JP2000173824A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP2000173824A
JP2000173824A JP10343407A JP34340798A JP2000173824A JP 2000173824 A JP2000173824 A JP 2000173824A JP 10343407 A JP10343407 A JP 10343407A JP 34340798 A JP34340798 A JP 34340798A JP 2000173824 A JP2000173824 A JP 2000173824A
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electronic component
magnetic layer
layer
conductor pattern
magnetic
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JP10343407A
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Kazuya Kimura
一弥 木村
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、コモンモードチョークコイルとして
使用した場合において、別段の回路構成等を設けること
なく、信頼性の高い、且つ広帯域な減衰特性を備えるこ
とが可能な電子部品を提供すること。 【解決手段】 電子部品1は、セラミックス基板11上
に形成された絶縁樹脂層13a上に、導体パターン14
a、14b及び14cと絶縁樹脂層13b、13c及び
13dを交互に積層し、この上に磁性体層12を形成
し、更に絶縁樹脂層13eと導体パターン(図示せず)
を積層することによって得られる。強磁性を備えたCo
−Zn−Nbから成る磁性体層12により、内部の導体
パターン14a、14b、14cを流れる回路電流と外
部磁界との干渉が防止され、例えば、コモンモードチョ
ークコイルとして使用した場合、ノイズの反射を生じる
ことがなく、且つ広帯域な減衰特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品に関し、
より詳しくは、インダクタ(L)、キャパシタ(C)、
電気抵抗素子(R)、薄膜EMIフィルタ、コモンモー
ドチョークコイル、カレントセンサ、信号用トランス、
及びこれらを一つの部品に構成した複合電子部品等の表
面実装部品もしくはリード部品である電子部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】かかる電子部品として、従来、例えば特
開平3−201417号公報によれば、図9に示される
ような電子部品が提案されている。この電子部品100
は、アルミナ等の絶縁基板101上に、ポリイミド樹脂
から成る絶縁樹脂層102及びスパッタ法によって形成
されたTi、Ti−Ag、Agから成る内部導体パター
ン103、104を交互に積層させ、絶縁樹脂層102
の端部を取り除くことによって最上部の導体パターン1
04の端部を露出させたコイル[インダクタ(L)]を
形成している。
【0003】尚、実際には、更に導体パターン104の
端部に接続するように端子下地部を電子部品100の本
体側面に形成し、この端子下地部を覆うように、電子部
品100の本体の上面端部から側面を介して下面端部に
至る導体層を設けて、外部電極端子部を形成してコイル
[インダクタ(L)]として用いられる。また、電子部
品100を製造する場合には、比較的大寸法の絶縁基板
上の互いに異なる場所に、複数の電子部品のための絶縁
層及び導体層を交互に積層して、一枚の絶縁基板の上に
複数の電子部品100を形成し、その後、絶縁基板を切
断することにより、各電子部品100を切り出すことが
行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の電子部
品100は、主に、金属膜をスパッタリング等の薄膜技
術により着膜した後エッチング等により導体パターンを
形成する工程と、絶縁樹脂を塗布して絶縁樹脂層を形成
する工程とを繰り返すことにより製造し得るので、小型
且つ構成が簡素で製造が容易であるという利点がある。
しかしながら、実用上、導体パターンを流れる回路電流
と外部磁界との干渉が生じるために、電子部品として充
分な特性が得られないという問題があった。
【0005】例えば、上記した従来の電子部品100で
は、導体パターン103、104を流れる電流によって
生じる磁気回路が開磁路形であるために、絶縁樹脂層と
内部導体パターンとを同様に積層する構成を、インダク
タ(L)のみならずトランス等他の電子部品に使用する
場合にも、高インダクタンスと低抵抗とによって生じる
高いQ特性を得ることが困難であった。また、導体パタ
ーン103、104を流れる電流によって、漏洩磁界、
雑音障害、及び外部磁界による誘起雑音等の電磁干渉を
被りやすいという問題もあった。更に、上記従来の電子
部品100における絶縁樹脂層と内部導体パターンとの
