JP2000189052A - 花粉含有食用油脂組成物 - Google Patents

花粉含有食用油脂組成物

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JP2000189052A JP10371391A JP37139198A JP2000189052A JP 2000189052 A JP2000189052 A JP 2000189052A JP 10371391 A JP10371391 A JP 10371391A JP 37139198 A JP37139198 A JP 37139198A JP 2000189052 A JP2000189052 A JP 2000189052A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 花粉の苦味等を感ずることなく花粉を摂取で
き、ベーカリー製品等に混合しても製パン性や味覚面を
阻害することなく、花粉を均一に実質上ダマとならずに
分散混合させることができる材としての花粉含有食用油
脂組成物を提供すること。 【解決手段】 花粉を食用油脂または食用油脂組成物に
分散させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花粉含有食用油脂
組成物に関し、詳しくは、ベーカリー製品等に混合して
も製パン性や味覚面を阻害することなく、花粉を均一に
実質上ダマとならずに分散混合させることができる材と
しての花粉含有食用油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】花粉は、近年その栄養価等から注目さ
れ、様々な応用が試みられている。花粉は吸湿性が大き
く、何かに混合しようとしてもダマになってしまう。こ
れは、粉体に分散してから混合した場合も同様であっ
て、粉体中で花粉だけがダマになってしまう。このよう
に花粉を含有する食品は花粉が不均一に分布する傾向が
強い。
【0003】例えば、特開昭57−181633号公報
及び特開昭61−141833号公報には、製パンの醗
酵時に花粉を存在させる旨の記述があるが、単に存在さ
せるのみで均一混合されていないと、生地を焼成する
際、焦げの発生につながり、得られたパンは食用に堪え
ない。
【0004】花粉が分散している食品がないわけではな
く、特開昭63−157944号公報には、花粉分散蜂
蜜が開示されているが、これは原料として油脂を含んで
おらず、また、吸水性の大変強い花粉を水相に均一に分
散させることは大変困難でそのためには特殊な工程を要
する。しかも、これは応用面で融通が利くものでは決し
てなく、限りがある。例えば、蜂蜜に分散したものは、
水分を含むため菓子に応用する場合に、ソフトな菓子に
しか使用できない上、甘味は鋭くなりすぎ、また、主成
分である果糖・ブドウ糖の糖濃度が高すぎるため、味覚
の面で一般的な食品には不向きであり、しかも、ベーカ
リー製品に用いると、果糖のメイラード反応により焦げ
・苦味の発生が促進されてしまう。さらに、そのペース
トは曳糸性が強く、取扱いにくい上、経時的に糖の結晶
化、固形成分の沈澱が起こり不均一化が不可避である。
そこで、様々な食品に応用・添加して花粉を分散できる
ような材料の開発が待たれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、花粉の苦味等を感ずることなく花粉を摂取でき、ベ
ーカリー製品等に混合しても製パン性や味覚面を阻害す
ることなく、花粉を均一に実質上ダマとならずに分散混
合させることができる材としての花粉含有食用油脂組成
物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、花粉を食用油
脂または食用油脂組成物に分散させてなる花粉含有食用
油脂組成物を提供することにより、上記目的を達成した
ものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施
形態について詳細に説明する。先ず本発明の花粉含有食
用油脂組成物について詳述する。本発明の組成物に用い
られる花粉としては、例えば、ミカン、オレンジ、レモ
ン等のミカン科、リンゴ、ナシ、モモ等のバラ科、アカ
シア、菜種、ダイズ、イネ、コムギ、トウモロコシ、ソ
バ、レンゲ等、その花種に特に制限されず、如何なる花
