JP2000056194A - 充填材を含む光学ケ―ブル - Google Patents
充填材を含む光学ケ―ブルInfo
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Abstract
有し、また構造体が局部圧力を受けにくい光学ケーブル
を提供する。 【解決手段】 少なくとも1つの光学繊維および充填材
を含んでなり、前記充填材が内部ポリオレフィンを含む
ことを特徴とする光学ケーブルが提供される。内部ポリ
オレフィンは10〜20の炭素原子を含む不飽和炭化水
素単量体単位の重合により生成される。充填材組成物
は、それが接触する光学繊維のコーティング表面を湿潤
させる向上した能力を有し、該組成物に埋封される光学
繊維のより良好な滑りを与える。
Description
繊維ケーブル、および前記充填材の組成物に関する。
は、その全寿命にわたって繊維を保護することである。
この機能を達成するために、充填材は一般に、光学繊維
が埋封されるような方法で光学繊維を含む構造体に導入
される。
ばシリコーン、鉱物(ナフテン系もしくはパラフィン)
もしくは合成型の基油を含む。この基油は、典型的には
低ガラス転移点を有する弾性ポリマーなどの「粘度向上
剤」の添加を必要とするが、それは溶液に粘度を与える
ことにより充填材としての性能を向上させる。充填材組
成物は、酸化防止剤、および多少シラン化された熱分解
法シリカからなる増粘/チキソトロープ剤も含むことが
できる。
ウジングを有する種々の公知のタイプのケーブルがあ
る。例えば、欧州特許EP632301は、適当なハウ
ジングにおいて、繊維を減衰現象から保護できる組成物
に埋封された光学繊維を含む光学繊維ケーブルを記載す
るが、その光学繊維ケーブルにおいて前記組成物は炭化
水素化合物、触媒およびシリカなどのチキソトロープ増
粘剤を含む。充填材組成物の他の例は、欧州特許出願E
P811864に開示されるが、それには鉱油もしくは
ポリアルファオレフィン、ブロックコポリマー、酸化防
止剤、必要に応じて「金属奪活剤」型の安定剤を含む充
填材用組成物が記載されている。公知の充填材を有する
光学ケーブルの他の例は、米国特許5,285,513お
よび5,187,763、ならびに欧州特許EP5410
07に開示されている。
例えば導水溝もしくは地下管路内部など、地下に設置さ
れると、ケーブルに切断作用を及ぼす弊害、例えばすき
やつるはしなどの鋭い道具による偶発的衝撃などの種々
の機械的弊害により、そのコーティングにダメージを受
けやすい。前記条件は、水の侵入をもたらすことにもな
り、最悪の場合には水がケーブル内部ひいては光学繊維
の近傍で縦方向に流れることにもなりかねない。したが
って充填材の役割の1つは、ケーブル構造体内部でこの
水の通過を制限もしくは妨害することである。外シース
のみの破断など被害の少ない故障も、液体もしくは蒸気
状態での水の浸透をもたらすことにもなり、結果として
光学繊維に有害な影響をもたらし、数多くの問題(例え
ば、光学繊維のプラスチックコーティング層の離層)を
発生させ、その最終結果として伝送信号の光学的減衰を
現出させる。
ーティングが水と接触する可能性を制限するために、こ
のコーティングと比較して良好な湿潤能力を有する充填
材を、繊維のコーティングと充填材組成物間の界面に水
を入りにくくする方法で使用することが望ましいことを
見いだした。
ケーブルがいったん敷かれたら移動することがないとし
ても、ケーブル構造体の部材を形成する異なる材料によ
り、これらの部材に示差寸法変形を生じる熱変動を受け
ることは避けられないことも認めるべきである。出願人
は、これらの変形によって、光学繊維が充填材を介して
作用することにより、光学繊維が収容される構造体内部
で繊維の移動が生じることを見いだした。もしこの充填
材が光学繊維の通過中に十分に変形可能でないと、後者
