JP2000164267A - ケーブル接続部形成方法 - Google Patents
ケーブル接続部形成方法Info
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- JP2000164267A JP2000164267A JP10353854A JP35385498A JP2000164267A JP 2000164267 A JP2000164267 A JP 2000164267A JP 10353854 A JP10353854 A JP 10353854A JP 35385498 A JP35385498 A JP 35385498A JP 2000164267 A JP2000164267 A JP 2000164267A
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- coating material
- wiring cable
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 配線ケーブルと他の電気部材との接続部にお
ける防水性を高める。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製の被覆材を有する配線ケ
ーブル8と他の電気部材(電球ソケットや他のケーブ
ル)との接続部分を金型内に配置して、溶融したモール
ド材を注入する。そしてモールド材をその溶融温度が被
覆材より高い熱可塑性樹脂とすることにより、被覆材の
表面部分を容易に溶融させることができ、それによって
被覆材とモールド材を強固に溶着する。そして冷却した
モールド材は電球ソケット1等の本体2を形成する。
ける防水性を高める。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製の被覆材を有する配線ケ
ーブル8と他の電気部材(電球ソケットや他のケーブ
ル)との接続部分を金型内に配置して、溶融したモール
ド材を注入する。そしてモールド材をその溶融温度が被
覆材より高い熱可塑性樹脂とすることにより、被覆材の
表面部分を容易に溶融させることができ、それによって
被覆材とモールド材を強固に溶着する。そして冷却した
モールド材は電球ソケット1等の本体2を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂製の被
覆材を有する配線ケーブルと他の電気部材との接続部分
をインサート成形してケーブル接続部を形成する方法に
関する。
覆材を有する配線ケーブルと他の電気部材との接続部分
をインサート成形してケーブル接続部を形成する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】道路工事や建物の建築現場などにおいて
は、作業エリアを照明するために多数の電球を並べて点
灯することが多い。各電球はそれぞれ電球ソケットの差
込部に差し込まれて点灯されるが、それらの電球ソケッ
トは筒状の本体と、その本体内部に設けられた電球の差
込部を備えており、配線ケーブルの端部が本体を貫通さ
れその芯線が端子部に接続される。
は、作業エリアを照明するために多数の電球を並べて点
灯することが多い。各電球はそれぞれ電球ソケットの差
込部に差し込まれて点灯されるが、それらの電球ソケッ
トは筒状の本体と、その本体内部に設けられた電球の差
込部を備えており、配線ケーブルの端部が本体を貫通さ
れその芯線が端子部に接続される。
【0003】このような電球ソケットは一般に、熱硬化
製の樹脂成形体よりなり、内部に口金が装着される。そ
して、配線ケーブルの先端をソケットにネジ止めすると
共に、それらの外周に防水用のゴム成形体を被嵌するも
のが存在した。また、ケーブルコネクタとして防水型の
もので、そのプラグ差し込み用金具をケーブルの先端に
止着し、それらをインサートした熱可塑性樹脂成形体の
ものも存在した。公知のそのインサート成形法は、塩化
ビニールで被覆された配線ケーブルの先端被覆をはぎ取
り、そこの芯線を金属製の差込部に接続したものを金型
内に配置し、ケーブルと同一材料の塩化ビニールを溶融
させ、それを金型内に注入する。そして塩化ビニールが
冷却すると差込部および配線ケーブル端部を一体的に埋
設した状態の本体が形成され、それによってコネクタを
完成する。また、前記コネクタ同様に電球ソケットにそ
の差し込み金具をインサート成形することも考えられ
る。
製の樹脂成形体よりなり、内部に口金が装着される。そ
して、配線ケーブルの先端をソケットにネジ止めすると
共に、それらの外周に防水用のゴム成形体を被嵌するも
のが存在した。また、ケーブルコネクタとして防水型の
もので、そのプラグ差し込み用金具をケーブルの先端に
