JP2000133879A - 半導体レ―ザ装置及びそれを用いた光情報処理装置 - Google Patents

半導体レ―ザ装置及びそれを用いた光情報処理装置

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JP2000133879A
JP2000133879A JP11224584A JP22458499A JP2000133879A JP 2000133879 A JP2000133879 A JP 2000133879A JP 11224584 A JP11224584 A JP 11224584A JP 22458499 A JP22458499 A JP 22458499A JP 2000133879 A JP2000133879 A JP 2000133879A
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stripe
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Toshiaki Tanaka
俊明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、光情報処理装置の光源に適する高
出力安定動作できる半導体レーザ素子を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ素子の導波路ストライプに
透明埋め込み構造を適用することにより構成する。 【効果】 本発明の実施例によると、本手法を用いて基
本特性を損なうことなく高出力特性を安定に得ることが
でき、基本横モードの不安定性を改善してパルス電流に
対する直線性良好な半導体レーザ素子を提供できた。こ
れにより本素子では、最高光出力をシステム上の駆動光
出力に比べて十分大きく確保しながら、光ディスクドラ
イブ装置の駆動電源のパルス電流波形通りに高速応答す
る実用性の高い光情報処理装置の光源を達成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源である半導体
レーザ素子とそれを用いた光情報記録装置に係り、特に
その高出力・高速動作に好適な光源の構造及びその光情
報処理装置における利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のFabry-Perot型共振器構造を有す
る半導体レーザ素子は、端面近傍において共振器内部よ
りも光密度が大きく、発生した熱エネルギーにより構成
する半導体材料が溶融するという端面破壊現象により光
出力の上限値が制限される。この現象に対する対策とし
て、共振器端面部の禁制帯幅を大きくして内部で発生し
たレーザ光に対して透明な窓構造を形成する手法が取ら
れている。この窓構造を設けた高出力半導体レーザとそ
の形成手法は、先行技術文献1:アイ・イ・イ・イ・ジ
ャーナル・クァンタム・エレクトロニクス1993年29巻6
号1874-1879頁(IEEE Journal of Quantum Electronics
1993, vol.29, No.6, pp.1874-1879)に開示されてい
る。当該先行技術文献1に示される半導体レーザでは、
その活性層の禁制帯幅を共振器端面近傍で大きくするこ
とにより、当該端面近傍における光吸収を抑制し、高光
出力時(即ち、活性層への高電流注入時)においても上
記端面破壊現象を回避している。しかし、先行技術文献
1の半導体レーザには、高電流注入時における基本横モ
ード発振が不安定になり、光出力−電流特性に折れ曲が
りキンクが発生したり、駆動電源からの高速パルス電流
の波形に追随できずに光出力の飽和や効率の直線性が悪
化するという問題がある。従って、光源として先行技術
文献1の半導体レーザを採用した光情報処理ドライブ装
置では、光源に注入される電流波形に対し、その光出力
が高い値まで直線的に且つ高速に応答しきれてなかっ
た。そして、この問題を解決する糸口を上記先行技術文
献1は教示していない。
【0003】半導体レーザ素子のストライプ状光導波路
構造に関連する技術は、例えば先行技術文献2:特開平
5-291681号公報、先行技術文献3:特開平7-106694号公
報、及び先行技術文献4:特願平8-313949号公報の出願
願書に添付された明細書に示されている。上記先行技術
文献2では、自励発振を容易に生じさせるための構造と
してストライプ幅の変調した構造が示されており、また
構造の設定範囲や設計内容についても示してある。上記
先行技術文献3には、素子の接触抵抗を低減して発熱を
抑えるために、ストライプ幅を変調した光導波路構造を
採用することが教示されており、これにより素子の信頼
性を向上させる内容や縦モードを制御した波長選択性に
ついて述べている。しかながら、これらの先行技術文献
2,3においては、素子の高出力化や光出力の安定性に
ついて特に言及はなく、ストライプ構造が基本横モード
に及ぼす影響や高次モードを抑制するための構造指針に
関しては説明していない。
【0004】一方、上記先行技術文献4では、周期的に
ストライプ幅を変調した光導波路構造について、基本横
モードの制御内容を述べ、構造の設計指針について説明
している。即ち、先行技術文献4では、共振器方向に延
伸するストライプ状の導波路の幅を周期的に狭め、その
形状を当該ストライプ状導波路の共振器方向に延伸する
中心線に対称的とすることで基本横モードの安定性を確
保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の先行技術文献1
に記載されるような従来のレーザ素子では、ストライプ
構造は、共振器方向で幅が一定である直線状の形状から
なるストライプ導波路であり、基本横モードで動作して
いても、高電流注入時において基本横モードの不安定性
に起因して光出力ー電流特性に折れ曲がりキンクを生じ
てしまう。これでは、光ディスクのメモリ書き込み時の
駆動電流に直線性よく追随できない状況であり、メモリ
の変形や読みだし誤り率を増大させてしまう原因となる
問題があった。
【0006】横モードが不安定になる要因は、キャリア
注入時における屈折率変化が生じ活性層横方向の作り付
けの実効的な屈折率差を減少させてしまうホールバーニ
ング現象と、導波路内部のキャリア密度や利得分布及び
動作温度によって伝搬定数が変動し共振器一往復の間に
基本モードと高次の1次モードがカップリングし干渉し
合うために光出射方向や光出力が変化してしまうビーム
ステアリング現象(Beam steering phenomenon…Beam i
nstability現象の一種)等がある。
【0007】前者の要因たる「ホールバー二ング現象
(Hole burning phenomenon)」を、ストライプ状のレ
ーザ光導波構造を有する半導体レーザ素子を例に説明す
る。半導体レーザ素子のストライプ状導波路構造にキャ
リア(駆動電流)を注入してレーザ発振させる場合、キ
ャリア注入量を高めて光出力を上昇させるとき、次の問
題が生じる。高キャリア注入時において、ストライプ状
導波路の中央部においてレーザ光強度は局所的に大きく
なり、この部位でのレーザ光の誘導放出が顕著となる。
これにより、注入キャリアの再結合による消費が増大
し、ストライプ状導波路におけるキャリア分布はその中
央部にあたかも穴があいたように薄くなる状態となる。
このようなキャリア分布は、発光活性層における屈折率
分布に直に反映され、この内部におけるレーザ光の導波
に影響する。そして、キャリア注入による屈折率変化が
マイナスになり、ストライプ状のリッジを有する光導波
層等により作り付けられた発光活性層の屈折率分布(通
常ストライプ状リッジに応じてほぼ矩形状に生じる高屈
折率領域)に部分的に穴が空いて凹んだような分布が形
成される。
【0008】以上のような前者の(ホールバー二ング現
象)の問題に対し、従来からも活性層横方向の実効的な
屈折率差を大きくしたりストライプ幅を狭くするストラ
イプの設計や、量子井戸構造を活性層に導入することで
キャリア注入時における屈折率減少を小さくさせること
により対処してきた。そして、上述の先行技術文献2乃
至4の夫々に記載の技術は、ホールバーニング現象を抑
止するに好適と本発明者は考えた。
【0009】しかしながら、これらの従来技術は後者の
ビームステアリング現象(Beam steering phenomenon…
Beam instability現象の一種)を解決するに至らなかっ
た。この現象をストライプ状のレーザ光導波構造を有す
る半導体レーザ素子を例に説明する。
【0010】ビームステアリング現象の概要を雑駁に表
現すると、上述の半導体レーザ素子にて本来ストライプ
状に導波されるはずのレーザ光が、蛇行した共振経路を
通り伝播することにより、実質的な共振行路長が異なる
波になることである。このような光導波態様によりレー
ザ共振器には高次モードが入るが、全体の共振モードに
対してどれだけの強度成分で入るかは、そのときに与え
られている一次モードへの利得で決まり、全体でどのよ
うな合成形状になるかは一次モードの寄与に依存する。
初期の利得では基本横モードのみで発振し、キャリア注
入を高めると一次モードへも利得が生じる。そして、こ
のとき、基本横モードのガウシアン的分布に対して一次
モードの電界分布(基本モードの微分形のような形状)
が影響し、基本モードの形が左右非対称になったり、ピ
ークが左右にシフトしたり、双峰になる等の変化を示す
ため、一定の(安定した)モード分布形状が現れなくな
る。上述の半導体レーザ素子のように一般に強く屈折率
導波をつけた導波路ストライプは、基本横モードの分布
は保たれ易くなるはずであるが、ビームステアリング現
象の発生により、分布の中心ピークや分布の裾のほうで
強度分布に肩がでる等の問題が生じる。即ち、基本横モ
ードと高次一次横モードとがカップリングしたレーザ光
が共振器内を蛇行したような導波形状をもって往復共振
してしまうのである。
【0011】ビームステアリング現象に関しては、基本
モードと1次モードの伝搬定数を考慮して、カップリン
グ干渉しないように、共振器長を設定する手法がとられ
ていたが、導波路内部の上記条件の変化に起因して十分
対応できていない。従来技術のレーザ素子では、特にパ
ルス電流駆動時において横モードが不安定となり、より
低い注入電流において基本横モードが1次モードとカッ
プリングしやすく、ドライプ装置からのパルス電流信号
に対する直線性良好な応答と信頼性の高いメモリ書き込
みや読み取りは困難であった。
【0012】そこで本発明の半導体レーザにおいて上記
基本横モードを不安定にする要因であるホールバーニン
グを抑制する策はもとより、上記ビームステアリングを
抑制する対策を講ずることにより、通常のストライプ構
造では達成し得ない高い光出力まで直線性良好な光出力
応答を実現することを最重要課題とする。そして、これ
まで問題となっていた基本横モードの不安定性と光出力
−電流特性の非直線性を改善し、従来構造で対応がまだ
不十分であった高速パルス電流駆動時の高出力動作を安
定確保することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、従来技術に
はない新規なストライプ構造により、基本特性をほとん
ど損なわずに高出力安定動作を得るとともに、高速駆動
時に不安定になりやすい基本横モードを本素子構造によ
って高電流注入時まで安定確保する。システム装置の仕
様である光記録時に要求される高出力においても、素子
の光出力ー電流特性は直線性よく対応し、駆動電源から
発生させた電流パルス波形に高速応答して追随できる半
導体レーザ素子を達成する。さらに、本素子を光源とし
て搭載した、高速パルス波形駆動でかつ高密度の光記録
メモリに対応できる光情報処理装置を提供することを目
的とする。
【0014】そして上記目的を解決すべく、本発明では
光ディスクドライブ装置等の光情報処理装置からの電流
信号に精密に追随できる半導体レーザ光源を提供するた
め、レーザ素子のストライプ構造を新規に工夫し、本内
容の採用によりシステムに要求される特性仕様をすべて
満足する半導体レーザ素子とそれを用いた光情報処理装
置を実現する手法について述べる。
【0015】本手法で用いた内容は、ストライプ構造を
新規に考案しており、本発明の目的及び効果を達成する
ために、一つの手段は変調ストライプ構造としかつ斜め
に傾斜させた導波路構造とし、また別の手段としては変
調ストライプ構造を適用するが左右非対称の導波路構造
とすることである。特に、上面或いは断面の形状構成に
おいて左右非対称の導波路構造とすることである。これ
により、システム装置の駆動電源による高速パルス電流
に対しても、直線性の良好な光出力ー電流特性と高速線
形応答の可能なレーザ素子とドライブ装置を実現する。
【0016】本手法による対策を説明するために、ここ
で基本横モードと1次モードのカップリングについて議
論する。基本モードと1次モードの伝搬定数をそれぞれ
β0,β1としたとき、Δβ=nπ/Lの関係式が成立する
ときに、基本モードと1次モードの間で干渉し合う。こ
こで、ΔβはΔβ=β0−β1であり、Lは素子の共振器
長、nは整数である。上記関係式は、基本モードと1次
モードの間で干渉し合う条件、即ち二つの横モードの位
相差が共振器一往復の間にπの整数倍であるときにカッ
プリングする条件として示される。このとき、素子内部
のレーザ光強度分布は、ストライプ領域の中を蛇行した
光線分布となりビームステアリングを示し、レーザ光が
共振器端面から出射されるときビームの出射方向が蛇行
する光線の接線方向となって共振器端面と垂直な方向か
ら変化するとともに、出射するレーザ光出力が大きく減
少する。上記伝搬定数は、横モードに影響する種々の要
因、例えばストライプ内のキャリア密度や利得分布、動
作温度や注入電流量等の動作条件によって左右されるた
め、上記関係式のΔβを一定として共振器長を上記条件
を外すように設定するだけでは全く不十分となる。
【0017】本手法では、ストライプ導波路において、
1次モードの利得を大きくさせないように、基本モード
との導波内部光損失を増大させ利得差を大きくもたせる
ストライプ構造とするとともに、共振器方向で導波路形
状を左右において非対称にすることにより、1次モード
の導波内部光損失を大きくし、共振器一往復の間にπの