の構造体は過剰に高い局部圧力を受けやすくなり、この
ことは光学信号の減衰の原因の1つである繊維における
公知の「マイクロベンディング」現象を生じるかもしれ
ない。
利に使用できる新しい組成物を発見した。本発明による
充填材組成物は、公知の充填材の望ましい特性を維持す
るだけでなく、加工の容易さおよびケーブルが使用され
る際の性能の見地から、繊維の充填材との適合性および
この充填材の固有特性を向上させることを可能とする多
くの特性をも有する。
それが接触する光学繊維のコーティング表面を湿潤させ
る向上した能力を有し、この充填材内で光学繊維の移動
に対する抵抗が少ないことを見いだした。本発明の目的
に関して、「湿潤」なる語は、充填材が一般にアクリル
材料で被覆される光学繊維の表面へ付着する能力を表
す。この向上した湿潤能力の結果は、水のアクリレート
/充填材界面への侵入が困難になるので、水浸透に対す
るより大きな抵抗である。
が、光学繊維がその充填材の内部で移動するとき光学繊
維の移動に対する抵抗を少なくすることを見いだした。
出願人の観察によれば、充填材内部の光学繊維の移動に
対するより小さい抵抗は、該繊維の移動度に関連する問
題を軽減することを可能とし、ひいては敷設中のケーブ
ルの移動中もしくはケーブルが使用されているときに生
じる「マイクロベンディング」現象を軽減もしくは解消
する。
は、ケーブル内部にあるときに減少したドリッピング
(dripping)傾向を有することを見いだした。本説明に
おいて、「ドリッピング」なる語は、充填材がケーブル
を形成する種々の構造体内部で縦方向および横方向の両
方に移動する傾向を意味する。
移動は、ケーブルが使用されているときと同様それの製
造および設置中も、好ましくない。例えばケーブルの製
造中、充填材はケーブルとともに水平に延びるが、ケー
ブルの不完全な充填を避けるためには好ましくは比較的
高いドリッピング抵抗を有するべきである。さらに、使
用に際し、充填材が接続箱に向かって、もしくはそれに
接続する装置に向かって流れるのを避けるために充填材
が好ましくは比較的高いドリッピング抵抗を有するよう
に、ケーブルは高い傾斜をもつ場所に設置できる。
流れ抵抗は、かくて本発明による充填材のさらに有利な
特性であり、これはケーブルの製造および設置中に認め
られる。
くとも1つの光学繊維および充填材を含んでなり、前記
充填材が内部ポリオレフィンを含むことを特徴とする光
学ケーブルに関する。
なる語は、全炭化水素鎖に沿ってランダムに分布される
少なくとも1つの不飽和を有する2つもしくはそれ以上
の炭化水素単量体単位の重合の生成物を意味し、重合さ
れるこれら単量体単位の混合物は、α位置に二重結合を
有する単量体単位を最大10%含み、好ましくはこれら
単量体単位はモノ不飽和炭化水素である。
関するもので、それにおいては充填材組成物は、少なく
とも1つの光学繊維と接触する。さらに好ましい態様に
よれば、充填材中の内部ポリオレフィンの量は、30〜
98重量%、好ましくは45〜95重量%である。
フィンは、それぞれが10〜20の炭素原子を含む不飽
和炭化水素モノマーの重合により製造される。特に、こ
の内部ポリオレフィンは、それぞれが12〜18の炭素
原子、さらに好ましくは15〜16の炭素原子を含む鎖
を有するモノマーの重合により製造される。好ましく
は、この内部ポリオレフィンは、前記定義の2〜4の単
量体単位を含むオリゴマーである。
フィンは、異なる分子量を有するポリオレフィンの混合
物である。特に、これらの混合物は、前記定義の2〜4
の単量体単位を含むオリゴマーの混合物である。
ポリマーを含み、この増粘ポリマーが好ましくはスチレ
ン、プロピレンおよびエチレン単位を含む型のブロック
コポリマーから選ばれる前述の光学ケーブルに関する。
物に含まれる内部ポリオレフィンが鉱油と部分的に交換
される前述の光学ケーブルに関する。特に、鉱油は、内