同様の積層構成を、例えば、コモンモードチョークコイ
ルに採用した場合、小型化されるに従って、そのインピ
ーダンスの周波数特性を表す曲線(|z|カーブ)に急
峻なピークが形成されるために、いわゆるノイズの反射
を生じたり、或いは所望する減衰特性を備えた周波数帯
域が狭くなるという不具合を生じた。この問題は、別の
回路素子を設けて補うことにより解決し得るのは勿論で
あるが、回路素子を別個に設けるのでは、回路段数が増
加し、構成も複雑となり、上述した小型且つ構成が簡素
で製造が容易であるという利点を失ってしまう。
【0006】そこで、本発明の技術的課題は、小型且つ
簡単な構成で製造が容易でありながら高インダクタンス
と低抵抗とによって高いQ特性が得られるという利点を
有しながら、例えば、コモンモードチョークコイルとし
て使用した場合において、別段の回路構成等を設けるこ
となく、信頼性の高い、且つ広帯域な減衰特性を備える
ことが可能な電子部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明では、電子部品における導体パターンの少な
くとも一部をその外側又は内側に設けた磁性体から成る
層又は小片により遮蔽することで、導体パターンを流れ
る回路電流と外部磁界との干渉を防止するようにしてい
る。即ち、請求項1記載の電子部品は、絶縁基板と、該
絶縁基板上に導体パターンと絶縁層とを交互に積層して
形成した積層体と、前記導体パターンに電気的に接続さ
れると共に、前記絶縁基板と前記積層体とに渡って形成
された外部電極端子部とを備えた電子部品において、前
記導体パターンの少なくとも一部を遮蔽する磁性体から
成る層又は小片を設けたことを特徴としている。
【0008】ここで、請求項1乃至5記載の発明では、
電子部品における導体パターンの外側(周囲)に少なく
とも1の磁性体層を設けて回路電流と外部磁界との干渉
を防止する。即ち、請求項2記載の電子部品では、前記
基板の少なくとも一面には第1の磁性体層を備え、該第
1の磁性体層により前記絶縁基板の少なくとも一部を覆
うと共に、前記第1の磁性体層と前記導体パターンとを
挟み込むように第2の磁性体層を備え、前記第1の磁性
体層と前記第2の磁性体層とにより略閉磁路構造を形成
している。更に、請求項3記載の電子部品においては、
前記第2の磁性体層は、更に、前記第1の磁性体層の一
面に接するように形成されることにより、前記第1の磁
性体層と共に閉磁路構造を形成している。尚、請求項4
記載の電子部品のように、前記磁性体層は、強磁性を備
えたCo−Zn−Nbから成ることが望ましい。また、
請求項5記載の電子部品のように、前記Co−Zn−N
bから成る磁性体層は、5μm以上の膜厚を有すること
が好適である。
【0009】一方、請求項6記載の発明では、電子部品
における導体パターンの形成されていない中心部(内
側)に空隙を形成し、該空隙に少なくとも一部が磁性体
から成る小片をはめ込んで、回路電流と外部磁界との干
渉を防止する。即ち、請求項6記載の電子部品では、絶
縁基板上に周回させた導体パターンと絶縁層とを交互に
積層し、前記導体パターンに電気的に接続される外部電
極端子部を設けた電子部品において、前記導体パターン
の形成されていない前記電子部品の中心部に空隙を形成
し、該空隙に少なくとも一部が磁性体から成る小片をは
め込んだ構造を備えていることを特徴としている。
【0010】以上の請求項1乃至6記載の電子部品で
は、更に、以下の構成を有するのが好適である。即ち、
請求項7記載の電子部品のように、前記絶縁樹脂層とし
ては、その少なくとも一層は、実質的にべンゾシクロブ
テンから成ることが好ましい。また、請求項8記載の電
子部品のように、前記導体パターンは、導電金属膜から
成る下地層と前記下地層上に電解めっきによって形成さ
れたCuめっき膜から成るのが望ましい。更に、請求項
9記載の電子部品のように、前記下地層は、スパッタに
より形成されたTi又はCr膜から成るのが適当であ
る。
【0011】そして、請求項10記載の発明では、本発
明の電子部品がコモンモードチョークコイルとして実現
される。即ち、請求項10に記載するように、本発明の
電子部品は、前記外部電極端子部を、第1乃至第4の外
部電極端子から構成し、該第1及び第3の外部電極端子
の一対と前記第2及び第4の外部電極端子の一対をそれ
ぞれ入力端子対及び出力端子対とすることにより、コモ
ンモードチョークコイルとして用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の種々の実施の形態
について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1
〜6を参照して、本発明の第1の実施形態について述べ
る。図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子部品を
示す斜視図である。また、図2は、図1の電子部品にお
ける外部電極端子部を除いた電子部品本体の完成図であ
る。本実施の形態による電子部品1は、図1に示すよう
に、電子部品本体10と、この電子部品本体10の両端
面及び側面の一部を覆うように形成された外部電極端子
