JP2000047563A - 物体の把持動作シミュレーション装置 - Google Patents

物体の把持動作シミュレーション装置

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JP2000047563A
JP2000047563A JP22545698A JP22545698A JP2000047563A JP 2000047563 A JP2000047563 A JP 2000047563A JP 22545698 A JP22545698 A JP 22545698A JP 22545698 A JP22545698 A JP 22545698A JP 2000047563 A JP2000047563 A JP 2000047563A
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force
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image
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Teruaki Iinuma
輝明 飯沼
Hideki Murota
秀樹 室田
Yasuo Kubota
靖夫 久保田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体を把持する際の接触感や重量感を体験さ
せる。 【解決手段】 物体情報設定手段10内に、所定の仮想
物体を定義するための形状データ,質感データ,光源デ
ータ,硬さK,摩擦係数S,質量mを設定する。オペレ
ータの指に固定され任意方向に移動可能な作用部51
と、この作用部51の三次元座標系上での位置を検出す
る位置検出部52と、演算制御手段40の指示に基いて
作用部51に反力を加える力発生部53と、を有する力
トランスデューサ50をn組用意する。三次元描画手段
20により、仮想物体Bと各作用部の位置P1〜Pnの
三次元画像を描画する。観測条件設定手段25により視
点の位置・視線の向きを設定し、立体映像提示手段30
によって、描画された三次元画像を立体映像としてオペ
レータに提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物体の把持動作シミ
ュレーション装置に関し、特に、物体を把持する際の接
触感や重量感を疑似的に体験させることのできるシミュ
レーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータを利用したシミュレーショ
ンは、種々の分野で採り入れられており、特に近年で
は、コンピュータの画像処理機能の向上により、いわゆ
るバーチャル・リアリティーと呼ばれている仮想現実の
世界をディスプレイ画面上に表示するシミュレーション
装置が普及してきている。この種のシミュレーション装
置では、通常、オペレータは仮想の空間内を自由に移動
することができ、オペレータの移動に伴ってディスプレ
イの表示画面がリアルタイムで描き換えられてゆく。ま
た、必要に応じて、オペレータの操作入力に基き、仮想
の空間内の物体情報をデータとして入手することも可能
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シミュレーション装置は、ディスプレイ上の映像などを
利用して、オペレータの視覚を通じて仮想の世界を提示
することに主眼が置かれており、オペレータの触覚を通
じて仮想の世界を提示する機能に欠けている。たとえ
ば、オペレータが仮想空間内の物体を指示して、この物
体を入手するコマンドを入力すれば、ディスプレイ画面
上では、あたかもその物体を手にした情景が表示される
ような機能は、エンターテイメント型のシミュレーショ
ン装置で広く利用されている。しかしながら、このよう
な機能は、「物体を手に取った」という概念を視覚を通
じて提示する機能にすぎず、オペレータの触覚に直接働
きかけるものではない。
【0004】もちろん、視覚を通じて仮想現実を提示す
る技術は、応用分野も広く、極めて重要な技術である。
ただ、特殊な分野においては、触覚を通じて仮想現実を
提示する技術が重要性をもつこともある。たとえば、美
術館や博物館などが所蔵する美術品は、視覚を通じて鑑
賞することが重要であることは当然であるが、触覚を通
じた鑑賞も大きな意味をもつ。具体的には、陶磁器、彫
刻、仏像などのもつ重量感や凹凸感、表面の接触感など
は、実際に手に取って触れてみなければ味わうことので
きない感覚である。ところが、これらの美術品は国宝や
重要文化財などに指定されているものをはじめとして、
非常に財産的価値の高いものが多く、美術館や博物館で
展示することは可能であっても、一般の参観者の手に取
らせて自由に鑑賞させることは困難である。
【0005】また、最近はCAD装置を利用して製品設
計をすることが多くなってきたが、CAD装置で設計さ
れた製品は、実際の試作品が完成するまでは、実際に手
に取ることはできない。もちろん、三次元の外観は設計
段階においてディスプレイ画面上で確認することができ
るので、視覚を通じてのデザイン把握や表面の質感把握
は従来のCAD装置を利用して十分に行うことができ
る。しかしながら、製品の重量感や接触感は設計段階で
は体験することができない。
【0006】そこで本発明は、物体を把持する際の接触
