JP2000046691A - 光学部材検査装置,画像処理装置,及び、コンピュータ可読媒体 - Google Patents

光学部材検査装置,画像処理装置,及び、コンピュータ可読媒体

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JP2000046691A
JP2000046691A JP10211535A JP21153598A JP2000046691A JP 2000046691 A JP2000046691 A JP 2000046691A JP 10211535 A JP10211535 A JP 10211535A JP 21153598 A JP21153598 A JP 21153598A JP 2000046691 A JP2000046691 A JP 2000046691A
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正之 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査対象光学部材を撮像して得られた画像デ
ータを2値化した後で、同一の不良要因に起因している
が二値化の過程で分離されてしまった複数の抽出要素を
合理的にグループ化することができる光学部材検査装置
を、提供する。 【解決手段】画像メモリ領域62a内に検査対象光学部
材9に対応する原画像データが合成されると、CPU6
0は、ノイズの輝度値よりも高い二値化閾値を基準とし
てこの原画像データを二値化することによって、二値化
画像データを生成する。CPU60は、この二値化画像
データに含まれる各抽出要素を細線化処理するととも
に、任意の二つの細線化抽出要素の互いに近接した端点
同士を結ぶ線分の長さ,並びに、この線分と各細線化抽
出要素の方向を示すベクトルとが所定の条件を満たす場
合には、これら二つの細線化抽出要素の元となった抽出
要素が、同一の不良要因に起因するものと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学部
材の不良要因を検出するための光学部材検査装置,画像
処理装置,及びプログラムを格納したコンピュータ可読
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ,プリズム等の光学部材は、入射
した光束が規則正しく屈折したり、平行に進行したり、
一点又は線状に収束したり発散するように設計されてい
る。しかしながら、光学部材の形成時において糸くず等
が光学部材内に混入してしまっていたり(いわゆる「ケ
バ」)、成形後の人的取り扱いによって光学部材の表面
上にキズ等が生じていると、入射した光束が乱れてしま
うので、所望の性能を得ることができなくなる。
【0003】そのため、光学部材の不良要因を検出して
自動的に良否判定を行うための光学部材検査装置が、従
来、種々提案されている。このような光学部材検査装置
では、検査対象光学部材を撮像して得られた原画像デー
タからノイズ成分を除去すべく、原画像データを構成す
る各画素の輝度値が所定の閾値を超えていれば新たな輝
度値“1”を与えるとともに閾値を超えていなければ新
たな輝度値“0”を与える二値化処理を実行し、この二
値化処理によって抽出された明るい領域(輝度値“1”
が与えられた一群の画素からなる領域,以下「抽出要
素」という)については不良要因を示すとして確定し、
この領域の形状や面積等の図形的特徴量に基づいて、検
査対象光学部材の良否判定を行っていた。
【0004】ところで、ノイズの輝度には当然にバラツ
キがあるので、全てのノイズを二値化処理によって確実
に消去するためには、閾値をできるだけ高く設定しなけ
ればならない。但し、抽出対象である不良要因内にも輝
度分布があるので、この不良要因内の最低輝度よりも閾
値を高くすると、本来一個である不良要因が複数個の抽
出要素に分離してしまう。従って、このようにして抽出
された各抽出要素は、正しい情報(大きさ等)を持って
いない可能性が大きい。
【0005】そのため、従来の光学部材検査装置では、
二値化処理によって抽出された各抽出要素の重心と、各
重心相互間の距離とを、夫々求めていた。そして、各々
の重心相互間の距離が短い抽出要素同士を、同一の不良
要因に起因するものとみなして、グループ化していた。
そして、グループ化された抽出要素群の図形的特徴量を
全体として評価して、検査対象光学部材の良否判定を行
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな重心間距離に基づく各抽出要素のグループ化は、各
抽出要素の重心間距離が予め設定された閾値以内である
か否かに依って行われるのに過ぎないので、本来別個独
立の不良要因に起因する抽出要素がグループ化されてし
まう不都合を、避け得なかった。例えば、互いに独立し
た二つのキズが接近して形成されている場合や厚さ方向
に重なってクラックとキズとが形成されている場合に
は、二値化された画像データ内において夫々に対応する
抽出要素の重心間距離が非常に短くなるので、これらの
抽出要素がグループ化されてしまうが、これらは元々別
個独立の不良要因に夫々起因しているのであるから、こ
れらの抽出要素をグループ化することに客観的合理性は
ない。このような誤ったグループ化がなされると、これ
に基づいて行われる検査対象光学部材の良否判定結果も
不正確になてしまう問題があった。
【0007】本発明の課題は、このような問題に鑑み、
検査対象光学部材を撮像して得られた画像データを2値
化した後で、同一の不良要因に起因しているが二値化の
過程で分離されてしまった複数の抽出要素を合理的にグ
ループ化することによって、検査対象光学部材の正確な
良否判定を可能とした光学部材検査装置,画像処理装
置,及び、コンピュータ可読媒体を、提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】各請求項記載の発明は、
上記課題を解決するためになされたものである。
【0009】まず、請求項1記載の光学部材検査装置
は、検査対象光学部材を撮像して当該検査対象光学部材
の像を含む原画像データを出力する撮像装置と、この撮
像装置から出力された原画像データを所定の閾値を基準
として前記原画像データに混入したノイズが除去され且
つ不良要因に起因する要素が抽出されるように二値化し
て二値化画像データを生成する二値化手段と、前記二値
化手段によって生成された二値化画像データを格納する
メモリと、このメモリに格納されている前記二値化画像
データに含まれる個々の前記要素を細線化して当該要素
の骨格を示す細線化要素に変換する細線化手段と、この
細線化手段によって変換された任意の二つの細線化要素
同士を比較し、これら二つの細線化要素における互いに
近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つの細線化
要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記線分とが
なす第1角度,及び、前記二つの細線化要素のうちの他
方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第2角度が
所定の条件を満たす場合に前記二つの細線化要素同士を
グループ化するグループ化手段と、前記グループ化手段
によってグループ化された前記各細線化要素の元となっ
た前記二値化画像データ中の要素群の全体としての図形
的特徴量を算出する図形的特徴量算出手段と、この図形
的特徴量算出手段によって算出された図形的特徴量に基
づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う良否判定
手段とを、有することを特徴とする。
【0010】このように構成されると、二値化手段によ
る二値化の結果、同一の不良要因に起因する要素が二つ
に分断されたとしても、細線化手段がこれらの要素を細
線化し、グループ化手段がこれら分断された要素同士を
比較対象した場合には、これら二つの細線化要素におけ
る互いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つ
の細線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記
線分とがなす第1角度,及び、前記二つの細線化要素の
うちの他方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第
2角度が所定の条件を満たすために、これらの分断され
た要素は、このグループ化手段によってグループ化され
る。図形的特徴量算出手段は、グループ化手段によって
グループ化された各細線化要素の元となった二値化画像
データ中に含まれる要素群の、全体としての図形的特徴
量を算出する。従って、良否判定手段による良否判定結
果が、正確なものとなるのである。
【0011】請求項2記載の光学部材検査装置は、請求
項1のグループ化手段が、前記細線化手段によって変換
された全ての細線化要素のあらゆる組み合わせについ
て、上記比較を行うことで、特定したものである。
【0012】請求項3記載の光学部材検査装置は、請求
項1のグループ化手段が、前記線分の長さ,前記第1角
度,及び、前記第2角度が、夫々に用意された基準値を
下回っている場合に、前記二つの細線化要素同士をグル
ープ化することで、特定したものである。
【0013】請求項4記載の光学部材検査装置は、請求
項1のグループ化手段が、前記線分の長さ,前記第1角
度,前記第2角度,及び、所定の基準値が所定の条件式
を満たしている場合に、前記二つの細線化要素同士をグ
ループ化することで、特定したものである。
【0014】請求項5記載の光学部材検査装置は、請求
項4の所定の条件式が、前記第1角度をθ1,前記第2
角度をθ2,前記所定の基準値をθmaxとした場合、 θ12+θ22≦θmax2 として表されることで、特定したものである。
【0015】請求項6記載の光学部材検査装置は、請求
項4の所定の条件式が、前記線分の長さをr,前記第1
角度をθ1,前記第2角度をθ2,前記所定の基準値を
Tとした場合、 r≦T・(θ12+θ22-1/2 として表されることで、特定したものである。
【0016】請求項7記載の画像処理装置は、検査対象
光学部材を撮像して得られた原画像データを所定の閾値
を基準として前記原画像データに混入したノイズが除去
され且つ不良要因に起因する要素が抽出されるように二
値化して二値化画像データを生成する二値化手段と、前
記二値化手段によって生成された二値化画像データを格
納するメモリと、このメモリに格納されている前記二値
化画像データに含まれる個々の前記要素を細線化して当
該要素の骨格を示す細線化要素に変換する細線化手段
と、この細線化手段によって変換された任意の二つの細
