JP2000105111A - 3次元入力装置 - Google Patents

3次元入力装置

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JP2000105111A JP10274639A JP27463998A JP2000105111A JP 2000105111 A JP2000105111 A JP 2000105111A JP 10274639 A JP10274639 A JP 10274639A JP 27463998 A JP27463998 A JP 27463998A JP 2000105111 A JP2000105111 A JP 2000105111A
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Kazumutsu Sato
一睦 佐藤
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浩幸 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】MOS型イメージセンサなどの非破壊読出しが
可能なイメージセンサから出力される受光データのSN
比を向上させて精度のよい3次元画像を求めることので
きる3次元入力装置を提供すること。 【解決手段】物体に検出光を照射する投光手段と、検出
光の照射方向を偏向させて物体を光学的に走査するため
の走査手段と、2次元の撮像面を有し物体で反射した検
出光を受光して光電変換する撮像デバイスと、撮像デバ
イスを、各画素について電荷の蓄積時間が互いに異なる
複数の光電変換信号を出力するように制御する制御手段
と、複数の光電変換信号のうち、飽和していない光電変
換信号を選択する選択手段75と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体にスリット光
又はスポット光を照射して物体形状を非接触で計測する
3次元入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンジファインダと呼称される非接触型
の3次元計測システムは、接触型に比べて高速の計測が
可能であることから、CGシステムやCADシステムへ
のデータ入力、身体計測、ロボットの視覚認識などに利
用されている。
【0003】レンジファインダに好適な計測方法として
スリット光投影法(光切断法ともいう)が知られてい
る。この方法は、物体を光学的に走査して3次元画像
(距離画像)を得る方法であり、特定の検出光を照射し
て物体を撮影する能動的計測方法の一種である。3次元
画像は、物体上の複数の部位の3次元位置を示す画素の
集合である。スリット光投影法では、検出光として断面
が直線状のスリット光が用いられる。物体で反射したス
リット光は受光センサ(撮像デバイス、イメージセン
サ)の撮像面に結像する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなレンジファ
インダでは、受光センサに受光されるスリット光の光量
は、物体の反射率によって変化する。したがって、受光
センサの電荷蓄積時間を所定の時間に固定していると、
反射率が高い場合には受光センサの出力が飽和してしま
う。これとは逆に、反射率が低い場合には、受光センサ
の出力が低過ぎてSN比が悪くなるという問題がある。
【0005】一方、物体の3次元形状(距離分布)を求
めるには、スリット光の受光位置又は受光タイミングを
正確に検出する必要がある。本出願人は、位置的又は時
間的に前後にわたって出力されるセンサ出力に基づいて
重心演算を行うことにより、受光位置又は受光タイミン
グを正確に検出する構成を提案した(特開平7−174
536号、特開平9−145319号)。重心演算を行
う場合には、受光センサの出力が正確である必要がある
が、上記のようにSN比が悪い場合、又は受光センサの
出力が飽和している場合には、正確な重心演算が行えな
い。
【0006】この問題に対し、従来は、一度スリット光
を投影してそのときの受光センサの出力を得て、その出
力に基づいて、適切な蓄積時間を設定するようにしてい
た。しかし、このようにして設定された蓄積時間は、受
光センサの全ての画素について共通の蓄積時間であるた
め、物体の反射率が局部的に低いか又は高い場合には、
依然として上記の問題が生じていた。
【0007】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、撮像デバイスからの飽和していない出力を得るこ
とを目的とする。さらに、請求項3及び請求項4の発明
では、撮像デバイスからSN比の良好な出力を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る装
置は、物体に検出光を照射する投光手段と、前記検出光
の照射方向を偏向させて前記物体を光学的に走査するた
めの走査手段と、2次元の撮像面を有し前記物体で反射
した前記検出光を受光して光電変換する撮像デバイス
と、前記撮像デバイスを、各画素について電荷の蓄積時
間が互いに異なる複数の光電変換信号を出力するように
制御する制御手段と、前記複数の光電変換信号のうち、
飽和していない光電変換信号を選択する選択手段と、を
有する。
【0009】請求項2の発明に係る装置では、前記制御
手段は、第1の蓄積時間が経過すると、前記撮像デバイ
スに対して非破壊読み出しを行うとともに、さらに電荷
蓄積を第2の蓄積時間まで継続するように制御する。
【0010】請求項3の発明に係る装置では、前記選択
手段は、飽和していない光電変換信号のうち、最も蓄積
時間の長い光電変換信号を選択する。請求項4の発明に
係る装置は、物体に検出光を照射する投光手段と、前記
検出光の照射方向を偏向させて前記物体を光学的に走査
するための走査手段と、2次元の撮像面を有し前記物体
で反射した前記検出光を受光して光電変換する撮像デバ
イスと、前記撮像デバイスを、各画素について、電荷の
蓄積時間が所定の時間T/nである第1光電変換信号
と、電荷の蓄積時間が前記第1光電変換信号のn倍の時
間Tである第2光電変換信号とを出力するように制御す
る制御手段と、前記第2光電変換信号が飽和していない
場合には前記第2光電変換信号を用い、前記第2光電変
換信号が飽和している場合には前記第1光電変換信号の
