JP2000034452A - 湿気架橋型粘着シート - Google Patents

湿気架橋型粘着シート

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JP2000034452A
JP2000034452A JP10203211A JP20321198A JP2000034452A JP 2000034452 A JP2000034452 A JP 2000034452A JP 10203211 A JP10203211 A JP 10203211A JP 20321198 A JP20321198 A JP 20321198A JP 2000034452 A JP2000034452 A JP 2000034452A
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pressure
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adhesive sheet
moisture
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Koichi Muranaka
宏一 村中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属のように全く湿気が透過することのない被
着体の貼り合わせに適用した場合でも、空気中の湿気で
架橋して被着体と強力に接着する湿気架橋型の粘着剤層
をもつ粘着シートを提供する。 【解決手段】湿気 で架橋する粘着材層にシートの中心
部まで湿気が到達できるためのガス透過性通気構造を設
けた湿気架橋型粘着シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿気で架橋する粘
着シートに関する。さらに詳しくは、金属のように全く
湿気が透過することのない被着体の貼り合わせに適用し
た場合でも、空気中の湿気で架橋して被着体を強力に接
着できる粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】被着体同士を貼り合わせる場合、その簡
便な作業性の点から粘着シート特に両面粘着テープが好
まれて使われる。しかし、粘着剤自体の強靱性、耐久性
が低いので強力な接着はできない。従って、以前から粘
着シートの接着力を高める工夫がされている。フォーム
シートあるいはマイクロバルーンを含んだシートの両面
に粘着剤層を形成する手法や粘着剤を架橋する手法など
があげられる。
【0003】特公昭57−17030、特開昭58−1
25776では、フォームシートあるいはガラスバルー
ンを含んだシートの両面に粘着剤を形成するする手法を
開示している。この手法は、被着体の凹凸面を吸収する
ことで接着力を高めるというものであるが、粘着剤自体
が強靱ではないので充分な接着力を発揮しない。
【0004】一方、被着体に貼り合わせてから粘着剤を
架橋して強靱性や耐久性等の物性を改質して接着強度を
高める手法として、特開昭51−6235、特開昭59
−80483に開示されているように加熱で架橋するも
の、特公昭49−5895、特公昭47−44017、
特開昭58−171460、特開昭59−58071に
開示されているように空気中の湿気で架橋するもの、特
公昭58−12918、特開昭59−199784、特
開平4−255782等に開示されているように嫌気硬
化性を利用して架橋するものが提案されている。これら
樹脂を架橋する手法のうち、加熱によるものでは加熱工
程が必要となり粘着シートの簡便性が失われてしまう。
しかも耐熱性の低い被着体には適用できない。さらに嫌
気硬化性を利用する場合は、被着体が金属である必要が
あり完全に硬化するにはやはり加熱が必要がある。しか
も長期期間室温で保存することはかなり難しい。また特
開平1−193314、特開平3−229777にある
ように硬化触媒としての過酸化物をマイクロカプセル化
し樹脂中に添加するといった技術も開示されているが、
被着体を貼り合わせる際にマイクロカプセルを均一に破
壊することはきわめて難しく、安定的に樹脂を架橋させ
ることは困難である。
【0005】これらの手法に比較して空気中の湿気によ
り樹脂を架橋する場合は、被着体を選ばず、室温で架橋
が進行するために実用面からみれば理想的である。しか
