JP2000069664A - 過電圧保護回路 - Google Patents

過電圧保護回路

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JP2000069664A
JP2000069664A JP10240520A JP24052098A JP2000069664A JP 2000069664 A JP2000069664 A JP 2000069664A JP 10240520 A JP10240520 A JP 10240520A JP 24052098 A JP24052098 A JP 24052098A JP 2000069664 A JP2000069664 A JP 2000069664A
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祐則 植草
Yoshinori Fujiki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子装置を適正に過電圧から保護するととも
に、過電圧保護回路が破断したときにはただちに反応
し、これを外部から観察できるようにする。フューズを
使った従来回路より、特性ばらつきが少なく、経年変化
の小さい回路を提供する。 【解決手段】 第一のツェナーダイオードと第二のツェ
ナーダイオードとを極性を違えて直列接続して、両ツェ
ナーダイオードの降伏電圧をほぼ等しく設定する。さら
に、第一のツェナーダイオードに並列に電圧検出回路を
接続することができる。そして、異常な過電圧が印加さ
れたときには、第二のツェナーダイオードが第一のツェ
ナーダイオードより先に破壊されるように、第二のツェ
ナーダイオードの電流容量を小さく設定する。 【効果】 電子装置の電源プラグなどに簡単に実装する
ことができる。電圧検出回路に発光ダイオードを使用す
ると、従来回路と同様な使い方をすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、コンピュータ装
置、通信装置、制御装置、その他半導体部品を含む電子
装置を外部から侵入する高電圧サージ、その他過電圧に
対して保護する装置として利用する。本発明の装置は、
電子装置の電源回路に利用するために開発されたもので
あるが、電源回路以外の端子から侵入する過電圧に対す
る保護装置としても利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来から電源回路の過電圧保護回路とし
て、図12に示すものが知られている。この回路は、二
端子A,Bは例えば保護対象となる電子装置の電源電流
の通路であり、さらに具体的には商用電源に接続するた
めのソケットまたはプラグの電極である。この端子A,
B間にバリスタVrとフューズFとの直列回路を挿入
し、さらにこのバリスタVrと並列に発光ダイオードP
Dおよび高インピーダンスZの直列回路を接続したもの
である。
【0003】バリスタVrは、正常な電源電圧の範囲で
は高い抵抗値を呈しているが、何らかの原因で電源電圧
に過電圧が侵入すると、バリスタVrの抵抗値が低くな
って、二端子A,B間を短絡することになる。これによ
り電子装置の電源電圧には過電圧が防護される。これと
同時に、このバリスタVrには大きい電流が流れ、所定
の短い時間が経過するとフューズFは溶断する。二端子
A,B間に発生した高電圧によりフューズFが溶断する
に至らない場合には、その過電圧が消滅するとバリスタ
Vrは自動的に元の高い抵抗値に復旧するから、回路は
自動的に復旧することになる。
【0004】一方、発光ダイオードPDは二端子A,B
間に正常な電圧が印加されている状態では、高インピー
ダンスZおよびフューズFを介して微小電流が流れて発
光状態にある。したがって正常時は発光状態にあるが、
フューズが溶断することによりその微小電流はなくなる
から発光が停止する。この発光ダイオードを外から観察
できる位置に配置しておくと、過電圧が印加されてフュ
ーズFが溶断したことを知り、この過電圧保護回路を適
正に交換することができる。
【0005】このようにこの従来回路は、簡単な構成で
あり安価に提供することができるとともに、短いサージ
状の過電圧を阻止することができるし、さらに長時間に
