JP2000152570A - 磁石鉄心の製造方法 - Google Patents

磁石鉄心の製造方法

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JP2000152570A
JP2000152570A JP10316072A JP31607298A JP2000152570A JP 2000152570 A JP2000152570 A JP 2000152570A JP 10316072 A JP10316072 A JP 10316072A JP 31607298 A JP31607298 A JP 31607298A JP 2000152570 A JP2000152570 A JP 2000152570A
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electromagnetic steel
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JP10316072A
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English (en)
Inventor
Yuji Mizutani
雄二 水谷
Original Assignee
Toshiba Corp
株式会社東芝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤による積層鉄心の結束、及び該鉄心と
磁石との結合において、接着不良による接着強度の低下
や、エアギャップによる磁気性能の低下を防止する。 【解決手段】 フープ材11から供給された帯状の電磁
鋼鈑12の面上にフィルム状接着剤16を添設し、これ
らを所定形状に同時に打ち抜き積層した鉄心51に、該
鉄心51が有する溝23内に磁石52を挿入した後、加
熱,加圧することでフイルム状接着剤16を溶融展延さ
せて溝23内にも充填し、以って積層鉄心51の結束と
鉄心51と磁石52との接着を同時に行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、電磁鋼鈑を積層し
てなる鉄心内部に磁石を具備した磁石鉄心の製造方法に
関する。

【0002】

【従来の技術】従来、例えば回転電機用磁石回転子に採
用されている磁石鉄心を製造するには、電磁鋼鈑をプレ
ス機械で打ち抜き、これを所定枚数積層して結束され
る。旧来、その結束のための固着手段としては、電磁鋼
鈑の積層後にピンを挿入してかしめたり、溶接などをし
ていたが、その後、積層後の歪みが少なく積層精度の優
れた型内自動結束法が多用されている。この型内自動結
束法は、電磁鋼鈑を所定形状に打ち抜くと同時に、例え
ば上型に設けたポンチ等にて背面側が中空状凹部となす
山形状突起を形成し、この山形状突起を位置付けに所定
枚数積層した後、加圧することにより各積層間で山形状
突起が他の山形突起の凹部内に圧入されて結合し結束す
る方法である。

【0003】しかるに以下図10及び図11を参照して
述べるに、上記のような適宜の手段にて積層固定された
積層鉄心1の内部には中央に軸孔2を、その周囲に複数
個の貫通した溝3が形成され、この溝3内に図11に示
すように接着剤4を塗布した磁石5を挿入して、該接着
剤4を硬化させることによって結合し、以って磁石鉄心
6を形成するようにしている。尚、上記以外に先に溝3
内に接着剤4を流し込んでおき、後から磁石5を挿入す
る方法も考えられる。

【0004】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に製造された磁石鉄心6には次のような憂いがあった。
大別すると、その第1に接着剤4による磁石5の結合が
不完全でその結合力が不十分であること、第2に磁石鉄
心6としての磁気性能が低く不安定なことである。

【0005】すなわち、まず上記第1の事情は、接着剤
4を塗布した磁石5を溝3内に挿入した場合、図11に
示すように接着剤4が溝3表面の開口端部で剥ぎ取られ
て、必要十分な量の接着剤4が溝3内に充填できず、従
って特に磁石5の反挿入側では接着剤4不足となって磁
石5との間に空間が生じ、当然ながら接着強度が著しく
低下する。しかも、このような溝3内での磁石5との空
間は上記例のみに限らず、例えば電磁鋼鈑を打ち抜き積
層した際、その積層ずれのために同時に形成された長い
溝3の内周面に凹凸が生じ、磁石5の挿入方向に対しこ
の凸部でやはり接着剤4が剥がされ、従ってその下方に
おいて接着剤4が不足となり、しかも斯かる凸部の下部
領域は凹部となるため、やはりその凹部では接着剤4が
充填されないことになる。このような事情は接着剤4を
先に溝3内に流し込む方法にあっても上記同様な接着不
良による問題が生ずる。

【0006】そこで一つの条件として、ある程度の接着
強度を得るべく磁石5と溝3内面との間の必要な隙間を
実験的に求めてみると、片側で最小0.1mm以上必要
であった。ところが挿入された磁石4が一方に偏った場
合、隙間は片側で最大0.2mmと大きくなり、さらに
は通常磁石5は燒結体で形成されているため、0.3m
m程度の寸法誤差は設計的に考慮しておかねばならず、
従ってこれら事情を考慮すると、さらに大きな隙間を必
要とする。

【0007】しかしながら、隙間を大きくすると各種の
悪影響を受け易い。すなわち、隙間がより大きくなる
と、接着剤4の種類の制約や、硬化のメカニズムとか、
或いは粘度や加熱処理する際の温度にも影響を受け易く
なって、例えば溝3内に充填された接着剤4が垂れ落ち
ることがある。これは接着剤4の表面張力に基づく毛細
管力よりも該接着剤4の重力の方が増さるためである。

