JP2000180847A - 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

液晶表示装置およびそれを用いた電子機器

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JP2000180847A
JP2000180847A JP10359074A JP35907498A JP2000180847A JP 2000180847 A JP2000180847 A JP 2000180847A JP 10359074 A JP10359074 A JP 10359074A JP 35907498 A JP35907498 A JP 35907498A JP 2000180847 A JP2000180847 A JP 2000180847A
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裕 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2枚の液晶表示パネルを必要とすることな
く、液晶パネルの全面にわたる表示を両面において行う
ことができる液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 液晶表示装置10は、液晶セル22の一
方の面側に配置された第1反射偏光子18と、液晶セル
22の他方の面側に配置された第2反射偏光子42と、
第1反射偏光子18の外面側に配置された第1カラー偏
光子14と、第2反射偏光子42の外面側に配置された
第2カラー偏光子46とを備える。第1反射偏光子18
は、第1反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、第
1反射軸方向とは異なる方向の第1透過軸方向の偏光面
を有する偏光を透過する。第2反射偏光子42は、第2
反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、第2反射軸
方向とは異なる方向の第2透過軸方向の偏光面を有する
偏光を透過する。第1カラー偏光子14は、第1透過軸
とほぼ平行な透過軸を持ち第1反射軸とほぼ平行な吸収
軸を持つ。第2カラー偏光子46は第2透過軸とほぼ平
行な透過軸を持ち第2反射軸とほぼ平行な吸収軸を持
つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置およ
びそれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】従来、両面表示が可能な液晶表示装置に対
する需要があり、いくつかの構造が提案されてきた。
【0003】その一つは、2枚の透過型の液晶表示パネ
ルを、バックライトを挟んで背中合わせに配置すること
によって、両面表示を行うものである。
【0004】他の一つは、特開平10−198291に
開示されており、1枚の反射型液晶表示パネルにおい
て、その表示面の一部については一方の側に反射板を配
置し、その表示面の残りの部分については他方の側に反
射板を配置するものである。これによって、1枚の液晶
表示パネルにおいて、その表示面の一部は一方の側に対
する表示を行い、表示面の残りの部分は他方の側に対す
る表示を行うことが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2枚の
透過型の液晶表示パネルをバックライトを挟んで配置す
ることによって両面表示を可能とするタイプにおいて
は、2枚の液晶表示パネルを用意する必要があり、部品
点数および重量が増加し、外形も大きくなってしまうと
いう問題があった。
【0006】また、一枚の反射型の液晶表示パネルにお
いて、その表示面の一部は一方の側に対しての表示に用
い、残りの部分については他方の側に対する表示に用い
ることによって両面表示を可能とするタイプにおいて
は、それぞれの側において、液晶パネルの全面にわたる
表示ができないという問題があった。
【0007】本発明は、上記のような点に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、2枚の液晶表示パネルを
必要とすることなく、液晶パネルの全面にわたる表示を
両面において行うことができる液晶表示装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の液晶表
示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対
の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、前
記液晶セルの一方の面側に配置され、第1反射軸方向の
偏光面を有する偏光を反射し、前記第1反射軸方向とは
異なる方向の第1透過軸方向の偏光面を有する偏光を透
過する第1反射偏光子と、前記液晶セルの他方の面側に
配置され、第2反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射
し、前記第2反射軸方向とは異なる方向の第2透過軸方
向の偏光面を有する偏光を透過する第2反射偏光子と、
前記第1反射偏光子の外面側に配置され前記第1透過軸
とほぼ平行な透過軸を持ち前記第1反射軸とほぼ平行な
吸収軸を持つ第1カラー偏光子、および/または、前記
第2反射偏光子の外面側に配置され前記第2透過軸とほ
ぼ平行な透過軸を持ち前記第2反射軸とほぼ平行な吸収
軸を持つ第2カラー偏光子と、を有することを特徴とす
る。
【0009】なお、上記において、外面側とは、液晶セ
ルから遠い側を示す。また、カラー偏光子とは、そのカ
ラーの光については偏光分離性を持たず全ての方向の偏
