JP2000171052A - 天井埋込形空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 □型熱交換器７を通過した空気を吹出口から
室内に吹出す際に、遠心ファン６とユニット本体２の吹
出口４と間の流路系の圧力損失を少なくし、ファン６の
所要電力と騒音とを低減できる天井埋込形空気調和機を
提供する。 【解決手段】 □型熱交換器７内の空間で遠心ファン６
により送られた室内空気が淀む領域に対向して、ユニッ
ト本体２および天井パネル(８)の吹出口４を設ける。遠
心ファン６とユニット本体２の吹出口４と間の流路系の
圧力損失が少なくなり、ファン６の所要電力と騒音とが
大幅に低減される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、天井埋込形空気調
和機に係り、特に、ファンの所要電力と騒音とを低減す
る構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の天井埋込形空気調和機の構造を図
１０〜図１３に示す。図１０は、従来の天井埋込形空気
調和機の縦断面図、図１１は、図１０のＡ−Ａ断面図、
図１２は、図１０のＣ−Ｃ断面図、図１３は、図１０の
Ｂ方向から見た天井パネル８の概略図である。

【０００３】天井埋込形空気調和機は、大きく分けて、
天井１内に埋設されたユニット本体２ｕと、天井パネル
８とからなる。ユニット本体２ｕの内側には、□型熱交
換器７と遠心ファン６とが配置され、遠心ファン６はモ
ータ５により駆動される。ユニット本体２ｕの下部開口
は、ほぼ長方形の天井パネル８により覆われている。天
井パネル８の中央部には、吸込口３が形成され、その周
囲には、長方形の天井パネル８の両短辺に沿って、細長
い長方形の吹出口４が形成されている。遠心ファン６の
下部には、水受けパネル１０が取り付けられている。

【０００４】室内空気は、遠心ファン６が駆動された状
態では、吸込口３から吸込グリル１１を通り、ユニット
本体２ｕ内に形成された吸込風路１４に吸込まれ、フィ
ルタ９を通過し、遠心ファン６内に吸入される。室内空
気は、□型熱交換器７を通過する過程で冷却または加熱
され、調和空気となり、吹出風路１５を通って吹出口４
から室内に吹出される。

【０００５】この種のユニット本体２ｕと天井パネル８
との吸込口および吹出口の配置については、実開平４―
６４０４１号，特開平４―２５４１２２号公報などに記
載されている。

【０００６】実開平４―６４０４１号は、吸込口を中央
に持ち周囲に複数の空気吹出し口を持つ下部天井パネル
を備え天井に配置される空気調和機に対し、吸込口と複
数の空気吹出口とを設け、隅部に近い複数の吹出口には
ダンパーを設け、これらの吹出口を開閉する構造を示し
ている。複数の空気吹出口は、角型天井パネルの辺間に
天井パネルの各辺に沿って伸びる長方形である。

【０００７】特開平４―２５４１２２号公報は、長方形
のユニット本体内の少なくとも下部に、その両長辺の中
央部を含む形状の吸込風路を形成するとともに、その両
長辺の両端部および両短辺を含む形状の吹出風路を形成
した構造を示している。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】天井埋込形空気調和機
において、消費電力と騒音との大小は、流路系の長短よ
りも、ファンの消費動力を決定づける流路系の圧力損失
の大小で決まる。天井埋込形空気調和機内で空気を滑ら
かに流せれば、流路系の圧力損失を低減し、所要電力と
ファン騒音とを低減できる。

【０００９】圧力損失は、ファン−熱交換器間の流路系
の圧力損失と熱交換器―筐体吹出口間の流路系の圧力損
失との和で示される。□型熱交換器７を遠心ファン６と
吹出口４との間に設けた天井埋込形空気調和機において
は、□型熱交換器７の遠心ファン６側の内周面と遠心フ
ァン６の外周面との距離は、□型熱交換器７の形状が□
型なので、遠心ファン６の回転方向に沿って大きく異な
る。熱交換器曲面部７ｃでは、遠心ファン６から吹出さ
れた空気が、□型熱交換器７の内側で遠心ファン６のほ
ぼ外周に向かって流れながら、熱交換器フィン７ｆの間
を通り、□型熱交換器７の外に放出される。