【0008】さらに、接着剤4の種類によっては、充填
された接着剤4に硬化阻害が起こり、必要な接着強度が
得られない場合がある。例えば、アクリル樹脂系の嫌気
性接着剤4とした場合、ある条件下では一液性でありな
がら室温下で短時間に硬化し生産性が高い。しかも高粘
度から低粘度まで多くの種類があり、硬化形態も上記室
温硬化以外に加熱硬化や紫外線硬化が可能で、且つ比較
的耐熱性も良いため、この種磁石5の接着用途にも多く
採用されるようになっている。ところが、塗布厚さが
0.15mmを越える条件ともなると、硬化現象が著し
く遅くなり、場合によっては硬化による粘度が高まる前
に垂れ落ちたり、完全に硬化するに至らずゲル状に残存
したりする場合があり、従って接着剤4の損失となるば
かりか、充填された溝3内面との隙間に空間が生じたり
して接着強度が著しく低下する問題を抱えていた。

【0009】一方、上記第2の事情たる磁気性能の低下
について述べるに、これは磁石5と溝3内面、従って鉄
心1との間の隙間たるエアギャップが大きくなることに
起因して発生する磁束密度の低下である。すなわち、磁
石5と鉄心1との接着強度が良好であったとしても磁気
回路中にエアギャップが存在すると漏れ磁束が生じ磁束
密度が低下する。そこでエアギャップの長さに対応して
磁束密度を高めようとするには、起磁力を増加させるよ
うにすればよいが、これにはコイルの巻数や電流の増加
を図る必要があることから、装置が大型化したり消費電
力が増加することにより好ましくない。このように、上
記第1の事情では接着強度を得るに必要な隙間も、第2
の事情たる磁気特性上からはこれに相反してエアギャッ
プの長さは小さくすることが望ましい。

【0010】これに対し、逆に磁石5の外形寸法が溝3
の開口寸法より大きい場合、該磁石5を無理に挿入する
と鉄心1に大きい歪みを与えることとなり、結果、磁気
歪みを生じ所望の磁束密度が得られない。これは前述し
たように燒結体からなる磁石5の寸法誤差が大きいこと
に基づくところが大で、これを防止するには高精度の機
械加工を必要とし、生産性も悪くコスト的にも不利とな
る。

【0011】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、接着剤を用いた磁石鉄心の
製造方法において、積層鉄心の強固な結束と、該鉄心と
磁石との接着が同時に行えると共にその接着強度が十分
で、且つ磁気性能の向上と安定化を図らしめ、生産性に
富んだ磁石鉄心の製造方法を提供するにある。

【0012】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁石鉄心の製造方法は、電磁鋼鈑を積層し
磁石を具備してなる磁石鉄心を得るにあたって、フープ
材から供給された電磁鋼鈑の面上にフィルム状の接着剤
を添設して、この接着剤と電磁鋼鈑を同時に型で所定の
鉄心形状に打ち抜いて所定枚数積層し、この積層鉄心に
形成された溝に磁石を挿入した後、加熱,加圧すること
により各積層間の接着剤を溶融展延させて溝内にも充填
し、積層鉄心の結束と磁石の接着を同時に行うことを特
徴とする(請求項1の発明)。

【0013】斯かる製造方法によれば、フィルム状接着
剤と共に積層した電磁鋼鈑を加熱,加圧することによ
り、各積層間の接着剤が展延されて結合力を高めるに好
適する薄膜状にできるから、各電磁鋼鈑同士の接着強度
が向上し強固に結束できると共に、展延された接着剤の
一部は、溝内に挿入された磁石との空間内に流入し且つ
溝の全長に亘ってその空間を満たすべく充填されるの
で、磁石と積層鉄心との接着強度は十分なものが得ら
れ、しかも磁石に予め接着剤を塗布して挿入する場合の
ような難しい作業条件はなく、生産性及びコスト的にも
有利となる。

【0014】そして請求項1記載の製造方法において、
フィルム状の接着剤は、常温では固体であって加熱され
て溶融し、化学反応によって硬化する高分子材料とした
ことを特徴とする(請求項2の発明)。

【0015】斯かる製造方法によれば、電磁鋼鈑のフー
プ材からの供給に合わせてその面上に接着剤を容易に添
設できると共に、この添設された状態でプレス加工にて
同時に容易に打ち抜くことができ、生産性の向上に寄与
する。

【0016】さらに、請求項2記載の製造方法におい
て、電磁鋼鈑の面上に添設するフィルム状の接着剤の両
側にテープを並設し、そのテープ面を搬送用のローラが
転動するようにしたことを特徴とする(請求項3の発
明)。

【0017】斯かる製造方法によれば、フィルム状接着
剤は温度に敏感で、熱的影響により機械的性質が低下す
るため、該接着剤が熱の良導体である電磁鋼鈑を介して
熱的影響を受け、これに外力が加わると変形や亀裂を生
じ易い。しかるに、フィルム状接着剤の両側に並設した
テープが該接着剤の変形等に対する補強効果を奏すると
共に、特には搬送用のローラはテープ面を介して転動し
て、フィルム状接着剤には直接無理な圧力が加わらない
ので、搬送中における変形や亀裂の発生を有効に防止で
きる。

【0018】また、上記目的を達成するために本発明の
磁石鉄心の製造方法は、電磁鋼鈑を積層し磁石を具備し
てなる磁石鉄心を得るにあたって、フープ材から供給さ
れた電磁鋼鈑の面上に液状の接着剤を塗布した後、これ
を乾燥工程を経て固形化し、この被接着剤電磁鋼鈑を型
で所定の鉄心形状に打ち抜いて所定枚数積層し、この積
層鉄心に形成された溝に磁石を挿入した後、加熱,加圧
することにより各積層間の接着剤を溶融展延させて溝内
にも充填し、積層鉄心の結束と磁石の接着を同時に行う
ことを特徴とする(請求項4の発明)。