整数倍で光線が閉じないようにして共振条件をずらす構
造を基本としている。
【0018】具体的には、従来の直線状の形状によりス
トライプ構造の共振器方向を構成するのではなく、非直
線状の形状によりストライプ構造を構成し、上面或いは
断面の形状構成において、ストライプ導波路を形成する
左右の形状を非対称にする構造とした。具体的には、共
振器方向においてストライプの両側又は片側に周期的な
変調幅をもたせ、両側に周期的な変調幅をもたせるとき
には、上面或いは断面の形状構成において、左右対称の
形状でストライプを構成しないようにする。一つには、
ストライプの中心線を共振器端面の法線方向と角度θを
もって傾斜させることによって、また二つめには、傾角
基板を用いてストライプ断面構造が左右非対称になるよ
うにし、上面では左右対称の構成でも断面構成では左右
非対称の形状として、実質的に左右非対称のストライプ
導波路を構成するように設定した。角度θは、ストライ
プ導波路を伝搬してきたレーザ光が共振器端面に対して
斜めに入射する角度と解釈することができ、基本横モー
ドが安定に導波できる範囲として0°を含み0°から
0.5°の範囲に条件を設定し、望ましくは0°を含み
0°から0.4°の範囲、特に好ましくは0.1°から
0.3°の範囲に設定する。本手法では、この入射角θ
をもって共振器端面へ入射する形の傾斜したストライプ
導波路のを構成することになる。
【0019】本内容では、半導体レーザ素子を形成する
単結晶基板に対して、基板面を傾斜させた傾角基板を用
いているが、この場合にはリッジストライプをエッチン
グ加工により形成したときに、図4のような左右非対称
のストライプ形状となる。図5では、上面のストライプ
導波路に周期的な変調幅があり左右対称の構成でも、図
4の断面に示すように左右非対称の導波路を形成するこ
とになる。また例えば図13では、層17と18に対し
てリッジストライプを形成して、左側は傾斜角度が大き
く、右側は傾斜角度が緩やかになっているが、この右側
の領域に対してのみ、図14に示す周期的な変調幅をも
たせた構造とすることにより、非対称導波路を構成する
こともできる。傾角基板を用いたこれらの場合、ストラ
イプ導波路を共振器端面に対して上記角度θをもたせる
ことなく、非対称導波路を達成することが可能となる。
図13の非対称リッジストライプ導波路において、右側
の領域では傾斜角度が小さく屈折率差が緩やかに作り付
けとなるので、図14に示す周期的な変調幅の設計によ
り、1次モードの導波内部光損失を効果的に大きく設定
することが達成できる。
【0020】その他、具体的には、従来の直線状の形状
によりストライプ構造の共振器方向を構成するのではな
く、非直線状の形状によりストライプ構造を構成し、ス
トライプ導波路を形成する左右の形状を非対称にする構
造とした。具体的には、共振器方向においてストライプ
の両側又は片側に周期的な変調幅をもたせ、両側に周期
的な変調幅をもたせるときには左右対称の形状でストラ
イプを構成しないように、ストライプの中心線を共振器
端面の法線方向と角度θ0をもって傾斜させることによ
って、実質的に左右非対称のストライプ導波路を構成す
るように設定した。角度θ0は、ストライプ導波路を伝
搬してきたレーザ光が共振器端面に対して斜めに入射す
る角度と解釈することができ、基本横モードが安定に導
波できる範囲として、0°から0.5°の範囲に条件を
設定し、望ましくは0°から0.4°の範囲、特に好ま
しくは0.1°から0.3°の範囲に設定する。本手法
では、この入射角θ0をもって共振器端面へ入射する形
の傾斜したストライプ導波路のを構成することになる。
【0021】このその他の内容では、半導体レーザ素子
を形成する単結晶基板に対して、基板面を傾斜させた傾
角基板を用いているが、この場合にはリッジストライプ
をエッチング加工により形成したときに、左右非対称の
ストライプ形状となる。例えば図30では、層17と1
8に対してリッジストライプを形成して、左側は傾斜角
度が大きく、右側は傾斜角度が緩やかになっているが、
この右側の領域に対してのみ、図31に示す周期的な変
調幅をもたせた構造とすることにより、非対称導波路を
構成することができる。この場合、ストライプ導波路を
共振器端面に対して上記角度θ0をもたせることなく、
非対称導波路を達成することが可能となる。図30の非
対称リッジストライプ導波路において、右側の領域では
傾斜角度が小さく屈折率差が緩やかに作り付けとなるの
で、図31に示す周期的な変調幅の設計により、1次モ
ードの導波内部光損失を効果的に大きく設定することが
達成できる。
【0022】本発明の素子によると、基本横モードと1
次モードのカップリングした導波光を共振させないよう
にできることをストライプ構造の上面図である図26と
図27を用いて説明する。従来構造の直線状ストライプ
構造図26(a)や周期的変調ストライプ構造図26(b)で
は、基本横モードと1次モードがカップリングした導波
光が共振器一往復の整合条件を満たすようになり共振し
てしまう。この条件のもとでは、ビームステアリングが
生じて出射光の出力変動が起きてしまうため、光出力ー
電流特性において非線形な折れ曲がったキンクの応答を
示すようになる。このような場合、システム応用上ドラ
イバ装置の仕様に満たないため、従来構造のレーザ素子
では使用できない状況となる。一方、本発明内容の斜め
に傾斜した変調ストライプ図27(a)や片側だけに変調
ストライプがある図27(b)に示す導波路構造では、非
周期的或いは非対称な導波路となるために、基本横モー
ドと1次モードがカップリングした導波光は伝搬してい
っても、共振器一往復の間で位相がずれ整合条件を満た
さないことになる。図27に示したように、共振器一往
復しても導波光は共振できないため、ビームステアリン
グを引き起こさず、光出力ー電流特性において非線形な
キンクを示さないようにできる。
【0023】これら本手法により、ドライブ装置(駆動
電源等)からの高電流注入時においても、高次の1次モ
ードの導波内部光損失を大きくしてカットオフさせるこ
とにより基本横モードを安定制御し、基本横モードとカ
ップリングする割合を格段に減少させた。本素子構造の
技術により、パルス電流駆動時の基本横モード不安定性
や直線性良好な光出力応答に関する問題を解決して、光
ディスクシステム装置の要求仕様を全て満足した半導体
レーザ素子を提供し、該半導体レーザ素子を光源とする
ドライブ装置及び光情報処理装置を提供できる。
【0024】以上の議論に基づき、本発明者は次のよう
な半導体レーザ素子及びそれを用いた光情報処理装置を
提供する。
【0025】まず、本発明による半導体レーザ素子は、
基板上に形成したレーザ光を発生する共振器構造を有す
る半導体レーザ素子であって、該共振器構造内に(レー
ザ光の横モードを制御する)ストライプ状導波路を有し
ており、該ストライプ状導波路は、基板面に垂直でかつ
共振器構造の端面に平行な面で切ったときの断面におけ
る左右の側面の形状が相互に異なり、更に、該ストライ
プ状導波路の長手方向の左右の側面の少なくとも一方に
該ストライプ状導波路上面から見て凹凸が設けられてい
ることに基本的な特徴を有する。
【0026】また、本発明による別の半導体レーザ素子
は、レーザ光を発生する共振器構造を備えた半導体レー
ザ素子であって、該共振器構造内にストライプ状導波路
を有しており、該ストライプ状導波路は、上記共振器構
造の端面間において幅の増減を少なくとも2回繰り返す
ように構成され、且つ、該ストライプ状導波路の長手方
向の中心軸は上記共振器構造の端面間を最短距離で結ぶ
仮想線と角度θ、但し0°<θ≦0.5°、を有するよ
うに該共振器構造端面に対し傾斜していることに特徴を
有する。
【0027】加えて、本発明による光情報処理装置は、
基板上に形成したレーザ光を発生する共振器構造を有す
る光源と、情報記録媒体と、該レーザ光を該情報記録媒
体に照射する光学系と、該光源に電流を注入する駆動電
源と、該駆動電源を制御する制御装置とを含み、上記光
源は該共振器構造内にストライプ状導波路を有してお
り、該ストライプ状導波路は、基板面に垂直でかつ共振
器構造の端面に平行な面で切ったときの断面における左
右の側面の形状が相互に異なり、更に、該ストライプ状
導波路の長手方向の左右の側面の少なくとも一方に該ス
トライプ状導波路上面から見て凹凸が設けられているこ
とに特徴に特徴を有する。
【0028】更に、本発明による別の光情報処理装置
は、レーザ光を発生する共振器構造を有する光源と、情
報記録媒体と、該レーザ光を該情報記録媒体に照射する
光学系と、該光源に電流を注入する駆動電源と、該駆動
電源を制御する制御装置とを含み、上記光源は該共振器
構造内にストライプ状導波路を有しており、該ストライ
プ状導波路は、上記共振器の端面間において幅の増減を
少なくとも2回繰り返すように構成され、且つ該ストラ
イプ状導波路の長手方向の中心軸は上記共振器構造の端
面間を最短距離で結ぶ仮想線と角度θ、但し0°<θ≦
0.5°、を有するように該共振器端面に対し傾斜して
いることに特徴を有する。
【0029】その他、本発明による光情報処理装置は、
レーザ光を発生する共振器構造を有する光源と、情報記
録媒体と、このレーザ光を上記情報記録媒体に照射する
光学系と、上記光源に電流を注入する駆動電源と、上記
駆動電源を制御する制御装置とを含み、上記光源は上記
共振器構造の端面間を結ぶ仮想線に沿って延伸した(レ
ーザ光の横モードを制御する)ストライプ状導波路を有
し且つ該ストライプ状導波路は該仮想線に対して左右の
側面形状が非対称に形成されたことに基本的な特徴を有
する。上述の仮想線は、上記光源に組み合わせられる上
記光学系の光軸として定義される。そして、この光学系
が光源と上記情報記録媒体とを複数の光学素子で結合
し、且つこの間で光学系の光軸が屈曲している場合、上
記仮想線とは上記光源に対し最初に配置される光学素子
と光源とを結ぶ光軸として定義される。
【0030】以上のような構成により、レーザ光の基本
横モードがその高次モードとカップリングを引き起こす
ことなく駆動光出力までの範囲で電流注入に対する直線
性に優れた光出力応答を示し、変調パルス電流駆動時に
おいても電流信号の高さや幅に対して光出力の飽和や非
線形応答を生ずることなく高速線形応答の可能である効
果が得られる。
【0031】上述の基本的な構成の効果を高めるために
推奨される形態として、次の6種類の構成を挙げる。
【0032】その第1の構成は、上記ストライプ状導波
路を、上記レーザ光の基本横モードがその高次モードと
結合しないように設定するものである。
【0033】第2の構成は、上記光源を、半導体により
構成された共振器構造とするものである。
【0034】第3の構成は、上記ストライプ状導波路の
長手方向の左右の側面に相互に形状が異なる凹凸を設け
るものである。例えば、一方の側面に設けられた凹凸の
差を他の側面に設けられた凹凸の差より大きく設定する
ものである。
【0035】第4の構成は、上記ストライプ状導波路の
長手方向の左右の側面に相互に形状が同じ凹凸を設ける
ものである。
【0036】第5の構成は、上記ストライプ状導波路の
長手方向の一方の側面を、該ストライプ状導波路の長手
方向に直線状に形成するものである。
【0037】第6の構成は、上記ストライプ状導波路
を、一方の側面に設けられた凹凸の差が他の側面に設け
られた凹凸の差より大きく設定するものである。この構
成において、上記ストライプ状導波路の他の側面を上記
仮想線に対して直線状に形成してもよい。
【0038】さらに望ましい構成としては、上記角度θ
は、0°<θ≦0.4°の範囲に設定することが望まし
く、さらに0.1°≦θ≦0.3°の範囲に設定するこ
が効果的である。上述のように設定された入射角θをも
って共振器端面へ光が入射するようにストライプ導波路
を傾斜させることで、該ストライプ構造を伝搬し共振増
幅したレーザ光の基本横モードが駆動光出力までの高い
注入電流においても直線性よく応答して駆動光出力を生
ずることが可能となる。
【0039】その他のさらに望ましい構成としては、上
記ストライプ状導波路を、上記共振器端面間において幅
の増減を少なくとも2回以上繰り返すように構成し、且
つ上記仮想線に対して規定された該ストライプ状導波路
の所定の幅の中点を結んで定義される中心線は該仮想線
と所定の角度θ0(但し、0°<θ0<0.5°)を有す
るように該共振器端面に対し傾斜することである。即
ち、共振器方向において斜めに入射角θ0をもって共振
器端面へ入射する形でストライプ導波路を設けること
で、該ストライプ構造を伝搬し共振増幅したレーザ光の
基本横モードが駆動光出力までの高い注入電流において
も直線性よく応答して駆動光出力を生ずることが可能と
なる。そして、上記角度θ0は、0°<θ0<0.4°の
範囲に設定することが望ましく、さらに0.1°<θ0
<0.3°の範囲に設定するこが効果的である。上述の
ように設定された入射角θ0をもって共振器端面へ光が
入射するようにストライプ導波路を傾斜させることで、
該ストライプ構造を伝搬し共振増幅したレーザ光の基本
横モードが駆動光出力までの高い注入電流においても直
線性よく応答して駆動光出力を生ずることが可能とな
る。
【0040】一方、上記半導体レーザ素子は、半導体結
晶からなる基板と該基板上部に形成された発光活性層と
それを挟む光導波層とを含み、上記発光活性層の上部側
に設けられた上記光導波層には上記光源の共振器構造の
長手方向に延伸するリッジ状のストライプ構造が形成さ
れ、且つ該ストライプ構造の幅は、該発光活性層を導波
するレーザ光の基本横モードの導波伝搬を安定化するよ
うに発光活性層の該共振器構造の長手方向を横切る方向
に実効的な屈折率差を形成するように設定する構造も推
奨する。
【0041】上記ストライプ構造の幅を周期的又は非周
期的に変調することで、システム装置に搭載した駆動電
源からの連続電流注入時やパルス電流注入時に該ストラ
イプ構造を伝搬し共振増幅したレーザ光の基本横モード
が駆動光出力までの高い注入電流においても直線性よく
応答して駆動光出力を生ずることが可能となるからであ
る。
【0042】その他、上記光源を半導体の単結晶からな
る基板と該基板上部に形成された半導体発光活性層とそ
れを挟む半導体導波層とを含めてなる半導体レーザ素子
とし、上記発光活性層の上部側に設けられた上記光導波
層には上記光源の共振器方向に延伸するリッジ状のスト