線化要素同士を比較し、これら二つの細線化要素におけ
る互いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つ
の細線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記
線分とがなす第1角度,及び、前記二つの細線化要素の
うちの他方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第
2角度が所定の条件を示す場合に前記二つの細線化要素
同士をグループ化するグループ化手段と、前記グループ
化手段によってグループ化された前記各細線化要素の元
となった前記二値化画像データ中の要素群の全体として
の図形的特徴量を算出する図形的特徴量算出手段と、こ
の図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特徴
量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う良
否判定手段とを、有することを特徴とする。
【0017】請求項8記載のコンピュータ可読媒体は、
メモリを備えたコンピュータに対して、検査対象光学部
材を撮像して得られた原画像データを所定の閾値を基準
として前記原画像データに混入したノイズが除去され且
つ不良要因に起因する要素が抽出されるように二値化し
て二値化画像データを生成させ、前記二値化手段によっ
て生成された二値化画像データを前記メモリに格納さ
せ、このメモリに格納されている前記二値化画像データ
に含まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨
格を示す細線化要素に変換させ、この細線化手段によっ
て変換された任意の二つの細線化要素同士を比較し、こ
れら二つの細線化要素における互いに近接した端点同士
を結ぶ線分の長さ,前記二つの細線化要素のうちの一方
の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第1角度,及
び、前記二つの細線化要素のうちの他方の方向を示すベ
クトルと前記線分とがなす第2角度が所定の条件を示す
場合に、前記二つの細線化要素同士をグループ化させ、
前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
の全体としての図形的特徴量を算出させ、この図形的特
徴量算出手段によって算出された図形的特徴量に基づい
て前記検査対象光学部材の良否判定を行わせるプログラ
ムを格納したことを、特徴としている。
【0018】請求項9記載の光学部材検査装置は、検査
対象光学部材を撮像して当該検査対象光学部材の像を含
む原画像データを出力する撮像装置と、この撮像装置か
ら出力された原画像データを所定の閾値を基準として前
記原画像データに混入したノイズが除去され且つ不良要
因に起因する要素が抽出されるように二値化して、二値
化画像データを生成する二値化手段と、前記二値化手段
によって生成された二値化画像データを格納するメモリ
と、このメモリに格納されている前記二値化画像データ
に含まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨
格を示す細線化要素に変換する細線化手段と、この細線
化手段によって変換された任意の二つの細線化要素同士
を比較し、これら二つの細線化要素における互いに近接
した端点同士を結ぶ線分の長さ,及び、前記二つの細線
化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記線分と
がなす角度が所定の条件を示す場合に前記二つの細線化
要素同士をグループ化するグループ化手段と、前記グル
ープ化手段によってグループ化された前記各細線化要素
の元となった前記二値化画像データ中の要素群の全体と
しての図形的特徴量を算出する図形的特徴量算出手段
と、この図形的特徴量算出手段によって算出された図形
的特徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を
行う良否判定手段とを、備えたことを特徴とする。
【0019】このように構成されると、二値化手段によ
る二値化の結果、同一の不良要因に起因する要素が複数
に分断されたとしても、細線化手段がこれらの要素を細
線化し、グループ化手段がこれら分断された要素同士を
比較対象とした場合には、これら二つの細線化要素にお
ける互いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,及び、
前記二つの細線化要素のうちの一方の方向を示すベクト
ルと前記線分とがなす角度が所定の条件を満たすため
に、これらの分断された要素は、このグループ化手段に
よってグループ化される。図形的特徴量算出手段は、グ
ループ化手段によってグループ化された各細線化要素の
元となった二値化画像データ中に含まれる要素群の、全
体としての図形的特徴量を算出する。従って、線状要素
のみならず点状要素もがグループ化され得るので、良否
判定手段による良否判定結果が、正確なものとなるので
ある。
【0020】請求項10記載の光学部材検査装置は、請
求項9のグループ化手段が、前記線分の長さ,及び、前
記角度が、夫々に用意された基準値を下回っている場合
に、前記二つの細線化要素同士をグループ化すること
で、特定したものである。請求項11記載の光学部材検
査装置は、請求項9のグループ化手段が、前記線分の長
さ,前記角度,及び、所定の基準値が所定の条件式を満
たしている場合に、前記二つの細線化要素同士をグルー
プ化することで、特定したものである。
【0021】請求項12記載の光学部材検査装置は、請
求項11の所定の条件式が、前記角度をθ,前記所定の
基準値をθmaxとした場合、θ≦θmaxとして表され
ることで、特定したものである。
【0022】請求項13記載の光学部材検査装置は、請
求項11の所定の条件式が、前記線分の長さをr,前記
角度をθ,前記所定の基準値をTとした場合、 r=T/θ として表されることで、特定したものである。
【0023】請求項14記載の画像処理装置は、検査対
象光学部材を撮像して得られた原画像データを所定の閾
値を基準として前記原画像データに混入したノイズが除
去され且つ不良要因に起因する要素が抽出されるように
二値化して、二値化画像データを生成する二値化手段
と、前記二値化手段によって生成された二値化画像デー
タを格納するメモリと、このメモリに格納されている前
記二値化画像データに含まれる個々の前記要素を細線化
して、当該要素の骨格を示す細線化要素に変換する細線
化手段と、この細線化手段によって変換された任意の二
つの細線化要素同士を比較し、これら二つの細線化要素
における互いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,及
び、前記二つの細線化要素のうちの一方の方向を示すベ
クトルと前記線分とがなす角度が所定の条件を示す場合
に前記二つの細線化要素同士をグループ化するグループ
化手段と、前記グループ化手段によってグループ化され
た前記各細線化要素の元となった前記二値化画像データ
中の要素群の全体としての図形的特徴量を算出する図形
的特徴量算出手段と、この図形的特徴量算出手段によっ
て算出された図形的特徴量に基づいて前記検査対象光学
部材の良否判定を行う良否判定手段とを、備えたこと特
徴とする。
【0024】請求項15のコンピュータ可読媒体は、メ
モリを備えたコンピュータに対して、検査対象光学部材
を撮像して得られた原画像データを所定の閾値を基準と
して前記原画像データに混入したノイズが除去され且つ
不良要因に起因する要素が抽出されるように二値化し
て、二値化画像データを生成させ、前記二値化手段によ
って生成された二値化画像データを前記メモリに格納さ
せ、このメモリに格納されている前記二値化画像データ
に含まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨
格を示す細線化要素に変換させ、この細線化手段によっ
て変換された任意の二つの細線化要素同士を比較し、こ
れら二つの細線化要素における互いに近接した端点同士
を結ぶ線分の長さ,及び、この線分と前記二つの細線化
要素のうちの一方の方向を示すベクトルとがなす角度が
所定の条件を示す場合に、前記二つの細線化要素同士を
グループ化させ、前記グループ化手段によってグループ
化された前記各細線化要素の元となった前記二値化画像
データ中の要素群の全体としての図形的特徴量を算出さ
せ、この図形的特徴量算出手段によって算出された図形
的特徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を
行わせるプログラムを格納したことを、特徴としてい
る。
【0025】請求項16の光学部材検査装置は、請求項
4の所定の条件式が、前記線分の長さをr,前記第1角
度をθ1,前記第2角度をθ2,第1の前記所定の基準
値をθmax,第2の前記所定の機基準値をTとした場
合、θ12+θ22≦θmax2,r≦T・(θ12+θ22
-1/2として表されることで、特定したものである。
【0026】請求項17の光学部材検査装置は、請求項
11の所定の条件式が、前記線分の長さをr,前記角度
をθ,第1の前記所定の基準値をθmax,第2の前記
所定の基準値をTとした場合、θ≦θmax,r=T/θ
として表されることで、特定したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。
【実施形態1】<光学部材検査装置の構成>本第1実施
形態による光学部材検査装置の概略構成を、図1の側面
断面図に示す。この図1に示すように、光学部材検査装
置を構成する照明ランプ1,拡散板2,及び撮像装置3
は、同一の光軸l上に配置されている。
【0028】この撮像装置3は、正レンズ系である撮像
レンズ4と、この撮像レンズ4によって収束された光に
よる像を撮像するCCDラインセンサからなる撮像素子
5とから、構成されている。図1において、撮像素子5
は、紙面に直交する方向にその画素列を向かせるように
設置されている。また、撮像素子5の画素列は、その真
中において、撮像レンズ4の光軸lと垂直に交わってい
る。なお、撮像レンズ4は、撮像装置3内において撮像
素子5に対して進退自在(ピント調節可能)であり、撮
像装置3自体も、光軸l方向に進退調整し得る様に光学
部材検査装置の図示せぬフレームに取り付けられてい
る。
【0029】この撮像素子5は、所定時間(各画素に電
荷が適度に蓄積する程度の時間)毎にライン状に画像を
撮像し、画素の並び順に各画素を自己走査して各画素に
蓄積した電荷を出力する。このようにして撮像素子5か
ら出力された電荷は、所定の増幅処理やA/D変換処理
を受けた後に、1ライン分の輝度信号からなる画像デー
