JP2000020926A - 磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッド

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JP2000020926A
JP2000020926A JP10185478A JP18547898A JP2000020926A JP 2000020926 A JP2000020926 A JP 2000020926A JP 10185478 A JP10185478 A JP 10185478A JP 18547898 A JP18547898 A JP 18547898A JP 2000020926 A JP2000020926 A JP 2000020926A
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JP10185478A
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Kazuhiro Saito
和浩 斉藤
Hiromi Fukuya
ひろみ 福家
Akiko Saito
明子 斉藤
Hitoshi Iwasaki
仁志 岩崎
Hideaki Fukuzawa
英明 福澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巨大磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗効果ヘッ
ドにおいて、磁化固定層の磁化の固着プロセスが容易で
しかも固着が安定な磁気抵抗効果ヘッドを提供する。 【解決手段】 非磁性中間層を介して配置された少なく
とも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有する巨大磁気
抵抗効果を用いた磁気抵抗効果ヘッドにおいて、磁化固
着層は組成および保磁力が互いに異なる一対の強磁性層
が結合層を介して反強磁性結合させることにより、磁化
固着層の磁化固着限界磁界を200Oe以上にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に用いられる磁気抵抗効果ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の高密度化には、ヘッド再生部
に磁気抵抗効果(MR効果)素子を用いたMRヘッドが
主要な役割を果たしており、今後さらに高密度を実現し
てゆくにはMR効果素子の感度を大幅に高めた巨大磁気
抵抗効果(GMR効果)素子を再生部に用いたMRヘッ
ドが必要とされている。
【0003】GMR効果を用いた従来のシールド型MR
ヘッドは、図8に示すように、例えばAl2 3 ・Ti
Cなどからなる基板1の上にはパーマロイなどの軟磁性
膜からなる下側磁気シールド層2が形成されている。こ
の磁気シールド層の上に、再生磁気ギャップを構成する
絶縁膜3を介してMR膜4(スピンバルブ)がある。M
R膜には信号磁界に応じて磁化回転するいわゆる磁化自
由層15、中間層14、磁化固着層16があって、磁化
固着層16は反強磁性層17によって磁化が固着されて
いる。そして磁化自由層15の磁化を単磁区化する目的
でMR膜の両側にバイアス磁界を発生するCoPtなど
の一対の縦バイアス膜5、そしてリード6が配置され
て、アパットジャンクション方式の磁気抵抗効果素子
(以下、MR素子と記す)7が構成されている。MR素
子7にはさらに再生磁気ギャップを構成する絶縁膜8、
および上側の磁気シールド9が配置されている。このよ
うなシールド型MRヘッドにおいては、信号磁界の検出
は、例えば一対のリード6にセンス電流を流し、MR膜
5の平均磁化方向の変化に伴う膜の抵抗変化を測定する
ことにより行われる。
【0004】従来、GMR素子を用いたMR膜は、スピ
ンバルブ膜が用いられており、その基本構成は、磁化自
由層/非磁性中間層/磁化固着層である。この磁化固着
層には反強磁性層が積層されて、磁化自由層/非磁性中
間層/磁化固着層/反強磁性層となっており、磁化固着
層は反強磁性層との界面を通じて交換結合をすることに
よって磁化の固着がなされている。
【0005】GMR素子を用いたMR膜においては、磁
化自由層の磁化の線形応答領域を確保するために、磁界
のないときの磁化自由層の磁化と、磁化固着層の磁化と
を略直角にしておく必要がある。このためには熱処理プ
ロセスが用いられる。この熱処理プロセスの一例を示す
と、磁界をかけながら250℃付近で磁化自由層および
磁気シールド層に誘導磁気異方性を付与した後、磁界の
方向をGMR膜に対して90°回転させて磁化固着層の
磁化固着方向に向けて冷却を行う。熱処理後の磁化自由
層には硬磁性層を着磁することによりバイアス磁界を付
与し、バルクハウゼンノイズの発生を抑えている。
【0006】しかし、上記GMR素子を用いたMR膜お
よびMRヘッドにおいては、磁化固着層の安定性を高め
るために反強磁性層のブロッキング温度(以下、TBと
記す)を高く設計すると、磁化固着層の安定性は高まる
ものの、磁化固定層の固着のために高温の熱処理が必要
となり、この結果、磁化自由層や磁気シールド層への誘
導磁気異方性付与が不十分になってしまう。
【0007】他方、TBを低く設定すれば、磁化自由層
や磁気シールド層への誘導磁気異方性付与はできるもの
の、磁化固着層の安定性が十分でないために、ヘッドの
動作時の温度上昇、例えば100℃以上に対し、磁化の
固着が失われて、ヘッドの出力が低下してしまう。
【0008】また、TBが低いと静電気による磁化固着
層の磁化反転、即ちピン反転が生じてしまうという問題