しながら、この手法は硬化性と架橋性のバランスをとる
のがきわめて難しい。即ち室温で長期間保存しようとす
るならば、硬化速度が遅くなり、一方短時間で硬化しよ
うとするならば保存性が悪くなる。さらに樹脂をシート
化する際に水分を避ける工夫も必要となる。これらの問
題点を解決する手法として、特開昭61−13656
9,特開昭61−136570,特開昭61−1452
680,特開昭61−14881がある。例えば、特開
平9−137137では、イソシアネート基やアルコキ
シシリル基のような水分と反応する反応基と(メタ)ア
クリル基を有する樹脂に紫外線硬化触媒を添加した組成
物宇に透明フィルムで覆って紫外線照射して粘着シート
を製造することができ、この粘着シートは乾燥剤を入れ
たパック中であれば長期保存可能であることを開示す
る。また、この手法であれば紫外線照射装置の他は特別
な装置を必要とせずにシートを製造することが可能であ
る。
【0006】しかし、この手法を用いたとしても硬化速
度が遅いといった問題点は残る。つまり、金属のような
水分を全く透過しない被着体の貼り合わせに適用した場
合、中心部はなかなか硬化せず周縁部しか硬化しない。
従って、木材のような多孔質物質にしか適用できない。
【0007】さらに水分と反応する樹脂としてイソシア
ネート基を持つウレタンプレポリマーを選択した場合、
湿気と架橋して生成する二酸化炭素ガスが被着体の浮き
を発生させるという大きな問題点がある。ウレタンプレ
ポリマーからの二酸化炭素の発生を防ぐには、水分と反
応して活性度の高い水酸基やアミンを生成するオキサゾ
リジンやケチミンといった化合物を添加する必要があ
る。しかしながらこのような化合物を添加した場合に
は、シートの長期保存性が悪くなるといった問題点があ
る。また、この場合でも水分を透過しない被着体の中心
部ではなかなか架橋しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、湿気で架橋
する粘着シートに関する。さらに詳しくは、一般的な粘
着シートと同様に簡便に使用することができ、しかも金
属のように全く湿気が透過することのない被着体の貼り
合わせに適用した場合でも、空気中の湿気で架橋して被
着体を強力に接着する粘着シートに関する。
【0009】
【課題を解決するための手法】本発明は前記課題をする
ために、粘着材が水分で架橋する樹脂からなり、当該粘
着材の層(以下、粘着材層という)にシートの中心部ま
で湿気が到達できるためのガス透過性通気構造を設けた
ことを特徴とする湿気架橋型粘着シートである。なお、
本発明の粘着シートには粘着テープも含むものとする。
【0010】本発明の粘着剤の成分である水分で架橋す
る樹脂とは、イソシアネート基を有するウレタンプレポ
リマー、またはアルコキシシリル基を有する樹脂のこと
をいう。
【0011】上記の水分で架橋する樹脂とは、水と化学
反応することによって、高分子化する有機化合物のこと
であり、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ー、アルコキシシリル基を有する化合物が一般的であ
る。このほかにケチミンとエポキシ基を有する化合物の
組み合わせ、カルボキシル基とメンデレフ周期律表第二
a属金属酸化物の組み合わせ等も相当する。これらのう
ち反応速度等の点から特にウレタンプレポリマー、アル
コキシシリル基を有する化合物が好適ある。これらの化
合物を含有する粘着剤が空気中の湿気と反応して架橋
し、接着剤へと変化し被着体を強力に接着する。このよ
うな樹脂をシート化して粘着剤シートとしてとして利用
する。
【0012】ここでイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーとは、多官能イソシアネートとポリオール
をNCO/OH>1の比率で反応させて得るのが一般的
である。多官能イソシアネートとは、トルエンジイソシ
アネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)、1,6−ヘキサンジイソシアネ
ートなどがあげられる。ポリオールとは1分子中に2個
以上のヒドロキシ基を有する化合物で、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオールなどがあげられる。
