JP2000126369A - スロットマシンのリール制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練者に対しては、ゲームの面白さを増し、
初心者に対しては、狙ったシンボルを有効ライン上に停
止させることのできる確率を高める。 【解決手段】 遊技者によるゲーム開始操作でリールを
定常速度で回転させ、内部抽選処理で抽選当たりがあっ
たとき、遊技者による停止操作のタイミングから所定の
制限時間内に、抽選が当たったシンボルを入賞ライン上
へ引き込むよう、リールの停止を制御する。内部抽選処
理で特別入賞シンボルについての抽選当たりがあったと
きは、リールの回転速度を前記定常速度より高い回転速
度に設定して、遊技者に停止操作を行わせ、遊技者によ
る停止操作のタイミングから制限時間内に、特別入賞シ
ンボルを入賞ライン上へ引き込むよう、リールの停止を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、遊技者によるゲーム
開始操作でリールを回転させ、遊技者による停止操作で
リールの回転を停止させるスロットマシンに関し、特
に、この発明は、特定のシンボルについての抽選当たり
があったときのリールの回転および停止を制御するため
のリール制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】典型的なスロットマシンは、外周面に所
定個数（例えば２１個）のシンボルが表された３個のリ
ールを備える。遊技者がゲーム開始操作を行うと、各リ
ールが定常速度で一斉に回転し、次に遊技者が停止釦ス
イッチを押操作する毎に、対応するリールが順次停止す
る。その結果、入賞ライン上に、入賞シンボルの組み合
わせが成立すると、入賞となり、遊技者に所定枚数のメ
ダルが払い出される。入賞シンボルの中に、特別入賞シ
ンボルが含まれており、この特別入賞シンボルの組み合
わせが成立すると、特別入賞となり、遊技者に所定枚数
のメダルが払い出された上で、多量のメダルが獲得でき
る「ボーナスゲーム」へ移行する。

【０００３】近年のスロットマシンは、５本の入賞ライ
ンを設定した機種が主流であり、メダルの投入枚数が１
枚、２枚、３枚と増すにつれて、有効となる入賞ライン
（以下、「有効ライン」という。）の本数が、１本、３
本、５本と増すようになっている。

【０００４】従来のスロットマシンでは、ゲーム毎に機
械内部で抽選処理が行われ、この抽選処理により抽選当
たりがあると、遊技者による停止操作のタイミングから
所定の制限時間内に、抽選が当たった入賞シンボルが有
効ライン上に停止するよう、リールの停止が制御され
る。例えば、「７」のシンボルが有効ライン上に３個並
ぶと特別入賞が成立する場合において、前記抽選処理に
よって、有効ライン上へ引き込むべきシンボルとして
「７」の特別入賞シンボルが決定されると、仮に「７」
の特別入賞シンボルが有効ライン上で停止しないような
タイミングで停止釦スイッチが押操作されても、強制的
に「７」のシンボルを有効ライン上に引き込んでリール
を停止させるのである。

【０００５】現在の機種では、リールの回転速度は、１
分間に８０回転を越えない範囲の所定の定常速度に設定
されており、遊技者の停止操作のタイミングから１９０
ミリ秒という制限時間内に、抽選が当たったシンボルを
有効ライン上へ引き込むよう、リールの停止を制御して
いる。なお、前記の定常速度や制限時間は法規則で定め
られている。例えば、リールの定常速度を７８回転／分
に設定すると、前記制限時間では、最大４駒分のシンボ
ルの引込みが可能である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記定常速度でリール
が回転するとき、熟練者であれば、移動中のシンボルを
判別することが可能であり、しかも、停止釦操作に慣れ
ているので、抽選当たり後の停止操作に際し、４駒分の
余裕があれば、狙ったシンボルを高確率で有効ライン上
に停止させることが可能である。