タとして、画像処理装置6に入力される。
【0030】スライドテーブル7は、スライドレール7
a,スライダ7b,駆動モータ7e,ブーム7c,及
び、ホルダ7dから構成されている。このスライドレー
ル7aは、撮像素子5の画素列の方向及び撮像レンズ4
の光軸lの方向に対して夫々直交する方向を向く様に、
光学部材検査装置の図示せぬフレームに固定されてい
る。スライダ7bは、ブーム7c及びホルダ7dを介し
て検査対象光学部材9を保持しており、駆動モータ7e
の駆動力によってスライドレール7a上をスライド移動
することにより、検査対象光学部材9を図1の左右方向
へ等速移動させる。
【0031】この検査対象光学部材9は、図2に示すよ
うな平面矩形の平行平面透明板である。この検査対象光
学部材9は、その短辺が撮像素子5の画素列と平行とな
り且つ幅方向(撮像素子5の画素列と平行な方向)の中
点において撮像レンズ4の光軸lと直交するように、ス
ライダ7bによって保持・移動される。なお、図2は、
撮像レンズ4の位置から見た検査対象光学部材9等の位
置関係を示す平面図である。この図2においては、検査
対象光学部材9のスライドテーブル7による移動方向
は、左右方向となる。
【0032】この検査対象光学部材9は、撮像レンズ4
に関してその表面(撮像レンズ4に対向する面)が撮像
素子5の撮像面と共役となるように配置されている。従
って、撮像素子5は、検査対象光学部材9の表面の画像
(1ライン分)を撮像することができるのである。図2
においては、撮像素子5によって撮像され得る一ライン
分の撮像対象領域が、二点鎖線によって示されている。
なお、撮像レンズ4の倍率(即ち、撮像装置3自体の位
置,及び撮像レンズ4の撮像素子5に対する位置)は、
検査対象光学部材9の表面を全幅(撮像素子5の画素列
の方向における幅)にわたって撮像素子5の撮像面に結
像し得るように、調整されている。
【0033】一方、照明ランプ1は、照明光(白色光)
を発光する白熱ランプであり、光学部材検査装置の図示
せぬフレームに固定されている。
【0034】この照明ランプ1と検査対象光学部材9と
の間に配置されている拡散板2は、図2に示すように、
検査対象光学部材9よりも幅広な矩形形状を有してお
り、その表面は粗面として加工されている。従って、こ
の拡散板2は、照明ランプ1から出射された照明光をそ
の裏面全面で受けて、拡散しつつ透過させることができ
る。なお、この拡散板2は、その中心において撮像レン
ズ4の光軸lと直交するとともに、その外縁が撮像素子
5の画素列と平行になる様に、光学部材検査装置の図示
せぬフレームに固定されている。
【0035】この拡散板2の表面上には、帯状の形状を
有する遮光手段としての遮光板8が、その長手方向を撮
像素子5の画素列の方向と平行な方向に向けて、貼り付
けられている。この遮光板8の中心は撮像レンズ4の光
軸lと一致している。また、遮光板8の長手方向におけ
る全長は検査対象光学部材9の幅よりも長い。そして、
図2に示すように、撮像装置3の位置から見ると、遮光
板8の両端は、検査対象光学部材9の外縁よりも外側に
はみ出している。また、遮光板8の幅は、図1に示すよ
うに、撮像素子5の各画素に入射する光の周縁光線m,
mの間隔よりも広い。
【0036】制御装置6は、撮像装置3から入力された
画像データに基づいて検査対象光学部材9が良品である
か不良品であるかの判定を行うとともに、この判定に伴
って駆動モータ7eに駆動電流を供給する処理装置であ
る。
【0037】図3は、この制御装置6の内部回路構成を
示すブロック図である。図3に示す様に、制御装置6
は、バスBを介して相互に接続されたCPU60,フレ
ームメモリ61,ホストメモリ62,及びモータ駆動回
路63から、構成されている。
【0038】フレームメモリ61は、撮像装置3から入
力された画像データが書き込まれるバッファである。
【0039】ホストメモリ62は、画像メモリ領域62
a,第1作業メモリ領域62b,第2作業メモリ領域6
2c,及び、画像処理プログラム格納領域62dを、含
んでいる。このうち、画像メモリ領域62aは、フレー
ムメモリ61に書き込まれた画像データが所定時間毎に
先頭行から行単位で書き込まれ、検査対象光学部材9全
体に対応する画像データ(原画像データ)が合成される
領域である。また、第1作業メモリ領域62bは、所定
の閾値を基準に原画像データを二値化して得られた二値
化画像データが格納される領域である。また、第2作業
メモリ領域62cは、第1作業メモリ領域62b中の二
値化画像データを細線化処理して得られた細線化画像デ
ータが格納される領域である。また、画像処理プログラ
ム格納領域62dは、CPU60にて実行される画像処
理プログラムを格納するコンピュータ可読媒体としての
領域である。
【0040】モータ駆動回路63は、検査対象光学部材
9が図1上の右方から左方へ等速移動する様に駆動モー
タ7eを駆動させる駆動電流を、この駆動モータ8に供
給する。
【0041】CPU60は、制御装置6全体の制御を行
うコンピュータであり、二値化手段,細線化手段,グル
ープ化手段,図形的特徴量算出手段,及び良否判定手段
に、相当する。即ち、CPU60は、ホストメモリ62
の画像処理プログラム格納領域62dに格納されている
画像処理プログラムを実行し、フレームメモリ61に書
き込まれた画像データを定期的にホストメモリ62の画
像メモリ領域62aに書き写す。そして、画像メモリ領
域62a中に検査対象光学部材9全体に対応する画像デ
ータ(原画像データ)が合成された時点で、この原画像
データに対して所定の閾値を基準とした二値化処理を実
行して第1作業メモリ62b内に二値化画像データを生
成するとともに、この二値化画像に対して細線化処理を
実行して第2作業メモリ62c内に二値化画像データを
生成する。そして、この二値化画像データに含まれる各
抽出要素相互の相対的形状関係をチェックし、所定の相
対的形状条件を満たしているもの同士を、同じ不良要因
に起因するものとしてグループ化する。そして、各グル
ープの抽出要素群の全体としての図形的特徴量をチェッ
クして、検査対象光学部材9の良否判定を行う。また、
CPU60は、フレームメモリ61からの画像データ取
り込みを行うのと同期して、モータ駆動回路63に対し
て、駆動電流を駆動モータ7eに供給させる指示を行
う。
【0042】<不良要因検出の原理>以上のように構成
される光学部材検査装置において、図1と同じ方向から
見た状態を示す図4の面内では、撮像レンズ4に入射し
て撮像素子5の各画素に入射し得る光は、撮像レンズ4
の光軸lに沿った光線を主光線とする光束であり且つ図
4に示される周縁光線m,m間を通る光のみである。こ
の周縁光線m,mを逆方向に辿ると、検査対象光学部材
9の表面において交差した後に、拡散板2に向かって拡
がっている。そして、拡散板2上において、この周縁光
線m,mの間が遮光板8によって遮られている。従っ
て、図4に示すように、検査対象光学部材9における撮
像素子5による撮像対象領域(撮像レンズ4に関して撮
像素子5の画素列の受光面と共役な部位及び光軸方向に
おけるその近傍)に不良要因がないとすると、撮像素子
5の各画素に入射する光はない。即ち、拡散板2の表面
における遮光板8の側方箇所から拡散した光nは、検査
対象光学部材9における撮像対象領域を透過するが、周
縁光線m,mの外側を通るので、撮像レンズ4には入射
しない。また、拡散板2の表面における遮光板8の側方
箇所から拡散して検査対象光学部材9における撮像対象
領域以外の箇所を透過した光は、撮像レンズ4に入射し
得るが、撮像素子5の各画素上には収束されない。その
ため、撮像装置3から出力される画像データは、検査対
象光学部材9の外縁に対応する明部(側面での拡散光に
因る)を除き、全域において暗くなっている。
【0043】これに対して、図2に示すように、検査対
象光学部材9表面における撮像対象領域内にキズC及び
ゴミDがある場合、図5に示すように、拡散板2の表面
における遮光板8の側方箇所から拡散した光nがこれら
キズC及びゴミDに当たると、この光がこれらキズC及
びゴミDによって拡散される。この拡散光n’は、周縁
光線m,mの交点を中心として発散するので、その一部
は、撮像レンズ4を介して撮像素子5の画素上に入射す
る。従って、キズC及びゴミDの像(周囲よりも明るい
像)が撮像素子5の撮像面に形成される。
【0044】撮像素子5による撮像(電荷蓄積及び走
査)は、スライドテーブル7による検査対象光学部材9
のスライド移動と同期して、この検査対象光学部材9が
所定距離だけ移動する毎に行われる。そして、撮像素子
5による撮像(電荷蓄積及び走査)がなされる毎に、ラ
イン状の画像データが、制御装置6のフレームメモリ6
1に書き込まれて、ホストメモリ62の画像メモリ領域
62aに取り込まれる。その結果、検査対象光学部材9
が移動するにつれて、画像メモリ領域62aの各行に
は、撮像装置3によって撮像された各ライン状画像デー
タが、先頭行から順に書き込まれる。
【0045】検査対象光学部材9が図1の左端まで移動
した時点でホストメモリ62の画像メモリ領域62a内
に格納されている画像データ(原画像データ)は、検査
対象光学部材9をエリアセンサによって撮像して得た画
像データと等価であり、原画像データ中の不良要因の面
積は、実際の不良要因の面積に正比例し、原画像データ
中の不良要因の形状は、実際の不良要因の形状と相似と
なる。そのために、この画像メモリ領域62aに格納さ
れている原画像データに基づいて、CPU60が良否判
定を行えるようになるのである。
【0046】図6は、原画像データの一例を示してい
る。図6に示す原画像データにおいて、A〜Eは、検査
対象光学部材9の不良要因そのものを示す。但し、図6
には図示されていないものの、実際の画像データ中には
ノイズに起因する明部が含まれている。このノイズに起
因する明部は不良要因に起因する明部よりも暗いという
傾向があるので、不良要因に起因する明部より暗いがノ
イズに起因する明部よりも明るい閾値を用いて二値化処
理を行って、図7に示す二値化画像データを第1作業メ
モリ領域62b内に生成する。即ち、原画像データを構
成する各画素のうち、閾値より明るい輝度値を有するも
のに対して輝度値“1”を付与し、閾値より暗い画素に
輝度値“0”を付与し、夫々、第1作業メモリ62b内
に書き込む。但し、閾値は、ノイズに起因する明部を確
実に除去できるように、可能な限り高く設定されてい
る。そのため、本来不良要因に起因する明部内に明るさ
の分布がある場合には、図7に示すように、閾値よりも
暗い部分において、二値化によって抽出された抽出要素
が途切れてしまう。
【0047】このように途切れた抽出要素(図7におけ
る抽出要素A−〜,B−〜)は、単独では、面
積も全長も小さくなっているので、検査対象光学部材9
の良否判定においては、品質の低下をもたらす程の不良
要因ではないと、判断されてしまう。しかしながら、こ