ライプが形成され、且つ該ストライプの幅は該発光活性
層を導波するレーザ光の基本横モードの導波伝搬を安定
化するように発光活性層の該共振器方向を横切る方向に
実効的な屈折率差を形成するように設定する構造も推奨
する。上記ストライプ幅を周期的又は非周期的に変調す
ることで、システム装置に搭載した駆動電源からの連続
電流注入時やパルス電流注入時に該ストライプ構造を伝
搬し共振増幅したレーザ光の基本横モードが駆動光出力
までの高い注入電流においても直線性よく応答して駆動
光出力を生ずることが可能となるからである。
【0043】以上の構成においては、上記リッジ状のス
トライプ構造の両側に上記発光活性層の禁制帯幅又は該
発光活性層からのレーザ光発振波長エネルギーよりも大
きい禁制帯幅を有する半導体結晶を該ストライプ構造を
埋込むように形成することもよい。これにより上記スト
ライプ領域に導波構造を持たせることで、該活性層横方
向に設定する実効的な屈折率差により基本横モードの導
波伝搬を安定化できるため、光情報処理装置に搭載され
た駆動電源からの連続電流注入時やパルス電流注入時に
該ストライプ構造を伝搬し共振増幅したレーザ光の基本
横モードが高い注入電流においても直線性よく応答して
光出力を生ずることが可能となる。
【0044】さらに、上記リッジ状ストライプ構造又は
リッジ状ストライプの両側を埋込む半導体結晶を、上記
発光活性層における上記共振器方向に沿う光導波内部損
失と屈折率差が直線状に変化せず且つ一様ではない導波
路を構成するように、その片側の幅を周期的に変調する
か又は双方の幅を非周期的に設定してもよい。即ち、上
記発光活性層に共振器方向に光導波内部損失と屈折率差
が周期的に変調してあるか或いは非周期的に設定するこ
とで、この内部を屈折率差により導波するレーザ光の基
本横モードを安定制御し、変調パルス電流駆動時におい
ても電流信号の高さや幅に対して光出力の飽和や非線形
応答を生ずることなく高速線形応答の可能となるからで
ある。さらに、基本横モードを安定に制御導波する上記
ストライプ構造を該活性層横方向に設定する屈折率差に
よる導波構造とし、該屈折率差がその屈折率の実部にお
ける差に主として依存するようにリッジ状のストライプ
が設けるとよい。
【0045】以上に列挙した本発明の光情報処理装置に
おいて、上記駆動電源を上記光情報処理装置に必要な駆
動光出力を少なくとも100mWに到るまでの範囲に設
定し、該設定範囲において上記光源は上記ストライプ構
造を伝搬し共振増幅したレーザ光の基本横モードが上記
駆動光出力までの高い注入電流においても直線性よく応
答して駆動光出力を生ずることが可能であるように構成
するとよい。
【0046】また、本発明の光情報記録装置の光源とし
て好適な半導体レーザ素子のその他の例を、次に列挙す
る。
【0047】その第1として、上記光導波層や上記発光
活性層を設ける結晶基板又は単結晶基板として、その基
板面方位として(100)面から0〜54.7°(111)面までの範
囲でオフした面方位を有するものを用い、好ましくは5
〜16°範囲でオフした面方位を有する基板を使用したも
のを利用して、その結晶傾角基板又は単結晶基板上にリ
ッジストライプ導波構造を設けた半導体レーザ素子を用
いることである。この種の半導体レーザ素子において、
上記該結晶傾角基板又は単結晶基板上に設けたリッジス
トライプにエッチング加工によって左右非対称な導波路
形状が形成し、リッジを形成する傾斜角の異なる左右の
斜面形状からなる、リッジストライプ導波構造を設ける
とよい。さらに上記半導体レーザ素子のリッジストライ
プ導波構造の左右非対称な導波路形状のうち、該結晶基
板又は単結晶基板の傾角をもたせた方向に形成した、傾
斜角の小さい方のリッジ傾斜面に対して、共振器方向に
ストライプ幅を周期的に変調させるか或いは非周期的に
設けるパターンを構成するとよい。共振器方向に光導波
内部損失と屈折率差が周期的に変調してあるか或いは非
周期的に設定することで、基本横モードを安定制御した
導波構造が実現できるからである。
【0048】第2として、劈開により形成されるレーザ
素子の共振器端面の間隔で決定される素子の共振器長を
200μmから1000μmの範囲とした共振器構造を有し且
つこの共振器方向に延伸してなるリッジストライプ導波
構造を設けた半導体レーザ素子を用いることである。
【0049】第3として、上記発光活性層に多重量子井
戸構造を適用し、さらに望ましくは格子歪を導入した歪
多重量子井戸構造とした、リッジ状ストライプ導波構造
を有する半導体レーザ素子を用いることである。
【0050】以上に述べた、本発明の半導体レーザ素子
及びそれを用いた光情報処理装置の詳細は、次の発明の
実施の形態の欄において具体的に紹介する。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましき実施の形
態を実施例1乃至18及び夫々の関連図面を参照して詳
述する。
【0052】<実施例1>本発明の一実施例について、
図1から8を用いて説明する。
【0053】本発明は、図1に示すようなシステム装置
の光ピックアップを構成し、ディジタル・ビデオ・ディ
スク(DVD)ROM, RAMや光磁気ディスク等の光ディスクシ
ステム用光源に対して適用でき、ドライバ装置の駆動電
流信号波形に直線性良好で高速応答できる半導体レーザ
素子7を達成する。また、光ディスクシステムの要求仕
様を満足する特性を有した該半導体レーザ素子7を搭載
した、一例として図1の概略図に示すような光ピックア
ップを構成する光情報処理装置を提供する。
【0054】従来の半導体レーザ素子では、ドライバ装
置によるメモリ書き込み用電流で駆動したときには、図
2に示すようにパルス電流波形に追随できない光出力波
形になる問題があり、光ディスクの光記録システムが機
能しない状況であった。これは、図3に示すように、レ
ーザ素子の光出力ー電流特性において、書き込み用光出
力近傍で折れ曲がりキンクPkが発生し、本来必要な書
き込み用光出力との間に光出力差ΔPを生じる。レーザ
素子の光出力波形は、その高さが書き込み用光出力レベ
ルよりも光出力差ΔPだけ小さく、かつパルス電流の時
間応答性も悪いため、図2のように光出力レベルは徐々
に劣化している。従来のレーザ素子では、共振器方向に
直線状のストライプ形状を有したストライプ構造である
ため、高い電流注入時において、高次の1次モードと基
本横モードがカップリングして光出力を変動減少させて
しまう。また高速パルス電流の時間応答では、温度変化
や利得分布の横モードへの影響により、基本横モードが
不安定になり光出力減少を伴う。これらの要因により、
従来のレーザ素子では、メモリ書き込み用光出力レベル
に対して動作不十分である。
【0055】上記問題を解決する、本発明の非直線状の
形状で左右非対称となるストライプ構造を有する半導体
レーザ素子7の構成について、以下に説明する。図4に
おいて、まず (100)面から[011]方向に10度オフしたn
型GaAs傾角基板11上に、n型GaAsバッファ層12、n
型AlGaInP光導波層13、圧縮歪GaInP量子井戸層3層と
引張歪AlGaInP量子障壁層4層及び両側の無歪AlGaInP光
分離閉じ込め層からなる歪多重量子井戸構造活性層1
4、p型AlGaInP光導波層15、p型AlGaInP層16、p
型AlGaInP光導波層17、p型GaInP層18を順次有機金
属気相成長(MOVPE)法によりエピタキシャル成長させ
る。次に、絶縁膜マスクを形成した後、ホトリソグラフ
ィー工程とエッチングにより、層16に到るまで層18
及び17を除去して図4に示すリッジストライプを形成
する。このとき、該リッジストライプを上面からみた形
状は図5に示してあるが、共振器内部ではストライプ幅
を周期的に変調させた領域を設定しており、周期数を3
とした導波路を形成している。一般に周期数は、レーザ
の発振波長を考慮し、基本横モードと高次モードがカッ
プリングしたモードにおいて、ビートをうつ腹の数に合
わせて設定する。図5におけるストライプ幅W1及びW2に
関しては、W1は4.0μmから6.0μmの範囲、W2は3.0μ
mから5.0μmの範囲であり、2ΔW=W1−W2としたと
き、ΔWは0.1μmから1.5μmの範囲に設定した。共振
器端面近傍では、基本横モードの導波形状を安定化させ
るため、ストレート形状のストライプ領域をもたせてい
る。本内容では、傾角基板を用いているため、層17及
び18により構成されるリッジ状ストライプの断面で
は、左右非対称の側面形状となる。このため、図5の上
面から見た場合、幅を変調させたストライプが左右対称
の構成であっても、断面形状を考慮にいれると、左右非
対称なストライプ導波路の構成となる。これにより、レ
ーザ光が該ストライプ導波路を伝搬して共振器一往復す
る際に、左右非対称の導波構造を伝搬し、基本横モード
と1次モードがカップリングして干渉する、伝搬定数の
差と共振器長の関係式を示した上記の条件を回避して、
ビームステアリングを抑制することが可能である。本実
施例では、上記ストライプ構造により、基本横モードの
安定制御を行い、高電流パルス駆動時においても、直線
性良好な光出力ー電流特性が得られるようにした。
【0056】次に、n型AlGaAs又はAlGaInP或いはAlInP
電流狭窄層19、n型GaAs電流狭窄層20をMOVPE法に
より埋め込み選択成長させる。ここで、層19は、発光
活性層14よりも禁制帯幅が大きくて、少なくともレー
ザ光の発振波長のエネルギーよりも大きくレーザ光の吸
収がない層であり、かつ光導波層17より少なくとも屈
折率が小さいことを満足することを条件としている。層
19をAlGaAs又はAlGaInP層としたときは、AlGaAs又はA
lGaInP層19のAl組成が層17を構成するAlGaInP層のA
l組成よりも大きく設定してあることにより、層19の
屈折率を層17より小さくさせることができている。こ
れにより、該リッジストライプは屈折率導波構造を有し
ており、層19により内部光損失を低減できかつ活性層
横方向において実屈折率差を設けた実屈折率導波の成分
をもたせた導波構造が可能となる。この実屈折率導波構
造では、埋め込み層をn型GaAs電流狭窄層20だけで構
成したときの複素屈折率導波構造の場合よりも、基本横
モードを得るためのストライプ幅を狭くすることがで
き、基本横モードの安定化を向上させた。
【0057】さらに、リッジストライプを形成するとき
の絶縁膜マスクをエッチング除去した後、MOVPE法によ
りp型GaAsコンタクト層21で埋め込む。最後に、p側
電極22とn側電極23を蒸着して、劈開スクライブす
ることにより素子を切り出して、図4示す素子断面を得
る。
【0058】本実施例によると、傾角基板を用いること
により、左右非対称の断面形状を有するリッジストライ
プ導波路を構成でき、該リッジストライプに対して低屈
折率で禁制帯幅の大きな材料で埋め込んだ実屈折率導波
構造を持たせた半導体レーザ素子7を形成できた。この
結果、高い電流注入時であっても、基本横モードの安定
な導波を可能とし、低光損失による低閾値高効率動作を
達成した。本実施れの素子では、温度に対するキンク光
出力を高いレベルに安定化させることも可能であった。
図6に示すように、従来構造のストレートなストライプ
導波路では、温度が低い領域では(図6では室温以下の
時)、キンク光出力が低く400mW以下であり、他方室温
より高温側ではキンク光出力は2倍以上に高くなるとい
う不安定性がある。このように、従来構造では、キンク
光出力が動作温度に大きく依存して変化し、制御できな
い状況であった。しかしながら、本実施例の素子におい
て、変調した幅ΔWはを設ける事により、キンク光出力
を高いレベルに向上させ、かつ動作温度に対しても安定
制御することが可能であった。温度0℃の低温域を含
み、測定した温度範囲において、ΔW=0.4μmではキン
ク光出力を50mW以上に設定でき、ΔW=0.2μmではキン
ク光出力を80mW以上確保できた。このようにΔWを最適
化することにより、より高いレベルのキンク光出力を達
成でき、かつ動作温度に対する安定制御も可能であっ
た。
【0059】またドライバ装置による駆動電流に対する
本素子の応答は、図7に示すように、電流波形に対して
追随した高速線形応答が可能であることが判明した。本
素子の光出力ー電流特性は、メモリ書き込み光出力より
も高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流の
注入時においても、注入電流信号の高さや幅に劣化は無
く、図8のように、光出力の直線応答性が良好なことを
示した。本実施例では、ストライプ構造において、共振
器方向に設けた周期的なストライプ幅の変調領域の数を
3としているが、周期数を3から5の範囲に設定してお
くことにより、同等レベルの素子特性を得ることができ
た。また、ストライプ幅の変調領域の間では、テーパ状
にして連結しているが、直線を設けて繋げても同等レベ
ルの素子特性を得た。
【0060】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-40mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は150-200mWを達成し、温度90
℃で70mWから100mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力70mWにおいて、5000時間以上
にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構
造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光ディスクシステムから要求される光出力特性を満
足することができ、本素子を搭載したドライバ装置を書
き換え可能な光記録システム装置に向けて提供すること
が可能であった。
【0061】<実施例2>本発明の左右非対称となるス
トライプ構造を有する半導体レーザ素子7の構成につい
て、他実施例について説明する。実施例1と同様に素子
を作製するが、図4の中で傾角基板11に代えて(100)
面方位を有したn型GaAs基板24を用いて素子作製工程
を行う。その後、実施例1と同様にして、素子を作製す
るが、層17と18に対してリッジストライプを形成す