光面を有する偏光を透過させ、そのカラー以外の光につ
いては通常の偏光子として作用する偏光子である。
【0010】本発明によれば、液晶セルの一方の側に第
1反射偏光子が配置され、液晶セルの他方の側に第2反
射偏光子が配置されている。したがって、第1反射偏光
子の側を表示面として用いる場合は第2反射偏光子を反
射板として用いた反射型の液晶表示装置となり、第2反
射偏光子の側を表示面として用いる場合は第1反射偏光
子を反射板として用いた反射型の液晶表示装置となる。
このように、本発明によれば、1枚の液晶セルを用いて
両面表示を行うことのできる反射型の液晶表示装置が得
られ、2枚の液晶表示パネルを用いて両面表示を行う液
晶表示装置に比し、部品点数、重量、および厚さを削減
することができる。しかも、本発明の液晶表示装置は、
液晶セルの全面にわたる反射偏光子が両面に配置され、
それらが反射板として作用する反射型の液晶表示装置と
なるため、液晶セルの全面にわたる両面表示を行うこと
ができる。
【0011】また、第1および第2反射偏光子は所定の
方向の偏光面を持つ偏光を、殆ど反射することができる
ため、明るい反射型の液晶表示装置とすることができ
る。
【0012】さらに、本発明によれば、第1および第2
反射偏光子の少なくともいずれか一方の外面側にカラー
偏光子すなわち第1カラー偏光子または第2カラー偏光
子が配置されており、そのカラー偏光子の透過軸は、隣
接する反射偏光子すなわち第1または第2反射偏光子と
ほぼ平行となっている。したがって、カラー偏光子が設
けられている側を表示面とする表示においては、カラー
偏光子に入射した光のうちカラー偏光子の色の光は全方
向の偏光面の光が反射偏光子に到達するため、その色の
光が反射偏光子によって反射されることになり、表示に
その色をつけることができる。
【0013】また、カラー偏光子の透過軸は隣接する反
射偏光子の透過軸とほぼ平行に配置され、カラー偏光子
の吸収軸は隣接する反射偏光子の反射軸とほぼ平行に配
置されているため、この吸収型のカラー偏光子は反射偏
光子が透過させる偏光はそのまま透過させ、この吸収型
の偏光子がないと反射偏光子が反射することになる偏光
は、カラー偏光子のカラー以外については、この吸収型
の偏光子が吸収する。そのため、この吸収型のカラー偏
光子がない場合に偏光性のない光が反射偏光子に直接入
射した場合に反射光となって表示コントラストの低下を
招くことになる偏光成分を、カラー偏光子によって吸収
することができる。これによって、カラー偏光子が配置
された側を表示面側とする表示において、表示のコント
ラストが改善され、不必要な反射がなく、見やすい表示
を実現することができる。
【0014】(2) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記第1および第2カラー偏光子は互いに
異なった色のカラー偏光子であることを特徴とする。
【0015】本発明によれば、液晶セルの一方の側に配
置される第1カラー偏光子と、液晶セルの他方の側に配
置される第2カラー偏光子とは、互いに異なった色であ
るため、一方の側から見た表示の色と他方の側から見た
表示の色とが異なる液晶表示装置が得られる。
【0016】(3) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記液晶セルの外面の少なくともいずれか
に配置された散乱層を有することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、第1または第2反射偏光
子によって反射されて液晶セル側に戻り表示面に向かう
光が散乱層によって散乱されるため、第1反射偏光子に
よって反射された部分に対応する表示が、鏡面状ではな
くペーパーホワイト状の見やすい表示となる。
【0018】(4) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記液晶セルは、TN型、STN型、およ
びBTN型のいずれかであることを特徴とする。
【0019】ここで、BTN型の液晶セルとは、カイラ
ルネマチック液晶を用いた2つの準安定状態を持つ液晶
セルであり、特公平1−51818号公報、特開平10
−170888号公報などに開示されているものであ
る。
【0020】本発明によれば、さまざまなタイプの液晶
セルについて、前述の作用効果を奏する液晶表示装置を
形成することができる。
【0021】(5) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記液晶セルの少なくともいずれかの側
の、最も外面側に、着脱可能な光吸収層を有することを
特徴とする。
【0022】本発明によれば、最も外面側に光吸収層が
着脱可能に配置されるため、液晶セルの光吸収層が用い
られていない側を表示面側として用いたときに反射板と
して機能する反射偏光子すなわち第1または第2反射偏
光子を透過した光が、この光吸収層によって吸収され
る。そのため、その領域に対応する表示は暗い表示とな
る。したがって、光吸収層がない場合に比べてこの領域
からの光の反射量が減少し、コントラストを改善するこ
とができる。また、この光吸収層は、着脱可能に設けら
れているため、表示面として用いる側とは逆側にこの光
吸収層が取り付けられた状態とすることによって、液晶
セルのいずれの側が表示面側として用いられた場合で
も、良好なコントラストを実現することができる。
【0023】(6) 本発明の電子機器は、前記いずれ
かの液晶表示装置を表示手段として有することを特徴と
する。
【0024】本発明によれば、前記各液晶表示装置につ
いて上述したいずれかの作用効果を持ち、反射型の液晶
表示装置を用いているため低消費電力の表示手段を有す
る電子機器が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