【0019】斯かる製造方法によれば、液状の接着剤を
塗布するので電磁鋼鈑の面上に密着させることができ、
従って加熱,加圧時に積層鉄心と共に熱伝達を受けた接
着剤は均一な温度上昇が得られ安定した加熱溶融がで
き、且つより短時間に加熱溶融できる利点を有する。

【0020】そして、請求項1または4記載の製造方法
において、接着剤と共に型で所定の鉄心形状に打ち抜い
た電磁鋼鈑をその下型内に所定枚数積層し、この積層鉄
心に形成された溝に磁石を挿入した後、型内で加熱,加
圧すること特徴とする(請求項5の発明)。

【0021】斯かる製造方法によれば、電磁鋼鈑の打ち
抜きから磁石鉄心の完成まで一連のプレス加工により連
続して行えるので生産性に富み、且つ打ち抜き以降の工
程を型内で加工できるので高精度の安定した品質の積層
鉄心が得られる。

【0022】また、請求項1または4記載の製造方法に
おいて、接着剤には、強磁性体の粉体を混合含有せしめ
たことを特徴とする(請求項6の発明)。

【0023】斯かる製造方法によれば、強磁性体を含有
した接着剤は透磁率が大きくなるため、溝内における磁
石と鉄心との間に少なからず生じるエアギャップに対し
て、該接着剤が介在することで磁束密度の低下を極力抑
えることができ、良好な磁気性能を維持できる。

【0024】さらに、請求項6記載の製造方法におい
て、強磁性体の粉体の飽和磁束密度を、磁石材料の残留
磁束密度より大きくしたことを特徴とする(請求項7の
発明)。 斯かる製造方法によれば、磁石が発生する磁
束を減じることなく維持できるので、磁気性能の低下を
阻止するのに極めて有効である。

【0025】さらに、請求項1または4記載の製造方法
において、接着剤は、熱硬化性樹脂を主成分とし、これ
に油面接着剤、或いは吸油接着剤成分を付加したことを
特徴とする(請求項8の発明)。

【0026】斯かる製造方法によれば、電磁鋼鈑の面上
にプレス機械の打ち抜き等における機械加工油或いは離
型剤等の油性分が付着していても、該接着剤はその油成
分を収蔵し或いは浸透して電磁鋼鈑の被接着面に直接接
着でき、もって接着強度が大きく低下するのを防止し、
且つ被接着面を洗浄する必要がないなどの実用的効果を
有する。

【0027】

【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1実施例を示す図1ないし図8を参照して説明す
る。図1は本実施例の製造工程と設備の概略配置構成を
示したもので、11は帯状の電磁鋼鈑12を捲回した素
材(以下、フープ材と称する)で、回転可能に軸支され
ていて、このフープ材11から電磁鋼鈑12を引出し、
或いは送り供給するために工程ライン上に沿って所定の
3箇所に搬送用ローラ13,14及び15が設置されて
おり、これら各搬送用ローラ13,14及び15は、上
下一対の転動するローラからなり、因みに1番目の搬送
用ローラ13はその上,下ローラ13a,13b間に電
磁鋼鈑12を挟持してフープ材11から引出し以降の工
程に供給する構成にある。尚、図1中に示す矢印は、各
種部材の回転方向、或いは進行方向を示す。

【0028】そして、この1番目の搬送用ローラ13の
直後の位置にフィルム状に形成された接着剤16が供給
されるようになっていて、案内ローラ17によって電磁
鋼鈑12の面上に重ねられ、以後電磁鋼鈑12と共に搬
送用ローラ14及び15等により搬送供給される。この
フィルム状接着剤16は、例えばエポキシ樹脂を主成分
とし常温では固体であるが、60度C以上に加熱される
と溶融し、しかる後、化学反応により硬化する高分子材
料にてフィルム状に形成されており、しかも本実施例で
は斯かるフイルム状接着剤16の両側に、特に図2の断
面図(図1のA部分の断面図)に示すように幅狭の補強
用のテープ18が一体的に並設され、所謂一枚のシート
状に形成されている。具体的にはこの補強用テープ18
は、例えば厚さ20〜50μmで幅10mmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム製(或いはポリフェニレン
サルファイドフィルム製でも可)にあって、この2本の
補強用テープ18,18を50mmの間隔をおいて配置
し、その間に該テープ18より薄い例えば厚さ5μmと
なるように上記した高分子材料の接着剤16を配設して
シート状に加工してなるもので、その加工方法として
は、例えば図示しないが一般に知られているカレンダー
加工により、予め熱入れされた素材を熱ロール間で圧延
してフィルムまたはシート状の成形品を得る方法であ
る。このように形成してなる接着剤16と2本のテープ
18,18とによるシート幅は、帯状電磁鋼鈑12の幅
寸法と略同一に設定してある。

【0029】しかして、案内ローラ17の後段に位置し
て打ち抜き用のポンチを具備した上型19及び下型20
からなる第1のプレス機械21が据付けられており、こ
のプレス機械21による第1のプレス工程では、送られ
てきた帯状電磁鋼鈑12とフィルム状接着剤16とを同
時に打ち抜き、図3の平面図(図1のB部分の平面図)
に示すように後述する鉄心51に必要な軸孔22を中央
に、またその周囲に後述する磁石52挿入用の4個の矩
形透孔状の溝23を一単位に打ち抜き形成する。この
時、位置決め用の小孔12aが溝23の外方2箇所の所
定位置に同時に形成される。