る際に、下記のようにを行った。図9において、リッジ
ストライプをエッチング加工すると、(100)面方位基板
上の光導波層では左右対称のストライプ形状となるが、
リッジストライプを形成するときに、図10に示すよう
に左側の凹部幅ΔW(a)と右側の凹部幅ΔW(b)をΔW(a)=
ΔW(b)とせず、ΔW(a)<ΔW(b)の関係とする。本内容の
ストライプ構造では、左右のストライプ側面部に相当す
る活性層横方向での実効的な屈折率差及び基本横モード
と高次モードのカップリングモードに対する導波路内部
光損失に差を持たせ、左右非対称な導波路に設定でき
る。これにより、レーザ光が該ストライプ導波路を伝搬
して共振器一往復する際に、左右非対称の導波構造を伝
搬し、基本横モードと1次モードがカップリングして干
渉する、伝搬定数の差と共振器長の関係式を示した条件
を回避して、ビームステアリングを抑制することが可能
である。図10におけるストライプ幅W1及びW2に関して
は、W1は4.0μmから6.0μmの範囲、W2は3.0μmから
5.0μmの範囲であり、ΔW(a)+ΔW(b)=W1−W2としたと
き、ΔW(a)は0.1μmから1.0μmの範囲にΔW(b)は0.2
μmから1.5μmの範囲に設定した。共振器端面近傍で
は、基本横モードの導波形状を安定化させるため、スト
レート形状のストライプ領域をもたせている。その後
は、実施例1と全く同様にして素子を作製し、図9の素
子断面を得る。本実施例では、上記ストライプ構造によ
り、基本横モードの安定制御を行い、高電流パルス駆動
時においても、直線性良好な光出力ー電流特性が得られ
るようにした。
【0062】本実施例によると、左右対称な断面形状の
ストライプ構成となる、(100)面方位基板上であって
も、リッジストライプの左右凹部幅に差を持たせること
により、実施例1と同様な非対称ストライプ導波路の効
果を得ることができた。本素子では、高い電流注入時で
あっても、基本横モードの安定な導波を可能とし、低光
損失による低閾値高効率動作を達成した。ドライバ装置
による駆動電流に対する本素子の応答は、図7に示すよ
うに、電流波形に対して追随した高速線形応答が可能で
あることが判明した。本素子の光出力ー電流特性は、メ
モリ書き込み光出力よりも高いレベルまで直線性良好で
あり、高速パルス電流の注入時においても、注入電流信
号の高さや幅に劣化は無く、図8のように、光出力の直
線応答性が良好なことを示した。
【0063】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-40mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は150-200mWを達成し、温度90
℃で70mWから100mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力70mWにおいて、5000時間以上
にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構
造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光ディスクシステムから要求される光出力特性を満
足することができ、本素子を搭載したドライバ装置を書
き換え可能な光記録システム装置に向けて提供すること
が可能であった。
【0064】また基板11或いは24を用いて、活性層
にInGaAs圧縮歪多重量子井戸活性層を導入した素子で
は、波長970-985nmで発振させることができ、室温の閾
値電流は10-30mAであった。共振器長を最適化すること
により、最大光出力は800-1000mWを達成し、温度90℃
で500mWから600mWの高出力安定動作が可能であった。素
子は、温度70℃で光出力500mWにおいて、100000時間以
上にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ
構造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光通信システムから要求される光ファイバ励起用光
源としての仕様である光出力特性を満足することがで
き、本素子を光ファイバ励起用光源として搭載した光通
信システム装置に向けて提供することが可能であった。
【0065】<実施例3>本発明の左右非対称となるス
トライプ構造を有する半導体レーザ素子7の構成につい
て、他実施例について説明する。図11において、まず
(100)面方位を有したn型GaAs基板24上に、実施例1
や2と同様にして、素子を作製する。このとき、該リッ
ジストライプを上面からみた形状は図12に示してある
が、共振器内部ではストライプ幅を周期的に変調させた
領域を左右対称の凹部幅を持たせて設定して形成してい
る。図12におけるストライプ幅W1及びW2に関しては、
W1は4.0μmから6.0μmの範囲、W2は3.0μmから5.0μ
mの範囲であり、2ΔW=W1−W2としたとき、ΔWは0.3
μmから1.5μmの範囲に設定した。本内容では、左右
非対称のストライプ導波路とするために、ストライプの
中心線を素子の共振器面に対して垂直とせず、入射角を
傾けた形状として設けた。図12には該ストライプの中
心線を点線で示してあるが、この中心線と共振器端面の
法線方向とのなす角度θを設け、共振器端面に対して入
射角θをもって斜めに導波路が形成してある形状とし
た。斜めに設けたストライプ導波路の共振器端面に対す
る入射角である角度θは、0°を含み0°から0.5°
の範囲に設定してあり、望ましくは0.1°から0.3
°の範囲であり、該入射角θをもって共振器端面へ入射
する斜めに設けたストライプ導波路を構成してある。こ
れにより、レーザ光が該ストライプ導波路を伝搬して共
振器一往復する際に、左右非対称の導波構造を伝搬し、
基本横モードと1次モードがカップリングして干渉す
る、伝搬定数の差と共振器長の関係式を示した条件を回
避して、ビームステアリングを抑制することが可能であ
る。本実施例では、上記ストライプ構造により、基本横
モードの安定制御を行い、高電流パルス駆動時において
も、直線性良好な光出力ー電流特性が得られるようにし
た。
【0066】本実施例によると、共振器方向において共
振器端面に対する入射角θを有する左右非対称のリッジ
ストライプ導波路を構成でき、該リッジストライプに対
して低屈折率で禁制帯幅の大きな材料で埋め込んだ実屈
折率導波構造を持たせた半導体レーザ素子7を形成でき
た。この結果、高い電流注入時であっても、基本横モー
ドの安定な導波を可能とし、低光損失による低閾値高効
率動作を達成した。ドライバ装置による駆動電流に対す
る本素子の応答は、図7に示すように、電流波形に対し
て追随した高速線形応答が可能であることが判明した。
本素子の光出力ー電流特性は、メモリ書き込み光出力よ
りも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流
の注入時においても、注入電流信号の高さや幅に劣化は
無く、図8のように、光出力の直線応答性が良好なこと
を示した。
【0067】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-40mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は150-200mWを達成し、温度90
℃で70mWから100mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力70mWにおいて、5000時間以上
にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構
造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光ディスクシステムから要求される光出力特性を満
足することができ、本素子を搭載したドライバ装置を書
き換え可能な光記録システム装置に向けて提供すること
が可能であった。
【0068】<実施例4>本発明の他実施例について説
明する。図4の中の基板と同じ(100)面方位から[011]方
向に10度オフしたn型GaAs傾角基板11を用いて素子作
製工程を行い、実施例1と同様に素子を作製するが、層
17と18に対してリッジストライプを形成する際に、
下記のように行った。即ち、図13において、リッジス
トライプをエッチング加工すると、傾角基板上の光導波
層では左右非対称のストライプ形状となり、図13では
左側の形状では傾斜角が大きく、右側では傾斜の緩やか
な形状となる。このとき、図14の上面に示すように、
傾斜角の小さい右側のストライプ領域に対してのみ、周
期的な変調幅をもたせた導波路とし、左側のストライプ
側面はストレートな形状とする。このストライプでは、
実施例1の場合に対して、片側のストライプ側面をスト
レートにした場合であり、また実施例3のように共振器
端面に対してストライプ導波路を傾斜させることなく、
左右非対称のストライプ導波路を構成させることができ
る。本内容のストライプ構造では、右側の領域では屈折
率差が緩やかに作り付けとなるので、図14に示す周期
的な変調幅の設計により、1次モードの導波内部光損失
を効果的に大きくさせた1次モードのカットオフ導波路
を構成できた。図14におけるストライプ幅W1及びW2に
関しては、W1は4.0μmから6.0μmの範囲、W2は3.5μ
mから5.5μmの範囲であり、ΔW=W1−W2としたとき、
ΔWは0.1μmから1.5μmの範囲に設定した。共振器端
面近傍では、基本横モードの導波形状を安定化させるた
め、ストレート形状のストライプ領域をもたせている。
その後は、実施例1、2や3と全く同様にして素子を作
製し、図13の素子断面を得る。
【0069】本実施例によると、実施例1、2や3と同
様な非対称ストライプ導波路の効果を得ることができ、
高い電流注入時であっても、基本横モードの安定な導波
を可能とし、低光損失による低閾値高効率動作を達成し
た。ドライバ装置による駆動電流に対する本素子の応答
は、図7に示すように、電流波形に対して追随した高速
線形応答が可能であることが判明した。本素子の光出力
ー電流特性は、メモリ書き込み光出力よりも高いレベル
まで直線性良好であり、高速パルス電流の注入時におい
ても、注入電流信号の高さや幅に劣化は無く、図8のよ
うに、光出力の直線応答性が良好なことを示した。
【0070】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-40mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は150-200mWを達成し、温度90
℃で70mWから100mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力70mWにおいて、5000時間以上
にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構
造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光ディスクシステムから要求される光出力特性を満
足することができ、本素子を搭載したドライバ装置を書
き換え可能な光記録システム装置に向けて提供すること
が可能であった。
【0071】<実施例5>本発明の他実施例について説
明する。実施例1から4と同様に素子を作製するが、結
晶基板に対して(100)面方位から[011]方向に10度オフし
たn型GaAs傾角基板11や(100)面方位を有したn型GaA
s基板24を用いて素子作製工程を行い素子を作製する
が、ストライプを形成する際に、下記のように行った。
図15において、層13に到るまで層18、17及び1
4をエッチング加工する。その後、高抵抗AlGaAs又はAl
GaInP或いはAlInP電流狭窄層19、高抵抗GaAs電流狭窄
層20をMOVPE法により埋め込み選択成長させる。これ
により、発光活性層14が埋め込み層19により埋め込
まれた形の屈折率導波構造が形成される。ここで、層1
9は、発光活性層14よりも禁制帯幅が大きくて、少な
くともレーザ光の発振波長のエネルギーよりも大きくレ
ーザ光の吸収がない層であり、かつ発光活性層14より
も少なくとも屈折率が小さいことを満足する実屈折率導
波を条件としている。これにより、層19により内部光
損失を低減できかつ活性層横方向において実屈折率差を
設けた実屈折率導波の成分をもたせた導波構造が可能と
なる。ストライプ導波路に対しては、上記実施例1、
2、3又は4と同様に、ストライプ凹部幅を変調させた
素子を作製して、図15に示す素子断面を得る。
【0072】本実施例によると、実施例1、2、3及び
4と同様な非対称ストライプ導波路の効果を得ることが
でき、高い電流注入時であっても、基本横モードの安定
な導波を可能とし、低光損失による低閾値高効率動作を
達成した。ドライバ装置による駆動電流に対する本素子
の応答は、図7に示すように、電流波形に対して追随し
た高速線形応答が可能であることが判明した。本素子の
光出力ー電流特性は、メモリ書き込み光出力よりも高い
レベルまで直線性良好であり、高速パルス電流の注入時
においても、注入電流信号の高さや幅に劣化は無く、図
8のように、光出力の直線応答性が良好なことを示し
た。
【0073】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は10-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は100-150mWを達成し、温度90
℃で50mWから80mWの高出力安定動作が可能であった。素
子は、温度70℃で光出力60mWにおいて、5000時間以上に
わたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構造
により、連続電流やパルス電流による駆動時において、
光ディスクシステムから要求される光出力特性を満足す
ることができ、本素子を搭載したドライバ装置を書き換
え可能な光記録システム装置に向けて提供することが可
能であった。
【0074】また基板11或いは24にInP基板を用い
て、活性層にInGaAsP/InGaAsP圧縮歪多重量子井戸活性