止着し、それらをインサートした熱可塑性樹脂成形体の
ものも存在した。公知のそのインサート成形法は、塩化
ビニールで被覆された配線ケーブルの先端被覆をはぎ取
り、そこの芯線を金属製の差込部に接続したものを金型
内に配置し、ケーブルと同一材料の塩化ビニールを溶融
させ、それを金型内に注入する。そして塩化ビニールが
冷却すると差込部および配線ケーブル端部を一体的に埋
設した状態の本体が形成され、それによってコネクタを
完成する。また、前記コネクタ同様に電球ソケットにそ
の差し込み金具をインサート成形することも考えられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来より行わ
れているコネクタ等のインサート成形法は、配線ケーブ
ルの外側被覆材や芯線の被覆材と同種のモールド材を使
用して成形しているので、そのケーブル被覆材とモール
ド材の間が溶着せず、そのためそれらの間に生じる微細
な隙間を通って外部から水が浸入するおそれがあり、防
水性の点で問題があった。さらにケーブル被覆材とモー
ルド材の間が溶着しないので、配線ケーブルと本体間に
外部から引張応力が加わると、配線ケーブルが本体から
引き抜かれるおそれもあった。一方、配線ケーブル相互
の接続部分は通常絶縁テープをその周囲に巻き付ける
か、または絶縁性のよいパテ材等を使用して絶縁処理を
行っている。しかしいずれの方法を採用しても手間がか
かり、絶縁性にバラツキを生じていた。そこで本発明は
このような種々の問題を解決するケーブル接続部の形成
方法を提供することを課題とするものである。
れているコネクタ等のインサート成形法は、配線ケーブ
ルの外側被覆材や芯線の被覆材と同種のモールド材を使
用して成形しているので、そのケーブル被覆材とモール
ド材の間が溶着せず、そのためそれらの間に生じる微細
な隙間を通って外部から水が浸入するおそれがあり、防
水性の点で問題があった。さらにケーブル被覆材とモー
ルド材の間が溶着しないので、配線ケーブルと本体間に
外部から引張応力が加わると、配線ケーブルが本体から
引き抜かれるおそれもあった。一方、配線ケーブル相互
の接続部分は通常絶縁テープをその周囲に巻き付ける
か、または絶縁性のよいパテ材等を使用して絶縁処理を
行っている。しかしいずれの方法を採用しても手間がか
かり、絶縁性にバラツキを生じていた。そこで本発明は
このような種々の問題を解決するケーブル接続部の形成
方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載の発明は、熱可塑性樹脂製の被覆材を有する
配線ケーブルと他の電気部材との接続部分をインサート
成形してケーブル接続部を形成する方法である。そし
て、前記接続部分を金型内に配置し、被覆材より溶融温
度が高く且つ硬度の大きい熱可塑性樹脂を溶融状態でモ
ールド材として前記金型内に注入し、被覆材をその表面
部分のみを溶融させてモールド材と溶着させることを特
徴とするものである。
項1に記載の発明は、熱可塑性樹脂製の被覆材を有する
配線ケーブルと他の電気部材との接続部分をインサート
成形してケーブル接続部を形成する方法である。そし
て、前記接続部分を金型内に配置し、被覆材より溶融温
度が高く且つ硬度の大きい熱可塑性樹脂を溶融状態でモ
ールド材として前記金型内に注入し、被覆材をその表面
部分のみを溶融させてモールド材と溶着させることを特
徴とするものである。
【0006】上記方法によれば、モールド材の溶融温度
が配線ケーブルの被覆材の溶融温度より高いので、イン
サート成形に際して配線ケーブルの被覆材の表面部分を
容易に溶融させることが可能であり、そのためモールド
材と被覆材間を充分に溶着することができる。したがっ
てそれらの間に隙間を生じることがないので防水性に優
れた接続部を形成することができる。また一般に配線ケ
ーブルの被覆材は可撓性を確保するため軟質の材料が使
用されるが、モールド材の硬度を被覆材より高くするこ
とにより、成形物の機械的強度を高めることができる。
が配線ケーブルの被覆材の溶融温度より高いので、イン
サート成形に際して配線ケーブルの被覆材の表面部分を
容易に溶融させることが可能であり、そのためモールド
材と被覆材間を充分に溶着することができる。したがっ
てそれらの間に隙間を生じることがないので防水性に優
れた接続部を形成することができる。また一般に配線ケ
ーブルの被覆材は可撓性を確保するため軟質の材料が使
用されるが、モールド材の硬度を被覆材より高くするこ
とにより、成形物の機械的強度を高めることができる。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のケーブル接続部形成方法の実施の形態であっ
て、配線ケーブルの外側被覆材および芯線の被覆材がポ