部を備えている。図1を参照すると、外部電極端子部
は、4つの外部電極端子2a、2b、2c、2dから構
成され、外部電極端子2a、2cの一対と外部電極端子
2b、2dの一対とをそれぞれ入出力端子対とするコモ
ンモードチョークコイルを示している。
【0013】図3は、図2に示した電子部品本体10の
絶縁樹脂層と導体パターンの積層体の各層を分離して模
式的に示した斜視図であり、また、図4は、本実施の形
態による電子部品1の断面図である。電子部品本体10
は、図3に示すように、セラミックス基板11とこのセ
ラミックス基板11上に形成された積層体16とを備え
ている。尚、電子部品本体10は、上述した従来の電子
部品100と同様に、大寸法のセラミックス基板11上
に複数同時に形成され、例えば、ダイシングソーを用い
て個々に切出された後に、端子構造を付加される。
【0014】図3及び図4をも参照すると、電子部品本
体10は、セラミックス基板11上に形成された絶縁樹
脂層13a上に交互に積層した、導体パターン14a、
14b、及び14cと絶縁樹脂層13b、13c、及び
13dとを有し、また、絶縁樹脂層13d上に形成した
磁性体層12と、この磁性体層12上にそれぞれ積層さ
れた絶縁樹脂層13eと導体パターン14dを有する積
層体16を形成することによって得られている。尚、図
4においては、導体パターン14dは図示を省略してい
る。尚、絶縁樹脂層13b〜13eには、図3に示すよ
うに、各貫通孔15が設けられている。ここで、本実施
形態において、セラミックス基板11は、快削性を有す
るセラミックスであるマセライト(三井鉱山マテリアル
社製の商品名:ビッカース硬度は約220kg/mm2
)を用いている。セラミックス基板11の材料は特に
限定されず、上述した従来例同様、アルミナ等を用いる
ことも勿論可能である。しかしながら、上述した従来例
では、絶縁(セラミックス)基板としてアルミナ(ビッ
カース硬度は約2000kg/mm2 )等の高硬度の材
料を用いているので、上述した大寸法のセラミックス基
板11からの切出し工程においてコストが高く、絶縁基
板のチッピングも発生して歩留まりが悪くなるという問
題があったのに対し、本実施形態では、絶縁(セラミッ
クス)基板として、快削性の良いマセライトを用いてい
るので、この切出しを容易に行うことができ、コストを
低減できる。
【0015】また、絶縁樹脂層13a、13b、13
c、13d、13eには、平坦化が容易であり、紫外線
感光性のべンゾシクロブテン(BCB)樹脂を用いてい
る。上述した従来例では、絶縁樹脂層102の材料とし
てポリイミド樹脂を用いているので、導体パターン層間
の絶縁樹脂表面に、下地の導体パターンの凹凸が反映し
てしまい、次に積層される導体パターンが波打ち、所望
する電気的特性を得られないという問題があったのに対
し、本実施形態においては、絶縁樹脂層13a等の材料
として、BCB樹脂を用いているので、絶縁樹脂層の平
坦性が充分に確保される結果、表面の凹凸が無く平坦な
積層体を得ることが可能であり、良好な電気的特性を得
られる。更に、導体パターン14a、14b、14c、
14dは、下地層としてTi膜又はCr膜をスパッタリ
ングにより形成し、その上に、電解めっきによってCu
めっき膜を形成して成る。
【0016】以下、積層体16の具体的な形成方法につ
いて説明する。まず、セラミックス基板11を有機洗浄
し、更にプラズマアッシングによるドライ洗浄後、スピ
ンコーティングによって、上述した紫外線感光型のBC
B樹脂を塗布して、絶縁樹脂層を得た。フォトリソグラ
フィを用い、マスクを介して露光することにより、絶縁
樹脂層13aと、絶縁樹脂層13b以降の絶縁樹脂層に
形成される貫通孔15を形成した。続いて、加熱してハ
ーフキュアすることで、絶縁樹脂層13aを得た。
【0017】次に、絶縁樹脂層13a上に導体パターン
14aの下地層としてTi膜、或いはTi膜上に更にC
u膜をスパッタリングによって形成する。ここで、Ti
膜の代わりにCr膜を用いても良い。更に、この上にレ
ジストを塗布した後、フォトリソグラフィを用い、マス
クを介して露光・現像して、所望する導体パターンを凹
部とするレジストパターンを得る。続いて、電解Cuメ
ッキによって、下地層上に電解Cuメッキ層を得る。こ
の後、レジストのパターンを剥離して、中間導体パター
ンを得、この中間導体パターンにウェットエッチングを
施し、基板上に形成された孤立した導体パターン14a
を得る。尚、ウェットエッチングではなく、ドライエッ
チングを用いても良い。ここに、得られた導体パターン
14aは、下地層と、電解Cuメッキ層から成り、その
厚さは約4〜15μm、その幅は約10〜30μmであ
った。
【0018】以下、この導体パターン14a上に、絶縁
樹脂層13b〜13d、導体パターン14b、14cを
形成し、その上に強磁性を備えたCo−Zn−Nbから
成る磁性体層12を、スパッタリングにより5μm以上
の膜厚に形成する。更に、その上に絶縁樹脂層13e、
導体パターン14dをそれぞれ上記と同様な方法によっ
て形成し、電子部品本体10を得た。
【0019】更に、このようにして得られた電子部品本
体10に外部電極端子部を形成する工程について述べ