【0030】続いて搬送用ローラ14を挟んで第2のプ
レス機械24が設置されている。このプレス機械24の
構成は、複数の上型機構を有する上型装置25と複数の
下型機構を有する下型装置26とからなり、まず上型装
置25は図4に示すように電磁鋼鈑12が搬送供給され
る工程ライン上に位置して、第1の上型機構としてのポ
ンチ27と、その周囲にばね部材28により弾性支持さ
れた押え部材29とを備えている。そしてその両横には
図示しないプランジャー機構に連動して上下動する第
2,第3の上型機構としての押し子31,32と、その
後面に位置して夫々4本の押し込み棒33,34とを夫
々備えた配置構成としている。尚、押し子31,32に
は、中央に上記した鉄心51の軸孔22の径と略合致す
る筒状突部35,36を夫々形成し、その周りに上記押
し込み棒33,34がスライド可能で且つ上記した磁石
52を挿入する鉄心51の溝23と対向し該磁石52を
挿通可能とする形状の案内孔37,38を夫々形成して
いる。

【0031】一方、下型装置26は同一構成の複数個の
下型、例えば2個の下型39,40を備え、夫々ダイス
41,42と受け台43,44、そして内部に埋設され
た加熱手段としての電熱ヒータ45,46を具備してな
り、この2個の下型39,40は一体的に左右動可能に
連結されていて、これは工程の進行に基づき自動的に移
動制御され、その移動位置は上記第1ないし第3のいず
れかの上型機構と対峙するよう設定してある。尚、第2
及び第3の上型機構と対峙する場合における下型39ま
たは40の下方部所には、上記受け台43及び44と関
連して上下動する昇降部材48,49が予め設置してあ
る。

【0032】このように構成されたプレス機械24にお
いて、上型装置25のポンチ27を作動させる第2のプ
レス工程として、帯状の電磁鋼鈑12から鉄心51の外
形形状たる円形の打ち抜き加工が行われ(図7参照)、
この時対峙している下型39,40のうちの例えば図示
例では下型39の内部に蓄積され、図示しないカウンタ
機構等により所定枚数積層される。尚、この鉄心51が
積層保留される下型39,40の内周面39a,40a
にはテトラフルオロエチレンの離型処理が施されてい
る。そしてこの打ち抜かれた鉄心51が所定枚数積層さ
れると下型39及び40は左移動されて、図5に示す如
く夫々第2及び第1の上型機構に対峙した位置にて停止
する。この移動後の下型装置26の平面構成を図6に示
す。

【0033】尚、図8は製造後における磁石鉄心50の
一部を拡大して示す断面図で、これを構成する各積層鉄
心51の一枚(電磁鋼鈑12)の板厚とか、溝23内に
おける挿入結合された磁石52と積層鉄心51とのギャ
ップG及びこれらの内部に充填されて硬化した後の接着
剤16等は、説明上実態より拡大してその配置構成を明
確に図示したものである。

【0034】以上のような製造工程及び設備を備えた本
実施例における磁石鉄心50の製造方法について、その
工程手順に沿って以下に述べる。まず図1に示されるよ
うに、フープ材11から引出され搬送用ローラ13にて
送り出された帯状の電磁鋼鈑12は、その面上に他から
供給されたフィルム状接着剤16が案内ローラ17に規
制されて重ねられ、以後このフィルム状接着剤16が添
設された状態で搬送供給される。尚、このフィルム状接
着剤16には、その両側に図2の断面図に示したように
該接着剤16より厚い補強用のテープ18を予め一体的
に並設していて、結果として電磁鋼鈑12と同幅の帯状
シートを形成している。

【0035】このような電磁鋼鈑12が第1のプレス機
械21に供給されると、この第1のプレス工程では図3
に示すように鉄心51の内部形状となる軸孔22と4個
の溝23が位置決め用の小孔12aと共に同時に打ち抜
かれ、搬送用ローラ14を経て順次第2のプレス機械2
4に送られる。この場合、搬送用ローラ14の上ローラ
14aと下ローラ14bとで挟持されたフィルム状接着
剤16は、その両側に並設されたテープ18の面上にお
いては転動する上ローラ14aと接触した状態で引出さ
れ或いは送られるため、該フィルム状接着剤16には上
ローラ14aから直接無理な外力が加わったり熱伝達さ
れることがなく、この作用は前段に位置する案内ローラ
17、及び後段に配置された搬送用ローラ15の上ロー
ラ15aにおいても同様に機能する。