感や重量感を疑似的に体験させることのできるシミュレ
ーション装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、所定の仮想物体を定義し、この仮想物体を掴む動
作を疑似的に体験させるためのシミュレーションを行う
物体の把持動作シミュレーション装置において、仮想物
体を定義するための情報を設定する物体情報設定手段
と、オペレータから加えられた力に基いて三次元の任意
方向に移動可能な作用点を有する作用部と、作用点の三
次元座標系上での位置を検出する位置検出部と、与えら
れた力制御ベクトルに基いて作用点に加える力を発生さ
せる力発生部と、を有する複数n個の力トランスデュー
サと、このn個の力トランスデューサのそれぞれについ
て、位置検出部が検出した作用点の位置と物体情報設定
手段内の情報により定義された仮想物体の位置とに基い
て作用点と仮想物体との接触状態を認識し、この接触状
態に応じて作用点に生じるべき反力を演算により求め、
この反力に基いて作用点に加えるべき制御力を示す力制
御ベクトルを求め、求めた力制御ベクトルを個々の力ト
ランスデューサへ与える制御を行う演算制御手段と、物
体情報設定手段内に設定された情報および個々の力トラ
ンスデューサの位置検出部が検出した作用点の位置の情
報に基いて、三次元空間内の所定位置に仮想物体と各作
用点とを描画する三次元描画手段と、この三次元描画手
段による描画結果を観測するための視点の位置および視
線の向きを示す観測条件を設定する観測条件設定手段
と、設定された観測条件に基づいて描画結果を観測した
場合の立体映像を提示する立体映像提示手段と、を設
け、オペレータが立体映像を観測しながら、仮想物体と
各作用点との三次元空間内での相互位置関係を把握し、
仮想物体を掴む動作を疑似的に体験できるように構成し
たものである。
【0008】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装置にお
いて、描画結果を左目で観測したときに得られる左目用
映像を作成する左目用映像作成部と、描画結果を右目で
観測したときに得られる右目用映像を作成する右目用映
像作成部と、左目用映像をオペレータの左目に提示する
とともに、右目用映像をオペレータの右目に提示する映
像分離提示部と、によって立体映像提示手段を構成した
ものである。
【0009】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装置にお
いて、右目用映像および左目用映像のうちのいずれか一
方を表示する機能をもったディスプレイと、このディス
プレイに対して、右目用映像または左目用映像を所定周
期で切り換えて与える映像切換部と、オペレータの右目
および左目のうちのいずれか一方を所定周期で交互に遮
蔽する機能をもった立体視用めがねと、によって映像分
離提示部を構成したものである。
【0010】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装
置において、演算制御手段が、作用点と仮想物体との接
触状態に基づいて、物体情報設定手段内に設定されてい
る仮想物体の位置に関する情報を修正する機能を有し、
三次元描画手段が修正後の位置に基づいて仮想物体の描
画を行う機能を有するようにしたものである。
【0011】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装
置において、仮想物体を定義するための情報として、仮
想物体の三次元形状を示す形状データ、仮想物体の表面
の質感を示す質感データ、仮想物体を照明するための光
源の性質を示す光源データを設定できるようにし、三次
元描画手段が、質感データおよび光源データを考慮して
仮想物体の形状を描画するようにしたものである。
【0012】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第4
の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装置にお
いて、仮想物体を定義するための情報として、仮想物体
の硬さを示すパラメータ、仮想物体の表面の摩擦係数を
示すパラメータ、仮想物体の質量を示すパラメータをそ
れぞれ設定できるようにし、演算制御手段が、硬さを示
すパラメータを考慮して作用点に生じるべき反力を求
め、摩擦係数を示すパラメータおよび質量を示すパラメ
ータを考慮して仮想物体の位置に関する情報を修正する
ようにしたものである。
【0013】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る物体の把持動作シミュレーション装
置において、力トランスデューサの作用部を、オペレー
タの指先に嵌めて固定できる指サックにより構成し、オ
ペレータの指の動きに基いて作用点が移動できるように
するとともに、力制御ベクトルに基く制御力が指サック
を介してオペレータの指に伝達されるように構成したも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】§1. 装置の基本構成 以下、本発明を図示する実施形態に基いて説明する。図
1は本発明の一実施形態に係る物体の把持動作シミュレ
ーション装置の基本構成を示すブロック図である。この
装置では、所定の仮想物体を定義し、この仮想物体を掴
