JP2000048097A

JP2000048097A - 電子マネ−収納庫

Info

Publication number: JP2000048097A
Application number: JP21227798A
Authority: JP
Inventors: Hiroki Teranishi; 寛記寺西; Kazuyuki Yazumi; 和行矢住
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1998-07-28
Filing date: 1998-07-28
Publication date: 2000-02-18

Abstract

(57)【要約】【課題】電子マネーシステムにおいて、不正・犯罪等の
人的犯罪、地震・火災等の自然災害等から電子マネーを
防御する事の出来る電子マネー収納庫を提供する。【解決手段】制御装置により制御されるＩＣＲＷに装着
されたＩＣカードと他のＩＣカードとの電子マネーデー
タの取引を行なう電子マネー収納部を複数個使用し、各
電子マネー収納部間を電子マネーを規則性無く転送しつ
づけ、同じ場所に長時間置かない事でリスクの軽減を図
る。また、各種センサーにより各装置の設置される環境
情報の変化を検知して、異常を検知した装置から安全な
装置へ電子マネーを転送する等の処置を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＩＣカード間で電
子マネーを移転する事により決済を行なう電子マネーシ
ステムにおいて、電子マネーの保護性を向上させた、電
子マネーを格納したＩＣカードを収納する電子マネー収
納庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、偽造に対するセキュリティが高
く、オフライン取引が可能な電子マネーシステムとし
て、ＩＣカード内のＩＣチップにのみ電子マネーデータ
を存在させ、ＩＣカード間で電子マネーを移転する事で
決済を行なう電子マネーシステムが提案されている。こ
のシステムの場合、一般利用者が所持するＩＣカードを
装着・処理する端末装置と、その相手側として、現金収
納庫に相当する、電子マネーデータの受け取り・払い出
しを行なうための装置が必要である。

【０００３】電子マネーシステム自体、未だシステムを
構成する各機器がどのような形態、機能を備えるべきか
が定められておらず、開発途上にある物であるが、電子
化された通貨の保持装置としては、特開平９−１７１５
３３号公報に示されている。ここで提案されている装置
の防犯上の機能としては、ＩＣカード収納部に鍵をかけ
るなど現金における金庫と同様の考え方による機能しか
持ち合わせていなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
マネーシステムにおいて、不正・犯罪等の人的犯罪、地
震・火災等の自然災害等から電子マネーを防御する事の
出来る電子マネー収納庫を提供する事にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、一つの制御装置により一つ以上のＩ
ＣＲＷを制御し、その中から選択したＩＣＲＷに装着さ
れているＩＣカードと他のＩＣカードとの電子マネーデ
ータの取引を行なう電子マネー収納部を複数個使用し、
各電子マネー収納部間を電子マネーを規則性無く転送し
つづけ、長時間同じ場所に電子マネーを置かない事で盗
難等のリスクの軽減を図る。また、各種センサーにより
各装置の設置される環境情報の変化を検知して、異常を
検知した装置から安全な装置へ電子マネーを転送する等
の処置を行なう。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明による電子マネー収
納庫で使用する電子マネー収納部一個分のブロック図で
ある。本発明では本収納部を複数個使用する。なお、図
１および以降のその他の図はあくまでも本発明の１実施
例を示すものであり、本発明の構成や機能その他を制限
する物ではない。

【０００７】１０は電子マネー収納部、１１は電子マネ
ー収納部の各構成ユニットを制御する制御装置、１２は
制御装置のＣＰＵ，１３は記憶部、１４は表示制御部、
１５は入力制御部、１６はファイル制御部、１７は外部
端末との通信を制御する回線制御部、１８は制御装置１
１からの指示によりＩＣＲＷを介してＩＣカードの制御
を行なうＩＣＲＷ制御部、１９は電源のＯＮ／ＯＦＦを
制御する電源制御部、２０は停電時にバックアップ電源
を供給するバックアップ電源部、２１は温度・振動等を
検知するセンサ、２２は取引履歴ファイル等の保存のた
めのファイル装置、２３は運用中の警告や、ＩＣカード
交換指示等のメッセージを表示する表示装置、２４はＩ
Ｃカード交換時の操作者用ＩＤ情報等を読みとるＩＤ情
報入力装置、２５はＩＣカード交換時のパスワード入力
や保守操作に使用する入力装置を示す。なお、図１では
ＩＣＲＷ制御部１８が複数あって、それぞれのＩＣＲＷ
制御部１８にいくつかのＩＣＲＷ１が接続されている
が、１つのＩＣＲＷ制御部１８に全てのＩＣＲＷ１が接
続されているような構成でもよい。また、ＩＣＲＷ１お
よびＩＣカード２は一つ以上である。また、上記は、電
子マネー格納媒体としてＩＣカードを使用した例である
が、ＩＣカード２、ＩＣＲＷ１およびＩＣＲＷ制御部１
８のかわりに、ＩＣチップ、ＩＣチップインタフェース
部、およびＩＣチップ制御部により同機能を実現しても
良い。