種の花粉でも使用可能である。また、単独の花種だけで
なく、2種以上の花種の花粉を混合したミックス花粉を
使用することも可能である。この場合、各種花粉の混合
の比率は特に制限されない。なお、後述のように、最終
的にアレルギーの経口減感作用のための食品を得る際
は、アレルゲンである花粉を用いることが好ましい。そ
のようなアレルゲンである花粉としては、例えば、ス
ギ、トウモロコシ、ソバ、ドクゼリ、ドクダミ、ヒノ
キ、マツ、シラカバ、カモガヤ、ヨモギ等の花粉が挙げ
られる。また、この場合、本発明の組成物としては、ア
レルゲンである花粉以外の任意のアレルゲンを実質的に
含有しないものが好ましい。ここにいうアレルゲンであ
る花粉以外の任意のアレルゲンとしては、例えば、卵、
動物乳、ダイズ、イネ、コムギ及びソバからなる群より
選択される1種または2種以上に由来する成分が挙げら
れる。
【0008】上記花粉は、開花した花から人為的に、又
は、蜜蜂等により採取したものや、未開花の花の雄蘂か
ら得られたものであることができる。また、採取した花
粉は、そのままのものであることもできるし、超音波、
凍結乾燥等の物理的手段、酵素等の化学的手段により、
花粉の外とう殻を破壊したものであることができる。更
に、篩等に通して花粉の径を調整したものであることも
できる。本発明の組成物には、花粉だけでなく、雄蘂、
雌蘂、ガク、花びら等花全体を含むこともできるが、ダ
マになり易く、必ずしも好ましいものではない。
【0009】本発明において、花粉を分散させる食用油
脂または食用油脂組成物は、食用に供することができれ
ば特に制限されない。例えば、米油、菜種油、大豆油、
綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ油、
魚油、牛脂、豚脂、カカオ脂、あるいはそれらを必要に
応じ加工した硬化油、微水添油、異性化水添油、エステ
ル交換油、分別油またはこれらの2種以上の加工を行な
った油、並びにこれらの油脂の2種以上を混合した油脂
等の何れも使用可能である。更に、これらの食用油脂の
乳化物(W/O乳化物、あるいはO/W乳化物、更に
は、O/W/O乳化物、W/O/Wの2重乳化物、また
はそれ以上の高次乳化構造のエマルジョンを含む)や懸
濁物等、油脂を分散媒または分散質とする分散系である
ことができる(以下、本明細書中では該分散系も油脂と
記述することがある)。乳化物の場合、既に乳化してい
る食用油脂に花粉を分散させることも、乳化時に花粉を
分散させることもできる。なお、液状油でも固体脂であ
っても支障なく実施できるのはもちろんである。
【0010】本発明の花粉含有食用油脂組成物は、食用
油脂または食用油脂組成物に花粉を混合させて得ること
ができる。混合させる手段は特に限定されず、ミキサー
等の混合器を用いることができる。また、エマルジョン
のように、油相と水相とからなる場合は、まず、油相に
花粉を完全に分散させた後、加工を行なうことにより、
得られる花粉含有食用油脂組成物中で花粉がダマになり
にくく、均質の花粉含有食用油脂組成物が得られる。ま
た、油中水型エマルジョンまたはこれを可塑化したもの
等の場合は、前述のように食用油脂に花粉を添加してか
ら乳化させることができる他、乳化時に花粉を添加する
ことも、乳化後に花粉を添加することも、可塑化の後に
添加することもできる。また、固体脂の場合は、必要に
応じ適切な方法により軟化あるいは液状化させて花粉を
混合することができる。また、完全を期して、雄蘂、雌
蘂、ガク、花弁等の異物や花粉保存中の水分混入による
ダマ等を除くため、濾過工程としてストレーナを通すこ
とが望ましい。更に、高度に均一な状態で花粉を分散さ
せるためには、花粉を含む粉体100重量部に対して1
0〜50重量部の食用油脂を添加し混合させた後、ロー
ル掛けあるいはロール掛けに加えてコンチングを行なう
ことが望ましい。この際、他の原料の添加や追油等によ
り、得ようとする花粉含有食用油脂組成物中の花粉含有
量を調整することもできる。
【0011】花粉の含有量は、本発明の組成物中、好ま
しくは0.1〜80重量%、更に好ましくは0.1〜2
0重量%である。花粉の含有量が0.1重量%未満であ
ると、その効果が得られないおそれがあり、80重量%
を超えると、その他の成分の種類に係わらず最終製品に
ダマが残るおそれがある。また、花粉の含有量は、本発
明の組成物中の食用油脂に対して、好ましくは5倍量以