【０００７】これに対して、熟練者以外の者は、移動中
のシンボルを判別するのが困難であり、また、停止釦操
作にも不慣れであるから、抽選当たり後の停止操作に際
し、４駒分の余裕があっても、狙ったシンボルを有効ラ
イン上に停止させるのは殆ど困難である。近年の機種で
は、特別入賞についての抽選当たりは、特別入賞が成立
するまで抽選当たりの状態が保持されるようになってい
るが、初心者の場合、特別入賞を成立させるのに多くの
時間と多数のメダルを浪費してしまい、熟練者と初心者
との間で不平等を生じさせる結果となっている。

【０００８】そこで、抽選処理により特別入賞が当たっ
たとき、リールの回転速度を定常回転より遅くして、初
心者でも、狙ったシンボルを有効ライン上に停止できる
ように構成した機種も提案されている。

【０００９】しかしながら、リールの回転速度を遅くす
ると、ゲームのスピード感がなくなるため、熟練者にと
って、ゲームに対する面白さが低下し、腕の見せ所もな
くなって、ゲームに対する意欲も減退する。また、リー
ルの回転速度を遅くした場合、初心者でも移動中のシン
ボルを判別するのが可能となるため、その分、目的とす
るシンボルを狙い易くなるが、リールの回転速度が遅く
なった分だけ、前記制限時間で引き込めるシンボルの駒
数が減少するため、狙ったシンボルを有効ライン上に停
止できる確率は必ずしも高くなるとは限らない。加え
て、リールの回転速度が遅いと、遊技者による停止操作
後にリールの引込み制御が行われたとき、リールのすべ
り動作が目立ち、リールの停止動作が不自然となるた
め、遊技者に不信感を与えるおそれもある。

【００１０】この発明は、上記問題に着目してなされた
もので、内部抽選処理により特定のシンボルについての
抽選当たりがあったとき、リールの回転速度を定常速度
より増大させることにより、熟練者に対しては、ゲーム
の面白さを増し、初心者に対しては、狙ったシンボルを
有効ライン上に停止できる確率を高めるようにしたスロ
ットマシンのリール制御方法を提供することを目的とす
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明は、遊技者によ
るゲーム開始操作でリールを定常速度で回転させ、内部
抽選処理により抽選当たりがあったとき、遊技者による
停止操作のタイミングから所定の制限時間内に、抽選が
当たったシンボルを入賞ライン上へ引き込むよう、リー
ルの停止を制御するようにしたスロットマシンであっ
て、前記内部抽選処理により特定のシンボルについての
抽選当たりがあったとき、リールの回転速度を前記定常
速度より高い回転速度に設定して、遊技者に停止操作を
行わせ、遊技者による停止操作のタイミングから前記制
限時間内に、抽選が当たった前記特定のシンボルを入賞
ライン上へ引き込むよう、リールの停止を制御すること
を特徴とする。

【００１２】

【作用】内部抽選処理により特定のシンボルについての
抽選当たりがあったとき、リールの回転速度が定常速度
より高い回転速度に設定されるので、制限時間で引き込
めるシンボルの駒数が増し、特に、初心者について、狙
ったシンボルを有効ライン上に停止できる確率が高めら
れる。

【００１３】

【実施例】図１は、この発明が実施されたスロットマシ
ンの外観を示す。図示例のスロットマシンは、ボックス
形状の本体部２の前面開口に扉部３を開閉可能に取り付
けて機体１が構成される。本体部２の中空内部には、図
２に示すように、上段位置にリールブロック４や制御装
置が実装された回路基板５が、下段位置に多数枚のメダ
ルを収容するホッパー６ａを有するメダル払出機６が、
それぞれ組み込まれる。なお、図２の３０は、前記回路
基板５などへ電源を供給するための電源装置である。３
１は、メダル払出機６のホッパー６ａより溢れ出たメダ
ルを回収するためのメダル回収箱である。

【００１４】前記リールブロック４は、３個のリール８
ａ，８ｂ，８ｃが金属フレーム７に一体に組み付けられ
て成る。各リール８ａ，８ｂ，８ｃは、リール枠の外周
面に帯状テープを貼設して成る。帯状テープには、特別
入賞を成立させる特別入賞シンボル、その他の入賞（以
下、「小役」という。）を成立させる入賞シンボル、入
賞に関わらない複数種のシンボルなどが印刷されてい
る。このリールブロック４には、各リール８ａ，８ｂ，
８ｃを個別に回転駆動するステッピングモータ９ａ，９
ｂ，９ｃが組み付けてある。

