JP2000062225A - 像担持体及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

像担持体及びそれを備えた画像形成装置

Info

Publication number
JP2000062225A
JP2000062225A JP10239289A JP23928998A JP2000062225A JP 2000062225 A JP2000062225 A JP 2000062225A JP 10239289 A JP10239289 A JP 10239289A JP 23928998 A JP23928998 A JP 23928998A JP 2000062225 A JP2000062225 A JP 2000062225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
color material
material particles
image carrier
adhesive force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10239289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3843616B2 (ja
Inventor
Mamoru Kido
衛 城戸
Satoshi Usui
聡 臼井
Nobuyuki Nakayama
信行 中山
Yoshiro Yamaguchi
善郎 山口
Takeshi Noguchi
武史 野口
Hirokazu Mukai
博和 向井
Kiyoshi Shigehiro
清 重廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP23928998A priority Critical patent/JP3843616B2/ja
Publication of JP2000062225A publication Critical patent/JP2000062225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3843616B2 publication Critical patent/JP3843616B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色材粒子の画素位置が高精度に制御され、あ
るいは自律的に制御され、画質劣化をもたらさない像担
持体の提供。 【解決手段】 色材粒子による画像が表面に形成される
像担持体であって、該像担持体の表面を多数の画素領域
に分割したときのそれぞれの単位画素領域206内に、
該単位画素領域206と同等又はそれより狭い面積から
なり、外刺激により前記色材粒子との付着力が変化する
粘弾性物質203を含んでなり、かつ、該色材粒子をそ
の中心に付着可能な付着力変化部205を有することを
特徴とする像担持体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等に利用できる白/黒、カラーの画像形
成装置及びそれに用いられる像担持体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真技術の作像プロセスで
は、幾つかの要因が重なり「画素位置ずれ」が発生す
る。ここでいう「画素位置ずれ」とは、トナー粒子1個
の位置ずれ、つまりトナーの散らばりやこぼれ、潜像電
界に忠実に従った移動、転写がなされないミクロな捉え
方と、色ずれとして発生する複写機、プリンタ装置全体
に関係するシステム的なマクロな捉え方との2つを指
す。先ずトナーが保持する電荷q、及び、感光体と現像
電極、用紙又は中間転写体との間に付与される電界Eに
よる静電気的な力、F=q・Eにより対象媒体へトナー
が転写される上での問題点を説明する。感光体上の規則
的な矩形潜像と現像電極間に生じる空間電界は、例えば
図33のように示される(電子写真学会誌104 号,Vol.3
2 No.3,1993 )。電気力線は実際の感光体や現像電極が
完全な平行電極ではないこと、及び矩形潜像エッジ部に
おけるエッジ効果により電気力線が曲率をもって偏向す
ることにより、等電位ラインは感光体面、現像電極面等
に完全に平行とはならない。図33では、潜像中心から
プロセス方向(感光体回転方向)にX、対象電極方向
(ギャップ)にYずれたときのコントラスト電位のプロ
フィールを示している。ここで感光体上には、プロセス
方向に長さ100μm幅の一様な電荷密度を持つ潜像が
100μm間隔で設定されている。
【0003】図34は、Y方向に走査したときのコント
ラスト電位分布を表したものである。図中の実線aは、
中心潜像の中心における位置、点線bは中心潜像とその
隣の潜像の中間の位置、一点鎖線cは最外部の潜像の外
端からさらに70μm離れた点で走査した結果である。
これらの計算結果は、コントラスト電位の最大点が潜像
中心からプロセス方向に離れるに従い低くなり、かつ感
光体と対象電極間にそのポイントがずれてくることを示
している。実際の現像プロセスでは図33に示す潜像中
心部(X=0)で現像が開始されるわけではなく、現像
ニップ内での有効電界閾値(感光体の電界、トナー電
荷、現像電極バイアスで決定される有効電界閾値)にな
った時点で実際の現像が始まり、従って図33に示すよ
うにXがずれて現像されることと等しくなる。
【0004】トナーは転写、移動するための静電気的な
力を受けるが、そのコントラスト電位は低く、位置もず
れて行われるため本来の画素位置に確実にもっていくこ
とができなくなる。これは静電気力学上の電子写真技術
がもつ本質的な問題点である。例えば、トナーの移動に
関係する工程としては周知の現像工程及び転写工程の二
つがあり、それぞれトナー飛散やプリ・ トランスファ
ー、トナー・ イクスプロージョンといったトナー粒子群
の位置バラツキが画像欠陥として大きな問題となる。そ
のため、感光体と現像スリーブとの間のギャップをでき
るだけ小さくしたり、導電性トナーを用いることで実質
的に現像電極を近づけてトナー飛散を低減したり、転写
ニップへ突入する用紙姿勢を制御したり、感光体上に形
成された可視像がもつ帯電電荷を除去したり、被記録媒
体へ転写されたトナー像をやはり除電することで、前述
した問題はかなり低減できる。
【0005】一方、マクロな捉え方としては、色ずれ、
カラーレジストレーションの問題がある。これは感光
体、複写機やプリンタで通常用いられている転写ドラ
ム、用紙搬送ベルトの回転あるいは移動精度(以下、
「モーション・クオリティ−」と称す)に大きく依存
し、低周波数帯域では色ずれとして、高周波数帯域では
規則的なプロセス方向の縞模様(以下、「バンディン
グ」と称す)として生じる。このモーションクオリティ
ーの悪さがもたらす色ずれやバンディングは高精細な中
間調再現あるいは色文字再現に画像欠陥として現れ、画
質を著しく劣化させる。このため従来の複写機やプリン
タでは感光体や搬送ベルトのモーションクオリティーを
高精度化するため、フィードフォワードやフィードバッ
ク等の制御を行なうか、構成部品や組立ての機械的精度
を向上させることで対応してきた。また、経時的な変化
や環境変化、特に温度変化による記録情報書き込み装置
の光量変化、各機械的な構成上のシンクロ性のずれ(例
えば、タンデム型複写機やプリンタにおいて搬送ベルト
を駆動するロール径と感光体距離との比が整数となるよ
う調整されているが、それが装置フレームやロールの温
度膨張でずれてくること等)を始めとする種々の問題に
も対応が必要となる。このことは装置の大型化、複雑
化、高コスト化といった間題をもたらし、信頼性を低下
させない記録技術としての従来の電子写真技術の限界で
あるといってよい。
【0006】印刷技術分野における画素位置ずれは、装
置の高価格化と引き換えに高精度化を得ている側面があ
る。基本は版を有していることにより電子写真のような
画像書き込みプロセスにおける画素位置ずれが発生しな
いこと、イエロー、マジェンタ、シアン、ブラックのカ
ラー印刷は版胴からブランケット胴、用紙へと印刷イン
キ特有の物理現象、「チキソトロピー性」を用いて印字
を安定に行なっていること、版胴やブランケット胴、用
紙支持搬送胴は高い信頼性と耐久性を兼ね備えながら高
精度へリカルギヤー等の駆動により行なっていること、
画素位置ずれ調整を専門のオペレータによりおこなうこ
とで、高級印刷の画素位置ずれは平均値として15〜3
0μmを得ている。しかし、装置全体の大型化や高価格
化は避けられず、又ビジネス、オフィスユースを狙いと
する記録技術としてオン・デマンド性への対応が充分で
ないという課題が残る。
【0007】CeBIT '96にて発表された記録技術
Oce'3125C Euro Color Copier が知られているが、この
記録技術は、感光体による静電潜像を用いない、トナー
をバイアス現像にて可視化する記録技術である。図37
は、イメージング・ドラムの断面を示す。リング状の電
極36が絶縁層34中に軸方向に400dpiの解像度
で配置され、表面は誘電体層33で覆われている。
【0008】図38は、装置全体の構成図である。ここ
で各番号の添字K、B、R、G、M、C、Yは各色を表
しており、代表させるときは添字を省いて示す。イメー
ジング・ドラム38中には図示しないスリップ・リング
からの記録情報を伝えるマトリックス配置された固定電
極群が設置されていて、その記録情報に応じて電界が付
与された現像ロール39からのトナーが該イメージング
・ドラム38上に移動して画像を形成する。転写ドラム
37の周囲にイメージング・ドラム38がブラック38
Kからイエロー38Yまでタンデム状に配置され、且つ
現像ロール39もブラック39Kからイエロー39Yま
で各イメージング・ドラムに配置されている。記録プロ
セスはブラック現像から始まりイエローまで各7色が1
層構成で先ずイメージング・ドラム38に順次形成さ
れ、次に中間体転写ドラム37上に各色トナーが重なる
ことなく転写され、中間体転写ドラム37上の画像先端
とタイミングを合わせるように用紙が用紙収納カセット
40から搬送されてくる。2次転写ロール42にて中間
体転写ドラム37上の画像が用紙に転写されて排出トレ
イ41に排出される。
【0009】この技術は63.5μm(400dpi)
の画素内での個々のトナーに対する画素位置は制御され
ていない。また、トナーは導電性磁性一成分トナーが用
いられており、トナー層が1層の、つまり併置型のカラ
ー画像構造となる記録プロセスであるため、画素間の画
素位置ずれ(カラー・レジストレーション)が画質劣
化、特に色空間再現領域(カラー・ガマット)に大きな
影響をもってくる。これらの問題に対して、イメージン
グ・ ドラムや中間体ドラムの回転精度をかなり厳しくし
たり構成体の剛性を上げておく必要があり、これは高コ
スト化につながる。
【0010】また、他の記録技術としてArray P
rinters AB社を代表とするトナー・ジェット
記録技術を図35に示す。NIP12 IS&T ' 9
6ではタンデム型カラー画像サンプルが初めて提示され
たが、非常にトナー飛散の目立つ画質である。この方式
は感光体を用いない直接記録技術を採用しており、現像
スリーブ27上の非磁性一成分カラー・トナー(ブラッ
クは磁性一成分トナー)を用紙13上に直接飛翔させて
カラー画像形成する。現像スリーブと用紙との間には2
次元配置されたメッシュ状制御電極29が、用紙背面に
は一様背面電極28が設けられており、該現像スリーブ
27と背面電極28との間に付与される1500Vの電
圧と制御電極電圧(プリント時275V/非プリント時
−50V)とにより用紙上にトナーを記録情報に応じて
飛翔させていく。この技術における問題点は、メッシュ
状制御電極29のメッシュの孔径が約100〜150μ