【0026】〔第1実施形態〕 <液晶表示装置の構造>図1は、本実施形態の液晶表示
装置10を示す模式的な断面図である。この図に示すよ
うに、液晶表示装置10は、液晶セル22の一方の側に
第1反射偏光子18を配置し、液晶セル22の他方の側
に第2反射偏光子42を配置して形成されている。ま
た、第1反射偏光子18の外面側すなわち液晶セル22
から遠い側には第1カラー偏光子14が配置されてい
る。また、液晶セル22と第2反射偏光子42との間に
は、散乱層38が配置されている。そして、第2反射偏
光子42の外面側には第2カラー偏光子46が配置さ
れ、第2カラー偏光子42の外面側には着脱自在に光吸
収層50が配置されている。なお、図1および同様な他
の図面においては、液晶表示装置10を構成する各要素
間に隙間があるように描かれているが、これは図示の明
確化のためであり、実際は各要素が互いにほぼ密着する
状態となっている。
【0027】液晶セル22は、ストライプ状の透明電極
26が片面に形成された基板24と、やはりストライプ
状の透明電極30が片面に形成された基板32とが、ギ
ャップ材(図示せず)などによって所定間隔離され、対
向する基板24,32の透明電極26,30同士が格子
状に対向する単純マトリックス型の液晶セル22となっ
ている。これら一対の基板24,32の間にはTN型の
液晶28が充填され、それら基板24,32の対向する
周縁がシール材34によって封止されている。なお、図
1においては、一対の基板24,32の間を広く離して
描いてあるが、これは図示を明確化するためであり、実
際には一対の基板24,32は数μmないし十数μmの
狭いギャップを隔てて対向している。
【0028】第1および第2反射偏光子18,42は、
国際公開(WO95/17692)に開示されたものと
同様であり、図2に説明図として示すように、異なる2
つの層、すなわちA層とB層とが交互に、Z軸方向に多
くの層が積層された構造となっている。第1および第2
反射偏光子18,42は、各層が1μmに満たない程度
の厚さの多くの層が積層されて形成され、全体としても
200μm程度の厚さの薄い板状である。
【0029】第1および第2反射偏光子18,42にお
いては、A層のX軸方向の屈折率をNax、Y軸方向の
屈折率をNayとし、B層のX軸方向の屈折率をNb
x、Y軸方向の屈折率をNbyとすると、それら屈折率
の間には次のような関係がある。
【0030】Nax ≠ Nay Nbx = Nby Nay = Nby このように形成された第1および第2反射偏光子18,
42は、Y軸方向の偏光面を持つ直線偏光をそのまま透
過させる。
【0031】さらに、第1および第2反射偏光子18,
42は、互いに隣接する一対のA層およびB層におい
て、A層の厚さTaとB層の厚さTbとが、所定の可視
光の波長λに対して、次の関係となるように形成されて
いる。
【0032】 Ta・Nax + Tb・Nbx = λ/2 (1) このように、第1および第2反射偏光子18,42を形
成することによって、Z軸方向から反射偏光子18,4
2に入射した波長λのX軸方向の偏光面を持つ直線偏光
は、X軸方向の偏光面を持つ直線偏光として反射され
る。
【0033】さらに、A層とB層の多数の対は、可視領
域内の様々な波長λの光に対して式(1)の関係が満た
されるように、様々な厚さの組み合わせとなっている。
これによって、反射偏光子18,42は、可視領域の全
波長にわたるX軸方向の偏光面を持つ直線偏光を、X軸
方向の偏光面を持つ直線偏光として反射することにな
る。
【0034】したがって、第1および第2反射偏光子1
8,42は、全可視領域において、X軸方向すなわち第
1および第2反射軸方向の偏光面を持つ直線偏光をその
方向の偏光面を持つ直線偏光として反射し、Y軸方向す
なわち第1および第2透過軸方向の偏光面を持つ直線偏
光をその方向の偏光面を持つ直線偏光として透過させ
る。
【0035】また、第1および第2カラー偏光子14,
46は、吸収型のカラー偏光子であり、透過軸方向の偏
光面を有する偏光を透過し、透過軸方向とは異なる方向
の吸収軸方向の偏光面を有する偏光をカラー偏光子の色
以外については吸収する。第1および第2カラー偏光子
は、例えば、ヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性
色素を用いて形成される。
【0036】なお、第1カラー偏光子14は第1反射型
偏光子18の外面側すなわち液晶セル22から遠い側に
配置され、第2カラー偏光子46は第2反射型偏光子4
2の外面側に配置されている。また、第1反射偏光子1
8の透過軸と第1カラー偏光子14の透過軸とがほぼ平
行で、第1反射偏光子18の反射軸と第1カラー偏光子
14の吸収軸とがほぼ平行となっている。そして、第2
反射偏光子42の透過軸と第2カラー偏光子46の透過
軸とがほぼ平行で、第2反射偏光子42の反射軸と第2
カラー偏光子46の吸収軸とがほぼ平行となっている。
【0037】このように、液晶表示装置10において
は、第1および第2反射偏光子18,42の外面側に吸
収型の偏光子すなわち第1カラー偏光子14または第2
カラー偏光子46が配置されており、それらの透過軸
は、隣接する反射偏光子すなわち第1または第2反射偏
光子18,42とほぼ平行となっている。したがって、
これら吸収型の偏光子は、反射偏光子が透過させる偏光
はそのまま透過させ、この吸収型の偏光子がないと反射
偏光子が反射することになる偏光は、カラー偏光子の色
の光を除いて、この吸収型の偏光子が吸収する。そのた
め、この吸収型の偏光子がない場合に偏光性のない光が
反射偏光子に直接入射した場合に反射光となって表示コ
ントラストの低下を招くことになる偏光成分を、この吸
収型の偏光子によって吸収することができる。これによ