【００１５】前記扉部３の前面は、各リール８ａ，８
ｂ，８ｃのシンボルを表示する３個のシンボル表示窓２
０ａ，２０ｂ，２０ｃを有する正面パネル１１と、機種
名やゲーム情報を表示するための上部パネル１２および
下部パネル１３とで構成される。各パネル１１，１２，
１３は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面に、
シルクスクリーン印刷を施して形成される。

【００１６】正面パネル１１の下方には、始動レバー１
４，３個の停止釦スイッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃ、お
よびメダル投入口１６が、また下部パネル１３の下方に
は、メダル放出口１７やメダル受け皿１８が、それぞれ
配備される。メダル投入口１６はメダルの投入を受け付
ける部分である。始動レバー１４は３個のリール８ａ，
８ｂ，８ｃを一斉に始動させるためのものである。３個
の停止釦スイッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃは対応するリ
ール８ａ，８ｂ，８ｃを個別に停止させるためのもので
ある。

【００１７】正面パネル１１の板面中央には、図３に示
すように、カラー印刷層で囲まれた無着色で透明のシン
ボル表示窓２０ａ，２０ｂ，２０ｃが３個、横一列に並
設してある。各シンボル表示窓２０ａ，２０ｂ，２０ｃ
の背後位置には、前記リールブロック４の各リール８
ａ，８ｂ，８ｃが、外周面をシンボル表示窓２０に向け
て配置される。各シンボル表示窓２０ａ，２０ｂ，２０
ｃは、横方向の長さが、各リール８ａ，８ｂ，８ｃが見
えるように、また、縦方向の長さが、リール停止時に、
３駒分のシンボルＳが見えるように、縦に長い矩形状に
形成される。

【００１８】正面パネル１１の表面には、シンボル表示
窓２０ａ，２０ｂ，２０ｃより見える各リール８ａ，８
ｂ，８ｃの３駒分のシンボルを横方向に結ぶ３本の水平
な入賞ラインＬ１〜Ｌ３と、対角方向に結ぶ右下がりお
よび左下がりの２本の斜めの入賞ラインＬ４，Ｌ５とが
表されている。リール停止時、これら５本の入賞ライン
Ｌ１〜Ｌ５上に各リール８ａ，８ｂ，８ｃのシンボルが
整列する。

【００１９】これら入賞ラインＬ１〜Ｌ５は、メダル投
入口１６へのメダルの投入枚数が１枚であれば、中央の
水平な入賞ラインＬ１が有効化される。メダルの投入枚
数が２枚であれば、３本の水平な入賞ラインＬ１〜Ｌ３
が有効化される。メダルの投入枚数が３枚であれば、５
本全ての入賞ラインＬ１〜Ｌ５が有効化される。なお、
図中、１９は正面パネル１１の内側に配設されたリール
照明用の蛍光灯である。

【００２０】このスロットマシンでは、複数枚のメダル
を予めメダル投入口１６より投入して機械に貯留してお
き、この貯留メダルを使ってゲームを行うという、いわ
ゆるクレジットのゲーム方式でのゲームが実施できる。
そのために、前記扉部３の前面には、機械に貯留された
メダルの枚数をデジタル表示する貯留枚数表示器３２、
１ゲームに対する貯留メダルの使用枚数を選択してゲー
ムを開始させる３種類のベット釦スイッチ３３，３４，
３５、および貯留メダルの精算を指示するための精算ス
イッチ３６などが設けてある。

【００２１】第１のベット釦スイッチ３３を押操作する
と、３枚の貯留メダルが使用され、５本の入賞ラインＬ
１〜Ｌ５が有効化される。第２のベット釦スイッチ３４
を押操作すると、２枚の貯留メダルが使用され、３本の
入賞ラインＬ１〜Ｌ３が有効化される。第３のベット釦
スイッチ３５を押操作すると、１枚の貯留メダルが使用
され、１本の停止ラインＬ１が有効化される。