mであり、トナーはひとかたまりになって飛翔するた
め、図36に示すように用紙上でのリバウンドが発生
し、ハイ・バックグラウンドになるということである
(用紙地汚れの発生)。これは勿論、リバウンド現象だ
けではなくトナーを集合体で飛翔させる記録プロセスそ
のものの弱点であり、粒状性を悪化させる最大の要因と
なっている。別の間題として、制御電極29に対するト
ナー目づまり、付着の問題が挙げられている。制御電極
29に対するクリーニング装置が必要となり、装置の大
型化、高価格化につながる。これに対し特開平4−83
658号公報に開示された技術ではアパチャー電極の裏
面に交流電圧を印加することでトナー付着による裏面汚
れを防ぐとしている。いずれにしても約200μm程度
の極めて小ギャップを保った現像スリーブ27と背面電
極28間に制御電極29を挿入して、制御電極29の孔
を通してトナーを通過させる記録技術におけるこの電極
汚れの問題は避けて通れない技術課題である。また、搬
送される用紙13に速度変動があると、その速度変動に
対しては制御電極29による制御では何らの効果もな
い。
【0011】一方、付着力、粘着力をプロセス駆動力と
して画像形成装置に適用したものが、様々な形態で提案
されている。例えば、特開昭61−134774号公報
では、柔軟性部材からなる中間転写体上の粉体像への粘
着性物質の付与、あるいは用紙、立体形状物に対して粘
着性物質を付与することで画像形成装置としての提案、
特開昭63−110480号公報では、電子写真方式に
よる粉体像を先ず形成しておき、それを粘着シートに熱
や圧力を利用しながら複数回転写することでカラー画像
を得る画像形成装置の提案、特開昭63−11357
6、特開昭63−264777号公報では、トナー溶融
温度より低い軟化温度で粘着性をもつ粘着シートを感光
体に押し当てトナー像を転写する記録技術、特開平1−
237586号公報では、感熱粘着性シート上にサーマ
ルヘッド等で粘着性パターン像を形成し、磁化可能な磁
性粉によるマスター(版)作成後、磁性トナーを用いて
転写する記録技術等がそれぞれ提案されている。
【0012】また、熱の付与により弾性率が急激に減少
するポリマーを像担持体として画像形成装置に適用した
特開平10−798号公報、特開平10−81028号
公報がある。炭素数12〜22の長鎖アルキル基を有す
るポリマーを用いてベルト状像担持体を構成している。
これにサーマルヘッドにより直接熱を付与するか、ある
いはLEDやLDレーザによる光照射を熱に変換し、前
記ポリマー上に粘着、非粘着パターンを形成する画像形
成プロセスが提案されている。これは前記ポリマーにお
ける、熱の付与による急峻な粘着力の相変化、即ち、常
温時には結晶状態を示し、熱付与時にはアモルファス状
態に相変化することで、粘着力の可逆的な発現と消失を
繰り返す材料そのものの基本特性を利用している。しか
し、上記の特許公報では、像担持体ベルト上に形成され
る粘着力による潜像パターンは、例えば電子写真方式の
感光体に対するLDレーザ光による光書込みプロセス
と、潜像や可視像の画素位置ずれという観点からは何ら
変わるものではない。これは上記説明した特許公報総て
に当てはまる。つまり、サーマルヘッドによる画像信号
に応じた刺激入力タイミングのずれや像担持体ベルトが
もつ速度変動により着色装置による可視化プロセスを経
ると、色材粒子の画素位置のずれたサンプルしか得られ
ない。また、これら総ての公報には色材粒子、一般的に
は電子写真方式において用いられているトナーと同様
な、色材粒子個々に対して画素位置を決定するという基
本的な考え方はなく、色材粒子の画素位置が高精度に制
御された画像記録装置は、未だ得られていないのが現状
である。このようにカラー画像を形成する記録技術にお
いて、画像形成のための粒子が記録媒体上の所望の画素
位置とはずれた位置に転写されると、粒子等の散らば
り、こぼれを原因とする粒状性の悪化、カラー・ガマッ
トの狭まり、カラー・レジストレーションやバンディン
グの発生といった画質の劣化を招くという問題があっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、色材粒子の画素位置が高精度
に制御され、あるいは自律的に制御され、画質劣化をも
たらさない画像記録装置及びそれに用いられる像担持体
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を行った結果、上記目的は、色材粒子1個1個の自律的
な画素位置の決定のためのメカニズムにより、即ち、所
望とする画素ピッチに離散的に分割された像担持体上の
単位画素領域において、この領域と同等かそれ以下の領
域を有する付着力変化部を離散的、かつ周期的に設けた
格子構造を有する像担持体を用いることにより達成され
ることを見出した。即ち、上記目的は、以下の手段によ
り達成される。 <1> 色材粒子による画像が表面に形成される像担持
体であって、該像担持体の表面を多数の画素領域に分割
したときのそれぞれの単位画素領域内に、該単位画素領
域と同等又はそれより狭い面積からなり、外刺激により
該色材粒子との付着力が変化する粘弾性物質を含んでな
り、かつ、該色材粒子をその中心に付着可能な付着力変
化部を有することを特徴とする像担持体である。 <2> 像担持体における単位画素領域と付着力変化部
とが、色材粒子に対して、該単位画素領域の最大幅、該
色材粒子の最大径、該付着力変化部の最大幅、の順で狭
くなる関係を有する前記<1>に記載の像担持体であ
る。 <3> 付着力変化部が、粘弾性物質を充填する孔を有
し、該孔における少なくとも開口部の径が内部の径より
も大きい前記<1>又は<2>に記載の像担持体であ
る。 <4> 粘弾性物質が、外刺激付与時に、1〜80万C
Pの粘度を有する粘弾性物質又は10〜108 N/m2
の弾性率を有する粘弾性物質を含有する前記<1>から
<3>のいずれかに記載の像担持体である。 <5> 粘弾性物質が、熱により可逆的に、固−液相変
化するワックス若しくは油脂、又は結晶−アモルファス
相変化する側鎖結晶性ポリマーを含有する前記<1>か
ら<4>のいずれかに記載の像担持体である。 <6> 側鎖結晶性ポリマーが、複数の側鎖が結晶状態
からランダムなアモルファス状態に相変化することによ
り、該側鎖結晶性ポリマーの粘弾性率が急激な可逆的変
化を起こすものであり、炭素数10〜22の長鎖エステ
ル基を有するn−アクリルモノマーを、アクリル酸類、
アクリル酸エステル類、アクリル酸エステルアミド類、
メタクリル酸エステル類、及びジビニルモノマー類と組
み合せて重合したポリマーからなる群から選択される少
なくとも1種である前記<5>に記載の像担持体であ
る。 <7> 粘弾性物質が、光吸収材を含有する前記<1>
から<6>のいずれかに記載の像担持体である。 <8> 色材粒子による画像が表面に形成される像担持
体と、該像担持体に画像信号に応じた外刺激を入力する
ことにより、該像担持体の表面に付着力変化部と色材粒
子との付着力の分布による像を形成する画像信号入力手
段と、該像担持体の表面に、該色材粒子を供給する色材
供給手段と、該像担持体の表面に形成された該色材粒子
による画像を、画像記録媒体に転写する画像転写手段
と、を備えた画像形成装置において、該像担持体が、前
記<1>から<7>のいずれかに記載の像担持体である
ことを特徴とする画像形成装置である。 <9> 画像信号入力手段が入力する外刺激が、熱又は
光である前記<8>に記載の画像形成装置である。 <10> 色材供給手段が、圧力を付与しない状態又は
0.1〜50kPaの圧力を付与した状態で、付着力変
化部に色材粒子を付着させる手段であって、像担持体へ
の該色材粒子の供給回数が1〜50回である前記<8>
又は<9>に記載の画像形成装置である。 <11> 画像転写手段が、高分子ポリマー・フイルム
上に多糖類高分子水溶液を塗布してなる塗布層を有する
中間転写媒体を備えてなり、像担持体上に形成された色
材粒子像を、該塗布層中に埋設移動し、多価の金属塩を
含む水溶液を、該塗布層中の該色材粒子像と該中間転写
媒体との間に浸透させながら、画像記録媒体に該色材粒
子像を転写し記録する前記<8>から<10>のいずれ
かに記載の画像形成装置である。 <12> 画像転写手段が、高分子ポリマー・フイルム
上に、熱により結晶−アモルファス相変化する側鎖結晶
性ポリマーを積層してなる複合中間転写媒体を備えてな
り、該複合中間転写媒体の裏面に設けられた第1の熱付
与手段により、像担持体上に形成された色材粒子像を該
複合中間転写媒体上へ転写し、更に、第2の熱付与手段
により、画像記録媒体に該色材粒子像を転写し記録する
前記<8>から<10>のいずれかに記載の画像形成装
置である。 <13> 画像転写手段が、画像記録媒体に、複数の像
担持体上に形成された複数種類の色材粒子からなる複数
の画像を併置又は重畳された形態に転写する前記<8>
から<12>のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の画像形成装置の第1の実施
形態の構成図である。この図1に示す画像形成装置に
は、矢印A方向に回転し、その表面に色材粒子1(本発
明において、色材粒子には、粉体粒子の他、液体粒子も
含まれる。)による画像が形成されるドラム状の像担持
体2が備えられている。図1の実施形態の説明に入る前
に本発明における基本メカニズムを次に説明する。
【0016】図2にドラム状の像担持体2の表面を真上
からみた図(A)、及び断面図(B)を示す。ドラム状
の像担持体2は、支持体層201と有孔層202とから
なり、支持体層201は、一般的に円筒形状をなした薄
肉のアルミニウム、ステンレス、リン青銅といった金属
パイプ、あるいはポリカーボネート等の熱可塑性樹脂や
セラミックスでできている。勿論、2 次元平板でもよい
が、電子写真のように一連のプロセスにより高速に記録
することを考慮すると、円筒形状が望ましく、電子写真
における感光体ドラム形状が最も一般的となる。これら
支持体層201上に、最大径が5〜21μm程度である
孔を有した、厚みが5〜500μm程度の有孔層202
を積層形成する。ここでは孔を有した有孔層202を説
明しているが、必ずしも貫通孔でなくてもよく、くぼみ
のような非貫通孔であってもよい。また、形状も特に限
定されず、円形の他、四角形や菱型等であってもよい。
即ち、例えば1画素の大きさが1200spi相当、つ
まり21.2×21.2μmの単位画素領域206に対
して付着力を発生する部位の大きさが、該単位画素領域
と同等又はそれより狭ければ、本発明の基本メカニズム
の1つを構成することができる。単位画素領域206に
対して付着力変化部205がある一定の比率でその領域
を占めていることと、付着力変化部205が上記画素ピ
ッチ、1200spiの解像度で規則正しく周期的に配
列されていることが重要である。
【0017】また、解像度についても上記の例では12
00spiを例として説明しているが、使用される色材
粒子径や獲得しようとする画質レベルにより様々な画素
ピッチが選択でき一義的に決定されるものではない。図
2では仮想の画素領域境界204が点線で描かれている
が、ドラム状の像担持体2上には何らの境界線もあるわ
けではなく、基本的に付着力変化部205が離散的、周
期的に配列されているにすぎない。有孔層202の材質
としては、ポリイミド等の高分子ポリマーが一般的であ
るが、これも何らの制限を受けるものではない。孔20
2aは、例えば、厚み10〜100μm程度のポリイミ
ドフイルムに対して開ける場合は、エキシマレーザ加工
により最大径が5〜50μm程度の孔を精度よく開ける
ことができる。勿論、薄膜積層形成技術により上記の孔
202aを形成するのが量産的に妥当であり、孔202
aの加工精度に応じて適当なアスペクト比を選択するこ
とが重要である。
【0018】図2のドラム状の像担持体2は予め孔20