【００１０】図１１は、遠心ファン６と□型熱交換器７
との間の静圧分布の一例を算出した結果を示す図であ
る。□型熱交換器７の遠心ファン６側の四隅角部におい
て、静圧が高いことが判明した。遠心ファン６の外周は
円形だから、□型熱交換器７が円形ではなく□型形状で
ある場合、遠心ファン６から排出された流れは、熱交換
器曲面部７ｃで衝突し、流れが淀む。その結果として、
熱交換器曲面部７ｃの内周側の特に曲面部７ｃでの静圧
は、その他の位置よりも増加する。なお、円形熱交換器
ではなく、□型熱交換器を用いるのは、デザインの点お
よび熱交換面積確保の点で有利だからである。

【００１１】従来の天井埋込形空気調和機では、図１１
〜１３に示す通り、熱交換器ストレート部７ｓに対応し
てユニット本体吹出口４ｕと吹出口４とを設けてあるの
で、静圧の高い領域の位置とユニット本体吹出口４ｕお
よび吹出口４の位置とが対応しない。遠心ファン６から
空気が流れる流路系は、□型熱交換器７，吹出風路１
５，ユニット本体吹出口４ｕ，吹出口４のように紆余曲
折しており、流路系の圧力損失の増大により、遠心ファ
ン６の所要電力と騒音とが増える。

【００１２】さらに、静圧の高い熱交換器曲面部７ｃと
ユニット本体側壁角曲面部２ｃとの間に、ドレンポンプ
２２と機械室２４とを設けているので、圧力損失が発生
し、遠心ファン６の所要電力と騒音とが増加する。

【００１３】実開平４―６４０４１号は、室内の温度む
らや床面近傍と室の四隅との調和空気の到達状態を改善
ができるとしている。また、特開平４―２５４１２２号
は、室内空気を室内から万遍なく吸入し、調和空気を室
内へ万遍なく行き渡らせるとしている。

【００１４】しかし、いずれの場合も、ユニット本体２
ｕ，天井パネル８の吸込口３および吹出口４，□型熱交
換器７の相互の位置関係についての配慮が足りないの
で、所要電力と騒音とを十分には低減できなかった。

【００１５】本発明の目的は、遠心ファンとユニット本
体の吹出口と間の流路系の圧力損失を少なくし、ファン
の所要電力と騒音とを低減できる構造を備えた天井埋込
形空気調和機を提供することである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、天井内に埋設されるほぼ角型のユニット
本体と、室内空気の吸込口および調和空気の吹出口を有
しユニット本体の下部開口を覆う角型天井パネルとから
なり、ユニット本体が、遠心ファンと、遠心ファンの外
周に設置された□型熱交換器と、□型熱交換器とユニッ
ト本体側壁との間に形成され□型熱交換器を通過した空
気を送出する送風路とを含む天井埋込形空気調和機にお
いて、□型熱交換器内空間で遠心ファンにより送られた
室内空気が淀む曲線部に対向して、ユニット本体の吹出
口および天井パネルの吹出口を配置した天井埋込形空気
調和機を提案する。

【００１７】前記ほぼ角型のユニット本体の側壁のスト
レート部と□型熱交換器外周のストレート部とをほぼ平
行に配置し、□型熱交換器の曲線部をユニット本体の角
部に対向して配置し、吹出口を天井パネルの角部に配置
することができる。

【００１８】この場合は、遠心ファンとユニット本体の
側壁のストレート部との間に□型熱交換器の冷媒の吸入
接合部および吐出接合部を配置することが望ましい。

【００１９】また、前記ユニット本体の側壁のストレー
ト部と□型熱交換器外周のストレート部との間にドレン
ポンプを配置してもよい。

【００２０】前記□型熱交換器の曲線部をユニット本体
の側壁のストレート部にほぼ対向して配置し、吹出口を
角型の天井パネルの各縁に沿って伸びる長方形の吹出口
として形成することも可能である。

【００２１】その場合は、遠心ファンとユニット本体の
側壁の曲面部との間に□型熱交換器の冷媒の吸入接合部
および吐出接合部を配置することが望ましい。

【００２２】さらに、前記ユニット本体の側壁の角部と
熱交換器外周のストレート部との間にドレンポンプを配
置してもよい。

【００２３】いずれの天井埋込形空気調和機において
も、天井パネルの吹出口に風向板を設け、風向板の風向
調節機構として、はすば歯車伝達機構またはフレキシブ
ルシャフトを備えることができる。