れらの抽出要素は、本来、検査対象光学部材9の品質を
大きく低下させている不良要因に起因しているので、単
独で良否判定に用いられるのは不合理である。そこで、
各抽出要素相互の相対的形状関係(各抽出要素同士の角
度,端点距離,等)に基づいて、論理的に、同一の不良
要因に起因する抽出要素同士を接続可能なものとしてグ
ループ化し、グループ化された抽出要素群の全体として
の図形的特徴量を求める。本実施形態においては、図7
に示す第1作業メモリ領域62a内の二値化画像データ
に含まれる各線状抽出要素に対して、その骨格位置を示
す幅1ドットの画素列となるまで細める「細線化処理」
を行って、第2作業メモリ領域62cに書き込む。これ
により、図8に示すような細線化画像データを生成す
る。そして、この細線化画像データに含まれる細線化抽
出要素を用いて、各抽出要素相互の相対的形状関係を求
める。
【0048】以下、各抽出要素をグループ化するための
アルゴリズムを、説明する。
【0049】ここでは、図8に示す細線化抽出要素A−
と細線化抽出要素A−とに注目し、それらの相対的
形状関係を求めるものとして説明する。図9は、図8に
おいて円IXによって囲んだ領域の拡大図である。本実
施形態では、処理対象細線化抽出要素(A−)の方向
ベクトル,比較対象細線化抽出要素(A−)の方向ベ
クトル,及び、処理対象細線化抽出要素(A−)及び
比較対象細線化抽出要素(A−)の互いに近接した端
点(端点1,端点2)間を結ぶ線分(r)のベクトル
(大きさ|r|を含む)を夫々求め、処理対象細線化抽
出要素(A−)の方向ベクトルと線分(r)とがなす
角度(θ1,第1角度),及び、比較対象細線化抽出要
素(A−)の方向ベクトルと線分(r)とがなす角度
(θ2,第2角度)を、夫々算出する。そして、線分
(r)の大きさ(長さ)(|r|)が予め定められた一
定の基準値(Rmax)以下であり、且つ、両角度(θ
1,θ2)がともに予め定められた一定の基準値(θm
ax)以下である場合には、これら二つの細線化抽出要
素に対応する線状抽出要素が、連続した同一の線状不良
要因に起因していると、判断することができる。そこ
で、比較対象細線化抽出要素(A−)が処理対象細線
化抽出要素(A−)に対して接続可能と判断し、それ
らをグループ化する。
【0050】なお、各細線化抽出要素の方向ベクトル
は、その細線化抽出要素の両端を結ぶベクトルとして求
められる。これに対して、その細線化抽出要素を構成す
る各画素の隣接する画素に対する方向を夫々求め、最も
画素数の多い方向を、その細線化抽出要素の方向ベクト
ルとしても良い。また、細線化抽出要素の端点近傍を構
成する各画素の隣接する画素に対する方向を夫々求め、
最も画素数の多い方向又は平均化された方向を、その細
線化抽出要素の方向ベクトルとしても良い。
【0051】各方向ベクトルと線分(r)とがなす角度
(θ)は、ベクトルの内積として求める。即ち、各方向
ベクトルをα,線分(r)のベクトルをrとすると、両
ベクトルα,rがなす各θは、下記式(1)のような関
係がある。
【0052】 cosθ=α・r/(|α||r|) ……(1) この式の右辺は、(rの方向ベクトルαへの投影)/|
r|に相当する。従って、角度(θ)は、下記式(2)
のようにして求められる。
【0053】 θ=cos-1(rの方向ベクトルへの投影/|r|) ……(2) また、各基準値(θmax,Rmax)は、グループ化
の結果が最も正確となるように、実験的に求める。
【0054】以上のような相対的形状関係の判定を、全
ての細線化抽出要素相互間に対して行う。そして、同一
の不良要因に起因する細線化抽出要素をグループ化す
る。そして、各グループに属する細線化抽出要素群に対
応する二値化画像データ中の抽出要素群をひとまとめに
して、全体としての図形的特徴量を計算する。
【0055】<制御処理>次に、上述した不良要因検出
の原理に基づいた良否判定を行うために、画像処理プロ
グラム格納領域62dから読み出した画像処理プログラ
ムに従って制御装置6(CPU60)が実行する制御処
理の内容を、図10乃至図13のフローチャートを用い
て説明する。
【0056】図10の制御処理は、制御装置6に接続さ
れた図示せぬ検査開始ボタンが押下されることによりス
タートする。スタート後最初のS001では、CPU6
0は、モータ駆動回路63に対して、スライドテーブル
7の駆動モータ7eへの駆動電流の供給を指示し、検査
対象光学部材9をスライド移動させる。CPU60は、
この指示の結果として検査対象光学部材9がスライド移
動する間にフレームメモリ61に書き込まれた画像デー
タを、ホストメモリ62の画像メモリ領域62aへ順次
格納する。CPU60は、画像メモリ領域62a内に検
査対象光学部材9全体に対応する画像データ(原画像デ
ータ)が合成されると、処理をS002に進める。
【0057】次のS002では、CPU60は、画像メ
モリ領域62a内に格納されている原画像データに対し
て、所定の閾値を基準とした上述の二値化処理を実行し
て、第1作業メモリ領域62b内に二値化画像データを
生成する(二値化手段に相当)。
【0058】次のS003では、CPU60は、第1作
業メモリ領域62b内に格納されている二値化画像デー
タに含まれる各抽出要素に対して、夫々、一意のラベル
番号(1,2,3,…,n)を付す(ラベリング)。
【0059】次のS004では、CPU60は、第1作
業メモリ領域62b内に格納されている二値化画像デー
タに含まれる各抽出要素の形状判定処理を実行する。こ
の形状判定処理は、図15に示す閾値関数を用いて行わ
れる。具体的には、CPU60は、各抽出要素のX軸方
向(図7の左右方向)における最大幅(Xフィレ)及び
Y軸方向(図7の上下方向)における最大幅(Yフィ
レ)を測定し、Xフィレ及びYフィレのうち大きい方の
他方に対する比率(フィレ比)を、下記式(3)に従っ
て算出する。
【0060】 フィレ比=小さい方のフィレ/大きい方のフィレ×100 ……(3) また、CPU60は、Xフィレ及びYフィレ,並びにそ
の抽出要素の面積に対して下記式(4)を実行し、占有
率を算出する。
【0061】 占有率=抽出要素の面積/(Xフィレ×Yフィレ)×100……(4) そして、CPU60は、算出したフィレ比及び占有率と
図15に示す閾値関数とを比較し、その抽出要素が点状
要素であるか線状要素であるかの判定を行う。即ち、C
PU60は、図15のグラフ上においてフィレ比と占有
率との交点が閾値関数よりも上に位置していれば、抽出
要素が点状要素であると判定し、フィレ比と占有率との
交点が閾値関数よりも下に位置していれば抽出要素が線
状要素であると判定する。
【0062】次のS005では、CPU60は、S00
3での形状判定結果に従って、第1作業メモリ領域62
b内に格納されている二値化画像データから、線状要素
のみを抽出する。
【0063】次のS006では、CPU60は、S00
4にて抽出した線状要素に対して、上述した細線化処理
を実行して、第2作業メモリ領域62c内に細線化画像
データを生成する(細線化手段に相当)。
【0064】次のS007では、CPU60は、S00
5にて生成した細線化画像データに含まれる各細線化抽
出要素の両端点座標を求める。
【0065】次に、CPU60は、各細線化抽出要素毎
に、それに対して接続可能な細線化抽出要素を探すため
のS008〜S025のループ処理を実行する。このル
ープ処理に入って最初のS008では、CPU60は、
未だ「処理対象ラベル」として特定されていないラベル
のうち最も小さいものを「処理対象ラベル」として特定
し、その「処理対象ラベル」が付された細線化抽出要素
を「処理対象要素」とする。
【0066】次のS009では、CPU60は、「処理
対象要素」の一方の端点を「処理対象端点」として特定
する。
【0067】次のS010では、CPU60は、「処理
対象端点」近傍における「処理対象要素」の方向ベクト
ルaを、上述した何れかの手法に従って求める。
【0068】次に、CPU60は、「処理対象要素」の
「処理対象端点」に関して、未だ「処理対象要素」とし
て特定されていない全ての細線化抽出要素との上記相互
形状関係θ1,θ2,|r|を調べるために、S011
〜S017のループ処理を実行する。このループ処理に
入って最初のS011では、CPU60は、「処理対象
要素」として未だ特定されておらず、且つ、「処理対象
ラベル」の比較対象としても未だ特定されていないラベ
ルのうち最も小さいものを「比較対象ラベル」特定し、
その「比較対象ラベル」が付された細線化抽出要素を
「比較対象要素」とする。
【0069】次のS012では、CPU60は、「比較
対象要素」における「処理対象端点」に近接した端点
(比較対象端点)近傍の方向ベクトルbを、上述した何
れかの手法に従って求める。
【0070】次のS013では、CPU60は、「処理
対象端点」と「比較対象端点」とを結ぶ線分rの大きさ
(距離)|r|及び方向を求める。
【0071】次のS014では、CPU60は、方向ベ
クトルaと線分rとがなす角度(第1角度)θ1を求め
る。
【0072】次のS015では、CPU60は、方向ベ
クトルbと線分rとがなす角度(第2角度)θ2を求め
る。次のS016では、CPU60は、接続判定処理を
実行する。
【0073】図13は、S016にて実行される接続判
定処理サブルーチンを示すフローチャートである。この
サブルーチンに入って最初のS101では、CPU60
は、S014にて求めた角度θ1が基準値θmax以下
であるという条件を満たすか否かをチェックする。そし
て、角度θ1が基準値θmaxを超えていれば処理をS
105に進め、角度θ1が基準値θmax以下であれば
処理をS102に進める。
【0074】S102では、CPU60は、S015に
て求めた角度θ2が基準値θmax以下であるという条
件を満たすか否かをチェックする。そして、角度θ2が
基準値θmaxを超えていれば処理をS105に進め、
角度θ2が基準値θmax以下であれば処理をS103
に進める。
【0075】S103では、CPU60は、S013に
て求めた線分rの長さ|r|が基準値Rmax以下であ
るという条件を満たすか否かをチェックする。そして、
|r|が基準値Rmaxを超えていれば処理をS105
に進め、|r|が基準値Rmax以下であれば処理をS
104に進める。
【0076】S104では、CPU60は、当該「比較
対象要素」が接続可能である旨のフラグをセットし、S
105では、CPU60は、当該「比較対象要素」が接
続不能である旨のフラグをセットする。そして、何れの
場合においても、この接続判定処理サブルーチンを終了
し、処理を図10のメインルーチンに戻す。
【0077】処理が戻された図10のメインルーチンで
は、S016の次に、処理をS017に進める。このS
017では、CPU60は、「処理対象要素」として未
だ特定されていない全ての細線化抽出要素を「比較対象