2aを設けておき、プロセス上粘弾性物質203を充填
する例で説明しているが、付着力変化部205がそれ以
外の領域と後述する付着力の差が大きく形成できる物性
で構成されていればよく、後から粘弾性物質203を充
填しても、それがドラム状の像担持体2の一部として構
成されていても何らの支障があるものではない。粘弾性
物質203とは、外刺激により粘性及び弾性が変化し、
色材粒子との付着力が変化する物質であり、付着発生剤
として機能する。例えば、有孔層202が前述のポリイ
ミド層の場合には、熱により急峻な固−液相変化するワ
ックス、油脂等が挙げられ、予め付着力変化部205と
して構成するのであれば、RTVシリコーン・ゴムや炭
化水素系オイルが含浸されたスチレン−ブタジエンゴム
等が挙げられる。一方、本発明で想定している付着力と
しては、van der Waals 力、濡れによる粘着力、液架橋
力等が挙げられるが、浸透・毛管力や静電気力等を用い
た付着力等制限されるものではない。重要なことは、付
着力変化部205とその他の領域との付着力コントラス
トが充分とれるものであれば制限されない。
【0019】本発明の第2の重要な点として、付着力の
発生が一連のプロセスに従って可逆的に生じなければな
らないということである。つまり、粘弾性物質203の
熱や光あるいは光−熱変換等の外刺激による付着力コン
トラスト形成が、必要回数分繰り返されなければならな
い。特に、本発明の実施形態のような画像形成装置内で
は、紙粉、色材粒子1の破砕粉や浮遊する塵埃等、前述
の付着力変化部205に付着してその本来の付着力を低
減する要因に対し、充分な維持機能を有していることが
要求される。
【0020】図3は、単位画素領域206に対し入力信
号が位置ずれを起こした場合においても、付着力変化部
205の付着力発生状態がその位置、及び付着力レベル
とも変化しないことを示している。(B)では照射スポ
ット内のエネルギー分布が、ある特定の画素中の付着力
変化部205に対しずれた場合、そのエネルギー量は位
置のずれに応じて変化するが、例えば、後述するワック
ス、油脂等はある一定以上の熱エネルギーが与えられれ
ば充分溶融でき、従って色材粒子1との液架橋力という
付着力Fa1が得られる。しかも、単位画素領域206に
対し付着力変化部205は一定の比率で小さく構成され
ているため、その位置がずれることは幾何学的に起こり
得ない。ここでは、粘弾性物質203の刺激に対するデ
ィジタル的な物性変化を利用すると共に、単位画素領域
206と付着力変化部205との間の相対的な位置構成
を利用している。(A)は照射エネルギーの変化に対
し、ある閾値で付着力Fa1が急峻に変化する状態を模式
的に示している。
【0021】このように構成されたドラム状の像担持体
2に対する色材粒子1の付着状態を図4に示す。(A)
は、従来技術における色材粒子1の画素位置ずれを示
し、単位画素領域206全体(2Lの幅)で付着力が生
じる場合に、色材粒子1の最大画素位置ずれもやはり2
Lずれることを示している。また、(B)は、本発明者
等が本願に先立ち出願したものであり、単位画素領域2
06に対し特定の付着力変化部205を設けたものであ
るが、この場合においても色材粒子1の最大画素位置ず
れは2ΔX(ΔX<L)となり、全くゼロになることは
ない。勿論、付着力変化部205を設けたことにより、
色材粒子1の画素位置ずれを減少させることはできたも
のの、カラー・プルーファのようにリスフイルム等の版
(マスター)を用いて、充分熟練した専任オペレータに
よる手作業の結果得られる各色の色ずれレベルと比較す
るとまだ不充分である。2Lに対し充分2ΔXを小さく
すれば、実用上問題とはならないが、あまり付着力変化
部205を小さくすると付着力の発生自体が損なわれた
り、ドラム状の像担持体2の製造安定性に支障を来たし
高コストにもなる。
【0022】そこで本発明では、一連の繰り返し行われ
るプロセスとして成立し、しかも色材粒子1の最大画素
位置ずれをほぼゼロにできる(C)を、以下のプロセス
により実現する。即ち、粘弾性物質203を用いること
により、外刺激により得られる該粘弾性物質の低粘弾性
特性を利用し、色材粒子1に圧力を付加せず、又は適宜
な圧力を付加することにより、色材粒子1の単位画素領
域206へのセンタリング・メカニズムを実現する。本
発明者等がこれまで付着力変化部205の孔202aへ
充填する充填剤として提案してきたホットメルト接着剤
は、熱溶融により粘性が急減し、それに伴い接着力が急
激に増大する特長を有するものであるが、該熱溶融によ
り極端に低い弾性を生ずるものではなかったため、色材
粒子1の求心作用はなかった。一方、本発明では、熱や
光等の外刺激により可逆的な、しかも応答特性の速い粘
着力変化をし、更に低弾性を生ずる粘弾性物質203を
用いているため、上述のように、色材粒子1に圧力を付
加せず、又は適宜な圧力を付加することにより、色材粒
子1が単位画素領域206の中心に沈み込むような形で
配置される。このような粘弾性物質203としては、ワ
ックス、油脂、及び側鎖結晶性ポリマーが好ましく挙げ
られる。
【0023】ここで、本発明における重要な画像形成メ
カニズムの一つである、色材粒子1の付着力変化部20
5中心への自律的な求心作用のメカニズムについて説明
する。図5は、粘弾性物質203としてワックス又は油
脂を用いた場合の色材粒子1の付着前後の様子を模式的
に示したものである。(A)では図示しない発熱抵抗体
により充分に溶融した前記ワックス又は油脂を粘弾性物
質203として孔202aに充填したものである。前記
ワックス又は油脂は、70〜115℃程度の範囲で固−
液相変化するものが多く、液架橋力を充分に生じさせる
粘度レベルは、100℃で約10CP程度である。前記
ワックスの具体例としては、例えば、カルバノワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
モンタンワックス等の鉱物性、植物性、合成(化学)ワ
ックス等が挙げられる。また、前記油脂の具体例として
は、例えば、脂肪酸類のグリセリンエステル等が挙げら
れる。
【0024】画素ピッチ(解像度)を1200spiと
想定したとき、付着力変化部205の孔202aは、最
大径が5〜15μmが適当である。熱等の外刺激を付与
した際の本発明に用いられる粘弾性物質203の粘度
は、1〜80万CPが好ましく、1〜30CPがより好
ましい。該粘度が80万CPよりも高くなると、低粘度
粘弾性物質による孔202aへの毛管力や濡れが減少し
孔202aへ充填しにくくなることがる。前記粘度が1
〜30CPである低粘度粘弾性物質(この時は熱が与え
られて粘弾性物質自体が充分に溶融している状態であ
る。)中に色材粒子1が付着力変化部中心とずれて付着
した場合を想定した模式図を図14に示す。最大径が1
0〜20μm程度のポリエステル系樹脂(真比重1.2
0〜1.25)からなる色材粒子1の自重は、約6×1
-13 〜5×10-12 kgである。更に色材粒子1に作
用する液架橋力は後述するFisherの式、(3)式
から算出され、付着力変化部205の径Dと色材粒子1
の径2Rとの比D/2Rが0.5に対し、約1×10-6
N/個の力が作用する。有孔層202の材質であるポリ
イミドと最大径が10〜20μm程度のポリエステル系
樹脂からなる色材粒子1との間のvan der Waals 力によ
る付着力は、約1×10-8〜1×10-7N/個オーダで
あるので、前記液架橋力の方が1〜2桁大きく、色材粒
子1は大きな力で孔202aに引き寄せられ、かつ重力
方向に自重が作用する。
【0025】しかし、ここでは、幾何学的に色材粒子1
の粒子径は孔202aの孔径より大きくしてあるため、
色材粒子1は完全に孔202aの中に入らず、孔202
aの傾斜部208(図13参照)に捕捉される。このよ
うに、本発明においては、ドラム状の像担持体2におけ
る単位画素領域206と付着力変化部205とが、色材
粒子1に対して、単位画素領域206の最大幅、色材粒
子1の最大径、付着力変化部205の最大幅、の順で狭
くなる関係を有していることが好ましい。つまり、粒子
径と付着力変化部205の大きさによる幾何学的相関性
と色材粒子1の自重及び粘弾性物質203との濡れによ
る液架橋力が作用したときのバランスにより求心性が作
用する。
【0026】色材粒子1の真比重が軽く粘弾性物質20
3中への充分な押し込みが困難である場合は、色材粒子
1への軽い適宜な圧力を付与することにより、充分な求
心性を得ることができる。ドラム状の像担持体2への色
材粒子1の供給回数は1〜50回が好ましく、1〜10
回がより好ましい。該供給回数が50回を超えると、粒
子の飛散や色材供給ロールの駆動への負荷が増大するこ
とがある。また、色材粒子1へ付与する圧力は、0.1
〜50kPaが好ましい。該圧力が0.1kPaより小
さい場合には、所望の画素位置に対する粒子付着が不十
分となることがあり、一方、該圧力が50kPaより大
きい場合には、粒子供給ロールの駆動負荷が増大するこ
とがある。
【0027】図39は、粘弾性物質203の粘度が変化
した時の画素位置ずれがどのように変化するかを示す。
図40は、色材粒子1の粒子径2Rと孔202aの孔径
Dとの比と液架橋力Fa の関係を示す。図41は、単位
画素領域の幅Lと孔202aの最大径Dとの比と画素位
置ずれとの関係を示す。図42は、色材粒子1の供給回
数に対する現像率を示す。図43は、色材粒子1へ付与
する圧力に対する現像率を示す。ここでは現像率がよけ
ればよい程、付着力変化部205への求心性がよいこと
を表す。
【0028】また、色材粒子1の求心性をより効果的に
するため、有孔層202の孔202a以外の領域に対し
ては、撥液処理層207が設けられている(図5参
照)。撥液処理層207は、例えば、フッ素系又はシリ
コーン系皮膜を塗布することにより形成され、表面形状
を微細な凹凸形状にすることにより粘弾性物質との接触
角θを大きくすることができる。フッ素系皮膜の特性
(耐熱性、耐薬品性、電気的特性、撥水撥油性及び溶融
成型性)とアモルファス(非晶質)特性を併せ持ち、可
視光線透過率が95%以上と透明性が極めて高く、更に
特殊なパーフルオロ溶媒に溶解され、サブ・ミクロンの
薄膜コーティングができる旭硝子製のCYTOP(商品
名)を塗布したステンレス板に対してインクジェット用
インクとの接触角θを測定したところ、何も塗布しない
ステンレス板との接触角との比較で0°/55°の大き
な濡れ性の差異が見られた。上記の例における付着力コ
ントラストは、付着力変化部205には液架橋力が作用
し、それ以外の領域にはvan der Waals 力が作用し、両
者の間の付着力の差異が1〜2桁程度あることを見込ん
でいる。ここでvan der Waals 力による物体間付着力F
v は、(1)式で示される。
【0029】
【数1】
【0030】ここで各パラメータは、以下に示す通りで
ある。 Fv : 物体間吸着力(van der Waals 力) Fvb: 粒子間距離がb変化した時の物体間吸着力 hw : Lifshitz-van der Waals定数 A : Hamaker 定数7×10-20 (J) Di : 近接粒子径 z : 粒子間距離 b : 粒子間距離の変化量 一方、液架橋力はFisherの式から導出される。半
径R1 、R2 の粒子が近接して表面張力αの液体により
液架橋されている場合の、この2つの粒子の間に作用す
る液架橋力Fαは以下に示される。
【0031】
【数2】
【0032】ここで各パラメータは、以下に示す通りで
ある。 α : 表面張力28mN/m R1 : 架橋くびれの半径 R2 : 2つの粒子を結ぶ中心線から液架橋くびれまでの
最大距離 本発明における液架橋は、 色材粒子1と粘弾性物質20
3の液平面との間で行われているので、Rを色材粒子の
半径、Dを孔202aの直径として、(3)式における