って、吸収型の偏光子すなわち第1または第2カラー偏
光子14,46が配置された側を表示面側とする表示に
おいて、表示のコントラストが改善され、不必要な反射
がなく、見やすい表示を実現することができる。
【0038】また、液晶表示装置10は、第1または第
2カラー偏光子14,46が設けられている側を表示面
とする表示においては、第1または第2カラー偏光子1
4,46に入射した光のうち、そのカラー偏光子の色の
光は全方向の偏光面の光が第1または第2反射偏光子1
8,42に到達するため、その色の光が第1または第2
反射偏光子18,42によって反射されることになり、
表示にその色をつけることができる。
【0039】散乱層38は、液晶セル22と第2反射偏
光子42との間に配置され、光を散乱させ拡散させる機
能を持っている。散乱層38を省略することも可能では
あるが、これがない場合は、第2反射偏光子42で反射
された部分に対応する表示が、鏡面により反射された光
であるとの印象を与える表示となってしまう。散乱層3
8は、このような状態を防止し、第2反射偏光子42で
反射された部分に対応する表示をペーパーホワイトに近
い表示とする。散乱層38は、例えば、ビーズを分散さ
せたプラスチックフィルムとして形成されている。ま
た、隣接する層同士、例えば液晶セル22と第1または
第2反射偏光子18,42とを接着する光学接着剤から
なる接着層中にビーズを混入させて散乱層38を形成し
てもよい。
【0040】なお、散乱層38は、液晶セル22と第2
反射偏光子42との間に限らず、液晶セル22と第1反
射偏光子42との間、液晶セル22と第2反射偏光子4
2との間、第1カラー偏光子14と第1反射偏光子18
との間、第2カラー偏光子46と第2反射偏光子42と
の間、第1カラー偏光子14の外面側、第2カラー偏光
子46の外面側の、少なくともいずれかに配置するよう
にしてもよい。
【0041】光吸収層50は、前述した液晶表示装置1
0を構成する各要素のうち最も外面側に着脱可能に配置
される。液晶セル22の光吸収層50が用いられていな
い側を表示面側として用いたときに反射板として機能す
る第1または第2反射偏光子18,42を透過した光
は、この光吸収層50によって吸収される。そのため、
光吸収層50がない場合に比べてこの領域からの光の反
射量が減少し、しかも、第1または第2カラー偏光子1
4,46に向けて入射する外光が光吸収層50によって
吸収されるため、コントラストが改善される。また、こ
の光吸収層50は、着脱可能に設けられているため、表
示面として用いる側とは逆側にこの光吸収層50が取り
付けられた状態とすることによって、液晶セル22のい
ずれの側が表示面側として用いられた場合でも、良好な
コントラストを実現することができる。なお、光吸収層
50は、第2カラー偏光子の外面側に代えて、あるいは
加えて、第1カラー偏光子14の外面側にも着脱自在に
設けられていてもよい。
【0042】また、液晶表示装置10は、図1に図示し
た構成要素以外にも、液晶24に面して設けられる配向
膜、そして駆動回路なども備えている。
【0043】<液晶表示装置の動作>上記のように形成
された液晶表示装置10を、明るい光のもとで反射型と
して用いる場合の動作を、第1カラー偏光子14として
赤色のカラー偏光子を用い、第2カラー偏光子46とし
て青色のカラー偏光子を用いた場合を例として、図3と
ともに説明する。なお、この図において、左側半分の図
3(A)は通過する光の偏光面を液晶セル22が90°
旋光させるスイッチング状態である場合を示し、右側半
分の図3(B)は通過する光の偏光面を液晶セル22が
旋光させないスイッチング状態である場合を示してい
る。また、図3および同様な他の図においては、アスタ
リスク状の記号は偏光性のない光を示し、左右両方向を
示す矢印の記号は紙面と平行な偏光面を持つ偏光または
軸方向を持つ偏光分離素子を示し、丸の中に小さい黒丸
の記号は紙面に垂直な偏光面を持つ偏光または軸方向を
持つ偏光分離素子を示している。
【0044】まず、液晶セル22が光を90°旋光させ
るスイッチング状態の領域に外光が赤色のカラー偏光子
である第1カラー偏光子14の側から入射した場合にお
ける赤以外の色に対する液晶表示装置10の動作、すな
わち図3(A)左側に示した場合について説明する。こ
の場合、入射した赤以外の色の外光60は、第1カラー
偏光子14の吸収軸14A方向の偏光成分は第1カラー
偏光子14によって吸収され、第1カラー偏光子14の
透過軸14T方向の偏光成分のみが第1カラー偏光子1
4を透過し、その透過軸14Tの方向の偏光面を持つ直
線偏光60aとして出射する。その直線偏光60aは第
1カラー偏光子14の透過軸14Tとほぼ平行に配置さ
れた透過軸18Tを持つ第1反射偏光子18をそのまま
透過し、液晶セル22を通過すると90°旋光された直
線偏光60bとなる。その直線偏光60bは、散乱層3
8で散乱されるが偏光方向はそのままの直線偏光60c
として反射偏光子42に入射する。反射偏光子42に入
射した直線偏光60cは、その偏光面が反射偏光子の反
射軸42Rとほぼ平行であるため、反射偏光子42によ
って反射される。反射された直線偏光60dは、反射偏
光子42の反射軸42Rにほぼ平行な偏光面を持ち、再
び、散乱層38で散乱され、偏光面は変わらない直線偏
光60eとして液晶セル22に入射する。そして、液晶
セル22で90°旋光されて第1反射偏光子18の透過
軸18Tと平行な偏光面を持つ偏光60fとなり、第1
反射偏光子18をそのまま透過し、さらに第1反射偏光
子18の透過軸18Tとほぼ平行に配置された透過軸1
4Tを持つ第1カラー偏光子14を透過して表示面に達
する。
【0045】次に、液晶セル22が光を90°旋光させ
るスイッチング状態の領域に、赤色に対して偏光性を持