る。まず、図2及び図3から明らかなように、電子部品
本体10の上面端部には、引出電極部20が露出した形
となっている。この引出電極部20に接続するように、
Ni粉を含むエポキシ樹脂等から成るNi導電ペースト
を引出電極部20の端部からセラミック基板11と積層
体16の側面を通ってセラミック基板11の下面に至る
ように塗布して熱硬化させた。次に、この導電ペースト
硬化物上に、めっき前処理後、電解バレルめっき法にて
Niめっき膜を下地層として形成した。ここで、Ni
は、耐電解マイグレーションに優れており、半田等が引
出電極部20から内部へ拡散することを防止する。次
に、この下地層上に、半田浴からそれぞれ電解バレルめ
っきによって、外部接続膜として半田めっき膜を形成し
て、図1に示す外部電極端子2a、2b、2c、2dが
形成され、外部電極端子部を備えた電子部品1が完成す
る。
【0020】図5は、本実施形態の電子部品1(コモン
モードチョークコイル)と上述した従来例をコモンモー
ドチョークコイルに適用した電子部品について、そのイ
ンピーダンスの周波数特性(|z|カーブ)をグラフに
して比較したものである。図5に示すように、本実施形
態の電子部品及び従来例の双方とも、1GHz付近の高
周波においてピークがあるのは同様であるが、従来例で
は、その|Z|カーブにおいて1GHz付近で極めて急
峻なピークがあるのに対し、本実施形態のでは、急峻な
ピークではなく、そのピークはよりブロード化されてい
る。電子機器におけるノイズフィルタとして用いられる
電子部品では、特に、その|Z|カーブに急峻なピーク
がある場合に、当該ピークを示す周波数において、前述
したノイズの反射を生じ、ノイズを帰還させてしまうと
いう問題がある。従来例では、1GHz付近の高周波に
おいて極めて急峻なピークがあるために、このノイズの
反射を生じ易いのに対し、本実施形態のコモンモードチ
ョークコイルでは、急峻なピークではなく、そのピーク
が従来例よりもなだらかである結果、ノイズの反射を防
止できるので、ノイズ除去の効果が充分に発揮される。
【0021】図6は、本実施形態の電子部品1(コモン
モードチョークコイル)と従来例をコモンモードチョー
クコイルに適用した電子部品について、その減衰量の周
波数特性をグラフにして比較したものである。図6に示
すように、本実施形態の電子部品及び従来例の双方と
も、1GHz付近の高周波においてノイズ除去効果があ
るのは同様である。図6に示すように、本実施形態の電
子部品では、減衰量の最大値(ピーク値)は−17[d
B]程であり、従来例が−40[dB]近い減衰量の最
大値(ピーク値)を有するのに比べて大きくはない。
【0022】しかしながら、例えば、比較的ノイズの強
い場合の対策で、信号の周波数が高く、できるだけコン
デンサを使用したくない場合等にコモンモードチョーク
コイルを使用する場合でも、−(5〜15)[dB]の
減衰量が得られれば充分であり、むしろ、このようなレ
ベルの減衰量がよりより広い周波数帯域で得られるのが
望ましい場合が多い。従来例では、図6に示すように、
この−(5〜15)[dB]の減衰量が得られるのは、
略300MHzから1.8GHzの範囲であるのに対
し、本実施形態の電子部品では、同図に示すように、略
250MHzから2GHzの範囲で、この−(5〜1
5)[dB]の減衰量が得られる。このように、本実施
形態の電子部品では、従来例に比べ減衰域が広帯域化さ
れていることがわかる。その結果、広い帯域でのノイズ
除去効果が得られる。
【0023】次に、本発明の第2の実施の形態について
図面を参照して説明する。この第2の実施形態の電子部
品が上述した第1の実施形態の電子部品と相違する点
は、第1の実施形態では、導体パターンを1つの磁性体
層12により覆った構造を備えていたのに対し、この第
2の実施形態では、2つの磁性体層を備え、この2つの
磁性体層により導体パターンを挟み込むように覆って閉
磁路構造を形成している点である。尚、この第2の実施
形態の電子部品及びその本体の外観構成は、図1及び図
2に示した第1の実施形態のものと全く同様である。
【0024】図7及び図8を参照すると、この第2の実
施形態の電子部品本体10は、セラミックス基板11上
に、まず、強磁性を備えた金属又は合金から成る第1の
磁性体層12aを有し、この第1の磁性体層12a上に
絶縁樹脂層13aを備え、更に、絶縁樹脂層13a上に
導体パターン14a、14b及び14cと絶縁樹脂層1
3b、13c及び13dとを交互に積層した上に、第2
の磁性体層12bを有し、この上に、更に絶縁樹脂層1
3eと導体パターン14dをそれぞれ積層することで、
積層体16´を形成することによって得られている。
尚、図8においては、導体パターン14dは図示を省略
している。尚、積層体16´の絶縁樹脂層13b〜13
eには、図7に示すように、各貫通孔15が設けられて
いるのは、図3に示した積層体16と同様である。ま
た、セラミックス基板11にマセライトを用いている
点、絶縁樹脂層13a、13b、13c、13d、13
eに紫外線感光性のBCB樹脂を用いている点、更に、
導体パターン14a、14b、14c、14dは、下地
層としてTi膜又はCr膜をスパッタリングにより形成