1 とR2 を算出できればよい。 R2 +(R1 +R2 2 =(R+R1 2 (4) D=2・R2 (5) 上記(4)、(5)式からR1 、R2 を算出でき、更に
(3)式から液架橋力Fαを最終的に求めることができ
る。付着力変化部205の孔202aが小さいほど架橋
力が大きくなっており、求心力が働いたことがわかる。
【0033】図5に戻り、(C)は色材粒子1が用紙や
中間転写媒体へ移動した後の状態を示す。孔202aの
周縁部に若干の粘弾性物質203の盛り上がりが確認で
きる。これは色材粒子1底面と粘弾性物質203との間
の毛管力による濡れが生じて、その形状を残しながら冷
えて固化したものである。この色材粒子1が除去された
後を調べてみると、孔202aの中心に色材粒子1の最
底面がきていることが検証され、本発明の基本メカニズ
ムが有効に働いていることがわかる。(D)では次のプ
ロセスに向けた熱の再付与が行われ、前述の孔202a
周縁部の粘弾性物質203の盛り上がりも溶融して、元
の孔202a中の粘弾性物質203と一緒になって平坦
化している。
【0034】更に粘弾性物質203として、前述したワ
ックス、油脂タイプではない、熱を与えることにより急
峻な表面弾性率の変化を見せる側鎖結晶性ポリマーにつ
いて説明する。このポリマーの特徴は、常温時は結晶状
態であるが、熱を付与することによりアモルファス状態
に可逆的な変化をするため、ある一定の温度を境に粘着
性が急激に変化したり、表面の流動性、気体の透過性が
大きく変化する。前記側鎖結晶性ポリマーは、炭素数1
0〜22の長鎖エステル基を有するn−アクリルモノマ
ーを適当な共重合モノマーと組み合せ、重合して得られ
ることが好ましい。通常のポリマーは1本の主鎖と複数
の側鎖からなる櫛形構造をしているが、前記側鎖結晶性
ポリマーの側鎖の長さは、側鎖間の距離の5倍以上ある
ことが好ましい。これにより、複数の長い側鎖を有する
ポリマーを得ることができ、この長い側鎖が規則的に配
向した状態で結晶性を示し、ランダムな構造を取った状
態で非結晶性を示す。前記炭素数10〜22の長鎖エス
テル基を有するn−アクリルモノマーの具体例として
は、例えば、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ヘキサデ
シル等が挙げられる。
【0035】一方、前記炭素数10〜22の長鎖エステ
ル基を有するn−アクリルモノマーと組み合せて重合す
るモノマーとしては、例えば、アクリル酸類、アクリル
酸エステル類、アクリル酸エステルアミド類、メタクリ
ル酸エステル類、ジビニルモノマー類等が好ましく挙げ
られる。
【0036】図6は、本発明で好ましく使用される側鎖
結晶性ポリマーの温度変化に対する粘着力Fv の特性を
示す。従来品に対し、ある閾値温度で急峻な粘着力の変
化を見せている。この相変化温度は、前述の共重合条件
を適宜変えることにより、±1〜2℃の精度で、0〜1
00℃の温度範囲において自由に設定することができ
る。また、図8は、この側鎖結晶性ポリマーの粘着力変
化時定数を調べたものである。これは、本発明で好まし
く使用される側鎖結晶性ポリマー表面に色材粒子1を常
温状態で置き、その後、熱を付与していった時の色材粒
子1の変化(側鎖結晶性ポリマー中への埋めり込み)を
光学変位センサーにて検出したものである。当然のこと
ながら、この時に計測された時定数T0 より実際のポリ
マー自体の相変化時間は短いと考えられる。本発明者等
の計測では、該相変化時間は少なくとも20〜30msec
以下であり、本発明による画像形成装置、及び一連のプ
ロセスとして充分な相変化速さを有しているといえる。
【0037】次に付着力Fa の時間に対するヒステリシ
ス性について調べたものを図9に示す。理想的に、又は
現実のプロセスを考えた時、ある程度の付着力発現のヒ
ステリシス性を持つ方が好ましい。特に温度低下に際し
て、ある程度ゆっくりと粘着力が下がってくれた方が付
着力コントラストの維持という観点からプロセスを構成
し易くなる。つまり、ヒステリシス性を持つことで、例
えば、粘弾性物質203として側鎖結晶性ポリマーを用
いたドラム状の像担持体2に対して、画像信号に応じた
外刺激が与えられてからある時間経って色材粒子1を供
給しても、充分に粘着力が維持されており、粘着力コン
トラストに応じた潜像に対し色材粒子1を付着させるこ
とができる。
【0038】もし、ヒステリシス性が全くなければ、熱
が付与された後すぐに粘着力が低下するため、熱等の外
刺激と同時に色材粒子1の供給を行うプロセス、あるい
は構造が必要となる。これは構造の複雑化、高コスト化
をもたらし、また、プロセスの具現性もそれだけ低くな
る傾向がある。前記側鎖結晶性ポリマーを粘弾性物質2
03として用いる場合には、ある程度のヒステリシス性
を有するため、上記のような問題は生じない。図9で
は、熱が与えられてからT0sec以内で付着力Fa1まで発
現し、その後T1secかけてFa2の付着力まで低下するこ
とを示している。ΔF=(Fa1−Fa2)分の付着力低下
はあるが、そのレベルが小さければ問題とならない。こ
れは電子写真方式における暗減衰特性にあたる。
【0039】次に、本発明で好ましく用いられる側鎖結
晶性ポリマーの自律的な表面形状復帰と求心作用を図7
を用いて説明する。(A)の状態は、側鎖結晶性ポリマ
ーに徐々に熱が与えられていく時の断面形状を示す。こ
の時は特にポリマーの表面性、凹凸性に変化は現れな
い。前記側鎖結晶性ポリマーには、約52℃から粘着性
を発現し、約38℃以下においてその粘着性を消失する
ものを使用した。表面温度が約60℃となった時、色材
粒子1を自由落下させ均一層を形成した。その後、ポリ
マー表面温度を徐々に下げ、充分冷却した後、中間転写
媒体7への色材粒子1の移動を行った。勿論、本発明で
提案している付着力の差異により、色材粒子1の移動を
行った。1 次転写を想定した付着力の差異は、充分冷却
した後の色材粒子1と付着力変化部205との間の付着
力レベルを1×10-5N/個オーダと見込み、中間転写
媒体7と色材粒子1との間の付着力レベルを1×10-4
N/個オーダと見込んで、色材粒子1の移動実験を実施
した。即ち、付着力コントラストとしては、1桁オーダ
を想定していることになる。(C)の状態は、色材粒子
1が除去された跡であり、クレータ状態となることを示
している。ある条件ではh1 やh2 は0.5〜3μm程
度となり、側鎖結晶性ポリマーに熱が付与されるに従い
その弾性率が低下し、充分に柔らかくなった状態で色材
粒子1の自重によりめり込んでいることが推定される。
その跡を詳細に解析すると、前記ワックス、油脂の場合
と同様に求心作用が働いていることがわかった。更に熱
を再付与した次の状態(D)では、(C)状態における
窪みや盛り上がりが奇麗になくなり、(A)状態と同等
の表面性を確認することができた。
【0040】側鎖結晶性ポリマーの温度に対する弾性率
の変化の一例を図44に示す。常温時は、約1×107
N/m2 の弾性率であったものが50℃近辺から急速に
低下し始め、60℃近辺になると約2桁弾性率が低下
し、約1×105 N/m2 になる。既に説明したよう
に、本発明において好ましく用いられる側鎖結晶性ポリ
マーは、温度変化に対して弾性率が低下することによ
り、色材粒子1との接触面積が増える。弾性率の低下に
より粘着力が増大し、かつ同時に適宜な圧力が与えられ
ると、色材粒子1の径、付着力変化部205の孔202
aとの幾何学的関係から図14に示すように付着力変化
部205の中心に収まる。本発明者等は、温度変化に対
する側鎖結晶性ポリマーの粘着力を測定した結果、常温
時(25℃)では約6.3×10-7N/個、熱付与時
(60℃)では約8.1×10-6N/個となり、予測し
た通り、1 桁以上の付着力コントラストを得ることがで
きた。
【0041】これらの検証結果から、本発明において好
ましく用いられる側鎖結晶性ポリマーの熱の再付与によ
る表面形状の復帰と低弾性率表面状態を形成することに
よる色材粒子1の自律的な求心作用を改めて検証でき
た。本発明者等が検証したところでは、熱等の外刺激を
付与した際の粘弾性物質203の弾性率は、10〜10
8 N/m2 が好ましく、104 〜106 N/m2 がより
好ましい。該弾性率が10N/m2 より小さい場合に
は、側鎖結晶性ポリマーが付着力変化部205以外へ流
れ出したり、著しい変形を生じることがある。一方、該
弾性率が108 N/m2 より大きい場合には、色材粒子
1の自律的な求心作用が作用し難くなることがある。該
弾性率が10〜108 N/m2 の粘弾性物質203を用
いれば、ドラム状の像担持体2への色材粒子1の供給回
数が1〜50回、色材粒子1への与圧が0.1〜50k
Paである時、充分な求心作用を働かすことができる。
【0042】粘弾性物質203としてワックス、油脂又
は側鎖結晶性ポリマーを用いたドラム状の像担持体2を
画像形成装置に応用した図1についての説明に戻る。ド
ラム状の像担持体2は回転方向Aの向きに回転してお
り、画像信号入力装置3による熱、光、あるいは光−熱
変換刺激を受け、所望の画素に対する、正確に記述する
ならば所望の付着力変化部205に対し、前述の手段と
メカニズムにより付着力コントラストが形成される。次
に色材供給装置4に突入した付着力潜像は色材供給ロー
ル4aにて可視化される。充分な付着力コントラストが
得られ、かつ色材供給ロール4aが余剰色材除去を兼ね
れば、余剰色材除去装置は不要となる。図1では説明の
ために余剰色材除去装置5aを示す。このような色材粒
子1による付着力を駆動力とした密着型のプロセスによ
り、ドラム状の像担持体2の回転変動、画像信号入力装
置3からの外刺激変動といった色材粒子1の画素位置を
変動させる要因に対しても、本発明の画像形成装置にお
いては、充分に高精度な画素位置が得られる。次に中間
転写媒体7へ粒子像が移動、転写され、画素位置がずれ
ることなく、単色画像が個々の色材粒子単位で形成され
る。
【0043】図4では、単位画素領域206に対する付
着力変化部205の相対的な領域の大小関係から色材粒
子1がもたらす画素位置ずれを説明したが、図10で
は、更に様々な入力信号位置ずれに対する付着力分布、
形成可能画像の差異を従来方式と比較しながら説明して
いる。更に従来方式と本発明により形成された画像サン
プルの模式図を図12に示す。本発明による色材粒子1
の自律的な求心作用による画像サンプルは(C)のよう
になり、理想的な画素位置に対し殆どずれていない。こ
れを定量的にデータ化したものを図11に示す。(A)
は従来の電子写真方式と同じように色材粒子1の付着す
べき位置が離散化されていない場合を示すもので、画素
位置ずれの分布が非常に広がっている悪い状態であるこ
とがわかる。本発明者等が本願に先駆けて出願した図4
のケース(B)に対しては、ケース(A)より随分、改
善されていることがわかる。しかし、最大画素位置ずれ
としては18〜21μmの範囲に若干ではあるが色材粒
子1の存在が確認された。勿論、多くの色材粒子1は3
〜6μmの範囲に存在しており、かなりの高画質が見込
める。しかし、クロマリン、カラーアート、ピクトログ
ラフィといったカラー・プルーファでは前述したように
版(マスター)を用いて熟練した専任オペレータが見当
合わせをした結果は、色ずれレベルは最大でも10μm
以下である。これに対し、本発明による画像形成プロセ
スを用いると、ケース(C)に示すように最大でも6〜
9μm、殆どの色材粒子1は0〜3μmの範囲に入って
いることがわかる。測定した結果では、平均2.3μm
の画素位置ずれであった。本発明による色材粒子1の自
律的な画素位置合わせが、カラー・プルーファーと同等
の高精度レベルで確保されていることを検証した。
【0044】付着力変化部205の他の実施形態を図1
3、図14に示す。粘弾性物質203はこれまで記載し
てきた材料であればよく、ここでは説明しない。図13
に示す有孔層202における孔202aの形状として