【００２２】この実施例では、ゲーム毎に１〜３枚のメ
ダルを投入してゲームを行う従来のゲーム方式と、貯留
メダルを使用してゲームを行うクレジットのゲーム方式
とを遊技者が選択できるようになっている。そのため
に、いずれか一方のゲーム方式を選択するための切換ス
イッチ３７が設けてある。

【００２３】このスロットマシンでは、メダル投入口１
６へのメダルの投入またはベット釦スイッチ３３，３
４，３５の操作で、いずれかの入賞ラインを有効化させ
た後、始動レバー１４を操作すると、機械内部で抽選処
理が行われると共に、３個のリール８ａ，８ｂ，８ｃが
一斉に回転する。前記抽選処理は、乱数発生器が発生す
る乱数をサンプリングして、そのサンプリングされた乱
数値が所定の範囲内の値であるかどうかを判断すること
により、特別入賞シンボルや入賞シンボルについての抽
選当たりであるかどうかを決定する。なお、この種の抽
選処理は公知であり、ここでは詳細な説明は省略する。

【００２４】前記抽選処理により抽選当たりがあったと
き、小役についての抽選当たりであれば、リール８ａ，
８ｂ，８ｃは定常速度（例えば７８回転／分）で回転す
るが、特別入賞についての抽選当たりであれば、リール
８ａ，８ｂ，８ｃは定常速度より高い回転速度（例えば
１５６回転／分）で回転する。前記抽選処理により抽選
が外れたときも、リール８ａ，８ｂ，８ｃは定常速度
（例えば７８回転／分）で回転する。このリールの回転
速度の変更は、前記ステッピングモータ９ａ，９ｂ，９
ｃへ与える駆動パルス数を変更することにより実現され
る。

【００２５】３個のリール８ａ，８ｂ，８ｃが一斉回転
した後、遊技者が、いずれかの停止釦スイッチ１５ａ，
１５ｂ，１５ｃを押操作すると、特別入賞についての抽
選当たりがあったときには、特別入賞シンボルが、ま
た、小役についての抽選当たりであったときには、入賞
シンボルが、それぞれ遊技者の停止タイミングから所定
の制限時間内に、有効ライン上に引き込むよう、各リー
ル８ａ，８ｂ，８ｃの停止動作が制御される。

【００２６】いま、リール８ａ，８ｂ，８ｃの定常速度
を７８回転／分、リール８ａ，８ｂ，８ｃのシンボル数
を２１駒とすると、リールが１駒分の角度だけ回転する
のに要する時間ｔは、ｔ＝６０／（７８×２１）＝３
６．６３×１０^-3（秒）となる。あるシンボルを正確に
決められた位置に停止させるのに、１駒必要であると
し、停止釦操作による制御の割込み時間を３ミリ秒とす
ると、１９０ミリ秒の制限時間で引き込めるシンボルの
駒数ｎは、ｎ＝｛（１９０−３）／３６．６３｝−１＝
４．１０５（駒）となり、最大４駒の引込みが可能であ
る。

【００２７】一方、リール８ａ，８ｂ，８ｃの回転速度
が１５６回転／分である場合は、リールが１駒分の角度
だけ回転するのに要する時間ｔは、ｔ＝６０／（１５６
×２１）＝１８．３２×１０^-3（秒）となり、１９０ミ
リ秒の制限時間で引き込めるシンボルの駒数ｎは、ｎ＝
｛（１９０−３）／１８．３２｝−１＝９．２０７
（駒）となり、最大９駒の引込みが可能である。

【００２８】いま、各リール８ａ，８ｂ，８ｃに特別入
賞シンボルを等間隔に２個配置した場合、無作為に停止
釦スイッチを押操作したとき、特別入賞シンボルを所定
位置に引き込むことのできる確率Ｐは、リール８ａ，８
ｂ，８ｃの回転速度が１５６回転／分、引き込めるシン
ボルの駒数ｎが９駒であるから、Ｐ＝｛（１＋９）／２
１｝×２＝２０／２１となる。また、３個のリール８
ａ，８ｂ，８ｃについて、同位置に特別入賞シンボルが
揃う確率Ｑは、Ｑ＝（２０／２１）×（２０／２１）×
（２０／２１）＝０．８６４となる。

【００２９】因みに、リール８ａ，８ｂ，８ｃの回転速
度を７８回転／分とした場合は、引き込めるシンボルの
駒数ｎが４駒であるから、Ｐ＝｛（１＋４）／２１｝×
２＝１０／２１となり、３個のリール８ａ，８ｂ，８ｃ
について同位置に特別入賞シンボルが揃う確率Ｑは、Ｑ
＝（１０／２１）³＝０．３２３となる。

【００３０】図４は、上記したスロットマシンの電気的
な構成を示す。同図中、４０はマイクロコンピュータよ
り成る制御部であり、制御、演算の主体であるＣＰＵ４
１、プログラムや固定データが格納されるＲＯＭ４２、
データの読み書きに用いられるＲＡＭ４３、および乱数
発生器４５を含む。

【００３１】前記ＣＰＵ４１には、バス４９を介して、
各リール８ａ，８ｂ，８ｃのリール駆動部４７ａ，４７
ｂ，４７ｃ、メダル払出機６、貯留枚数表示器３２など
の出力各部や、メダル検知センサ４６、始動レバー１
４、３種類のベット釦スイッチ３３，３４，３５、３個
の停止釦スイッチ１５ａ，１５ｂ，１５ｃ、精算スイッ
チ３６、切換スイッチ３７などの入力各部が接続され
る。前記ＣＰＵ４１は、ＲＯＭ４２に格納されたプログ
ラムに従ってＲＡＭ４３に対するデータの読み書きを行
いつつ、前記入出力各部の動作を一連に制御する他、前
記乱数発生器４５が発生した乱数値をサンプリングして
内部抽選処理を実行する。

【００３２】前記リール駆動部４７ａ，４７ｂ，４７ｃ
は、各リール８ａ，８ｂ，８ｃの駆動源であるステッピ
ングモータ９ａ，９ｂ，９ｃの駆動を制御する。メダル
払出機６は、精算スイッチ３６が操作されたときなどに
駆動し、貯留枚数表示器３２に表示された枚数のメダル
をメダル放出口１７よりメダル受け皿１８へ払い戻す。
メダル検知センサ４６は、メダル投入口１６に投入され
たメダルを検知してメダル検知信号を出力する。

【００３３】図５は、ＣＰＵ４１による上記スロットマ
シンの制御手順を示す。なお、図中、ＳＴは制御手順に
おける各ステップを示す。同図のＳＴ１では、メダルの
投入またはベット釦スイッチ３３〜３５の操作と始動レ
バー１４の操作とによるゲーム開始操作の有無を判定し
ており、その判定が「ＹＥＳ」であれば、後述する特別
入賞フラグＦＧが１にセットされているかどうかが判定
される（ＳＴ２）。

【００３４】この場合、ＳＴ２の判定は「ＮＯ」である
から、つぎのＳＴ３へ進み、内部抽選処理が実行され
る。この内部抽選処理により特別入賞についての抽選当
たりがあると、ＳＴ４の判定は「ＹＥＳ」であり、ＣＰ
Ｕ４１は、ＳＴ５で特別入賞フラグＦＧを１にセットし
た後、３個のリール８ａ，８ｂ，８ｃを定常速度（７８
回転／分）より高速（１５６回転／分）で回転させる
（ＳＴ６）。内部抽選処理により小役についての抽選当
たりがあった場合、または抽選が外れた場合は、ＳＴ４
の判定が「ＮＯ」であり、ＣＰＵ４１は、３個のリール
８ａ，８ｂ，８ｃを定常速度で回転させる（ＳＴ７）。

【００３５】つぎのＳＴ８では、ＣＰＵ４１は遊技者に
よる停止操作に待機しており、３個の停止釦スイッチ１
５ａ，１５ｂ，１５ｃのいずれかが押操作されると、Ｓ
Ｔ８の判定が「ＹＥＳ」となり、ＣＰＵ４１は、抽選結
果に応じた引込み制御を行って、対応するリールを停止
させる（ＳＴ９）。

【００３６】遊技者が停止釦スイッチを押操作する度に
同様の手順が実行され、全てのリール８ａ，８ｂ，８ｃ
が停止すると、ＳＴ１０の判定が「ＹＥＳ」となり、Ｃ
ＰＵ４１は、有効ライン上に入賞シンボルの組み合わせ
が成立したかどうかの判定を行う（ＳＴ１１）。ＳＴ１
１で入賞成立の判定が行われると、ＳＴ１２の判定が
「ＹＥＳ」であり、所定枚数のメダルの配当が行われる
（ＳＴ１３）。もし、特別入賞が成立していれば、ＳＴ
１４の判定が「ＹＥＳ」であり、ＳＴ１５へ進んで、ボ
ーナスゲームが実行され、特別入賞フラグＦＧがリセッ
トされる（ＳＴ１６）。もし、入賞が成立していなけれ
ば、ＳＴ１２の判定が「ＮＯ」であり、また、入賞が成
立しても、小役の入賞であれば、ＳＴ１４の判定が「Ｎ
Ｏ」であり、一連の制御が終了する。

【００３７】なお、抽選処理により特別入賞についての
抽選当たりがあったにもかかわらず、そのゲームで特別
入賞が成立しなかった場合は、特別入賞フラグが１にセ
ットされたまま次のゲームに持ち越される。そして、次
のゲームでは、ＳＴ２の判定が「ＹＥＳ」になる結果、
ＳＴ６へ進み、３個のリール８ａ，８ｂ，８ｃは高速で
回転することになる。

【００３８】なお、上記実施例では、特別入賞について
の抽選当たりがあったとき、リール８ａ，８ｂ，８ｃの
回転速度を定常速度の２倍に設定しているが、定常速度
より高速であれば、これに限られないことはいうまでも
ない。また、特別入賞の種類が複数種ある場合は、リー
ル８ａ，８ｂ，８ｃの回転速度を特別入賞の種類に応じ
て複数種設定してもよい。

【００３９】

【発明の効果】この発明は上記の如く、内部抽選処理に
より特定のシンボルについての抽選当たりがあったと
き、リールの回転速度を定常速度より高い回転速度に設
定して、遊技者に停止操作を行わせるようにしたから、
熟練者については、ゲームの面白さを増すことができ、
初心者については、狙ったシンボルを有効ライン上に停
止できる確率を高めることができる。

【００４０】また、リールの引込み制御が行われる際、
リールのすべりが目立たず、リールの停止動作が不自然
とならず、遊技者に不信感を与えるおそれもない。さら
に、特定のシンボルについての抽選当たりがあったと
き、リールの回転速度が増すから、この回転速度の増大
を見て、遊技者は、抽選当たりがあったことを知ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明が実施されたスロットマシンの外観を
示す斜視図である。

【図２】スロットマシンの内部構造を示す正面図であ
る。

【図３】正面パネルの構成を示す正面図である。

【図４】スロットマシンの電気的な構成を示すブロック
図である。

【図５】ＣＰＵの制御手順を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

８ａ，８ｂ，８ｃ リール １５ａ，１５ｂ，１５ｃ 停止釦スイッチ ４０ 制御装置 ４１ ＣＰＵ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技者によるゲーム開始操作でリールを
   定常速度で回転させ、内部抽選処理により抽選当たりが
   あったとき、遊技者による停止操作のタイミングから所
   定の制限時間内に、抽選が当たったシンボルを入賞ライ
   ン上へ引き込むよう、リールの停止を制御するようにし
   たスロットマシンであって、 前記内部抽選処理により特定のシンボルについての抽選
   当たりがあったとき、リールの回転速度を前記定常速度
   より高い回転速度に設定して、遊技者に停止操作を行わ
   せ、遊技者による停止操作のタイミングから前記制限時
   間内に、抽選が当たった前記特定のシンボルを入賞ライ
   ン上へ引き込むよう、リールの停止を制御することを特
   徴とするスロットマシンのリール制御方法。