し、その上に、電解めっきによってCuめっき膜を形成
して成る点も、第1の実施形態と同様である。
【0025】以下、積層体16´の具体的な形成方法に
ついて説明する。まず、セラミックス基板11を有機洗
浄し、更にプラズマアッシングによるドライ洗浄後、セ
ラミックス基板11上に強磁性を備えたCo−Zn−N
bから成る第1の磁性体層12aを、スパッタリングに
より5μm以上の膜厚に形成する。次に、第1の磁性体
層12aの縁辺部を除いて覆うように、スピンコーティ
ングによって、上述した紫外線感光型のBCB樹脂を塗
布して、絶縁樹脂層を得た。フォトリソグラフィを用
い、マスクを介して露光することにより、絶縁樹脂層1
3aと、絶縁樹脂層13b以降の絶縁樹脂層に形成され
る貫通孔15を形成した。続いて、加熱してハーフキュ
アすることで、絶縁樹脂層13aを得た。
【0026】次に、絶縁樹脂層13a上に導体パターン
14aの下地層としてTi膜、或いはTi膜上に更にC
u膜をスパッタリングによって形成する。ここで、Ti
膜の代わりにCr膜を用いても良い。更に、この上にレ
ジストを塗布した後、フォトリソグラフィを用い、マス
クを介して露光・現像して、所望する導体パターンを凹
部とするレジストパターンを得る。続いて、電解Cuメ
ッキによって、下地層上に電解Cuメッキ層を得る。こ
の後、レジストのパターンを剥離して、中間導体パター
ンを得、この中間導体パターンにウェットエッチングを
施し、基板上に形成された孤立した導体パターン14a
を得る。尚、ウェットエッチングではなく、ドライエッ
チングを用いても良い。ここに、得られた導体パターン
14aは、下地層と、電解Cuメッキ層から成り、その
厚さは約4〜15μm、その幅は約10〜30μmであ
った。
【0027】以下、この導体パターン14a上に、絶縁
樹脂層13b〜13d、導体パターン14b、14cを
形成し、その上に強磁性を備えたCo−Zn−Nbから
成る第2の磁性体層12bを、スパッタリングにより5
μm以上の膜厚に形成する。尚、このスパッタリング
は、第2の磁性体層12bが、第1の磁性体層12aに
接するまで、積層体16´の積層方向、即ち、絶縁樹脂
層13a〜13dの側面に延在するように行った。更
に、その上に絶縁樹脂層13e、導体パターン14dを
それぞれ。上述したのと同様な方法によって形成し、第
2の実施形態の電子部品本体10を得た。尚、このよう
にして得られた第2の実施形態の電子部品本体10に外
部電極端子部を形成する工程は、上述した第1の実施形
態の場合と全く同様であるので、その説明は省略する。
【0028】尚、本実施形態では、図8から明らかなよ
うに、第2の磁性体層12bは、第1の磁性体層12a
に接するように積層体16´の積層方向に延在して形成
されることにより、第1の磁性体層12aと共に内部の
導体パターン14a、14b、14cを封止する閉磁路
構造を形成している。従って、導体パターン14a、1
4b、14cを流れる回路電流と外部磁界との干渉を、
第1の実施形態に比べ、より有効に防止できる。
【0029】本実施形態の電子部品1(コモンモードチ
ョークコイル)を、上述した第1の実施形態の場合と同
様に、従来例のコモンモードチョークコイルと共に、そ
のインピーダンスの周波数特性(|z|カーブ)を測定
してみたところ、第1の実施形態と同様に、そのピーク
は従来に比べブロード化されていることが分かった。ま
た、減衰量の周波数特性も従来例のコモンモードチョー
クコイルと比較してみたところ、従来例に比べ減衰域が
広帯域化されていることがわかった。尚、上記第2の実
施形態では、第2の磁性体層12bを、第1の磁性体層
12aに接するように積層体16´の積層方向に延在し
て形成したが、第2の磁性体層12bは、積層方向に延
在させずに、絶縁樹脂層13dの上面にのみ形成しても
良い。
【0030】次に、本発明の第3の実施の形態について
図面を参照して説明する。上述した第1及び第2の実施
形態では、電子部品における導体パターンの外側に磁性
体の層を設けて導体パターンの周囲を覆うことにより回
路電流と外部磁界との干渉を防止するのに対し、この第
3の実施形態の電子部品では、電子部品の導体パターン
の内側、即ち、導体パターンの形成されていない中心部
に空隙を形成しておき、この空隙に磁性体の小片をはめ
込んで、回路電流と外部磁界との干渉を防止するもので
ある。
【0031】図9は、本発明の第3の実施形態に係る電
子部品を示す斜視図である。また、図10は、図9の電
子部品における外部電極端子部を除いた電子部品本体の
完成図である。本実施の形態による電子部品1´は、図
9及び図10に示すように、電子部品本体10´と、こ
の電子部品本体10´の両端面及び側面の一部を覆うよ
うに形成された外部電極端子部を備えている。電子部品
本体10´は、セラミックス基板11´と、このセラミ
ックス基板11´上に形成された積層体16´´と、磁
性体小片3を備えている。尚、電子部品本体10´も、
上述した第1の実施形態等と同様に、大寸法のセラミッ
クス基板11´上に複数同時に形成され、例えば、ダイ
シングソーを用いて個々に切出された後に、端子構造を
付加される。また、本実施の形態においても、図9に示