たない偏光子である第1カラー偏光子14の側から外光
が入射した場合における、赤色の光に対する液晶表示装
置10の動作、すなわち図3(A)右側に示した場合に
ついて説明する。この場合、入射した赤色の光61は、
赤色の第1カラー偏光子14が赤色の光に対しては偏光
性を持たないため、そのまま第1カラー偏光子14を透
過する。第1カラー偏光子を透過した赤色の光61のう
ち、第1反射偏光子の反射軸18Rとほぼ平行な偏光成
分は偏光61bとして反射され、赤色に対しては偏光性
を持たない第1カラー偏光子を透過して表示面に達す
る。第1カラー偏光子を透過した赤色の光61のうち、
第1反射偏光子18の透過軸18Tとほぼ平行な偏光成
分は第1反射偏光子18を透過して偏光61cとなる。
そして、偏光61cは液晶セル22を通過すると90°
旋光された直線偏光61dとなる。その直線偏光61d
は、散乱層38で散乱されるが偏光方向はそのままの直
線偏光61eとして反射偏光子42に入射する。反射偏
光子42に入射した直線偏光61eは、その偏光面が反
射偏光子の反射軸42Rとほぼ平行であるため、反射偏
光子42によって反射される。反射された直線偏光61
fは、反射偏光子42の反射軸42Rにほぼ平行な偏光
面を持ち、再び、散乱層38で散乱され、偏光面は変わ
らない直線偏光61gとして液晶セル22に入射する。
そして、液晶セル22で90°旋光されて第1反射偏光
子18の透過軸18Tと平行な偏光面を持つ偏光61h
となり、第1反射偏光子18をそのまま透過し、さらに
第1反射偏光子18の透過軸18Tとほぼ平行に配置さ
れた透過軸14Tを持つ第1カラー偏光子14を透過し
て表示面に達する。
【0046】このように、液晶セル22が光を90°旋
光させるスイッチング状態の領域に外光が赤色の光に対
して偏光性を持たない偏光子である第1カラー偏光子1
4の側から入射した場合は、赤以外の色の光と、赤色の
光のいずれも表示面に戻るが、第1カラー偏光子が偏光
性を持たない色である赤色の光は第1反射偏光子で反射
された偏光61bも表示面に戻るため、赤色の戻る割合
が多くなり、赤色がかった明かるい表示領域となる。
【0047】また、液晶セル22が光を90°旋光させ
るスイッチング状態の領域に外光が第2カラー偏光子4
6の側から入射した場合は、第2カラー偏光子46と第
2反射偏光子42が、液晶セル22を境に第1カラー偏
光子14および第1反射偏光子18と対称に配置されて
おり、散乱層38は対称な配置ではなく第2反射偏光子
42の側にのみあるものの、偏光状態には影響を与えな
いため、第2カラー偏光子42の側から入射した光の挙
動は、前述した液晶セル22が光を90°旋光させるス
イッチング状態の領域に外光のうち第1カラー偏光子が
偏光性を持たない色の光が第1カラー偏光子14の側か
ら入射した場合と、液晶セル22を境にしてほぼ対称な
挙動となる。したがって、第2カラー偏光子に入射した
外光は、第2カラー偏光子が偏光性を持たない色が例え
ば青であれば、青がかった明るい光として第2カラー偏
光子46側の表示面に達する。
【0048】このように、この液晶表示装置10におい
ては、液晶セル22が光を90°旋光させるスイッチン
グ状態の時に液晶セル22に入射した外光は、表示面に
近いカラー偏光子の色の光と、それ以外の色の光のいず
れも表示面に戻る。特に、表示面に近いカラー偏光子の
色の光は、第1または第2反射偏光子のうち表示面近く
に位置するもので反射された偏光も表示面に戻るため、
表示面に近いカラー偏光子が偏光性を持たない色の光の
戻る割合が多くなる。したがって、第1または第2カラ
ー偏光子14,46のいずれの側から外光が入射した場
合でも、液晶セル22が光を90°旋光させるスイッチ
ング状態となっている領域は、表示面に近いカラー偏光
子の色がかった明かるい表示領域となる。
【0049】次に、液晶セル22が光を旋光させないス
イッチング状態の領域に外光62が第1カラー偏光子1
4の側から入射した場合における、第1カラー偏光子が
偏光性を持たない色以外の色である赤色以外の色に対す
る動作、すなわち図3(B)の左側に示した場合につい
て説明する。この場合、入射した外光のうち赤色以外の
光62は、第1カラー偏光子14の吸収軸14A方向の
偏光成分が第1カラー偏光子14によって吸収され、第
1カラー偏光子14の透過軸14T方向の偏光成分が第
1カラー偏光子14を透過して、その透過軸14Tの方
向の偏光面を持つ直線偏光62aとして第1カラー偏光
子14から出射する。その直線偏光62aは、第1カラ
ー偏光子14の透過軸14Tとほぼ平行な透過軸18T
を持つ第1反射偏光子18をそのままの状態で透過し、
旋光されることなく液晶セル22を通過し、散乱層38
を透過して散乱されるが偏光面は変わらない直線偏光6
2bとなり、第1カラー偏光子14の透過軸14Tとほ
ぼ平行な透過軸42Tを持つ第2反射偏光子42を透過
し、そして第2反射偏光子42の透過軸42Tとほぼ平
行な透過軸46Tを持つ第2カラー偏光子46を透過し
てそのまま進行し、表示面である入射側には戻らない。
なお、図3では図示しながったが、図1に示したよう
に、第2カラー偏光子46の外面側に光吸収層50を配
置した状態とすれば第2カラー偏光子46を透過した光
が何かに反射して表示面である入射側に戻ることを確実
に防ぐことができるとともに、第2カラー偏光子46の
外面側から入射する外光を遮断することができる。
【0050】次は、液晶セル22が光を旋光させないス
イッチング状態の領域に外光62が第1カラー偏光子1
4の側から入射した場合における、カラー偏光子が偏光
性を持たない色である赤色の光に対する動作、すなわち
図3(B)の右側に示した場合について説明する。この
場合、入射した外光のうち赤色の光63は、赤色の第1
カラー偏光子14が赤色の光に対しては偏光性を持たな