む動作を疑似的に体験させるためのシミュレーションを
行うことができる。この装置の構成要素は、図示のとお
り、物体情報設定手段10と、三次元描画手段20と、
観測条件設定手段25と、立体映像提示手段30と、演
算制御手段40と、n個の力トランスデューサ50とで
ある。
【0015】物体情報設定手段10は、仮想物体を定義
するための情報を設定する機能を有する。オペレータ
が、この物体情報設定手段10に対して種々のデータや
パラメータを入力すると、入力されたデータやパラメー
タは、この物体情報設定手段10内に格納され保持され
る。オペレータは、物体情報設定手段10に対して設定
したデータやパラメータを変更することにより、シミュ
レーションの条件設定を適宜変えることができる。この
実施形態では、仮想物体を定義するための情報として、
図示のように、形状データ,質感データ,光源データな
る3種類のデータと、硬さK,摩擦係数S,質量mなる
3種類のパラメータとを設定できるようにしている。
【0016】三次元描画手段20は、物体情報設定手段
10内に設定された情報(形状データ,質感データ,光
源データ)に基いて、三次元空間内の所定位置に仮想物
体Bを描画する機能を有している。また、この三次元描
画手段20は、仮想物体Bだけでなく、後述する作用点
P1〜Pnの位置を、三次元空間内の所定位置に仮想物
体Bとともに描画する機能を有している。もっとも、三
次元描画手段20の行う描画処理は、オペレータが視覚
的に把握できる形式の具体的な映像を生成する処理では
なく、概念的な三次元空間内に、仮想物体Bおよび作用
点P1〜Pnの三次元画像を示すデータを生成する処理
である。したがって、三次元描画手段20の描画結果
は、三次元画像データの形式で与えられるものであり、
オペレータに直接提示できる映像にはなっていない。
【0017】三次元描画手段20の描画結果は、立体映
像提示手段30によってオペレータに立体映像として提
示される。観測条件設定手段25は、この立体映像をオ
ペレータに提示する際の観測条件を設定する機能を有す
る。具体的には、三次元描画手段20によって描画され
た三次元空間内の仮想物体および作用点を、どの位置か
らどの方向に向かって観測するかを示す情報、別言すれ
ば、オペレータの視点の位置および視線の向きを示す情
報が観測条件として観測条件設定手段25内に設定され
ることになる。一般に、視点の位置は三次元座標系内の
1点を示す座標値として設定することができ、視線の向
きはこの視点を起点とするベクトルとして設定すること
ができるが、ベクトルを用いる代わりに所定の注視点を
示す座標値を設定してもかまわない(視点と注視点とを
結ぶベクトルとして、視線の向きが設定されることにな
る)。なお、この観測条件設定手段25内に設定する観
測条件は、シミュレーション動作中は固定しておけば十
分であるが、もちろんシミュレーション動作中にリアル
タイムで観測条件(オペレータの視点の位置および視線
の向き)を適宜変更してゆくようにしてもかまわない。
【0018】立体映像提示手段30は、観測条件設定手
段25内に設定された観測条件に基づいて、三次元描画
手段20の描画結果(三次元画像)を観測した場合の立
体映像をオペレータに提示する機能を有する。立体映像
の具体的な提示方法については、後に例示する。図に
は、立体映像提示手段30内に、立方体形状の仮想物体
Bと作用点P1〜Pnとが提示された状態が二次元画像
として示されているが、実際には、オペレータに対して
は立体視が可能な態様の立体映像として提示されること
になる。したがって、オペレータは、この立体映像を観
測しながら、仮想物体Bと各作用点P1〜Pnとの三次
元空間内での相互位置関係を把握し、仮想物体Bを掴む
動作を疑似的に体験することができる。
【0019】一方、n個の力トランスデューサ50は、
いずれも作用部51、位置検出部52、力発生部53を
有しており、演算制御手段40に接続されている。各力
トランスデューサ50は、オペレータに対するマン・マ
シン・インターフェイスとして機能し、オペレータから
与えられる操作量を入力するとともに、オペレータに対
して力を返す働きをする。この実施形態では、1つの力
トランスデューサ50は、1本の指としての機能を果た
すことになる。本発明は、物体の把持動作をシミュレー
トする装置であるので、少なくとも2組の力トランスデ
ューサ50が必要である。
【0020】作用部51上には、作用点Pが定義されて
おり、この作用点Pはオペレータから加えられた力に基
いて三次元の任意方向に移動可能となっている。ここで
は、n個の力トランスデューサ50の各作用部51上
に、それぞれ作用点P1〜Pnが定義されているものと
する。図1の立体映像提示手段30上に表示されている
作用点P1〜Pnは、この各作用部51上の作用点の位
置である。位置検出部52は、作用部51上の作用点P
の三次元座標系上での位置を検出する機能を有する。具
体的には、作用点Pの位置は、x座標,y座標,z座標
の3つの座標値として検出されることになる。ここで
は、この3つの座標値によって示された作用点Pの位置
をP(x,y,z)なるデータで表わすことにする。た
とえば、第1番目の力トランスデューサ50内の位置検
出部52からは、作用点P1の位置を示すデータP1
(x,y,z)が出力され、第2番目の力トランスデュ
ーサ50内の位置検出部52からは、作用点P2の位置
