクルダウンの指令を印刷機
構部３１に出力する。このサイクルダウン指令は、印刷
準備指令で同期回転している感光体３３と中間転写ベル
ト３６を止める指令と、定着器４０のヒータ４０ａを停
止させる指令である。

【００４５】印刷準備指令を受けた後、10分経っても、
印刷開始指令を受信できない場合には、プリンタ２０の
ＣＰＵ２２が排紙ローラ４１に対して駆動指令を出力
し、給紙された用紙をそのまま排紙させる。さらに、数
分経っても印刷開始指令を受信できない場合、又は、排
紙後に印刷開始指令を受信した場合には、改めて、給紙
転写、排紙を行う。この転写段階までは、イメージデー
タＲＡＭ２５内のイメージデータが保存されており、こ
の転写段階において、保存されているイメージデータに
応じた像が印刷用紙に転写される。

【００４６】なお、以上の実施形態では、スキャナ１か
ら直接イメージデータが印刷ホスト１０に与えらる場合
を説明したが、何らかの記憶媒体に記憶されたイメージ
データを印刷ホスト１０が読み取る場合にも、本発明を
適用できる。従って、本発明の印刷システムは、スキャ
ナがなく、印刷ホスト１０及びプリンタ２０のみでも構
築できる。

【００４７】また、以上の実施形態の印刷システムは、
スキャナ１と印刷ホスト１０とプリンタ２０とがそれぞ
れ別体のものであるが、本発明の印刷システムは、印刷
ホスト１０とプリンタ２０とが一体のもの、つまりホス
ト機能を備えたプリンタのみでも構築できる。また、本
発明の印刷システムは、スキャナ及び印刷ホストの機能
を備えたプリンタ、つまりコピー装置にも適用できる。

【００４８】

【発明の効果】本発明によれば、印刷ホストは、イメー
ジデータ出力中に給紙指令等を含む印刷順次指令を出力
し、これを受信したプリンタは、イメージデータ入力中
であっても直ちに給紙を行うので、給紙開始タイミング
が早まり、スキャン開始から又は印刷データの出力開始
からプリンタで印刷された用紙が排紙されるまでの時間
を短くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る印刷システムの一実施形態におけ
る構成図である。

【図２】本発明に係る印刷システムの一実施形態におけ
る印刷動作のタイミングチャートである。

【図３】従来の印刷システムにおける印刷動作のタイミ
ングチャートである。

【図４】本発明に係る一実施形態における印刷開始指令
を受信できない場合のタイミングチャートである。

【符号の説明】

１…スキャナ ２…操作パネル １０…印刷ホスト １１…ＣＰＵ １２…ＲＯＭ １３…ＲＡＭ １４…不正コピーチェック器 １５…プリンタインタフェース ２０…プリンタ ２１…制御部 ２２…ＣＰＵ ２３…ＲＯＭ ２４…ＲＡＭ ２５…イメージデータＲＡＭ ２７…外部インタフェース ２８…機構部インタフェース ３１…印刷機構部 ３２…トナーカートリッジ ３３…感光体 ３４…レーザー機構 ３６…中間転写ベルト ３８…給紙トレイ ３９…給紙ローラ ４０…定着器 ４０ａ…ヒータ ４１…排紙ローラ ４２…排紙トレイ ４３…駆動回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽根原 英典 長野県諏訪市大和３丁目３番５号 セイコ ーエプソン株式会社内 Ｆターム(参考） 2C061 AQ06 AR01 HH05 HJ03 HJ04 HJ06 HL01 HN15 HN17 HN19 2C087 AB05 BA03 BA07 BB10 BC01 BC04 CB02 DA13