リ塩化ビニルであり、モールド材が硬質のポリスチレン
であることを特徴とするものである。配線ケーブルの被
覆材として一般に使用される軟質なポリ塩化ビニルに対
して、モールド材をこのような硬質のポリスチレンとす
ることにより、成形が容易な上に、確実に防水性を高め
ることが可能となる。
に記載のケーブル接続部形成方法の実施の形態であっ
て、配線ケーブルの外側被覆材および芯線の被覆材がポ
リ塩化ビニルであり、モールド材が硬質のポリスチレン
であることを特徴とするものである。配線ケーブルの被
覆材として一般に使用される軟質なポリ塩化ビニルに対
して、モールド材をこのような硬質のポリスチレンとす
ることにより、成形が容易な上に、確実に防水性を高め
ることが可能となる。
【0008】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載のケーブル接続部形成方法の実
施の形態であって、他の電気部材が電球ソケットまたは
配線ケーブルであることを特徴とするものである。この
方法によって形成された電球ソケットは高い防水性を有
すると共に、電球ソケット本体においては高い機械的強
度を有する。またこの方法によって形成された配線ケー
ブル相互の接続部は、高い防水性および配線ケーブルに
対する引き抜きや押圧力等に対する高い抵抗力を有す
る。
1または請求項2に記載のケーブル接続部形成方法の実
施の形態であって、他の電気部材が電球ソケットまたは
配線ケーブルであることを特徴とするものである。この
方法によって形成された電球ソケットは高い防水性を有
すると共に、電球ソケット本体においては高い機械的強
度を有する。またこの方法によって形成された配線ケー
ブル相互の接続部は、高い防水性および配線ケーブルに
対する引き抜きや押圧力等に対する高い抵抗力を有す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は本発明の方法によって形成され
た電球ソケットおよび配線ケーブル相互の接続部の1例
を示す断面図、図2は形成された電球ソケットの外観斜
視図である。これらの図において、電球ソケット1は筒
状の本体2を備え、本体2の内部に電球を差し込むため
の差込部3が設けられると共に、本体2の外周部にリン
グ状に突出したフランジ4と、該フランジ4から差し込
み側に所定の間隔だけ離れて一対のバネ性を有する掛合
部5が設けられる。
により説明する。図1は本発明の方法によって形成され
た電球ソケットおよび配線ケーブル相互の接続部の1例
を示す断面図、図2は形成された電球ソケットの外観斜
視図である。これらの図において、電球ソケット1は筒
状の本体2を備え、本体2の内部に電球を差し込むため
の差込部3が設けられると共に、本体2の外周部にリン
グ状に突出したフランジ4と、該フランジ4から差し込
み側に所定の間隔だけ離れて一対のバネ性を有する掛合
部5が設けられる。
【0010】差込部3は通常の白熱電球をねじ込んで差
し込めるように、その内周面には所定ピッチの螺旋状の
ネジ部6が形成される。また差込部3の底部はネジ部6
と電気的に絶縁された端子部7が設けられ、その端子部
7とネジ部6にそれぞれ配線ケーブル8の芯線9の端部
がハンダ付け等により接続される。一対の芯線9および
それから延長する配線ケーブル8は、本体2の首部から
軸方向に一体的に突出して設けられた延長部10から外
部に引き出される。この例ではフランジ4をリング状と
したが、フランジ4は必ずしもリング状である必要はな
く、例えば本体2の周方向に沿って所定間隔で複数の突
起片を設けて構成してもよい。
し込めるように、その内周面には所定ピッチの螺旋状の
ネジ部6が形成される。また差込部3の底部はネジ部6
と電気的に絶縁された端子部7が設けられ、その端子部
7とネジ部6にそれぞれ配線ケーブル8の芯線9の端部
がハンダ付け等により接続される。一対の芯線9および
それから延長する配線ケーブル8は、本体2の首部から
軸方向に一体的に突出して設けられた延長部10から外
部に引き出される。この例ではフランジ4をリング状と
したが、フランジ4は必ずしもリング状である必要はな
く、例えば本体2の周方向に沿って所定間隔で複数の突
起片を設けて構成してもよい。
【0011】バネ性を有する掛合部5は本体2の外周部
の一部を半径方向外側に剥離させて形成した断面が略三
角形の爪状物からなり、外側から押圧することにより中
心方向へ押し付けられ、その押圧力を取り除くと元の形
状に戻る特性を有する。この掛合部5は少なくとも1片
あればよく、3片以上周方向に沿って設けることもでき
る。またこのように本体2と爪状の掛合部5を一体的に
設けることもできる。なおこのようなバネ性を有する掛
合部5や前記フランジ部4は、場合によっては省略する
こともできる。