【0036】このようにして送られてきた電磁鋼鈑12
は、位置決め用の小孔12aを利用し図示しない位置決
めセンサーによって第2のプレス機械24における加工
すべき所定位置が確保される。この第2のプレス工程に
入ると、まず図4に示すように上型装置25のうち第1
の上型機構であるポンチ27と、これに対峙する下型3
9のダイス41との間で鉄心51の外形形状に打ち抜か
れ、従って図7に示すように軸孔22及び溝23を有す
る鉄心51の一枚毎が連続的に作製される。ここで第1
の上型機構としてポンチ27の周囲に設けた押え部材2
9は、ポンチ27が打ち抜き加工するとて下降した際、
未だ帯状の電磁鋼鈑12の外周囲を押圧固定して打ち抜
き加工を確実に行わしめると共に、打ち抜き後にポンチ
27が上昇する際、該ポンチ27に電磁鋼鈑12が絡ん
で共に上昇しようとするのをばね部材28の弾発力によ
り押えつけ下型39上面に残すように作用し、その後ポ
ンチ27に追従して上昇する。そして打ち抜かれた一枚
づつの鉄心51は、下型39内の受け台43上に順次蓄
積され、図示しないカウンター機構等により所定枚数積
層される。結果として一枚毎の鉄心51の間に同形状の
フィルム状接着剤16が介在された1個単位の積層鉄心
51が保留される。この時、第3の上型機構の押し子3
2等とこれに対峙する下型40側にあっては、未だ機能
しない待機状態にある。

【0037】斯くして所定枚数の鉄心51の打ち抜きを
終えると、下型装置26が図4の状態から左移動され、
下型39,40が連動してスライド移動し、図5に示す
ように積層鉄心51を保留した下型39は、第2の上型
機構たる押し子31及び押し込み棒33の下方に対峙せ
る位置に、一方下型40は帯状電磁鋼鈑12が供給され
る工程ライン上に移動し第1の上型機構たるポンチ27
の下方に対峙する。ここでは第2の上型機構とこれに対
峙する位置に移動せられた下型39とによって、この下
型39内に保留されている鉄心51に板状の磁石52が
挿入された後、接着剤16による鉄心51の固定と、該
鉄心51と磁石52との結合とが同時に行われ磁石鉄心
50が完成する。すなわち、図5に示すように、まず未
だ上昇位置にある押し子31の4個の案内孔37内に磁
石52を手作業或いは自動機など適宜の手段により挿入
された後、第2の上型機構が駆動されることによって下
降する押し子31は鉄心51の上面に衝止せられ、以後
鉄心51全体は受け台43との間で適当な圧力で押圧さ
れた状態に置かれる。この場合、押し子31の筒状突部
35は積層状態の鉄心51の軸孔22内に隙間がない状
態で嵌合される。この押し子31に追従して押し込み棒
33が下降し、押し子31に準備されている磁石52を
押圧して、該磁石52は積層された鉄心51の溝23内
に押し込められるようにして所定位置に装填される。

【0038】しかる後、第2の上型機構が上記の下降動
作状態に保持される中、下型39内部の加熱手段たる電
熱ヒータ45が通電されて発熱し、また押し子31内部
に具備した図示しない電熱ヒータにも通電されて夫々1
20度Cまで昇温させ、鉄心51に対してその内外から
加熱する。この結果、鉄心51と同様に積層状態にある
フィルム状接着剤16は可塑化し始めるが、加圧状態下
にある該接着剤16はやがて溶融状態となり各鉄心51
との積層間で展延される(最終的に数μmの極薄い状態
となる)ようにして流動し始める。この展延による余剰
分の溶融接着剤16の流動は、鉄心51の外周部と軸孔
22を形成した内周部に流れ出ようとするが、特に図9
に二点鎖線で示したように外周部へは下型39により阻
止され、また内周部に対しては押し子31の筒状突部3
5によって阻止されるため、残る空間として溝23内に
おける磁石52と鉄心51との間に生じた隙間に流入す
る以外になく、従って溝23の内周全域から接着剤16
が流入し磁石52との隙間に隈なく充填される。

【0039】その後、この加熱状態を所定時間続ける
と、溶融展開した接着剤16は化学反応による硬化反応
が始まり、この接着剤16の硬化により積層状態の各鉄
心51同士はもとより、溝23内における鉄心51と磁
石52との間においても接着固定され、以って鉄心51
の結束と磁石52の結合が同時に接着固定されて磁石鉄
心50が作製される。そして作製された磁石鉄心50
は、昇降部材49が自動制御により下降することで押し
子31と受け台43との間で挟持された状態で下降せら
れ、下型39外に取り出される。この場合、下型39の
内周面39aにはテトラフルオロエチレンの離型処理が
施されているので、該下型39には接着されず容易にこ
れら型内から取り出すことができる。

【0040】一方、工程ライン上に移動された他方の下
型40は、上記下型39による結束加工と並行して、こ
れに送られてきた帯状電磁鋼鈑12を第1の上型機構で
あるポンチ27との協働作用により上述と同様に鉄心5
1の外形形状に打ち抜き加工されて、該下型40内に蓄
積保留され図示しないカウンタ機構により所定枚数積層
される。このように上型装置25と下型装置26とによ
る磁石鉄心50の製造が終えると、今度は下型装置26
が右方向にスライド移動されて、積層鉄心51を保留し
た下型40は、第3の上型機構たる押し子32及び押し
込み棒32の下方に対峙せる位置に、一方下型39は工
程ライン上に移動し第1の上型機構たるポンチ27の下
方に対峙する。

