JP2000234523A - 過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付きエンジンの制御装置

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JP2000234523A
JP2000234523A JP11033042A JP3304299A JP2000234523A JP 2000234523 A JP2000234523 A JP 2000234523A JP 11033042 A JP11033042 A JP 11033042A JP 3304299 A JP3304299 A JP 3304299A JP 2000234523 A JP2000234523 A JP 2000234523A
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JP
Japan
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turbo
turbo mode
twin
engine
switching
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JP11033042A
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English (en)
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Norihiro Nakamura
典弘 中村
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力をさほど必要としない運転状態下での
排気圧力及び走行性を考慮してツインターボモードの領
域を拡大し、排気圧力の低減による燃費向上を効果的に
実現する。 【解決手段】 シングルターボ領域で(S101)、車
速が設定車速以上(S103)、エンジン負荷が設定範
囲内(S104)、且つスロットル開度変化量が設定値
以下(S105)の条件が成立する場合、ターボ作動状
態を切換えるための切換判定値とエンジン負荷との比較
結果に拘わらず強制的にシングルターボモードからツイ
ンターボモードへ移行させる(S107)ことで、高出
力をさほど必要としない運転状態でツインターボ領域を
拡大し、排気圧力の低減による燃費向上を実現すると共
に、エンジン負荷と切換判定値との比較によるシングル
ターボモードからツインターボモードへの切換え時にお
ける過給圧の応答遅れを解消し、過渡応答性を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プライマリターボ
過給機とツインターボ過給機とを共に過給動作させるツ
インターボモードの領域を拡大する過給機付きエンジン
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの吸,排気系にプライマ
リターボ過給機とセカンダリターボ過給機とを並列に配
置し、セカンダリターボ過給機に接続される吸,排気系
に吸気制御弁と排気制御弁をそれぞれ配設し、両制御弁
を開閉することで、過給機の作動個数を運転領域に応じ
て適宜切換える過給機付きエンジン(いわゆるシーケン
シャルターボエンジン)が提案されている。
【0003】この過給機付きエンジンでは、運転領域を
低速域のシングルターボ領域と高速域のツインターボ領
域とに区分し、エンジン負荷とターボ作動状態を切換え
るための切換判定値とを比較して運転領域がシングル,
ツインのいずれのターボ領域にあるかを判定するように
している。そして、運転領域がシングルターボ領域にあ
るときには、セカンダリターボ過給機からの吸気通路を
開閉する吸気制御弁を閉弁すると共に、セカンダリター
ボ過給機へ排気を導入する排気通路を開閉する排気制御
弁を閉弁或いは小開(セカンダリターボ過給機を予備回
転させるため)することで、プライマリターボ過給機の
みを過給動作させるシングルターボモードとし、運転領
域がツインターボ領域にあるときには、両制御弁を共に
開弁して両ターボ過給機を過給動作させるツインターボ
モードとし、低速域から高速域に亘り出力性能の向上を
可能としている。
【0004】この場合、エンジン低回転或いは低負荷域
のシングルターボモードでは、排気制御弁の全閉により
セカンダリターボ過給機へ排気ガスを導入する排気通路
が閉じられるため、ツインターボモード時に比較して排
気圧力が上昇し、ポンプ損失が増加して燃費悪化を招く
という問題があり、これに対処するため、特開平2−2
01025号公報には、吸入空気量の低流量領域で作動
させる第1のターボ過給機と、高流量域で作動させる第
