JP2000169525A - 多孔性共重合体粒子及びその製造方法 - Google Patents

多孔性共重合体粒子及びその製造方法

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JP2000169525A JP28201899A JP28201899A JP2000169525A JP 2000169525 A JP2000169525 A JP 2000169525A JP 28201899 A JP28201899 A JP 28201899A JP 28201899 A JP28201899 A JP 28201899A JP 2000169525 A JP2000169525 A JP 2000169525A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性と疎水性を併せ持つ複合的な性能を有
し、多孔性で機械的強度に優れ、粒子の状態での使用に
適し、汎用性を有する多孔性共重合体粒子、及びその効
率のよい製造方法を得る。 【解決手段】 式(I)で示されるN−ビニルカルボン
酸アミドから選ばれる単量体(A)5〜60重量%、及
び架橋性単量体を含む共重合可能な単量体(B)40〜
95重量%を含む単量体を、これらの単量体を溶解する
が生成する重合体を溶解しない希釈剤に溶解した単量体
溶液を、分散安定剤を含む水性媒体中に懸濁させ、重合
開始剤の存在下に重合させ、必要により変性を行うこと
により粒径が0.1〜2000μm、永久孔径が2〜8
00nmの多孔性共重合体粒子を得る。 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはメチ
ル基もしくはエチル基で置換されたフェニル基であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はN−ビニルカルボン
酸アミドと他の単量体に由来する構造単位を含む多孔性
共重合体粒子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】N−ビニルカルボン酸アミド(以下、単
量体(A)という場合がある。)は親水性が高いので、
これと共重合可能な他の単量体(以下、単量体(B)と
いう場合がある。)との共重合体を親水性ゲルとして用
いることが提案されている(例えば特開平4−3232
13号)。この親水性ゲルは単量体(A)の割合を大き
くして親水性を高くし、これにより多量の水分を保持さ
せて増粘剤、分散安定剤、潤滑剤等の用途に用いるもの
であり、クロマトグラフィ用の充填剤などとして用いら
れる多孔性粒子としての利用は示されていない。
【0003】上記の共重合体粒子の製造方法としては、
例えば特開昭63−90513号には、逆相乳化重合法
が示されている。しかしこの方法で得られたポリマー粒
子は分散媒中の分散物を反転用の界面活性剤の存在下、
含水状態のまま水に溶解して凝集剤や石油回収等の用途
に水溶液として利用することを目的としており、ポリマ
ー粒子としての利用には適さない。
【0004】また特開昭61−141712号には、単
量体水溶液を油溶性高分子分散安定剤、例えばエチルセ
ルロースを用いて、炭化水素系分散媒中に分散させて逆
相懸濁重合することにより、粒状の重合物を得る方法が
示されている。しかしこの方法も水溶性の重合体を得る
ことを目的としていて、重合体を粒子状で使用すること
は示されておらず、また重合後大量に発生する炭化水素
分散媒の処理に問題を有する。
【0005】このほか、特開平6−122725号に
は、高分子分散剤の存在下、単量体を溶解するが、生成
する共重合体を溶解しない溶媒中で重合する分散重合方
法が示されている。しかしこの方法で生成する重合体は
多孔性のものが得られないうえ、得られる重合体粒子は
1μm前後の小粒径であり、重合体を粒子として使用す
る場合の汎用性に欠けるという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、親水
性と疎水性を併せ持つ複合的な性能を有し、多孔性で機
械的強度に優れ、粒子の状態での使用に適し、汎用性を
有する多孔性共重合体粒子、及びその効率のよい製造方
法を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の多孔性共重
合体粒子及びその製造方法である。 (1) 式(I)で示されるN−ビニルカルボン酸アミ
ドから選ばれる単量体(A)に由来する構造単位5〜6
0重量%、及び架橋性単量体を含む共重合可能な単量体
(B)に由来する構造単位40〜95重量%を含む共重
合体またはその変性物の粒子であることを特徴とする多
孔性共重合体粒子。
【化3】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、またはメ
チル基もしくはエチル基で置換されたフェニル基であ
る。) (2) 式(I)中のR2が水素原子、メチル基または
エチル基である上記(1)に記載の多孔性共重合体粒
子。 (3) 単量体(A)がN−ビニルアセトアミドである