n倍の大きさの信号を用いて演算を行う演算手段と、を
有する。
【0011】なお、本明細書において、「非破壊読出
し」とは、撮像デバイスから受光データを読み出した際
に、リセット信号を別途与えない限りその受光データ
(電荷)が撮像デバイスにそのまま残るような読み出し
方法をいう。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る計測システム
1の構成図である。計測システム1は、スリット光投影
法によって立体計測を行う3次元カメラ(レンジファイ
ンダ)2と、3次元カメラ2の出力データを処理するホ
スト3とから構成されている。
【0013】3次元カメラ2は、物体Q上の複数のサン
プリング点の3次元位置を特定する計測データととも
に、物体Qのカラー情報を示す2次元画像及びキャリブ
レーションに必要なデータを出力する。三角測量法を用
いてサンプリング点の座標を求める演算処理はホスト3
が担う。
【0014】ホスト3は、CPU3a、ディスプレイ3
b、キーボード3c、及びマウス3dなどから構成され
たコンピュータシステムである。CPU3aには計測デ
ータ処理のためのソフトウエアが組み込まれている。ホ
スト3と3次元カメラ2との間では、オンライン及び可
搬型の記録メディア4によるオフラインの両方の形態の
データ受渡しが可能である。記録メディア4としては、
光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)、メモ
リカードなどがある。
【0015】図2は3次元カメラ2の外観を示す図であ
る。ハウジング20の前面に投光窓20a及び受光窓2
0bが設けられている。投光窓20aは受光窓20bに
対して上側に位置する。内部の光学ユニットOUが射出
するスリット光(所定幅wの帯状のレーザビーム)U
は、投光窓20aを通って計測対象の物体(被写体)に
向かう。スリット光Uの長さ方向M1の放射角度φは固
定である。物体の表面で反射したスリット光Uの一部が
受光窓20bを通って光学ユニットOUに入射する。な
お、光学ユニットOUは、投光軸と受光軸との相対関係
を適正化するための2軸調整機構を備えている。
【0016】ハウジング20の上面には、ズーミングボ
タン25a,25b、手動フォーカシングボタン26
a,26b、及びシャッタボタン27が設けられてい
る。図2(b)のように、ハウジング20の背面には、
液晶ディスプレイ21、カーソルボタン22、セレクト
ボタン23、キャンセルボタン24、アナログ出力端子
32、ディタル出力端子33、及び記録メディア4の着
脱口30aが設けられている。
【0017】液晶ディスプレイ(LCD)21は、操作
画面の表示手段及び電子ファインダとして用いられる。
撮影者は背面の各ボタン21〜24によって撮影モード
の設定を行うことができる。アナログ出力端子32から
は、2次元画像信号が例えばNTSC形式で出力され
る。ディジタル出力端子33は例えばSCSI端子であ
る。
【0018】図3は3次元カメラ2の機能構成を示すブ
ロック図である。図中の実線矢印は電気信号の流れを示
し、破線矢印は光の流れを示している。3次元カメラ2
は、上述の光学ユニットOUを構成する投光側及び受光
側の2つの光学系40,50を有している。光学系40
において、半導体レーザ(LD)41が射出する波長6
85nmのレーザビームは、投光レンズ系42を通過す
ることによってスリット光Uとなり、ガルバノミラー
(走査手段)43によって偏向される。半導体レーザ4
1のドライバ44、投光レンズ系42の駆動系45、及
びガルバノミラー43の駆動系46は、システムコント
ローラ61によって制御される。
【0019】光学系50において、ズームユニット51
によって集光された光はビームスプリッタ52によって
分光される。半導体レーザ41の発振波長帯域の光は、
計測用のイメージセンサ53に入射する。可視帯域の光
は、モニタ用のカラーセンサ54に入射する。イメージ
センサ53はMOS型センサであり、カラーセンサ54
はCCDエリアセンサである。ズームユニット51は内
焦型であり、入射光の一部がオートフォーカシング(A
F)に利用される。AF機能は、AFセンサ57とレン
ズコントローラ58とフォーカシング駆動系59によっ
て実現される。ズーミング駆動系60は電動ズーミング
のために設けられている。
【0020】イメージセンサ53による撮像情報は、ド
ライバ55からのクロックに同期して選択回路75を介
してメモリ63に格納される。また、イメージセンサ5
3は、ドライバ55からの制御信号により、受光データ
の非破壊読出しが行われるように制御され、その結果、
電荷の蓄積時間がT/4である受光データS(T/4)
と、その4倍の時間Tである受光データS(T)とが出
力される。
【0021】カラーセンサ54による撮像情報は、ドラ
イバ56からのクロックに同期してカラー処理回路67
へ転送される。カラー処理を受けた撮像情報は、NTS
C変換回路70及びアナログ出力端子32を経てオンラ
イン出力され、又はディジタル画像生成部68で量子化
されてカラー画像メモリ69に格納される。その後、カ
ラー画像データがカラー画像メモリ69からSCSIコ
ントローラ66へ転送され、ディジタル出力端子33か
らオンライン出力され、又は計測データと対応づけて記
録メディア4に格納される。なお、カラー画像は、イメ
ージセンサ53による距離画像と同一の画角の像であ
り、ホスト3側におけるアプリケーション処理に際して
参考情報として利用される。カラー情報を利用する処理
としては、例えばカメラ視点の異なる複数組の計測デー
タを組み合わせて3次元形状モデルを生成する処理、3
次元形状モデルの不要の頂点を間引く処理などがある。
システムコントローラ61は、図示しないキャラクタジ
ェネレータに対して、LCD21の画面上に適切な文字
や記号を表示するための指示を与える。
【0022】出力処理回路62は、イメージセンサ53
の出力する各画素gの光電変換信号を増幅する増幅器、
及び光電変換信号を8ビット又は10ビットの受光デー
タに変換するAD変換部を有している。出力処理回路6
2からは、受光データS(T/4)及び受光データS
(T)がディジタル値として出力される。
【0023】選択回路75は、受光データS(T/4)
及び受光データS(T)に対して次の処理を行う。すな