を示すデータP2(x,y,z)が出力され、第n番目
の力トランスデューサ50内の位置検出部52からは、
作用点Pnの位置を示すデータPn(x,y,z)が出
力される。
【0021】これら作用点の位置を示すデータP1
(x,y,z),P2(x,y,z),…,Pn(x,
y,z)は、演算制御手段40に与えられ、更に、三次
元描画手段20へと与えられる。三次元描画手段20
は、前述したように、これらの位置を示すデータに基い
て、三次元座標系上に作用点P1〜Pnの位置を描画す
ることになる。一方、演算制御手段40は、これら作用
点の位置と、仮想物体の位置(物体情報設定手段10内
の情報により定義されている)とに基いて、各作用点と
仮想物体との接触状態を認識し、この接触状態に応じて
各作用点に生じるべき反力(仮想物体側からオペレータ
側へと返される力)を求める演算を行う。たとえば、作
用点の位置が仮想物体の内部である場合には、両者が接
触状態であると把握し、所定の反力を当該作用点に対し
て返すような演算処理を行えばよい。反力の大きさは、
たとえば、作用点が仮想物体の内部に位置すればするほ
ど、大きく設定するようにすればよい。また、本実施形
態では、物体情報設定手段10内に、仮想物体の硬さを
示すパラメータKが設定されており、このパラメータK
を考慮して作用点に生じるべき反力を求めるようにして
いる。具体的には、パラメータKが大きく設定されてい
ればいるほど、大きな反力を与えるようにしている。
【0022】こうして、各作用点に生じるべき反力が得
られたら、この反力に基いて各作用点に加えるべき制御
力を示す力制御ベクトルCが求められ、これら力制御ベ
クトルCを示すデータは、個々の力トランスデューサ5
0へ与えられる。この実施形態では、力制御ベクトルC
の向きを、仮想物体の各作用点P付近の表面に立てた法
線方向にとるようにしている。図示の例では、第1番目
〜第n番目の力トランスデューサ50に対して、それぞ
れ力制御ベクトルC1〜Cnが与えられる。力トランス
デューサ50内の力発生部53は、演算制御手段40か
ら与えられた力制御ベクトルCに基いて作用点Pに加え
る力を発生させる機能を有する。各力制御ベクトルC
は、仮想物体の各作用点P付近の表面に立てた法線方向
を向いているため、オペレータはこの力制御ベクトルC
に基づいて力トランスデューサ50から返される力を、
仮想物体表面から得られる反力として認識することにな
る。この反力は、硬さを示すパラメータKに応じたもの
になるため、パラメータKに応じた硬さを感じ取ること
ができる。
【0023】また、演算制御手段40は、仮想物体と各
作用点との接触状態に基づいて、仮想物体の位置を修正
する機能を有している。すなわち、仮想物体と各作用点
との接触状態を考慮すると、仮想物体が所定方向に移動
したとの判断がなされる場合には、物体情報設定手段1
0内に設定されている仮想物体の位置に関する情報の修
正が行われる。三次元描画手段20は、物体情報設定手
段10内の最新の情報に基づいて仮想物体の描画を行う
ので、仮想物体が移動する様子は、リアルタイムで立体
映像提示手段30によってオペレータに提示されること
になる。
【0024】§2. 物体情報設定手段に設定される情
続いて、図1に示すシミュレーション装置において、物
体情報設定手段10内に設定される具体的な情報につい
て説明する。前述したように、この実施形態では、形状
データ,質感データ,光源データなる3種類のデータ
と、硬さK,摩擦係数S,質量mなる3種類のパラメー
タとが設定される。
【0025】形状データは、仮想物体の三次元形状を特
定するためのデータである。ここでは、仮想物体の表面
を二次元多角形の集合体として表現するようにしてお
り、二次元多角形の頂点座標を示す頂点テーブルと、各
二次元多角形を構成する頂点の連結関係を示す面テーブ
ルと、によって形状データを構成するようにしている。
たとえば、図2(a) に示すような立方体からなる仮想物
体を定義する場合を考える。この立方体は、6つの正方
形の集合体として表現することができ、図に1〜8の番
号を付した合計8個の頂点によって構成される。このよ
うな立方体についての形状データは、図2(b) に示す頂
点テーブルと図2(c) に示す面テーブルによって構成で
きる。図2(a) に示す頂点テーブルは、8個の頂点のそ
れぞれについて、XYZ三次元座標系における位置座標
を示している。図示の例では、図2(a) に示す立方体
は、頂点1が座標系の原点に位置し、頂点1−2に沿っ
た辺がX軸上、頂点1−4に沿った辺がY軸上、頂点1
−5に沿った辺がZ軸上に位置しており、一辺の長さが
1となる立方体である。図2(b) の頂点テーブルは、単
に8個の頂点の位置座標を示すものであり、仮想物体の
形状は、実際には、図2(c) の面テーブルによって定義
されることになる。この面テーブルは、この立方体を構
成する6個の面〜の頂点構成を示しており、たとえ
ば、面は、頂点1−2−6−5を連結することにより
形成される面になる。
【0026】このように、頂点テーブルと面テーブルと
を用いれば、任意形状の仮想物体の表面を定義すること
ができる。図2の例では、仮想物体の表面を四角形の集
合体として定義したが、三角形や六角形など、用いる多
角形はどのようなものでもかまわない。また、本発明を
実施する上では、仮想物体の形状定義は必ずしも二次元
多角形を用いる必要はない。たとえば、球や円錐などで