わたり過電圧が印加された履歴を後から観察し交換でき
る便利な装置として使用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バリスタVr
は発熱により動作する素子であり、その反応が起きるま
でには過電圧が印加されてからある時間を必要とする。
すなわち、電源に混入した過電圧が短時間に急激に立ち
上がるものであり、その立ち上がり時間がバリスタVr
の動作時間より短い場合には、バリスタVrが動作する
前に過電圧が装置の中に侵入するから、十分な過電圧防
護を期待することができない。
【0007】また、フューズFの溶断電流の選定は微妙
である。すなわち、フューズFに大電流で溶断するもの
を選定すると、電源に過電圧サージが混入しても、この
履歴を後から観察することができない。一方、フューズ
Fに小さい電流で溶断するものを選定すると、十分な防
護が行われないうちにフューズFが溶断してしまい、過
電圧保護回路は消滅してしまうことになる。したがっ
て、フューズの溶断電流の選定範囲はその許容幅が狭く
なる。ところが、フューズの性質から製品の特性にはば
らつきが大きく、しかもその溶断特性には経年変化があ
る。また、いったん過電圧が印加されても、フューズが
溶断するに至らなかったときには、フューズは導通して
いるとはいえ相応に劣化しているものであって、次に過
電圧が印加されたときには短時間で溶断してしまう場合
があり、このような場合には十分な防護ができない可能
性がある。
【0008】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、短時間に消滅する過電圧の侵入に対しても適正
な防護ができる、速動性の過電圧保護回路を提供するこ
とを目的とする。本発明は、過電圧が時間的に変動する
場合にも、適正な防護を行うことができる過電圧保護回
路を提供することを目的とする。本発明は、設定された
値を越えるエネルギの過電圧が印加された場合には、後
からその履歴を観察することができ、大きい過電圧が印
加されたものを正しく交換することができる過電圧保護
回路を提供することを目的とする。本発明は、長時間に
わたり過電圧が印加された場合にも、継続して防護を行
うことができる過電圧保護回路を提供することを目的と
する。本発明は、印加される過電圧の極性にかかわらず
適正な防護を行うことができる過電圧保護回路を提供す
ることを目的とする。本発明は、過電圧が印加されて
も、自己回復することができる過電圧の範囲が大きい保
護回路を提供することを目的とする。本発明は、きわめ
て簡単な構成で、安価に提供することができる過電圧保
護回路を提供することを目的とする。本発明は、電子装
置の電源回路その他接続回路に簡便に実装して利用する
ことができる過電圧保護回路を提供することを目的とす
る。本発明は、電子装置の電源回路その他接続回路に簡
単に装着することができるとともに、簡単に交換するこ
とができる過電圧保護回路を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、二端子(A,
B)間に、第一のツェナーダイオード(ZD1 )および
第二のツェナーダイオード(ZD2 )が互いに反対極性
に直列接続され、前記二つのツェナーダイオードは共に
その降伏電圧(ツェナー電圧)が前記二端子間の定常時
の電圧より高く、その降伏電圧が互いにほぼ等しいこと
を特徴とする。ここで、その降伏電圧がほぼ等しいと
は、互いにその降伏電圧の偏差が±5%以内のものであ
ることをいう。
【0010】二つのツェナーダイオードは共にその降伏
電圧が前記二端子間の定常時の電圧より高いことによ
り、定常時にはこのツェナーダイオードの直列回路には
電流がなく、過電圧が侵入したときのみ導通する過電圧
保護回路となる。互いにその降伏電圧が等しいことによ
り、いずれの極性の過電圧に対しても均等に作用する。
また、その降伏電圧はこれをほぼ等しく設定することに
よりバランスがとれるから、交流回路に使用するに適す
る回路となる。
【0011】前記第一のツェナーダイオード(ZD1
に並列に電圧検出回路が接続された構成とすることによ
り、第二のツェナーダイオード(ZD2 )が導通する半
サイクルでこの電圧検出回路にわずかな電流が流れ、回
路が正常な状態にあることを知ることができる。