わち、受光データS(T)が飽和していない場合にはそ
の受光データS(T)を出力し、受光データS(T)が
飽和している場合には、受光データS(T/4)の4倍
の大きさのデータを出力する。選択回路75は本発明に
おける選択手段に相当する。選択回路75の構成及び動
作の詳細については後述する。
【0024】メモリ63は、200×32×33Byt
eの記憶容量を持つ読み書き可能なメモリであり、出力
処理回路62から出力される受光データを記憶する。メ
モリ制御回路63Aは、メモリ63への書込み及び読出
しのアドレス指定を行う。
【0025】重心演算回路73は、メモリ63に記憶さ
れた受光データに基づいて、計測対象の物体の形状に対
応した濃淡画像を生成して表示用メモリ74に出力し、
また、3次元位置を算出するための基となるデータを算
出し出力用メモリ64に出力する。LCD21の画面に
は、表示用メモリ74に記憶された濃淡画像、カラー画
像メモリ69に記憶されたカラー画像などを表示する。
【0026】図4は投光レンズ系42の構成を示す模式
図である。図4(a)は正面図であり、図4(b)は側
面図である。投光レンズ系42は、コリメータレンズ4
21、バリエータレンズ422、及びエキスパンダレン
ズ423の3つのレンズから構成されている。半導体レ
ーザ41が射出したレーザビームに対して、次の順序で
適切なスリット光Uを得るための光学的処理が行われ
る。まず、コリメータレンズ421によってビームが平
行化される。次にバリエータレンズ422によってレー
ザビームのビーム径が調整される。最後にエキスパンダ
レンズ423によってビームがスリット長さ方向M1に
拡げられる。
【0027】バリエータレンズ422は、撮影距離及び
撮影の画角に係わらず、イメージセンサ53に3以上の
複数画素分の幅のスリット光Uを入射させるために設け
られている。駆動系45は、システムコントローラ61
の指示に従って、イメージセンサ53上でのスリット光
Uの幅wを一定に保つようにバリエータレンズ422を
移動させる。バリエータレンズ422と受光側のズーム
ユニット51とは連動する。
【0028】ガルバノミラー43による偏向の以前にス
リット長を拡げることにより、偏向の後で行う場合に比
べてスリット光Uの歪みを低減することができる。エキ
スパンダレンズ423を投光レンズ系42の最終段に配
置することにより、すなわちガルバノミラー43に近づ
けることにより、ガルバノミラー43を小型化すること
ができる。
【0029】図5は計測システム1における3次元位置
の算出の原理図である。同図では理解を容易にするた
め、受光量のサンプリングについて5回分のみが示され
ている。
【0030】イメージセンサ53の撮像面S2上で複数
画素分となる比較的に幅の広いスリット光Uを物体Qに
照射する。具体的にはスリット光Uの幅を5画素分とす
る。スリット光Uは、サンプリング周期毎に撮像面S2
上で1画素ピッチpvだけ移動するように、図5の上か
ら下に向かって偏向され、それによって物体Qが走査さ
れる。イメージセンサ53からは、サンプリング周期毎
に、受光データS(T/4)と受光データS(T)とが
出力される。これらの出力は、1つの有効受光領域Ae
について、1フレーム分の受光データS(T/4)から
なる第1フレームF(T/4)と、1フレーム分の受光
データS(T)からなる第2フレームF(T)とが出力
される。つまり、合計2フレーム分の受光データが出力
されることになる。なお、このときの偏向は実際には等
角速度で行われる。
【0031】撮像面S2の1つの画素gに注目すると、
本実施形態においては、走査中に行う32回のサンプリ
ングによって32回分の受光データが得られる。これら
32回分の受光データに対する重心演算によって、注目
画素gがにらむ範囲の物体表面agをスリット光Uの光
軸が通過するタイミング(時間重心Npeak又は重心
ip)を求める。
【0032】物体Qの表面が平面であって光学系の特性
によるノイズがない場合には、注目画素gの受光量は、
図5(b)に示すように、スリット光Uが通過するタイ
ミングにおいて多くなり、通常、正規分布に近くなる。
同図のようにn回目とその1つ前の(n−1)回目の間
のタイミングで受光量が最大であった場合には、そのタ
イミングが時間重心Npeakとほぼ一致する。
【0033】求めた時間重心Npeakにおけるスリッ
ト光の照射方向と、注目画素に対するスリット光の入射
方向との関係に基づいて、物体Qの位置(座標)を算出
する。これにより、撮像面の画素ピッチpvで規定され
る分解能より高い分解能の計測が可能となる。
【0034】なお、注目画素gの受光量は物体Qの反射
率に依存する。しかし、サンプリングの各受光量の相対
比は受光の絶対量に係わらず一定である。つまり、物体
色の濃淡は計測精度に影響しない。
【0035】図6はイメージセンサ53の読出し範囲を
示す図である。図6に示すように、イメージセンサ53
における1フレームの読出しは、撮像面S2の全体では
なく、高速化を図るために撮像面S2の一部である有効
受光領域(帯状画像)Aeのみを対象に行われる。有効
受光領域Aeは、スリット光Uのある照射タイミングに
おける物体Qの計測可能距離範囲d’(図14参照)に
対応する撮像面S2上の領域であり、スリット光Uの偏
向に伴ってサンプリング周期毎に1画素分ずつシフトす
る。本実施形態では、有効受光領域Aeのシフト方向の
画素数は32に固定されている。
【0036】上に述べたように、イメージセンサ53と
してMOS型センサが用いられており、ランダムアクセ
スが可能である。したがって、撮像データの必要な画素
のみを部分的に選択することができ、不必要な部分を読
み出すことなく高速に読出しが行える。
【0037】図7はイメージセンサ53の構成の模式図
である。イメージセンサ53は、撮像面S2の各画素g
を順に指定して受光情報を読み出すいわゆるX−Yアド
レス走査型の撮像デバイスであって、各画素gに対応し
たスイッチの制御によって任意の範囲の読出しが可能で
ある。一般的には、垂直走査回路531と水平走査回路
532とを構成するディジタルシフトレジスタに所定の
タイミングでシフト信号を入力することにより、ライン
順次の読出しが行われる。ラインは水平方向の画素列で
ある。本実施形態において、水平方向は物体Qの走査に
おける主走査方向に相当する方向であり、垂直方向は副