上記(1)に記載の多孔性共重合体粒子。 (4) 共重合体が単量体(A)に由来する構造単位1
0〜40重量%及び単量体(B)に由来する構造単位6
0〜90重量%からなることを特徴とする上記(1)な
いし(3)のいずれかに記載の多孔性共重合体粒子。 (5) 粒径が0.1〜2000μmである上記(1)
ないし(4)のいずれかに記載の多孔性共重合体粒子。 (6) 共重合体粒子が平均孔径2〜800nmの永久
孔を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の
多孔性共重合体粒子。 (7) 共重合体粒子が平均孔径2〜100nmの永久
孔を有する上記(6)に記載の多孔性共重合体粒子。 (8) 単量体(B)が架橋性単量体を50〜100重
量%含む単量体である上記(1)ないし(7)のいずれ
かに記載の多孔性共重合体粒子。 (9) 式(I)で示されるN−ビニルカルボン酸アミ
ドから選ばれる単量体(A)5〜60重量%、及び架橋
性単量体を含む共重合可能な単量体(B)40〜95重
量%を含む単量体を、これらの単量体を溶解するが生成
する重合体を溶解しない希釈剤に溶解した単量体溶液
を、分散安定剤を含む水性媒体中に懸濁させ、重合開始
剤の存在下に重合させ、必要により変性を行うことを特
徴とする多孔性共重合体粒子の製造方法。
【化4】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、またはメ
チル基もしくはエチル基で置換されたフェニル基であ
る。) (10) 式(I)中のR2が水素原子、メチル基また
はエチル基である上記(9)に記載の製造方法。 (11) 単量体(A)がN−ビニルアセトアミドであ
る上記(9)に記載の製造方法。 (12) 単量体(A)を10〜40重量%及び単量体
(B)を60〜90重量%使用することを特徴とする上
記(9)ないし(11)のいずれかに記載の製造方法。 (13) 単量体(B)が架橋性単量体を50〜100
重量%含む単量体である上記(9)ないし(12)のい
ずれかに記載の製造方法。 (14) 水性媒体が塩類を含む上記(9)ないし(1
3)のいずれかに記載の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】単量体(A)は前記式(I)で示
されるN−ビニルカルボン酸アミドである。このような
単量体として、例えばN−ビニルホルムアミド、N−ビ
ニルアセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−
(2−プロペニル)ホルムアミド、N−(2−プロペニ
ル)アセトアミド、N−ビニルブチロアミド、N−ビニ
ルベンズアミド、N−ビニル(p−トルアミド)、N−
ビニル(o−トルアミド)などがあげられる。これらの
中で好ましくは、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル
アセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−(2
−プロペニル)ホルムアミド、N−(2−プロペニル)
アセトアミドなどがあげられる。これらの中ではR1
水素のものが好ましい。得られる共重合体の親水性と安
定性の観点から特にN−ビニルアセトアミドが好まし
い。
【0009】単量体(B)は上記単量体(A)と共重合
可能な単量体、または単量体(B)同士が共重合可能な
単量体であり、重合性不飽和基を2個以上有する架橋性
単量体を必須成分とし、場合によってはその他成分とし
て重合性不飽和基1個を有する非架橋性単量体とからな
る。好ましくは架橋性単量体は単量体(B)中の50〜
100重量%であり、0〜50重量%が非架橋性単量体
である。これらの単量体(B)は、疎水性単量体である
のが好ましいが、単量体(B)の一部として親水性単量
体が含まれていてもよい。親水性単量体が含まれる場合
は単量体(B)中の好ましくは50重量%以下、より好
ましくは20重量%以下とするのが望ましい。
【0010】上記の単量体(B)のうち架橋性単量体と
しては、使用される他の単量体好ましくはN−ビニルカ
ルボン酸アミドと共重合するものであれば特に限定され
るものではないが、具体的には例えばエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートのような(ポリ)アルキレングリコールのジ(メ
タ)アクリル酸エステル;グリセリンジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
トのような多価アルコールのポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル;ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニ
ルキシレン、ジビニルナフタレンのような2個以上のビ
ニル基を有する芳香族系化合物;ジアリルエーテル、ト
リメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリス
リトールトリアリルエーテル、テトラアリロキシエタン