部ポリオレフィンの約70重量%、好ましくは20〜6
0%重量%まで交換でき、内部ポリオレフィンの約50
重量%の交換が特に好ましい。
て、実施例による非限定的な以下の詳細な説明によりさ
らに明確に理解されよう。図1は、本発明による中央支
持体を有する多重チューブ型の光学繊維ケーブルの断面
図を概略的に示す。図2は、本発明による溝付き心線を
有する別の光学繊維ケーブルの断面図を概略的に示す。
図3は、本発明による別の光学繊維ケーブルの断面図を
概略的に示す。図4は、本発明による別の光学繊維ケー
ブルの断面図を概略的に示す。
も内部の位置に、典型的にはガラス繊維強化プラスチッ
クから作られ、例えばポリエチレンなどのポリマー層
(2)で被覆された補強要素(1)を有する。ケーブル
は、充填材(5)に埋封された、やはり充填材(5)に
埋封される光学繊維(4)を含むPE、PBTもしくは
PPから作られる1つもしくはそれ以上のチューブ状要
素(3)を有する。チューブ状要素(3)は、典型的に
はケブラー(Kevlar)もしくはガラス糸から作られ、ケ
ーブルに対して縦方向に配置される2つのシース切断糸
(7)を含む補強層(6)に包装されている。最後に、
ケーブルは、波形テープ(8)および典型的にはポリエ
チレンから作られた外シース(9)を含む。
す。図2に示すように、ケーブルは、半径方向の最も内
部の位置に、溝付き心線(10)の全外面に沿って螺旋
状もしくはs−z形に伸びる溝(11)が外側に形成さ
れた該心線が突き出している補強要素(1)を有する。
溝(11)は本発明による充填材(5)で充填され、光
学繊維(4)を収容する。
(12)に包装されるが、該層は溝を覆い、次にポリウ
レタンシース(13)および補強テープ(6)により包
囲される。最終層は、2層波形テープ(14)および外
ポリエチレンシース(9)である。
るく配置される光学繊維(4)を含む中央チューブ
(3)を含む光学繊維ケーブルの断面図を示す。中央チ
ューブ(3)は、チューブから外側に向かって順に、2
つのシース切断糸(7)を含む補強層(6)、波形テー
プ(8)および外ポリエチレンシース(9)で包装され
る。
れる光学繊維リボン(15)が収容された中央チューブ
(3)を含む光学繊維ケーブルの別の例を示す。中央チ
ューブ(3)は、水膨潤層(16)および典型的にはポ
リエステルから作られる収納テープ(17)で包装さ
れ、そのテープの間にシース切断糸(7)およびガラス
繊維強化プラスチックから作られた補強ロッド(18)
が収納される。
ルは、チューブの外部およびいずれの場合も光学繊維を
含む要素の外側に配置された、ケーブル内部での水の縦
方向の伝播に対する構造体の抵抗を向上させる機能を有
する水膨潤テープも含む。
3および4に説明したケーブルにおいて、特にこの充填
材が光学繊維と直接接触するときに、充填材として有利
に使用できる。
ィンを含むことを特徴とする。本発明による充填材組成
物は、約30〜約98重量%、好ましくは45〜95重
量%の内部ポリオレフィンを含む。
に有利に使用できる内部ポリオレフィン(以下頭文字語
“PIO”とも示す)は、典型的には二量体、三量体お
よび四量体などのオリゴマーの混合物であるが、例え
ば、それぞれが1つの不飽和を有し、この不飽和が全鎖
に沿って統計学的に分布される2つもしくはそれ以上の
n−オレフィン単量体単位の重合により製造できる。こ
のn−オレフィン単量体単位は、好ましくはそれぞれが
10〜20の炭素原子を含む鎖により形成される。
1つの不飽和を有し、この不飽和が全鎖に沿って統計学
的に分布されるn−オレフィン単量体単位から誘導され
る。典型的には、本発明による充填材組成物に使用でき
るポリオレフィンオリゴマーを調製するための初期モノ
マーの混合物は、多くて10%のαオレフィン、換言す
れば鎖のα位置に二重結合を有するn−オレフィンを含
む。
リオレフィンを調製する適切な方法を記載する。この特