【0041】しかして、第3の上型機構とこれに対峙す
る位置に移動せられた下型40とによって、前述したよ
うにこの型内に保留されている鉄心51に磁石52が挿
入された後、接着剤16による鉄心51の接着固定と、
各溝23内における鉄心51と磁石52との接着とが同
時に行われると共に、工程ライン上における下型39で
は、これに供給された電磁鋼鈑12をポンチ27との協
働作用により所定の鉄心形状に打ち抜き加工され、該下
型39内に積層保留され、以後このような加工工程が繰
り返し続行される。そして打ち抜き加工後の帯状電磁鋼
鈑12は、最後尾の搬送ローラ15の上,下ローラ15
a,15bによって所定の廃材置き場等に移送される。

【0042】このように本実施例における磁石鉄心50
の製造方法によれば、素材の供給から完成まで連続的に
製造でき生産性に富むことはもとより、上型装置25と
下型装置26とにより鉄心形状に打ち抜いた後から完成
まで、これら型内で一貫して加工されるため高精度の積
層鉄心51が得られ、特には帯状の電磁鋼鈑12の面上
に添設されたフィルム状接着剤16と共に磁石52の接
着固定まで加工されるので、従来の如き危惧された接着
剤不足による強度不足や、未充填の隙間が空間として残
存することもなく、しかも磁石52挿入のための隙間も
大きく余裕をとる必要がないから、磁石鉄心50として
磁気回路中のギャップGによる磁束密度の低下を効果的
に防止して磁気性能の低下を最小限に抑えることができ
る。また、接着剤16の加熱溶融時において積層された
各鉄心51間の接着剤16は、加圧展延され極めて薄膜
状に形成されるため、接着強度をより一層高めるに有効
であると共に、勿論品質的にも安定した積層鉄心51の
結束が得られる。

【0043】さらに本実施例では、フィルム状接着剤1
6が熱的影響により機械的性質が低下し易いのを考慮し
て、その両側に補強用のテープ18を並設したシート状
に構成して供給する方法としたので、搬送用ローラ1
3,14等を介しての外部圧力とか熱伝達は該テープ1
8により受け止められ、直接接着剤には及ぼされない。
特に本実施例では該テープ18をポリエチレンテレフタ
レートフィルム製としたので、この機械特性はガラス転
移温度以下の条件下であれば強度や伸びの低下は非常に
小さいことが知られており、従って熱的影響を受け易く
機械的性質が低下するおそれがあるフィルム状接着剤1
6はテープ18によって保護され加工途中に変形とか亀
裂が生じることなく電磁鋼鈑12、延いては鉄心51と
共に所望の加工ができる。

【0044】尚、本実施例では下型39,40の内部に
加熱手段として電熱ヒータ45,46を設けたが、これ
に代えて誘導コイルを用いた誘導加熱による磁性体の発
熱を利用したり、或いは押し子31,32及び受け台4
3,44に超音波振動子を設けて振動による摩擦発熱を
利用するようにしてもよい。また、本実施例では第2の
プレス機械24を2個の下型39,40を移動させ上型
装置25を固定した構成としたが、或いは下型を固定し
た1個の型内で鉄心51の打ち抜きから接着剤16の加
熱溶融による鉄心51の結束まで行うことも可能で、こ
の場合、上型装置25に複数の移動可能な上型機構を設
けるか、または同一場所で複数段の異なる動作を可能に
すればよいなど、適宜組合せて実施可能である。

【0045】(第2の実施の形態)上記の製造方法に対
し、図9は本発明の第2実施例を示し特に鉄心を接着固
定するための接着剤の塗布工程に特徴を有するもので、
第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、異なる部分についてのみ述べる。図9は本実施例に
おける製造工程と設備の概略配置構成を示すもので、第
1実施例と同様フープ材11から帯状の電磁鋼鈑12を
引き出し、或いは送り供給するための一対の上,下ロー
ラ13a,13bからなる搬送用ローラ13を備えてい
る。

【0046】そして53は塗布工程を構成するところの
高粘度の液状接着剤54を電磁鋼鈑12の両面に塗布す
るための塗工装置で、前段には回転駆動される上塗工ロ
ーラ55とその下方に所定の間隙をもって電磁鋼鈑12
を挟んで相対する補助ローラ56を転動可能に設け、こ
の上塗工ローラ55の上部に臨んで液状接着剤54の貯
留槽57内に連通し該接着剤54を供給するノズル58
を設けている。59は適宜の静止部位に固着されたブレ
イドで、これは先端が上塗工ローラ55の外表面と近接
し、上記ノズル58から供給された液状接着剤54を一
時的に留めながら適量に絞り、回転する上塗工ローラ5
5の外表面上に均等に順次付着せしめる作用をなす。従
って、上塗工ローラ55が回転することによりこれと接
触する(極近接した状態も含む)電磁鋼鈑12の表面上
には、液状接着剤54が移動付着し且つ補助ローラ56
との協働作用にて所望の厚さに塗布される。

【0047】そしてこの上塗工ローラ55に隣接して、
電磁鋼鈑12の裏面側に接触する状態で回転駆動される
下塗工ローラ60が設けられ、該下塗工ローラ60の下
部は上記貯留槽57内の液状接着剤54に浸かり、また
上部には他端が貯留槽57の適宜の部位に固着されたブ
レイド61が近接して設けられている。このブレイド6
1は、下塗工ローラ60の回転に伴いその外表面に付着
してくる接着剤54を適量に絞り、以って下塗工ローラ
60を経てこれと接触する電磁鋼鈑12の裏面上に均等
な厚さで塗布することができる。