下、更に好ましくは1.4倍量以下である。花粉が食用
油脂に対して5倍量を超えると、粉末状乃至ソボロ状と
なり、均一に花粉が分散した食用油脂組成物とはなら
ず、最終製品とした時にダマが残ってしまう傾向が強
い。
【0012】なお、本発明の花粉含有食用油脂組成物に
は、該組成物中で花粉がダマになりにくくするために、
乳化剤、ゲル化剤、増粘剤、安定剤等を添加することも
可能である。これらは食用であれば特に限定されず、上
記乳化剤としては、例えば、レシチン、脂肪酸モノグリ
セライド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、シュガーエステル等が挙げら
れ、上記増粘剤としては、例えば、グアーガム、キサン
タンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、プルラ
ン、カラギーナン、アルギン酸、寒天、タマリンドシー
ドガム、サイリウム、アラビアガム、ジェランガム、カ
ードラン、ゼラチン、グルコマンナン、各種α化デンプ
ン等が挙げられ、これらの2種以上の併用も可能であ
る。これらの添加剤の添加量は特に限定されず、一般的
な量であることができ、本発明の組成物中、例えば、
0.01〜15重量%である。
【0013】次に、本発明の食品について詳述する。本
発明の食品は、上述した本発明の花粉含有食用油脂組成
物を含有してなるものであり、該花粉含有食用油脂組成
物をもって、従来の油脂の一部または全部を置換したも
のである。その態様としては、マーガリン、ショートニ
ング等の油脂食品はもちろん、ベーカリー製品、製菓類
の他、油脂をふくむあらゆる食品が挙げられる。
【0014】また、本発明の食品は、例えば、サラダオ
イル、揚油・ホイップクリーム等の液状、流動ショート
ニング等の流動状、あるいは起泡性乳化脂やドレッシン
グ、ファットスプレッド、カスタードクリーム、 ディッ
プクリーム等のペースト状・エマルジョン、また、ショ
ートニング・マーガリン、キャンディー、チョコレー
ト、カレールー等の固体状のいずれであっても、これら
の一部または全部を本発明の花粉含有食用油脂組成物で
置換して、従来と同様の使用態様で用いられるものであ
る。
【0015】次に、本発明のベーカリー製品について詳
述する。本発明のベーカリー製品は、上述した本発明の
花粉含有食用油脂組成物を含有してなるものであり、該
花粉含有食用油脂組成物をもって、従来の油脂の一部ま
たは全部を置換して生地を調製し、該生地を焼成したも
のである。その態様としては、例えば、パン、パイ、カ
ステラ、スポンジケーキ、バターケーキ、シュー菓子、
ワッフル、醗酵菓子等が挙げられる。
【0016】上記生地を調製する方法は特に限定され
ず、従来公知の方法で用いられている油脂の一部又は全
部を、本発明の花粉含有食用油脂組成物で置換すること
により行なうことができる。例えば、本発明のベーカリ
ー製品がパンである場合、パン生地の調製においては、
小麦粉、水、イースト、砂糖、食塩等の一般的製パン原
料と、本発明の花粉含有食用油脂組成物とを公知の操作
と同一の操作に付することにより、パン生地を得ること
ができる。そして、混捏後、必要に応じて、本発明の花
粉含有食用油脂組成物をロールインし、一般的方法に従
い、醗酵、成形、焙炉等を行い焼成することができる。
同様に、例えば、本発明のベーカリー製品が折パイであ
れば、ロールイン油脂または練込油脂、練パイであれ
ば、チップ状またはストロー状等の小片油脂、スポンジ
ケーキであれば、起泡性乳化脂又はケーキ用液状油の一
部または全部を、本発明の花粉含有食用油脂組成物で置
換して使用することができる。
【0017】このように、本発明のベーカリー製品が焼
成工程を伴うものである場合、従来技術のように、生地
作成後に花粉を添加したり、粉体等に混合後生地作成を
行うと、生地中でダマになりやすく、ダマになった場合
は、花粉が高温で焼成する際にその含有糖分が焦げるこ
とにより、生で食するのに比べ、数倍の苦みを発生す
る。一方、本発明の花粉含有食用油脂組成物の利用によ
って、花粉が均一に分散した、ダマの極めて少ない生地
が得られ、焼成した最終製品は、苦味を感じないばかり
か、意外なことに、コク味が大幅に増したベーカリー製
品となる。
【0018】次に、本発明の製菓類について詳述する。
本発明の製菓類は、上述した本発明の花粉含有食用油脂
組成物を含有してなるものであり、該花粉含有食用油脂