【０００８】図２は、本発明による電子マネー収納庫３
０の概略図である。複数の電子マネー収納部１０Ａ，１
０Ｂ，１０Ｃは、、電子マネーの入出金を管理する管理
部３３とネットワーク３２を介して接続されている。３
５は、電子マネー入出金を要求する現金自動預払機等の
端末であり、３４ネットワークを介し、３３管理部に対
し入出金を要求する。本図では電子マネー収納部は３個
により構成されているが、複数個で有れば何個でも構わ
ない。また、図２（ａ）では１０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃ電
子マネー収納部は隣接した所に置かれ、３１電子マネー
収納部保管室内に設置されているが、図２（ｂ）の様
に、離れた場所に設置されていても構わない。（３１
Ａ，３１Ｂ，３１Ｃは、各電子マネー収納部を保管する
保管室である）図３は、図２のシステムにより構成され
る電子マネー収納庫による通常取引動作の流れ図であ
る。電子マネーの収納された電子マネー収納部は、次に
電子マネーを転送する電子マネー収納部をランダムに選
び（４１）、転送の開始を３３管理部に宣言し（４
２）、４１で選択した転送先電子マネー収納部と通信を
行い電子マネーを転送する（４３）。転送された電子マ
ネー収納部は、電子マネーが転送された事を３３管理部
に報告する（４４）。ここで、３５の端末からの入出金
要求が３３管理部にあった場合、４５の判断により電子
マネーの収納された電子マネー収納部と３５の端末との
接続を行なわせ、入出金処理を行なわせる（４６）。３
３管理部に入出金要求が無いまま任意時間経過した場合
は（４７）４１の処理に戻り、現在電子マネーが収納さ
れている電子マネー収納部が次に転送する電子マネー収
納部をランダムに選び転送する、という動作を繰り返
す。

【０００９】４７での時間は任意であるが、出来る限り
短く設定し、また、電子マネー収納部を出来る限り多数
接続し、さらに各電子マネー収納部を出来る限り離れた
場所に設置する事で、今実際に電子マネーが格納されて
いる電子マネー収納部を外部から特定する事が困難とな
り、特定されたとしても電子マネー収納部を破壊してＩ
Ｃカード等電子マネーそのものを収納するデバイスを取
り外すまでの間に他の電子マネー収納部に電子マネーを
移動する事が可能となる。ひとつの電子マネー収納部に
電子マネーが収納されている時間が極短く出来れば、装
置に電子マネーが転送されて来た瞬間に賊がネットワー
クから収納部を切り離す、電源を落とすなどして特定の
電子マネー収納部に入った電子マネーを転送出来なくす
る事は困難になる。

【００１０】図４は、現在電子マネーを収納している、
ある電子マネー収納部がセンサ２１により異常を感知し
た場合の動作の流れ図である。温度、振動等を検知する
センサ２１により、火災の発生、賊の侵入、地震の発生
等を検知した場合（５１）、転送先をランダムに選び
（５２）、３３管理部に異常発生による転送開始を宣言
し（５３）、５２で選択した転送先電子マネー収納部と
通信を行い電子マネーを転送する（５４）。この時異常
発生による転送である事を示す情報を添付して渡す。電
子マネー転送後は回復処理を行なうまで該収納庫での電
子マネー収納を禁止する。転送された側の電子マネー収
納部は、マネーが転送されて来た事を３３管理サーバに
報告すると共に、転送元の装置に異常が発生した事を他
の電子マネー収納部全てに報告する（５５）。他の電子
マネー収納部は、次回転送先候補から異常の発生してい
る電子マネー収納部を外す処理を行なう。任意時間経過
後（５６）、異常発生した電子マネー収納部から電子マ
ネーを転送された電子マネー収納部は、異常発生した以
外の電子マネー収納部から次の転送先をランダムに選び
（５７）、以降は、図３で示した通常処理（４２以降）
により電子マネーを転送する。異常発生を検知すると同
時に他の電子マネー収納部に電子マネーを移す事で電子
マネー消失の危険性を少なくする事が可能である。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、電子マネーを保持する
ＩＣカードおよびＩＣチップ等デバイス間で電子マネー
を送受する電子マネーシステムにおいて、効率的に電子
マネーを人的犯罪、災害等から防御する事が可能な電子
マネー収納庫を提供する事が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例となる電子マネー収納庫に使
用する電子マネー収納部のブロック図である。