走査方向(スリット光の偏向方向)に相当する方向であ
る。ただし、イメージセンサ53の配置の向きは光学系
の構成に応じて変更可能であるので、ここでの垂直方向
が必ずしも実空間での鉛直方向と一致するとは限らな
い。
【0038】イメージセンサ53においては、垂直走査
回路531に対して走査開始ラインを示すレジスタ初期
値を与える走査開始セットレジスタ533が設けられ、
これによって上述の有効受光領域Ae(帯状画像)の読
出しが実現される。
【0039】走査開始セットレジスタ533へは走査開
始位置を表すデータ信号sgn1、及び走査終了位置を
表すデータ信号sgn2を入力することで、どの位置の
有効受光領域Aeの撮影像(帯状画像)を読み出すかを
指示する。また、読み出し開始信号gsttとリセット
信号grstとを別々に入力することにより、非破壊読
出しが行われる。すなわち、読み出し開始信号gstt
のみを入力することにより非破壊読出しが行われ、その
後にリセット信号grstが入力されるまで電荷蓄積が
継続される。
【0040】また、撮像面S2の画素数が増加するとデ
ータ信号sgn1のビット数が増えるので、入力端子の
低減の上でデータ信号sgn1のデコーダ534を設け
るのが望ましい。読出し開始時には、走査開始セットレ
ジスタ533の内容を垂直走査回路531に並列転送す
ることで走査開始位置及び走査終了位置がセットされた
ことになる。
【0041】帯状画像の読出しは、水平走査を繰り返す
のではなく垂直走査を繰り返すことにより行う。まず、
イメージセンサ53は、水平方向に沿って配列された列
の1列目に対して垂直走査を開始位置から終了位置まで
行うことで垂直方向に並ぶ33(=32+1)個の画素
からなる画素列から光電変換信号を出力する。ただし、
メモリ63への格納の対象になるのは32画素分の光電
変換信号である。続いて、読出しを行う列を水平方向に
1画素分シフトさせ、2列目に対して垂直走査を行って
33画素分の光電変換信号を出力する。このような動作
を繰り返すことで指定された位置の帯状画像を出力す
る。
【0042】以上の要領で読出しを行うことにより、撮
像面S2の全領域の画像を読み出す場合よりはるかに短
い時間(読み出す行の数/全領域の行数)で1フレーム
の読出しが完了する。
【0043】垂直方向に並ぶ33画素分の範囲の読出し
を行う理由は次のとおりである。イメージセンサ53
は、蓄積時間がTとなったときに受光データS(T)が
読み出されると、その後にリセットされて次の電荷蓄積
を開始するのに対し、そのときに読み出されなかった領
域は電荷の蓄積が継続して行われる。次回の読み出しの
対象が同じ領域であれば問題はないが、異なる領域を読
み出す場合には、n回目と(n+1)回目の読出しで蓄
積時間の異なる画像情報が混在することになる。すなわ
ち、光投影法による3次元測定においては、スリット光
Uの偏向とともに読み出しの必要な有効受光領域Aeが
副走査方向(撮像面の垂直方向)にシフトする。したが
って、n回目と(n+1)回目とで重複して読み出され
る領域の画像は前回(n回目)の読出しから今回(n+
1)回目の読み出しまでの蓄積時間の画像が読み出され
るのに対し、有効受光領域Aeのシフトによって今回に
新たに読み出される領域の画像は1回目の撮影から継続
して光電変換をした画像となってしまう。そこで、本実
施形態においては、読み出し対象領域を今回に必要な領
域と次回に必要な領域の双方を包含する領域に設定す
る。こうすることで、次回に読出しが必要な領域につい
ては必ず前回に電荷蓄積がクリアされることになり、蓄
積時間の異なる画素からなる画像を取り込んでしまうと
いう問題を回避することができる。
【0044】図8はイメージセンサ53の撮像面S2に
おけるラインとフレームとの関係を示す図、図9〜11
はメモリ63における各フレームの受光データの記憶状
態を示す図である。
【0045】図8に示すように、撮像面S2の最初のフ
レームであるフレーム1には、ライン1からライン32
までの32(ライン)×200画素分の受光データが含
まれる。フレーム2はライン2からライン33まで、フ
レーム3はライン3からライン34までというように、
フレーム毎に1ライン分だけシフトされる。フレーム3
2はライン32からライン63までである。なお、上述
したように1ラインを200画素としている。
【0046】選択回路75から順次転送される画像デー
タは、図9に示す状態でメモリ63に記憶される。つま
り、メモリ63には、フレーム1、2、3…の順に受光
データが記憶される。
【0047】各フレームに含まれるライン32のデータ
は、フレーム1については32ライン目、フレーム2に
ついては31ライン目というように、フレーム毎に1ラ
インづつ上方にシフトされている。フレーム1からフレ
ーム32までの受光データがメモリ63に記憶される
と、ライン32の各画素について、時間重心Npeak
の算出が行われる。
【0048】ライン32についての演算が行われている
間に、フレーム33の受光データがメモリ63に転送さ
れて記憶される。図10に示すように、フレーム33の
受光データは、メモリ63のフレーム32の次の領域に
記憶される。フレーム33のデータがメモリ63に記憶
されると、これらフレーム2からフレーム33までに含
まれるライン33の各画素について、時間重心Npea
kの算出が行われる。
【0049】ライン33についての演算が行われている
間に、フレーム34の受光データがメモリ63に転送さ
れて記憶される。図11に示すように、フレーム34の
受光データは、フレーム1の記憶されていた領域に上書
きされる。この時点ではフレーム1のデータは処理済で
あるため、上書きにより消去しても差し支えないからで
ある。フレーム34のデータがメモリ63に記憶される
と、ライン34の各画素について、時間重心Npeak
の算出が行われる。フレーム34の受光データについて
の処理が終わると、フレーム35の受光データがフレー
ム2の記憶されていた領域に上書きされる。
【0050】このようにして、最終のラインであるライ
ン231まで、合計200ライン分についての時間重心
Npeakの算出が行われる。上述のように、メモリ6
3に記憶された受光データのうち、順次不要になったデ
ータの記憶された領域に新規の受光データを上書きして
記憶するので、メモリ63の容量が低減される。