層、光導波層にInP光導波層を導入し、層19や20に
対して高抵抗InP埋め込み層を設けた素子では、波長130
0-1350nmで発振させることができ、室温の閾値電流は2-
10mAであった。共振器長を最適化することにより、最大
光出力は50-100mWを達成し、温度90℃で20mWから30mW
の出力安定動作が可能であった。素子は、温度85℃で光
出力10mWにおいて、100000時間以上にわたって動作継続
した。本手法を用いたストライプ構造により、連続電流
やパルス電流による駆動時において、光通信システムか
ら要求される光送信用光源としての仕様である光出力特
性を満足することができ、本素子を光送信用光源として
搭載した光通信システム装置に向けて提供することが可
能であった。
【0075】<実施例6>本発明の他実施例について、
図16と17を用いて示す。素子の作製工程は実施例1
と同様であるが、層18まで結晶成長した後に、ホトリ
ソグラフィーとエッチング加工によりマスクを形成し、
その後拡散源或いはイオン打ち込みにより不純物を導入
し、熱処理工程を施すことによって、層13に到るまで
の不純物拡散領域25を形成する。この際に、不純物拡
散領域を設けるのは、共振器端面近傍であり、基本横モ
ードの導波形状を安定化させるストレート形状の領域に
相当させる。この不純物拡散領域では、多重量子井戸構
造の秩序配列構造や組成の混晶化が生じさせるように
し、共振器内部の活性層14のもつ禁制帯幅よりも大き
く、少なくともレーザ光の発振波長エネルギーよりも大
きく設定し、望ましくはエネルギー差として100meV以上
増大させた不純物拡散領域を設けることとした。これに
より、共振器端面近傍の領域では、レーザ光に対して透
明な導波路となり、窓構造を構成することになる。次
に、実施例1と同様にして、図16の断面と図17の上
面に示した共振器方向から傾斜したストライプ導波路を
形成する。この際、ストライプ構造の各設計は、実施例
1に記述した内容とした。さらに、層19と20を設け
るが、共振器端面近傍では、絶縁膜マスクを除去してお
いて、層19と20をリッジストライプの上を覆うよう
にして図16のように形成する。共振器内部では、絶縁
膜マスクを残したまま、層19と20を選択成長してリ
ッジストライプの両側に設け、実施例1で示した図4の
断面を形成する。このとき、共振器端面近傍に設けた層
19と20は、不純物拡散領域に対する電流非注入領域
として作用し、共振器端面からの非注入領域長さは不純
物拡散領域よりも長く設定する。非注入領域の長さは、
不純物拡散領域より5μmから50μmの範囲で長く
し、好ましくは10μmから40μmの範囲に設定し
た。非注入領域により、不純物領域において漏れ電流を
発生させないようにでき、レーザ光の導波に対して内部
光損失を増大させずに窓構造の効果を十分得るように図
った。その後は、実施例1と全く同様にして、素子を作
製し、図16の断面と図17の上面を有した素子を得
る。
【0076】本実施例によると、共振器内部より禁制帯
幅を大きくした本内容の窓構造により、端面破壊現象を
全く抑さえることができ、熱による光出力飽和がえられ
るレベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素子
7を得ることができた。その他の基本的な素子特性につ
いては、実施例1と同様であり、ドライバ装置による駆
動電流に対する本素子の応答は、図7に示すように、電
流波形に対して追随した高速線形応答が可能であり、か
つ本素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力よ
りも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流
の注入時においても、図8のように光出力の直線応答性
が良好なことを示した。
【0077】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は300-350mWを達成し、温度90
℃で少なくとも150mWの高出力安定動作が可能であり一
万時間以上にわたって動作継続した。本手法を用いたス
トライプ構造により、連続電流やパルス電流による駆動
時において、光ディスクシステムから要求される光出力
特性を満足することができ、本素子を搭載したドライバ
装置を書き換え可能な光記録システム装置に向けて提供
することが可能であった。
【0078】また基板11或いは24を用いて、活性層
にInGaAs圧縮歪多重量子井戸活性層を導入した素子で
は、波長970-985nmで発振させることができ、室温の閾
値電流は10-30mAであった。共振器長を最適化すること
により、最大光出力は1000-1200mWを達成し、温度90
℃で700mWから800mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力700mWにおいて、100000時間
以上にわたって動作継続した。本手法を用いたストライ
プ構造により、連続電流やパルス電流による駆動時にお
いて、光通信システムから要求される光ファイバ励起用
光源としての仕様である光出力特性を満足することがで
き、本素子を光ファイバ励起用光源として搭載した光通
信システム装置に向けて提供することが可能であった。
【0079】<実施例7>本発明の他実施例について、
図18と19により説明する。実施例2と同様に素子を
作製するが、不純物拡散領域と電流非注入領域を実施例
6と同様な手法によって設ける。その後、実施例2と全
く同様にして、図18の断面と図19の上面を有した素
子を得る。
【0080】本実施例によると、最高光出力に関して実
施例6と同様な窓構造の効果を得ることができ、端面破
壊現象を全く抑さえ、熱による光出力飽和がえられるレ
ベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素子7を
得ることができた。その他の基本的な素子特性について
は、実施例2と同様であり、ドライバ装置による駆動電
流に対する本素子の応答は、図7に示すように、電流波
形に対して追随した高速線形応答が可能であり、かつ本
素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力よりも
高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流の注
入時においても、図8のように光出力の直線応答性が良
好なことを示した。
【0081】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は300-350mWを達成し、温度90
℃で少なくとも150mWの高出力安定動作が可能であり一
万時間以上にわたって動作継続した。本手法を用いたス
トライプ構造により、連続電流やパルス電流による駆動
時において、光ディスクシステムから要求される光出力
特性を満足することができ、本素子を搭載したドライバ
装置を書き換え可能な光記録システム装置に向けて提供
することが可能であった。
【0082】<実施例8>本発明の他実施例について、
図20と21により説明する。実施例3と同様に素子を
作製するが、不純物拡散領域と電流非注入領域を実施例
6や7と同様な手法によって設ける。その後、実施例3
と全く同様にして、図20の断面と図21の上面を有し
た素子を得る。
【0083】本実施例によると、最高光出力に関して実
施例6や7と同様な窓構造の効果を得ることができ、端
面破壊現象を全く抑さえ、熱による光出力飽和がえられ
るレベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素子
7を得ることができた。その他の基本的な素子特性につ
いては、実施例3と同様であり、ドライバ装置による駆
動電流に対する本素子の応答は、図7に示すように、電
流波形に対して追随した高速線形応答が可能であり、か
つ本素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力よ
りも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流
の注入時においても、図8のように光出力の直線応答性
が良好なことを示した。
【0084】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は300-350mWを達成し、温度90
℃で少なくとも150mWの高出力安定動作が可能であり一
万時間以上にわたって動作継続した。本手法を用いたス
トライプ構造により、連続電流やパルス電流による駆動
時において、光ディスクシステムから要求される光出力
特性を満足することができ、本素子を搭載したドライバ
装置を書き換え可能な光記録システム装置に向けて提供
することが可能であった。
【0085】<実施例9>本発明の他実施例について、
図22と23により説明する。実施例4と同様に素子を
作製するが、不純物拡散領域と電流非注入領域を実施例
6から8と同様な手法によって設ける。その後、実施例
4と全く同様にして、図22の断面と図23の上面を有
した素子を得る。
【0086】本実施例によると、最高光出力に関して実
施例6から8と同様な窓構造の効果を得ることができ、
端面破壊現象を全く抑さえ、熱による光出力飽和がえら
れるレベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素
子7を得ることができた。その他の基本的な素子特性に
ついては、実施例4と同様であり、ドライバ装置による
駆動電流に対する本素子の応答は、図7に示すように、
電流波形に対して追随した高速線形応答が可能であり、
かつ本素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力
よりも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電
流の注入時においても、図8のように光出力の直線応答
性が良好なことを示した。
【0087】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は300-350mWを達成し、温度90
℃で少なくとも150mWの高出力安定動作が可能であり一
万時間以上にわたって動作継続した。本手法を用いたス
トライプ構造により、連続電流やパルス電流による駆動
時において、光ディスクシステムから要求される光出力
特性を満足することができ、本素子を搭載したドライバ
装置を書き換え可能な光記録システム装置に向けて提供
することが可能であった。
【0088】<実施例10>本発明の他実施例につい
て、図24により説明する。実施例5と同様に素子を作
製するが、不純物拡散領域と電流非注入領域を実施例6
から9と同様な手法によって設ける。その後、実施例5
と全く同様にして、図24の断面と他実施例6から9に
示す図17、19、21または23のような上面を有し
た素子を得ることができる。
【0089】本実施例によると、最高光出力に関して実
施例6から9と同様な窓構造の効果を得ることができ、
端面破壊現象を全く抑さえ、熱による光出力飽和がえら
れるレベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素
子7を得ることができた。その他の基本的な素子特性に
ついては、実施例5と同様であり、ドライバ装置による
駆動電流に対する本素子の応答は、図7に示すように、
電流波形に対して追随した高速線形応答が可能であり、
かつ本素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力
よりも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電
流の注入時においても、図8のように光出力の直線応答
性が良好なことを示した。
【0090】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は20-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は300-350mWを達成し、温度90
℃で少なくとも150mWの高出力安定動作が可能であり一
万時間以上にわたって動作継続した。本手法を用いたス
トライプ構造により、連続電流やパルス電流による駆動
時において、光ディスクシステムから要求される光出力
特性を満足することができ、本素子を搭載したドライバ
装置を書き換え可能な光記録システム装置に向けて提供
することが可能であった。
【0091】本素子は波長630-690nmで発振し、室温の
閾値電流は10-30mAであった。共振器長を最適化するこ
とにより、最大光出力は150-200mWを達成し、温度90
℃で90mWから120mWの高出力安定動作が可能であった。
素子は、温度70℃で光出力90mWにおいて、5000時間以上
にわたって動作継続した。本手法を用いたストライプ構
造により、連続電流やパルス電流による駆動時におい
て、光ディスクシステムから要求される光出力特性を満
足することができ、本素子を搭載したドライバ装置を書
き換え可能な光記録システム装置に向けて提供すること
が可能であった。
【0092】また基板11或いは24にInP基板を用い
て、活性層にInGaAsP/InGaAsP圧縮歪多重量子井戸活性
層、光導波層にInP光導波層を導入し、層19や20に
対して高抵抗InP埋め込み層を設けた素子では、波長130
0-1350nmで発振させることができ、室温の閾値電流は1-
8mAであった。共振器長を最適化することにより、最大
光出力は70-120mWを達成し、温度90℃で40mWから50mW
の出力安定動作が可能であった。素子は、温度85℃で光
出力20mWにおいて、100000時間以上にわたって動作継続
した。本手法を用いたストライプ構造により、連続電流
やパルス電流による駆動時において、光通信システムか
ら要求される光送信用光源としての仕様である光出力特
性を満足することができ、本素子を光送信用光源として
搭載した光通信システム装置に向けて提供することが可
能であった。
【0093】<実施例11>本発明における他実施例を
図25により説明する。実施例1から4までと同様に素
子を作製するが、図25に示すように、ストライプ構造