2のターボ過給機とを備えた過給機付きエンジンにおい
て、第2のターボ過給機への排気通路を開閉する排気カ
ット弁(排気制御弁)を、高流量域で開くとと共にアイ
ドル運転領域を含む所定のエンジン低回転数域で開き、
該低回転数域を除く低流量域で閉じることにより、排気
圧力を低減する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アイド
ル運転時や軽負荷時には、元々、エンジンの排気圧力が
あまり高くないため、排気圧力の低減による燃費向上は
期待できず、また、エンジン低数回転域でターボ作動状
態を切り換えると、切換え過渡時の応答遅れが運転フィ
ーリングの悪化となって顕著に現れる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、高出力をさほど必要としない運転状態下での排気圧
力及び走行性を考慮してツインターボモードの領域を拡
大し、排気圧力の低減による燃費向上を効果的に実現す
ることのできる過給機付きエンジンの制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による過給機付きエンジンの制御装置は、エ
ンジンの吸,排気系にプライマリターボ過給機とセカン
ダリターボ過給機とを備え、ターボ作動状態を切換える
ための切換判定値とエンジン負荷との比較結果に応じ、
上記プライマリターボ過給機のみを過給動作させるシン
グルターボモードと上記両ターボ過給機を共に過給動作
させるツインターボモードとを切換える過給機付きエン
ジンの制御装置において、シングルターボモードにおい
て、車速が設定車速以上でエンジン負荷が設定範囲内に
あり、且つスロットル開度変化量が設定値以下の場合、
上記切換判定値とエンジン負荷との比較結果に拘わら
ず、ターボ作動状態をシングルターボモードからツイン
ターボモードへ強制的に移行させる手段を備えたことを
特徴とする。
【0008】すなわち、シングルターボモードでは、車
速が設定車速以上でエンジン負荷が設定範囲内にあり、
且つスロットル開度変化量が設定値以下の場合、エンジ
ン負荷と切換判定値との比較結果に拘わらず、ターボ作
動状態をシングルターボモードからツインターボモード
へ強制的に移行させ、車速、エンジン負荷、及びスロッ
トル開度変化量の条件が成立しない場合には、ターボ作
動状態を切換えるための切換判定値とエンジン負荷との
比較結果に応じてシングルターボモードからツインター
ボモードに切り換える。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図5は本発明の実施の一形
態に係わり、図1はターボ切換制御ルーチンのフローチ
ャート、図2はエンジン系の概略構成図、図3はシング
ルターボ領域とツインターボ領域との関係を示す説明
図、図4は強制ツインターボ領域を示す説明図、図5は
過給圧の過渡応答特性を示す説明図である。
【0010】図2は本発明が適用される過給機付きエン
ジンの全体構成を概略的に示し、同図において符号1は
水平対向式エンジン(本形態においては4気筒エンジ
ン)である。このエンジン1のクランクケース2の左右
バンク3,4には、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポー
ト7、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられ、左バン
ク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側に#1,#3
気筒を備えている。
【0011】また、エンジン1の左右バンク3,4の直
後には、プライマリターボ過給機40とセカンダリター
ボ過給機50とがそれぞれ配設されている。両ターボ過
給機40,50のタービン40a,50aには、左右両
バンク3,4からの共通の排気管10が連通され、ター
ビン40a,50aからの排気管11が1つの排気管1
2に合流して触媒コンバータ13、マフラ14に連通さ
れている。
【0012】一方、両ターボ過給機40,50のコンプ
レッサ40b,50bには、エアクリーナ15の下流か
ら2つに分岐した吸気管16,17がそれぞれ連通され
ている。コンプレッサ40b,50bからの吸気管1
8,19は、インタークーラ20に連通されており、ス
ロットル弁21を有するスロットルボディー27を介し
てチャンバ22に連通され、更に、チャンバ22から吸
気マニホールド23を介して左右バンク3,4の各気筒
の吸気ポート6に連通されている。また、吸気マニホー
ルド23の各気筒における吸気ポート6直上流には、イ
ンジェクタ30が配設されている。
【0013】プライマリターボ過給機40は、タービン