要素」として特定したか否かを、チェックする。そし
て、未だ全ての細線化抽出要素を「比較対象要素」とし
て特定していない場合には、CPU60は、処理をS0
11に戻す。これに対して、未だ「処理対象要素」とし
て特定されていない全ての細線化抽出要素を「比較対象
要素」として特定し終えた場合には、CPU60は、処
理をS018に進める。
【0078】S018では、CPU60は、S011〜
S017のループ処理を繰り返した結果、何れかの「比
較対象要素」に関して接続可能である旨のフラグがセッ
トされたか否かを、チェックする。そして、接続可能で
ある旨のフラグがセットされている場合には、CPU6
0は、処理をS019に進める。
【0079】このS019では、CPU60は、接続可
能である旨のフラグがセットされている「比較対象要
素」が二つ以上あるか否かをチェックする。そして、接
続可能である旨のフラグがセットされている「比較対象
要素」が一個のみである場合には、CPU60は、S0
21にて当該「比較対象要素」を「接続決定要素」とし
て決定した後に、処理をS022に進める。
【0080】これに対して、接続可能である旨のフラグ
がセットされている「比較対象要素」が二つ以上である
とS019にて判定した場合には、CPU60は、S0
20にて、何れか一個の「比較対象要素」を「接続決定
要素」として決定するための接続要素判定処理を実行す
る。
【0081】図14は、S020にて実行される接続要
素判定処理サブルーチンの内容を示すフローチャートで
ある。このサブルーチンに入って最初のS601では、
CPU60は、接続可能である旨のフラグがセットされ
ている「比較対象要素」(以下、「接続可能要素」とい
う)のうち、S602以下の接続要素判定が施されてお
らず、且つ、付されたラベルが最も小さいものを「接続
要素判定対象要素」として特定する。
【0082】次のS602では、CPU60は、当該
「接続要素判定対象要素」に関してS014で求めた角
度θ1とS015にて求めた角度θ2との自乗平均(以
下、「平均角度θ」という)を算出する。そして、当該
「接続要素判定対象要素」に関してS013にて求めた
線分の大きさ|r|と平均角度θとの積(r・θ)を算
出する。
【0083】次のS603では、CPU60は、今回の
S602の処理はこの接続要素判定処理サブルーチンに
入って初めての処理であるか否かをチェックする。そし
て、初めての処理である場合には、CPU60は、S6
04において、今回のS602の処理によって算出され
た積(r・θ)を変数X1に代入し、この変数X1を当
該「接続要素判定対象要素」に付されたラベルに関連付
けて保存する。その後に、CPU60は、処理をS60
1に戻す。
【0084】これに対して、今回のS602の処理が2
度目以降の処理であるとS603にて判定した場合に
は、CPU60は、S605において、今回のS602
の処理によって算出された積(r・θ)を変数X2に上
書きし、当該「接続要素判定対象要素」に付されたラベ
ルをこの変数X2に関連付ける。その後に、CPU60
は、処理をS606に進める。
【0085】S606では、CPU60は、変数X2が
変数X1よりも小さいか否かをチェックする。そして、
変数X2が変数X1以上である場合には、CPU60
は、処理をそのままS608に進める。これに対して、
変数X2が変数X1よりも小さい場合には、CPU60
は、S607において、変数X2の値を変数X1に上書
きするとともに、変数X2に関連付けられていたラベル
を変数X1に関連付け直す。以上の後に、CPU60
は、処理をS608に進める。
【0086】S608では、CPU60は、全ての「接
続可能要素」を「接続要素判定対象要素」として特定し
たか否かをチェックする。そして、未だ全ての「接続可
能要素」を「接続要素判定対象要素」として特定してい
ない場合には、CPU60は、処理をS601に戻す。
【0087】これに対して、以上に説明したS601〜
S608のループ処理を繰り返した結果、全ての「接続
可能要素」を「接続要素判定対象要素」として特定し終
わっている場合、その時点で変数X1にラベルが関連付
けられている「接続可能要素」は、「処理対象要素」に
対して積(r・θ)が最も小さくなるものである。そこ
で、CPU60は、次のS609において、変数X1に
関連付けられているラベルが付された「接続可能要素」
を、「接続決定要素」として決定する。以上の後に、C
PU60は、この接続要素判定処理サブルーチンを終了
して、図11のメインルーチンに処理を戻す。処理が戻
されたメインルーチンでは、CPU60は、処理をS0
20からS022に進める。
【0088】S022では、CPU60は、「接続決定
要素」のラベルを「処理対象要素」のラベルに置き換え
ることによって、「接続決定要素」を「処理対象要素」
と一連の細線化抽出要素として扱う(要素の接続)。
【0089】次のS023では、CPU60は、S02
2にて接続した元の「処理対象要素」と元の「接続決定
要素」との組み合わせを、新たな「処理対象要素」とし
て特定する。以上の後、CPU60は、新たな「処理対
象要素」の一方の端点に関して「接続決定要素」を探す
ために、処理をS009に戻す。
【0090】一方、接続可能である旨のフラグがどの
「比較対象要素」についてもセットされなかったとS0
18にて判定した場合には、CPU60は、S024に
おいて、「処理対象要素」の両端に関して、S010以
下のループ処理の実行を完了しているか否かをチェック
する。そして、未だ他方の端点についての処理がなされ
ていない場合には、CPU6は、S026において、他
方の端点を新たな「処理対象端点」として特定した後
に、新たな「処理対象端点」についてS010以下のル
ープ処理を行うために、処理をS010に戻す。これに
対して、既に「処理対象要素」の両端に関してS010
以下のループ処理を完了している場合には、CPU60
は、処理をS025に進める。
【0091】S025では、CPU60は、S003に
て付した全てのラベルを「処理対象ラベル」として特定
したか否かをチェックする。そして、未だ全てのラベル
を「処理対象ラベル」として特定していない場合には、
CPU60は、処理をS008に戻し、次のラベルが付
された細線化抽出要素についての処理を実行する。これ
に対して、全てのラベルを「処理対象ラベル」として特
定した場合には、CPU60は、処理をS027に進め
る。以上のS003乃至S026の処理が、グループ化
手段に相当するS027では、CPU60は、未だ「良
否判定対象ラベル」として特定されていないラベルのう
ち最も小さいものを、「良否判定対象ラベル」として特
定する。
【0092】次のS028では、CPU60は、S02
7にて「良否判定対象ラベル」として特定されたラベル
が付された全ての細線化要素に対応する二値化画像デー
タ中の抽出要素群を、選び出す。そして、選び出した抽
出要素群全体としての図形的特徴量(例えば、面積,最
大フィレ,等)を数値化し、この数値化された図形特徴
量が良品とみなし得る範囲にあるか不良品とみなし得る
範囲にあるかをチェックする。そして、図形的特徴量が
良品とみなし得る範囲にある場合には、CPU60は、
処理をS029に進める。
【0093】このS029では、CPU60は、全ての
ラベルを「良否判定対象ラベル」として特定したか否か
をチェックする。そして、未だ全てのラベルを「良否判
定対象ラベル」として特定していない場合には、処理を
S027に戻す。
【0094】以上説明したS027乃至S029のルー
プ処理を繰り返した結果、何れかの抽出要素群の図形的
特徴量が不良品とみなし得る範囲にあると判定した場合
には、CPU60は、処理をS028からS030に進
める。このS030では、当該検査対象光学部材9が不
良品である旨を外部出力(画像表示,音声出力)する。
【0095】これに対して、何れの抽出要素群の図形的
特徴量が不良品とみなし得る範囲にあると判断すること
なく、全てのラベルを良否判定対象とした場合には、C
PU60は、処理をS029からS031に進める。こ
のS031では、CPU60は、当該検査対象光学部材
9が良品である旨を外部出力(画像表示,音声出力)す
る。
【0096】S030又はS031を実行した後に、C
PU60は、この制御処理を終了する。
【0097】<実施形態の作用>以上のように構成され
た本実施形態によると、二値化画像データ中の各抽出要
素のうち、元々同じ不良要因に起因するものが、各抽出
要素の近接する端点同士を結ぶ線分rの長さ|r|,こ
の線分rと各抽出要素の方向ベクトルとがなす角度θ
1,θ2に基づいて、合理的にグループ化される。従っ
て、別々の不良要因に起因する抽出要素がグループ化さ
れることはない。そのため、本実施形態によると、検査
対象光学部材9の良否判定が正確になされる。
【実施形態2】本発明の第2の実施の形態は、上述の第
1実施形態と比較して、図10のS016において実行
される接続判定処理の内容のみが異なり、他の構成を同
じくする。
【0098】上述した第1実施形態における図13の接
続判定処理では、個々の相互形状関係θ1,θ2,|r
|が、夫々一定の基準値θmax,Rmaxと個別に比
較される。しかしながら、例えば何れかの相互形状関係
が小さい値であった場合には、他の相互形状関係を多少
甘くしても、正確な接続判定を行うことができるはずで
ある。そのため、本第2実施形態は、複数の相互形状関
係θ1,θ2,|r|の関数を基準値と比較することに
よって、総合的な判定を行うようにした。
【0099】図16は、本第2実施形態において接続判
定処理に用いられる各角度θ1,θ2の関数と基準値θ
maxとの関係を示すグラフである。この図16に示す
ように、本実施形態においては、CPU60は、各角度
θ1,θ2,及び、一定の基準値θmaxが下記式
(5)に示す条件を満たしているか否かをチェックす
る。
【0100】 θ12+θ22≦θmax2 ……(5) また、ここで、θ12+θ22=θ2とし、θ≧0とする
と、このθは下記式(6)によって示される通りとな
る。
【0101】 θ=(θ12+θ221/2 ……(6) CPU60は、このθ及び|r|,並びに、一定の基準
値Tが下記式(7)を満たしているか否かをチェックす
る。
【0102】 |r|・θ≦T |r|≦T/θ ≦T・(θ12+θ22-1/2 ……(7) なお、各基準値(θmax,T)は、グループ化の結果
が最も正確となるように、実験的に求める。
【0103】<制御処理>図17は、本第2実施形態に
おいてCPU60が図10のS016にて実行する接続
判定処理サブルーチンを示すフローチャートである。
【0104】この接続判定処理サブルーチンに入って最
初のS201では、CPU60は、S013にて求めた
角度θ1,及び、S014にて求めた角度θ2が、基準
値θmaxに対して上記式(5)の関係を満たしている