すように、外部電極端子部は、4つの外部電極端子2
a、2b、2c、2dから構成され、外部電極端子2
a、2cの一対と外部電極端子2b、2dの一対とをそ
れぞれ入出力端子対とするコモンモードチョークコイル
を構成している。
【0032】図11は、図10に示した電子部品本体1
0´の絶縁樹脂層と導体パターンの積層体の各層を分離
して模式的に示した斜視図であり、また、図12は、本
実施の形態による電子部品1´の断面図である。図11
及び図12を参照すると、この第3の実施形態の電子部
品本体10´は、セラミックス基板11´上に、まず、
絶縁樹脂層13´aを備え、この絶縁樹脂層13´a上
に導体パターン14a、14b及び14cと絶縁樹脂層
13´b、13´c及び13´dとを交互に積層した上
に、更に導体パターン14dを積層することで、積層体
16´´を形成することによって得られている。尚、図
12においては、導体パターン14dは図示を省略して
いる。セラミックス基板11´及び絶縁樹脂層13´
a、13´b、13´c、13´dには、それぞれ貫通
孔32が設けられており、これら貫通孔32により、電
子部品本体10´の導体パターン14a、14b及び1
4cの内側、即ち、これら導体パターン14a、14b
及び14cの形成されていない中心部に、図12に示す
ように、空隙30が形成される。そして、この空隙30
には、磁性体小片3がはめ込まれている。本実施の形態
において、この磁性体小片3には、絶縁性の高い(その
絶縁抵抗が1×105 以上)フェライトを用いている。
絶縁性の高いフェライトを用いるのは、導電性を有する
ものでは、磁性体小片3をはめ込んだ電子部品本体10
´に外部電極端子部を形成する工程で実施される電解バ
レルめっき等において、磁性体小片3にまでめっきがの
ってしまうことがあり、これを避けるためである。
【0033】尚、積層体16´´の絶縁樹脂層13´b
〜13´dには、図11に示すように、各貫通孔15が
設けられているのは、図3に示した積層体16や図7に
示した積層体16´と同様である。また、セラミックス
基板11´にマセライトを用いている点、絶縁樹脂層1
3´a、13´b、13´c、13´dに紫外線感光性
のBCB樹脂を用いている点、更に、導体パターン14
a、14b、14c、14dは、下地層としてTi膜又
はCr膜をスパッタリングにより形成し、その上に、電
解めっきによってCuめっき膜を形成して成る点も、第
1の実施形態と同様である。
【0034】以下、積層体16´´の具体的な形成方法
について説明する。まず、セラミックス基板11´を有
機洗浄し、更にプラズマアッシングによるドライ洗浄
後、セラミックス基板11´上にスピンコーティングに
よって紫外線感光型のBCB樹脂を塗布して、絶縁樹脂
層を得た。フォトリソグラフィを用い、マスクを介して
露光することにより、絶縁樹脂層13´aと貫通孔32
を形成し、続いて、加熱してハーフキュアすることで、
絶縁樹脂層13´aを得た。尚、同様に形成される絶縁
樹脂層13´b、13´c、13´dには、それぞれ、
上述した空隙30を構成するための貫通孔32に加え、
貫通孔15を形成した。
【0035】次に、絶縁樹脂層13´a上に導体パター
ン14aの下地層としてTi膜、或いはTi膜上に更に
Cu膜をスパッタリングによって形成する。ここで、T
i膜の代わりにCr膜を用いても良い。更に、この上に
レジストを塗布した後、フォトリソグラフィを用い、マ
スクを介して露光・現像して、所望する導体パターンを
凹部とするレジストパターンを得る。続いて、電解Cu
メッキによって、下地層上に電解Cuメッキ層を得る。
この後、レジストのパターンを剥離して、中間導体パタ
ーンを得、この中間導体パターンにウェットエッチング
を施し、基板上に形成された孤立した導体パターン14
aを得る。尚、ウェットエッチングではなく、ドライエ
ッチングを用いても良い。ここに、得られた導体パター
ン14aは、下地層と、電解Cuメッキ層から成り、そ
の厚さは約4〜15μm、その幅は約10〜30μmで
あった。
【0036】以下、この導体パターン14a上に、絶縁
樹脂層13´b〜13´d、導体パターン14b〜14
dを上記と同様に形成し、各貫通孔32により構成され
る空隙30に磁性体小片3をはめ込んで電子部品本体1
0´を得た。尚、このようにして得られた第3の実施形
態の電子部品本体10´に外部電極端子部を形成する工
程は、上述した第1及び第2の実施形態の場合と全く同
様であるので、その説明は省略する。
【0037】以上に説明したように、本実施の形態で
は、予めセラミックス基板11´及び絶縁樹脂層13´
a〜13´dにそれぞれ貫通孔32を設け、これら貫通
孔32により電子部品本体10´の導体パターン14a
〜14dの内側、即ち、導体パターン14a〜14dの
形成されていない中心部に空隙30を形成しておき、こ
の空隙30に磁性体小片3をはめ込んだ電子部品を構成
している。即ち、上述した第1及び第2の実施形態で
は、導体パターンを磁性体層により外側から覆うように
することで、この磁性体層によりノイズを吸収する等、
回路電流と外部磁界との干渉を低減する作用を得るのに
対し、この第3の実施形態では、磁束が最も多く回り込