は、少なくともその開口部の径が内部の径よりも大きけ
ればよく、例えば、テーパー形状、段差を有する形状等
が挙げられるが、ここではテーパー形状の傾斜部208
を有している。これは色材粒子1を所望の画素中心に導
くためのガイドとすることが狙いであり、その傾斜角度
や面取り代は特別一義的に決めなくてよい。有孔層20
2の代表的な材料としてポリイミドを用いる場合、薄膜
形成技術によりこの傾斜部208を形成することは可能
である。
【0045】図14は、有孔層202の孔202aへ色
材粒子1が徐々にセンタリングされていく状態を説明し
たものである。この時、色材粒子1が求心されていくセ
ンタリングメカニズムについては既に説明したが、再
度、粘弾性物質203としてワックス、油脂又は側鎖結
晶性ポリマーを用いた場合を含め説明する。粘弾性物質
203へ熱、光−熱変換刺激が与えられると、粘弾性物
質203の物性が、固体から液体へ、あるいは弾性率の
急激な低下という現象、すなわち相変化をもたらす。そ
こへ色材粒子1が付着力変化部205の中心とずれて付
着したとする。ワックス又は油脂の場合は、10CP程
度の非常に低粘度の液体になっており、粒子を付着する
物理力として液架橋力が働く。この液架橋力は、その周
りとの付着力、主にvan der Waals 力による付着力より
2〜3桁大きいため、強い力で付着力変化部205の方
に引き寄せられ、かつ色材粒子1と付着力変化部205
との幾何学的関係から色材粒子1は付着力変化部205
の中心に収まる。また、側鎖結晶性ポリマーの場合は、
熱が与えられると急速にポリマーの弾性率が2桁近く低
下する。このことが色材粒子1とポリマーとの間の接触
面積を増やすことになり、結果として粘着力が急速に増
加する。この時、付着力変化部205の周辺部と中心部
との温度を比較すると、熱伝導の関係から中心部が高く
なる傾向にある。その結果、周辺部より中心部の弾性率
がより急速に低下し、中心とずれた位置に付着した色材
粒子1は、やがて中心部に収まるようになる。これらの
求心効果とある程度の圧力が作用することで、より確実
に、より早くセンタリングされることになる。
【0046】次に本発明における様々な外刺激付与の実
施形態を説明する。図15の(A)、(B)はドラム状
の像担持体2の外側と内側から光照射により発熱する方
式を示している。光照射デバイス9から照射光9aが発
熱体209に焦点を合わせるように照射されている。ド
ラム状の像担持体2の内側から光が照射される場合は当
然、支持体201aは透明な支持体でなければならな
い。具体的には、ポリプロピレン、アクリル、ポリカー
ボネート等のプラスチック樹脂やシリカガラス(Si
2 )が原料として挙げられる。また、光の波長を吸収し
て発熱する発熱体209としては、アルミニウム等の金
属薄膜、ガラスに高効率光吸収カーボンを真空蒸着した
もの等が挙げられる。(B)の場合はドラム状の像担持
体2の外側から光を照射するため、光透過性粘弾性物質
203aが必要となる。光照射デバイス9としては半導
体レーザ、LED等が挙げられる。光−熱変換デバイス
を用いる最大のメリットは、高い解像度による画像信号
入力ができ、非接触タイプの刺激付与ができることであ
り、画像信号入力プロセスの構成が比較的簡単になる。
光−熱変換により付着力相変化を行うには、光の吸収効
率と光から熱への変換効率を向上させることが重要であ
る。
【0047】(D)は、粘弾性物質203中に照射され
る光の波長に吸収帯域を有する光吸収材210を分散さ
せた例を示す。これまで記載してきた材料であるワック
ス、油脂及び側鎖結晶性ポリマーは、一般的に無色透明
であり光吸収効率が低い。そこで、照射される光の波長
に吸収帯域をもつ光吸収材210が好ましく用いられ、
例えば、カーボンブラック、ローズベンガル、フタロシ
アニンブルー、金属染料等の顔料や染料が挙げられる。
光吸収材210は、(D)に示すように分散させて用い
てもよく、層構造にして用いてもよい。(C)は、上記
の実施形態と異なり、通電発熱を利用した方式である。
先ず透明電極層212としては、円筒形状をなしたIT
Oからなりこの例では接地されている。また、透明電極
層212の上に光半導体層211が積層されている。一
方、付着力変化部205底部には発熱体209と接地さ
れた透明電極層212との対向電極215が積層されて
いる。今、画像信号に応じた照射光9aが光照射デバイ
ス9から透明電極層212を通過して光半導体層211
に照射されると、光照射9aによる抵抗低下領域211
aが生じる。他方、対向電極215へはドラム状の像担
持体2の最内側面で給電ブラシ213と摺擦する対向電
極215の給電部があり、上記抵抗の低下した光半導体
層211を通過して電流が流れる。この際、対向電極2
15の給電部は透明電極層212と絶縁部214により
絶縁されている。この通電電流により発熱体209に熱
が発生し、粘弾性物質203としてワックス又は油脂を
用いた場合には、固−液相変化させ、側鎖結晶性ポリマ
ーを用いた場合には、結晶−アモルファス相変化させる
閾値温度まで昇温することになる。(C)の場合は、画
像信号に応じた外刺激をドラム状の像担持体2の内側か
ら付与するタイプの実施形態である。(E)は他の実施
形態で、刺激付与デバイスとしてサーマルヘッド等の熱
付与デバイス10による直接的な熱の付与を行う形態で
ある。サーマルヘッドのメリットとしては、簡単な構成
による低コスト刺激付与デバイスを提供できることであ
る。
【0048】図1で説明した画像形成プロセスと図15
の刺激付与デバイスを組み合せた画像形成装置を図1
6、図17、図18に示す。図16は図15の(A)あ
るいは(C)を利用したもの、図17は図15の(E)
を利用したもの、図18は図15の(A)あるいは
(C)を利用したものである。図15の(B)と(D)
は図1そのものである。更に、図18は、色材粒子1の
求心効果を増すために供給色材への適宜な圧力を付与す
る色材供給装置4の他の実施形態を示す。色材供給用の
搬送ベルト、色材供給ベルト401が一対のベルト張架
ロール402間に張架されている。色材供給装置4内の
色材粒子1は色材供給ベルト401の回転移動に伴い搬
送され、層形成スクレーパ405により色材粒子1層分
だけ層が規制されながらドラム状の像担持体2へ搬送さ
れる。一方、一対のベルト張架ロール402は更にロー
ル支持体403により一体状に固定されており、かつ、
圧力付与スプリング404によりドラム状の像担持体2
へ付勢されている。これにより、ドラム状の像担持体2
の方へ搬送されてきた1層の色材粒子層は色材供給ベル
ト401とドラム状の像担持体2との間に搬送され、ド
ラム状の像担持体2の方へある一定の圧力で付勢されな
がら搬送されることになる。このような色材供給装置4
を本発明の画像形成装置に用いることにより、色材粒子
1を所望の画素、付着力変化部205の中心に位置決め
させることができる。色材粒子1をドラム状の像担持体
2へ供給し終えた後の色材供給ベルト401は、ベルト
押し当て材406により摺擦クリーニングされ次の供給
に備えることになる。
【0049】図19は、図1の画像形成装置における余
剰色材除去装置5の他の実施形態を示す。図1では、ブ
レード5aにより余剰色材粒子1を除去するが、図19
では、ファー・ブラシ・ロール501により余剰色材粒
子1を除去する。Bの向きに回転するファー・ブラシ5
01aを有したファー・ブラシ・ロール501は、ドラ
ム状の像担持体2上に形成された色材粒子層のうち非画
像領域に主にvan derWaals 力により付着した余剰ある
いは不要な色材粒子1を物理的な接触摺擦力により除去
していく。これまで説明してきた付着力変化部205に
おける付着力レベルは1×10-5N/個オーダを想定し
ている。一方、それ以外の非画像領域では1×10-8
/個オーダの不着力レベルで主にvan der Waals 力によ
り色材粒子1が付着しているので、上記のブレード5a
やファー・ブラシ501aにより簡単に除去できるが、
所望の付着力変化部205に付着した色材粒子1は剥が
れない。このように除去された余剰あるいは不要な色材
粒子1は、ファー・ブラシ501a中の繊維の間に挟み
込まれ、一定のニップ代を有したフリッカー・バーによ
り余剰色材除去装置5内に叩き落とされる。図19の余
剰色材除去効果を更に上げる他の実施形態として、電子
写真方式で周知のファー・ブラシ・ロール501にアジ
テーション用の交番電界を付与する方法もある。図20
は、画像信号の入力に応じて形成された付着力コントラ
ストに対して粒子像ができる状態を、余剰あるいは不要
な色材粒子1が除去されることにより示したものであ
る。
【0050】図21は、付着力変化部205の孔202
aに、ワックス、油脂等の粘弾性物質203を充填する
ための粘弾性物質充填装置6を示すものである。粘弾性
物質203は、発熱抵抗体602により溶融されてい
る。先に記載したように、ワックスや油脂は、一般的に
70〜115℃の範囲で固−液相変化するものが多いた
め、図21の発熱抵抗体602の設定温度もその間に設
定される。充填ロール6aがドラム状の像担持体2とは
逆回転方向であるCの向きに回転しながら、ドラム状の
像担持体2の有孔層202の孔202aへ粘弾性物質2
03を充填していく。当然、孔202a以外のドラム状
の像担持体2の表面にも粘弾性物質203の皮膜が形成
されるので、この皮膜を除去するコンディショニングロ
ール603が設けられている。前述した撥液処理剤、C
YTOP(旭硝子製)を孔202a以外のドラム状の像
担持体2の表面に塗布しておけば、よりコンディショニ
ングが容易になり、また、濡れのコントラストも大きく
取れる。充填ロール6aをドラム状の像担持体2の回転
方向と逆方向に回転させることにより、粘弾性物質20
3の供給量を一定にすることができるが、供給量をより
安定にするためにスクイージング・ブレードが充填ロー
ル6a表面を摺擦するように設置されている。図22
は、図21で説明した粘弾性物質203の充填による色
材粒子像の形成過程を付着力と画像入力信号とを対比し
ながら示したものである。
【0051】図23は、最終記録媒体である用紙13上
に、色材粒子1による画像を中間転写媒体を用いないで
直接記録する画像形成装置の他の実施形態を示す。厚み
50〜300μm程度のポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ
イミド(PI)、ポリアミドイミド、ポリサルフォン等
からなる用紙搬送ベルト14に、予め例えば静電気力を
利用して用紙13を静電吸着させておく。この状態でド
ラム状の像担持体2と対向ロール12との間に該像担持
体2上に形成された粒子像先端とタイミングを合わせる
ように用紙13を搬送する。対向ロール12は圧力が付
与されている場合が多いが、勿論、殆ど圧力が付与され
いなくても構わない。用紙13への色材粒子1の移動と
固着は、ドラム状の像担持体2の内部に対向ロール12
と向かい合う構成で配置された一様発熱体11からの熱
によりなされる。ドラム状の像担持体2上の付着力変化
部205に付着した色材粒子1は、冷却固化している粘
弾性物質203と付着しているが、一様発熱体11の熱
により粘弾性物質203が再び溶融し、ドラム状の像担
持体2から剥がれ易くなる。更に色材粒子1を溶融させ
るだけの熱が一様発熱体11から供給されると用紙13
表面の繊維間に入り込み、従って用紙13への付着力が
急速に増し、色材粒子1は用紙13へと移動しつつ溶融
定着される。図24は、図23における対向ロール12
内部に、更に熱源用ヒータを設けた他の実施形態を示す
ものである。
【0052】図25は、中間転写媒体7や用紙13への
色材粒子1の移動と固化を熱を用いない方式により行う
画像形成装置を示している。ドラム状の像担持体2上に
形成される色材粒子1による色材粒子像はこれまで説明