【００２４】このような構成の本発明においては、□型
熱交換器と遠心ファン外周との間で空気が淀み圧力の高
い領域に対応させて、ユニット本体および天井パネルに
吹出口を設けたので、流路系の圧力損失を少なくし、遠
心ファンの所要電力と騒音とを低減できる。また、各辺
の回転軸同士が互いにほぼ直交する方向に配置された風
向板の風向調節機構として、はすば歯車伝達機構を備え
ると、動力源の数を削減できる。さらに、各辺の回転軸
同士が互いにほぼ直交する方向に配置された風向板の風
向調節機構として、フレキシブルシャフトを備えると、
このフレキシブルシャフトは、天井パネルの面内で柔軟
に曲がり、回転力を伝達できるので、各部品の製作寸法
の誤差に対する許容度が高く、組立てが容易である。ま
た、はすば歯車とは異なり、伝達機構から発生する騒音
が小さく、静かである。

【００２５】

【発明の実施の形態】次に、図１〜図１０を参照して、
本発明による天井埋込形空気調和機の実施例を説明す
る。

【００２６】《実施例１》本発明による天井埋込形空気
調和機の実施例１の構造を図１〜３に示す。ただし、実
施例１の天井埋込形空気調和機の縦断面の構造は、上記
図１０と基本的に変わらないので、ここには図示しな
い。図１は、上記図１０のＡ−Ａに対応する高さで切っ
た断面図、図２は、図１０のＣ−Ｃに対応する高さで切
った断面図、図３は、上記図１０のＢに対応する方向か
ら見た天井パネル８の概略図である。

【００２７】ユニット本体２ｕの内部には、□型熱交換
器７が、遠心ファン６の周囲を取り巻くように配置され
ており、遠心ファン６は、ユニット本体２ｕ内に配置さ
れたモータ５により駆動される。ユニット本体２ｕは、
ほぼ長方形であり、その四隅は、ユニット本体側壁曲面
部２ｃである。これらのユニット本体側壁曲面部２ｃの
間には、ユニット本体側壁ストレート部２ｓが形成され
ている。□型熱交換器７は、遠心ファン６の中心からほ
ぼ放射状に設けられた複数の熱交換器フィン７ｆと(こ
こでは図示しないが)それにほぼ直交するように□型状
に配置された複数の冷媒配管とからなる。ユニット本体
２ｕ内には、冷媒配管の接合部すなわち熱交換器の冷媒
の吸入接合部および吐出接合部を収納する機械室２４が
配置されており、機械室２４の一端は、隔壁２３で区画
され、遠心ファン６の周囲の空間と隔離されている。さ
らに、ドレンポンプ２２が、ユニット本体２ｕのユニッ
ト側壁ストレート部２ｓと□型熱交換器７の熱交換器ス
トレート側壁部７ｓとの間に収納されている。

【００２８】本実施例１においては、図１１〜１３の従
来の天井埋込形空気調和機とは異なり、ドレンポンプ２
２および機械室２４をそれぞれ静圧の低い熱交換器スト
レート部７ｓに対応するユニット本体側壁ストレート部
２ｓに設けているので、ドレンポンプ２２および機械室
２４による流体損失は、極めて小さい。

【００２９】実施例１は、ユニット本体２ｕ内で種々の
部品を高密度実装し、ユニット２ｕをコンパクト化する
ことを優先した天井埋込形空気調和機であり、ドレンポ
ンプ２２と機械室２４とを分離して配置しているが、ド
レンポンプ２２を機械室２４内に収納するようにしても
よい。

【００３０】図２は、図１０に示す空気調和機のＣ−Ｃ
線に沿う断面図、すなわち、天井埋込形空気調和機の天
井パネル８を取り外し、床面から天井１を見上げたユニ
ット本体２ｕの外観図である。モータ５により遠心ファ
ン６を駆動すると、室内空気は、天井パネル８の吸込口
３，吸込みグリル１１を通り、ユニット本体２ｕ内の水
受けパネル１０に取り付けられた導風板１７で案内され
ながら、導板板１７の中央部に配置されたユニット本体
吸込口３ｕから遠心ファン６に吸入され、加速される。
そして、□型熱交換器７を通過する過程で調和空気とな
り、□型熱交換器７の外周とユニット本体側壁曲面部２
ｃおよびユニット本体側壁ストレート部２ｓとの間の吹
出風路１５へ導かれる。