あれば、方程式を用いて定義することも可能であり、物
体情報設定手段10に設定される形状データは、数値、
式を問わず、形状を定義することができる情報であれば
どのようなものでもかまわない。なお、ここに示す実施
形態では、形状データは座標を示す情報(図2の例で
は、頂点テーブル内の各座標値)を含んでいるため、形
状とともに位置を定義する情報として機能する。もちろ
ん、形状データとは別個に位置を示すための位置データ
を設定するようにしてもよい。
【0027】物体情報設定手段10に設定される質感デ
ータは、形状データによって定義された仮想物体の表面
の質感を示すためのデータである。具体的には、仮想物
体を構成する各面(図2の例では、面〜)について
の環境色,拡散色,鏡面色,鏡面係数などの値が質感デ
ータとして設定される。また、光源データは、この仮想
物体を照明するための光源の性質を示すデータであり、
光源の形状(点,線,面),光源の位置,光源色などを
示すデータが光源データとして設定される。この質感デ
ータおよび光源データは、立体映像提示手段30の画面
上に、定義した仮想物体を表示するために利用されるデ
ータである。三次元描画手段20は、この質感データお
よび光源データを考慮して、仮想物体Bの形状を描画す
ることになる。
【0028】一方、硬さK,摩擦係数S,質量mなる3
種類のパラメータは、仮想物体を把持する動作を行う際
の接触感や重量感に直接関連するパラメータであり、こ
れらのパラメータの設定を変えることにより、シミュレ
ーション時の接触感や重要感を変えることができる。既
に述べたように、硬さKは、仮想物体の表面に力を加え
た際に、物体側から返ってくる反力の大きさを決定する
パラメータである。硬さKの値を大きく設定すればする
ほど反力の大きさも大きくなり、仮想物体に触れたとき
に硬い接触感が得られる。逆に、硬さKの値を小さく設
定すればするほど反力の大きさも小さくなり、仮想物体
に触れたときに柔らかい接触感が得られる。硬さKは、
仮想物体の個々の表面ごとにそれぞれ異なる値を設定す
ることも可能であるが、本実施形態では、1つの仮想物
体に1つの硬さKのみを設定するようにしている。
【0029】摩擦係数Sは、仮想物体の表面に加えた力
のうち、物体を把持するために有効に作用する力の割合
を決定するパラメータである。摩擦係数Sの値を大きく
設定すればするほど有効な力の割合が多くなり、物体の
把持が容易になる。逆に、摩擦係数Sの値を小さく設定
すればするほど有効な力の割合が少なくなり、物体の把
持が困難になる。この摩擦係数Sも、仮想物体の個々の
表面ごとにそれぞれ異なる値を設定することも可能であ
るが、本実施形態では、1つの仮想物体に1つの摩擦係
数Sのみを設定するようにしている。このような摩擦係
数Sを考慮すれば、仮想物体が複数の作用点によって把
持された状態にあるか否かの判定を行うことができる。
演算制御手段40は、把持された状態にあると判断され
た場合には、作用点と一体となって仮想物体を移動させ
る処理を行うことになる。
【0030】質量mは、仮想物体の質量を示すものであ
り、仮想物体の移動速度を求める演算や、仮想物体に作
用する重力を求める演算などに物理量として利用される
ことになる。質量mの値を大きく設定すればするほど、
把持動作を行う際に体感できる重量感が増すことにな
る。なお、本実施形態では、演算を単純化するために、
定義した仮想物体を均一密度の物体として取り扱い、重
心位置に単一の質点を定義し、設定した質量mはこの単
一の質点のもつ質量として取り扱うことにしている。も
ちろん、仮想物体を非均一密度の物体として取り扱うた
めに、仮想物体の内部に多数の質点を定義し、個々の質
点ごとにそれぞれ独立した質量を定義するようにしても
かまわない。
【0031】§3. 具体的な装置構成 図1に示すブロック図は、説明の便宜上、本発明に係る
装置を機能要素の集合としてとらえ、個々の機能要素を
ブロックで示したものであり、実際には、このシミュレ
ーション装置はコンピュータを利用して構築される。す
なわち、図1に示す装置における物体情報設定手段1
0、三次元描画手段20、観測条件設定手段25、演算
制御手段40は、汎用のコンピュータに、上述した各処
理を実行するためのプログラムを組み込むことにより構
成することができる。たとえば、物体情報設定手段10
に対するデータやパラメータの設定は、キーボードやマ
ウスなどのコンピュータ用入力機器を用いて行うことが
でき、設定されたデータやパラメータはメモリや種々の
記憶装置に格納されることになる。また、三次元描画手
段20による描画機能や、演算制御手段40による演算
処理機能は、コンピュータに組み込まれたプログラムに
よって実現されることになり、このプログラムは、コン
ピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布するこ
とが可能である。なお、立体映像提示手段30の具体的
な構成例については後述する。
【0032】一方、力トランスデューサ50は、オペレ
ータの物理的操作をデジタルデータ(作用点の位置を示
すデータ)に変換する第1の機能と、演算制御手段40
から与えられるデジタルデータ(力制御ベクトルCを示
すデータ)を物理的な力に変換してオペレータに与える
第2の機能とを実行する物理的な構成要素である。一般
的な物体の把持動作には、通常、指が用いられる。そこ