のようなポリアリルエーテル;N,N’−1,3−プロ
ピレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−メ
チレンビス(N−ビニルアセトアミド)のようなN,
N’−低級アルキレンビス(N−カルボン酸アミド)な
どがあげられる。多孔性共重合体粒子の物理的強度の観
点からジビニルベンゼンのような上記芳香族系ジビニル
化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレートなどが好ましい。本
発明において「(メタ)アクリ」は「アクリ」または
「メタクリ」を意味する。「アリル」はCH2=CH−
CH2−を意味する。
【0011】非架橋性単量体としては、使用される他の
単量体、好ましくはN−ビニルカルボン酸アミドと共重
合するものであれば特に限定されるものではないが、具
体的には例えばスチレン、o−、m−、p−メチルスチ
レン、クロロ−αメチルスチレン、o−クロロ−m−メ
チルスチレン、o−クロロ−p−メチルスチレン、m−
クロロ−p−メチルスチレン、p−クロロ−o−メチル
スチレン、p−クロロ−m−メチルスチレンのようなス
チレン系単量体;酢酸ビニル、酢酸アリル、プロピオン
酸ビニルのようなカルボン酸不飽和エステル系単量体;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレートのような(メタ)
アクリル酸エステル系単量体;マレイン酸、無水マレイ
ン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸さらにマレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチルのようなマレイン酸系
単量体;(メタ)アクリル酸、クロトン酸のようなカル
ボキシル基を有する単量体;アクリロニトリル;メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテル、ブチルアリルエー
テルのような不飽和エーテル系などのような非イオン性
単量体などを用いることができる。重合後、さらに官能
基を導入できる可能性が高く、応用範囲の広い重合体が
得られるという観点からは、o−、m−、p−クロロメ
チルスチレン、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、グリセリンモノメタクリレ
ートのように、クロロメチル基、エポキシ基、水酸基な
どの反応性基を有するものが好ましい。
【0012】単量体(B)として架橋性単量体を用い、
残余は非架橋性単量体を用いる。架橋性単量体は単量体
(B)の好ましくは50重量%以上であるが、両者の割
合は目的とする共重合体粒子に要求される特性により異
なる。例えば液体クロマトグラフィ用充填剤やイオン交
換樹脂のように水性媒体中で粒子を用いる場合には水溶
性を小さくし、強度を上げるために好ましくは架橋性単
量体のみを用いるかあるいは少なくとも50重量%以上
を用いる。またガス処理剤のようにガス中で用い水溶性
があまり問題にならない場合には、架橋性単量体は少な
く用いてもよい。非架橋性の単量体を少なく用いる場合
でも、疎水性の単量体を多く用いると非水溶性になり、
少なく用いると水溶性になる傾向がある。
【0013】このように単量体(B)として用いるもの
のうち疎水性の単量体と親水性の単量体(例えば、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリル酸など)の割合、架橋性の
単量体と非架橋性の単量体の割合、単量体(A)と単量
体(B)の割合などは目的とする共重合体粒子によって
選択される。一般的には単量体(A)は5〜60重量
%、単量体(B)は40〜95重量%、好ましくは単量
体(A)は10〜40重量%、単量体(B)は60〜9
0重量%である。
【0014】単量体(A)にR1、R2の選択により複数
種の単量体を用いる場合は、任意の割合で用いることが
できる。また単量体(B)に架橋性単量体と非架橋性単
量体を用いる場合も両者の割合は目的とする共重合体粒
子に応じて任意の割合で用いることができる。そして単
量体(B)の架橋性単量体及び非架橋性単量体のそれぞ
れに複数種の単量体を用いる場合もそれぞれ任意の割合
で用いることができる。このような複数種の単量体を用
いる場合、すべての単量体が単量体(A)と単量体
(B)と共重合している関係である必要はなく、全体と
して共重合体が製造されればよい。
【0015】本発明の共重合体粒子はこのような単量体
に由来する構造単位を有する共重合体またはその変性物
であって、好ましくは粒径が0.1〜2000μm、よ
り好ましくは3〜500μm、特に好ましくは5〜10
0μmの多孔性粒子である。粒子の形状は球形が好まし
いが、不定形その他の形状でもよい。この粒子の多孔性
は粒子全体に均一に形成された永久孔によるものであ
り、平均孔径2〜800nm、好ましくは2〜100n
mの永久孔が均一に形成されている。
【0016】本発明での粒径はコールターカウンター
(Coulter Counter)で測定される。本
