JP2000139107A

JP2000139107A - 播種機

Info

Publication number: JP2000139107A
Application number: JP10320861A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Takahashi; 研一高橋; Makio Inoue; 牧夫井上; Kazuyuki Tanaka; 和之田中; Yasuyoshi Ishii; 保喜石井; Shuji Omote; 修司表; Seitaro Ouchida; 清太郎大内田; Kiyoshi Takagi; 清高城; Tsutomu Bessho; 務別所
Original assignee: Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Current assignee: Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Priority date: 1998-11-11
Filing date: 1998-11-11
Publication date: 2000-05-23
Anticipated expiration: 2018-11-11
Also published as: JP3946887B2

Abstract

(57)【要約】【課題】播種後の施肥作業を不要にして省力化を図る
と共に、肥効を向上させる。【解決手段】播種と同時に施肥作業を行うと共に、施
された肥料を、土、残渣、雑草等と共に浅耕爪２１で撹
拌する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、不耕起圃場や浅耕
圃場に大豆等の種を条播する播種機の技術分野に属する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】近来、不耕起圃場や浅耕圃場において、
大豆等の作物を栽培する試みがあるが、従来の不耕起圃
場用播種機は、種をばらまきする散播方式を採用してい
るため、大豆等の条播作物には適合しないのが実状であ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、圃場に播種溝
を形成する作溝部と、播種溝に種を播く播種部と、種に
覆土をする覆土部と、覆土を鎮圧する鎮圧部とを備える
条播方式の不耕起圃場用播種機を開発して、不耕起圃場
における大豆等の条播作物の播種を可能にすることが提
唱されるが、従来の不耕起栽培では、播種後（もしくは
播種前）に元肥を表面施肥しているため、施肥作業の労
働力を別途確保する必要がある許りでなく、良好な肥効
を望めない惧れがあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作
されたものであって、条播間隔をおいて圃場に播種溝を
形成する作溝部、その後方に該圃場を耕耘する耕耘部、
播種溝に種を播く播種部、播種溝の側方に肥料を施す施
肥部、種に覆土をする覆土部および覆土を鎮圧する鎮圧
部を設け、前記耕耘部に、施肥部分を撹拌する浅耕爪を
設けたことを特徴とするものである。つまり、播種作業
と同時に施肥作業を行うことができるため、播種後に施
肥作業を行っていた従来に比して省力化を図ることがで
き、しかも、播種溝の側方に施された肥料は、土、残
渣、雑草等と共に浅耕爪で撹拌されているため、従来の
表面施肥に比して肥効を向上させることができる許りで
なく、浅耕による除草効果も期待できる。また、耕耘部
に、適宜の播種溝間を深く耕耘する深耕爪を設けると共
に、該深耕爪の後方に、深耕爪の耕耘跡に排水溝を形成
する排水溝形成部を配設したことにより、播種作業と同
時に排水溝を形成することができるため、過湿を嫌う作
物の生育を促進することができる許りでなく、播種作業
後に排水溝を形成する場合に比して省力化を図ることが
できる。さらに、播種溝を形成する作溝部に作溝輪を設
けるにあたり、該作溝輪の両側に円筒状の接地輪を一体
的に形成し、該接地輪を転動させることにより、播種溝
の深さを安定させ、かつ溝の肩崩れを防止することがで
きる。

【０００５】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つ
を図面に基づいて説明する。図面において、１はトラク
タ等の乗用型走行機体２に昇降リンク機構３（トップリ
ンク３ａ、ロワリンク３ｂおよびリフトロッド３ｃ）を
介して連結される多機能型の作業機であって、該作業機
１は、走行機体２からＰＴＯ動力を入力する入力ギヤケ
ース４、該入力ギヤケース４から左右に突出する筒フレ
ーム５、該筒フレーム５の左右両端部から下方に突出す
るサイドフレーム６、左右のサイドフレーム６間に回動
自在に軸承される耕耘軸７、該耕耘軸７にＰＴＯ動力を
伝動するチェンケース８、筒フレーム５に上下揺動自在
に設けられるツールバー９、該ツールバー９の高さを調
節する高さ調節ハンドル１０等を備える所謂ロータリを
ベースに構成されるものであるが、筒フレーム５の上方
には、ホッパ１１ａに貯溜された種子および肥料を順次
繰り出す播種・施肥ユニット１１が設けられる一方、筒
フレーム５の前後には、左右一対のフロントブラケット
１２Ｆおよびリヤブラケット１２Ｒが突設されている。
そして、作業機１は、前記ツールバー９、フロントブラ
ケット１２Ｆおよびリヤブラケット１２Ｒに各種のアタ
ッチメントを取付けることによって播種機もしくは中耕
培土機として機能するが、まず、播種機として使用する
場合に必要なアタッチメントについて説明する。