む中心部に存在せしめた磁性体小片によりノイズを吸収
する等、同様の干渉低減作用を得る。また、上述した第
1及び第2の実施形態のように、スパッタリング等によ
り磁性膜を形成するのに比べて磁性体の体積が大きいこ
とから、かかる体積が比較的大きい磁性体が磁束が最も
多く回り込む中心部に存在するので、磁性体によるノイ
ズの吸収効果等もより大きくなる。
【0038】この第3の実施形態の電子部品(コモンモ
ードチョークコイル)を、上述した第1及び第2の実施
形態の場合と同様に、従来例のコモンモードチョークコ
イルと共に、そのインピーダンスの周波数特性(|z|
カーブ)を測定してみたところ、第1及び第2の実施形
態と同様に、そのピークは従来に比べブロード化されて
いることが分かった。また、減衰量の周波数特性も従来
例のコモンモードチョークコイルと比較してみたとこ
ろ、従来例に比べ減衰域が広帯域化されていることがわ
かった。
【0039】以上の第3の実施形態では、中心部の空隙
に磁性体そのものの小片をはめ込むようにしたが、小片
のすべてが磁性体により構成されていなくても良い。即
ち、本発明の第4の実施形態に係る電子部品は、図示は
省略するが、上述した第3の実施形態における磁性体小
片の代わりに絶縁体の小ブロックに磁性膜を貼り付けた
ものを用い、第3の実施形態と全く同様に電子部品の中
心部に形成した空隙に、その磁性膜を貼り付けた絶縁体
小ブロックをはめ込むことにより構成される。小ブロッ
クを構成する絶縁体としてはガラスを用いることができ
る。この第4の実施形態においては、第3の実施形態に
比べて磁性体の体積は小さくなるが、磁束が最も多く回
り込む中心部に存在するので、小ブロックに形成した磁
性膜によりノイズを効果的に吸収することが可能であ
る。また、絶縁体の小ブロックを用いるのは、導電性の
ものでは、小ブロックをはめ込んだ電子部品本体10´
に外部電極端子部を形成する工程で実施される電解バレ
ルめっき等において、小ブロックにまでめっきがのって
しまうからであり、これを避けるためである。
【0040】以上、本発明を特定の実施形態について述
べたが、本発明はこれらに限られるものではなく、特許
請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態
についても適用される。例えば、上述した実施形態で
は、電子部品の一例として、4端子を備えたコモンモー
ドチョークコイルについて説明したが、本発明は、特許
請求の範囲の各請求項に記載された構成を有するもので
あれば、同様に4端子を備えた電子部品としてのトラン
ス、カレントセンサや、3端子構造のローパスフィルタ
等、更に、2端子構造のインダクタ(L)、キャパシタ
(C)、電気抵抗素子(R)等の他の電子部品にも広く
適用できるのは明らかである。即ち、絶縁樹脂層及び導
体パターンの形状を変えるだけで、特許請求の範囲の各
請求項に記載されたと同様の構成を有する他の電子部品
が得られる。更に、上述した実施形態では、電子部品と
してチップ型のものを示したが、外部電極端子部にリー
ド線を半田付け等により設ければ、リード部品を構成で
きるのは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えば、コモンモードチョークコイルとして使用した場
合、小型且つ簡単な構成で製造が容易でありながら高イ
ンダクタンスと低抵抗とによって高いQ特性が得られ、
更に、別段の回路構成等を設けなくとも、ノイズの反射
を生じることがないため信頼性の高い、且つ広帯域な減
衰特性を備えた電子部品を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子部品を示
す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における電子部品本
体の完成した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電子部品の本
体の分解斜視図であり、その導体パターンと絶縁樹脂層
の各層を分離して示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る電子部品を示
す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る電子部品と従
来例の電子部品のインピーダンス特性を比較して示す図
である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る電子部品と従
来例の電子部品の減衰特性を比較して示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る電子部品の本
体の分解斜視図であり、その導体パターンと絶縁樹脂層
の各層を分離して示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る電子部品を示
す断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る電子部品を示
す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における電子部品