【0012】前記第二のツェナーダイオード(ZD2
の破壊に至る電力容量が前記第一のツェナーダイオード
(ZD1 )の破壊に至る電力容量より小さく設定するこ
とが望ましい。この構成により、破壊に至る場合には、
第二のツェナーダイオード(ZD2 )が先に破壊するか
ら、電圧検出回路が電圧を検出しなくなることによりツ
ェナーダイオードの破壊に至る過電圧が印加されたこと
を知ることができるようになる。
【0013】前記電圧検出回路は、発光ダイオード(P
D)および高インピーダンス回路(Z)の直列回路とす
ることにより、その発光ダイオードの発光状態により、
その過電圧保護回路が正常であるか、すでにツェナーダ
イオードが破壊されているかを外部から知ることができ
る。
【0014】すなわちこの構成により、二端子(A,
B)間に現れる定常時の電圧に対しては、その電圧がい
ずれの極性であっても、定常時に印加される電圧が交流
であっても、直列接続された二つのツェナーダイオード
には電流が流れない。そして、電圧検出回路は第一のツ
ェナーダイオード(ZD1 )の両端電圧を検出する。二
端子(A,B)間に定常時に印加される電圧が交流であ
るときには、第一のツェナーダイオード(ZD1 )が非
導通となる半サイクルの電圧をこの電圧検出回路が検出
する。
【0015】この二端子(A,B)間に過電圧が印加さ
れ、これがツェナーダイオードの降伏電圧を越えると、
二つのツェナーダイオードの直列回路に電流が流れて、
二端子(A,B)間を短絡する。かりに二端子(A,
B)が一対の電源電流の供給回路に接続されているとす
ると、二端子(A,B)間が短絡されることにより、二
端子(A,B)間に発生した過電圧は抑圧される。
【0016】この過電圧がツェナーダイオードの降伏電
圧以下に戻ると、二つのツェナーダイオードの直列回路
は自動的に高いインピーダンス(または開放状態)に復
旧する。この過電圧が持続して、この過電圧による電流
が持続して二つのツェナーダイオードの直列回路を流れ
続ける状態になると、第二のツェナーダイオード(ZD
2 )が第一のツェナーダイオード(ZD1 )より先に破
壊される。これが本発明の特徴ある動作である。
【0017】第二のツェナーダイオード(ZD2 )が破
壊されると、この二つのツェナーダイオードの直列回路
には電流が流れなくなる。これは過電圧保護回路として
の機能を失った状態であり、この過電圧保護回路は交換
しなければならない。本発明の回路では、第一のツェナ
ーダイオード(ZD1 )に並列に接続された電圧検出回
路に電圧が現れなくなるからこれを知ることができる。
【0018】この電圧検出回路は、発光ダイオード(P
D)および高インピーダンス回路(Z)の直列回路とす
ることが単純であり望ましい回路である。この発光ダイ
オード(PD)の発光状態を外部から観察することがで
きるようにしておくと、正常時にはこの発光ダイオード
の光が見えるが、第二のツェナーダイオード(ZD2
が破壊されたときにはこの光が見えなくなる。これによ
り、二端子(A,B)間に過電圧が印加された履歴を知
ることができる。この構成により上で説明した従来装置
と同様に適正に交換することができるなど、従来装置と
同等の使い方をすることができる。
【0019】上で説明した従来装置に比べると、フュー
ズを使用していないから、動作電圧および電流が安定で
あり、特性のばらつきは少なく、経年変化はきわめて小
さく、履歴による特性の変化も少なく、従来装置に比べ
て動作速度も速くなる。また、ツェナーダイオードを使
用するので、いったん過電圧が印加され導通状態となっ
ても、過電圧が消滅すると速やかに元の特性に回復す
る。
【0020】この発光ダイオード(PD)はホトカプラ
の一部に含まれる構成とすることができる。この構成に
より、電圧検出回路の出力を電気信号として取り出すこ
とができる。
【0021】ここでこの明細書では「ツェナーダイオー
ド」は、市場で「ツェナーダイオード」として販売され
ている半導体素子に限らずこれより広く定義する。ここ
で「ツェナーダイオード」とは、一極性で導通状態とな
り、反対極性で非導通状態となるダイオード特性を有す
るとともに、その反対極性の電圧が所定値(降伏電圧)
を越えて大きくなったときに導通状態になり、しかもそ
れがある範囲の電流値であれば、破壊にいたることなく