の一部を半径方向外側に剥離させて形成した断面が略三
角形の爪状物からなり、外側から押圧することにより中
心方向へ押し付けられ、その押圧力を取り除くと元の形
状に戻る特性を有する。この掛合部5は少なくとも1片
あればよく、3片以上周方向に沿って設けることもでき
る。またこのように本体2と爪状の掛合部5を一体的に
設けることもできる。なおこのようなバネ性を有する掛
合部5や前記フランジ部4は、場合によっては省略する
こともできる。
【0012】一般に使用される配線ケーブル8は、外側
の被覆材および芯線9の絶縁被覆材として、ポリ塩化ビ
ニルのような比較的融点の低い軟質な熱可塑性樹脂を使
用することが多く、その溶融温度は180℃程度、硬度
は65°〜85°程度の範囲のものである。本発明にお
ける本体2の材料、すなわちモールド材は、配線ケーブ
ル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材より溶融温度が
高く且つ硬度の高い熱可塑性樹脂を使用する。例えば配
線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材が上記
のように軟質のポリ塩化ビニルである場合は、本体2の
モールド材として硬質のポリブチレンテレフタレート
(以下、PBT)を使用する。硬質のPBTの溶融温度
は270℃程度でありポリ塩化ビニルより高く、且つ硬
度も大きい材料が選ばれる。
の被覆材および芯線9の絶縁被覆材として、ポリ塩化ビ
ニルのような比較的融点の低い軟質な熱可塑性樹脂を使
用することが多く、その溶融温度は180℃程度、硬度
は65°〜85°程度の範囲のものである。本発明にお
ける本体2の材料、すなわちモールド材は、配線ケーブ
ル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材より溶融温度が
高く且つ硬度の高い熱可塑性樹脂を使用する。例えば配
線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材が上記
のように軟質のポリ塩化ビニルである場合は、本体2の
モールド材として硬質のポリブチレンテレフタレート
(以下、PBT)を使用する。硬質のPBTの溶融温度
は270℃程度でありポリ塩化ビニルより高く、且つ硬
度も大きい材料が選ばれる。
【0013】次に、本体2を差込部3や配線ケーブル8
の端部と共にインサート成形により作る方法を説明す
る。先ず差込部3に芯線9の端部を接続した状態で配線
ケーブル8の端部共々金型内にセットする。その際、金
型温度は通常の成形温度より低い範囲、例えば常温付近
にしておく。次いで射出成形機により溶融モールド材を
金型内に注入する。すると溶融ポリスチレンからの熱伝
導により配線ケーブルの外側被覆材や芯線の被覆材はそ
の表面が僅かに溶解していく。しかし、最初に金型の温
度を常温付近などの低温領域にしておくと、注入したモ
ールド材は急速に冷却され、被覆材はその表面から所定
の深さまで溶解後に冷却を始めるのでそれ以上の溶解は
停止される。そのため芯線9の絶縁性を維持した状態
で、配線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材
とモールド材は互いに強固に溶着し、差込部3もモール
ド材と強固に結合される。なおモールド材の冷却速度は
金型の重量とキャビティ容積の比率により変化できるの
で、被覆材の溶融を表面から所定の深さまでとする条件
を実験により定めることができる。
の端部と共にインサート成形により作る方法を説明す
る。先ず差込部3に芯線9の端部を接続した状態で配線
ケーブル8の端部共々金型内にセットする。その際、金
型温度は通常の成形温度より低い範囲、例えば常温付近
にしておく。次いで射出成形機により溶融モールド材を
金型内に注入する。すると溶融ポリスチレンからの熱伝
導により配線ケーブルの外側被覆材や芯線の被覆材はそ
の表面が僅かに溶解していく。しかし、最初に金型の温
度を常温付近などの低温領域にしておくと、注入したモ
ールド材は急速に冷却され、被覆材はその表面から所定
の深さまで溶解後に冷却を始めるのでそれ以上の溶解は
停止される。そのため芯線9の絶縁性を維持した状態
で、配線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材
とモールド材は互いに強固に溶着し、差込部3もモール
ド材と強固に結合される。なおモールド材の冷却速度は
金型の重量とキャビティ容積の比率により変化できるの
で、被覆材の溶融を表面から所定の深さまでとする条件
を実験により定めることができる。
【0014】なおバネ性を有する掛合部5の部分はアン
ダーカット部を有するが、このようなアンダーカット部