許によれば、初期n−オレフィンモノマーは、PACO
L−OLEX法として公知の方法によるn−パラフィン
の脱水素により製造される。ついでこのn−オレフィン
モノマーは、触媒自動縮合反応により重合される。つい
で重合生成物を蒸留させて異なる範囲の分子量を有する
留分を分離させるが、出願人により予め選択された留分
は、好ましくは−40℃以下の流動点と適合する70〜
120Pa・s(25℃で1.5s-1の「剪断速度」で測
定)の粘度を有する最終充填材組成物の要件を許容す
る。その方法は、接触水素添加による生成物の安定化に
より完了する。
0の炭素原子を含むモノマーの場合、初期単量体単位は
下記の化学式により定義できる: Cn−C=C−Cm 式中: 0≦m≦17 0≦n≦17 8≦m+n≦18 好ましくは、10%以下のαオレフィン、換言すればα
位置に二重結合を有するn−オレフィンを含むモノマー
混合物を使用する。
である、換言すれば12〜18の炭素原子を有する鎖が
存在する上記化学式により単量体単位を重合して製造さ
れるオリゴマー(二量体、三量体、四量体およびこれら
の混合物)の混合物を使用するときの好ましい結果を見
いだした。それぞれが15〜16の炭素原子を有するモ
ノマーを重合して製造されるオリゴマーが特に有利であ
ることがわかった。好ましくは、ポリオレフィンオリゴ
マーの混合物は、約400〜約600の範囲の重量平均
分子量を有する。
種々のオリゴマーが最終混合物のある基本的性能に及ぼ
す効果に応じて選ばれた。二量体の含有量に対する四量
体の含有量の増加は、粘度、流動点および引火点の増加
をもたらし、また蒸気圧の減少、ひいては混合物の低揮
発性をももたらす。これは、本発明の調製に使用される
内部ポリオレフィンが高い粘度指数、温度上昇時の限定
された粘度減少、低揮発性および高い熱安定性を特徴と
するからである。
40℃で15〜400mPa・sの範囲の粘度、100℃で
1〜40mPa・sの範囲の粘度を有する。別の有利な特性
によれば、本発明の充填材組成物に使用される内部ポリ
オレフィンの流動点は、好ましくは−100〜−40℃
の範囲である。「流動点」なる語は、ASTMD97規
格(米国、ニューヨーク、Institute of Electrical an
d Electronics Engineers 作成の規格)により、調査温
度に調整されたときに、油がまだ移動できる最低温度を
表す。
好ましくは約120〜160の範囲にある粘度指数であ
る。またこの内部ポリオレフィンは、好ましくは15℃
で測定して約0.820〜約0.835kg/dm3の範囲の密
度を有する。
有利に使用できるポリオレフィンの例は、MX210
4、MX2106およびMX2108の商品名でMixOil
から市販されている製品である。これらの製品は、典型
的には15〜16の炭素原子を有するモノマーの重合に
より製造されるオリゴマーの混合物であり、二量体、三
量体、四量体および高級オリゴマーの典型的な分布を表
1に示す。
部ポリオレフィンの他に、鉱油、特に充填材混合物中の
内部ポリオレフィンと好ましくは部分的に交換できる精
製ナフテン系石油を含むことができる。
0mPa・sの範囲の粘度、100℃で約1.5〜7mPa・sの
範囲の粘度を有する。またこの鉱油は、好ましくは約−
60〜約−25℃の範囲である流動点を有する。前記精
製鉱油は第一に、最終混合物の特性にいかなる変化もな
く、より経済的な充填材を製造することを可能とする
が、その特性の中で基本的な1つは、化学的不活性の意
味において、接触するプラスチック材料との適合性であ
る。この要件に適する油は、典型的には低粘度ナフテン
系型のもので、−40℃以下の流動点を有するが、代表
的な例は、Nynas製の製品Nytex800およびNytex81
0、ならびにNyflex800およびNyflex810である。
の割合は、0〜70重量%、好ましくは20〜60重量