組成物をもって、従来の油脂の一部または全部を置換し
て生地を調製し、該生地を加工したものである。その態
様としては、例えば、生地をフライしたスナック、ドー
ナッツ類、蒸した蒸ケーキ、まんじゅう等の蒸菓子類が
挙げられる。また、別の態様として、上述した本発明の
花粉含有食用油脂組成物と、砂糖、香料等とを混合し、
必要に応じて固化成形したキャンディー、ガム、チョコ
レート、打菓子等の他、ラクトアイス等の氷菓も挙げら
れる。
【0019】本発明の製菓類として、風味のみでなく、
食味、特に甘味を大切にする製菓類を得たい場合には、
ダマがないことが更に重要であって、極僅かな花粉ダマ
でも、その苦みを直ちに感じてしまい、商品価値がなく
なってしまう。本発明の花粉含有食用油脂組成物では、
すでに花粉が均一になった形で存在しているため、製菓
類に後添加・混合する場合でも、最終製品である本発明
の製菓類は、含有する花粉が均一に分散し、花粉ダマが
なく、また、苦みの感じることのない良好な風味のもの
となる。
【0020】以上のようにして得られた、本発明のベー
カリー製品及び製菓類等は、手軽で風味も良いため、ア
レルギーの、特に花粉等のアレルギーの経口減感作用の
食品として、極めて良好である。ただし、アレルギー
の、特に花粉アレルギーの経口減感作用の食品として用
いる場合は、対象となる患者のアレルゲンを、アレルゲ
ンである花粉以外に実質的に含有しないことが極めて望
ましい。
【0021】次に、本発明のアレルギーの経口減感作用
食品について詳述する。本発明のアレルギーの経口減感
作用食品は、アレルゲンである花粉以外の任意のアレル
ゲンを実質的に含有しない本発明の花粉含有食用油脂組
成物を含有してなるものである。一般的に、アレルゲン
として代表的なものは、例えば、卵、動物乳、ダイズ、
イネ、コムギ、ソバ等が挙げられるが、本発明のアレル
ギーの経口減感作用食品は、これらの群から選択される
1種または2種以上に由来する成分、具体的には、卵黄
レシチン、乳脂、ダイズ油、ダイズレシチン、米油等を
含まないように作られている花粉含有食用油脂組成物を
含有してなるものが望ましい。
【0022】本発明のアレルギーの経口減感作用食品
は、花粉を含有しているためコク味があり、また、花粉
症の予防、対症療法としての花粉食にも適している。
尚、従来の、アレルゲンを省いて作られた食品は、概し
て風味に乏しく、ベーカリー製品にいたっては、風味に
加え、焼色も食欲を喚起するに乏しい色調である。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、「部」は特記しない限り全て「重量部」を
意味する。
【0024】実施例1(本発明の花粉含有食用油脂組成
物及び本発明の食品の実施例) パーム油30部、パーム硬化油50部、ナタネ油20部
及びレシチン0.2部からなる油相を70℃に溶解し、
該油相100部に対し、ミックス花粉(アカシア、レン
ゲ)5. 0部を添加し、ホモミキサーにより高速回転で
2分間攪拌混合して、本発明の花粉含有食用油脂組成物
を得た。目視によれば、花粉は十分に食用油脂に分散さ
れていた。その後、急冷可塑化を行った後、25℃で一
晩調温後、5℃まで冷却した。このようにして、本発明
の食品(花粉含有ショートニング)を得た。
【0025】実施例2(本発明の花粉含有食用油脂組成
物及び本発明の食品の実施例) パーム油:パーム硬化油:菜種油:レシチンを、30:
50:20:0.2の割合(重量比)で含有する食用油
脂100部を70℃で融解し、これにミックス花粉(ア
カシア、レンゲ)4部を添加し、ホモミキサーにて高速
2分攪拌混合して、本発明の花粉含有食用油脂組成物を
得た。目視によれば、花粉は十分に食用油脂に分散され
ていた。更に、ホモミキサーで攪拌しながら、70℃に
加温した水16部を徐々に添加・混合した後、急冷可塑
化を行い、25℃で一晩調温後、5℃まで冷却した。こ
のようにして、本発明の食品(花粉含有マーガリン)を
得た。
【0026】実施例3(本発明の花粉含有食用油脂組成
物及び本発明の食品の実施例) 大豆サラダ油75部に、ミックス花粉(アカシア、レン
ゲ)5部を添加し、ホモミキサーで高速5分攪拌して、
本発明の花粉含有食用油脂組成物を得た。目視によれ
ば、花粉は十分に食用油脂に分散されていた。別に、卵
黄10部、食塩1.5部、酢11部、上白糖2.5部、
マスタードパウダー0.05部、オニオンパウダー0.