か否かをチェックする。そして、上記式(5)の関係が
満たされていない場合には、CPU60は、処理をS2
04に進め、上記式(5)の関係が満たされている場合
には、CPU60は、処理をS202に進める。
【0105】S202では、CPU60は、S013に
て求めた角度θ1,S014にて求めた角度θ2,及
び、S012にて求めた線分rの大きさ|r|が、基準
値Tに対して上記式(7)の関係を満たしているか否か
チェックする。そして、上記式(7)が満たされていな
い場合には、CPU60は、処理をS204に進め、上
記式(7)が満たされている場合には、CPU60は、
処理をS203に進める。
【0106】S203では、CPU60は、接続可能で
ある旨のフラグをセットし、S204では、CPU60
は、接続不能である旨のフラグをセットする。そして、
何れの場合においても、この接続判定処理サブルーチン
を終了し、処理を図10のメインルーチンに戻す。
【0107】本第2実施形態よるその他の動作及び作用
は、上述した第1実施形態のものと全く同じであるの
で、その説明を省略する。
【実施形態3】本発明の第3の実施の形態は、上述の第
1実施形態と比較して、点状要素をもグループ化するこ
とを特徴とする。
【0108】上述の第1実施形態では、同一の不良要因
に起因する要素のみを接続するために、図10のS00
5にて線状要素のみを抽出して、接続判定のための処理
対象要素と比較対象要素にしていた。そのため、不良要
因から分断された要素が偶然に点状となっていた場合に
は、この点状要素は、グループ化されないので、残りの
線状要素のみをグループ化して算出された図形的特徴量
は、本来の不良要因の程度に対応しない可能性がある。
本第3実施形態は、この点に鑑み、点状要素をもグルー
プ化の対象とすることによって、本来の不要要因の程度
に対応した図形的特徴量を得ることができるようにした
ものである。
【0109】<抽出要素のグループ化アルゴリズム>以
下、本第3実施形態において各抽出要素をグループ化す
るためのアルゴリズムを、説明する。
【0110】図18は、処理対象の線状細線化抽出要素
(ラベルa)と比較対象の点状細線化抽出要素(ラベル
b)との相対的形状関係の例を示している。この図18
に示されるように、本第3実施形態では、処理対象線状
細線化抽出要素(ラベルa)の方向ベクトル,並びに、
処理対象線状細線化抽出要素(ラベルa)及び比較対象
点状細線化抽出要素(ラベルb)の互いに近接した端点
(ラベルbについては点状要素そのもの)間を結ぶ線分
(r)のベクトル(大きさ|r|を含む)を夫々求め、
処理対象細線化抽出要素(ラベルa)の方向ベクトルと
線分(r)とがなす角度(θ)を算出する。そして、線
分(r)の大きさ(長さ)(|r|)が予め定められた
一定の基準値(Rmax)以下であり、且つ、角度
(θ)が予め定められた一定の基準値(θmax)以下
である場合には、これら二つの細線化抽出要素に対応す
る抽出要素が、連続した同一の線状不良要因に起因して
いると、判断することができる。そこで、比較対象点状
細線化抽出要素(ラベルb)が処理対象線状細線化抽出
要素(ラベルa)と同じ不良要因に起因する故に接続可
能と、判断する。
【0111】以上のような相対的形状関係の判定を、全
ての線状細線化抽出要素と各点状細線化抽出要素相互間
に対して行う。そして、同一の不良要因に起因する細線
化抽出要素をグループ化する。そして、各グループに属
する細線化抽出要素群に対応する二値化画像データ中の
抽出要素群をひとまとめにして、全体としての図形的特
徴量を計算する。
【0112】<制御処理>次に、本第3実施形態におい
て画像処理プログラム格納領域62dから読み出した画
像処理プログラムに従って制御装置6(CPU60)が
実行する制御処理の内容を、図19乃至図22のフロー
チャートを用いて説明する。
【0113】図19の制御処理は、制御装置6に接続さ
れた図示せぬ検査開始ボタンが押下されることによりス
タートする。スタート後最初のS301では、CPU6
0は、モータ駆動回路63に対して、スライドテーブル
7の駆動モータ7eへの駆動電流の供給を指示し、検査
対象光学部材9をスライド移動させる。CPU60は、
この指示の結果として検査対象光学部材9がスライド移
動する間にフレームメモリ61に書き込まれた画像デー
タを、ホストメモリ62の画像メモリ領域62aへ順次
格納する。CPU60は、画像メモリ領域62a内に検
査対象光学部材9全体に対応する画像データ(原画像デ
ータ)が合成されると、処理をS302に進める。
【0114】次のS302では、CPU60は、画像メ
モリ領域62a内に格納されている原画像データに対し
て、所定の閾値を基準とした上述の二値化処理を実行し
て、第1作業メモリ領域62b内に二値化画像データを
生成する(二値化手段に相当)。
【0115】次のS303では、CPU60は、第1作
業メモリ領域62b内に格納されている二値化画像デー
タに含まれる各抽出要素に対して、夫々、一意のラベル
番号(1,2,3,…,n)を付す(ラベリング)。
【0116】次のS304では、CPU60は、上述し
た第1実施形態における図10S003と同様の形状判
定処理を実行し、第1作業メモリ領域62b内に格納さ
れている二値化画像データに含まれる各抽出要素が線状
要素であるか点状要素であるかを判定する。
【0117】次のS305では、CPU60は、S30
4での形状判定結果に従って、第1作業メモリ領域62
b内の二値化画像データに含まれる各抽出要素を、線状
要素又は点状要素に分類する。
【0118】次のS306では、CPU60は、S30
4にて抽出した各抽出要素に対して、上述した細線化処
理を実行して、第2作業メモリ領域62c内に細線化画
像データを生成する(細線化手段に相当)。なお、CP
U60は、線状要素であると分類された抽出要素に対し
ては、上述したようにその骨格位置を示す幅1ドットの
画素列となるまで抽出要素を細めることによって細線化
処理を行うが、点状要素であると分類された抽出要素に
対しては、その重心位置に相当する1ドットの画素のみ
を残すことによって細線化処理を行う。
【0119】次のS307では、CPU60は、S30
5にて生成した細線化画像データに含まれる各細線化抽
出要素の端点座標(線状細線化抽出要素については両
端,点状細線化抽出要素については一点)を求める。
【0120】次に、CPU60は、各線状細線化抽出要
素毎に、それに対して接続可能な点状細線化抽出要素を
探すためのS308〜S323のループ処理を実行す
る。このループ処理に入って最初のS308では、CP
U60は、未だ「処理対象要素」として特定されていな
い線状細線化抽出要素のうち、付されたラベルが最も小
さいものを「処理対象要素」として特定する。
【0121】次のS309では、CPU60は、「処理
対象要素」の一方の端点を「処理対象端点」として特定
する。
【0122】次のS310では、CPU60は、「処理
対象端点」近傍における「処理対象要素」の方向ベクト
ルaを、上述した何れかの手法に従って求める。
【0123】次に、CPU60は、「処理対象要素」の
「処理対象端点」に関して、未だ「処理対象要素」とし
て特定されていない全ての点状細線化抽出要素との上記
相互形状関係θ,|r|を調べるために、S311〜S
317のループ処理を実行する。このループ処理に入っ
て最初のS311では、CPU60は、「処理対象ラベ
ル」の比較対象としても未だ特定されていない点状細線
化抽出要素のうち最も小さいものを「比較対象要素」と
して特定する。
【0124】次のS312では、CPU60は、「処理
対象端点」と「比較対象要素」とを結ぶ線分rの大きさ
(距離)|r|及び方向を求める。
【0125】次のS313では、CPU60は、方向ベ
クトルaと線分rとがなす角度θを求める。
【0126】次のS314では、CPU60は、接続判
定処理を実行する。
【0127】図22は、S314にて実行される接続判
定処理サブルーチンを示すフローチャートである。この
サブルーチンに入って最初のS401では、CPU60
は、S312にて求めた角度θが基準値θmax以下で
あるという条件を満たしているか否かをチェックする。
そして、角度θが基準値θmaxを超えていれば処理を
S403に進め、角度θが基準値θmax以下であれば
処理をS402に進める。
【0128】S402では、CPU60は、S312に
て求めた線分rの大きさ|r|が基準値Rmax以下で
あるという条件を満たしているか否かをチェックする。
そして、|r|が基準値Rmaxを超えていれば処理を
S403に進め、|r|が基準値Rmax以下であれば
処理をS404に進める。
【0129】S404では、CPU60は、接続可能で
ある旨のフラグをセットし、S403では、CPU60
は、接続不能である旨のフラグをセットする。そして、
何れの場合においても、この接続判定処理サブルーチン
を終了し、処理を図19のメインルーチンに戻す。
【0130】処理が戻された図19のメインルーチンで
は、S314の次に、処理をS315に進める。このS
315では、CPU60は、「処理対象要素」として未
だ特定されていない全ての点状細線化抽出要素を「比較
対象要素」として特定したか否かを、チェックする。そ
して、未だ全ての点状細線化抽出要素を「比較対象要
素」として特定していない場合には、CPU60は、処
理をS311に戻す。これに対して、未だ「処理対象要
素」として特定されていない全ての点状細線化抽出要素
を「比較対象要素」として特定し終えた場合には、CP
U60は、処理をS316に進める。
【0131】S316では、CPU60は、S311〜
S315のループ処理を繰り返した結果、何れかの「比
較対象要素」に関して接続可能である旨のフラグがセッ
トされたか否かを、チェックする。そして、接続可能で
ある旨のフラグがセットされている場合には、CPU6
0は、処理をS317に進める。
【0132】このS317では、CPU60は、接続可
能である旨のフラグがセットされている「比較対象要
素」が二つ以上あるか否かをチェックする。そして、接
続可能である旨のフラグがセットされている「比較対象
要素」が一個のみである場合には、CPU60は、S3
19にて当該「比較対象要素」を「接続決定要素」とし
て決定した後に、処理をS320に進める。
【0133】これに対して、接続可能である旨のフラグ
がセットされている「比較対象要素」が二つ以上である
とS317にて判定した場合には、CPU60は、S3
18にて、何れか一個の「比較対象要素」を「接続決定
要素」として決定するための接続要素判定処理を、図1
4に示した接続要素判定処理サブルーチンに従って実行
する。S318の完了後、CPU60は、処理をS32
0に進める。
【0134】S320では、CPU60は、「接続決定
要素」のラベルを「処理対象要素」のラベルに置き換え
ることによって、「接続決定要素」を「処理対象要素」