で、この実施形態では、上記機能が効果的に実行される
ように、力トランスデューサ50の作用部51を、オペ
レータの指先に嵌めて固定できる指サックにより構成
し、オペレータの指の動きに基いて作用点Pを移動でき
るようにするとともに、力制御ベクトルCに基く制御力
がこの指サックを介してオペレータの指に伝達されるよ
うに構成した。
【0033】図3は、この指サックの形態をした作用部
51を用いて構成される力トランスデューサ50の機能
を示すブロック図である。作用部51は、ゴムなどの弾
力性をもった材料で構成されており、オペレータは、こ
の作用部51を指の先端に装着して固定することができ
る。図示の例では、この作用部51の先端部分に作用点
Pが定義されている(もちろん、作用点Pは作用部51
のいずれの部分に定義してもかまわないが、操作性を向
上する上では、指先位置に定義するのが好ましい)。本
発明では、このような力トランスデューサを複数n組用
意する必要がある。物体に対する接触感を得るだけであ
れば、1組でも十分であるが、本発明は物体の把持動作
をシミュレートする装置であり、物体の把持動作には少
なくとも2組の力トランスデューサが必要になる。
【0034】ここで、作用部51は三次元の自由度をも
って移動可能な状態に支持されている必要がある。すな
わち、作用点Pは、オペレータから加えられた力に基い
て三次元の任意方向に移動可能な状態になっている必要
がある(もちろん、作用点Pの移動可能空間は、所定の
範囲内に制限されていてかまわない)。したがって、オ
ペレータは、作用部51を指先に装着した状態で、指先
を三次元空間内の任意の方向に移動させることができ
る。位置検出部52は、前述したように、作用点Pの三
次元空間内の位置を、P(x,y,z)なる3つの座標
値からなるデータとしてリアルタイムで逐次検出する機
能を有している。一方、力発生部53は、演算制御手段
40からリアルタイムで逐次与えられる力制御ベクトル
Cに基いて、力fを発生させ、これを作用点Pに逐次加
える機能を果たす。ここで、作用点Pに加えられる力f
は、力制御ベクトルCの向きおよび大きさをもった力で
ある。
【0035】結局、オペレータは、作用部51を装着し
た指を任意の方向に動かすことが可能ではあるが、逆
に、作用点Pに加わる力fを常に指先に受け、物体から
の反力を感じることになる(もちろん、f=0の場合
は、何ら反力は感じない)。
【0036】図4は、このような力トランスデューサ5
0の具体的構成例を示す斜視図である。図では、2組の
力トランスデューサ50を用い、両作用部51(指サッ
ク)をそれぞれ親指と人差し指とに装着した状態が示さ
れている。いずれも指の先端部分に作用点Pが定義され
ており、オペレータは、両作用部51を任意の方向に移
動させながら、仮想物体Bを把持する動作を体感するこ
とができる。図示の力トランスデューサ50では、複数
のリンク機構を用いて、上述した2つの機能を実現して
いる。すなわち、作用部51は、複数の自在アームによ
って支持されているため、ある程度の範囲の空間内で
は、三次元の任意の方向に自由に移動させることが可能
である。しかも、各自在アームの回転位置を検出する機
構が備わっており、作用点Pの三次元座標値P(x,
y,z)を検出することができる。更に、各自在アーム
に力を加えるためのモータが用意されており、これらの
モータを駆動することにより、作用点Pに任意の方向、
任意の大きさの力を作用させることができる。
【0037】このような複数のリンク機構を用いた力ト
ランスデューサは、既に公知の装置であるため、その構
造や機構についての詳細な説明は省略する。市販の製品
としては、たとえば、米国のセンサブル・デバイス社
(SensAble Device Inc.)が「PHANToM」なる商
品名で販売している装置を利用することができる。結
局、本発明に係る把持動作シミュレーション装置は、図
4に示すような力トランスデューサを、汎用コンピュー
タに接続し、所定のプログラムをこのコンピュータに組
み込むことにより実現することが可能になる。図4に
は、2組の力トランスデューサを用い、2本の指で操作
する例を示したが、たとえば、10組の力トランスデュ
ーサを用いれば、10本の指で操作する装置を構成する
ことも可能である。また、作用部51は必ずしも指に固
定する必要はない。たとえば、作用部51を腕に固定す
るようにすれば、腕を用いて物体を把持する動作をシミ
ュレートすることが可能である。
【0038】§4. 立体映像提示手段の構成例 続いて、図1に示すブロック図における立体映像提示手
段30の具体的な構成例を述べておく。図5は、この一
構成例を示すブロック図であり、この例では、左目用映
像作成部31、右目用映像作成部32、映像分離提示部
35によって、立体映像提示手段30が構成されてい
る。左目用映像作成部31は、三次元描画手段20によ
る描画結果を左目で観測したときに得られる左目用映像
を作成する処理を実行し、右目用映像作成部32は、三
次元描画手段20による描画結果を右目で観測したとき
に得られる右目用映像を作成する処理を実行する。たと
えば、観測条件設定手段25に設定する視点の位置およ
び視線の向きとして、それぞれ左目位置および左目から
の視線の向きと、右目位置および右目からの視線の向き
を設定しておくようにすれば、左目用映像は、三次元描
画手段20の描画結果として得られる三次元画像を左目