の両側に発光活性層14を突き抜け層13にいたるまで
の溝をホトリソグラフィーとエッチング加工により形成
する。次に、絶縁膜マスク26を設けることにより、両
側の溝で挟まれたストライプ部にのみ電極が接するよう
にしてp側電極22を蒸着し、さらにn側電極23を蒸
着して形成する。この後、実施例1から5の構成と、さ
らに実施例6から10までの窓構造を有した導波路構造
と同様にして素子を作製し、図25の素子断面を得る。
【0094】本実施例によると、ストライプ構造の両側
における溝により、素子容量を格段に低減させた。これ
により、高周波重畳回路からの高周波電流に対して追随
できる高速高周波特性を達成し、数GHzの帯域までパル
ス電流による高速変調が可能であった。光ディスクシス
テム装置において、少なくともメモリ読みだし時に、高
周波重畳を駆けることにより、レーザ素子7を縦多モー
ド化して、戻り光に誘起されるモード競合雑音を抑制し
た。この結果、戻り光が5%の光量がある場合でも、雑
音レベルとして、温度が80℃においても-135dB/Hz以
下の雑音を達成する低雑音特性を得た。本実施例のレー
ザ素子7を光源として書き換え可能な光ディスクシステ
ム装置を構成したところ、レーザ素子7は雰囲気温度9
0℃でも少なくとも光出力100mW以上で動作し、1
万時間以上の連続動作にも安定継続した。以上により、
光ディスクシステム装置に要求される特性として、パル
ス電流に対して基本横モード動作による直線性良好な高
速応答性と、低雑音特性や高出力特性の特性仕様を全て
満足させたレーザ素子7を提供できる。
【0095】さらに本実施例によると、ストライプ構造
の両側における溝により、素子容量を格段に低減できる
ので、光通信用送信に使われる高周波電流信号に対して
追随できる高速高周波特性を達成し、数GHzから10GHz
の帯域までパルス電流による高速変調が可能であった。
これにより、本実施例の素子を光通信システム装置にお
ける送信用光源に用いることができた。
【0096】<実施例12>本発明における実施例1か
ら5の構成とさらに実施例6から10までの窓構造を有
した導波路構造のレーザ素子7に対して実施例11の内
容を適用して、書き換え可能な光ディスクシステム装置
の光源を構成したところ、レーザ素子7は、雰囲気温度
90℃でも少なくとも光出力100mW以上で動作する
ことが確認でき、その他変調パルス駆動に対する高速変
調特性や低雑音特性等のシステム要求仕様をすべて満足
することが可能であった。図1に示すような光ピックア
ップに本素子を光源として搭載した書き換え可能な光デ
イスクシステム装置は、106回以上の書き換え回数を
達成し、1万時間以上の連続動作にも安定継続した。
【0097】<実施例13>本発明の別の一実施例につ
いて、図28及び図29を用いて説明する。
【0098】前述の図2及び図3をを用いて説明した問
題を解決する、本発明の非直線状の形状で左右非対称と
なるストライプ構造を有する半導体レーザ素子の別の構
成例について、以下に説明する。図28において、まず
(100)面方位を有したn型GaAs基板31上に、n型GaAs
バッファ層12、n型AlGaInP光導波層13、圧縮歪GaI
nP量子井戸層3層と引張歪AlGaInP量子障壁層4層及び
両側の無歪AlGaInP光分離閉じ込め層からなる歪多重量
子井戸構造活性層14、p型AlGaInP光導波層15、p
型AlGaInP層16、p型AlGaInP光導波層17、p型GaIn
P層18を順次有機金属気相成長(MOVPE)法によりエピ
タキシャル成長させる。次に、絶縁膜マスクを形成した
後、ホトリソグラフィー工程とエッチングにより、層1
6に到るまで層18及び17を除去して図28に示すリ
ッジストライプを形成する。このとき、該リッジストラ
イプを上面からみた形状は図29に示してあるが、共振
器内部ではストライプ幅を周期的に変調させた領域を設
定しており、周期数を3とした導波路を形成している。
図29におけるストライプ幅W1及びW2に関しては、W1は
4.0μmから6.0μmの範囲、W2は3.0μmから5.0μmの
範囲であり、ΔW=W1−W2としたとき、ΔWは0.3μmか
ら1.5μmの範囲に設定した。共振器端面近傍では、基
本横モードの導波形状を安定化させるため、ストレート
形状のストライプ領域をもたせている。さらに、図29
では、該ストライプの中心線を点線で示してあるが、こ
の中心線と共振器端面の法線方向とのなす角度θ0を設
け、共振器端面に対して入射角θ0をもって斜めに導波
路が形成してある。斜めに設けたストライプ導波路の共
振器端面に対する入射角である角度θ0は、0°から
0.5°の範囲に設定してあり、望ましくは0.1°か
ら0.3°の範囲であり、該入射角θ0をもって共振器
端面へ入射する斜めに設けたストライプ導波路を構成し
てある。これにより、レーザ光が該ストライプ導波路を
伝搬して共振器一往復する際に、左右非対称の導波構造
を伝搬し、基本横モードと1次モードがカップリングし
て干渉する、伝搬定数の差と共振器長の関係式を示した
上記の条件を回避して、ビームステアリングを抑制する
ことが可能である。本実施例では、上記ストライプ構造
により、基本横モードの安定制御を行い、高電流パルス
駆動時においても、直線性良好な光出力−電流特性が得
られるようにした。
【0099】次に、n型AlGaAs又はAlGaInP或いはAlInP
電流狭窄層19、n型GaAs電流狭窄層20をMOVPE法に
より埋め込み選択成長させる。ここで、層19は、発光
活性層14よりも禁制帯幅が大きく少なくともレーザ光
の発振波長のエネルギーよりも大きくレーザ光の吸収が
ない層であり、かつ光導波層17より少なくとも屈折率
が小さいことを満足することを条件としている。層19
をAlGaAs又はAlGaInP層としたときは、AlGaAs又はAlGaI
nP層19のAl組成が層17を構成するAlGaInP層のAl組
成よりも大きく設定してあることにより、層19の屈折
率を層17より小さくさせることができている。これに
より、該リッジストライプは屈折率導波構造を有してお
り、層19により内部光損失を低減できかつ活性層横方
向において実屈折率差を設けた実屈折率導波の成分をも
たせた導波構造が可能となる。この実屈折率導波構造で
は、埋め込み層をn型GaAs電流狭窄層20だけで構成し
たときの複素屈折率導波構造の場合よりも、基本横モー
ドを得るためのストライプ幅を狭くすることができ、基
本横モードの安定化を向上させた。
【0100】さらに、リッジストライプを形成するとき
の絶縁膜マスクをエッチング除去した後、MOVPE法によ
りp型GaAsコンタクト層21で埋め込む。最後に、p側
電極22とn側電極23を蒸着して、劈開スクライブす
ることにより素子を切り出して、図28示す素子断面を
得る。
【0101】本実施例によると、共振器方向において共
振器端面に対する入射角θ0を有する左右非対称のリッ
ジストライプ導波路を構成でき、該リッジストライプに
対して低屈折率で禁制帯幅の大きな材料で埋め込んだ実
屈折率導波構造を持たせた半導体レーザ素子を形成でき
た。この結果、高い電流注入時であっても、基本横モー
ドの安定な導波を可能とし、低光損失による低閾値高効
率動作を達成した。ドライバ装置による駆動電流に対す
る本素子の応答は、図7に示すように、電流波形に対し
て追随した高速線形応答が可能であることが判明した。
本素子の光出力ー電流特性は、メモリ書き込み光出力よ
りも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流
の注入時においても、注入電流信号の高さや幅に劣化は
無く、図8のように、光出力の直線応答性が良好なこと
を示した。本実施例では、ストライプ構造において、共
振器方向に設けた周期的なストライプ幅の変調領域の数
を3としているが、周期数を3から5の範囲に設定して
おくことにより、同等レベルの素子特性を得ることがで
きた。また、ストライプ幅の変調領域の間では、テーパ
状にして連結しているが、直線を設けて繋げても同等レ
ベルの素子特性を得た。
【0102】本素子は波長680〜690nmで発振し、室温の
閾値電流は20〜30mAであり、最大光出力は150〜200mWを
達成し、温度90℃で少なくとも100mWの高出力安定動
作が可能であり、5000時間以上にわたって動作継続し
た。本手法を用いたストライプ構造により、連続電流や
パルス電流による駆動時において、光ディスクシステム
から要求される光出力特性を満足することができ、本素
子を搭載したドライバ装置を書き換え可能な光記録シス
テム装置に向けて提供することが可能であった。
【0103】<実施例14>本発明の他実施例について
説明する。実施例13と同様に素子を作製するが、図2
8の中で単結晶基板に対して(100)面方位から[011]方向
に10・オフしたn型GaAs傾角基板34を用いて素子作製
工程を行う。その後、実施例13と同様にして、素子を
作製するが、層17と18に対してリッジストライプを
形成する際に、下記検討を行った。即ち、図30におい
て、リッジストライプをエッチング加工すると、傾角基
板上の光導波層では左右非対称のストライプ形状とな
り、図30では左側の形状では傾斜角が大きく、右側で
は傾斜の緩やかな形状となる。傾斜角の小さい右側のス
トライプ領域に対して、図31に示すように、周期的な
変調幅をもたせる導波路とする。このストライプでは、
実施例13のように、共振器端面に対して斜めに入射す
る形で角度θ0を設けることなく、左右非対称のストラ
イプ導波路を構成させることができる。本内容のストラ
イプ構造では、右側の領域では屈折率差が緩やかに作り
付けとなるので、図31に示す周期的な変調幅の設計に
より、1次モードの導波内部光損失を効果的に大きくさ
せた1次モードのカットオフ導波路を構成できた。図3
1におけるストライプ幅W1及びW2に関しては、W1は4.0
μmから6.0μmの範囲、W2は3.5μmから5.5μmの範
囲であり、ΔW=W1ーW2としたとき、ΔWは0.2μmから
1.0μmの範囲に設定した。共振器端面近傍では、基本
横モードの導波形状を安定化させるため、ストレート形
状のストライプ領域をもたせている。その後は、実施例
13と全く同様にして素子を作製し、図30の素子断面
を得る。
【0104】本実施例によると、実施例13と同様な非
対称ストライプ導波路の効果を得ることができ、高い電
流注入時であっても、基本横モードの安定な導波を可能
とし、低光損失による低閾値高効率動作を達成した。ド
ライバ装置による駆動電流に対する本素子の応答は、図
7に示すように、電流波形に対して追随した高速線形応
答が可能であることが判明した。本素子の光出力ー電流
特性は、メモリ書き込み光出力よりも高いレベルまで直
線性良好であり、高速パルス電流の注入時においても、
注入電流信号の高さや幅に劣化は無く、図8のように、
光出力の直線応答性が良好なことを示した。
【0105】本素子は、波長650〜660nmで発振し、室温
の閾値電流は30〜40mAであり、最大光出力は130〜180mW
を達成し、温度90℃で少なくとも70mWの高出力安定動
作が可能であり5000時間以上にわたって動作継続した。
本手法を用いたストライプ構造によっても、連続電流や
パルス電流による駆動時において、光ディスクシステム
から要求される光出力特性を満足することができ、本素
子を搭載したドライバ装置を書き換え可能な光記録シス
テム装置に向けて提供することが可能であった。
<実施例15>本発明の他実
施例について、図32と33を用いて示す。素子の作製
工程は実施例13と同様であるが、層18まで結晶成長
した後に、ホトリソグラフィーとエッチング加工により
マスクを形成し、その後拡散源或いはイオン打ち込みに
より不純物を導入し、熱処理工程を施すことによって、
層13に到るまでの不純物拡散領域25を形成する。こ
の際に、不純物拡散領域を設けるのは、共振器端面近傍
であり、基本横モードの導波形状を安定化させるストレ
ート形状の領域に相当させる。この不純物拡散領域で
は、多重量子井戸構造の秩序配列構造や組成の混晶化が
生じさせるようにし、共振器内部の活性層14のもつ禁
制帯幅よりも大きく、少なくともレーザ光の発振波長エ
ネルギーよりも大きく設定し、望ましくはエネルギー差
として100meV以上増大させた不純物拡散領域を設けるこ
ととした。これにより、共振器端面近傍の領域では、レ
ーザ光に対して透明な導波路となり、窓構造を構成する
ことになる。次に、実施例13と同様にして、図32の
断面と図33の上面に示した共振器方向から傾斜したス
トライプ導波路を形成する。この際、ストライプ構造の
各設計は、実施例13に記述した内容とした。さらに、
層19と20を設けるが、共振器端面近傍では、絶縁膜
マスクを除去しておいて、層19と20をリッジストラ
イプの上を覆うようにして、図32のように形成する。
共振器内部では、絶縁膜マスクを残したまま、層19と
20を選択成長してリッジストライプの両側に設け、実
施例13で示した図28の断面を形成する。このとき、
共振器端面近傍に設けた層19と20は、不純物拡散領
域に対する電流非注入領域として作用し、共振器端面か
らの非注入領域長さは不純物拡散領域よりも長く設定す
る。非注入領域の長さは、不純物拡散領域より5μmか
ら40μmの範囲で長くし、好ましくは10μmから3
0μmの範囲に設定した。非注入領域により、不純物領
域において漏れ電流を発生させないようにでき、レーザ
光の導波に対して内部光損失を増大させずに窓構造の効
果を十分得るように図った。その後は、実施例13と全
く同様にして、素子を作製し、図32の断面と図33の
上面を有した素子を得る。
【0106】本実施例によると、共振器内部より禁制帯
幅を大きくした本内容の窓構造により、端面破壊現象を
全く抑さえることができ、熱による光出力飽和がえられ
るレベルまで最大光出力を向上させた半導体レーザ素子
を得ることができた。その他の基本的な素子特性につい
ては、実施例13と同様であり、ドライバ装置による駆
動電流に対する本素子の応答は、図7に示すように、電
流波形に対して追随した高速線形応答が可能であり、か
つ本素子の光出力ー電流特性はメモリ書き込み光出力よ
りも高いレベルまで直線性良好であり、高速パルス電流
の注入時においても、図8のように光出力の直線応答性
が良好なことを示した。本素子は、波長680〜690nmで発