いため、そのまま第1カラー偏光子14を透過する。第
1カラー偏光子14を透過した赤色の光63のうち、第
1反射偏光子18の反射軸18Rとほぼ平行な偏光成分
は偏光63bとして反射され、赤色に対しては偏光性を
持たない第1カラー偏光子14を透過して表示面に達す
る。一方、第1カラー偏光子14を透過した赤色の光6
3のうち、第1反射偏光子18の透過軸18Tとほぼ平
行な偏光成分は第1反射偏光子18を透過して偏光63
cとなる。そして、旋光63cは旋光されることなく液
晶セル22を通過し、散乱層38を透過して散乱される
が偏光面は変わらない直線偏光63dとなり、第1カラ
ー偏光子14の透過軸14Tとほぼ平行な透過軸42T
を持つ第2反射偏光子42を透過し、そして第2反射偏
光子42の透過軸42Tとほぼ平行な透過軸46Tを持
つ第2カラー偏光子46を透過してそのまま進行し、表
示面である入射側には戻らない。なお、図3では図示し
ながったが、図1に示したように、第2カラー偏光子4
6の外面側に光吸収層50を配置した状態とすれば第2
カラー偏光子46を透過した光が何かに反射して表示面
である入射側に戻ることを確実に防ぐことができるとと
もに、第2カラー偏光子46の外面側から入射する外光
を遮断することができる。
【0051】また、液晶セル22が光を旋光させないス
イッチング状態の領域に外光が第2カラー偏光子46の
側から入射した場合は、第2カラー偏光子46および第
2反射偏光子42が、液晶セル22を境に第1カラー偏
光子14および第1反射偏光子18と対称に配置されて
おり、散乱層38は対称な配置ではなく第2反射偏光子
42の側にのみあるものの、偏光状態には影響を与えな
いため、第2カラー偏光子42の側から入射した光の挙
動は、前述した液晶セル22が光を旋光させないスイッ
チング状態の領域に外光が第1カラー偏光子14の側か
ら入射した場合と、液晶セル22を境にしてほぼ対称な
挙動となる。したがって、第2カラー偏光子46に入射
した外光は、第2カラー偏光子が偏光性を持たない色の
一部の偏光成分を除いて、第1カラー偏光子を透過して
そのまま出射され、表示面である入射側には戻らない。
そのため、第2カラー偏光子が偏光性を持たない色例え
ば青がかった暗い表示となる。
【0052】このように、この液晶表示装置10におい
ては、液晶セル22が光を旋光させないスイッチング状
態の時に液晶セル22に入射した外光は、表示面に近い
側の第1または第2カラー偏光子が偏光性を持たない色
の光以外については、入射した側とは逆側に透過してし
まい、入射側には戻らないため、液晶セル22のいずれ
の側を表示面として用いた場合でも、液晶セル22が光
を旋光させないスイッチング状態となっている領域は、
表示面に近い側の第1または第2カラー偏光子が偏光性
を持たない色を帯びた暗い表示となる。
【0053】また、前述したように、光の入射側とは逆
側の最も外面側に光吸収層50を位置させれば、光吸収
層50が用いられていない液晶セル22の側を表示面側
として用いたときに反射板として機能する反射偏光子す
なわち第1または第2反射偏光子18,42を透過した
光、および、表示面側とは逆側に位置する第1または第
2カラー偏光子14,46に向けて入射する外光が、光
吸収層50によって吸収される。したがって、光吸収層
50がない場合に比べてこの領域からの光の反射量およ
び外光の入射量が減少し、コントラストを改善すること
ができる。また、この光吸収層50を着脱可能に設ける
ことによって、表示面として用いる側とは逆側にこの光
吸収層50が取り付けられた状態とすることが容易に行
え、液晶セル22のいずれの側が表示面側として用いら
れた場合でも、良好なコントラストを実現することがで
きる。
【0054】以上説明したように、本実施形態の液晶表
示装置10は、明るい外光のもとで液晶表示装置10を
反射型として使用した場合、液晶セル22が光を90°
旋光させる領域は、液晶セル22のいずれの側を表示面
として用いた場合でも、表示面側に近い第1または第2
カラー偏光子の色がかった明るい表示領域となる。ま
た、本実施形態の液晶表示装置10は、液晶セル22が
光を旋光させない領域は、明るい外光のもとで液晶表示
装置10を反射型として使用した場合、液晶セルのいず
れの側を表示面として用いた場合でも、表示面側に近い
第1または第2カラー偏光子の色がかった暗い表示領域
となる。このように、液晶表示装置10は、明るい光の
もとで反射型として用いる場合、液晶セルのいずれの側
を表示面として用いた場合でも、液晶セルが光を90°
旋光させる領域は、表示面に近い側のカラー偏光子の色
がかった明るい表示となり、液晶セルが光を旋光させな
い領域は表示面に近い側のカラー偏光子の色がかった暗
い表示となる両面表示を行うことができる。
【0055】なお、本実施形態の液晶表示装置10は、
液晶セル22の一方の側に配置される第1カラー偏光子
14と、液晶セル22の他方の側に配置される第2カラ
ー偏光子46として、互いに異なった色に対して偏光性
を持たないものを用いれば、一方の側から見た表示の色
と他方の側から見た表示の色とが異なる液晶表示装置1
0とすることができる。
【0056】また、液晶セル22は、光を90°旋光す
る状態と、光を旋光しない状態との中間の状態もとるこ
とができ、このとき、中間調表示が行われる。
【0057】図4および図5は、本実施形態の液晶表示
装置10をドットマトリクス表示パネルとして形成した
場合における表示例である。
【0058】図4は、光吸収層50を用いない場合の表
示例であり、図4(A)は数字を表示した部分を液晶セ
ル22が光を旋光させない領域とし、背景を液晶セル2
2が光を旋光させる領域とした場合の表示例を示してい
る。数字部分は、表示面の裏側からの入射光によってパ