40aに導入する排気のエネルギによってコンプレッサ
40bを回転駆動し、空気を吸入、加圧して過給するよ
う作動するものであり、低中速域で過給能力の大きい小
容量の低速型である。これに対し、セカンダリターボ過
給機50は、同様に排気によりタービン50aとコンプ
レッサ50bを回転駆動して過給するものであり、中高
速域で過給能力の大きい大容量の高速型である。このた
め、プライマリターボ過給機40は、セカンダリターボ
過給機50に比較して容量が小さく、排気抵抗が大きく
なる。
【0014】次に、両ターボ過給機40,50に対する
過給圧制御系の概略について説明する。プライマリター
ボ過給機40のタービン40a側には、プライマリウエ
ストゲート弁41が設けられ、セカンダリターボ過給機
50のタービン50a側には、セカンダリウエストゲー
ト弁51が設けられている。また、セカンダリターボ過
給機50のタービン50aの上流の排気管10には、下
流開き式の排気制御弁53が設けられ、コンプレッサ5
0bの下流の吸気管19には、バタフライ式の吸気制御
弁55が設けられている。
【0015】本形態では、プライマリターボ過給機40
のみを過給動作させるシングルターボモードの低回転数
域或いは低負荷域における過給圧制御、及び両ターボ過
給機40,50を過給動作させるツインターボモードに
おける過給圧制御を、プライマリウエストゲート弁41
の開度を可変することで行い、それ以外のシングルター
ボモードでは、排気制御弁53の開度を可変することで
過給圧制御を行う。
【0016】この場合、セカンダリウエストゲート弁5
1は、低オクタン価のレギュラーガソリン使用時等の特
殊状態時に閉弁され、それ以外には開弁される。例え
ば、低オクタン価のレギュラーガソリン使用時には、セ
カンダリウエストゲート弁51を開くことで、ハイオク
ガソリン使用時に比べて過給圧を相対的に低下させてノ
ッキングの発生を回避する。また、吸気制御弁55は、
シングルターボモードにおいて閉弁され、プライマリタ
ーボ過給機40からの過給圧がセカンダリターボ過給機
50側へリークすることを防止して過給圧の低下を防止
する。
【0017】ここで、シングルターボモードとツインタ
ーボモードとを切り換えるためのターボ切換差動系につ
いて説明する。ターボ切換作動系としては、排気制御弁
53を開閉するための第1と第2の排気制御弁用切換ソ
レノイド弁S3,S4、排気制御弁53を小開制御する
ための排気制御弁小開制御デューティソレノイド弁DS
2が備えられている。
【0018】第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁S3
は、第1,第2のポート、大気ポートを有する三方切換
弁であり、第1のポートが制御圧通路73aを介して排
気制御弁53を作動するダイヤフラム式アクチュエータ
である排気制御弁作動用アクチュエータ54の正圧室5
4aに連通され、第2のポートが正圧通路64bを介し
て吸気制御弁55下流に連通されている。また、第1の
排気制御弁用切換ソレノイド弁S3からの制御圧通路7
3aと吸気管16とを連通するリーク通路66に、上述
の排気制御弁小開制御デューティソレノイド弁DS2が
設けられている。
【0019】同様に、第2の排気制御弁用切換ソレノイ
ド弁S4も第1,第2のポート、大気ポートを有する三
方切換弁であり、第1のポートが制御圧通路74aを介
して排気制御弁作動用アクチュエータ54のスプリング
を内装した負圧室54bに連通され、第2のポートが負
圧源としてのサージタンク60に連通されている。サー
ジタンク60は、チェック弁62を有する通路61を介
して吸気マニホールド23に連通されており、スロット
ル弁21の全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝する。
【0020】シングルターボモードでは、第1,第2の
排気制御弁用切換ソレノイド弁S3,S4は共にOFF
され、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁S3は正圧
通路64b側を閉じて大気ポートを開き、第2の排気制
御弁用切換ソレノイド弁S4は負圧通路63側を閉じて
大気ポートを開くことで、排気制御弁作動用アクチュエ
ータ54の両室54a,54bが大気開放され、負圧室
54bに内装されたスプリングの付勢力により排気制御
弁53が全閉される。この排気制御弁53の閉弁によ
り、セカンダリターボ過給機50への排気の導入が遮断
されてセカンダリターボ過給機50が不作動となり、プ
ライマリターボ過給機40のみ作動のシングルターボモ
ードとなる。
【0021】一方、ツインターボモードでは、第1,第
2の排気制御弁用切換ソレノイド弁S3,S4は共にO