振し、室温の閾値電流は20〜30mAであり、最大光出力は
300〜350mWを達成し、温度90℃で少なくとも150mWの
高出力安定動作が可能であり一万時間以上にわたって動
作継続した。本手法を用いたストライプ構造により、連
続電流やパルス電流による駆動時において、光ディスク
システムから要求される光出力特性を満足することがで
き、本素子を搭載したドライバ装置を書き換え可能な光
記録システム装置に向けて提供することが可能であっ
た。
【0107】<実施例16>本発明の他実施例につい
て、図34と35により説明する。実施例14と同様に
素子を作製するが、不純物拡散領域と電流非注入領域を
実施例15と同様な手法によって設ける。その後、実施
例14と全く同様にして、図34の断面と図35の上面
を有した素子を得る。
【0108】本実施例によると、実施例15と同様な窓
構造の効果を得ることができ、端面破壊現象を全く抑さ
え、熱による光出力飽和がえられるレベルまで最大光出
力を向上させた半導体レーザ素子を得ることができた。
その他の基本的な素子特性については、実施例14と同
様であり、ドライバ装置による駆動電流に対する本素子
の応答は、図7に示すように、電流波形に対して追随し
た高速線形応答が可能であり、かつ本素子の光出力ー電
流特性はメモリ書き込み光出力よりも高いレベルまで直
線性良好であり、高速パルス電流の注入時においても、
図8のように光出力の直線応答性が良好なことを示し
た。本素子は、波長650〜660nmで発振し、室温の閾値電
流は30〜40mAであり、最大光出力は250〜300mWを達成
し、温度90℃で少なくとも100mWの高出力安定動作が
可能であり一万時間以上にわたって動作継続した。
【0109】<実施例17>本発明における他実施例を
図36により説明する。実施例13から16までと同様
に素子を作製するが、図36に示すように、ストライプ
構造の両側に発光活性層14を突き抜け層13にいたる
までの溝をホトリソグラフィーとエッチング加工により
形成する。次に、絶縁膜マスク26を設けることによ
り、両側の溝で挟まれたストライプ部にのみ電極が接す
るようにしてp側電極22を蒸着し、さらにn側電極2
3を蒸着して形成する。この後、実施例13から16ま
でと全く同様にして素子を作製し、図36の素子断面を
得る。
【0110】本実施例によると、ストライプ構造の両側
における溝により、素子容量を格段に低減させた。これ
により、高周波重畳回路からの高周波電流に対して追随
できる高速高周波特性を達成し、数GHzの帯域までパル
ス電流による高速変調が可能であった。光ディスクシス
テム装置において、少なくともメモリ読みだし時に、高
周波重畳を駆けることにより、レーザ素子を縦多モード
化して、戻り光に誘起されるモード競合雑音を抑制し
た。この結果、戻り光が5%の光量がある場合でも、雑
音レベルとして、温度が80℃においても-135dB/Hz以
下の雑音を達成する低雑音特性を得た。本実施例のレー
ザ素子を光源として書き換え可能な光ディスクシステム
装置を構成したところ、レーザ素子は雰囲気温度90℃
でも少なくとも光出力100mW以上で動作し、1万時
間以上の連続動作にも安定継続した。以上により、光デ
ィスクシステム装置に要求される特性として、パルス電
流に対して基本横モード動作による直線性良好な高速応
答性と、低雑音特性や高出力特性の特性仕様を全て満足
させたレーザ素子を提供できる。
【0111】<実施例18>本発明における実施例13
から16までレーザ素子に対して実施例5の内容を適用
して、書き換え可能な光ディスクシステム装置の光源を
構成したところ、レーザ素子は雰囲気温度90℃でも少
なくとも光出力100mW以上で動作することが確認で
き、その他変調パルス駆動に対する高速変調特性や低雑
音特性等のシステム要求仕様をすべて満足することが可
能であった。図1に示すような光ピックアップに本素子
を光源として搭載した書き換え可能な光デイスクシステ
ム装置は、106回以上の書き換え回数を達成し、1万
時間以上の連続動作にも安定継続した。
【0112】
【発明の効果】本発明によると、駆動電源の連続電流及
びパルス電流信号に対して、光出力飽和や非線形応答を
生ずることなく、高速線形応答し実用に適する光源とし
ての半導体レーザ素子を提供し、かつ該特徴を有する半
導体レーザ素子をドライブ装置に搭載した実用性汎用性
の高い光情報処理装置を達成できる効果がある。本手法
を用いることにより、システム装置に要求される仕様と
しての基本レーザ特性を損なうことなく、基本横モード
の不安定性を改善して注入電流に対する直線性良好な光
出力応答を示す、高出力安定動作が得られる半導体レー
ザ素子を提供できた。本素子では、システム装置の駆動
光出力に比べて最高光出力を十分大きく確保し、光ディ
スクシステム装置の光源に対して適切な高出力特性とし
て少なくとも70mW以上の安定な光出力を得た。パル
ス電流駆動時にも、電流波形の高さや幅に対して追随可
能であり駆動光出力の範囲で線形応答性が信頼性よく、
また高次横モードを発生することなく基本横モードのみ
で動作する半導体レーザ素子を達成した。
【0113】これにより、2.6GB以上の容量を有したDVD
-RAMシステムや大容量光磁気記録システム等の書き換え
可能な光ディスクドライブ装置に対して本素子を搭載
し、記録再生回数を106回以上行っても実用レベルの
誤り率を確保でき、1万時間以上の連続動作にも安定走
行した。
【0114】本内容は、光情報処理装置用の光源に対し
て主に説明したが、実施例でも示したように光通信用の
システム装置に適する光源としての半導体レーザ素子に
ついても適用でき、光ファイバ励起用光源または光通信
送信用光源としてもあてはまる内容である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザ素子を搭載した光ピック
アップの概略図。
【図2】従来技術による半導体レーザ素子を光源に用い
た駆動電流パルス波形に対する光出力応答を示す図。
【図3】従来技術による半導体レーザ素子の光出力ー電
流特性と駆動パルス電流に対する光出力応答を示す図。
【図4】本発明における第1の実施例を示す素子構造断
面図。
【図5】本発明における第1の実施例を示す素子ストラ
イプ構造上面図。
【図6】本発明による半導体レーザ素子のキンクレベル
光出力と動作温度の関係を示す曲線図。
【図7】本発明による半導体レーザ素子を光源に用いた
駆動電流パルス波形に対する光出力応答の示す図。
【図8】本発明による半導体レーザ素子の光出力ー電流
特性と駆動パルス電流に対する光出力応答を示す図。
【図9】本発明における第2の実施例を示す素子構造断
面図。
【図10】本発明における第2の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図11】本発明における第3の実施例を示す素子構造
断面図。
【図12】本発明における第3の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図13】本発明における第4の実施例を示す素子構造
断面図。
【図14】本発明における第4の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図15】本発明における第5の実施例を示す素子構造
断面図。
【図16】本発明における第6の実施例を示す素子構造
断面図。
【図17】本発明における第6の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図18】本発明における第7の実施例を示す素子構造
断面図。
【図19】本発明における第7の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図20】本発明における第8の実施例を示す素子構造
断面図。
【図21】本発明における第8の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図22】本発明における第9の実施例を示す素子構造
断面図。
【図23】本発明における第9の実施例を示す素子スト
ライプ構造上面図。
【図24】本発明における第10の実施例を示す素子構
造断面図。
【図25】本発明における第11の実施例を示す素子構
造断面図。
【図26】従来ストライプ状導波路構造におけるカップ
リングした横モードの導波伝搬を示す上面図であり、
(a)は従来ストライプ構造の一導波路構造、(b)は他の一
導波路構造に関し、説明するものである。
【図27】本発明のストライプ状導波路構造におけるカ
ップリングした横モードの導波伝搬を示す上面図であ
り、(a)は本発明のストライプ構造の一導波路構造、(b)
は他の一導波路構造に関し、説明するものである。
【図28】本発明における第13の実施例を示す素子構
造断面図。
【図29】本発明における第13の実施例を示す素子ス
トライプ構造上面図。
【図30】本発明における第14の実施例を示す素子構
造断面図。
【図31】本発明における第14の実施例を示す素子ス
トライプ構造上面図。
【図32】本発明における第15の実施例を示す素子構
造断面図。
【図33】本発明における第15の実施例を示す素子ス
トライプ構造上面図。
【図34】本発明における第16の実施例を示す素子構
造断面図。
【図35】本発明における第16の実施例を示す素子ス
トライプ構造上面図。
【図36】本発明における第17の実施例を示す素子構
造断面図。
【符号の説明】
1…光ディスク、2…光学凸レンズ、3…立ち上げミラ
ー、4…ビームスプリッター、5…λ/4板、6…偏光
分離回折格子、7…半導体レーザ素子、8…光学凸レン
ズ、9…受光素子、10…レーザ光路、11,34…n
型GaAs傾角基板、12…n型GaAsバッファ層、13…n
型AlGaInP光導波層、14…GaInP/AlGaInP歪多重量子井
戸構造活性層、15…p型AlGaInP光導波層、16…p
型AlGaInP層、17…p型AlGaInP光導波層、18…p型
GaInP層、19…n型AlGaAs又はAlGaInP或いはAlInP電
流狭窄層、20…n型GaAs電流狭窄層、21…p型GaAs
層、22…p側電極、23…n側電極不純物拡散領域、
24…n型(100)GaAs基板、25…不純物拡散領域、2
6…絶縁膜マスク、31…n型GaAs基板。

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成したレーザ光を発生する共
    振器構造を有する半導体レーザ素子であって、該共振器
    構造内にストライプ状導波路を有しており、該ストライ
    プ状導波路は、基板面に垂直でかつ共振器構造の端面に
    平行な面で切ったときの断面における左右の側面の形状
    が相互に異なり、更に、該ストライプ状導波路の長手方
    向の左右の側面の少なくとも一方に該ストライプ状導波
    路上面から見て凹凸が設けられていることを特徴とする
    半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 上記ストライプ状導波路は、レーザ光の
    基本横モードがその高次モードと結合しないように設定
    されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レ
    ーザ素子。
  3. 【請求項3】 上記ストライプ状導波路は、前記長手方
    向の左右の側面に相互に形状が異なる凹凸が設けられて
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半
    導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 上記ストライプ状導波路は、前記長手方
    向の左右の側面に相互に形状が同じ凹凸が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導
    体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 上記ストライプ状導波路は、長手方向の
    一方の側面に設けられた凹凸の差が他方の側面に設けら
    れた凹凸の差より大きく設定されていることを特徴とす
    る請求項3に記載の半導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 上記ストライプ状導波路の長手方向の一
    方の側面は、該ストライプ状導波路の長手方向に直線状
    に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の半導体レーザ素子。
  7. 【請求項7】 半導体結晶からなる基板と、該基板上部
    に形成された発光活性層と、該発光活性層を挟む光導波
    層とを含み、上記基板は、基板面方位として、(10
    0)面から0〜54.7°(111)面までの範囲でオ
    フした面方位を有し、上記発光活性層の上部側に設けら
    れた上記光導波層は、上記共振器構造の長手方向に延伸
    するリッジ状のストライプ構造をなしていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の半導体レーザ素
    子。
  8. 【請求項8】 上記基板は、5〜16°範囲でオフした
    面方位を有していることを特徴とする請求項7に記載の
    半導体レーザ素子。
  9. 【請求項9】 周囲温度の低温域において、キンクが生
    じるまでの光出力が、ストライプ状導波路の双方の側面
    が長手方向に直線状に形成された場合のキンクが生じる
    までの光出力よりも大きいことを特徴とする請求項7に
    記載の半導体レーザ素子。
  10. 【請求項10】 レーザ光を発生する共振器構造を備え
    た半導体レーザ素子であって、該共振器構造内にストラ
    イプ状導波路を有しており、該ストライプ状導波路は、
    上記共振器構造の端面間において幅の増減を少なくとも
    2回繰り返すように構成され、且つ該ストライプ状導波
    路の長手方向の中心軸は上記共振器構造の端面間を最短
    距離で結ぶ仮想線と角度θ、但し0°<θ≦0.5°、