【0051】表示用メモリ74に記憶された重心ip
は、LCD21の画面に表示される。重心ipは、計測
対象の物体Qの表面の位置に関連し、物体Qの表面の位
置が3次元カメラ2に近い場合に重心ipの値が大きく
なり、遠い場合に重心ipの値が小さくなる。したがっ
て、重心ipを濃度データとして濃淡画像を表示させる
ことにより距離分布を表現することができる。
【0052】次に、3次元カメラ2及びホスト3の動作
を計測の手順と合わせて説明する。上述したように、計
測のサンプリング点数を200×262とする。すなわ
ち、撮像面S2におけるスリットUの幅方向の画素数は
262であり、実質的なフレーム数Nは231である。
【0053】ユーザー(撮影者)は、LCD21が表示
するカラーモニタ像を見ながら、カメラ位置と向きとを
決め、画角を設定する。その際、必要に応じてズーミン
グ操作を行う。3次元カメラ2ではカラーセンサ54に
対する絞り調整は行われず、電子シャッタ機能により露
出制御されたカラーモニタ像が表示される。これは、絞
りを開放状態とすることによってイメージセンサ53の
入射光量をできるだけ多くするためである。
【0054】図12は3次元カメラ2におけるデータの
流れを示す図、図13はホスト3における3次元位置演
算の処理手順を示すフローチャート、図14は光学系の
各点と物体Qとの関係を示す図である。
【0055】ユーザーによる画角選択操作(ズーミン
グ)に応じて、ズームユニット51のバリエータ部51
4の移動が行われる。また、フォーカシング部512の
移動による手動又は自動のフォーカシングが行われる。
フォーカシングの過程でおおよその対物間距離d0 が測
定される。
【0056】このような受光系のレンズ駆動に呼応し
て、投光側のバリエータレンズ422の移動量が図示し
ない演算回路によって算出され、算出結果に基づいてバ
リエータレンズ422の移動制御が行われる。
【0057】システムコントローラ61は、レンズコン
トローラ58を介して、フォーカシングエンコーダ59
Aの出力(繰り出し量Ed)及びズーミングエンコーダ
60Aの出力(ズーム刻み値fp)を読み込む。システ
ムコントローラ61の内部において、歪曲収差テーブル
T1、主点位置テーブルT2、及び像距離テーブルT3
が参照され、繰り出し量Ed及びズーム刻み値fpに対
応した撮影条件データがホスト2へ出力される。ここで
の撮影条件データは、歪曲収差パラメータ(レンズ歪み
補正係数d1,d2)、前側主点位置FH、及び像距離
bである。前側主点位置FHは、ズームユニット51の
前側端点Fと前側主点Hとの距離で表される。前側端点
Fは固定であるので、前側主点位置FHにより前側主点
Hを特定することができる。
【0058】システムコントローラ61は、半導体レー
ザ41の出力(レーザ強度)及びスリット光Uの偏向条
件(走査開始角、走査終了角、偏向角速度)を算定す
る。この算定方法を詳しく説明する。まず、おおよその
対物間距離d0 に平面物体が存在するものとして、イメ
ージセンサ53の中央で反射光を受光するように投射角
設定を行う。以下で説明するレーザ強度の算定のための
パルス点灯は、この設定された投射角で行う。
【0059】次にレーザ強度を算定する。レーザ強度の
算定に際しては、人体を計測する場合があるので、安全
性に対する配慮が不可欠である。まず、最小強度LDm
inでパルス点灯し、イメージセンサ53の出力を取り
込む。取り込んだ信号〔Son(LDmin)〕と適正
レベルStypとの比を算出し、仮のレーザ強度LD1
を設定する。
【0060】LD1=LDmin×Styp/MAX
〔Son(LDmin)〕 続いてレーザ強度LD1で再びパルス点灯し、イメージ
センサ53の出力を取り込む。取り込んだ信号〔Son
(LD1)〕が適正レベルStyp又はそれに近い値で
あれば、LD1をレーザ強度LDsと決める。他の場合
には、レーザ強度LD1とMAX〔Son(LD1)〕
とを用いて仮のレーザ強度LD1を設定し、イメージセ
ンサ53の出力と適正レベルStypとを比較する。イ
メージセンサ53の出力が許容範囲内の値となるまで、
レーザ強度の仮設定と適否の確認とを繰り返す。なお、
イメージセンサ53の出力の取り込みは、撮像面S2の
全面を対象に行う。これは、AFによる受動的な距離算
出では、スリット光Uの受光位置を高精度に推定するこ
とが難しいためである。イメージセンサ53におけるC
CDの積分時間は1フィールド時間(例えば1/60
秒)であり、実際の計測時における積分時間より長い。
このため、パルス点灯を行うことにより、計測時と等価
なセンサ出力を得る。
【0061】次に、投射角と、レーザ強度が決定したと
きのスリット光Uの受光位置から、三角測量により対物
間距離dを決定する。最後に、決定された対物間距離d
に基づいて、偏向条件を算出する。偏向条件の算定に際
しては、対物間距離dの測距基準点である受光系の前側
主点Hと投光の起点AとのZ方向のオフセットdoff
を考慮する。また、走査方向の端部においても中央部と
同様の計測可能距離範囲d’を確保するため、所定量
(例えば8画素分)のオーバースキャンを行うようにす
る。走査開始角th1、走査終了角th2、偏向角速度
ωは、次式で表される。
【0062】th1=tan-1〔β×pv(np/2+
8)+L)/(d+doff)〕×180/π th2=tan-1〔−β×pv(np/2+8)+L)
/(d+doff)〕×180/π ω=(th1−th2)/np β:撮像倍率(=d/実効焦点距離freal) pv:画素ピッチ np:撮像面S2のY方向の有効画素数 L:基線長 このようにして算出された条件で次に本発光に移り、物
体Qの走査(スリット投影)が行われ、上述の出力処理
回路62、メモリ63、及び重心演算回路73を経て出
力用メモリ64に記憶されたデータD62がホスト2へ
送られる。同時に、偏向条件(偏向制御データ)及びイ
メージセンサ53の仕様などを示す装置情報D10も、
ホスト3へ送られる。表1は3次元カメラ2がホスト3
へ送る主なデータをまとめたものである。
【0063】
【表1】
【0064】図13のように、ホスト3においては、3
次元位置演算処理が実行され、これによって200×2
00個のサンプリング点(画素)の3次元位置(座標
X,Y,Z)が算定される。サンプリング点はカメラ視
線(サンプリング点と前側主点Hとを結ぶ直線)とスリ