の成形は金型成形の分野で周知であるので、ここではそ
の説明を省略する。上記のように、配線ケーブル8の外
側被覆材や芯線9の絶縁被覆材より溶融温度が高く硬度
の大きい熱可塑性樹脂材料を本体材料として使用しイン
サート成形して得られた電球ソケット1は、本体2と配
線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材との間
が強固に溶着結合されるので、両材料間に剥離等による
間隙を生じるおそれがなく防水性に優れている。しかも
本体2は硬質な材料で形成されるので、機械的強度も高
い。
ダーカット部を有するが、このようなアンダーカット部
の成形は金型成形の分野で周知であるので、ここではそ
の説明を省略する。上記のように、配線ケーブル8の外
側被覆材や芯線9の絶縁被覆材より溶融温度が高く硬度
の大きい熱可塑性樹脂材料を本体材料として使用しイン
サート成形して得られた電球ソケット1は、本体2と配
線ケーブル8の外側被覆材や芯線9の絶縁被覆材との間
が強固に溶着結合されるので、両材料間に剥離等による
間隙を生じるおそれがなく防水性に優れている。しかも
本体2は硬質な材料で形成されるので、機械的強度も高
い。
【0015】上記の電球ソケット1のフランジ部4と掛
合部5の間隔は目的に合わせて変えることができる。例
えば電球ソケット1に電球傘を取り付けたい場合には、
その間隔を電球傘の首部の厚みに適合する値とする。そ
して電球ソケットの差込部3側を電球傘の首部に挿入
し、掛合部5のバネ性を利用してそれを中心方向に押し
つけながら通過させ、フランジ部4と掛合部5の間に首
部を挟むようにして電球傘をワンタッチで電球ソケット
1に支持させることができる。また電球傘を電球ソケッ
ト1から取り外す場合には、差込部3側から手で掛合部
5を押さえつけた状態で電球傘を反対側から取り出せば
よい。
合部5の間隔は目的に合わせて変えることができる。例
えば電球ソケット1に電球傘を取り付けたい場合には、
その間隔を電球傘の首部の厚みに適合する値とする。そ
して電球ソケットの差込部3側を電球傘の首部に挿入
し、掛合部5のバネ性を利用してそれを中心方向に押し
つけながら通過させ、フランジ部4と掛合部5の間に首
部を挟むようにして電球傘をワンタッチで電球ソケット
1に支持させることができる。また電球傘を電球ソケッ
ト1から取り外す場合には、差込部3側から手で掛合部
5を押さえつけた状態で電球傘を反対側から取り出せば
よい。
【0016】次に本発明のケーブル接続部の形成方法を
配線ケーブル相互の接続部分に適用する場合について説
明する。図1の例は前述した電球ソケット1からの配線
ケーブル8を幹線用の配線ケーブル8aからの分岐配線
とするように接続するものである。電球ソケット1から
の配線ケーブル8と幹線用の配線ケーブル8aは同種の
ものであり、1本の配線ケーブル8の端部と2本の配線
ケーブル8aの端部のそれぞれの芯線9と9aが相互に
接続され、その周囲をモールド材で固めた保護層11に
よって外部から絶縁されている。上記接続部を形成する
には、先ず芯線9と9aを相互に接続した状態でその部
分を金型内に配置し、次いで前述した電球ソケット1と
同様にインサート成形を行えばよい。その際、例えば配
線ケーブル8、8aの外側被覆材や芯線9、9aの絶縁
被覆材が軟質のポリ塩化ビニルである場合は、保護層1
1を形成するモールド材として硬質のポリスチレンを使
用することが好ましい。
配線ケーブル相互の接続部分に適用する場合について説
明する。図1の例は前述した電球ソケット1からの配線
ケーブル8を幹線用の配線ケーブル8aからの分岐配線
とするように接続するものである。電球ソケット1から
の配線ケーブル8と幹線用の配線ケーブル8aは同種の
ものであり、1本の配線ケーブル8の端部と2本の配線
ケーブル8aの端部のそれぞれの芯線9と9aが相互に
接続され、その周囲をモールド材で固めた保護層11に
よって外部から絶縁されている。上記接続部を形成する
には、先ず芯線9と9aを相互に接続した状態でその部
分を金型内に配置し、次いで前述した電球ソケット1と
同様にインサート成形を行えばよい。その際、例えば配
線ケーブル8、8aの外側被覆材や芯線9、9aの絶縁
被覆材が軟質のポリ塩化ビニルである場合は、保護層1
1を形成するモールド材として硬質のポリスチレンを使
用することが好ましい。
【0017】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載のケーブル
接続部形成方法によれば、モールド材の溶融温度が配線
ケーブルの被覆材の溶融温度より高いので、インサート
成形に際して配線ケーブルの被覆材の表面部分を容易に
溶融させることが可能であり、そのためモールド材と被
覆材間を充分に溶着することができる。したがってそれ