    を有するように該共振器構造端面に対し傾斜しているこ
    とを特徴とする半導体レーザ素子。
  11. 【請求項11】 上記角度θは、0°<θ≦0.4°の
    範囲に設定されていることを特徴とする請求項10に記
    載の半導体レーザ素子。
  12. 【請求項12】 上記角度θは、0.1°≦θ≦0.3
    °の範囲に設定されていることを特徴とする請求項10
    に記載の半導体レーザ素子。
  13. 【請求項13】 半導体結晶からなる基板と該基板上部
    に形成された発光活性層と該発光活性層を挟む光導波層
    とを含み、上記発光活性層の上部側に設けられた上記光
    導波層には上記共振器構造の長手方向に延伸するリッジ
    状のストライプ構造が形成され、且つ該ストライプ構造
    の幅は、該発光活性層を導波するレーザ光の基本横モー
    ドの導波伝搬を安定化するように発光活性層の該共振器
    構造の長手方向を横切る方向に実効的な屈折率差を形成
    するように設定されていることを特徴とする請求項1、
    請求項2又は請求項10のいずれか一に記載の半導体レ
    ーザ素子。
  14. 【請求項14】 上記リッジ状のストライプ構造の両側
    には上記発光活性層の禁制帯幅又は該発光活性層からの
    レーザ光発振波長エネルギーよりも大きい禁制帯幅を有
    する半導体結晶が該ストライプ構造を埋込むように形成
    されたことを特徴とする請求項13に記載の半導体レー
    ザ素子。
  15. 【請求項15】 上記リッジ状ストライプ構造の両側を
    埋込む半導体結晶は、上記発光活性層における上記共振
    器構造方向に沿う光導波内部損失と屈折率差が直線状に
    変化せず且つ一様ではない導波路を構成するように、そ
    の片側の幅を周期的に変調するか又は双方の幅を非周期
    的に設定したことを特徴とする請求項14に記載の半導
    体レーザ素子。
  16. 【請求項16】 上記リッジ状のストライプ構造は、該
    ストライプ構造の幅が変調されており、該ストライプ構
    造の幅が狭くなった領域の数は、導波される基本モード
    が共振器構造内でビートを打つ腹の数に合わせて設定し
    てある導波路構造を有することを特徴とする請求項13
    に記載の半導体レーザ素子。
  17. 【請求項17】 半導体結晶からなる基板と該基板上部
    に形成された発光活性層と該発光活性層を挟む光導波層
    とを含み、且つ該発光活性層を導波するレーザ光の基本
    横モードの導波伝搬を安定化するように該発光活性層が
    該発光活性層よりも低い屈折率の材料の中に埋め込ま
    れ、該発光活性層が上記共振器構造の長手方向に延伸す
    るストライプ構造をなしていることを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項10のいずれか一に記載の半導
    体レーザ素子。
  18. 【請求項18】 上記ストライプ構造の両側には上記発
    光活性層の禁制帯幅又は該発光活性層からのレーザ光発
    振波長エネルギーよりも大きい禁制帯幅を有する半導体
    結晶が該ストライプ構造を埋込むように形成されたこと
    を特徴とする請求項17に記載の半導体レーザ素子。
  19. 【請求項19】 上記ストライプ構造の両側を埋込む半
    導体結晶は、上記発光活性層における上記共振器構造方
    向に沿う光導波内部損失と屈折率差が直線状に変化せず
    且つ一様ではない導波路を構成するように、その片側の
    幅を周期的に変調するか又は双方の幅を非周期的に設定
    したことを特徴とする請求項18に記載の半導体レーザ
    素子。
  20. 【請求項20】 上記ストライプ構造は、該ストライプ
    構造の幅が変調されており、該ストライプ構造の幅が狭
    くなった領域の数は、導波される基本モードが共振器構
    造内でビートを打つ腹の数に合わせて設定してある導波
    路構造を有することを特徴とする請求項17に記載の半
    導体レーザ素子。
  21. 【請求項21】 基板上に形成したレーザ光を発生する
    共振器構造を有する光源と、情報記録媒体と、該レーザ
    光を該情報記録媒体に照射する光学系と、該光源に電流
    を注入する駆動電源と、該駆動電源を制御する制御装置
    とを含み、上記光源は該共振器構造内にストライプ状導
    波路を有しており、該ストライプ状導波路は、基板面に
    垂直でかつ共振器構造の端面に平行な面で切ったときの
    断面における左右の側面の形状が相互に異なり、更に、
    該ストライプ状導波路の長手方向の左右の側面の少なく
    とも一方に該ストライプ状導波路上面から見て凹凸が設
    けられていることを特徴とする光情報処理装置。
  22. 【請求項22】 上記ストライプ状導波路は、上記レー
    ザ光の基本横モードがその高次モードと結合しないよう
    に設定されていることを特徴とする請求項21に記載の
    光情報処理装置。
  23. 【請求項23】 上記光源は、半導体により構成された
    共振器構造を有することを特徴とする請求項21又は請
    求項22に記載の光情報処理装置。
  24. 【請求項24】 上記ストライプ状導波路は、長手方向
    の一方の側面に設けられた凹凸の差が他の側面に設けら
    れた凹凸の差より大きく設定されていることを特徴とす
    る請求項21〜請求項23のいずれか一に記載の光情報
    記録装置。
  25. 【請求項25】 上記ストライプ状導波路の長手方向の
    一方の側面は、該ストライプ状導波路の長手方向に直線
    状に形成されていることを特徴とする請求項21〜請求
    項23のいずれか一に記載の光情報記録装置。
  26. 【請求項26】 レーザ光を発生する共振器構造を有す
    る光源と、情報記録媒体と、該レーザ光を該情報記録媒
    体に照射する光学系と、該光源に電流を注入する駆動電
    源と、該駆動電源を制御する制御装置とを含み、上記光
    源は該共振器構造内にストライプ状導波路を有してお
    り、該ストライプ状導波路は、上記共振器の端面間にお
    いて幅の増減を少なくとも2回繰り返すように構成さ
    れ、且つ該ストライプ状導波路の長手方向の中心軸は上
    記共振器構造の端面間を最短距離で結ぶ仮想線と角度
    θ、但し0°<θ≦0.5°、を有するように該共振器
    端面に対し傾斜していることを特徴とする光情報記録装
    置。
  27. 【請求項27】 上記角度θは、0°<θ≦0.4°の
    範囲に設定されていることを特徴とする請求項26に記
    載の光情報記録装置。
  28. 【請求項28】 上記角度θは、0.1°≦θ≦0.3
    °の範囲に設定されていることを特徴とする請求項26
    に記載の光情報記録装置。
  29. 【請求項29】 上記光源は、半導体結晶からなる基板
    と該基板上部に形成された半導体発光活性層とそれを挟
    む半導体光導波層とを含めてなる半導体レーザ素子であ
    り、上記発光活性層の上部側に設けられた上記光導波層
    には上記光源の共振器の長手方向に延伸するリッジ状の
    ストライプ構造が形成され、且つ該ストライプ構造の幅
    は、該発光活性層を導波するレーザ光の基本横モードの
    導波伝搬を安定化するように発光活性層の該共振器構造
    の長手方向を横切る方向に実効的な屈折率差を形成する
    ように設定されていることを特徴とする請求項21、請
    求項22又は請求項26に記載の光情報処理装置。
  30. 【請求項30】 上記リッジ状のストライプ構造の両側
    には上記発光活性層の禁制帯幅又は該発光活性層からの
    レーザ光発振波長エネルギーよりも大きい禁制帯幅を有
    する半導体結晶が該ストライプ構造を埋込むように形成
    されたことを特徴とする請求項29に記載の光情報処理
    装置。
  31. 【請求項31】 上記リッジ状ストライプ構造の両側を
    埋込む半導体結晶は、上記発光活性層における上記共振
    器方向に沿う光導波内部損失と屈折率差が直線状に変化
    せず且つ一様ではない導波路を構成するように、その片
    側の幅を周期的に変調するか又は双方の幅を非周期的に
    設定したことを特徴とする請求項30に記載の光情報処
    理装置。
  32. 【請求項32】 基板上に形成したレーザ光を発生する
    共振器構造を有する光源を備えており、該光源は該共振
    器構造内にストライプ状導波路を有しており、該ストラ
    イプ状導波路は、基板面に垂直でかつ共振器構造の端面
    に平行な面で切ったときの断面における左右の側面の形
    状が相互に異なり、更に、該ストライプ状導波路の長手
    方向の左右の側面の少なくとも一方に該ストライプ状導
    波路上面から見て凹凸が設けられていることを特徴とす
    る光通信システム装置。
  33. 【請求項33】レーザ光を発生する共振器構造を有する
    光源を備えており、該光源は該共振器構造内にストライ
    プ状導波路を有しており、該ストライプ状導波路は、上
    記共振器の端面間において幅の増減を少なくとも2回繰
    り返すように構成され、且つ該ストライプ状導波路の長
    手方向の中心軸は上記共振器構造の端面間を最短距離で
    結ぶ仮想線と角度θ、但し0°<θ≦0.5°、を有す
    るように該共振器端面に対し傾斜していることを特徴と
    する光通信システム装置。
  34. 【請求項34】 レーザ光を発生する共振器構造を有す
    る光源と、情報記録媒体と、該レーザ光を該情報記録媒
    体に照射する光学系と、該光源に電流を注入する駆動電
    源と、該駆動電源を制御する制御装置とを含み、上記光
    源は上記共振器構造の端面間を結ぶ仮想線に沿って延伸
    したストライプ状導波路を有し且つ該ストライプ状導波
    路は該仮想線に対して左右の側面形状が非対称に形成さ
    れたことを特徴とする光情報処理装置。
  35. 【請求項35】 上記ストライプ状導波路は、上記レー
    ザ光の基本横モードがその高次モードと結合しないよう
    に設定されていることを特徴とする請求項34に記載の
    光情報処理装置。
  36. 【請求項36】 上記光源は、半導体により構成された
    共振器構造を有することを特徴とする請求項34又は3
    5に記載の光情報処理装置。
  37. 【請求項37】 上記ストライプ状導波路は、一方の側
    面に設けられた凹凸の差が他の側面に設けられた凹凸の
    差より大きく設定されていることを特徴とする請求項3
    4乃至36のいずれかに記載の光情報記録装置。
  38. 【請求項38】 上記ストライプ状導波路の他の側面は
    上記仮想線に対して直線状に形成されていることを特徴
    とする請求項37に記載の光情報記録装置。
  39. 【請求項39】 上記ストライプ状導波路は、上記共振
    器端面間において幅の増減を少なくとも2回以上繰り返
    すように構成され、且つ上記仮想線に対して規定された
    該ストライプ状導波路の所定の幅の中点を結んで定義さ
    れる中心線は該仮想線と所定の角度θ0(但し、0°<
    θ0<0.5°)を有するように該共振器端面に対し傾
    斜していることを特徴とする請求項34乃至36の何れ
    かに記載の光情報記録装置。
  40. 【請求項40】 上記角度θ0は、0°<θ0<0.4°
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項39に
    記載の光情報記録装置。
  41. 【請求項41】 上記角度θ0は、0.1°<θ0<0.
    3°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項3
    9に記載の光情報記録装置。
  42. 【請求項42】 上記光源は、半導体の単結晶からなる
    基板と該基板上部に形成された半導体発光活性層とそれ
    を挟む半導体導波層とを含めてなる半導体レーザ素子で
    あり、上記発光活性層の上部側に設けられた上記光導波
    層には上記光源の共振器方向に延伸するリッジ状のスト
    ライプが形成され、且つ該ストライプの幅は該発光活性
    層を導波するレーザ光の基本横モードの導波伝搬を安定
    化するように発光活性層の該共振器方向を横切る方向に
    実効的な屈折率差を形成するように設定されていること
    を特徴とする請求項34又は請求項35に記載の光情報
    処理装置。
  43. 【請求項43】 上記リッジ状のストライプ構造の両側
    には上記発光活性層の禁制帯幅又は該発光活性層からの
    レーザ光発振波長エネルギーよりも大きい禁制帯幅を有
    する半導体結晶が該ストライプ構造を埋込むように形成
    されたことを特徴とする請求項42に記載の光情報処理
    装置。
  44. 【請求項44】 上記リッジ状ストライプの両側を埋込
    む半導体結晶は、上記発光活性層における上記共振器方
    向に沿う光導波内部損失と屈折率差が直線状に変化せず
    且つ一様ではない導波路を構成するように、その片側の
    幅を周期的に変調するか又は双方の幅を非周期的に設定
    したことを特徴とする請求項43に記載の光情報処理装
    置。
  45. 【請求項45】 請求項34乃至44のいずれかに記載
    の光情報処理装置において、上記駆動電源は上記光情報
    処理装置に必要な駆動光出力を少なくとも100mWに
    到るまでの範囲に設定し、該設定範囲において上記光源
    は上記ストライプ構造を伝搬し共振増幅したレーザ光の
    基本横モードが上記駆動光出力までの高い注入電流にお
    いても直線性よく応答して駆動光出力を生ずることが可
    能であるように構成されていることを特徴とする光情報
    処理装置。
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