【００３１】図３は、図１０のＢに対応する方向から見
た天井パネル８の概略図であり、床面から見た天井パネ
ル８の外観を示す。天井パネル８の中央には、室内空気
の吸入用吸込みグリル１１が設けられており、その周囲
には、吹出風路１５を通った調和空気の室内への放出口
として、角部を含み、天井パネルの稜線にほぼ沿って構
成されたユニット本体吹出口４ｕが４個所設けられてい
る。

【００３２】熱交換器曲面部７ｃとユニット本体２ｕの
角部すなわち、ユニット本体側壁曲面部２ｃとを対向さ
せ、その空間に対応させて、ユニット本体吹出口４ｕお
よび吹出口４を設けてあるので、□型熱交換器７に対し
て、図１の黒い領域で示す静圧の高い領域の位置とユニ
ット本体吹出口４ｕおよび吹出流路１５の位置とが対応
する。

【００３３】遠心ファン６から排出された空気は、□型
熱交換器７の熱交換器曲面部７ｃを通過後、調和空気と
なり、□型熱交換器７とユニット本体２ｕの内壁との間
の吹出通路１５をほぼストレートに通り、ユニット本体
内の水受けパネル１０に設けたユニット本体吹出口４ｕ
を通過後、図３に示す天井パネル８の各吹出口４からユ
ニット２の外部に放出される。したがって、遠心ファン
６の排出系で発生する圧力損失を大幅に少なくし、遠心
ファン６の所要電力と騒音とを低減できる。

【００３４】図４は、図３に示す天井パネル８の各吹出
口４に配置された風向板１６の回転伝達機構の構成の一
例を示す図であり、図５は、風向板の回転伝達機構の要
部の構成の一例を示す図であり、図４のＡ−Ａ線に沿う
断面図である。

【００３５】各吹出口４には、風向板１６Ａと風向板１
６Ｂが設けられている。風向板１６Ａは、風向板回転軸
１９Ａの回転に応じて、風向板支持具２１を介し、図５
に示すように往復回動され、調和空気を室内に万遍なく
行き渡らせる。風向板回転軸１９Ａの回転力は、はすば
歯車１８Ａおよびはすば歯車１８Ｂを介して、風向板回
転軸１９Ｂに伝達され、風向板１６Ｂを往復回動させ
る。

【００３６】実施例１では、はすば歯車を組み合わせた
伝達機構を用いているので、回転力をその直角方向に伝
達し、天井パネル８の４個所の吹出口４に設けた各風向
板１６に次々に伝達できるので、動力源は、図示してい
ない１個のモータで済み、コストは増加しない。

【００３７】実施例１によれば、□型熱交換器と遠心フ
ァン外周との間で空気が淀み圧力の高い領域に対応させ
て、ユニット本体および天井パネルに吹出口を設けたの
で、流路系の圧力損失を少なくし、遠心ファンの所要電
力と騒音とを低減できる。

【００３８】《実施例２》図６は、本発明の風向板回転
伝達機構の実施例２の構成を示す図である。実施例２に
おいては、図４に示す実施例１のはすば歯車の代わり
に、風向板１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃの間にフレキシブル
シャフト２０を配置し、回転力を伝達している。フレキ
シブルシャフト２０は、天井パネル８の面内で柔軟に曲
がり、回転力を伝達できるので、各部品の製作寸法の誤
差に対する許容度が高く、組立てが容易である。また、
はすば歯車とは異なり、伝達機構から発生する騒音が小
さく、静かである。

【００３９】《実施例３》本発明による天井埋込形空気
調和機の実施例３の構造を図７〜９に示す。ただし、実
施例３の天井埋込形空気調和機の縦断面の構造は、上記
図１０と基本的に変わらないので、ここには図示しな
い。図７は、上記図１０のＡ−Ａに対応する高さで切っ
た断面図、図８は、図１０のＣ−Ｃに対応する高さで切
った断面図、図９は、上記図１０のＢに対応する方向か
ら見た天井パネル８の概略図である。

【００４０】実施例３においては、□型熱交換器７の熱
交換器曲面部７ｃとユニット本体２ｕのユニット本体側
壁ストレート部２ｓとの間に、ユニット本体吹出口４ｕ
および天井パネル８の吹出口４を配置している。さら
に、ユニット本体２ｕのユニット本体側壁曲面部２ｃと
熱交換器ストレート部７ｓとの間にドレンポンプを収納
してある。