らの間に隙間を生じることがないので防水性に優れた接
続部を形成することができる。また一般に配線ケーブル
の被覆材は可撓性を確保するため軟質の材料が使用され
るが、モールド材の硬度を被覆材より高くすることによ
り、成形物の機械的強度を高めることができる。
接続部形成方法によれば、モールド材の溶融温度が配線
ケーブルの被覆材の溶融温度より高いので、インサート
成形に際して配線ケーブルの被覆材の表面部分を容易に
溶融させることが可能であり、そのためモールド材と被
覆材間を充分に溶着することができる。したがってそれ
らの間に隙間を生じることがないので防水性に優れた接
続部を形成することができる。また一般に配線ケーブル
の被覆材は可撓性を確保するため軟質の材料が使用され
るが、モールド材の硬度を被覆材より高くすることによ
り、成形物の機械的強度を高めることができる。
【0018】また、請求項2に記載のケーブル接続部形
成方法によれば、成形が容易な上に、確実に防水性を高
めることが可能となる。さらに、請求項3に記載のケー
ブル接続部形成方法によれば、電球ソケットは高い防水
性を有すると共に、電球ソケット本体においてはの高い
機械的強度を有する。またこの方法によって形成された
配線ケーブル相互の接続部は、高い防水性および配線ケ
ーブルに対する引き抜きや押圧力等に対する高い抵抗力
を有する。
成方法によれば、成形が容易な上に、確実に防水性を高
めることが可能となる。さらに、請求項3に記載のケー
ブル接続部形成方法によれば、電球ソケットは高い防水
性を有すると共に、電球ソケット本体においてはの高い
機械的強度を有する。またこの方法によって形成された
配線ケーブル相互の接続部は、高い防水性および配線ケ
ーブルに対する引き抜きや押圧力等に対する高い抵抗力
を有する。
【図1】本発明の形成方法による電球ソケットおよび配
線ケーブル相互の接続部の1例を示す断面図。
線ケーブル相互の接続部の1例を示す断面図。
【図2】本発明の形成方法による電球ソケットの外観斜
視図。
視図。
1 電球ソケット 2 本体 3 差込部 4 フランジ部 5 掛合部 6 ネジ部 7 端子部 8 配線ケーブル 8a 配線ケーブル 9 芯線 9a 芯線 10 延長部 11 保護層
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の被覆材を有する配線ケ
ーブルと他の電気部材との接続部分をインサート成形し
てケーブル接続部を形成する方法において、前記接続部
分を金型内に配置し、被覆材より溶融温度が高く且つ硬
度の大きい熱可塑性樹脂を溶融状態でモールド材として
前記金型内に注入し、被覆材をその表面部分のみを溶融
させてモールド材と溶着させることを特徴とするケーブ
ル接続部形成方法。 - 【請求項2】 配線ケーブルの外側被覆材および芯線の
被覆材がポリ塩化ビニルであり、モールド材が硬質のポ
リスチレンである請求項1に記載のケーブル接続部形成
方法。 - 【請求項3】 他の電気部材が電球ソケットまたは配線
ケーブルである請求項1または請求項2に記載のケーブ
ル接続部形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353854A JP2000164267A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | ケーブル接続部形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353854A JP2000164267A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | ケーブル接続部形成方法 |
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-
1998
- 1998-11-27 JP JP10353854A patent/JP2000164267A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013111619A1 (ja) * | 2012-01-23 | 2013-08-01 | アイシン精機株式会社 | センサ |
JP2013148556A (ja) * | 2012-01-23 | 2013-08-01 | Aisin Seiki Co Ltd | センサ |
US9618315B2 (en) | 2012-01-23 | 2017-04-11 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Sensor |
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