発明において永久孔とは、ゲルが乾燥している状態でも
存在するリジッドなポリマー細孔をいう。ただし、永久
孔といえども、乾燥状態と溶液浸漬状態ではそのサイズ
は若干異なる場合がある。永久孔の孔径は、J.Chr
omedogr.,387(1987)65に記載され
ているような逆サイズ排除クロマトグラフィーの手法ま
たはBET(Brunauer−Emmett−Tel
ler)法などにより求めることができるが、本発明に
おいては特に支障がない限り、Angw.Chem.I
nt.Ed.Engl.,17、901〜908(19
78)に記載の方法に準じて平均永久孔径が測定され
る。測定に際してはまず、被測定粒子をカラムに充填し
てHPLC(High Performance Li
quid Chromatography)装置につな
ぎ、テトラヒドロフランを溶離液として、広範囲の分子
量にわたる複数の標準ポリスチレンおよびベンゼンの保
持容量を各々測定する。その結果を、Y軸に分子量M
(対数目盛にすると見やすい)、X軸に保持容量(m
l)を目盛ったグラフにプロットする。こうして得られ
た各点をなめらかに結んだ曲線を較正曲線と呼ぶ。較正
曲線から常法により排除限界点(V1,M1)を求め、こ
れとベンゼンの測定点(V2,78)を用いて、直線X
=(V1+V2)/2をグラフに記入する。この直線と較
正曲線との交点(平均細孔点と称することにする)のY
座標Mmを読み取り、この値を上記引用文献p.905
の経験式(11)と同等の次式に代入することにより、
平均細孔径φm[Å]を算出する。
【数1】φm[Å]=0.62×(Mm0.59 なお「平均細孔点」は、発明者らが定義したものであ
る。全細孔容積を100%としたとき、最小容積(ベン
ゼンがちょうどはまる大きさとする)からの積算容積が
50%になる点を意味する。この点の標準ポリスチレン
相当分子量を、それがちょうどはまる細孔の直径に換算
するために、上式を用いるのである。
【0017】従来の合成高分子粒子を多孔質にする方法
の一つとして、単量体の総量に対して1〜8重量%程度
の低架橋度の粒子を、粒子と親和性の強い溶媒と共に用
いると、粒子基材は膨潤し、その膨潤によってできた間
隙を膨潤孔として多孔質とすることができるが、溶媒の
親和性の強さの度合いによって多孔度が異なり、また溶
媒を取り除いた乾燥状態では無孔性となってしまう欠点
を有している。本発明の多孔性共重合体粒子はこのよう
な多孔質のものとは異なり、全体に均一に永久孔が形成
されたものである。
【0018】以下、本発明の多孔性共重合体粒子の製造
方法について説明する。本発明の製造方法は単量体
(A)5〜60重量%及び単量体(B)40〜95重量
%を含む単量体を、これらの単量体を溶解するが生成す
る重合体を溶解しない希釈剤に溶解した単量体溶液を、
分散安定剤を含む水性媒体中に懸濁させ、重合開始剤の
存在下に重合させ、必要により変性を行うことにより、
多孔性共重合体粒子を製造する。
【0019】このように単量体に希釈剤を混合して共重
合することにより、粒子基材を膨潤させるための溶媒の
存在の有無にかかわらず、多孔質となる永久孔を形成す
ることができる。この場合希釈剤は永久孔形成剤として
作用し、共重合体粒子を永久孔を有する多孔質にするた
めのものと考えられる。希釈剤は単量体を溶解するが重
合反応には不活性で、かつ重合体は溶解しない性質の有
機溶媒のいずれもが使用可能である。
【0020】このような希釈剤としては、例えばトルエ
ン、キシレン、ジエチルベンゼンのような芳香族炭化水
素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカンのような
飽和炭化水素類;イソアミルアルコール、ヘキシルアル
コール、オクチルアルコールのようなアルコール類;ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタンのよ
うな脂肪族ハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブ
チル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルのような脂
肪族あるいは芳香族エステル類などが用いられる。これ
らの希釈剤としての有機溶媒の添加量は単量体総重量に
対して、30〜300重量%であることが好ましい。
【0021】本発明の共重合体粒子は適当な分散安定剤
を含んだ水性媒体中で懸濁重合の方法によって製造され
るが、この場合用いられる重合開始剤は、ラジカルを発
生する公知のラジカル重合開始剤であれば特に限定され
ることはなく、一例をあげると2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)のようなアゾ系開始剤をあげること
ができ、他の例としては、t−ブチルパーオキシド、t
−アミルパーオキシド、クミルパーオキシドのようなパ
ーオキシド系開始剤、ベンゾイルパーオキシド、アセチ
ルパーオキシド、プロピオニルパーオキシドなどのアシ
ルパーオキシド系開始剤などをあげることができる。重
合開始剤の濃度は特に制限はないが、単量体に対し0.
01〜5重量%が好ましい。
【0022】重合反応は適当な分散安定剤を含んだ水性
媒体中で攪拌して単量体溶液を懸濁させて重合させる懸
濁重合の方法を適用することができる。分散安定剤とし
ては、公知のものが使用することができ、通常ゼラチ
ン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどの水溶性高分子化合物が用いられる。分散
安定剤の濃度としては、水性媒体に対して0.1〜5重
量%が好ましい。水性媒体は水を主体とする媒体であ
り、水のほかに塩類その他の水溶性成分が溶解していて
もよい。
【0023】重合反応は水性媒体中へのモノマー類の溶
解を抑制する目的で、水性媒体中に塩類を溶解して反応
させることが好ましい。このような塩類としては、塩化
ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウムなどを用
いることができる。N−ビニルカルボン酸アミド、特に
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N
−ビニルプロピオンアミドなどは、水への溶解性が高い
ので、溶解を抑制するためには塩類を高濃度で使用する
ことが好ましい。使用する塩類及びその濃度は特に限定
されるものではないが、使用する塩類により溶解度に違
いがあるため、水性媒体に対して例えば塩化ナトリウム
であれば0.1〜15重量%さらに塩化カルシウムであ
れば1〜40重量%溶解して使用することが好ましい。
【0024】分散安定剤及び塩類を含んだ水性分散媒相
と、単量体(A)及び単量体(B)を含む単量体を希釈
剤と混合し重合開始剤を溶解させた有機溶媒相との混合
前の重量比(以下、「液比」と称することがある)は、
大きすぎるとN−ビニルカルボン酸アミドは水への溶解
性が高いので、水性分散媒相へ分配するために収率が低
下する。また液比が小さすぎると有機溶媒相の懸濁分散
が不安定になる。このため水性分散媒相対有機溶媒相の
液比は、2:1〜10:1が好ましい。
【0025】重合反応は窒素置換後、通常の攪拌下で4
0〜100℃に加熱し、大気圧下で5〜16時間反応を
行うことが好ましい。攪拌により前記有機溶媒相は球状
の粒子となって水性媒体中に分散し、反応が進行する。
このときそれぞれの粒子は希釈剤を含んだ状態で重合が
行われ、重合体が網状に成長するため、後で希釈剤を除
去すると、多数の永久孔が均一に形成され、多孔性の粒
子が得られる。
【0026】反応後の粒子の分離は濾過等により容易に
分離することができ、また希釈剤の除去は加熱、乾燥等
により容易に行うことができる。こうして得られる多孔
性共重合体粒子は単量体(A)に由来する構造単位と単
量体(B)に由来する構造単位がランダムに重合して多
孔性となっており、単量体(B)の架橋性単量体の重合
により架橋構造となっている。このような多孔性共重合
体粒子はそのまま使用することができるほか、変性によ
り例えば官能基を結合させ、変性物粒子として使用する
こともできる。変性の方法として例えば、単量体(A)
に由来する構造単位中のアミド結合を強酸または強アル
カリを用いて加水分解することにより、両イオン性を粒
子に付与することが可能である。また、これによって生
じたアミノ基、カルボキシル基の一方を不活性化するこ
とにより、カチオン交換能、アニオン交換能を粒子に持
たせることも可能である。
【0027】本発明の多孔性共重合体粒子は吸着剤、充
填剤などとして使用できる。例えば、その特性に応じ
て、固相抽出用充填剤、クロマトグラフィ用充填剤、高
性能イオン交換樹脂、電子写真用のトナー、液晶表示板
ギャップ調節剤、免疫診断用担体、ドラッグデリバリー
担体、化粧品及び塗料用の充填剤等の用途に利用するこ
とができる。具体的には、本発明の充填剤をリザーバー
に充填することにより、固相抽出用カートリッジカラム
を作ることができる。リザーバーは有機溶媒に不溶性
で、試料の抽出または濃縮作業中に充填剤が漏れ出たり
しなければよく、その材質と形は特に限定されない。リ
ザーバーの例としては、材質がポリプロピレン、ポリエ
チレンなどで、容積1〜50ml、好ましくは2〜10
0mlの注射筒型シリンジであって、樹脂製のフィルタ
ーがセットされたものをあげることができる。また、充
填剤のリザーバーへの充填量は、粒子のかさ密度、試料
の濃縮量により適宜決められるが、例えばリザーバー容
積が6mlの場合では、100〜2000mg、好まし
くは300〜1000mgが好ましい。また、本発明の
充填剤を適当な空カラムに充填することにより、液体ク
ロマトグラフィー用カラムを作ることができる。空カラ
ムは有機溶媒に不溶性で、液体クロマトグラフィー作業
中に充填剤が漏れ出たりしなければよく、その材質と形
は特に限定されない。空カラムの例としては、材質がス
テンレス、ポリエチルエーテルケトンなどで、内径2〜
20mm、長さ10〜300mmの円筒状パイプであっ
て、フィルターと配管接続部を備えたエンドフィッティ
ングが両端に接続できるものをあげることができる。充
填は通常の方法に従い、空カラムの両端に隙間ができな
いように充填剤の量と充填条件を調節する。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1〜4 窒素ガス雰囲気下300mlのセパラブルフラスコに1
00gの脱イオン水を入れ、表1に示す割合で分散安定
剤、塩類を溶解した。一方20gの単量体を表1に示す
割合で混合し、さらに希釈剤を表1に示す割合で混合
し、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.2gを溶解し、前記セパラ
ブルフラスコに入れた。そしてセパラブルフラスコを水
浴中に入れ、毎分150回転で攪拌しながら60℃へ昇
温し、6時間反応を行った。冷却後、生成したポリマー
をNo.101の濾紙を用い濾別した。顕微鏡で観察し
た結果、生成した共重合体粒子は球状であり、コールタ
ーカウンターによる粒径の範囲は表1に示すとおりであ
った。
【0029】
【表1】
【0030】表1の注 NVA:N−ビニルアセトアミド DVB:ジビニルベンゼン EGDM:エチレングリコールジメタクリレート DBP:フタル酸ジブチル PVA:ポリビニルアルコール 希釈剤の%は単量体に対する、分散安定剤及び塩類の%
は脱イオン水に対する各々重量%である。
【0031】生成した共重合体粒子を、濾別し温水、ア
セトンで順次洗浄し、分散安定剤、塩類、希釈剤を取り
除いた後乾燥した。得られた共重合体粒子を、NIPPON P
NEUMATIC MFG社製、MINI CLASSIFIERを用いて30〜6
0μmの粒度に調整した。粒度調整された共重合体粒子
を内径4.6mm、長さ15cmの液体クロマトグラフ
ィ用ステンレスカラムに充填した。このカラムを用い移
動相にテトラヒドロフラン、流速0.33ml/mi
n、検出測定波長254nmの条件で、昭和電工(株)
製スタンダードポリスチレンの平均分子量各々2400
000、1070000、460000、15600
0、66000、28500、11600、7000、
5050、3250、2450、1680、1320、
980、580のもの、さらにベンゼンを注入し各々の
溶出時間を測定した。得られた各々の溶出時間から、Is
tvan Halasz, Kornel Martin, Angew. Chem.Int. Ed, E
ngl. 17, 901-908 (1978)の方法により求めた平均
永久孔径は表1に示すとおりであった。
【0032】実施例5 破砕したN−ビニルアセトアミド(昭和電工株式会社
製)300gを、純度80重量%のジビニルベンゼン
(三共化成株式会社製、DVB−H)825g、エチレ
ングリコールジメタクリレート375g、トルエン12
30g、2−エチルヘキサノール270gの混合液に溶
解し、次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)40gを溶解して、油相を調製した。
一方、塩化カルシウム2700gと塩化ナトリウム36
0gの水(6 liter)溶液をゆっくりと撹拌しておき、
そこへポリビニルアルコール(クラレ株式会社製、クラ
レポバール、PVA−224)90gと亜硝酸ナトリウ
ム0.2gの水(3 liter)溶液を少しずつ加えて混合
し、水相を調製した。20 literのステンレス製容器内
で上記油相と上記水相を混合し、微粒子化用の撹拌翼を
付けた撹拌装置を用いて400rpmで40分間撹拌す
ることにより、油滴の最大粒径が100μmになるよう
に調製した。次いで撹拌翼を通常撹拌用のものに交換
し、150rpmで撹拌しながら、70℃で6時間反応
を行った。生成した架橋共重合体粒子を濾取し、70℃
の温水90 liter、次いでアセトン15 literで洗浄し
た後、ステンレス製バットに広げて風乾し、さらに70
℃で24時間減圧乾燥した。得られた粒子を、風力分級
装置を用いてコールターカウンターによる粒径が20〜
40μmに分級し、実施例1〜4と同様にして求めた平
均永久孔径は6.2nmであり、これを固相抽出用充填
剤とした。この充填剤を、底にポリエチレン製フィルタ
ーがセットされた固相抽出用カートリッジ(ユニフレッ
クス社製、6ml)に500mg充填し、上から別のポ
リエチレン製フィルターで栓をして、固相抽出用カート
リッジカラムとした。この固相抽出用カートリッジカラ