【０００６】１３は前記フロントブラケット１２Ｆに取
付マスト１３Ａを介して上下位置調節自在に取付けられ
る播種・施肥部アタッチメントであって、該播種・施肥
部アタッチメント１３は、左右方向を向くクロスフレー
ム１４、該クロスフレーム１４に所定の条間隔を存して
並設される複数のロッドブラケット１５、各ロッドブラ
ケット１５に上下摺動自在に取付けられる支持ロッド１
６、各支持ロッド１６を下方に付勢する加圧弾機１７Ａ
と上方に付勢する持上弾機１７Ｂ、各支持ロッド１６の
下端部に転動自在に設けられる作溝輪１８等で構成され
ている。即ち、前記作溝輪１８は、加圧弾機１７Ａと持
上弾機１７Ｂの付勢力で圃場面に追従しながら転動し、
該転動に伴って圃場面にＶ溝状の播種溝を形成する略算
盤玉状からなるもので、該作溝輪１８の左右両側部に
は、作溝輪１８よりも小径な円筒状の接地輪１８ａが一
体的に設けられているため、該接地輪１８ａにより作溝
輪１８の不要な下降を規制して播種溝の深さを安定させ
ると共に、播種溝の肩部を鎮圧して肩崩れを防止するこ
とができるようになっている。

【０００７】１９は前記クロスフレーム１４に装着した
支持ステー１４Ａに固着される播種パイプであって、該
播種パイプ１９の上端部は、播種・施肥ユニット１１の
種子繰出口に接続される一方、下端部は、作溝輪１８の
後方近傍にセットされて播種溝内に大豆等を播種する
が、さらに、支持ステー１４Ａには、左右一対の施肥パ
イプ２０が固着されており、該施肥パイプ２０の上端部
は、播種・施肥ユニット１１の肥料繰出口に接続される
一方、下端部は、作溝輪１８の左右両側方にセットされ
ている。つまり、播種・施肥アタッチメント１３には、
播種パイプ１９や施肥パイプ２０がキット状に装備され
ているため、播種作業と同時に施肥作業を行うことがで
きるようになっている。

【０００８】２１は前記播種・施肥部アタッチメント１
３の後方で圃場を浅耕する浅耕爪であって、該浅耕爪２
１は、内向き爪、外向き爪からなり、少なくとも播種パ
イプ１９の通過経路線上を外して施肥パイプ２０の施肥
跡を耕耘範囲に含むように耕耘軸７に取付けられてい
る。つまり、播種溝の側方に施された肥料を、土、残
渣、雑草等と共に浅耕爪２１で撹拌して土中に埋設させ
るため、表面施肥に比して肥効を長期に向上させること
ができる許りでなく、播種溝の側方を同時に除草して播
種した作物種子の芽立ちが良好にできるようになってい
る。また、２２は耕耘軸７の所定位置に取付けられる深
耕爪であって、該深耕爪２２は、内向き爪、外向き爪が
円周方向に適宜配設され、所定の条間を浅耕爪２１より
も深く耕耘するようになっている。

【０００９】２３は前記リヤブラケット１２Ｒに取付け
られる排水溝形成兼排水溝形成兼覆土アタッチメントで
あって、該排水溝形成兼覆土アタッチメント２３には、
深耕爪２２の耕耘跡を中心とし、平面視ハ字状で片屋根
状に延出する土受板２４が設けられており、該土受板２
４の土受け作用に基づいて浅耕爪２１および深耕爪２２
の耕耘飛散土を受止め落下させ播種溝に覆土するように
なっている。そして、該土受板２４の下部に排水溝形成
用の溝浚器２５が固設されており、該溝浚器２５が深耕
爪２２の耕耘跡を通過して排水溝を形成するようになっ
ている。

【００１０】２６は前記ツールバー９に取付けられる排
水切溝形成アタッチメントであって、該排水切溝形成ア
タッチメント２６は、前記土受板２４の下側に位置する
溝浚器２５の背部に位置しており、排水切溝の深さは、
前述した高さ調節ハンドル１０の操作に基づいて調節す
ることができるようになっている。尚、排水切溝は、排
水溝底部に割れ目を入れて排水効果を高めるよう意図し
たものである。