本体の完成した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る電子部品の
本体の分解斜視図であり、その導体パターンと絶縁樹脂
層の各層を分離して示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る電子部品を
示す断面図である。
【図13】従来の電子部品の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1´ 電子部品 2a、2b、2c、2d 外部電極端
子 10、10´ 電子部品本
体 11、11´ セラミック
ス基板 12 磁性体層 12a 第1の磁性
体層 12b 第2の磁性
体層 13a、13b、13c、13d、13e 絶縁樹脂層 13´a、13´b、13´c、13´d 絶縁樹脂層 14a、14b、14c、14d 導体パター
ン 15 貫通孔 16、16´、16´´ 積層体 30 空隙 32 貫通孔 100 電子部品 101 絶縁基板 102 絶縁樹脂層 103、104 導体パター
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 37/00 H01F 37/00 A N

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、該絶縁基板上に導体パター
    ンと絶縁層とを交互に積層して形成した積層体と、前記
    導体パターンに電気的に接続されると共に、前記絶縁基
    板と前記積層体とに渡って形成された外部電極端子部と
    を備えた電子部品において、前記導体パターンの少なく
    とも一部を遮蔽する磁性体から成る層又は小片を設けた
    ことを特徴とする電子部品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子部品において、前
    記基板の少なくとも一面には第1の磁性体層を備え、該
    第1の磁性体層により前記絶縁基板の少なくとも一部を
    覆うと共に、前記第1の磁性体層と前記導体パターンと
    を挟み込むように第2の磁性体層を備え、前記第1の磁
    性体層と前記第2の磁性体層とにより略閉磁路構造を形
    成していることを特徴とする電子部品。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子部品において、前
    記第2の磁性体層は、更に、前記第1の磁性体層に接す
    るように前記積層体の積層方向に延在して形成されるこ
    とにより、前記第1の磁性体層と共に閉磁路構造を形成
    していることを特徴とする電子部品。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の電子
    部品において、前記磁性体層は、強磁性を備えたCo−
    Zn−Nbから成ることを特徴とする電子部品。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子部品において、前
    記Co−Zn−Nbから成る磁性体層は、5μm以上の
    膜厚を有することを特微とする電子部品。
  6. 【請求項6】 絶縁基板上に周回させた導体パターンと
    絶縁層とを交互に積層し、前記導体パターンに電気的に
    接続される外部電極端子部を設けた電子部品において、
    前記導体パターンの形成されていない前記電子部品の中
    心部に空隙を形成し、該空隙に少なくとも一部が磁性体
    から成る小片をはめ込んだ構造を備えていることを特徴
    とする電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の電子
    部品において、前記絶縁樹脂層の内少なくとも一層は、
    実質的にべンゾシクロブテンから成ることを特微とする
    電子部品。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の電子
    部品において、前記導体パターンは、導電金属膜から成
    る下地層と前記下地層上に電解めっきによって形成され
    たCuめっき膜から成ることを特徴とする電子部品。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子部品において、前
    記下地層は、スパッタにより形成されたTi又はCr膜
    から成ることを特徴とする電子部品。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の電
    子部品から成り、前記外部電極端子部は、第1乃至第4
    の外部電極端子から構成され、該第1及び第3の外部電
    極端子の一対と前記第2及び第4の外部電極端子の一対
    をそれぞれ入力端子対及び出力端子対としたことを特徴
    とするコモンモードチョークコイル。
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