【0048】62は内部に図示しない赤外線ランプを備
えた乾燥装置で、これは上記塗布工程にて塗布された液
状接着剤54を加熱乾燥して電磁鋼鈑12の表裏に密着
した状態で固形化する乾燥工程をなすもので、この直後
に配置され搬送を兼ねた冷却用ローラ63によって速や
かに冷却しつつ引出される構成となしている。尚、冷却
用ローラ63を構成する一対の上,下ローラ63a,6
3bの内部には周知の冷却用水路を内蔵している。そし
て上記以後の工程及び設備配置は、先の第1実施例と同
じ第1,第2のプレス機械21,24及び搬送用ローラ
14,15を工程ライン上に沿って設けている。尚、図
9中に示す矢印は、各種部材の回転方向、或いは進行方
向を示す。

【0049】ここで、上記した液状接着剤54の具体的
特性仕様について述べると、該接着剤54は例えばエポ
キシ樹脂を主成分とし、乾燥装置62を経て固形化した
後では80度Cで加熱溶融する高分子状態をなすように
生成される。因みに乾燥装置62では、電磁鋼鈑12の
温度が100度Cで約10分間加熱された時と同条件と
なるように、送り速度と図示しない赤外線ランプの温度
調節を行って通過せしめ、しかる後、加熱処理された接
着剤54が化学反応を起こさないように冷却用ローラ6
3にて速やかに冷却するようになしている。

【0050】上記のような製造工程及び設備を備えた磁
石鉄心50の製造方法について述べるに、フープ材11
から搬送用ローラ13を介して送り出された帯状の電磁
鋼鈑12は、塗工装置53を有する工程においてその表
裏両面に高粘度の液状接着剤54が密着状態に塗布され
る。すなわち表面に対しては、貯留槽57からノズル5
8を経て供給された接着剤54を、ブレイド59を介し
て回転している上塗工ローラ55の外周面上に所定量付
着せしめ、これを補助ローラ56により下方から支えら
れるようにして供給されてきた電磁鋼鈑12の表面上に
被着せしめる。そしてこの表面上への塗布を終えると下
塗工ローラ60を介してブレイド61により均等量の接
着剤54が、電磁鋼鈑12の裏面上に被着せられ、以っ
て接着剤54の塗布工程を終える。

【0051】この接着剤54が塗布された所謂被接着剤
電磁鋼鈑12は、乾燥工程たる乾燥装置62に至り上記
した100度Cで約10分間の条件下で加熱し、そして
冷却用ローラ63の間を通して速やかに冷却し化学反応
により硬化反応を起こすことを防止する。これによって
本実施例における接着剤54は、常温では固体で80度
Cまで加熱されると溶融する高分子状態に生成される。

【0052】斯くして得られた被接着剤電磁鋼鈑12
は、以後、第1実施例と同じ工程を進行するので以下概
述するに、第1のプレス機械21に送られ、ここでは第
1のプレス工程が行われ、第1実施例における図3に示
したと同様の鉄心51の内部形状である軸孔22,磁石
52挿入用の4個の溝23と、他に位置決め用の2個の
小孔12aが形成される。そしてさらに第2のプレス機
械24による第2のプレス工程に至り、第1実施例にお
ける図5ないし図8に示したと同様に複数の上型機構を
有する上型装置25及び同下型装置26とにより、鉄心
51の外形形状の打ち抜きからこの積層された各鉄心5
1間の接着固定と鉄心51と磁石52との接着固定が同
時に行われ、以って磁石鉄心50が作製される。

【0053】ただ、第1実施例と異なる点は、本実施例
における接着剤54はその加熱溶融温度が80度C(第
1実施例では同温度60度C)と高く設定されているか
ら、型内の電熱ヒータ45または46による加熱温度も
150度C(同120度C)まで加熱されることであ
る。

【0054】従って、本実施例の磁石鉄心50の製造方
法によれば、液状の接着剤54を電磁鋼鈑12の面上に
塗布するようにしたので、電磁鋼鈑12との密着性が良
くてプレスによる打ち抜き加工が精度良く容易にできる
ばかりか、加熱溶融時の温度上昇が均一にでき、その展
延流動がより安定化する。

【0055】しかも、本実施例では溶融開始温度を例え
ば80度Cと高く設定してあるから、一つには熱的影響
に敏感な接着剤54が塗布された被接着剤電磁鋼鈑12
において、下型39或いは40が稼動することで例えば
50度Cまで昇温し、その熱伝達を受けても該下型3
9,40の上面を搬送供給する上で何ら熱的問題も生ぜ
ず、さらに他の一つには一般に接着剤の硬化速度は、溶
融開始温度が10度C上昇する毎に倍になることが知ら
れており、従って本実施例のように高く設定してあるの
で連続加工する上で一層有利となり、よって生産性の向
上が一層期待できる。因みに第1実施例におけるフィル
ム状接着剤16では、電磁鋼鈑12との密着性が若干劣
るため、溶融開始温度を高く設定すると熱伝達の差が部
分的に大きくなり変形や収縮が起こり易く不安定な状態
となる。そのために第1実施例では溶融温度を低く設定
して対応している。

【0056】尚、本実施例では電磁鋼鈑12の上下面の
両面上に接着剤54を塗布したが、これは塗布量(厚
さ)を多くして溶融接着剤54の溝23内の隙間に確実
に充填できるようにしたもので、従って片面で十分な塗
布量が得られるのであれば上下面のいずれか一方の面上
のみに塗布するだけで良い。