で観測したときの二次元投影像として得ることができ、
右目用映像は、三次元描画手段20の描画結果として得
られる三次元画像を右目で観測したときの二次元投影像
として得ることができる。
【0039】映像分離提示部35は、こうして得られた
左目用映像をオペレータの左目に提示するとともに、右
目用映像をオペレータの右目に提示する機能を有してお
り、具体的には、ディスプレイ36、画像切換部37、
立体視用めがね38によって構成されている。ディスプ
レイ36は、この例では、一般的なコンピュータ用のカ
ラーディスプレイであり、その画面上には、右目用映像
および左目用映像のうちのいずれか一方が選択的に表示
される。画像切換部37は、このような選択的な表示を
行うための構成要素である。すなわち、画像切換部37
は、ディスプレイ36に対して、右目用映像または左目
用映像を所定周期で切り換えて供給する機能を有する。
この例では、左目用映像作成部31および右目用映像作
成部32によって、1秒間に60枚の左目用映像と60
枚の右目用映像とが用意されるようにし、これら合計1
20枚/秒の映像を、画像切換部37によって120H
zの周期で切換えてディスプレイ36に供給するように
している。
【0040】一方、立体視用めがね38は、オペレータ
の右目および左目のうちのいずれか一方を所定周期で交
互に遮蔽する機能をもっためがねである。すなわち、液
晶シャッターを有する光学板38a,38bが、めがね
のレンズの代わりに嵌め込まれており、画像切換部37
から与えられる左右切換信号に基づいて、光学板38a
が遮蔽、光学板38bが透明となった第1の状態と、逆
に、光学板38bが遮蔽、光学板38aが透明となった
第2の状態とが交互に切り替わる。すなわち、ディスプ
レイ36に左目用映像が表示されている間は左目用の光
学板のみが透明となり、ディスプレイ36に右目用映像
が表示されている間は右目用の光学板のみが透明とな
る。この結果、立体視用めがね38を装着したオペレー
タに対しては、立体映像が提示されることになる。
【0041】結局、オペレータには、ディスプレイ36
の画面を介して、仮想物体Bの立体的な映像と、作用点
P1〜Pn(図4に示す力トランスデューサを用いた場
合は、各指先の位置に相当)の立体的な映像とが提示さ
れることになる。これらの映像は、立体映像として提示
されているので、オペレータは各作用点P1〜Pnの奥
行き感を認識することができ、立体的に提示された仮想
物体Bと各作用点P1〜Pnとの三次元空間上での相互
位置関係を認識することができる。しかも、仮想物体B
の立体的な映像と、作用点P1〜Pnの立体的な映像と
はリアルタイムで変化し、指先と仮想物体との接触状態
を反映した反力が指先に伝わってくることになる。この
ように立体映像という視覚的な刺激と、力トランスデュ
ーサからの反力という触覚的な刺激との相乗効果によ
り、物体を把持する際の接触感や重量感を臨場感をもっ
て体験することができるようになる。
【0042】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る物体の把持動
作シミュレーション装置によれば、物体を把持する際の
接触感や重量感を疑似的に体験させることができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る物体の把持動作シミ
ュレーション装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すシミュレーション装置において定義
された仮想物体およびその形状データの一例を示す図で
ある。
【図3】図1に示すシミュレーション装置における力ト
ランスデューサの機能を示すブロック図である。
【図4】図3に示す力トランスデューサの具体的な構成
例を示す斜視図である。
【図5】図1に示すシミュレーション装置における立体
映像提示手段30の具体的な構成例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1〜8…頂点 10…物体情報設定手段 20…三次元描画手段 25…観測条件設定手段 30…立体映像提示手段 31…左目用映像作成部 32…右目用映像作成部 35…映像分離提示部 36…ディスプレイ 37…画像切換部 38…立体視用めがね 38a,38b…光学板 40…演算制御手段 50…力トランスデューサ 51…作用部 52…位置検出部 53…力発生部 B…仮想物体 C,C1〜Cn…力制御ベクトル f…反力 K…硬さを示すパラメータ m…質量を示すパラメータ P,P1〜Pn…作用点 P(x,y,z),P1(x,y,z)〜Pn(x,
y,z)…作用点P,P1〜Pnの位置 S…摩擦係数を示すパラメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 靖夫 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5B050 BA08 BA09 CA04 CA07 EA05 EA07 EA24 EA28 FA02 FA06 GA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の仮想物体を定義し、この仮想物体
    を掴む動作を疑似的に体験させるためのシミュレーショ
    ンを行う装置であって、 仮想物体を定義するための情報を設定する物体情報設定