Nされ、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁S3は大
気ポートを閉じて正圧通路64b側を開き、第2の排気
制御弁用切換ソレノイド弁S4は大気ポートを閉じて負
圧通路63側を開くことで、排気制御弁作動用アクチュ
エータ54の正圧室54aに正圧を導くと共に負圧室5
4bに負圧を導き、スプリングの付勢力に抗して排気制
御弁53が全開される。この排気制御弁53の開弁によ
り、両ターボ過給機40,50に排気が分散導入され、
両ターボ過給機40,50が作動するツインターボモー
ドとなる。
【0022】ここで、排気制御弁小開制御デューティソ
レノイド弁DS2は、排気制御弁作動用アクチュエータ
54の正圧室54aに作用する正圧を調圧するものであ
り、例えば、駆動信号のデューティ比が大きいと、リー
ク量の増大により正圧室54aに作用する正圧を低下し
て排気制御弁53の開度を減じ、デューティ比が小さく
なるほど、リーク量を減じて正圧を高く保持し、排気制
御弁53の開度を増すように動作する。
【0023】そして、シングルターボモード下でエンジ
ン運転領域が所定の領域にあるとき、第1の排気制御弁
用切換ソレノイド弁S3のみがONで、正圧を排気制御
弁作動用アクチュエータ54の正圧室54aに供給して
負圧室54bを大気開放する状態で、排気制御弁小開制
御デューティソレノイド弁DS2により、その正圧をリ
ークして排気制御弁53を小開し、セカンダリターボ過
給機50を予備回転させてツインターボモードへの切り
換えを円滑なものとする。
【0024】以上のエンジン1は、マイクロコンピュー
タ等からなる電子制御装置(ECU)100によって制
御される。ECU100には、車速センサ90、エンジ
ン冷却水温を検出する水温センサ91、吸気管圧力(吸
気マニホールド23内の吸気圧)を検出する圧力センサ
92、その他の図示しない各種センサ・スイッチ類が接
続されており、これらのスイッチ・センサ類で検出した
エンジン運転状態に基づいて燃料噴射量や点火時期等の
各種エンジン制御量を演算し、前述のインジェクタ3
0、点火プラグ8に接続される図示しないイグナイタ、
第1,第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁S3,S
4,排気制御弁小開制御デューティソレノイド弁DS2
等のアクチュエータ類に制御信号を出力して燃料噴射制
御、点火時期制御、過給圧制御を実行する。
【0025】ECU100による両ターボ過給機40,
50の作動切換制御においては、エンジン負荷とターボ
作動状態を切換えるための切換判定値とを比較し、エン
ジン負荷が切換判定値以下の場合にはシングルターボモ
ードとし、エンジン負荷が切換判定値を越えた場合、シ
ングルターボモードからツインターボモードへ移行させ
る。
【0026】更に、シングルターボモードにおいては、
排気ガス及び走行性を考慮して可能な限りツインターボ
モードの領域を拡大するようにしており、エンジン負荷
と切換判定値との比較によりシングルターボモードに制
御されている場合であっても、シングルターボモードで
所定の条件を満足するときには、排気制御弁53を開い
てシングルターボモードからツインターボモードへ強制
的に移行させる。
【0027】以下、ECU100によるシングルターボ
モードからツインターボモードへの切換え制御につい
て、図1のフローチャートを用いて説明する。
【0028】図1は、所定周期或いは所定時間毎に実行
されるターボ切換え制御ルーチンであり、先ずステップ
S101で、現在の運転領域がプライマリターボ過給機
40のみを過給動作させるシングルターボ領域か否かを
調べる。そして、現在の運転領域がシングルターボ領域
でない場合には、ステップS101からステップS10
6へ進んで通常のターボ切換え制御処理を行う。
【0029】また、ステップS101において現在の運
転領域がシングルターボ領域の場合には、ステップS1
02で触媒が活性化しているか否かを調べる。本形態で
は、触媒の活性化を水温センサ91によって検出したエ
ンジン冷却水温TWによって判断するようにしており、
冷却水温TWが設定水温TWSETより低い場合には、
触媒が活性化していないと判断してステップS106へ
進んで通常のターボ切換え制御処理を行い、冷却水温T
Wが設定水温TWSET以上の場合、触媒が活性化して
いると判断してステップS103以降へ進む。
【0030】すなわち、エンジン始動時等のエンジン冷
態状態では、触媒が活性化する前に排気制御弁53を開
いて強制的にツインターボモードへ移行させると、排気
圧力が低いことや排気系に奪われる熱量が多いこと等か
ら、触媒温度の上昇遅れを招き、排気ガス浄化の観点か
ら好ましくない。従って、触媒が活性化しているとき、
ステップS103〜S105において、それぞれ、車
速、エンジン負荷、スロットル開度変化量が所定の条件
を満足し、シングルターボモードからツインターボモー
ドへ強制的に切換え可能か否かを調べる。
【0031】ステップS103では、車速センサ90に
よって検出した現在の車速VSPが設定車速VSPSE
T以上か否かを調べる。その結果、VSP<VSPSE
Tで車速が設定車速より低く、車両の慣性力が小さい場
合には、シングルターボモードからツインターボモード
へ強制的に移行させるとターボ切換え過渡時の応答遅れ
が運転フィーリングの悪化となって顕著に現れる虞があ
るため、ステップS103からステップS106へ進ん
で通常のターボ切換え制御処理を行う。
【0032】一方、VSP≧VSPSETで車速が設定
車速以上である場合には、ステップS103からステッ
プS104へ進み、エンジン負荷Tが極軽負荷TLと高
負荷THとの間の設定範囲内にあるか否かを調べる。そ
して、T≦TL或いはT≧THでエンジン負荷Tが設定
範囲内にない場合には、ステップS106へ進んで通常
のターボ切換え制御処理を行い、TL<T<THでエン
ジン負荷Tが設定範囲内にある場合、次のステップS1
05へ進む。
【0033】すなわち、エンジン運転状態がアイドルを
含む極低負荷状態である場合には、排気圧力が低く、強
制的にシングルターボモードからツインターボモードに
切り換えても燃費向上効果は期待できないため、ステッ
プS103からステップS106へ進んで通常のターボ
切換え制御処理を行う。また、高負荷時には、通常のタ
ーボ切換え制御処理によってシングルターボモードから
ツインターボモードへ切り換えられるため、同様にステ
ップS106へ進む。尚、エンジン負荷Tとしては、圧
力センサ92によって検出した吸気管圧力Pや基本燃料
噴射パルス幅Tpを採用することができる。
【0034】ステップS105では、更に、スロットル
開度変化量Δθが設定値θSET以下か否かを調べる。
そして、Δθ>θSETの急加速等の過渡状態の場合に
は、同様にステップS106で通常のターボ切換え制御
処理を行い、Δθ≦θSETであり、過渡時でない場
合、ステップS107でシングルターボモードからツイ
ンターボモードへの強制切換え処理を行う。
【0035】ステップS106における通常のターボ切
換え制御処理では、例えばエンジン回転数Nに基づくテ
ーブル参照により、標準大気圧下でターボ作動状態の切
換えを判定するための切換判定値を設定する。図3に示
すように、切換判定値を設定するためのテーブルには、
シングルターボモードからツインターボモードへ切換え
るに最適なシングル→ツイン切換判定ラインL2と、そ
の逆にツインターボモードからシングルターボモードへ
切換えるに最適なツイン→シングル切換判定ラインL1
とが標準大気圧状態下においてエンジン回転数Nとエン
ジン負荷を表わす基本燃料噴射パルス幅Tpとの関係か
ら予めシミュレーション或いは実験等から求められ、シ
ングルターボ領域とツインターボ領域とが設定されてい
る。
【0036】シングル→ツイン切換判定ラインL2は、
切換時のトルク変動を防止するために、シングルターボ
モード時のトルク曲線とツインターボモード時のトルク
曲線とが一致するよう、低,中回転数域での高負荷から
低負荷側に設定され、また、ツイン→シングル切換判定
ラインL1は、ターボ過給機作動個数の切換時の制御ハ
ンチングを防止するため、シングル→ツイン切換判定ラ
インL2に対し、低回転数側に比較的広い幅のヒステリ
スを有して設定される。そして、標準大気圧対応の切換
判定値を実際の大気圧に応じて大気圧補正した切換判定
値とエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅とを比較
し、運転状態に応じてシングルターボモードとツインタ
ーボモードとを切り換える。
【0037】すなわち、基本燃料噴射パルス幅Tpがツ
イン→シングル切換判定ラインL1からシングルターボ
領域側にあるときには、第1,第2の排気制御弁用切換
ソレノイド弁S3,S4を共にOFFすることで、排気
制御弁作動用アクチュエータ54の正圧室54a及び負
圧室54bを大気解放し、負圧室54bに内装されたス
プリングの付勢力により排気制御弁53を全閉させる。
この排気制御弁53の閉弁により、セカンダリターボ過
給機50への排気の導入が遮断されてセカンダリターボ
過給機50が不作動となり、プライマリターボ過給機4
0のみ作動のシングルターボモードとなる。
【0038】そして、基本燃料噴射パルス幅Tpがシン
グル→ツイン切換判定ラインL2を越えてツインターボ
領域内に入ると、第1,第2の排気制御弁用切換ソレノ
イド弁S3,S4を共にONし、排気制御弁作動用アク