%の範囲であり、45〜50%の範囲が特に好ましい。
基油の全割合は、PIOのみに基づくものであれPIO
および鉱油の混合物で形成されるものであれ、充填材組
成物の全重量の中で典型的には約80〜98重量%、好
ましくは約85〜95重量%の範囲である。
十分高い粘度を付与することのできる弾性物質は、PI
OおよびPIOと鉱物性蒸留油との混合物にも有利に添
加できる。最終化合物に付与される粘度は、25℃で
1.5s-1の剪断速度で測定して、典型的には約70〜
約120Pa・sの範囲である。
ストマーは、油に対して高い溶解性を有していなければ
ならないし、非常に安定した化学構造、低濃度において
も相当な増粘能力、溶液に接着性および凝集性を付与す
る高い能力を有する。種々の可能性のあるエラストマー
の中で、SEP型のブロックコポリマー、換言すればス
チレン−エチレン−プロピレンに基づくブロックコポリ
マーの使用は、特に有利とわかった。典型的には、これ
らのコポリマーは、約60000〜約200000の範
囲の重量平均分子量を有する。充填材混合物の全重量中
のこれらの物質の割合は、好ましくは3〜20%の範囲
である。当業者は、典型的にある量の高分子量を有する
ポリマーは、同じ量の低分子量を有する類似のポリマー
よりも高い粘度を得ることができるという事実に基づい
て、所望の粘度を得るために適宜の方法でこれらのコポ
リマーの量を選ぶことができる。この目的のために有利
に使用できる物質の例は、Shell Chemical製の市販製品
Kraton G1701およびKraton G1702である。
防止剤からなり、例えばIrganox1010、Irganox10
76(Ciba-Geigy)の商品名で売られているもので、充
填材の熱調製の間同様ケーブルの全寿命にわたって起こ
る熱老化から充填材を十分に守る。
ブル構造体における水の縦方向の伝播を妨げるために有
利に使用できる。特に、この組成物は光学繊維と直接接
触して、例えば光学繊維を含む硬質コーティングの中に
注入して、有利に使用できる。
ロープ性にすることができる熱分解法シリカも、本発明
による充填材組成物に添加できる。
さらに明らかにする。実施例1 本発明による充填材組成物および比較組成物の調製 下記の物質を、本発明による充填材の調製に使用した:
MX2106およびMX2108内部ポリオレフィン、KRAT
ON G1701および G1702増粘剤、IRGANOX 101
0酸化防止剤、NYFLEX800および810ナフテン系
油。
オレフィンは、Nynas 製の製品NEXBASE(登録商標)2
006およびNEXBASE(登録商標)2008である。使
用した装置は、多ブレード変速撹拌機付きで、少なくと
も130℃までの温度で運転できる1500〜2000
リットル容量の反応器からなる。
に低温反応器に入れ、撹拌を150〜200r.p.m.で混
合物が十分に撹拌するような方法で実施する。エラスト
マーを、計量し、微粉砕し、好ましくは粉砕した後、添
加するが、この作業を弾性増粘剤の塊の形成を防ぐため
に用心して管理する。
験的に決定した温度に付す(MX2108もしくはNEXBAS
E(登録商標)2008のみからなる油基剤の場合は1
30℃;MX2106のみ、もしくはNEXBASE(登録商
標)2006およびこれらのNYFLEX810油との混合物
の場合は120℃;NYFLEX800油との混合なら基油MX
2106もしくはNEXBASE(登録商標)2006につい
ては105℃)。
的減少に合わせて撹拌速度を低下させ、溶解が進むにつ
れ、撹拌速度を徐々に再び増加させる。溶解時間に関し
ては、これは操作温度に依存し、より低い維持温度のと
きは長くする。エラストマーが十分に溶解したとき、混
合物の温度を約20℃だけ下げ、次いで混合物の緩やか
な撹拌を続けながら反応器に真空を作り出す。