ムについて、以下の手順で、湿潤状態及び乾燥状態での
試薬回収率を測定し、得られた結果は表2に示すとおり
であった。通液速度は、マニホールドの減圧度を変化さ
せることにより調節した。
【0033】[湿潤状態での回収率測定] (1) 固相抽出用カートリッジカラムを、吸引マニホ
ールドにセットする。 (2) メタノール5mlを5ml/minで通液す
る。 (3) 水5mlを5ml/minで通液する。 (4) 20mMリン酸緩衝液(pH7)に溶解した1
0μg/mlの試料溶液5mlを、5ml/minで通
液する。 (5) 20mMリン酸緩衝液(pH7)5mlを5m
l/minで通液する。 (6) メタノール5mlを、5ml/minで通液
し、溶出液を回収する。 (7) 回収した溶出液に内部標準物質を加え、この2
0μlをHPLCで分析することにより、溶出液中に含
まれる試料を定量する。 (8) (7)での定量値の、初期値(試料濃度×5m
l)に対する百分率を求め、回収率とする。
【0034】[乾燥状態での回収率測定] (1) 固相抽出用カートリッジカラムを、吸引マニホ
ールドにセットする。 (2) メタノール5mlを5ml/minで通液す
る。 (3) メタノールが充填剤の上端に到達した後10分
間、減圧度を10mmHgに維持して、充填剤を乾燥さ
せる。 (4) 20mMリン酸緩衝液(pH7)に溶解した1
0μg/mlの試料溶液5mlを、5ml/minで通
液する。 (5) 20mMリン酸緩衝液(pH7)5mlを5m
l/minで通液する。 (6) メタノール5mlを5ml/minで通液し、
溶出液を回収する。 (7) 回収した溶出液に内部標準物質を加え、この2
0μlをHPLCで分析することにより、溶出液中に含
まれる試料を定量する。 (8) (7)での定量値の、初期値(試料濃度×5m
l)に対する百分率を求め、回収率とする。
【0035】比較例1 単量体として、純度80重量%のジビニルベンゼン82
5g、エチレングリコールジメタクリレート675gを
用いた以外は、実施例5と同様の方法で合成、充填、回
収率の測定を行い、得られた結果は表2に示すとおりで
あった。実施例5と比較して、湿潤状態での回収率は若
干低い程度であったが、乾燥状態での回収率は顕著に低
かった。
【0036】
【表2】
【0037】実施例6 油相と水相の混合物を高速分散機(ホモジナイザー)に
かけ、回転数と分散時間を調節することにより、油滴の
最大粒径が5μmになるように調整した以外は、実施例
5と同様な方法で反応、濾過、洗浄、乾燥を行った。得
られた粒子を、風力分級装置を用いて粒径3〜8μmに
分級し、実施例1〜4と同様にして求めた平均永久孔径
は6.2nmであり、これを液体クロマトグラフィー用
充填剤とした。この充填剤を、内径4.6mm×長さ1
50mmのステンレス製カラムにスラリー法で充填し、
以下のHPLC測定条件で疎水性崩壊試験を行った。試
験開始前の封入溶媒は、アセトニトリル:水=5:95
(v/v)であった。 [HPLC測定条件] 移動相:水 流速:1.0ml/min 検出:UV 254nm 温度:40℃ 試料:チミン 通液1時間後の保持時間をt0、通液35時間後の保持
時間をtとするとき、t/t0=0.98であった。膨
潤孔がある程度親水性なので、その中のアセトニトリル
はすみやかに水と置き換わり、膨潤孔のサイズに変化が
生ぜず、その結果、疎水性吸着に関与する細孔表面積
が、常に一定に保たれたものと考えられる。
【0038】比較例2 油相と水相の混合物を高速分散機(ホモジナイザー)に
かけ、回転数と分散時間を調節することにより、油滴の
最大粒径が5μmになるように調整した以外は、比較例
1と同様の方法で反応、濾過、洗浄、乾燥を行った。得
られた粒子を、風力分級装置を用いて平均粒径4μmに
分級し、液体クロマトグラフィー用充填剤とした。この
充填剤を、内径4.6mm×長さ150mmのステンレ
ス製カラムにスラリー法で充填し、実施例6と同じ方法
で疎水性崩壊試験を行った。通液1時間後の保持時間を
0、通液35時間後の保持時間をtとするとき、t/
0=0.23であった。膨潤孔が本質的に疎水性なの
で、その中のアセトニトリルは水と置き換わりにくく、
アセトニトリルの濃度が限界以下になると、膨潤孔の崩
壊(萎縮)が起こり、その結果、疎水性吸着に関与する
細孔表面積が、時間の経過とともに減少したものと考え
られる。
【0039】
【発明の効果】本発明の多孔性共重合体粒子は、単量体
(A)と単量体(B)に由来する構造単位を有し、多孔
構造を有するため、親水性と疎水性を併せ持つ複合的な
性能を有し、多孔性で機械的強度に優れ、粒子の状態で
の使用に適し、汎用性を有する多孔性共重合体粒子を得
ることができる。