繰り返し再現することができる素子または回路を含むも
のとする。このような回路は、市販の「ツェナーダイオ
ード」の他に、複数の半導体素子や回路素子により形成
された複合回路や、市販されている「ツェナーダイオー
ド」のように十分にかつ高速に回復するものでない回路
または素子などがある。これらによっても本発明を実施
することができる。例えば、定常時に印加される電圧が
高い場合に、複数の素子を直列に組み合わせることによ
り、高いツェナー電圧を実現するような場合には、1個
の素子ではなく、複数の素子の組み合わせにより、この
明細書で定義する「ツェナーダイオード」を実現するこ
とができる。
【0022】上で説明した「破壊に至る電流容量」を異
なる値に設定するには、使用する二つの素子に互いに定
格電流容量の異なるものを選択することにより簡単に実
現することができる。この破壊に至る電流容量は、定格
電流容量などのような形式的な表示ではなく実質的なも
のである。かりに同一の定格電流容量のものを使用して
も、一方について放熱条件が良くなるように実装し、他
方について放熱条件が悪くなるように実装することによ
っても実現することができる。定格電流容量と放熱条件
の二つをたくみに組み合わせて実現することもできる。
【0023】前記二端子(A,B)間に、放電手段(V
r)を並列に接続して利用することができる。この放電
手段は、バリスタ、放電管、ネオンランプ、その他であ
る。この構成により、第二のツェナーダイオード(ZD
2 )が破壊された後にも、ひきつづき二端子(A,B)
間に過電圧が印加されている場合には、二端子(A,
B)間のインピーダンスを低くして、この過電圧が直接
に装置などに印加されないように作用させることができ
る。
【0024】ひとつの便利な構成として、この二端子
(A,B)が一対の電源通路に装着されるように1個の
部品として形成することができる。これは電源プラグの
内部に実装することもできる。この過電圧保護回路は、
プラグまたはジャックの内部に実装することができる。
この過電圧保護回路は、プラグおよびジャックの間に挟
み込む部品(例えば分岐プラグ)の内部に実装すること
ができる。
【0025】対応するツェナーダイオードをそれぞれ反
対極性に接続した保護回路の2組を並列接続する構成と
することができる。この構成により、いずれか一方の極
性によりツェナーダイオードの一つが破壊されても、そ
れを外部から知ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(第一実施例)図1は本発明第一
実施例の回路図である。二端子A,Bは一例として過電
圧を防護するための電源回路である。これは、コンピュ
ータなどの電子装置の商用電源に接続するための一対の
電源回路である。この実施例では、この二端子A,B
は、プラグ(またはコンセント)の両端子である。この
二端子A,B間に、第一のツェナーダイオードZD1
よび第二のツェナーダイオードZD2 が互いに反対極性
に直列接続される。そしてこの第一のツェナーダイオー
ドZD1 に並列に電圧検出回路として、発光ダイオード
PDおよび抵抗器Zの直列回路が接続される。そして、
この二つのツェナーダイオードZD1 およびZD2 は共
にその降伏電圧(ツェナー電圧)が前記二端子間の定常
時の電圧より高く設定され、前記第二のツェナーダイオ
ードZD2 の破壊に至る電力容量を前記第一のツェナー
ダイオードZD1 の破壊に至る電力容量より小さく設定
する。
【0027】この実施例では、二端子A,Bを商用電源
(標準電圧100V)であり、第一のツェナーダイオー
ドZD1 の降伏電圧は150Vに、第二のツェナーダイ
オードZD2 の降伏電圧も150Vにそれぞれ設定し、
第一のツェナーダイオードZD1 の破壊に至る電力容量
を約0.5Wに、第二のツェナーダイオードZD2 の破
壊に至る電力容量を約0.25Wに設定する。これは定
格電流容量の異なるものを用いることにより実現した。
【0028】この構成では、二端子A,B間に100V
の交流が印加されているときには、二つのツェナーダイ
オードZD1 およびZD2 は少なくとも一方が非導通状
態になっているから、この直列回路には電流が流れな
い。発光ダイオードPDは第一のツェナーダイオードZ