これら多官能イソシアネート、ポリオールはポリウレタ
ン原料として種々のグレードのものが市販されている。
またウレタンプレポリマーを合成する際に、3級アミ
ン、有機錫化合物を適宜触媒として添加することも可能
である。ここでアルコキシシリル基を有する化合物と
は、1分子中に下式の(式1)で示されるアルコキシシ
リル基を1個以上有する化合物のことである。
【0013】
【式1】
【0014】この式1で、R1はメチル基あるいはエチ
ル基であり、R2は炭素数1から4のアルキル基または
置換あるいは無置換のフェニル基、nは1または2であ
る。
【0015】これら水分で架橋する樹脂をベース樹脂と
して、フェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノ
ール樹脂などの粘着付与剤、ガラスバルーン、樹脂フィ
ラー、無機フィラー等の充填材、シランカップリング
剤、酸化防止剤などを適宜添加して粘着剤とする。これ
ら粘着剤をシート化するには、室温で固形粘着剤である
樹脂を加熱して液状化しシート化する方法、アクリルモ
ノマーなどの反応性低分子化合物に溶解しシート状に成
型した後で紫外線照射、あるいは加熱して低分子化合物
を重合してシート化する方法、あるいは低沸点溶剤に溶
解し溶剤を揮散させてシート化する方法などがあげられ
る。
【0016】また、本発明のガス透過性通気構造とは、
粘着材層を被着体に貼り合わせた場合において粘着材層
表面と被着体表面との間にシート周縁部から中心部へつ
ながる溝を形成するような構造である。より具体的に
は、次のような形態のガス透過性通気構造をいう。
【0017】1)網状シートの網目間の空隙部に粘着材
を詰めた粘着シートであって、この粘着シートの片面を
被着体に貼り合わせてから、当該網状シートを引き剥が
した後に生じる網目跡。
【0018】2)突起(網目状の突起形状が好ましい)
を有する離型シートの凹部に粘着材を詰めた粘着シート
であって、この粘着シートの片面を被着体に貼り合わせ
てから、当該離型シートを引き剥がした後に生じる突起
跡。
【0019】3)ガス透過性シートの空隙部分に粘着材
を不完全に浸透または含浸させる粘着シートであって、
この粘着剤が浸透または含浸されておらず通気性を有す
る連続的な空隙部分。
【0020】前述1)の「網状シート」とは、金属の繊
維もしくはテトロンなどの樹脂繊維からなるいわゆるメ
ッシュ、あるいは金属の細線もしくは樹脂の糸を網状に
編んだシート、例えば一般に「チュール」と呼ばれるメ
ッシュ状の布などがある。この網状シートの網目間の空
隙部に水分で架橋する樹脂からなる粘着材を詰めて粘着
シートを形成し、使用時に粘着材層の片面を被着体に貼
り合わせてからこの網状シートのみを粘着材層から引き
剥がすことで、粘着材層に網目跡のガス透過性通気構造
が形成される。このとき、ガス透過性通気構造の網目跡
で囲まれる個々の粘着材の面積は1mm以上で、かつ
粘着剤の総面積が粘着シートの総面積に対しての比率が
50%以上あることが好ましい。また網状シートを予め
離型剤で処理しておく方が使用時に取り外しやすくなる
ので好ましい。
【0021】前述2)の「突起(網目状の突起形状が好
ましい)を有する離型シート」とは、網状シートと剥離
用シートを一体化した離型シート、あるいは剥離用シー
ト自体にエンボス加工した離型シートをいう。網状シー
トと剥離用シートを一体化する手法として、網状シート
をシリコン樹脂で剥離用シートに接着する手法、あるい
は網状シートをPETフィルムにポリエステル樹脂で接
着した後その表面をシリコーン等で離型処理する手法な
どがあげられる。他方の離型シートは、エンボス加工等
によって剥離用シートの表面に凹凸を形成したシートで
ある。このような手法で得た離型シートの凹部に水分で
架橋する樹脂からなる粘着材を詰めて粘着シートを作成
する。使用時に、この粘着シートの片面を被着体に貼り
合わせてからこの離型シートを引き剥がすことで、粘着
材層に突起跡のガス透過性通気構造が形成される。な
お、突起の形状は、粘着材層の中心部まで湿気が通気す
る形状であれば特に制限はなく、網目状、格子状、放射
線状あるいは単に一直線上でもよい。ただし、ガス透過
性通気構造の突起跡で囲まれる個々の粘着材の面積が1
mm以上で、かつ粘着剤の総面積が粘着シートの総面
積に対しての比率が50%以上あることが好ましい。
【0022】前述3)の「ガス透過性シート」とは、不