【0040】本発明の多孔性共重合体粒子の製造方法は
単量体(A)と単量体(B)を希釈剤に溶解して水性媒
体中で懸濁重合するようにしたので上記のような多孔性
共重合体粒子を効率よく製造することができる。また、
本発明の共重合体粒子は、さらに化学反応により、表面
にビニルアミン単位を持つ反応性粒子に変えることがで
きるので、各種の機能性物質を担持させて高機能の粒子
として利用することができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で示されるN−ビニルカルボン
    酸アミドから選ばれる単量体(A)に由来する構造単位
    5〜60重量%、及び架橋性単量体を含む共重合可能な
    単量体(B)に由来する構造単位40〜95重量%を含
    む共重合体またはその変性物の粒子であることを特徴と
    する多孔性共重合体粒子。 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
    子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、またはメ
    チル基もしくはエチル基で置換されたフェニル基であ
    る。)
  2. 【請求項2】 式(I)中のR2が水素原子、メチル基
    またはエチル基である請求項1に記載の多孔性共重合体
    粒子。
  3. 【請求項3】 単量体(A)がN−ビニルアセトアミド
    である請求項1に記載の多孔性共重合体粒子。
  4. 【請求項4】 共重合体が単量体(A)に由来する構造
    単位10〜40重量%及び単量体(B)に由来する構造
    単位60〜90重量%からなることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の多孔性共重合体粒子。
  5. 【請求項5】 粒径が0.1〜2000μmである請求
    項1ないし4のいずれかに記載の多孔性共重合体粒子。
  6. 【請求項6】 共重合体粒子が平均孔径2〜800nm
    の永久孔を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の
    多孔性共重合体粒子。
  7. 【請求項7】 共重合体粒子が平均孔径2〜100nm
    の永久孔を有する請求項6に記載の多孔性共重合体粒
    子。
  8. 【請求項8】 単量体(B)が架橋性単量体を50〜1
    00重量%含む単量体である請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の多孔性共重合体粒子。
  9. 【請求項9】 式(I)で示されるN−ビニルカルボン
    酸アミドから選ばれる単量体(A)5〜60重量%、及
    び架橋性単量体を含む共重合可能な単量体(B)40〜
    95重量%を含む単量体を、これらの単量体を溶解する
    が生成する重合体を溶解しない希釈剤に溶解した単量体
    溶液を、分散安定剤を含む水性媒体中に懸濁させ、重合
    開始剤の存在下に重合させ、必要により変性を行うこと
    を特徴とする多孔性共重合体粒子の製造方法。 【化2】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
    子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、またはメ
    チル基もしくはエチル基で置換されたフェニル基であ
    る。)
  10. 【請求項10】 式(I)中のR2が水素原子、メチル
    基またはエチル基である請求項9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 単量体(A)がN−ビニルアセトアミ
    ドである請求項9に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 単量体(A)を10〜40重量%及び
    単量体(B)を60〜90重量%使用することを特徴と
    する請求項9ないし11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 単量体(B)が架橋性単量体を50〜
    100重量%含む単量体である請求項9ないし12のい
    ずれかに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 水性媒体が塩類を含む請求項9ないし
    13のいずれかに記載の製造方法。
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