ネルの裏が透けて見え、背景部分は、第1あるいは第2
の反射偏光子18,42によって反射された光が散乱層
38で散乱されて白表示になるが、それに加えて文字部
分、背景部分ともに第1あるいは第2のカラー偏光子1
4,16のうち表示面側にあるカラー偏光子の色がかっ
た表示になる。
【0059】図4(B)は数字を表示した部分を液晶セ
ル22が光を旋光させる領域とし、背景を液晶セル22
が光を旋光させない領域とした場合の表示例を示してい
る。この表示例においては、数字部分と背景部分との表
示状態が、図4(A)に示した場合と反転している。
【0060】図5は、光吸収層50を用いた場合の表示
例であり、図5(A)は数字を表示した部分を液晶セル
22が光を旋光させない領域とし、背景を液晶セル22
が光を旋光させる領域とした場合の表示例を示してい
る。この表示例においては、数字部分を透過した光は光
吸収層50で吸収されて、黒表示となる。背景部分は、
第1あるいは第2反射偏光子18,42によって反射さ
れ散乱層38で散乱されて白表示となるが、それに加え
て文字部分、背景部分ともに第1あるいは第2のカラー
偏光子14,46のうち表示面側にあるカラー偏光子の
色がかった表示となる。
【0061】図5(B)は数字を表示した部分を液晶セ
ルが光を旋光させる領域とし、背景を液晶セルが光を旋
光させない領域とした場合の表示例を示している。この
表示例においては、数字部分と背景部分の表示状態が、
図5(A)に示した例とは反転している。
【0062】このように、図4の場合と図5の場合との
比較によって明らかなように、光吸収層50を用いるこ
とによってコントラストを改善することができる。
【0063】なお、図4および図5において白表示の部
分は、散乱層38を用いない構成の場合は、鏡面状体の
表示になる。
【0064】上述したように、本実施形態の液晶表示装
置10は、1枚の液晶セル22を用いて両面表示を行う
ことのできる反射型の液晶表示装置10となり、2枚の
液晶表示パネルを用いて両面表示を行う液晶表示装置に
比し、部品点数、重量、および厚さを削減することがで
きる。しかも、液晶表示装置10は、液晶セル22の全
面にわたる反射偏光子18,42が両面に配置され、そ
れらが反射板として作用する反射型の液晶表示装置10
となるため、液晶セル22の全面にわたる両面表示を行
うことができる。
【0065】さらに、第1および第2反射偏光子18,
42は、所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射する
ことができるため、明るい反射型の液晶表示装置10と
なる。
【0066】<液晶表示装置を備えた電子機器>図6
は、本実施形態の液晶表示装置10を表示部として用い
た電子機器としての携帯用コンピュータ96を示す外観
図である。携帯用コンピュータ96は、液晶表示装置1
0からなる表示部と入力部98とを備えており、表示部
が設けられた蓋99の部分を閉じた状態(図示せず)で
も表示できるようになっている。携帯用コンピュータ9
6は、液晶表示装置10の他に、図示しないが、表示情
報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路などの
様々な回路や、それらの回路に電力を供給する電源回路
などを含んで構成される。
【0067】なお、本実施形態の液晶表示装置10が組
み込まれる電子機器としては、携帯電話機、腕時計、お
よび携帯用コンピュータに限らず、携帯電話機、ノート
型パソコン、電子手帳、ページャ、電卓、POS端末、
ICカード、ミニディスクプレーヤなど様々な電子機器
が考えられる。
【0068】〔第2実施形態〕第2実施形態は、液晶セ
ルとしてSTN型の液晶セルが用いられている点と、S
TN型の液晶セルに付随して発生する着色を解消するた
めの位相差板が追加されている点、そして、第1カラー
偏光子および第1反射偏光子の透過軸と、第2カラー偏
光子および第2反射偏光子の透過軸との間の角度がほぼ
平行ではなく、STN型の液晶セルの2つのスイッチン
グ状態におけるツイスト角のTN型の場合との違いに対
応させてそれらの透過軸間の角度が決定されている点
が、第1実施形態と異なる。それ以外の点は、第1実施
形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図
面において対応する部分には第1実施形態と同一の符号
を付す。
【0069】図7は、本実施形態の液晶表示装置70を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置70は、STN型の液晶72を用いた液晶セル
74を用い、第1カラー偏光子14と第1反射偏光子1
8との間、および第2カラー偏光子46と第2反射偏光
子42との間に、位相差板76,76を備えている。こ
の位相差板76によって、STN型の液晶セル74によ
って発生する着色を解消することができる。
【0070】また、本実施形態の液晶表示装置70にお
いては、第1実施形態の場合と同様に、第1カラー偏光
子14の透過軸と第1反射偏光子18の透過軸とがほぼ
平行であり、第2カラー偏光子46の透過軸と第2反射
偏光子42の透過軸とがほぼ平行である。しかしなが
ら、第1カラー偏光子14および第1反射偏光子18の
透過軸と、第2カラー偏光子46および第2反射偏光子
42の透過軸との間の角度は、STN型の液晶セル74
の2つのスイッチング状態におけるツイスト角のTN型
の場合との違いに対応させて、それらの透過軸間の角度
が決定されている。
【0071】そして、本実施形態の液晶表示装置70の
動作は、STN型の液晶セル74に付随する位相ずれ
を、位相差板76を透過させることによって補償する点
を除いて、第1実施形態の液晶表示装置10とほぼ同様
となる。
【0072】なお、位相差板76,76はSTN型の液