05部を、ミキサーにより高速で5分間攪拌・混合し、
水相とした。該水相を、更にホモミキサーで高速攪拌し
ながら、これに上記の花粉含有食用油脂組成物を70℃
に加温したものを、徐々に添加・混合し、乳化させ、2
4時間5℃に冷却し、本発明の食品(花粉含有ドレッシ
ング)を得た。
【0027】実施例4(本発明の食品の実施例) 小麦粉(薄力粉)44部、及び実施例1で得られた花粉
含有ショートニング34部をキツネ色になるまで炒め、
さらに市販のカレー粉8部を加え、本発明の食品(花粉
含有カレー・ルウ)を得た。
【0028】実施例5(本発明のベーカリー製品の実施
例) 実施例1で得られた花粉含有食用油脂組成物50部と上
白糖50部とをホバートミキサーにて高速6分クリーミ
ングし、これに全卵(正味)15部、食塩1部及び重炭
安0.5部を合わせたものを添加し、中速で30秒間混
合した。更に、篩にかけた小麦粉100部を添加混合
し、低速で30秒間混合して、生地を得た。この生地を
直径6cmの筒につめ、生地を厚み1cmづつ押し出したと
ころでカットし、200℃、13分間焼成して、本発明
のベーカリー製品(花粉含有クッキー)を得た。
【0029】実施例6(本発明の花粉含有食用油脂組成
物及び本発明のベーカリー製品の実施例) 実施例1において、ミックス花粉をスギ花粉に変更した
他は、実施例1と同様の操作を行ない、本発明の花粉含
有食用油脂組成物を得た。該油脂組成物50部とビート
上白糖40部とをホバートミキサーにて高速6分クリー
ミングし、これにレーズンペースト20部を添加し、中
速で30秒間混合した。更に、篩にかけた粟粉を添加混
合し、低速で30秒間混合して、生地を得た。この生地
を直径6cmの筒につめ、生地を厚み1cmづつ押し出した
ところでカットし、160℃、15分間焼成して、アレ
ルギーの経口減感作用食品たる本発明のベーカリー製品
(花粉含有クッキー)を得た。
【0030】実施例7(本発明の花粉含有食用油脂組成
物及び本発明の製菓類の実施例) カカオマス12部、粉糖45部、全粉乳20部、カカオ
バター23部、及びミックス花粉(アカシア、レンゲ)
2部の配合のうち、カカオバター10部を残し、他の原
料をホバートミキサーに投入し、ビーターを用いて中速
で3分間混合し、更に、ロール掛け、コンチングして、
本発明の花粉含有食用油脂組成物を得た。目視によれ
ば、花粉は十分に食用油脂に分散されていた。残るカカ
オバターを投入・混合してチョコレートの原液を得、こ
れをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、花粉
含有チョコレート製品を得た。このようにして、本発明
の製菓類(花粉含有チョコレート)を得た。
【0031】比較例1(食用油脂組成物及び食品の比較
例) 花粉を添加しない以外は実施例1と同様の操作を行なっ
た。即ち、パーム油30部、パーム硬化油50部、ナタ
ネ油20部、及びレシチン0.2部からなる油相を70
℃に溶解し、ホモミキサーにより高速回転で2分間攪拌
混合し、花粉を含有しない食用油脂組成物を得た。その
後、急冷可塑化を行った後、25℃で一晩調温後、5℃
まで冷却して、ショートニングを得た。実施例1で得ら
れた花粉含有ショートニングは、比較例1で得られたシ
ョートニングに比して、若干の黄色味を帯び、良好の風
味を有しており、苦味は感じなかった。
【0032】比較例2(食用油脂組成物及び製菓類の比
較例) 花粉を添加しない以外は実施例7と同様の操作を行なっ
た。即ち、カカオマス12部、粉糖45部、全粉乳20
部、カカオバター23部を混合し、ロール掛け、コンチ
ングし、花粉を含有しない食用油脂組成物を得た。テン
パリング処理後、型に流し込み、冷却し、チョコレート
製品を得た。実施例7で得られた花粉含有チョコレート
は、比較例2で得られたチョコレート製品に比して、良
好な苦みとコクのある風味を有していた。
【0033】比較例3(食品の比較例) 花粉含有ショートニングを、比較例1で得られたショー
トニングに置き換えた他は、実施例4と同様の操作を行
ない、カレー・ルウを得た実施例4で得られた花粉含有
カレー・ルウは、比較例3で得られたカレー・ルウに比
して、コク味のある、深い味がし、苦味は感じなかっ
た。
【0034】比較例4(ベーカリー製品の比較例) 花粉含有食用油脂組成物を、比較例1で得られたショー
トニングに置き換えた他は、実施例5と同様の操作を行
ない、クッキーを得た実施例5で得られた花粉含有クッ
キーは、比較例4で得られたクッキーに比して、黄色味