    手段と、 オペレータから加えられた力に基いて三次元の任意方向
    に移動可能な作用点を有する作用部と、前記作用点の三
    次元座標系上での位置を検出する位置検出部と、与えら
    れた力制御ベクトルに基いて前記作用点に加える力を発
    生させる力発生部と、を有する複数n個の力トランスデ
    ューサと、 このn個の力トランスデューサのそれぞれについて、位
    置検出部が検出した作用点の位置と物体情報設定手段内
    の情報により定義された仮想物体の位置とに基いて作用
    点と仮想物体との接触状態を認識し、この接触状態に応
    じて作用点に生じるべき反力を演算により求め、この反
    力に基いて作用点に加えるべき制御力を示す力制御ベク
    トルを求め、求めた力制御ベクトルを個々の力トランス
    デューサへ与える制御を行う演算制御手段と、 物体情報設定手段内に設定された情報および個々の力ト
    ランスデューサの位置検出部が検出した作用点の位置の
    情報に基いて、三次元空間内の所定位置に仮想物体と各
    作用点とを描画する三次元描画手段と、 前記三次元描画手段による描画結果を観測するための視
    点の位置および視線の向きを示す観測条件を設定する観
    測条件設定手段と、 前記観測条件に基づいて前記描画結果を観測した場合の
    立体映像を提示する立体映像提示手段と、 を備え、オペレータが前記立体映像を観測しながら、仮
    想物体と各作用点との三次元空間内での相互位置関係を
    把握し、仮想物体を掴む動作を疑似的に体験できるよう
    に構成したことを特徴とする物体の把持動作シミュレー
    ション装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシミュレーション装置
    において、 描画結果を左目で観測したときに得られる左目用映像を
    作成する左目用映像作成部と、 描画結果を右目で観測したときに得られる右目用映像を
    作成する右目用映像作成部と、 前記左目用映像をオペレータの左目に提示するととも
    に、前記右目用映像をオペレータの右目に提示する映像
    分離提示部と、 によって立体映像提示手段を構成したことを特徴とする
    物体の把持動作シミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のシミュレーション装置
    において、 右目用映像および左目用映像のうちのいずれか一方を表
    示する機能をもったディスプレイと、 前記ディスプレイに対して、右目用映像または左目用映
    像を所定周期で切り換えて与える映像切換部と、 オペレータの右目および左目のうちのいずれか一方を前
    記所定周期で交互に遮蔽する機能をもった立体視用めが
    ねと、 によって映像分離提示部を構成したことを特徴とする物
    体の把持動作シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のシミュ
    レーション装置において、 演算制御手段が、作用点と仮想物体との接触状態に基づ
    いて、物体情報設定手段内に設定されている仮想物体の
    位置に関する情報を修正する機能を有し、 三次元描画手段が修正後の位置に基づいて仮想物体の描
    画を行う機能を有することを特徴とする物体の把持動作
    シミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のシミュ
    レーション装置において、 仮想物体を定義するための情報として、仮想物体の三次
    元形状を示す形状データ、仮想物体の表面の質感を示す
    質感データ、仮想物体を照明するための光源の性質を示
    す光源データを設定できるようにし、 三次元描画手段が、前記質感データおよび前記光源デー
    タを考慮して仮想物体の形状を描画することを特徴とす
    る物体の把持動作シミュレーション装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のシミュレーション装置
    において、 仮想物体を定義するための情報として、仮想物体の硬さ
    を示すパラメータ、仮想物体の表面の摩擦係数を示すパ
    ラメータ、仮想物体の質量を示すパラメータをそれぞれ
    設定できるようにし、 演算制御手段が、硬さを示すパラメータを考慮して作用
    点に生じるべき反力を求め、摩擦係数を示すパラメータ
    および質量を示すパラメータを考慮して仮想物体の位置
    に関する情報を修正することを特徴とする物体の把持動
    作シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のシミュ
    レーション装置において、 力トランスデューサの作用部を、オペレータの指先に嵌
    めて固定できる指サックにより構成し、オペレータの指
    の動きに基いて作用点が移動できるようにするととも
    に、力制御ベクトルに基く制御力が前記指サックを介し
    てオペレータの指に伝達されるように構成したことを特
    徴とする物体の把持動作シミュレーション装置。
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