ット面(サンプリング点を照射するスリット光Uの光軸
面)との交点である。
【0065】図13において、まず3次元カメラ2から
送られてきたxiの総和Σxiが所定値を上回っている
かどうかを判定する(#11)。xiが小さい場合、つ
まりスリット光成分の総和Σxiが所定の基準に満たな
い場合には誤差を多く含んでいるので、その画素につい
ては3次元位置の算出を実行しない。そして、その画素
については「エラー」を示すデータを設定して記憶する
(#17)。Σxiが所定値を上回っている場合には十
分な精度が得られるので、3次元位置の算出を実行す
る。
【0066】3次元位置の算出に先立って、スリット光
Uの通過タイミングnopを算出する(#12)。通過
タイミングnopは、i=1〜32について(Σi・x
i)/(Σxi)を計算して重心ip(時間重心Npe
ak)を求め、これにライン番号を加算することによっ
て算出される。
【0067】すなわち、算出された重心ipは、その画
素の出力が得られている32フレーム内のタイミングで
あるので、ライン番号を加えることによって走査開始か
らの通過タイミングnopに変換する。具体的には、ラ
イン番号は、最初に算出されるライン32の画素につい
ては「32」、次のライン33については「33」とな
る。注目画素gのラインが1つ進む毎にライン番号は1
つ増大する。しかし、これらの値は他の適当な値とする
ことが可能である。その理由は、3次元位置を算出する
際に、係数である後述の(6)式におけるX軸周りの回
転角(the1)及びX軸周りの角速度(the4)な
どをキャリブレーションにより適切に設定することがで
きるからである。
【0068】そして3次元位置算出を行う(#13)。
算出された3次元位置は、その画素に対応するメモリ領
域に記憶し(#14)、次の画素について同様の処理を
行う(#16)。総ての画素についての処理が終わると
終了する(#15でイエス)。
【0069】次に、3次元位置の算出方法について説明
する。カメラ視線方程式は次の(1)式及び(2)式で
ある。 (u−u0)=(xp)=(b/pu)×〔X/(Z−FH)〕 …(1) (v−v0)=(yp)=(b/pv)×〔Y/(Z−FH)〕 …(2) b:像距離 FH:前側主点位置 pu:撮像面における水平方向の画素ピッチ pv:撮像面における垂直方向の画素ピッチ u:撮像面における水平方向の画素位置 u0:撮像面における水平方向の中心画素位置 v:撮像面における垂直方向の画素位置 v0:撮像面における垂直方向の中心画素位置 スリット面方程式は(3)式である。
【0070】
【数1】
【0071】幾何収差は画角に依存する。歪はほぼ中心
画素を中心として対称に生じる。したがって、歪み量は
中心画素からの距離の関数で表される。ここでは、距離
の3次関数で近似する。2次の補正係数をd1、3次の
補正係数をd2とする。補正後の画素位置u’,v’は
(4)式及び(5)式で与えられる。
【0072】 u’=u+d1×t22 ×(u−u0)/t2 +d2×t23 ×(u−u0)/t2 …(4) v’=v+d1×t22 ×(v−v0)/t2 +d2×t23 ×(v−v0)/t2 …(5) t2=(t1)-2 t1=(u−u0)2 +(v−v0)2 上述の(1)式及び(2)式において、uに代えてu’
を代入し、vに代えてv’を代入することにより、歪曲
収差を考慮した3次元位置を求めることができる。な
お、キャリブレーションについては、電子情報通信学会
研究会資料PRU91-113[カメラの位置決めのいらない
画像の幾何学的補正]小野寺・金谷、電子情報通信学会
論文誌D-II vol. J74-D-II No.9 pp.1227-1235,'91/9
[光学系の3次元モデルに基づくレンジファインダの高
精度キャリブレーション法]植芝・吉見・大島、などに
詳しい開示がある。
【0073】次に、選択回路75の構成及び動作の詳細
について説明する。図15は選択回路75の構成を示す
ブロック図である。図15に示すように、選択回路75
は、スイッチ回路751,756、メモリ752、積算
回路753、判定値回路754、及び比較回路755か
ら構成される。
【0074】スイッチ回路751は、出力処理回路62
から転送される第1フレームF(T/4)の受光データ
S(T/4)を受光データS11としてメモリ752
に、第2フレームF(T)の受光データS(T)を受光
データS21としてスイッチ回路756及び比較回路7
55に送る。
【0075】メモリ752は、200×32Byteの
記憶容量を持つ読み書き可能なメモリであり、受光デー
タS11の全てを記憶する。積算回路753は、受光デ
ータS11に対し4倍の値の受光データS12を算出
し、スイッチ回路756に送る。
【0076】判定値回路754は、受光データS21の
飽和判定の基準となる判定値S23を比較回路755に
設定する。判定値S23の値の具体例は「255」であ
る。
【0077】比較回路755は、受光データS21と判
定値S23とを比較し、その比較結果に基づいた制御信
号CP1を生成し、スイッチ回路756に送る。制御信
号CP1は、スイッチ回路756を次のように制御す
る。
【0078】すなわち、受光データS21が飽和してい
ない場合には、受光データS21をスイッチ回路756
を介してメモリ63へそのまま転送する〔図17(D)
における実線部分参照〕。これと異なり、受光データS
21が飽和している場合には、受光データS12、つま
り第1フレームF(T/4)の受光データS(T/4)
を4倍した値をスイッチ回路756を介してメモリ63
へ転送する〔図17(D)における破線部分参照〕。
【0079】このようにして、第2フレームF(T)の
全ての画素についての受光データS(T)は、判定値
「255」に達しているか否かによって飽和しているか
否かが判定される。受光データS(T)が飽和していな
い場合には、その受光データS(T)を用い、受光デー
タS(T)が飽和している場合には、受光データS(T
/4)の4倍の大きさの信号が、8ビット又は10ビッ
トの受光データS30としてメモリ63に送られること
になる。
【0080】つまり、イメージセンサ53から得られる
受光データをノイズの影響を受けにくい大きな値として
読み出すことができる。このため、受光データS30に
対して重心演算を行い3次元画像を求めた場合に、精度