が強く、コクのある風味を有し、苦味は感じなかった。
【0035】比較例5(ベーカリー製品の比較例) 比較例1のショートニング55部及び上白糖50部をホ
バートミキサーにて高速で6分間クリーミングし、これ
に全卵(正味)15部、食塩1部、重炭安0.5部を合
わせたものを添加し、中速で30秒間混合した。小麦粉
(薄力粉)100部とミックス花粉(アカシア、レン
ゲ)2.5部とを混合し、篩にかけた混合物を添加、混
合し、低速で30秒間混合し、生地を得た。この生地を
直径6cmの筒に詰め、生地を厚み1cmづつ押し出したと
ころでカットし、200℃、13分間焼成して、ベーカ
リー製品(クッキー)を得た。得られたクッキーは、花
粉が焦げた茶色の斑点が多数存在して外観に劣り、食す
ると斑点の部分が強烈な苦味を示し、著しく品質の劣る
ものであった。
【0036】比較例6(ベーカリー製品の比較例) 比較例1のショートニング55部及び上白糖50部をホ
バートミキサーにて高速で6分間クリーミングし、これ
にミックス花粉(アカシア、レンゲ)5重量%を含む花
粉を分散させた蜂蜜55部、全卵(正味)15部、食塩
1部、重炭安0.5部を合わせたものを添加し、中速で
30秒間混合した。これに、小麦粉(薄力粉)100部
とミックス花粉(アカシア、レンゲ)2.5部とを混合
し、篩にかけた混合物を添加、混合し、低速で30秒間
混合し、生地を得た。この生地を直径6cmの筒につめ、
生地を厚み1cmづつ押し出したところでカットし、20
0℃、13分間焼成して、ベーカリー製品(クッキー)
を得た。生地には過剰な流動性があったため、得られた
クッキーは、極端に平坦である上に、焼色が濃く、食す
ると斑点の部分が強烈な苦味を示し、著しく品質の劣る
ものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の花粉含有食用油脂組成物は、花
粉の苦味等を感ずることなく花粉を摂取でき、ベーカリ
ー製品等に混合しても製パン性や味覚面を阻害すること
なく、花粉を均一に実質上ダマとならずに分散混合させ
ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 宏 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 4B014 GB01 GG14 GG18 GK12 GL03 GP01 4B026 DC01 DC06 DG01 DG11 DL05 DP01 DX01 DX02 DX04 DX05 DX06 4B032 DB01 DB21 DB22 DK18 DK29 DL20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 花粉を食用油脂または食用油脂組成物に
    分散させてなる花粉含有食用油脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記花粉が、ミカン、オレンジ、レモ
    ン、リンゴ、ナシ、モモ、アカシア、菜種、ダイズ、イ
    ネ、コムギ、トウモロコシ、ソバ及びレンゲからなる群
    より選択される1種又は2種以上の花種の花粉である請
    求項1記載の花粉含有食用油脂組成物。
  3. 【請求項3】 アレルゲンである花粉以外の任意のアレ
    ルゲンを実質的に含有しない請求項1又は2記載の花粉
    含有食用油脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記アレルゲンが、卵、動物乳、ダイ
    ズ、イネ、コムギ及びソバからなる群より選択される1
    種または2種以上に由来する成分である請求項3記載の
    花粉含有食用油脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の花
    粉含有食用油脂組成物を含有してなる食品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の花
    粉含有食用油脂組成物を含有してなるベーカリー製品。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の花
    粉含有食用油脂組成物を含有してなる製菓類。
  8. 【請求項8】 請求項3又は4に記載の花粉含有食用油
    脂組成物を含有してなるアレルギーの経口減感作用食
    品。
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