チュエータ54の正圧室54aに、正圧通路64bから
制御通路73aを経て正圧を導くと共に、排気制御弁作
動用アクチュエータ54の負圧室54bに、負圧通路6
3から制御通路74aを経て負圧を導き、スプリングの
付勢力に抗して排気制御弁53を開弁させる。これによ
り、両ターボ過給機40,50に排気が分散導入され、
両ターボ過給機40,50が作動するツインターボモー
ドとなる。
【0039】一方、ステップS107における強制ター
ボ切換え制御処理では、シングルターボモードにおい
て、車速が設定車速以上でエンジン負荷が設定範囲内に
あり、且つ、スロットル開度変化量が設定値以下の強制
ターボ切換え条件が成立する場合、基本燃料噴射パルス
幅Tpがシングル→ツイン切換判定ラインL2を越えて
いなくとも、図4に示すように強制ツインターボ領域を
設け、第1,第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁S
3,S4をONして排気制御弁53を開き、シングルタ
ーボモードからツインターボモードへ移行させる。これ
により、シングルターボモード時の高出力をさほど必要
としない運転状態でツインターボ領域を拡大し、排気圧
力を低減して排気ポンプ損失を低減させることができ、
燃費向上を実現することができる。
【0040】また、ツインターボ領域の拡大により、排
気制御弁53を小開制御してセカンダリターボ過給機5
0を予備回転させる領域を拡大することができ、図5に
示すように、スロットル急開時等、エンジン負荷と切換
判定値の比較結果による通常のターボ切換え処理で発生
するシングルターボモードからツインターボモードへの
切換えにおける過給圧の応答遅れ(図5中、破線で示
す)を解消し、実線で示すようにツインターボモード移
行時に過給圧を速やかに上昇させて過渡応答性を向上さ
せることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ングルターボモードで、車速が設定車速以上でエンジン
負荷が設定範囲内にあり、且つスロットル開度開度変化
量が設定値以下の場合、切換判定値とエンジン負荷との
比較結果に拘わらず、ターボ作動状態をシングルターボ
モードからツインターボモードへ強制的に移行させるた
め、高出力をさほど必要としない運転状態下でのツイン
ターボ領域を拡大して排気圧力の低減による燃費向上を
効果的に実現することができ、また、エンジン負荷と切
換判定値の比較結果によるシングルターボモードからツ
インターボモードへの切換え時における過給圧の応答遅
れを解消し、過渡応答性を向上させることができる等優
れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ターボ切換制御ルーチンのフローチャート
【図2】エンジン系の概略構成図
【図3】シングルターボ領域とツインターボ領域との関
係を示す説明図
【図4】過給圧の過渡応答特性を示す説明図
【図5】強制ツインターボ領域を示す説明図
【符号の説明】
1 …エンジン 40…プライマリターボ過給機 50…セカンダリターボ過給機 53…排気制御弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸,排気系にプライマリター
    ボ過給機とセカンダリターボ過給機とを備え、ターボ作
    動状態を切換えるための切換判定値とエンジン負荷との
    比較結果に応じ、上記プライマリターボ過給機のみを過
    給動作させるシングルターボモードと上記両ターボ過給
    機を共に過給動作させるツインターボモードとを切換え
    る過給機付きエンジンの制御装置において、 シングルターボモードにおいて、車速が設定車速以上で
    エンジン負荷が設定範囲内にあり、且つスロットル開度
    変化量が設定値以下の場合、上記切換判定値とエンジン
    負荷との比較結果に拘わらず、ターボ作動状態をシング
    ルターボモードからツインターボモードへ強制的に移行
    させる手段を備えたことを特徴とする過給機付きエンジ
    ンの制御装置。
JP11033042A 1999-02-10 1999-02-10 過給機付きエンジンの制御装置 Pending JP2000234523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168924A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010168924A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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