1 の両端電圧を検出してその非導通の半サイクルで発
光する。この発光ダイオードPDの発光を外から観察す
ることができるように配置してあるから、正常時にはこ
の発光ダイオードPDが点灯していることにより、正常
な動作状態にあることを知ることができる。
【0029】いま、この商用電源回路に何らかの原因に
より一時的な過電圧が到来した状態を考える。その過電
圧が150Vを越えると、二つのツェナーダイオードZ
1およびZD2 が導通して、その直列回路に短絡電流
が流れる。この短絡電流により電源電圧はいちじるしく
低下して、過電圧が装置に侵入することを防ぐことがで
きる。この過電圧が持続して、二つのツェナーダイオー
ドZD1 およびZD2の直列回路に大きい電流が流れ続
けると、例えばこの商用電源回路の入力側(図外)に挿
入されているコンタクト・ブレーカなどが動作すること
になる。コンタクト・ブレーカが動作しない場合には、
二つのツェナーダイオードZD1 およびZD2 の温度が
上昇して破壊に至るが、このとき第一のツェナーダイオ
ードZD1 は破壊に至る電力容量が小さいから、第二の
ツェナーダイオードZD2 より先に破壊する。これによ
り発光ダイオードPDに流れていた電流はなくなり滅灯
する。すなわち、外部からこの発光ダイオードPDの光
を観察することにより、発光しなくなった回路は正常状
態ではなくなったことがわかる。
【0030】この実施例回路の二端子A,Bを商用電源
に接続すると、発光ダイオードPDが点灯することが確
認された。さらにこの実施例回路に、立ち上がり時間約
2mS、最大ピーク電圧250V、時定数25mSで減
衰する過電圧を印加して試験を行ったところ、二端子
A,Bの電圧は160Vを越えないことが分かった。ま
た、この過電圧を1秒周期で繰り返し印加したところ、
数回の繰り返し印加により第二のツェナーダイオードZ
2 が破壊され、発光ダイオードPDの発光が消滅し
た。
【0031】(第二実施例)図2は本発明第二実施例の
回路図である。この例は各半導体素子の接続極性を上記
第一実施例とは反転させた接続である。二端子A,Bに
定常状態で印加される電圧が交流電圧であるときには、
その作用および効果は同等である。二端子A,Bに定常
状態で印加される電圧が、直流または直流を含む場合に
は、その直流の極性にしたがって第一実施例の接続また
は第二実施例の接続を選ぶことができる。
【0032】(第三実施例)図3は本発明第三実施例の
回路図である。この例は前記第一実施例の構成の回路に
並列にバリスタVrを接続したものである。この第三実
施例では、バリスタVrとして、バリスタ電圧180
V、耐電力定格0.6Wの素子を用い、上記第一実施例
の回路に並列に接続した。
【0033】この構成では、高速に立ち上がる過電圧に
対しては第一実施例と同等の作用効果があり、第二のツ
ェナーダイオードZD2 が破壊され、発光ダイオードP
Dの発光が消滅してからも、二端子A,B間の電圧は1
80〜70Vに維持されることが分かった。
【0034】すなわち、この第三実施例の回路では、第
二のツェナーダイオードZD2 が破壊されてから後に、
さらに持続する過電圧がある場合に有効な保護を行うこ
とができる。二つのツェナーダイオードの特性およびバ
リスタの特性をたくみに組み合わせて設定することによ
り、保護すべき電圧の波形や回路の特性に合う特性を実
現することができる。
【0035】この第三実施例でも、上記第二実施例で示
したように、各半導体素子の極性を反対に接続して同様
に本発明を実施することができる。
【0036】(第四実施例)図4は本発明の第四実施例
の回路図である。この例は、第一実施例に示す回路と、
第二実施例に示す半導体素子の極性が反対に接続された
回路とを端子A,B間に並列に接続し、さらに端子A,
B間にバリスタVrを並列に接続したものである。
【0037】このような接続にすることにより、異なる
極性の過電圧に対して第二のツェナーダイオードZD21
またはZD22が破壊されるから、二つの発光ダイオード
PD1 またはPD2 のうちいずれが発光しなくなったか
を観察することにより、過電圧が印加された後から、ツ
ェナーダイオードが破壊するにいたった過電圧の極性を
含めた履歴を知ることができる。
【0038】(第五実施例)図5は本発明の第五実施例
の回路図である。この例は、前記第二実施例の構成のう
ち電圧検出回路を構成する発光ダイオードPDが、ホト
カプラPCの一部であることを特徴とする。すなわち、
電圧検出回路の発光ダイオードPDの出力光を外部から
直接観察するのではなく、電圧検出回路の検出出力は、
ホトカプラPCの出力として端子CDに電気信号として
取り出すことができる。この構成の回路は、多数のこの
種の装置を管理するために好都合である。
【0039】(第六実施例)図6は本発明の第六実施例
の回路図である。この例は、上記第五実施例の回路のホ
トカプラPCを電磁リレーに置き換えた回路である。こ
の例では、電圧検出回路の出力は端子C,D,Eに電気
信号として取り出すことができる。
【0040】(第七実施例)図7は本発明の第七実施例
の回路図である。この例は、端子AB間で発光ダイオー
ドPDを点灯させるに十分な電流容量が得られない場合
に、トランジスタTRを用いて増幅する例を示したもの
である。発光ダイオード以外の負荷を駆動することも可
能であり、またトランジスタTR以外の一般的な半導体
スイッチおよびアンプを用いることも電流を増幅すると
いう意味で可能である。図7中のRは抵抗器である。
【0041】この回路では電圧検出回路の出力は端子C
D間に電気信号として取出すことができる。
【0042】(第八実施例)図8は本発明第八実施例の
回路図である。この例は、第七実施例の出力状態を反転
させ、第二のツェナーダイオードZD2 が破壊されたこ
とを発光ダイオードPDが点灯することで視認できるよ
うに構成したものである。この例の場合も第七実施例同
様に発光ダイオードPD以外の負荷を駆動することも可
能であり、またトランジスタTR以外の一般的な半導体
スイッチおよびアンプを用いることも原理的に電流を増
幅するという意味で可能である。図8中のR1 およびR
2 はそれぞれ抵抗器である。
【0043】(第九実施例)図9は本発明の第九実施例
の回路図である。この例は本発明の過電圧保護回路の基
本構成回路を2個並列に接続し、さらにバリスタVrを
並列接続した回路である。図4で説明した第四実施例と
同様の構成であるが、各素子の極性が第四実施例の回路
とは異なる。二端子A,B間に定常状態に印加されてい
る電圧、および保護対象となる過電圧波形にしたがっ
て、このような極性選択をすることができる例として提
示する。この回路の場合はツェナーダイオードZD12
たはZD22のいずれかが破壊される。
【0044】(第十実施例)図10は本発明の実装構造
の一例を示すものである。この例は商用電源用の電源プ
ラグの内部に本発明の過電圧保護回路を実装したもので
あって、図にAおよびBとして本発明過電圧保護回路の
二端子を表示する。この二端子A,B間に第三実施例で
説明した本発明実施例回路をこのプラグの内部に実装す
る。そして、発光ダイオードPDは矢印で図示するよう
に外部から観察することができるように配置されてい
る。この構造は実用的な構造として有用である。
【0045】(第十一実施例)図11(a)および
(b)は本発明の実施例構造の別の例を示すものであ
る。この例は、商用電源に使用する3口の分岐プラグの
内部に本発明の過電圧保護回路を実装したものである。
図にAおよびBとして本発明過電圧保護回路の二端子を
表示する。この二端子A、B間に第一実施例から第四実
施例および第九実施例で説明した本発明実施例回路のい
ずれかをこのプラグの内部に実装する。発光ダイオード
PDは矢印で図示するように外部から観察することがで
きるように配置されている。この構造は電源回路を分岐
する場合に実用的な構造として有用である。
【0046】(応用例)図13に示す回路は、本発明の
応用回路の例である。図12に示す構成のうち破線で示
す回路を省くと図1に例示した第一実施例回路と同等の
回路構成とする。すなわち、本発明第一実施例の過電圧
保護回路に、破線で示すような付加回路を接続して利用
することができることを示す。したがってこの応用回路
も基本的に第一実施例回路である。この応用回路でも、
第二のツェナーダイオードZD2は、その破壊に至る電
流容量は小さく設定されているが、印加された過電圧波
形の極性成分が偏っているような場合に、第二のツェナ
ーダイオードZD2 が先に破壊されるのではなく、第一
のツェナーダイオードZD1 が破壊されることがある。
このような場合にも、この応用回路ではその履歴を正確
に観察することができる。二つのツェナーダイオードZ
1 およびZD2 は同じ電流容量とすることもできる。
【0047】
【発明の効果】本発明の過電圧保護回路は、印加される
過電圧に対して高速な動作を行うことができるから、保
護の対象となる電子装置を予期しない過電圧から十分に
保護することができる効果がある。本発明の過電圧保護
回路は、フューズを利用しないから、その特性のばらつ
きが少なく、また経年変化が小さく、動作が安定であ
る。本発明はツェナーダイオードを利用するので、過電
圧が印加されて回路がいったん導通状態になっても、過
電圧が消滅したときには回復し繰り返し利用できる可能
性が大きい。そして、過電圧が長時間にわたり印加され
て素子が破壊されたときには、従来装置と同様に、発光
ダイオードなどの電圧検出回路の動作によりこれを観察
することができるから、従来装置と全く同様の使い方を
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例回路の回路図。
【図2】本発明第二実施例回路の回路図。
【図3】本発明第三実施例回路の回路図。
【図4】本発明第四実施例回路の回路図。
【図5】本発明第五実施例回路の回路図。
【図6】本発明第六実施例回路の回路図。
【図7】本発明第七実施例回路の回路図。
【図8】本発明第八実施例回路の回路図。
【図9】本発明第九実施例回路の回路図。
【図10】本発明第十実施例の実装構造の一例を示す斜
視図。
【図11】(a)および(b)は本発明第十一実施例の
実装構造の別の例を示す図。
【図12】従来例回路の回路図。
【図13】本発明の応用例回路の回路図。
【符号の説明】
A,B:二端子 ZD:ツェナーダイオード Z:インピーダンス PD:発光ダイオード Vr:バリスタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二端子(A,B)間に、第一のツェナー
    ダイオード(ZD1 )および第二のツェナーダイオード
    (ZD2 )が互いに反対極性に直列接続され、前記二つ
    のツェナーダイオードは共にその降伏電圧が前記二端子
    間の定常時の電圧より高く、その降伏電圧が互いにほぼ
    等しいことを特徴とする過電圧保護回路。
  2. 【請求項2】 前記第一のツェナーダイオード(Z
    1 )に並列に電圧検出回路が接続された請求項1記載
    の過電圧保護回路。
  3. 【請求項3】 前記第二のツェナーダイオード(Z
    2 )の破壊に至る電力容量が前記第一のツェナーダイ
    オード(ZD1 )の破壊に至る電力容量より小さい請求
    項2記載の過電圧保護回路。
  4. 【請求項4】 前記電圧検出回路は、発光ダイオード
    (PD)および高インピーダンス回路(Z)の直列回路
    である請求項3記載の過電圧保護回路。
  5. 【請求項5】 前記発光ダイオードはホトカプラの一部
    に含まれる請求項4記載の過電圧保護回路。
  6. 【請求項6】 前記二端子(A,B)間に、放電手段
    (Vr)が並列に接続された請求項4記載の過電圧保護
    回路。
  7. 【請求項7】 前記二端子が一対の電源通路に装着され
    るように1個の部品として形成された請求項4または6
    記載の過電圧保護回路。
  8. 【請求項8】 プラグまたはジャックの内部に実装され
    た請求項4または6記載の過電圧保護回路。
  9. 【請求項9】 プラグおよびジャックの間に挟み込む部
    品の内部に実装された請求項4または6記載の過電圧保
    護回路。
  10. 【請求項10】 対応するツェナーダイオードがそれぞ
    れ反対極性に接続された請求項4記載の過電圧保護回路
    の2組が並列接続されたことを特徴とする回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014141634A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 パナソニック株式会社 負荷制御装置

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