と一連の細線化抽出要素として扱う(要素の接続)。
【0135】次のS321では、CPU60は、S32
0にて接続した元の「処理対象要素」と元の「接続決定
要素」との組み合わせを、新たな「処理対象要素」とし
て特定する。以上の後、CPU60は、新たな「処理対
象要素」の一方の端点に関して「接続決定要素」を探す
ために、処理をS309に戻す。なお、新たな「処理対
象要素」に対するS310の処理では、CPU60は、
元の「処理対象要素(線状要素)」の端点と元の「接続
決定要素(点状要素)」とを結んだ方向として、方向ベ
クトルaを求める。
【0136】一方、接続可能である旨のフラグがどの
「比較対象要素」についてもセットされなかったとS3
16にて判定した場合には、CPU60は、S322に
おいて、「処理対象要素」の両端に関して、S310以
下のループ処理の実行を完了しているか否かをチェック
する。そして、未だ他方の端点についての処理がなされ
ていない場合には、CPU6は、S324において、他
方の端点を新たな「処理対象端点」として特定した後
に、新たな「処理対象端点」についてS310以下のル
ープ処理を行うために、処理をS310に戻す。これに
対して、既に「処理対象要素」の両端に関してS310
以下のループ処理を完了している場合には、CPU60
は、処理をS323に進める。
【0137】S323では、CPU60は、S305に
て分類した全ての線状細線化抽出要素を「処理対象要
素」として特定したか否かをチェックする。そして、未
だ全ての線状細線化抽出要素を「処理対象要素」として
特定していない場合には、CPU60は、処理をS30
8に戻し、次のラベルが付された線状細線化抽出要素に
ついての処理を実行する。これに対して、全ての線状細
線化抽出要素を「処理対象要素」として特定した場合に
は、CPU60は、処理をS324に進める。以上のS
303乃至S323の処理が、グループ化手段に相当す
る S324では、CPU60は、未だ「良否判定対象ラベ
ル」として特定されていないラベルのうち最も小さいも
のを、「良否判定対象ラベル」として特定する。
【0138】次のS325では、CPU60は、S32
4にて「良否判定対象ラベル」として特定されたラベル
が付された全ての細線化要素に対応する二値化画像デー
タ中の抽出要素群を、選び出す。そして、選び出した抽
出要素群全体としての図形的特徴量(例えば、面積,最
大フィレ,等)を数値化し、この数値化された図形特徴
量が良品とみなし得る範囲にあるか不良品とみなし得る
範囲にあるかをチェックする。そして、図形的特徴量が
良品とみなし得る範囲にある場合には、CPU60は、
処理をS326に進める。
【0139】このS326では、CPU60は、全ての
ラベルを「良否判定対象ラベル」として特定したか否か
をチェックする。そして、未だ全てのラベルを「良否判
定対象ラベル」として特定していない場合には、処理を
S324に戻す。
【0140】以上説明したS324乃至S326のルー
プ処理を繰り返した結果、何れかの抽出要素群の図形的
特徴量が不良品とみなし得る範囲にあると判定した場合
には、CPU60は、処理をS325からS327に進
める。このS327では、当該検査対象光学部材9が不
良品である旨を外部出力(画像表示,音声出力)する。
【0141】これに対して、何れの抽出要素群の図形的
特徴量が不良品とみなし得る範囲にあると判断すること
なく、全てのラベルを良否判定対象とした場合には、C
PU60は、処理をS326からS328に進める。こ
のS328では、CPU60は、当該検査対象光学部材
9が良品である旨を外部出力(画像表示,音声出力)す
る。
【0142】S327又はS328を実行した後に、C
PU60は、この制御処理を終了する。
【0143】本第3実施形態におけるその他の動作及び
作用は、上述した第1実施形態のものと全く同じである
ので、その説明を省略する。
【実施形態4】本発明の第4の実施の形態は、上述の第
3実施形態と比較して、図19のS314において実行
される接続判定処理の内容のみが異なり、他の構成を同
じくする。本第4実施形態の目的は、上述した第2実施
形態のものと同じである。
【0144】図23は、本第4実施形態においてCPU
60が図19のS314にて実行する接続判定処理サブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【0145】この接続判定処理サブルーチンに入って最
初のS501では、CPU60は、S313にて求めた
角度θが基準値θmax以下であるという条件を満たし
ているか否かをチェックする。そして、角度θが基準値
θmaxを超えていれば処理をS504に進め、角度θ
が基準値θmax以下であれば処理をS502に進め
る。
【0146】S502では、CPU60は、S313に
て求めた角度θ,及び、S312にて求めた線分rの大
きさ|r|が、一定の基準値Tに対して下記式(8)の
関係を満たしているか否かチェックする。
【0147】 |r|・θ≦T |r|≦T/θ ……(8) そして、上記式(8)の条件が満たされていない場合に
は、CPU60は、処理をS504に進め、上記式
(8)の条件が満たされている場合には、CPU60
は、処理をS503に進める。
【0148】S503では、CPU60は、接続可能で
ある旨のフラグをセットし、S504では、CPU60
は、接続不能である旨のフラグをセットする。そして、
何れの場合においても、この接続判定処理サブルーチン
を終了し、処理を図19のメインルーチンに戻す。
【0149】本第4実施形態よるその他の動作及び作用
は、上述した第1実施形態及び第3実施形態のものと全
く同じであるので、その説明を省略する。
【0150】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の光学部
材検査装置,画像処理装置,及び、画像処理プログラム
を格納したコンピュータ可読媒体によれば、検査対象光
学部材を撮像して得られた画像データを2値化した後
で、同一の不良要因に起因しているが二値化の過程で分
離されてしまった複数の抽出要素を合理的にグループ化
することができる。これにより、検査対象光学部材の正
確な良否判定が可能となる。
【0151】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による光学部材検査装置
の概略構成を示す側面断面図
【図2】 図1の検査対象光学部材等を撮像装置の位置
から見た平面図
【図3】 図1の制御装置の内部回路構成を示すブロッ
ク図
【図4】 検査対象光学部材に不良要因がない場合にお
ける光の進行状態を示す図
【図5】 検査対象光学部材に不良要因がある場合にお
ける光の進行状態を示す図
【図6】 画像メモリ領域62a内にて合成される原画
像データを示す図
【図7】 第1作業メモリ62b内に生成される二値化
画像データを示す図
【図8】 第2作業メモリ62c内に生成される細線化
二値化画像データを示す図
【図9】 本発明の第1実施形態における各抽出要素の
グループ化アルゴリズムの説明図
【図10】 図3のCPUにて実行される制御処理を示
すフローチャート
【図11】 図3のCPUにて実行される制御処理を示
すフローチャート
【図12】 図3のCPUにて実行される制御処理を示
すフローチャート
【図13】 図10のS016にて実行される接続判定
処理サブルーチンを示すフローチャート
【図14】 図11のS020にて実行される接続要素
判定処理サブルーチンを示すフローチャート
【図15】 抽出要素が点状要素であるか線状要素であ
るかの認識に用いられる閾値関数を示すグラフ
【図16】 本第2実施形態において接続判定処理に用
いられる各角度θ1,θ2の関数と基準値θmaxとの
関係を示すグラフ
【図17】 本発明の第2実施形態における図10のS
016にて実行される接続判定処理サブルーチンを示す
フローチャート
【図18】 本発明の第2実施形態における各抽出要素
のグループ化アルゴリズムの説明図
【図19】 本発明の第3実施形態において図3のCP
Uにて実行される制御処理を示すフローチャート
【図20】 本発明の第3実施形態において図3のCP
Uにて実行される制御処理を示すフローチャート
【図21】 本発明の第3実施形態において図3のCP
Uにて実行される制御処理を示すフローチャート
【図22】 図19のS314にて実行される接続判定
処理サブルーチンを示すフローチャート
【図23】 本発明の第4実施形態における図10のS
016にて実行される接続判定処理サブルーチンを示す
フローチャート
【符号の説明】
3 撮像装置 6 制御装置 9 検査対象光学部材 60 CPU 62 ホストメモリ 62a 画像メモリ領域 62b 第1作業メモリ領域 62c 第2作業メモリ領域 62d 画像処理プログラム格納領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 清 東京都板橋区前野町2丁目36番9号旭光学 工業株式会社内 Fターム(参考) 2G086 EE08 EE12

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象光学部材を撮像して当該検査対象
    光学部材の像を含む原画像データを出力する撮像装置
    と、 この撮像装置から出力された原画像データを所定の閾値
    を基準として、前記原画像データに混入したノイズが除
    去され且つ不良要因に起因する要素が抽出されるように
    二値化して、二値化画像データを生成する二値化手段
    と、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    格納するメモリと、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換する細線化手段と、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つの細
    線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記線分
    とがなす第1角度,及び、前記二つの細線化要素のうち
    の他方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第2角
    度が所定の条件を示す場合に、前記二つの細線化要素同
    士をグループ化するグループ化手段と、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出する図形的特徴量算
    出手段と、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う
    良否判定手段とを有することを特徴とする光学部材検査
    装置。