織布、綿帆布、連続気泡からなる発砲ゴムシート等のこ
とである。また、「空隙部分に粘着材を不完全に浸透ま
たは含浸させる」とは、水分で架橋する樹脂からなる粘
着材をこのガス透過性シートの芯部まで完全に樹脂を浸
透または含浸するのではなく、ガス透過性シートの芯部
に通気性を有するような連続的な空隙部分を保つよう
に、粘着材層をガス透過性シートの表面付近のみ形成す
る場合をいう。つまり、粘着剤を溶剤で溶かした樹脂溶
液をガス透過性シートに塗工して、粘着シートを製造す
るのであるが、この際に粘度、揺変性をコントロールし
て、この樹脂溶液がガス透過性シートの芯部まで完全に
浸透しないようにする必要がある。あるいは別の製造方
法として、予め水分で架橋する樹脂からなる粘着材のシ
ートを調製しておき、その上から通気性のあるシートを
加熱等で積層してもよい。
【0023】
【作用】湿気架橋型粘着シートが強い接着力を発現する
ためには、粘着材が架橋しなければならない。粘着シー
トの中心部まで水分が早く進入するようなガス透過性通
気構造を粘着材層の中に有することで、粘着材の架橋を
促進する。このため、表面が平滑な金属やプラスチック
などの被着体に本発明の湿気硬化型粘着シートを貼り合
わせた場合でも、このガス透過性通気構造を介して水分
が粘着シートの内部まで容易に到達することができる。
結果として、シート中心部の粘着剤まで容易に水分が進
入することができ、粘着シート全体が均一な接着強度に
早く到達して、信頼性の高いを接着が得られる。
【0024】また、水分で架橋する樹脂がイソシアネー
ト基をもつウレタンプレポリマーでは、水分と反応して
架橋する際に副生成物として二酸化炭素を生成する。こ
の二酸化炭素ガスが接着界面から脱気しないと、被着体
と粘着シートの間で浮きを発生し接着不良の原因とな
る。本発明の粘着シートでは、ガス透過性通気構造を介
して二酸化炭素ガスが排出されるので、かかる接着不良
は回避できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の効果を示すため、下記の
内容の実施をした。
【0026】1.ベースポリマーAの合成 乾燥した500mlのセパラブルフラスコにアデカ製ポ
リエーテルポリオールBPX55240g(0.3mo
l)、ノルマルブチルアクリレート150gを入れ、滴
下ロート、撹拌バネをつけたセパラブルカバーを取り付
け窒素パージした。滴下ロートより日本ポリウレタン製
イソシアネートコロネートT80、90g(0.5mo
l)を滴下した。滴下終了後、ヒーターで80℃に加熱
して2時間撹拌した。さらに1ヒドロキシエチルアクリ
レート10g(0.1mol)を滴下ロートより滴下
し、さらに80℃で3時間撹拌し、ウレタンプレポリマ
ーAを得た。
【0027】2.ベースポリマーBの合成 乾燥した500mlのセパラブルフラスコにアデカ製ポ
リエーテルポリオールBPX55240g(0.3mo
l)、ノルマルブチルアクリレート150gを入れ、滴
下ロート、撹拌バネをつけたセパラブルカバーを取り付
け窒素パージした。滴下ロートより日本ポリウレタン製
イソシアネートコロネートT80、90g(0.5mo
l)を滴下した。滴下終了後、ヒーターで80℃に加熱
して2時間撹拌した。さらに1ヒドロキシエチルアクリ
レート10g(0.1mol)を滴下ロートより滴下
し、さらに80℃で3時間撹拌後、室温に冷却した。さ
らにN-メチルアミノプロピルトリメトキシシラン65g
(0,3mol)を滴下ロートより滴下し、室温で30
分撹拌し、ポリマーBを得た。
【0028】粘着材プレポリマーAの調整 下の表1に示した割合で樹脂を撹拌後、真空脱泡してイ
ソシアネート基含有粘着材プレポリマーAを得た。
【0029】
【表1】
【0030】粘着材プレポリマーBの調整 下の表2に示した割合で樹脂を撹拌後、真空脱泡してト
リメトキシシリル基含有粘着材プレポリマーBを得た。
【0031】
【表2】
【0032】実施例1 プレポリマーAを10号綿帆布の片面に300g/m
の目付量で塗布し、シリコン離型処理した38μPE
Tフィルムでカバーし、2000mj/cmの紫外線
を照射した。さらに綿帆布のもう片面に同様な作業を行
い、両面粘着シートを得た。この粘着シートを25mm
の幅にカットし、50μステンレス箔同士で貼り合わせ
た。貼り合わせ後30分後と、20℃×55%RHの恒