晶セル74を用いたことによる着色を解消するために用
いられているものであって、その着色が問題にならない
場合、あるいはカラー偏光子14,46の着色によって
補正できるため必要ないの場合には、必ずしも用いる必
要はない。したがって、そのような場合は、位相差板7
6,76の少なくとも一方を用いない構成とすることも
できる。
【0073】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲
内で各種の変形実施が可能である。
【0074】例えば、上記各実施形態では、液晶セル
が、TN型、またはSTN型で単純マトリックス型の液
晶セルである例を示したが、本発明の液晶表示装置に用
いられる液晶セルは、パネル自体にスイッチング素子を
用いないもので言えばスタティック駆動型の液晶セルで
あってもよいし、またTFTで代表される三端子スイッ
チング素子あるいはMIMで代表される二端子スイッチ
ング素子を用いたアクティブマトリックス型の液晶セル
であってもよい。さらに、液晶セルは、電気光学特性で
言えば、BTN型の液晶セルであってもよい。なお、B
TN型の液晶セルとは、カイラルネマチック液晶を用い
た2つの準安定状態を持つ液晶セルであり、特公平1−
51818号公報、特開平10−170888号公報な
どに開示されているものである。
【0075】また、上記各実施形態では、第1および第
2反射偏光子として積層型のもの用いた例を示したが、
第1および第2反射偏光子はこのタイプに限らず、コレ
ステリック液晶層と1/4波長板とを組み合わせるもの
(特開平8−271892号公報)、ブリュースターの
角度を利用して反射された偏光と透過された偏光とに分
離するもの(SID 92 DIGEST P.427-429)、あるいは、
ホログラムを利用するもの等を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の液晶表示装置を示す模式的な断
面図である。
【図2】第1および第2反射偏光子の構造を示す模式的
な斜視図である。
【図3】第1実施形態の液晶表示装置の動作を説明する
模式図である。
【図4】(A)および(B)は、第1実施形態の液晶表
示装置をドットマトリクス表示パネルとして形成した場
合における表示例である。
【図5】(A)および(B)は、第1実施形態の液晶表
示装置をドットマトリクス表示パネルとして形成した場
合における表示例である。
【図6】第1実施形態の液晶表示装置を用いた電子機器
としての携帯用コンピュータを示す外観図である。
【図7】第2実施形態の液晶表示装置を示す模式的な断
面図である。
【符号の説明】
10,70 液晶表示装置 14 第1カラー偏光子 18 第1反射偏光子 22,74 液晶セル 24,32 基板 26,30 透明電極 28,72 液晶 38 散乱層 42 第2反射偏光子 46 第2カラー偏光子 50 光吸収層 76 位相差板 96 携帯用コンピュータ(電子機器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯野 聖一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA08X FA08Z FA09X FA09Z FA11X FA11Z FA14X FA14Z FA19X FA19Z FA31Z FA34Z FD06 HA07 HA10 LA11 LA13 MA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
    一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
    と、 前記液晶セルの一方の面側に配置され、第1反射軸方向
    の偏光面を有する偏光を反射し、前記第1反射軸方向と
    は異なる方向の第1透過軸方向の偏光面を有する偏光を
    透過する第1反射偏光子と、 前記液晶セルの他方の面側に配置され、第2反射軸方向
    の偏光面を有する偏光を反射し、前記第2反射軸方向と
    は異なる方向の第2透過軸方向の偏光面を有する偏光を
    透過する第2反射偏光子と、 前記第1反射偏光子の外面側に配置され前記第1透過軸
    とほぼ平行な透過軸を持ち前記第1反射軸とほぼ平行な
    吸収軸を持つ第1カラー偏光子、および/または、前記
    第2反射偏光子の外面側に配置され前記第2透過軸とほ
    ぼ平行な透過軸を持ち前記第2反射軸とほぼ平行な吸収
    軸を持つ第2カラー偏光子と、 を有することを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1および第2カラー偏光子は互いに異なった色の
    カラー偏光子であることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記液晶セルの外面の少なくともいずれかに配置された
    散乱層を有することを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、 前記液晶セルは、TN型、STN型、およびBTN型の
    いずれかであることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記液晶セルの少なくともいずれかの側の、最も外面側
    に、着脱可能な光吸収層を有することを特徴とする液晶
    表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の液晶表示装置を表示手段として有することを特徴と
    する電子機器。
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