【００１１】２７は前記ツールバー９に取付けられる鎮
圧アタッチメントであって、該鎮圧アタッチメント２７
は、ツールバー９から後方に延出する鎮圧フレーム２
８、該鎮圧フレーム２８に上下揺動自在に設けられる鎮
圧アーム２９、該鎮圧アーム２９を加圧弾機３０の付勢
力で下方に加圧する加圧ロッド３１、鎮圧アーム２９の
下端部に転動自在に設けられる鎮圧ローラ３２等で構成
されている。つまり、前記鎮圧ローラ３２は、加圧弾機
３０の付勢力で圃場面に追従しながら転動し、該転動に
伴って覆土を鎮圧するが、前記排水溝形成位置は、鎮圧
範囲から除外されているため、鎮圧ローラ３２の鎮圧力
で排水溝が崩れる不都合を回避できるようになってい
る。

【００１２】次に、図６、図７を例示して作業機１を中
耕培土機として使用する場合に必要なアタッチメントに
ついて説明する。まず、３３は前記フロントブラケット
１２Ｆに上下位置調節自在に取付けられる左右一対の接
地輪アタッチメントであって、該接地輪アタッチメント
３３は、高さ調節ロッド３４の下端部に転動自在な接地
輪３５を備えており、該接地輪３５の接地圧で作業機１
の不要な下降を規制して作業機１の対地姿勢を安定させ
るようになっている。

【００１３】３６は前記耕耘軸７の所定位置に取付けら
れる中耕爪であって、該中耕爪３６は、内向き爪、外向
き爪が円周方向に適宜配設され、所定の条間位置を所定
の深さで耕耘すべく、爪長さおよび取付本数が決められ
ている。

【００１４】３７は前記リヤブラケット１２Ｒに取付け
られる左右一対の培土アタッチメントであって、該培土
アタッチメント３７には、中耕爪３６が耕耘した土を左
右に仕分ける犂先部３８Ａを有し、かつ中耕爪３６が跳
ね上げた耕耘土を左右に分散させるガイド板３８と、該
ガイド板３８の背部に位置して左右に分散した耕耘土を
作物の株元に寄せる羽根状の培土板３９とが設けられて
いる。

【００１５】４０は前記ツールバー９に取付けられる左
右一対の排水切溝形成アタッチメントであって、該排水
切溝形成アタッチメント４０は、前記培土板３９の背部
空間の下側に位置する切溝形成器４１が設けられてお
り、該切溝形成器４１が中耕爪３６の耕耘跡の底部を通
過して排水切溝を形成するが、排水切溝の深さは、前述
した高さ調節ハンドル１０の操作に基づいて調節するこ
とができるようになっている。尚、排水切溝は、排水溝
底部に割れ目を入れて排水効果を高めるよう意図したも
のである。

【００１６】さて、中耕培土作業用のアタッチメントを
作業機１に取付け、該作業機１を走行機体２に連結した
状態の平面図を図７に示すが、このとき、接地輪３５、
中耕爪３６、ガイド板３８および培土板３９は、走行機
体２の車輪４２に対して、平面視で略一直線状に配置さ
れるようになっている。つまり、走行機体２の車輪４
２、接地輪３５、中耕爪３６、ガイド板３８および培土
板３９を同一条間に位置させることができるため、機体
旋回時や作業走行時の条間合わせを容易に行うことがで
きるようになっている。

【００１７】叙述の如く構成されたものにおいて、作業
機１に、圃場に播種溝を形成して播種・施肥を行う播種
・施肥部アタッチメント１３と、種に覆土をする排水溝
形成兼覆土アタッチメント２３と、覆土を鎮圧する鎮圧
アタッチメント２７とを取付けて播種機として使用する
にあたり、播種・施肥部アタッチメント１３を装着する
のみで播種・施肥ユニット１１とのパイピングを簡単に
行うことができるため、組替作業が容易になり、しか
も、播種作業と同時に施肥作業を行うため、播種後に施
肥作業を行っていた従来に比して省力化を図ることがで
きる。

【００１８】また、播種溝の側方に施された肥料は、
土、残渣、雑草等と共に浅耕爪２１で撹拌されるため、
従来の表面施肥に比して肥効を長期に向上させることが
できる許りでなく、播種溝の側方を同時に除草して播種
した作物種子の芽立ちを良好にすることができる。

【００１９】また、耕耘軸７に、播種溝間を耕耘する深
耕爪２２を設けると共に、該深耕爪２２の後方に、深耕
爪２２の耕耘跡に排水溝を形成する溝浚器２５を取付け
たため、圃場の排水性を改善して過湿を嫌う作物の生育
を促進することができる許りでなく、播種作業後に排水
溝を形成する場合に比して省力化を図ることができる。

【００２０】また、播種溝を形成する作溝輪１８の左右
両側部に、作溝輪１８よりも小径な接地輪１８ａを一体
的に設けたため、作溝輪１８の不要な下降を規制して播
種溝の深さを安定させると共に、播種溝の肩部を鎮圧し
て肩崩れを防止することができる。尚、播種・施肥作業
機は、不耕起圃場や浅耕圃場に用いて省力的に作業を行
うことが可能であるが、通常の耕耘をした耕起圃場でも
充分使用できるものである。

【００２１】さらに、作物が生育した段階においては、
作業機１に、作業高さを調節する接地輪アタッチメント
３３と、条間を耕耘する中耕爪３６と、耕耘土を側方に
寄せる培土アタッチメント３７とを取付けて中耕培土機
に仕様変更する。しかして、この仕様変更への組替部材
がそれぞれキット状（アタッチメント）に形成されてい
るため、容易かつ迅速に組替えを行うことができる。

【００２２】また、中耕培土機として使用するにあた
り、接地輪３５、中耕爪３６、ガイド板３８および培土
板３９を、走行機体２の車輪４２に対して平面視で略一
直線状に配置したため、走行機体２の車輪４２、接地輪
３５、中耕爪３６および培土板３９を同一条間に位置さ
せることができ、その結果、機体旋回時や作業走行時の
条間合わせを容易に行うことができる。

【００２３】また、本実施形態では、上記の同一条間配
置構成を、図７の如く隔条おきにして配置しており、圃
場端でＵターンして行う隣接条間の作業も隔条おきに行
うことにより、培土する作物への抵抗を少なくしてい
る。つまり、条間を一本おきに培土した後、折り返して
隔条毎の作業を行い培土作業を完了させるように中耕培
土機を構成している。

【００２４】また、中耕爪３６の後方に、中耕爪３６の
耕耘跡の底部に排水切溝を形成する排水切溝形成アタッ
チメント４０を取付けるようにしたため、圃場の排水性
を改善して過湿を嫌う作物の生育を促進することができ
る許りでなく、別作業として排水溝を形成する場合に比
して省力化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】作業機を播種機として使用する状態を示す斜視
図である。

【図２】同上側面図である。

【図３】同上概略平面図および作用説明断面図である。

【図４】（Ａ）は播種・施肥部アタッチメントの斜視
図、（Ｂ）は概略側面図である。

【図５】播種・施肥部アタッチメントの作用説明図およ
び播種状態を示す断面図である。

【図６】作業機を中耕培土機として使用する状態を示す
側面図である。

【図７】同上概略平面図および作用説明図である。

【符号の説明】

１作業機２走行機体７耕耘軸１１播種・施肥ユニット１３播種・施肥部アタッチメント１８作溝輪１９播種パイプ２０施肥パイプ２１浅耕爪２２深耕爪２３排水溝形成兼覆土アタッチメント２６排水切溝形成アタッチメント２７鎮圧アタッチメント３３接地輪アタッチメント３５接地輪３６中耕爪３７培土アタッチメント４０排水切溝形成アタッチメント４２車輪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者田中和之島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内 (72)発明者石井保喜島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内 (72)発明者表修司島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内 (72)発明者大内田清太郎島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内 (72)発明者高城清島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内 (72)発明者別所務島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地１三菱農機株式会社内Ｆターム(参考） 2B034 AA07 AA09 BE06 HA14 HA16 HB17 HB26 JA06 JA18 JB01 2B054 AA15 BA01 CA04 CB02 CB03 CB07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】条播間隔をおいて圃場に播種溝を形成す
る作溝部、その後方に該圃場を耕耘する耕耘部、播種溝
に種を播く播種部、播種溝の側方に肥料を施す施肥部、
種に覆土をする覆土部および覆土を鎮圧する鎮圧部を設
け、前記耕耘部に、施肥部分を撹拌する浅耕爪を設けた
ことを特徴とする播種機。
【請求項２】請求項１において、耕耘部に、適宜の播
種溝間を深く耕耘する深耕爪を設けると共に、該深耕爪
の後方に、深耕爪の耕耘跡に排水溝を形成する排水溝形
成部を配設したことを特徴とする播種機。
【請求項３】請求項１において、播種溝を形成する作
溝部に作溝輪を設けるにあたり、該作溝輪の両側に円筒
状の接地輪を一体的に形成し、該接地輪を転動させるこ
とを特徴とする播種機。