温恒湿槽に2週間放置後の剥離強度を測定した。
【0033】実施例2 商品名ハードチュールD50のメッシュを東レダウコー
ニング社製シリコーン離型剤SD7223/SRX21
2で離型処理した。このハードチュールを離型処理38
μPETフィルムの上に置き、さらにその上からプレポ
リマーAを360g/cmの目付量で塗工し、離型処
理した38μPETでカバーした。このシートに200
0mj/cm の紫外線を照射して両面粘着シートを
得た。この粘着シートを25mmの幅にカットし、片面
のPETフィルムを剥がし50μステンレス箔と貼り合
わせた。次にもう片面のPETフィルムとチュールを粘
着材層から取り外し、さらに50μステンレス箔と貼り
合わせた。貼り合わせ後30分後と、20℃×55%R
Hの恒温恒湿槽に2週間放置後の剥離強度を測定した。
【0034】実施例3 商品名ハードチュールD50のメッシュを38μPET
フィルムの片面に、20%バイロン103(東洋紡製ポ
リエステル樹脂)−トルエン溶液を用いて接着した(バ
イロン103の目付量20g/m)。ハードチュール
を接着した面を東レダウコーニング社製シリコーン離型
剤SD7223/SRX212で離型処理した。このシ
ートの上にポリマーAを360g/m2の目付量で塗工
し、離型処理38μPETフィルムでカバーした。この
シートに2000mj/cm の紫外線を照射して両
面粘着シートを得た。この粘着シートを25mmの幅に
カットし、離型処理PETフィルムを剥がして50μス
テンレス箔と貼り合わせた。次にチュールを接着したシ
ートを取り外し、さらに50μステンレス箔と貼り合わ
せた。貼り合わせ後30分後と、20℃×55%RHの
恒温恒湿槽に2週間放置後の剥離強度を測定した。
【0035】実施例4 幅0.8mm、高さ0.3mm、線間2.5mmの凸状
突起物を格子状に0.1mm厚の紙離型紙にエンボス加
工した(凸部面積比32%)。凸状に加工した面の上に
ポリマーAを360g/mの目付量で塗工し、離型処
理38μPETフィルムでカバーした。このシートに2
000mj/cm の紫外線を照射して両面粘着シー
トを得た。この粘着シートを25mmの幅にカットし、
離型処理PETフィルムを剥がし50μステンレス箔と
貼り合わせた。次にエンボス加工した離型紙を取り外
し、さらに50μステンレス箔と貼り合わせた。貼り合
わせ後30分後と、20℃×55%RHの恒温恒湿槽に
2週間放置後の剥離強度を測定した。
【0036】比較例1 離型処理38μPETフィルムの上にポリマーAを36
0g/m2の目付量で塗工し、離型処理38μPETフ
ィルムでカバーした。このシートに2000mj/cm
の紫外線を照射して両面粘着シートを得た。この粘
着シートを25mmの幅にカットし、離型処理PETフ
ィルムを剥がし50μステンレス箔と貼り合わせた。次
にもう片方の離型処理38μPETフィルムを取り外
し、さらに50μステンレス箔と貼り合わせた。貼り合
わせ後30分後と、20℃×55%RHの恒温恒湿槽に
2週間放置後の剥離強度を測定した。
【0037】実施例5 プレポリマーAをプレポリマーBに変えた他は全て実施
例1と同じ作業を行った。
【0038】実施例6 プレポリマーAをプレポリマーBに変えた他は全て実施
例2と同じ作業を行った。
【0039】実施例7 プレポリマーAをプレポリマーBに変えた他は全て実施
例3と同じ作業を行った。
【0040】実施例8 プレポリマーAをプレポリマーBに変えた他は全て実施
例4と同じ作業を行った。
【0041】比較例2 プレポリマーAをプレポリマーBに変えた他は全て比較
例1と同じ作業を行った。
【0042】実施例1〜4及び比較例1の結果を表3に
示す。
【0043】
【表3】
【0044】実施例1〜4において25℃×55%RH
に2週間放置したものは、何れも発泡による浮きもな
く、貼り付け30分後に比べ接着強度は大きく向上し
た。しかし粘着材層の内部に通気孔を設けなかった比較
例1では内部が未だ完全に硬化しておらず、また一部で
発泡によるステンレス箔の浮きがみられた。比較例1を
さらに長時間25℃×55%RHに放置しても、発泡に
よる浮きが増えるばかりで接着力は向上しない。
【0045】実施例5〜8及び比較例2の結果を表4に
示す。
【0046】
【表4】
【0047】実施例5〜8において25℃×55%RH
に2週間放置したものは、貼り付け30分後に比べ接着