した方法により形成される。このプロセスの特徴は、分
子量が1万以上、好ましくは5〜100万の多糖類高分
子水溶液161が用いられる点である。具体例として
は、アルギン、アルギン酸、アルギン酸一価金属塩、カ
ラゲーナン、ペクチン等が挙げられる。このプロセス
は、多糖類高分子水溶液161を塗布してなる塗布層の
粘度を、少なくとも数十CP以上、好ましくは2,00
0〜300,000CPの範囲にし、該塗布層中にドラ
ム状の像担持体2上に形成された色材粒子像をそのまま
埋設し、その後、該塗布層を用紙13へ一括転写しなが
ら、固化液として多価金属塩水溶液191を該塗布層中
の色材粒子像と中間転写媒体7との間に浸透させ、最終
的に用紙13上に画像の固化を行うものである。狙い
は、多糖類高分子水溶液161の粘着力を利用して色材
粒子像をドラム状の像担持体2から中間転写媒体7へ移
動させ、更に用紙13への移動も兼ねながら同時に固化
できることでプロセスの低電力化を図ろうとするもので
ある。
【0053】図25中における多糖類高分子水溶液16
1は、多糖類高分子水溶液供給装置16から中間転写媒
体7の表面に塗布されていく。詳しく説明すると、先ず
ピックアップロール162により液がすくい上げられ、
次にスクイージングロール163により該ロール上で次
第に所望の厚さまで均一薄層が形成され、最終的に塗布
ロール164上の層厚は所望の層厚まで薄く、かつ均一
に形成されながら中間転写媒体7上の表面に塗布されて
いく。この時の厚みは色材粒子径に依存するが、例えば
1200spiの画素ピッチであれば、この時使用する
色材粒子径は少なくとも21.2μm以下でなくてはい
けないから、前記塗布層の厚みもこの色材粒子1が埋設
できて容易に動けない程度であればよく、一義的に決ま
るものではない。
【0054】また、多糖類高分子水溶液161の粘度も
重要なパラメータとなり、必要とされる厚みは様々な条
件により変化する。このように多糖類高分子水溶液16
1塗布層中に移動、埋設された色材粒子1による像は、
移動方向Dに沿って中間転写媒体駆動ロール17と対向
ロール18との間に搬送される。中間転写媒体7上に移
動された粒子像先端部と用紙13先端が図示しないシー
ケンス・タイミング合わせにより、一致するように用紙
13がこれも図示しない用紙カセットから搬送されてく
る。多糖類高分子水溶液161塗布層の先端が用紙先端
と接触する時点では、まだ粘着性を有しており、かつ用
紙表面の凹凸性により多糖類高分子水溶液161が付着
し始め、中間体転写媒体7表面と多糖類高分子水溶液1
61塗布層が剥離する。この時できる隙間、即ち、中間
転写媒体7と多糖類高分子水溶液161塗布層との間の
隙間に多価金属塩水溶液供給装置19から供給された、
多価金属塩水溶液191が吐出液滴194として吐出ノ
ズル192から吐出されることにより、用紙13上に移
動した多糖類高分子水溶液161塗布層中に埋設された
色材粒子像を固化していく。多価金属塩水溶液191
は、吐出ノズル192まで液供給管193を通って図示
しない圧力ポンプによる与圧により運ばれる。
【0055】本固化メカニズムを用いた他の実施形態で
ある画像形成装置は、本発明者等が先願特許として既に
出願したものである。水に溶解された多糖類高分子の中
へ水に溶解された金属塩が拡散しつつ、瞬時に溶媒であ
る水を抱え込んで固化する現象を用いている。含まれる
水は多糖類高分子ゲルの中へ抱え込まれるので、用紙1
3の波打ちや裏抜けを防止することができる。また、多
糖類高分子水溶液161は粘ちょうなので、用紙13の
繊維に沿って浸透し難い。更にゲル化した多糖類高分子
水溶液161は耐水性、耐熱性が高く、用紙13上で安
定に固化される。このゲルは物理ゲルに分類され、化学
ゲルとは違い化学反応による架橋点の生成反応エネルギ
ーや反応時間を必要としないため、外部からの熱や光エ
ネルギーの供給なしに瞬時にゲル化が進む。
【0056】多糖類高分子水溶液中に占める多糖類高分
子の割合は、1重量%以上、好ましくは3〜20重量%
がよい。該割合が、1重量%より少ない場合には水和さ
れない水が存在し、その水は用紙13中へ浸透すること
があり好ましくない。一方、該割合が、20重量%より
多いと多糖類高分子水溶液161そのものが硬くなりす
ぎ、画像支持体への延展性が悪くなることがある。分子
量に関しては前述した通りであるが、1万以下の場合は
皮膜形成能が不足して画像支持体への定着強度が低いこ
とがある。一方、分子量が100万以上の場合は、多糖
類高分子水溶液161そのものが硬くなりすぎ画像支持
体への延展性が悪くなることがある。また、多価金属塩
水溶液191のpHは、好ましくはpH6〜9であり、
より好ましくはpH6.5〜8.5である。多価の金属
塩としては、例えば、塩化カルシウム等が挙げられる。
【0057】図26は、複合中間転写媒体703や用紙
13への色材粒子1の移動と固化を熱を用いる方式によ
り行う画像形成装置を示している。複合中間転写媒体7
03は、ポリイミド等の高分子ポリマーフイルム701
(厚さ50〜100μm程度)上に、熱により結晶−ア
モルファス相変化する側鎖結晶性ポリマーを塗布した側
鎖結晶性ポリマー層702(厚さ25〜75μm程度)
を積層して形成されている。ドラム状の像担持体2上に
形成された色材粒子像は、複合中間転写媒体703の裏
面に設けられた第1の熱付与手段であるヒート・ロール
15により、複合中間転写媒体703の側鎖結晶性ポリ
マー層702へ転写され、更に、転写された色材粒子像
は、第2の熱付与手段である圧力熱転写ロール21によ
り、画像記録媒体である用紙13に転写され記録され
る。この画像形成装置では、側鎖結晶性ポリマー層70
2の付着力を利用して、色材粒子1の移動を行ってい
る。
【0058】図25の実施形態を多色画像形成装置に適
用し、複数の色材粒子1を多糖類高分子水溶液161塗
布層中に併置構造で配置、あるいは配列させた時の用紙
13上に形成される画像構造を模式的に表したものを図
27に示す。複数種類の色材粒子からなる複数の画像が
併置された形態に転写されて形成されたフルカラーの高
精細中間調画質を表現するためには、必要とされる色材
粒子は全部で7色となる。つまり、イエロー、マジェン
タ、シアン、ブラック、レッド、グリーン、ブルーの7
色である。また、これまで説明してきた色材粒子1を溶
融し、複数種類の色材粒子からなる複数の画像が重畳さ
れた形態に転写されて形成されたフルカラーの高精細中
間調画質を表現するときの用紙13上の画像構造の工程
をステップ毎に表したものが図28である。この場合、
必要とされる色材粒子は、イエロー、マジェンタ、シア
ン、ブラックの4色である。
【0059】これらの多色画像形成装置における様々な
実施形態を以下に説明する。図29は、4色重ね合せに
よるタンデム型の多色画像形成装置である。タンデム型
構成において、本発明の特徴である付着力を各色材粒子
1Y〜1Kの移動のための駆動力としているので、各ド
ラム状の像担持体2Y〜2Kと中間転写媒体7との間に
も当然のことながら付着力が働いている。このことはタ
ンデム型構成において、ドラム状の像担持体2の駆動モ
ータと中間転写媒体7の搬送モータ、すなわち駆動ヒー
トロール20が別々に駆動することはできないことを意
味する。従って、本発明における多色画像形成装置で
は、駆動モータは中間転写媒体7、あるいは用紙搬送ド
ラム26(図32参照)のみを駆動し、各色のドラム状
の像担持体2Y〜2K、あるいは2Y〜2Bは駆動力が
全くない、つまり中間転写媒体7や用紙搬送ドラム26
との付着力を駆動力とする従動タイプの構造となること
を特徴とする。従って、図29では駆動ヒートロール2
0が、図30では中間転写媒体駆動ロール17が、図3
1では駆動ヒートロール174が、図32では用紙搬送
ドラム26がそれぞれ駆動力の発信源となる。この駆動
方式の特徴は、画像形成装置を構成する回転、あるいは
移動要素の線速が常に同じであるという点にある。勿
論、各構成要素の精度、剛性や各構成要素にかかる負荷
変動のバラツキが大きく影響するが、それらに対し低減
策を打つことにより、基本的に単一の駆動源のモーショ
ンクオリティのみ注意すればよい。
【0060】図29は、各色の画像形成の順番がイエロ
ー、マジェンタ、シアン、ブラックとなっているが、こ
れは一義的に決まっているものではない。各色の画像信
号に応じた外刺激が画像信号入力装置3から入力され、
各色の色材供給装置4と余剰色材除去装置5とによりド
ラム状の像担持体2上に各色の粒子像が形成される。図
29では、中間転写媒体7上に各色の色材粒子1による
粒子像が4色重ね合わされ、この時のドラム状の像担持
体2から中間転写媒体7への粒子像の移動は、各色のヒ
ートロール15による熱の付与によりなされる。色材粒
子1が、例えば電子写真方式におけるトナーと同様なポ
リエステル系樹脂をバインダーとしてその中に顔料成
分、助剤等が分散されているタイプの場合、ヒートロー
ル15を約100〜110℃の設定温度にすることによ
り溶融まではされず、各色の色材粒子1はフイルム状に
軟化される。これらを順次、画像形成の順に重ね合せて
いくことにより、各色が重ね合わされた画像構造が得ら
れる。次に、この重ね合わされたフルカラー画像は、駆
動ヒートロール20と圧力転写ロール21との間に搬送
され、約150〜155℃に設定された熱溶融と適宜な
圧力が与えられる。一方、用紙13は周知の用紙カセッ
トから印刷開始信号を受けて搬送され、図29では、図
示しないシーケンスタイミングにより中間転写媒体7上
に形成されたフルカラーの粒子画像先端部と用紙先端部
が一致するように搬送されてくる。一旦、軟化したフル
カラー粒子像は再び、上記の熱を付与されて完全に溶融
し始める。当然、粒子像の粘弾性率が低下し、かつ中間
転写媒体7との離型性はよくしてあるため、フルカラー
の粒子像は用紙13表面の凹凸形状に沿って浸透する。
【0061】このプロセスは、通常の電子写真方式にお
ける定着プロセスそのものであり、ポリエステル系トナ
ーの用紙13繊維中への毛管力による浸透、機械的楔効
果、及びトナー同士の凝集効果が合間って用紙13上に
定着される。中間転写媒体7上に形成される各色の粒子
像先端部に対する画素位置合わせは、これまで周知のプ
ロセス方向タイミング合わせによる画像信号書込み制御
をすれば問題はない。問題なのは、例えばA3用紙プロ
セス長さ(420mm)全域におけるのAC変動成分で
あり、これが従来技術であると高精度制御の必要性や各
構成要素に対する機械精度の引上げにつながり、高コス
ト化、装置の大型化、複雑化をもたらしていた。しか
し、本発明によれば各色のドラム状の像担持体2上で粒
子像が予め自律的に配置された状態で画像形成され、か
つ画像信号に応じた外刺激の変動に対しても単位画素領
域206に対して付着力変化部205がそれと同等又は
それより狭い面積であるため、色材粒子1が付着すべき
画素位置は変動せず、また色材粒子1そのものの粘弾性
物質203の低粘弾性率物性との相関によりセンタリン
グメカニズムが機能して、従来技術とは比較にならない
色材粒子1個1個の画素位置が決定される。
【0062】図30は、図25で説明した画像形成プロ
セスを多色画像形成装置に適用した実施形態を示すもの
である。この実施形態では中間転写媒体7上への各色の
粒子像の移動、及び用紙13への粒子像の移動には全く
熱が使われていない。図30では4色画像の画像形成装
置を示してあるが、7色画像の画像形成装置であっても
よい。図31は、7色、併置画像構造を形成するための
画像形成装置の他の実施形態を示すものである。即ち、
相互に種類の異なる色材粒子による画像を形成するため
の、ドラム状の像担持体、画像信号入力手段、及び色材
供給手段からなる組を複数組備え、画像転写手段が複数
のドラム状の像担持体上に形成された複数種類の色材粒
子からなる複数の画像を、画像記録媒体に、該複数の画
像が併置された形態に転写する画像形成装置を示すもの