のよい3次元画像を求めることができる。
【0081】なお、上に述べた実施形態では、蓄積時間
をTとT/4との2段階に設定したが、さらに多くの段
階の蓄積時間を設定してもよい。例えば、T,T/2,
T/4,T/8、又はT,T/3,T/9など、3段階
以上の蓄積時間を設定することが可能である。このよう
に設定された蓄積時間によって得られた信号のうち、最
も蓄積時間の長い信号、換言すれば出力レベルの高い信
号を選択するようにすればよい。
【0082】次に、図16乃至19を参照して、受光デ
ータS(T),S(T/4)に具体的な数値を用いて、
選択回路75から受光データS30が出力され、受光デ
ータS30に対して時間重心演算及び空間重心演算を行
う場合の処理について説明する。
【0083】初めに、時間重心演算を行う場合の処理に
ついて説明する。図16は有効受光領域Aeにおける互
いに異なる注目画素g1,g2を示す図、図17は注目
画素g1,g2に対し電荷の蓄積時間がT/4,Tであ
るときの各フレームにおける受光データの分布の一例を
示す図である。
【0084】図17(A)は注目画素g1に対し電荷の
蓄積時間がT/4であるときの各フレームにおける受光
データの分布の一例を示す図、図17(B)は注目画素
g1に対し電荷の蓄積時間がTであるときの各フレーム
における受光データの分布の一例を示す図、図17
(C)は注目画素g2に対し電荷の蓄積時間がT/4で
あるときの各フレームにおける受光データの分布の一例
を示す図、図17(D)は注目画素g2に対し電荷の蓄
積時間がTであるときの各フレームにおける受光データ
の分布の一例を示す図である。
【0085】図17(A)に示すように、注目画素g2
に対し蓄積時間がT/4後に読出しを行った受光データ
のピーク値が30の場合、つまり、ピーク値が受光デー
タの飽和値「255」に対してかなり小さい場合に、注
目画素g1について時間重心演算を行うと、得られる演
算結果は精度が悪いものとなる。注目画素g1のSN比
が悪いからである。
【0086】なお、時間重心Npeakを演算するに当
たっては、各画素毎に、所定期間内におけるイメージセ
ンサ53からの出力(x)を一定の周期でサンプリング
し、サンプリング値である出力(x)とサンプリングの
タイミング(i)との積(x・i)の総計Σ(x・
i)、及び出力(x)の総計Σ(x)を算出する。これ
らから、時間重心Npeak=Σ(x・i)/Σ(x)
を算出する。
【0087】一方、図17(B)に示すように、注目画
素g1の前回の読出し(電荷の蓄積時間T/4)に対し
て、4倍の蓄積時間であるT後に読出しを行った受光デ
ータは、ピーク値が128になる。なお、この「12
8」は30の約4倍である。
【0088】このように、蓄積時間がT後に読出しを行
った受光データS21は、蓄積時間がT/4後に読出し
を行った受光データS11よりもSN比が大きくなる。
また、図17(C)に示すように、注目画素g2に対し
蓄積時間がT/4後に読出しを行った受光データのピー
ク値が110の場合には、注目画素g1について行った
のと同じ方法、つまり注目画素g2の前回の読出し(電
荷の蓄積時間T/4)に対して4倍の蓄積時間のT後に
読出しを行った受光データS21を用いて時間重心演算
を行う方法をそのまま適用することはできない。そのま
ま適用した場合には、図17(D)の実線に示すよう
に、区間SRでは複数のフレームに対して受光データS
21が飽和してしまうからである。
【0089】この場合には、区間SRにおける受光デー
タS21の値として受光データS11に4を乗じた値S
12を用いる。こうすることで、注目画素g2について
もSN比が大きい受光データを得ることができる。
【0090】有効フレームAe内の任意の注目画素につ
いて上述した処理を行うことにより、得られる時間重心
演算の結果は、ノイズ信号の影響が小さいものとなり、
精度のよい3次元画像を求めることができる。
【0091】次に、空間重心演算を行う場合の処理につ
いて説明する。図18は有効受光領域Aeにおける互い
に異なる注目画素列L1,L2を示す図、図19は注目
画素列L1,L2に対し電荷の蓄積時間がそれぞれT/
4,Tであるときの各フレームにおける受光データの分
布の一例を示す図である。
【0092】図19(A)は注目画素列L1に対し電荷
の蓄積時間がT/4であるときの各フレームにおける受
光データの分布の一例を示す図、図19(B)は注目画
素列L1に対し電荷の蓄積時間がTであるときの各フレ
ームにおける受光データの分布の一例を示す図、図19
(C)は注目画素列L2に対し電荷の蓄積時間がT/4
であるときの各フレームにおける受光データの分布の一
例を示す図、図19(D)は注目画素列L2に対し電荷
の蓄積時間がTであるときの各フレームにおける受光デ
ータの分布の一例を示す図である。
【0093】図19(A)に示すように、注目画素列L
1に対し電荷の蓄積時間がT/4であるときの各フレー
ムにおける受光データのピーク値が30の場合、つま
り、受光データの飽和値「255」に対してかなり小さ
い場合に、注目画素列L1について空間重心演算を行う
と、その演算結果は精度が悪いもとなる。注目画素列L
1のSN比が悪いからである。
【0094】なお、空間重心Mpeakを演算するに当
たっては、イメージセンサ53からの出力(x)を一定
の周期でサンプリングする。各サンプリングのタイミン
グに対応して、所定の受光幅内の画素について、その位
置(i)と出力(x)との積(x・i)の総計Σ(x・
i)、及び出力(x)の総計Σ(x)を算出する。これ
らから、空間重心Mpeak=Σ(x・i)/Σ(x)
を算出する。
【0095】この場合には、上述した時間重心演算のと
ころで説明した注目画素g1,g2をそれぞれ注目画素
列L1,L2と読み変えることにより、得られる空間重
心演算の結果は、ノイズ信号の影響が小さいものとな
り、精度のよい3次元画像を求めることができることに
なる。
【0096】上述の実施形態において、イメージセンサ
53から受光データS(T/4)が1フレーム分だけ第
1フレームF(T/4)として、受光データS(T)が
1フレーム分だけ第2フレームF(T)として別々に出
力されるが、各フレーム分の受光データを画素毎に順次
記憶していくためのバッファメモリをイメージセンサ5
3とは別個に設け、そのバッファメモリから各フレーム
の受光データをまとめて出力するように構成してもよ
い。
【0097】上述の実施形態において、電荷の蓄積時間
がT/4である受光データS(T/4)と、その4倍の
時間Tである受光データS(T)とを用いているが、受
光データS(T)に代えて、受光データS(T/4)に
対して電荷の蓄積時間が例えば2倍、3倍、6倍、8倍
などの受光データを用いることも可能である。それらの
場合に、受光データS11に対してそれらの倍率に応じ
た値の受光データS12を算出するために、データ変換
テーブルを用いてもよい。
【0098】上述の実施形態において、3次元カメラ
2、ホスト3、又は計測システム1の全体又は各部の構
成、処理内容又は順序、処理タイミングなどは、本発明
の主旨に沿って適宜変更することができる。
【0099】
【発明の効果】本発明によると、撮像デバイスからの飽
和していない出力を得ることができる。請求項3及び請
求項4の発明によると、撮像デバイスからSN比の良好
な出力を得ることができる。
【0100】したがって、MOS型イメージセンサなど
の非破壊読出しが可能なイメージセンサから出力される
受光データのSN比を向上させて精度のよい3次元画像
を求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る計測システムの構成図である。
【図2】3次元カメラの外観を示す図である。
【図3】3次元カメラの機能構成を示すブロック図であ
る。
【図4】投光レンズ系の構成を示す模式図である。
【図5】計測システムにおける3次元位置の算出の原理
図である。
【図6】イメージセンサの読出し範囲を示す図である。
【図7】イメージセンサの構成の模式図である。
【図8】イメージセンサの撮像面におけるラインとフレ
ームとの関係を示す図である。
【図9】メモリにおける各フレームの受光データの記憶
状態を示す図である。
【図10】メモリにおける各フレームの受光データの記
憶状態を示す図である。
【図11】メモリにおける各フレームの受光データの記
憶状態を示す図である。
【図12】3次元カメラにおけるデータの流れを示す図
である。
【図13】ホストにおける3次元位置演算の処理手順を
示すフローチャートである。
【図14】光学系の各点と物体との関係を示す図であ
る。
【図15】選択回路の構成を示すブロック図である。
【図16】有効受光領域における注目画素を示す図であ
る。
【図17】蓄積時間がT/4及びTであるときの受光デ
ータの分布の例を示す図である。
【図18】有効受光領域における注目画素列を示す図で
ある。
【図19】蓄積時間がT/4及びTであるときの受光デ
ータの分布の例を示す図である。
【符号の説明】
2 3次元カメラ(3次元入力装置) 40 光学系(投光手段) 43 ガルバノミラー(走査手段) 53 イメージセンサ(撮像デバイス) 61 システムコントローラ(制御手段) 75 選択回路(選択手段、演算手段) Ae 有効受光領域(有効領域) S2 撮像面 U スリット光(検出光) Q 物体 S(T/4) 受光データ(第1光電変換信号) S(T) 受光データ(第2光電変換信号)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一睦 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 岡田 浩幸 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 掃部 幸一 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA03 AA53 DD04 FF04 FF09 GG06 HH05 JJ03 JJ26 LL13 LL46 LL62 MM16 NN12 QQ24 SS13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体に検出光を照射する投光手段と、 前記検出光の照射方向を偏向させて前記物体を光学的に
    走査するための走査手段と、 2次元の撮像面を有し前記物体で反射した前記検出光を
    受光して光電変換する撮像デバイスと、 前記撮像デバイスを、各画素について電荷の蓄積時間が
    互いに異なる複数の光電変換信号を出力するように制御
    する制御手段と、 前記複数の光電変換信号のうち、飽和していない光電変
    換信号を選択する選択手段と、 を有することを特徴とする3次元入力装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、第1の蓄積時間が経過す
    ると、前記撮像デバイスに対して非破壊読み出しを行う
    とともに、さらに電荷蓄積を第2の蓄積時間まで継続す
    るように制御する、 請求項1記載の3次元入力装置。
  3. 【請求項3】前記選択手段は、飽和していない光電変換
    信号のうち、最も蓄積時間の長い光電変換信号を選択す
    る、 請求項1又は請求項2記載の3次元入力装置。
  4. 【請求項4】物体に検出光を照射する投光手段と、 前記検出光の照射方向を偏向させて前記物体を光学的に
    走査するための走査手段と、 2次元の撮像面を有し前記物体で反射した前記検出光を
    受光して光電変換する撮像デバイスと、 前記撮像デバイスを、各画素について、電荷の蓄積時間
    が所定の時間T/nである第1光電変換信号と、電荷の
    蓄積時間が前記第1光電変換信号のn倍の時間Tである
    第2光電変換信号とを出力するように制御する制御手段
    と、 前記第2光電変換信号が飽和していない場合には前記第
    2光電変換信号を用い、前記第2光電変換信号が飽和し
    ている場合には前記第1光電変換信号のn倍の大きさの
    信号を用いて演算を行う演算手段と、 を有することを特徴とする3次元入力装置。
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JP2010014530A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Omron Corp 基板外観検査方法および基板外観検査装置

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