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 イメージデータをプリンタに対して出力
   する印刷ホストにおいて、 用紙の給紙を指示する給紙指令を含む印刷準備指令を、
   前記イメージデータの出力完了前のいずれのタイミング
   で出力するかを定めるタイミング設定手段と、 前記イメージデータを出力すると共に、該イメージデー
   タの出力完了前であって前記タイミング設定手段で定め
   られたタイミングで前記印刷準備指令を出力し、該印刷
   準備指令の出力以降に前記用紙への転写を指示する転写
   指令を含む印刷開始指令を出力する出力手段と、 を有することを特徴とする印刷ホスト。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の印刷ホストにおいて、 前記出力手段は、前記イメージデータの出力完了後に、
   前記印刷開始指令を出力する、 ことを特徴とする印刷ホスト。
3. 【請求項３】 請求項１及び２のいずれか一項に記載の
   印刷ホストにおいて、 前記出力手段は、前記イメージデータの出力前に、該イ
   メージデータに応じた像が印刷される前記用紙のサイズ
   データを出力し、 前記タイミング設定手段は、 前記用紙サイズデータに基づいて前記イメージデータの
   量を求め、該イメージデータの量に基づいて該イメージ
   データの出力開始から出力完了するタイミングを求め、
   該イメージデータの出力完了タイミングから前記プリン
   タの給紙時間以上の時間分遡ったタイミングを、前記印
   刷準備指令の出力タイミングとする、 ことを特徴とする印刷ホスト。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれか一項に記載の
   印刷ホストにおいて、 前記印刷準備指令は、前記イメージデータに応じた潜像
   が形成される感光体の同期回転指令を含むこと、 を特徴とする印刷ホスト。
5. 【請求項５】 請求項１から４のいずれか一項に記載の
   印刷ホストにおいて、 前記イメージデータを画像処理して、該イメージデータ
   の示す像内に、予め定めた印刷禁止像があるか否かを判
   断する不正コピーチェック手段を有し、 前記出力手段は、前記不正コピーチェック手段により印
   刷禁止像があると判断された際に、不正印刷対処指令を
   出力すると共に、これから出力する予定であったイメー
   ジデータの出力を停止する、 ことを特徴とする印刷ホスト。
6. 【請求項６】 印刷ホストから出力されたイメージデー
   タに対応した潜像を感光体に形成し、給紙機構から給紙
   された用紙に対して該感光体に形成された該潜像を転写
   するプリンタにおいて、 前記イメージデータと、該イメージデータの入力完了前
   に入力する、前記用紙の給紙を指示する給紙指令を含む
   印刷準備指令と、前記用紙への転写を指示する転写指令
   を含む印刷開始指令と、を受け入れる入力手段と、 前記印刷準備指令が入力すると、該印刷準備指令を直ち
   に実行させ、前記印刷開始指令が入力すると、入力した
   前記イメージデータに対応した潜像を感光体に形成さ
   せ、該印刷準備指令の実行で前記給紙機構から給紙され
   た前記用紙に対して該感光体に形成された該潜像を転写
   させる制御手段と、を有する、 ことを特徴とするプリンタ。
7. 【請求項７】 請求項６に記載のプリンタにおいて、 前記制御手段は、前記印刷準備指令が入力してから、予
   め定められた排紙時間が経過しても、前記印刷開始指令
   が入力しないと、該印刷準備指令の実行で前記給紙機構
   から給紙された用紙を排紙させる、 ことを特徴とするプリンタ。
8. 【請求項８】 請求項７に記載のプリンタにおいて、 前記用紙に転写された像を定着させるためのヒータを有
   し、 前記制御手段は、前記印刷準備指令が入力してから、前
   記排紙時間よりも短い予め定められた時間が経過して
   も、前記印刷開始指令が入力しないと、前記ヒータの温
   度を下げる、ことを特徴とするプリンタ。
9. 【請求項９】 請求項６から８のいずれか一項に記載の
   プリンタにおいて、 前記入力手段に入力した前記イメージデータが一時的に
   記憶されるイメージデータ記憶手段を有し、 前記制御手段は、前記イメージデータが入力してから前
   記印刷準備指令が入力するまでの間に、前記イメージデ
   ータが示す像内に予め定めた印刷禁止像があることを示
   す不正コピー対処指令が入力すると、前記イメージデー
   タ記憶手段に記憶された前記イメージデータを消去す
   る、ことを特徴とするプリンタ。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載のプリンタにおいて、 前記制御手段は、前記印刷準備指令が入力してから前記
    印刷開始指令が入力するまでの間に、前記不正コピー対
    処指令が入力すると、前記イメージデータ記憶手段に記
    憶された前記イメージデータを消去すると共に、該印刷
    準備指令の実行で前記給紙機構から給紙された用紙を排
    紙させる、 ことを特徴とするプリンタ。
11. 【請求項１１】 請求項１から５のいずれか一項に記載
    の印刷ホストと、 請求項６から１０のいずれか一項に記載のプリンタと、 を備えていることを特徴とする印刷システム。
12. 【請求項１２】 請求項１から５のいずれか一項に記載
    の印刷ホストと、請求項６から１０のいずれか一項に記
    載のプリンタと、 前記イメージデータを取得し、該イメージデータを前記
    印刷ホストに出力するスキャナと、 を備えていることを特徴とする印刷システム。