  2. 【請求項2】前記グループ化手段は、前記細線化手段に
    よって変換された全ての細線化要素のあらゆる組み合わ
    せについて、上記比較を行うことを特徴とする請求項1
    記載の光学部材検査装置。
  3. 【請求項3】前記グループ化手段は、前記線分の長さ,
    前記第1角度,及び、前記第2角度が、夫々に用意され
    た基準値を下回っている場合に、前記二つの細線化要素
    同士をグループ化することを特徴とする請求項1記載の
    光学部材検査装置。
  4. 【請求項4】前記グループ化手段は、前記線分の長さ,
    前記第1角度,前記第2角度,及び、所定の基準値が所
    定の条件式を満たしている場合に、前記二つの細線化要
    素同士をグループ化することを特徴とする請求項1記載
    の光学部材検査装置。
  5. 【請求項5】前記所定の条件式は、前記第1角度をθ
    1,前記第2角度をθ2,前記所定の基準値をθmax
    とした場合、 θ12+θ22≦θmax2 として表されることを特徴とする請求項4記載の光学部
    材検査装置。
  6. 【請求項6】前記所定の条件式は、前記線分の長さを
    r,前記第1角度をθ1,前記第2角度をθ2,前記所
    定の基準値をTとした場合、 r≦T・(θ12+θ22-1/2 として表されることを特徴とする請求項4記載の光学部
    材検査装置。
  7. 【請求項7】検査対象光学部材を撮像して得られた原画
    像データを所定の閾値を基準として、前記原画像データ
    に混入したノイズが除去され且つ不良要因に起因する要
    素が抽出されるように二値化して、二値化画像データを
    生成する二値化手段と、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    格納するメモリと、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換する細線化手段と、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つの細
    線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記線分
    とがなす第1角度,及び、前記二つの細線化要素のうち
    の他方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第2角
    度が所定の条件を示す場合に、前記二つの細線化要素同
    士をグループ化するグループ化手段と、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出する図形的特徴量算
    出手段と、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う
    良否判定手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】メモリを備えたコンピュータに対して、 検査対象光学部材を撮像して得られた原画像データを所
    定の閾値を基準として、前記原画像データに混入したノ
    イズが除去され且つ不良要因に起因する要素が抽出され
    るように二値化して、二値化画像データを生成させ、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    前記メモリに格納させ、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換させ、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,前記二つの細
    線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前記線分
    とがなす第1角度,及び、前記二つの細線化要素のうち
    の他方の方向を示すベクトルと前記線分とがなす第2角
    度が所定の条件を示す場合に、前記二つの細線化要素同
    士をグループ化させ、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出させ、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行わ
    せるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
  9. 【請求項9】検査対象光学部材を撮像して当該検査対象
    光学部材の像を含む原画像データを出力する撮像装置
    と、 この撮像装置から出力された原画像データを所定の閾値
    を基準として、前記原画像データに混入したノイズが除
    去され且つ不良要因に起因する要素が抽出されるように
    二値化して、二値化画像データを生成する二値化手段
    と、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    格納するメモリと、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換する細線化手段と、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,及び、前記二
    つの細線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前
    記線分とがなす角度が所定の条件を示す場合に、前記二
    つの細線化要素同士をグループ化するグループ化手段
    と、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出する図形的特徴量算
    出手段と、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う
    良否判定手段とを有することを特徴とする光学部材検査
    装置。
  10. 【請求項10】前記グループ化手段は、前記線分の長
    さ,及び、前記角度が、夫々に用意された基準値を下回
    っている場合に、前記二つの細線化要素同士をグループ
    化することを特徴とする請求項9記載の光学部材検査装
    置。
  11. 【請求項11】前記グループ化手段は、前記線分の長
    さ,前記角度,及び、所定の基準値が所定の条件式を満
    たしている場合に、前記二つの細線化要素同士をグルー
    プ化することを特徴とする請求項9記載の光学部材検査
    装置。
  12. 【請求項12】前記所定の条件式は、前記角度をθ,前
    記所定の基準値をθmaxとした場合、 θ≦θmax
    として表されることを特徴とする請求項11記載の光学
    部材検査装置。
  13. 【請求項13】前記所定の条件式は、前記線分の長さを
    r,前記角度をθ,前記所定の基準値をTとした場合、 r=T/θ として表されることを特徴とする請求項11記載の光学
    部材検査装置。
  14. 【請求項14】検査対象光学部材を撮像して得られた原
    画像データを所定の閾値を基準として、前記原画像デー
    タに混入したノイズが除去され且つ不良要因に起因する
    要素が抽出されるように二値化して、二値化画像データ
    を生成する二値化手段と、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    格納するメモリと、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換する細線化手段と、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,及び、前記二
    つの細線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前
    記線分とがなす角度が所定の条件を示す場合に、前記二
    つの細線化要素同士をグループ化するグループ化手段
    と、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出する図形的特徴量算
    出手段と、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行う
    良否判定手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  15. 【請求項15】メモリを備えたコンピュータに対して、 検査対象光学部材を撮像して得られた原画像データを所
    定の閾値を基準として、前記原画像データに混入したノ
    イズが除去され且つ不良要因に起因する要素が抽出され
    るように二値化して、二値化画像データを生成させ、 前記二値化手段によって生成された二値化画像データを
    前記メモリに格納させ、 このメモリに格納されている前記二値化画像データに含
    まれる個々の前記要素を細線化して、当該要素の骨格を
    示す細線化要素に変換させ、 この細線化手段によって変換された任意の二つの細線化
    要素同士を比較し、これら二つの細線化要素における互
    いに近接した端点同士を結ぶ線分の長さ,及び、前記二
    つの細線化要素のうちの一方の方向を示すベクトルと前
    記線分とがなす角度が所定の条件を示す場合に、前記二
    つの細線化要素同士をグループ化させ、 前記グループ化手段によってグループ化された前記各細
    線化要素の元となった前記二値化画像データ中の要素群
    の全体としての図形的特徴量を算出させ、 この図形的特徴量算出手段によって算出された図形的特
    徴量に基づいて前記検査対象光学部材の良否判定を行わ
    せるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
  16. 【請求項16】前記所定の条件式は、前記線分の長さを
    r,前記第1角度をθ1,前記第2角度をθ2,第1の
    前記所定の基準値をθmax,第2の前記所定の機基準
    値をTとした場合、 θ12+θ22≦θmax2, r≦T・(θ12+θ22-1/2 として表されることを特徴とする請求項4記載の光学部
    材検査装置。
  17. 【請求項17】前記所定の条件式は、前記線分の長さを
    r,前記角度をθ,第1の前記所定の基準値をθma
    x,第2の前記所定の基準値をTとした場合、 θ≦θmax, r=T/θ として表されることを特徴とする請求項11記載の光学
    部材検査装置。
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