続き、数ミリバールの真空が作られる。この時点で、物
質は70〜80℃の温度でドラムの中に集められるが、
作業中に空気の取り込みを生じさせる乱流を起こさない
ように注意する。
を、87.8部のMX2016、11.8部のKRATON G17
01、0.4部のIRGANOX を混合して調製した。同様
に、他の6つの組成物(2、3、4、5、6および7)
を、表2に示される物質および量を用いて調製した。特
に、2つのナフテン系石油を、1:1の割合のPIOお
よびナフテン系石油からなる油基剤混合物の組成物から
スタートして、表2に5、6および7で表示される組成
物に使用した。本発明による7つの混合物の種々の成分
の詳細な組成を示す表2は、最後の欄で25℃で1.5
s-1の剪断速度で測定した充填物の粘度を示す。
フィンの代わりにポリアルファオレフィンを用いて、前
述と同様な方法で調製した。表3は、これらの組成物の
詳細を示す。
湿潤性を、該組成物の油成分により実質的に測定する。
増粘成分は、実際の目的のためにはなんら湿潤能力を有
していない。
びその結果としてその湿潤能力を評価するために、油成
分のみの「接触角」を25℃で測定し、MX2108など
の内部ポリオレフィンおよび同様なポリ-α-オレフィン
NEXBASE(登録商標)2008の測定値と比較した。こ
の測定については、D.W.Van Krevelen著、「ポリマーの
特性」、Elsevier、230〜231ページ(第3版)を
参照されたい。
使用して、接触角を測定した。測定は、マイクロシリン
ジで、検査中の液体の滴を、対象物質との相互作用を評
価するべき物質からなる完全に平らな表面に置き、滴が
完全に安定した状態になるまで待つことからなる。接触
角は、この滴がそれが置かれる表面と接触する地点およ
び該表面に生じる、滴に対する接面により形成される角
度と定義され、この角度は滴の表面に対して外側に測定
される。充填材の湿潤能力を、接触角が小さいほど液体
の湿潤能力が大きいという事実により評価した。
ィング物質である染色したアクリレートの表面で、内部
ポリオレフィンおよびポリ-α-オレフィンに関して3回
測定した接触角の値を、表4に示す。
り使用された油は、光学繊維のコーティングの「湿潤
性」を向上させることにより充填材の挙動に明確な効果
を有する。
部ポリオレフィンに基づく合成油を含む組成物は、ポリ
-α-オレフィンに基づく類似の組成物に比べて、湿潤能
力の向上、結果としてより大きな耐水分浸透性を示す
が、これは水のアクリレート/充填材界面への侵入が困
難になるからである。実施例3 充填材中の繊維の移動抵抗の測定 本充填材が該当する重要な態様は、光学繊維をその中で
移動させるために有する改善された能力である。
本発明による充填材組成物を充填し、溝の中央の充填材
に光学繊維を埋封し、光学繊維の一方の端をインストロ
ン動力計に適当なリターンプーリーにより接続し、50
mm/分の制御速度でけん引の下、光学繊維の100mm部
分を引き抜くのに必要なエネルギー値をモニターするこ
とからなる試験により、充填材が光学繊維をその中で移
動させるために有する改善された能力を確認した。
による充填材組成物に埋封される光学繊維に加えられる
低い引き抜き力を、この繊維が公知の比較組成物に埋封
された場合に加えられる力と比較して示す。
に有害な光学繊維の曲げ現象の減少に関する重要なパラ
メーターである、充填材における光学繊維の移動がより
自由であることを確証した。実施例4 流れ抵抗の測定 本発明による充填材の流れ試験を、この材料がケーブル
中でドリッピングする傾向を評価するために実施した。
組成物の詳細を示す。第1組成物(A)は、内部ポリオ
レフィン(MX2106)に基づく本発明による充填材で
あり、第2組成物(B)は、ポリアルファオレフィン
(NEXBASE(登録商標)2006)に基づく比較充填材
である。
環状試料を400×80×2mm寸法のアルミニウム板の
上端にのせることからなる。各環状試料は、下記の寸法
を有する: 3±0.1mm 厚さ、 36±0.1mm 内径、 80±0.1mm 外径。
節した炉の内部に、板の主面が炉の水平面に対して60
°の角度を形成するように傾斜させて設置する。アルミ
ニウム板の最長側に、ドリッピング試験の間各試料の頭
部が覆う距離を測定するためのスケールを設置する。試
料の温度が炉の内部に与えた温度に達したならば、t=
0において試料の頭部で覆われた距離の測定を開始し、
これを引き続いて異なる時間において記録する。結果を
表7に示す。
が、類似のポリアルファオレフィン基油を含む比較充填
材に比べて、かなりの流れの減少を示すことを実証す
る。
型の光学繊維ケーブルの概略断面図である。
ケーブルの概略断面図である。
図である。
図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 少なくとも1つの光学繊維および充填材
を含んでなり、前記充填材が内部ポリオレフィンを含む
ことを特徴とする光学ケーブル。 - 【請求項2】 充填材組成物が30〜98重量%の内部
ポリオレフィンを含むことを特徴とする、請求項1に記
載のケーブル。 - 【請求項3】 充填材組成物が約45〜約95重量%の
内部ポリオレフィンを含むことを特徴とする、請求項1
もしくは2に記載のケーブル。 - 【請求項4】 充填材が前記少なくとも1つの光学繊維
と接触していることを特徴とする、請求項1に記載のケ
ーブル。 - 【請求項5】 前記内部ポリオレフィンがそれぞれが1
0〜20の炭素原子を含む不飽和炭化水素単量体単位の
重合により製造されることを特徴とする、請求項1に記
載のケーブル。 - 【請求項6】 前記単量体単位のそれぞれが好ましくは
12〜18の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項
5に記載のケーブル。 - 【請求項7】 前記単量体単位のそれぞれがより好まし
くは15〜16の炭素原子を含むことを特徴とする、請
求項6に記載のケーブル。 - 【請求項8】 前記内部ポリオレフィンが2〜4の不飽
和炭化水素単量体単位を含むオリゴマーであることを特
徴とする、請求項6、7もしくは8に記載のケーブル。 - 【請求項9】 前記内部ポリオレフィンが異なる分子量
を有するポリオレフィンの混合物であることを特徴とす
る、請求項1から8のいずれかに記載の光学ケーブル。 - 【請求項10】 前記内部ポリオレフィンの混合物がそ
れぞれが2〜4の不飽和炭化水素単量体単位を含むオリ
ゴマーの混合物であることを特徴とする、請求項9に記
載のケーブル。 - 【請求項11】 前記充填材が高分子量増粘剤を含むこ
とを特徴とする、請求項1もしくは2に記載のケーブ
ル。 - 【請求項12】 前記増粘剤がスチレン、プロピレンお
よびエチレン単位を含む型のブロックコポリマーである
ことを特徴とする、請求項11に記載のケーブル。 - 【請求項13】 前記充填材混合物が鉱油を含むことを
特徴とする、請求項1もしくは2に記載のケーブル。 - 【請求項14】 前記鉱油が精製ナフテン系石油である
ことを特徴とする、請求項13に記載のケーブル。 - 【請求項15】 前記ナフテン系石油が4〜60mPa・s
の範囲の粘度、100℃で1.5〜7mPa・sの範囲の粘
度、および−60〜−25℃の範囲の流動点を有するこ
とを特徴とする、請求項14に記載のケーブル。 - 【請求項16】 充填材混合物中の前記鉱油が0〜70
%で変化する重量%の内部ポリオレフィンの量と置換す
ることを特徴とする、請求項13から15のいずれかに
記載の光学ケーブル。 - 【請求項17】 内部ポリオレフィンを含むことを特徴
とする、充填材用、特に光学ケーブル用組成物。
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