【0057】その他、本発明は上記し且つ図面に示した
各実施例に限定されるものではなく、例えば接着剤中に
予め鉄粉等の強磁性体の粉体を混合含有せしめておくこ
とにより、該接着剤の透磁率を大きくして特には鉄心と
磁石との間の隙間に起因するエアギャップの有無に関連
して磁束密度の大きな低下を防止することが容易にでき
る。この場合、強磁性体の粉体の飽和磁束密度を磁石材
料の残留磁束密度より大きくしておくことにより、磁石
が発生する磁束を減じることなく維持できる点で有効で
ある。

【0058】また、接着剤はエポキシ樹脂を主成分とし
て説明したが、それ以外にアクリル樹脂,ポリエステル
樹脂或いはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分と
したものでも同様の作用効果が得られ、さらにこれらの
樹脂を主成分として油面接着剤或いは吸油接着剤成分を
付加することにより、電磁鋼鈑従って鉄心の被接着面に
機械加工油や離型剤が付着していてもこれら油成分を収
蔵したり浸透して被接着面に直接接着できるから、被接
着面を予め洗浄する必要がなくそれだけ作業工程の簡素
化が図れる等、実用に際して要旨を逸脱しない範囲内に
て種々変更して実施できるものである。

【0059】

【発明の効果】本発明は以上説明した通り、接着剤を用
いての積層鉄心の結束と、該鉄心と磁石との固定を同時
に行えると共に、接着強度が十分で且つ磁気性能の向上
と安定化が図り得、しかも型内での自動結束が可能で精
度に優れ生産性に富んだ磁石鉄心の製造方法を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図1】本発明の第1実施例を示す製造工程と設備の概
略配置構成図

【図2】図1のA部分の縦断面図

【図3】図1のB部分の平面図

【図4】プレス加工による工程図

【図5】図4の異なる工程図

【図6】図5の下型装置の平面図

【図7】鉄心の拡大斜視図

【図8】磁石鉄心の一部拡大断面図

【図9】本発明の第2実施例を示す図1相当図

【図10】従来の鉄心を示す平面図

【図11】従来例の作用説明用の縦断面図

【符号の説明】

11はフープ材、12は電磁鋼鈑、13,14及び15
は搬送用ローラ、16はフィルム状の接着剤、18はテ
ープ、21は第1のプレス機械、22は軸孔、23は
溝、24は第2のプレス機械、25は上型装置、26は
下型装置、39,40は下型、45,46は電熱ヒー
タ、50は磁石鉄心、51は鉄心、52は磁石、53は
塗工装置、54は液状の接着剤、55,60は上,下塗
工ローラ、62は乾燥装置を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼鈑を積層し磁石を具備してなる磁
    石鉄心を得るにあたって、フープ材から供給された電磁
    鋼鈑の面上にフィルム状の接着剤を添設して、この接着
    剤と電磁鋼鈑を同時に型で所定の鉄心形状に打ち抜いて
    所定枚数積層し、この積層鉄心に形成された溝に磁石を
    挿入した後、加熱,加圧することにより各積層間の接着
    剤を溶融展延させて溝内にも充填し、積層鉄心の結束と
    磁石の接着を同時に行うことを特徴とする磁石鉄心の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 フィルム状の接着剤は、常温では固体で
    あって加熱されて溶融し、化学反応によって硬化する高
    分子材料としたことを特徴とする請求項1記載の磁石鉄
    心の製造方法。
  3. 【請求項3】 電磁鋼鈑の面上に添設するフィルム状の
    接着剤の両側にテープを並設し、そのテープ面を搬送用
    のローラが転動するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の磁石鉄心の製造方法。
  4. 【請求項4】 電磁鋼鈑を積層し磁石を具備してなる磁
    石鉄心を得るにあたって、フープ材から供給された電磁
    鋼鈑の面上に液状の接着剤を塗布した後、これを乾燥工
    程を経て固形化し、この被接着剤電磁鋼鈑を型で所定の
    鉄心形状に打ち抜いて所定枚数積層し、この積層鉄心に
    形成された溝に磁石を挿入した後、加熱,加圧すること
    により各積層間の接着剤を溶融展延させて溝内にも充填
    し、積層鉄心の結束と磁石の接着を同時に行うことを特
    徴とする磁石鉄心の製造方法。
  5. 【請求項5】 接着剤と共に型で所定の鉄心形状に打ち
    抜いた電磁鋼鈑をその下型内に所定枚数積層し、この積
    層鉄心に形成された溝に磁石を挿入した後、型内で加
    熱,加圧することを特徴とする請求項1または4記載の
    磁石鉄心の製造方法。
  6. 【請求項6】 接着剤には、強磁性体の粉体を混合含有
    せしめたことを特徴とする請求項1または4記載の磁石
    鉄心の製造方法。
  7. 【請求項7】 強磁性体の粉体の飽和磁束密度を、磁石
    材料の残留磁束密度より大きくしたことを特徴とする請
    求項6記載の磁石鉄心の製造方法。
  8. 【請求項8】 接着剤は、熱硬化性樹脂を主成分とし、
    これに油面接着剤、或いは吸油接着剤成分を付加したこ
    とを特徴とする請求項1または4記載の磁石鉄心の製造
    方法。
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