である。
【0063】図32は、4色、重ね合わせ画像構造を形
成するための画像形成装置の他の実施形態を示すもので
ある。即ち、相互に種類の異なる色材粒子による画像を
形成するための、ドラム状の像担持体、画像信号入力手
段、及び色材供給手段からなる組を複数組備え、画像転
写手段が複数のドラム状の像担持体上に形成された複数
種類の色材粒子からなる複数の画像を、画像記録媒体
に、該複数の画像が重畳された形態に転写する画像形成
装置を示すものである。この実施形態についても、7
色、併置画像構造を形成するための画像形成装置であっ
ても何ら問題はない。このように、本発明は、中間転写
媒体を用いた画像形成装置であっても、中間転写媒体を
用いずに、直接、用紙上に画像を転写する構成の画像形
成装置であってもよい。
【0064】以上、本発明の画像形成装置の各種実施形
態について説明したが、本発明の画像形成装置は上記の
いずれかの実施形態に限られるものではなく、例えば、
像担持体はドラム形状のものではなくベルト状のもので
あってもよく、像担持体の付着力変化部における付着力
は、粘着力を主とするvan der Waals 力、液架橋力、静
電気力、磁力、化学結合のいずれであってもよく、その
付着力を変化させる外刺激も、光、熱、電界、磁界、圧
力、化学的変化(酸化、重合、水素結合等)等のいずれ
であってもよい。また、これと同様に余剰の色材粒子1
を除去する色材除去手段、画像を転写する画像転写手段
も、どのような力を利用したものであってもよい。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、色材粒子の画素位置が
高精度に制御され、あるいは自律的に制御され、画質劣
化をもたらさない画像記録装置及びそれに用いられる像
担持体を提供することができる。詳しくは、付着力変化
部に特定の粘弾性物質を含有しているため、単位画素領
域において自律的な画素位置のセンタリングが個々の色
材粒子に対して行われ、色材粒子が本質的にずれないよ
う色材粒子を駆動する力の作用を1個の色材粒子といっ
た1画素単位で制御することにより高精細な画質が得ら
れる画像記録装置及びそれに用いられる像担持体を提供
することができる。例えば、電子写真方式における最大
径が7μmトナーのブラーレベル(7〜十数μm)に対
し、平均で2.3μmとカラープルーファ並みの画素位
置精度を得ることができる。これは、本発明により提供
するサンプル画質がカラープルーファ並みのポテンシャ
ルを有することを意味する。従って、本発明は、高精度
な画素位置合わせができる記録技術として白黒、カラー
の複写機、プリンタ、ファクシミリに適用でき、また大
量印刷用(CRD)プリンタとしての可能性を有する。
また、本発明によれば、色材供給装置や像担持体、画像
記録媒体背面装置の移動、回転精度を厳しくする必要が
なくなる。従って、構成要素部品の精度や組立て精度も
一般精度でよく、大量生産に向き、低コスト化が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の画像形成装置の第1の実施形
態を示す構成図である。
【図2】図2は、図1に示す実施形態におけるドラム状
の像担持体の構造を示した図である。
【図3】図3は、単位画素領域に対し入力信号が位置ず
れを起こした場合を示した図である。
【図4】図4は、図1に示す実施形態におけるドラム状
の像担持体、付着力変化部に対する色材粒子の付着形態
を従来方式と比較した図である。
【図5】図5は、図1に示す実施形態におけるドラム状
の像担持体、付着力変化部への色材粒子の付着状態を、
ワックス充填法による場合を例にとり示した図である。
【図6】図6は、粘弾性物質として側鎖結晶性ポリマー
を用いた場合の、温度に対する粘着力変化特性を従来品
と比較した図である。
【図7】図7は、粘弾性物質として側鎖結晶性ポリマー
を用いた場合の、色材粒子の付着状態を示した図であ
る。
【図8】図8は、粘弾性物質として側鎖結晶性ポリマー
を用いた場合の、温度変化に対する粘弾性変化時定数を
示した図である。
【図9】図9は、粘弾性物質として側鎖結晶性ポリマー
を用いた場合の、温度に対する付着力変化特性を示した
図である。
【図10】図10は、様々な入力信号位置ずれにおいて
図1に示す実施形態と従来方式での付着力分布、形成可
能画像の差異を示した図である。
【図11】図11は、図1に示す実施形態と従来方式で
の画素位置ずれ分布の差異を示した図である。
【図12】図12は、図1に示す実施形態の方式と従来
方式の画像サンプル図である。
【図13】図13は、付着力変化部の孔における開口部
の径が内部の径よりも大きい傾斜構造となっていること
を示した図である。
【図14】図14は、図13に示す付着力変化部に色材
粒子が付着した場合、付着力変化部の中心に向かって付
着されることを示した図である。
【図15】図15は、図1に示す実施形態におけるドラ
ム状の像担持体、付着力変化部に対する画像信号に応じ
た外刺激の様々な実施形態を示した図である。(A)、
(B)は、それぞれドラム状の像担持体の外側と内側か
らの光照射による発熱方式、(C)は光照射による通電
発熱を利用した方式、(D)は光吸収材を分散させた付
着力変化部に対する光照射による発熱方式、(E)は直
接、サーマル・ヘッドによる熱を用いた方式を示した図
である。
【図16】図16は、図15の(A)に示す画像信号に
応じた外刺激の実施形態を用いた本発明の画像形成装置
の第2の実施形態を示す構成図である。
【図17】図17は、図15の(E)に示す画像信号に
応じた外刺激の実施形態を用いた本発明の画像形成装置
の第3の実施形態を示す構成図である。
【図18】図18は、図1に示す実施形態におけるドラ
ム状の像担持体に対し、色材粒子に圧力を与える供給構
造を示した図である。
【図19】図19は、余剰色材粒子を除去する他の実施
形態を示す図である。
【図20】図20は、色材除去装置によりドラム状の像
担持体上の余剰色材粒子を除去するステップを示した図
である。
【図21】図21は、図1に示す実施形態におけるドラ
ム状の像担持体、付着力変化部への粘弾性物質充填構造
を示した図である。
【図22】図22は、図21に示す実施形態の画像形成
プロセスを示した図である。
【図23】図23は、ドラム状の像担持体上に形成され
た色材粒子像を直接、画像記録媒体に移動、固着する本
発明の画像形成装置の第4の実施形態を示す図である。
【図24】図24は、ドラム状の像担持体上に形成され
た色材粒子像を直接、画像記録媒体に移動、固着する本
発明の画像形成装置の第5の実施形態を示す図である。
【図25】図25は、ドラム状の像担持体上に形成され
た色材粒子像を、中間転写媒体上に形成された多糖類高
分子水溶液塗布層中に埋設した後、画像記録媒体に多価
金属塩と反応させながら、移動、固着する本発明の画像
形成装置の第6の実施形態を示す図である。
【図26】図26は、ドラム状の像担持体上に形成され
た色材粒子像を、第1の熱付与手段により、複合中間転
写媒体の側鎖結晶性ポリマー層中に転写した後、第2の
熱付与手段により、画像記録媒体に転写し記録する本発
明の画像形成装置の第11の実施形態を示す図である。
【図27】図27は、画像記録媒体上に形成された7色
の色材粒子による併置型画像構造を模式的に示した図で
ある。
【図28】図28は、中間転写媒体上で熱溶融により4
色の色材粒子を重ねた画像構造を模式的に示した図であ
る。
【図29】図29は、本発明の画像形成装置の第7の実
施形態を示す構成図である。
【図30】図30は、本発明の画像形成装置の第8の実
施形態を示す構成図である。
【図31】図31は、本発明の画像形成装置の第9の実
施形態を示す構成図である。
【図32】図32は、本発明の画像形成装置の第10の
実施形態を示す構成図である。
【図33】図33は、感光体上のラダー・パターン潜像
により形成される電界を示した図である。
【図34】図34は、空間場におけるコントラスト電位
の変化を示した図である。
【図35】図35は、トナー・ジェット方式の構成図で
ある。
【図36】図36は、図35に示すトナー・ジェット方
式の問題点の説明図である。
【図37】図37は、イメージング・ドラム構造を示し
た図である。
【図38】図38は、Oce’3125Cプリンタ断面
を示した図である。
【図39】図39は、粘弾性物質の粘度変化に対する色
材粒子の求心効果(画素位置ずれ)を示した図である。
【図40】図40は、付着力変化部の孔を微小にするこ
とによる色材粒子への液架橋力の向上を示した図であ
る。
【図41】図41は、図40の結果として色材粒子の画
素位置ずれが改善されることを示した図である。
【図42】図42は、色材粒子のドラム状の像担持体へ
の供給回数を増やすことによる、現像率の向上を示した
図である。
【図43】図43は、色材粒子への圧力付与による、現
像率の向上を示した図である。
【図44】図44は、側鎖結晶性ポリマーの温度変化に
対する弾性率変化特性を示した図である。
【符号の説明】
1 色材粒子 1Y〜1K 各色の色材粒子( イエロー、マジェンタ、
シアン、ブラック) 2 ドラム状の像担持体 2Y〜2K 各色のドラム状の像担持体 201 支持体層 201a 透明支持体層 202 有孔層 202a 孔 203 粘弾性物質 203a 光透過性粘弾性物質 204 画素領域境界 205 付着力変化部 206 単位画素領域 207 撥液処理層 208 傾斜部 209 発熱体 210 光吸収材 211 光半導体層 211a 光照射による抵抗低下領域 212 透明電極層 213 給電ブラシ 214 絶縁部 215 対向電極 3 画像信号入力装置 3Y〜3K 各色の画像信号入力装置 4 色材供給装置 4Y〜4K 各色の色材供給装置 4a 色材供給ロール 401 色材供給ベルト 402 ベルト張架ロール 403 ロール支持体 404 圧力付与スプリング 405 層形成スクレーパ 406 ベルト押し当て材 5 余剰色材除去装置 5Y〜5K 各色の余剰色材除去装置 5a ブレード 501 ファー・ブラシ・ロール 501a ファー・ブラシ 502 フリッカー・バー 6 粘弾性物質充填装置 6Y〜6K 各色の粘弾性物質充填装置 6a 充填ロール 602 発熱抵抗体 603 コンディショニング・ロール 604 スクイージング・ブレード 7 中間転写媒体 701 高分子ポリマーフイルム 702 側鎖結晶性ポリマー層 703 複合中間転写媒体 8 対向ロール 8Y〜8B 各色の対向ロール 9 光照射デバイス 9a 照射光 10 熱付与デバイス 10Y〜10K 各色の熱付与デバイス 11 一様発熱体 12 対向ロール 13 用紙 14 用紙搬送ベルト 15 ヒート・ロール 15Y〜15K 各色のヒート・ロール 16 多糖類高分子水溶液供給装置 161 多糖類高分子水溶液 162 ピックアップ・ロール 163 スクイージング・ロール 164 塗布ロール 17 中間転写媒体駆動ロール 171 従動ロール1 172 従動ロール2 173 従動ヒート・ロール 174 駆動ヒート・ロール 18 対向ロール 19 多価金属塩水溶液供給装置 191 多価金属塩水溶液 192 吐出ノズル 193 液供給管 194 吐出液滴 20 駆動ヒート・ロール 21 圧力熱転写ロール 22 対向ソフト・ロール 23Y〜23B 各色の半導体レーザ 24 ミラー 25 放熱装置 26 用紙搬送ドラム 27 現像スリーブ 28 背面電極 29 メッシュ電極 30 制御電圧 31 付与電圧 32 トナー飛散 33 誘電体層 34 絶縁層 35 支持体層 36 リング状電極 37 転写ドラム 38Y〜38B イメージング・ドラム 39Y〜39B 現像ロール 40 用紙収納カセット 41 排出トレイ 42 2次転写ロール 43 用紙経路 A 像担持体回転方向 B ファー・ブラシ・ロール回転方向 C 充填ロール回転方向 D 中間転写媒体移動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 信行 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 山口 善郎 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 野口 武史 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 向井 博和 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 重廣 清 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2C065 AA01 AB09 AC01 CA03 CA08 CA10 CA13 2H030 AA01 BB02 BB23 BB24 BB25 BB26 BB42 BB43 BB61 BB71 2H032 AA14 AA15 BA01 BA05 BA09 BA21 2H068 AA04 AA14 BA01 BA02 BB07 BB08 BB51 BB64 BB67 FA11 FA16 FB11 FC08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色材粒子による画像が表面に形成される像