【００４１】従来の空気調和機とは異なり、ドレンポン
プ２２および機械室２４を静圧の低い熱交換器ストレー
ト部７ｓに対応するユニット側壁曲面部２ｃに設置して
いるので、ドレンポンプ２２による流体損失は、極めて
小さい。

【００４２】実施例３では、ユニット本体２ｕ内の高密
度実装を優先し、ドレンポンプ２２と機械室２４とを分
離して配置しているが、ドレンポンプ２２を機械室２４
内に収納することもできる。ユニット本体２ｕ内では、
さらに、冷媒配管の接合部すなわち熱交換器の冷媒の吸
入接合部と吐出接合部を機械室２４内に配置し、機械室
２４の一端を隔壁２３で区画してある。天井パネル８の
吸込みグリル１１，□型熱交換器７，導風板１７，ユニ
ット本体吹出口４ｕの形状は、ほぼ長方形であり、室内
空気のユニット２内での流れに対応して実装されてい
る。吹出口４の形状は、ほぼ長方形であり、その辺はほ
ぼ長方形の天井パネル８の稜線に沿って平行または直交
するようにしてある。

【００４３】□型熱交換器７の熱交換器曲面部７ｃすな
わち静圧の高い領域に対応して、ユニット本体側壁スト
レート部２ｓとユニット本体吹出口４ｕと天井パネル８
の吹出口４とを設けてある。その結果、遠心ファン６か
ら排出された空気は、主に□型熱交換器７の熱交換器曲
面部７ｃを通過後、調和空気となり、□型熱交換器７と
ユニット本体２ｕの側壁との間の吹出通路１５をほぼス
トレートに通過後、各吹出口４からユニット２の外部に
放出されるので、遠心ファン６の排出系で発生する圧力
損失を大幅に少なくして、遠心ファン６の所要電力と騒
音とを低減できる。

【００４４】

【発明の効果】本発明によれば、□型熱交換器と遠心フ
ァン吹出口との間で空気が淀み圧力の高い領域に対応さ
せて吹出口を設けたので、ファンから下流の吹出流路系
の圧力損失を少なくし、圧力損失によるファンの所要電
力と騒音とを低減し、コンパクトでしかも静かな天井埋
込形空気調和機を実現できる。また、各辺の回転軸同士
が互いにほぼ直交する方向に配置された風向板の風向調
節機構として、はすば歯車伝達機構を備えると、動力源
の数を削減できる。さらに、各辺の回転軸同士が互いに
ほぼ直交する方向に配置された風向板の風向調節機構と
して、フレキシブルシャフトを備えると、このフレキシ
ブルシャフトは、天井パネルの面内で柔軟に曲がり、回
転力を伝達できるので、各部品の製作寸法の誤差に対す
る許容度が高く、組立てが容易である。また、はすば歯
車とは異なり、伝達機構から発生する騒音が小さく、静
かである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例１
の構造を図１０のＡ−Ａに対応する高さで切った断面で
示す図である。

【図２】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例１
の構造を図１０のＣ−Ｃに対応する高さで切った断面で
示す図である。

【図３】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例１
の構造を図１０のＢに対応する方向から見た天井パネル
８の概略図である。

【図４】図３に示す天井パネル８の各吹出口４に配置さ
れた風向板１６の回転伝達機構の構成の一例を示す図で
ある。

【図５】図３に示す天井パネル８の各吹出口４に配置さ
れた風向板１６の回転機構の要部の構成の一例を示す図
であり、図４のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図６】本発明の風向板回転伝達機構の実施例２の構成
を示す図である。

【図７】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例３
の構造を図１０のＡ−Ａに対応する高さで切った断面で
示す図である。

【図８】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例３
の構造を図１０のＣ−Ｃに対応する高さで切った断面で
示す図である。