強度は大きく向上した。しかし粘着材層の内部に通気孔
を設けなかった比較例2では内部が未だ完全に硬化して
おらず、接着強度は大きく向上しなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の粘着シートは粘着材層にガス透
過性通気構造を有するために、水分で架橋する粘着剤は
粘着シートの中心部であっても周縁部と同様に水分と容
易に接触することができ、即硬化性を発揮する。また、
ウレタンプレポリマーのような架橋の際に二酸化炭素ガ
スを副生成物を出すような粘着材であっても、シート内
部からガス透過性通気構造を介して二酸化炭素ガスを脱
気して、シートの浮きを防止して信頼性の高い接着が可
能である。このような特性により、金属、プラスチッ
ク、ガラスのような非多孔性の材質の接着についても、
本発明の湿気架橋型の粘着シートを使用することができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分で架橋する樹脂からなる粘着シー
    ト、テープにおいて、粘着材が水分で架橋する樹脂から
    なり、当該粘着材層にシートの中心部まで湿気が到達で
    きるためのガス透過性通気構造を設けたことを特徴とす
    る湿気架橋型粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記粘着材がイソシアネート基を有する
    ウレタンプレポリマーである請求項1に記載の湿気架橋
    型粘着シート。
  3. 【請求項3】 前記粘着材が、アルコキシシリル基を有
    する樹脂である請求項1に記載の湿気架橋型粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記ガス透過性通気構造が、粘着材層を
    被着体に貼り合わせた場合において粘着材層表面と被着
    体表面との間にシート周縁部から中心部へつながる溝を
    形成するような構造であることを特徴とする請求項1に
    記載の湿気硬化型粘着シート。
  5. 【請求項5】 前記ガス透過性通気構造が、網状シート
    の網目間の空隙部に粘着材を詰めた粘着シートであっ
    て、この粘着シートの片面を被着体に貼り合わせてか
    ら、当該網状シートを引き剥がした後に生じる網目跡で
    ある請求項4に記載の湿気硬化型粘着シート。
  6. 【請求項6】 前記ガス透過性通気構造が、突起を有す
    る離型シートの凹部に粘着材を詰めた粘着シートであっ
    て、この粘着シートの片面を被着体に貼り合わせてか
    ら、当該離型シートを引き剥がした後に生じる突起跡で
    ある請求項4に記載の湿気硬化型粘着シート。
  7. 【請求項7】 前記離型シートの突起の形状が網目状で
    あることを特徴とする請求項6に記載の湿気硬化型粘着
    シート。
  8. 【請求項8】 前記ガス透過性通気構造が、ガス透過性
    シートの空隙部分に粘着材を不完全に浸透または含浸さ
    せる粘着シートであって、この粘着剤が浸透または含浸
    されておらず通気性を有する連続的な空隙部分である請
    求項1に記載の湿気架橋型粘着シート。
JP10203211A 1998-07-17 1998-07-17 湿気架橋型粘着シート Pending JP2000034452A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002363401A (ja) * 2001-06-04 2002-12-18 Konishi Co Ltd 低発泡性1液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物
JP2009242516A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Aica Kogyo Co Ltd 硬化性樹脂組成物およびそれを用いた再はく離型粘着フィルム
JP2018119080A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 セメダイン株式会社 架橋性珪素基を有する重合体からなる粘着剤構造

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