    担持体であって、該像担持体の表面を多数の画素領域に
    分割したときのそれぞれの単位画素領域内に、該単位画
    素領域と同等又はそれより狭い面積からなり、外刺激に
    より該色材粒子との付着力が変化する粘弾性物質を含ん
    でなり、かつ、該色材粒子をその中心に付着可能な付着
    力変化部を有することを特徴とする像担持体。
  2. 【請求項2】像担持体における単位画素領域と付着力変
    化部とが、色材粒子に対して、該単位画素領域の最大
    幅、該色材粒子の最大径、該付着力変化部の最大幅、の
    順で狭くなる関係を有する請求項1に記載の像担持体。
  3. 【請求項3】付着力変化部が、粘弾性物質を充填する孔
    を有し、該孔における少なくとも開口部の径が内部の径
    よりも大きい請求項1又は2に記載の像担持体。
  4. 【請求項4】粘弾性物質が、外刺激付与時に、1〜80
    万CPの粘度を有する粘弾性物質又は10〜108 N/
    2 の弾性率を有する粘弾性物質を含有する請求項1か
    ら3のいずれかに記載の像担持体。
  5. 【請求項5】粘弾性物質が、熱により可逆的に、固−液
    相変化するワックス若しくは油脂、又は結晶−アモルフ
    ァス相変化する側鎖結晶性ポリマーを含有する請求項1
    から4のいずれかに記載の像担持体。
  6. 【請求項6】側鎖結晶性ポリマーが、複数の側鎖が結晶
    状態からランダムなアモルファス状態に相変化すること
    により、該側鎖結晶性ポリマーの粘弾性率が急激な可逆
    的変化を起こすものであり、炭素数10〜22の長鎖エ
    ステル基を有するn−アクリルモノマーを、アクリル酸
    類、アクリル酸エステル類、アクリル酸エステルアミド
    類、メタクリル酸エステル類、及びジビニルモノマー類
    と組み合せて重合したポリマーからなる群から選択され
    る少なくとも1種である請求項5に記載の像担持体。
  7. 【請求項7】粘弾性物質が、光吸収材を含有する請求項
    1から6のいずれかに記載の像担持体。
  8. 【請求項8】色材粒子による画像が表面に形成される像
    担持体と、該像担持体に画像信号に応じた外刺激を入力
    することにより、該像担持体の表面に付着力変化部と色
    材粒子との付着力の分布による像を形成する画像信号入
    力手段と、該像担持体の表面に、該色材粒子を供給する
    色材供給手段と、該像担持体の表面に形成された該色材
    粒子による画像を、画像記録媒体に転写する画像転写手
    段と、を備えた画像形成装置において、該像担持体が、
    請求項1から7のいずれかに記載の像担持体であること
    を特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】画像信号入力手段が入力する外刺激が、熱
    又は光である請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】色材供給手段が、圧力を付与しない状態
    又は0.1〜50kPaの圧力を付与した状態で、付着
    力変化部に色材粒子を付着させる手段であって、像担持
    体への該色材粒子の供給回数が1〜50回である請求項
    8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】画像転写手段が、高分子ポリマーフイル
    ム上に多糖類高分子水溶液を塗布してなる塗布層を有す
    る中間転写媒体を備えてなり、像担持体上に形成された
    色材粒子像を、該塗布層中に埋設移動し、多価の金属塩
    を含む水溶液を、該塗布層中の該色材粒子像と該中間転
    写媒体との間に浸透させながら、画像記録媒体に該色材
    粒子像を転写し記録する請求項8から10のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】画像転写手段が、高分子ポリマーフイル
    ム上に、熱により結晶−アモルファス相変化する側鎖結
    晶性ポリマーを積層してなる複合中間転写媒体を備えて
    なり、該複合中間転写媒体の裏面に設けられた第1の熱
    付与手段により、像担持体上に形成された色材粒子像を
    該複合中間転写媒体上へ転写し、更に、第2の熱付与手
    段により、画像記録媒体に該色材粒子像を転写し記録す
    る請求項8から10のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】画像転写手段が、画像記録媒体に、複数
    の像担持体上に形成された複数種類の色材粒子からなる
    複数の画像を併置又は重畳された形態に転写する請求項
    8から12のいずれかに記載の画像形成装置。
JP23928998A 1998-08-25 1998-08-25 像担持体及びそれを備えた画像形成装置 Expired - Fee Related JP3843616B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23928998A JP3843616B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 像担持体及びそれを備えた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23928998A JP3843616B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 像担持体及びそれを備えた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000062225A true JP2000062225A (ja) 2000-02-29
JP3843616B2 JP3843616B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=17042531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23928998A Expired - Fee Related JP3843616B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 像担持体及びそれを備えた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3843616B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011020448A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Palo Alto Research Center Inc 画像形成システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011020448A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Palo Alto Research Center Inc 画像形成システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3843616B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5614933A (en) Method and apparatus for controlling phase-change ink-jet print quality factors
US5502476A (en) Method and apparatus for controlling phase-change ink temperature during a transfer printing process
US5471233A (en) Ink jet recording apparatus
US5168289A (en) Thermal transfer recording apparatus having intermediate transfer medium
US20070231027A1 (en) Image forming apparatus
EP2087998B1 (en) A heat regulated printer element, use of a rubber material having a phase change material dispersed therein, a printer and a method of printing
JP4152622B2 (ja) 定着器等の粘着性クリーナをリフレッシュする方法
JP5372265B2 (ja) 画像形成システム及び方法
CN100538538C (zh) 图像形成装置
JP3843616B2 (ja) 像担持体及びそれを備えた画像形成装置
CN100587622C (zh) 转印定影装置和具有该转印定影装置的图像形成装置
JP3336930B2 (ja) 画像形成装置
CN100449420C (zh) 图像形成装置
JP4026401B2 (ja) 定着装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2000108391A (ja) 像担持体及びそれを備えた画像形成装置
CN100547498C (zh) 图像形成装置
JP2000118031A (ja) 像担持体及びそれを備えた画像形成装置
JP2003084578A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP3631661B2 (ja) 液体現像フルカラー電子写真装置
JP2001092171A (ja) 多色画像形成方法及び多色画像形成装置
JP4006793B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP3134891B2 (ja) 記録装置
JP2000118021A (ja) 画像形成装置
JP2003080764A (ja) 画像形成装置
JP2001005242A (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees