JP2000073292A - 耐熱性紙及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性紙及びその製造方法

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JP2000073292A
JP2000073292A JP10237684A JP23768498A JP2000073292A JP 2000073292 A JP2000073292 A JP 2000073292A JP 10237684 A JP10237684 A JP 10237684A JP 23768498 A JP23768498 A JP 23768498A JP 2000073292 A JP2000073292 A JP 2000073292A
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fiber
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weight
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Kenji Nishiomote
憲二 西面
Tadashi Tomita
忠 冨田
Koji Kawakami
弘二 川上
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Kuraray Co Ltd
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Toray Industries Inc
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Kuraray Co Ltd
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素樹脂系繊維から構成されているにもか
かわらず、均一性に優れたシート地合と工程張力に耐え
うるシート強力を兼ね備えた耐熱性紙およびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂系繊維10〜90重量%と、
耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分と
の混合成分90〜10重量%との配合からなり、かつ前
記耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分
との混合比が重量比で10:90〜90:10である耐
熱性紙である。該耐熱性紙は、同構成からなる紙料をシ
ート状に湿式抄造し、該抄造後のシートを熱プレス処理
して製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素樹脂系繊維か
らなる耐熱性紙およびその製造方法に関し、さらに詳し
くは、フッ素樹脂系繊維からなるにもかかわらず、優れ
たシート地合とシート強力とを兼ね備えた耐熱性紙及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板の要求特性とし
て、誘電率を低くすることがクローズアップされてい
る。これはコンピューターの演算速度の高速化に伴い信
号伝達スピードが高速化したことにより、高速演算化し
ても信頼性の高い演算結果が得られるようにするため、
誘電率の低いプリント配線板を使用することが必要にな
っているからである。
【0003】この様な要求に対応するため、プリント配
線板に使用される樹脂として、フッ素樹脂、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリサルフォン、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルサルフォン等の誘電率の低い熱可塑性
樹脂が検討され、またプリント配線板の基材として、ガ
ラス繊維よりも誘電率の低い有機耐熱性繊維の使用が検
討されている。
【0004】しかしながら、一般に有機耐熱性繊維から
湿式抄造法により製造した耐熱性紙は、シート強力が低
くてプリント配線板の製造工程での工程張力に耐えるこ
とができないといわれ、大量生産用に向かないされてい
た。そのため、その解決策として、下記のような種々の
提案がされている。
【0005】例えば、特開平9−21089号公報に
は、溶融液晶性ポリエステルのパルプ成分を繊維成分に
配合してシート強力を増大させることが提案されてい
る。しかし、この耐熱性紙は、シート強力は高くするこ
とができるが、繊維成分の誘電率が高いため、プリント
配線板材料に使用するとプリント配線板の誘電率が高く
なって、コンピューターの高速演算化が図れないという
欠点がある。
【0006】また、特開平9−31883号公報には、
全芳香族ポリエステルのパルプ成分とフッ素樹脂系繊維
とを混合して湿式抄造した耐熱性紙が提案されている。
しかし、この耐熱性紙は、フッ素樹脂系繊維を使用して
いるため、プリント配線板材料として使用するとプリン
ト配線板の誘電率は低くできるが、フッ素樹脂系繊維が
非粘着性であるためパルプ成分との絡みが低減し、工程
張力に耐えうるシート強力を得ることができない欠点が
ある。
【0007】また、フッ素樹脂系繊維は非吸水性である
ため繊維分散性が悪く、均一性に優れた地合が得られな
いという問題があり、そのため熱プレス処理時にシワ等
を発生し、プリント配線板基材としては使用困難であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フッ
素樹脂系繊維から構成されるにもかかわらず、均一性に
優れたシート地合と工程張力に耐えうるシート強力を兼
ね備えた耐熱性紙およびその製造方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、特にプリント配線基板用と
して好適で耐熱性、電気絶縁性、樹脂含浸性を備えた耐
熱性紙およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の耐熱性紙は、フッ素樹脂系繊維10〜90重量%
と、耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成
分との混合90〜10重量%との配合からなり、かつ前
記耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分
との混合比が重量比で10:90〜90:10であるこ
とを特徴とするものである。
【0010】本発明によれば、有機耐熱性繊維のフッ素
樹脂系繊維から構成されているにもかかわらず、耐熱性
エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分とを適量
配合したことにより、均一性に優れたシート地合と工程
張力に耐えるシート強力とを同時に備えたものにするこ
とができる。また、耐熱性紙のJIS L-1096の6.27.1-A法
による通気度を1cc/cm2/sec以上にすることにより、耐
熱性、電気絶縁性と共に、優れた樹脂含浸性を備えたプ
リント配線基板用として好適な性能を備えたものにする
ことができる。
【0011】また、本発明による上記耐熱性紙の製造方
法は、フッ素樹脂系繊維10〜90重量%と、耐熱性エ
ンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分との混合9
0〜10重量%とを含有し、かつ前記耐熱性エンジニア
リング樹脂の繊維成分とパルプ成分との混合比が重量比
で10:90〜90:10である紙料をシート状に湿式
抄造し、該抄造後のシートを熱プレス処理することを特
徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においてフッ素樹脂系繊維
は、低誘電率で、かつ有機耐熱性の繊維として使用され
る。このフッ素樹脂系繊維のためのフッ素樹脂として
は、ポリ四フッ化エチレン(以下、PTFE)、四フッ
化エチレン/エチレン共重合体、四フッ化エチレン/パ
ーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化エチ
レン/六フッ化プロピレン/パーフルオロアルコキシエ
チレン共重合体、三フッ化塩化エチレン樹脂、三フッ化
塩化エチレン/エチレン共重合体、フッ化ビニル樹脂、
フッ化ビニリデン樹脂などを使用することができる。こ
れらの中でも特にPTFEは好ましい。
【0013】フッ素樹脂系繊維の繊度は特に限定されな
いが、好ましくは10d以下にすることが望ましい。繊
度を10d以下にすることにより、抄造時の分散性が向
上し、一層均一性に優れたシート地合と高いシート強力
をを得ることができる。また、フッ素樹脂系繊維の繊維
長は、好ましくは0.1〜10.0mm、さらに好まし
くは0.1〜1.0mmにするのがよい。繊維長が0.
1mmよりも短いと、耐熱性エンジニアリング樹脂のパ
ルプ成分との絡みが低減するため、プリント配線基板製
造工程での工程張力に耐えうるシート強力を得ることが
困難になる。また、繊維長が10.0mmを越えると、
抄造時の繊維の分散性が悪くなるためシート地合の均一
性が低下し、熱プレス処理時にシートにしわを発生しや
すくなる。また、しわを発生すると、プリント配線板に
使用したときに誘電率にバラツキを生ずるようになる。
【0014】上記フッ素樹脂系繊維は、耐熱性エンジニ
アリング樹脂の繊維成分とパルプ成分と混抄することに
より、かつフッ素樹脂系繊維自体の非粘着性を緩和し、
抄造時の分散性を向上すると共に、パルプ成分との絡み
を向上することができる。このように耐熱性エンジニア
リング樹脂の繊維成分とパルプ成分と混抄するときのフ
ッ素樹脂系繊維の混抄率は10〜90重量%、好ましく
は40〜70重量%にする。
【0015】フッ素樹脂系繊維は低誘電率成分であるた
め、その混抄率を10重量%よりも少なくすると、プリ
ント配線板材料に使用したときのプリント配線板の誘電
率を高くするようになる。また、混抄率が90重量%を
越えると、強度成分である耐熱性エンジニアリング樹脂
の混抄率が低下するため、工程張力に耐えうるシート強
力が得られなくなる。
【0016】本発明で使用する耐熱性エンジニアリング
樹脂の種類としては、全芳香族ポリアミド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエーテルイミドおよび全芳香族
ポリエステルなどを挙げることができる。これらの中で
も特に電気絶縁性と耐熱性に優れた全芳香族ポリエステ
ルが好ましい。これら列挙した樹脂は単独で使用しても
よく、或いは二種以上を併用してもよい。
【0017】上記耐熱性エンジニアリング樹脂は、繊維
成分およびパルプ成分の二つの形態にして使用される。
この二つの形態のうち繊維成分とは、該樹脂から成形さ
れた繊維を一定長さにカットしたカットファイバーのこ
とをいう。この繊維成分の繊度としては、10d以下が
好ましく、また繊維長については2〜15mmが好まし
い。このような繊度と繊維長にすることにより繊維成分
の分散性を向上し、シート強力を高めることができる。
【0018】耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分の
繊度が10dを越えたり、或いは繊維長が2mmより短
いと、パルプ成分との絡みが少なくなり、工程張力に耐
えうるシート強力を得ることが難しくなる。また、繊維
長が15mmを越えると、パルプ成分との絡まりが強く
なりぎて抄造時の分散性が低下し、均一なシート地合を
得ることが難しくなる。
【0019】他方、耐熱性エンジニアリング樹脂のパル
プ成分とは、耐熱性エンジニアリング樹脂から成形した
繊維を一定長さにカットしたカットファイバー(繊維成
分相当)を、さらにリファイナー等により叩解・粉砕し
てフィブリル化したものをいう。
【0020】上記繊維成分とパルプ成分とは、その混合
比を重量比で10:90〜90:10の割合にする。繊
維成分の混合比が10未満であったり、または90を越
えたりすると、繊維成分とパルプ成分との絡みが少なす
ぎるため、工程張力に耐えうるシート強力を得ることが
できない。
【0021】本発明の耐熱性紙は、上述したフッ素樹脂
系繊維と、耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパ
ルプ成分との混抄によって得られるが、その紙のJIS L-
1096の6.27.1-A法で測定した通気度が1cc/cm2/sec以上
になるように加工されるようにし、さらに好ましくは3
cc/cm2/sec以上になるようにする。このような通気度に
することにより、プリント配線板の製造工程での樹脂加
工工程に必要な樹脂含浸性を備えることができる。通気
度を1cc/cm2/sec未満にすると、耐熱性紙は表面がフィ
ルム状になり、樹脂含浸性が乏しくなるためプリント配
線板用の用途には適さなくなる。
【0022】本発明の耐熱性紙は、上述したフッ素樹脂
系繊維と、耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパ
ルプ成分との混合からなる紙料を湿式抄造し、この抄造
後のシートを熱プレス処理することにより製造すること
ができる。このときのフッ素樹脂系繊維の混合率は90
〜10重量%とし、耐熱性エンジニアリング樹脂の混合
率は10〜90重量%とし、また該耐熱性エンジニアリ
ング樹脂の繊維成分とパルプ成分との混合比は重量比で
10:90〜90:10とする。
【0023】熱プレス処理するときの手段は、シート表
面を熱圧処理できるものであれば特に限定されないが、
好ましくは加熱ロールを使用するとよい。熱処理される
シート部分はシート全面であっても、或いは一部分であ
ってもよい。また、熱プレス処理手段が加熱ロールの場
合、そのロール表面はフラットであっても、凹凸を有す
るものであってもよい。一般のカレンダー処理等を施す
ことにより熱処理を行うことができる。
【0024】熱プレス処理の温度と圧力の条件は、温度
180〜300℃、圧力5〜50kg/cm2 で行うこ
とが好ましい。温度を180℃よりも低くしたり、また
圧力を5kg/cm2 よりも低くしたりすると、繊維同
士の接着が不十分になるため大きなシート強力を得るこ
とができなくなる。逆に、温度を300℃よりも高くし
たり、圧力を50kg/cm2 よりも高くしたりする
と、耐熱性紙の多孔性が失われてフィルム状になるため
通気度が低下し、樹脂含浸性を低下させるようになるた
め、プリント配線板用として適さない耐熱性紙になる恐
れがある。
【0025】
【実施例】以下に説明する実施例および比較例において
それぞれ使用した特性値は、次に記載の方法により測定
したものである。 〔耐熱性〕耐熱性紙のサンプルを空気循環装置付きの恒
温槽中で200℃×7日間熱処理を行い、熱処理前の引
張強度(a)及び熱処理後の引張強度(b)を、それぞ
れJIS P−8113に準じて測定し、次式で強度保
持率として求めた。
【0026】 強度保持率(%)=[(a−b)/a]×100 耐熱性の評価は、強度保持率が70%以上のものを ○
、50%以上70%未満のものを △ 、50%未満
のものを × とした。 〔シート地合〕25cm四方の耐熱性紙のサンプルを、
光透過型斑測定機(野村商事株式会社製のフォーメーシ
ョンテスター“FMT−2000”)により、地合指数
を測定した。
【0027】シート地合の評価は、地合指数100以下
のものを ○ 、100以上200以下のものを △
、200以上のものを × とした。 〔工程通過性〕紙料を抄紙・乾燥した後、JIS P−
8113に準じて測定した裂断長によって評価した。
【0028】工程通過性の評価は、裂断長が0.2km
以上のものを ○ 、0.1以上0.2未満のものを
△ 、0.1未満のものを × とした。 〔通気度〕JIS L−1096の6.27.1−A法
に規定の測定法に準じて測定した。
【0029】〔誘電率〕耐熱性紙サンプルの表面にエポ
キシ系接着剤70重量%を塗布し、この接着層の上に銅
箔を添着し、180℃、2時間、20kg/cm2 の条
件で積層成形してプリント配線板用積層板を製造し、そ
の積層板の誘電率をJIS C−6481に準じて測定
した。
【0030】実施例1 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×5mm(東
レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重量%
と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:パル
プ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリエステル
(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%との配合から
なる紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角型
シートマシンで目付50g/m2 の紙に抄紙して乾燥
し、さらに200℃、30kg/cm2 の条件で加熱加
圧処理することにより、耐熱性紙を製造した。
【0031】実施例2 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維6.7d×12m
m(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)85
重量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成
分:パルプ成分=80:20(重量比)の全芳香族ポリ
エステル(クラレ社製“ベクトラン”)15重量%との
配合からなる紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたの
ち、角型シートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙し
て乾燥し、さらに200℃、30kg/cm2 の条件で
加熱加圧処理することにより耐熱性紙を製造した。
【0032】実施例3 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×12mm
(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)重量2
0%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:
パルプ成分=30:70(重量比)の全芳香族ポリエス
テル(クラレ社製“ベクトラン”)80重量%との配合
からなる紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、
角型シートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾
燥し、さらに200℃、30kg/cm2 の条件で加熱
加圧処理することにより耐熱性紙を製造した。
【0033】実施例4 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×0.8mm
(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重
量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:
パルプ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリエス
テル(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%との配合
からなる紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、
角形シートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾
燥し、さらに200℃、60kg/cm2 の条件で加熱
加圧処理することにより耐熱性紙を製造した。
【0034】実施例5 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×0.4mm
(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重
量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:
パルプ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリエス
テル(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%とを配合
した紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角形
シートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾燥
し、さらに200℃、30kg/cm2 の条件で加熱加
圧処理することにより耐熱性紙を製造した。
【0035】実施例6 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×5mm(東
レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重量%
と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:パル
プ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリエステル
(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%とを配合した
紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角型シー
トマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾燥し、さ
らに200℃、60kg/cm2 の条件で加熱加圧処理
することにより耐熱性紙を製造した。
【0036】比較例1 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×5mm(東
レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)95重量%
と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:パル
プ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリエステル
(クラレ社製“ベクトラン”)全芳香族ポリエステル5
重量%とを配合した紙料を水中に1%濃度で攪拌分散さ
せたのち、角型シートマシンで目付50g/m2 の紙に
杪紙して乾燥し、さらに200℃、30kg/cm2
条件で加熱加圧処理することにより耐熱性紙を製造し
た。
【0037】比較例2 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維6.7d×0.4
mm(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)8
重量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成
分:パルプ成分=40:60(重量比)の全芳香族ポリ
エステル(クラレ社製“ベクトラン”)全芳香族ポリエ
ステル92重量%とを配合した紙料を水中に1%濃度で
攪拌分散させたのち、角型シートマシンで目付50g/
2 の紙に杪紙して乾燥し、さらに200℃、30kg
/cm2 の条件で加熱加圧処理することにより耐熱性紙
を製造した。
【0038】比較例3 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×12mm
(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重
量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:
パルプ成分=5:95(重量比)の全芳香族ポリエステ
ル(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%とを配合し
た紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角型シ
ートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾燥し、
さらに200℃、30kg/cm2 の条件で加熱加圧処
理することにより耐熱性紙を製造した。
【0039】比較例4 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×12mm
(東レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重
量%と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:
パルプ成分=95:5(重量比)の全芳香族ポリエステ
ル(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%とを配合し
た紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角型シ
ートマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾燥し、
さらに200℃、30kg/cm2 の条件で加熱加圧処
理することにより耐熱性紙を製造した。
【0040】比較例5 フッ素樹脂系繊維としてPTFE繊維3d×5mm(東
レ・ファインケミカル社製“トヨフロン”)50重量%
と、耐熱性エンジニアリング樹脂として繊維成分:パル
プ成分=70:30(重量比)の全芳香族ポリエステル
(クラレ社製“ベクトラン”)50重量%とを配合した
紙料を水中に1%濃度で攪拌分散させたのち、角型シー
トマシンで目付50g/m2 の紙に杪紙して乾燥するこ
とにより耐熱性紙を製造した。
【0041】上述のようにして得た実施例1〜6及び比
較例1〜4の各耐熱性紙について、それぞれ耐熱性、シ
ート地合、工程通過性、樹脂含浸性を測定したところ、
表1に示す結果が得られた。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、実施例1〜6の
耐熱性紙は、耐熱性、シート地合、工程通過性、樹脂含
浸性がいずれも良好であり、これら耐熱性紙を使用した
プリント配線板用積層板の誘電率も低く、低誘電率のプ
リント配線板用材料として有用なものであった。一方、
比較例1,3,4では、耐熱性、シート地合、樹脂含浸
性には優れているものの、工程通過性が劣っていた。比
較例2では、耐熱性、シート地合、工程通過性、樹脂含
浸性は良好であったが、得られた耐熱性紙から作成した
プリント配線板用積層板は誘電率が高く、低誘電率のプ
リント配線板用への適用は不可能であった。
【0044】また、比較例5も耐熱性、工程通過性は良
好であったが、熱プレス処理を行っていないため、耐熱
性紙の強力が0.15kg/15mmと低く、プリント
配線板用としての適用は不可能であった。
【0045】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、フッ素
樹脂系繊維10〜90重量%と、繊維成分とパルプ成分
が10:90〜90:10の重量比で混合する耐熱性エ
ンジニアリング樹脂90〜10重量%との配合から耐熱
性紙を構成したので、フッ素樹脂系繊維から構成されて
いるにもかかわらず、均一性に優れたシート地合と工程
張力に耐えるシート強力とを同時に兼ね備えるようにす
ることができる。
【0046】また、上記耐熱性紙のJIS L-1096の6.27.1
-A法による通気度を1cc/cm2/sec以上にすることによ
り、耐熱性、電気絶縁性と共に、優れた樹脂含浸性を備
えたプリント配線基板用として好適な性能を備えたもの
にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 5/20 D (72)発明者 西面 憲二 大阪府大阪市北区梅田1−12−39 株式会 社クラレ大阪事業所内 (72)発明者 冨田 忠 大阪府大阪市北区中之島3−3−3 東 レ・ファインケミカル株式会社大阪支店内 (72)発明者 川上 弘二 滋賀県大津市大江1−1−1 東レ株式会 社瀬田工場内 Fターム(参考) 4L055 AF25 AF33 BE20 EA04 EA12 EA16 EA20 EA23 FA09 FA13 FA19 GA33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂系繊維10〜90重量%と、
    耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分と
    の混合90〜10重量%との配合からなり、かつ前記耐
    熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分との
    混合比が重量比で10:90〜90:10である耐熱性
    紙。
  2. 【請求項2】 前記フッ素樹脂系繊維の繊維長が0.1
    〜10.0mmである請求項1に記載の耐熱性紙。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂系繊維の繊維長が0.1
    〜1.0mmである請求項2に記載の耐熱性紙。
  4. 【請求項4】 前記フッ素樹脂系繊維の配合量が40〜
    70重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱
    性紙。
  5. 【請求項5】 前記フッ素樹脂系繊維がポリ四フッ化エ
    チレン繊維である請求項1〜4のいずれかに記載の耐熱
    性紙。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性エンジニアリング樹脂が全芳
    香族ポリエステルである請求項1〜5のいずれかに記載
    の耐熱性紙。
  7. 【請求項7】 JIS L-1096の6.27.1-A法による通気度が
    1cc/cm2/sec以上である請求項1〜6のいずれかに記載
    の耐熱性紙。
  8. 【請求項8】 プリント配線基板用のシートとして使用
    される請求項1〜7のいずれかに記載の耐熱性紙。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂系繊維10〜90重量%と、
    耐熱性エンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分と
    の混合90〜10重量%とを含有し、かつ前記耐熱性エ
    ンジニアリング樹脂の繊維成分とパルプ成分との混合比
    が重量比で10:90〜90:10である紙料をシート
    状に湿式抄造し、該抄造後のシートを熱プレス処理する
    耐熱性紙の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記熱プレス処理を温度180〜30
    0℃、圧力5〜50kg/cm2の条件で行う請求項9に記載
    の耐熱性紙の製造方法。
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