【図９】本発明による天井埋込形空気調和機の実施例３
の構造を図１０のＢに対応する方向から見た天井パネル
８の概略図である。

【図１０】従来の天井埋込形空気調和機の縦断面図であ
る。

【図１１】図１０の従来の天井埋込形空気調和機のＡ−
Ａ線に沿う断面図である。

【図１２】図１０の従来の天井埋込形空気調和機のＣ−
Ｃ線に沿う断面図である。

【図１３】図１０の従来の天井埋込形空気調和機のＢ方
向から見た天井パネル８の概略図である。

【符号の説明】

１ 天井 ２ ユニット ２ｃ ユニット本体側壁曲面部 ２ｓ ユニット本体側壁ストレート部 ２ｕ ユニット本体 ３ｕ ユニット本体吸込口 ４ 吹出口 ４ｕ ユニット本体吹出口 ５ モータ ６ 遠心ファン ７ 熱交換器 ７ｃ 熱交換器曲面部 ７ｆ 熱交換器フィン ７ｓ 熱交換器ストレート部 ８ 天井パネル ９ フィルタ １０ 水受けパネル １１ 吸込グリル １４ 吸込風路 １５ 吹出風路 １６ 風向板 １７ 導風板 １８ はすば歯車 １９ 風向板回転軸 ２０ フレキシブルシャフト ２１ 風向板支持具 ２２ ドレンポンプ ２３ 隔壁 ２４ 機械室

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船橋 茂久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 長井 誠 東京都千代田区神田駿河台四丁目６番地 株式会社日立製作所空調システム事業部内 (72)発明者 佐野 孝 東京都千代田区神田駿河台四丁目６番地 株式会社日立製作所空調システム事業部内 Ｆターム(参考） 3L050 BD05 BF02 3L051 BJ03 BJ10

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井内に埋設されるほぼ角型のユニット
   本体と、室内空気の吸込口および調和空気の吹出口を有
   し前記ユニット本体の下部開口を覆う角型天井パネルと
   からなり、前記ユニット本体が、遠心ファンと、前記遠
   心ファンの外周に設置された□型熱交換器と、前記□型
   熱交換器と前記ユニット本体側壁との間に形成され前記
   □型熱交換器を通過した空気を送出する送風路とを含む
   天井埋込形空気調和機において、 前記□型熱交換器内空間で前記遠心ファンにより送られ
   た室内空気が淀む曲線部に対向して、前記ユニット本体
   の吹出口および前記天井パネルの吹出口を配置したこと
   を特徴とする天井埋込形空気調和機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の天井埋込形空気調和機
   において、 前記ほぼ角型のユニット本体の側壁のストレート部と前
   記□型熱交換器外周のストレート部とをほぼ平行に配置
   し、 前記□型熱交換器の曲線部を前記ユニット本体の角部に
   対向して配置し、 前記吹出口を前記天井パネルの角部に配置したことを特
   徴とする天井埋込形空気調和機。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の天井埋込形空気調和機
   において、 前記遠心ファンと前記ユニット本体の側壁のストレート
   部との間に前記□型熱交換器の冷媒の吸入接合部および
   吐出接合部を配置したことを特徴とする天井埋込形空気
   調和機。
4. 【請求項４】 請求項２または３に記載の天井埋込形空
   気調和機において、 前記ユニット本体の側壁のストレート部と前記□型熱交
   換器外周のストレート部との間にドレンポンプを配置し
   たことを特徴とする天井埋込形空気調和機。
5. 【請求項５】 請求項１に記載の天井埋込形空気調和機
   において、 前記□型熱交換器の曲線部を前記ユニット本体の側壁の
   ストレート部にほぼ対向して配置し、 前記吹出口を前記角型の天井パネルの各縁に沿って伸び
   る長方形の吹出口として形成したことを特徴とする天井
   埋込形空気調和機。
6. 【請求項６】 請求項５に記載の天井埋込形空気調和機
   において、 前記遠心ファンと前記ユニット本体の側壁の曲面部との
   間に前記□型熱交換器の冷媒の吸入接合部および吐出接
   合部を配置したことを特徴とする天井埋込形空気調和
   機。
7. 【請求項７】 請求項５または６に記載の天井埋込形空
   気調和機において、 前記ユニット本体の側壁の角部と前記熱交換器外周のス
   トレート部との間にドレンポンプを配置したことを特徴
   とする天井埋込形空気調和機。
8. 【請求項８】 請求項１ないし７のいずれか一項に記載
   の天井埋込形空気調和機において、 前記天井パネルの吹出口に風向板を設け、 前記風向板の風向調節機構としてはすば歯車伝達機構を
   備えたことを特徴とする天井埋込形空気調和機。
9. 【請求項９】 請求項１ないし７のいずれか一項に記載
   の天井埋込形空気調和機において、 前記天井パネルの吹出口に風向板を設け、 前記風向板の風向調節機構としてフレキシブルシャフト
   を備えたことを特徴とする天井埋込形空気調和機。