【図２】本発明の一実施例となる電子マネー収納庫の概
略図である。

【図３】本発明の一実施例となる電子マネー収納庫の通
常取引動作の流れを示す図である。

【図４】本発明の一実施例となる電子マネー収納庫の異
常検知時の動作の流れを示す図である。

【符号の説明】

１：ＩＣＲＷ（ＩＣカードリーダライタ）、２：ＩＣカ
ード、１０：電子マネー収納部、１０Ａ：電子マネー収
納部、１０Ｂ：電子マネー収納部、１０Ｃ：電子マネー
収納部、１１：制御装置、１２：ＣＰＵ、１３：記憶
部、１４：表示制御部、１５：入力制御部、１６：ファ
イル制御部、１７：回線制御部、１８：ＩＣＲＷ制御
部、１９：電源制御部、２０：バックアップ電源部、２
１：センサ、２２：ファイル装置、２３：表示装置、２
４：ＩＤ情報入力装置、２５：入力装置、３０：電子マ
ネー収納庫、３１：電子マネー収納部保管室、３１Ａ：
電子マネー収納部保管室、３１Ｂ：電子マネー収納部保
管室、３１Ｃ：電子マネー収納部保管室、３２：ネット
ワーク、３３：管理部、３４：ネットワーク、３５：電
子マネー入出金要求端末

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電子マネーを保持するＩＣカード間で電子
マネーを送受する電子マネー取引システムにおける電子
マネー収納庫であって、各々にＩＣカードが実装される
複数のＩＣカード読み書き手段と、該各ＩＣカード読み
書き手段と接続され、選択して上記ＩＣカード読み書き
手段に実装されたＩＣカードの電子マネーの読み書きを
行い、選択した上記ＩＣカードと外部との電子マネーの
送受を行なう制御手段を有する電子マネー収納部を複数
個有し、ネットワークで互いに接続された複数個の電子
マネー収納部と管理部により構成され、その中で電子マ
ネーは複数個の電子マネー収納部のうちの一台のみに収
納され、電子マネーを保持した電子マネー収納部は任意
時間経過後管理部に報告の後任意の別の電子マネー収納
部に電子マネーを転送し、転送された側の電子マネー収
納部は管理部にその旨を報告する事をくり返すことを事
を特徴とし、外部の装置との電子マネー送受は管理部に
設けた送受制御手段を介して行なう事を特徴とする電子
マネー収納庫。
【請求項２】請求項１記載の電子マネー収納庫におい
て、ＩＣカードに変えてＩＣチップを用い、ＩＣカード
読み書き手段に変えてＩＣチップ読み書き手段を用いた
電子マネー収納庫。
【請求項３】請求項１、又は２の電子マネー収納庫にお
いて、各電子マネー収納部は、温度、振動、衝撃、電磁
波、水等の、電子マネー収納部を破壊、誤動作、あるい
は障害に導く要因となる現象を検知する手段を有し、該
検知手段の信号に応じて他の電子マネー収納部および管
理部に通報し電子マネーの該収納部への転送を防止し、
該電子マネー収納部内の電子マネーを他の電子マネー収
納部へ移動する事を特徴とする電子マネー収納庫。
【請求項４】請求項１乃至３記載いずれかの電子マネー
収納庫において、各電子マネー収納部は同一筐体内等隣
接した場所に設置するほか、異なった建屋等離れた場所
に設置可能である事を特徴とした電子マネー収納庫。