もあり、これは素子の製造やディスクドライブの組立に
おける製造歩留まりに影響を及ぼす。このように従来の
構成ではTBの設定に困難があった。
【0009】一方、磁化固着層を直接に硬磁性層で形成
するGMR膜構成や、磁化固着層を硬磁性層で固着する
GMR膜構成が既に知られている。こうすることによ
り、熱処理によって磁化自由層や磁気シールド層の誘導
磁気異方性付与を行い、室温での着磁によって磁化固着
層の固着を行うことができる。しかしながら、このよう
な構成では硬磁性層からの漏れ磁界が大きくなるため
に、反強磁性体を用いたときと同様、バイアスポイント
設定が困難であり、しかも硬磁性層の保磁力を大きくし
ないと、記録磁界て磁化固着層が動いてしまい、出力が
出ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、GMR
素子を用いたMR膜の磁化固着層の安定性は反強磁性層
のTBに大きく依存し、TBを高く設計すれば磁化固着
層の安定性は高まるが反強磁性層の高温熱処理が必要に
なり、熱処理によるシールド層や磁化自由層の磁気異方
性付与が困難になる。他方、TBを低く設計すればシー
ルド層や磁化自由層の異方性付与が容易になるが、磁化
固着層の安定性が不足するため、ヘッド出力の低下やヘ
ッド製造歩留まりの低下の原因となる。
【0011】本発明はこのような従来技術の問題点に対
処してなされたものであって、GMR素子を用いたMR
膜の磁化自由層の熱処理による磁気異方性付与が容易で
あって、かつ磁化自由層には余計なバイアス磁界を生じ
てバイアスポイントの設定を困難にすることなく、また
静電気に対して強く、静電気発生による製造歩留まり低
下を招かない磁気抵抗効果ヘッドを提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の磁気抵抗
効果ヘッドは、請求項1に記載したように、非磁性中間
層を介して配置された少なくとも一対の磁化固着層と磁
化自由層とを有する巨大磁化抵抗効果膜を用いた磁気抵
抗効果ヘッドにおいて、前記磁化固着層は保磁力が異な
る一対の強磁性層が結合層を介して反強磁性結合されて
なり、前記磁化固着層の磁化固着限界磁界Hex* が、室
温で200Oe以上とされてなることを特徴とする磁気
抵抗効果ヘッドである。
【0013】本発明の一実施の形態を示す磁気抵抗効果
ヘッドの模式的断面図を図1に示す。図1において記号
1は基板、2および9は磁気シールド、3および8は磁
気ギャップを形成する非磁性絶縁膜、4はMR膜、5は
縦バイアス層であって、強磁性層と反強磁性層との積層
または硬磁性層、6はリード、7はMR素子、11は強
磁性層A、12は強磁性層Aと強磁性層Bとを反強磁性
結合する結合層、13は強磁性層B、14は中間層、1
5は磁化自由層、そして16は磁化固着層である。 ほ
かに図には示していないが、強磁性層A11と磁気キャ
ップ3の中間には、Taなどの下地膜を設けることが望
ましく、また磁化自由層15の上にはTaなどの保護膜
を設けることが望ましい。
【0014】本発明の構成においては、磁化固着層には
反強磁性結合した一対の強磁性体A11および強磁性体
B13を用いており、それら強磁性体の保磁力と反強磁
性結合によって、磁化固着層16における磁化の固着を
行う。このため、強磁性体が反強磁性体との結合によっ
て固着されているものとは異なり、磁化固着層の固着は
室温で磁界を印加することによって行うなどして容易に
行うことができる。このため、熱処理プロセスとして
は、磁化自由層と磁気シールド層だけを対象とすればよ
いので条件選定が従来に比べてきわめて容易になる。
【0015】本発明において、磁化固着限界磁界Hex*
は、図6に示すように、MR膜に印加する磁界の強さを
一旦磁化がほぼ飽和に達するまで高めてから減少させて
いった場合に、磁化固着層の磁化が固着して抵抗変化が
なくなる限界の磁界の値を表わし、これを磁化固着層の
磁化固着限界磁界とするものである。
【0016】そして本発明においては、上記の構成によ
り、磁化固着層の一対の強磁性層の反強磁性結合のバラ
ンスや強磁性層の保磁力の値を制御することによって、
磁化固着限界磁界Hex* を200Oe以上に設定でき、
安定な磁化固着層を構成することができる。
【0017】本発明によれば磁化固着層の強磁性層の保
磁力が従来の反強磁性体のブロッキング温度よりも高い
温度まで維持できる材料が選択できるので、従来より静
電気に強く、ピン反転の生じないものにすることができ
る。
【0018】また、磁化固着層は反強磁性結合した一対
の強磁性層で構成されており、互いの磁化を打ち消し合
うようにすることができるので、磁化固着層からの磁界
が磁化自由層に及び不要なバイアス磁界を与えてしまう
ことを防止できる。このため、ヘッドのバイアスポイン
ト設計が容易になる。
【0019】本発明の磁気抵抗効果ヘッドにおいては、
磁化固着層を形成する反強磁性結合されてなる一対の強
磁性層は、請求項2に記載したように、互いに組成の異
るもので構成することができる。
【0020】本発明の磁気抵抗効果ヘッドにおいては、
請求項3に記載したように、磁化固着層を形成する一対
の磁性層の少なくとも一方の磁性層として、Coを主成
分とする金属、Feを主成分とする金属、またはNiを
主成分とする金属層の少なくともいずれか1種の金属層
を用いることができる。そして請求項4に記載したよう
に、Coを50原子%以上含有し、残りの成分として、
Pt、CrおよびTaの元素から選ばれた少なくとも1
種を含有する金属層を好ましく用いることができる。
【0021】上記Coを主成分とする金属としては、例
えばCox 100-x (ここにx≧50であって、AはP
t、Sm、Ce、La、Y、Fe、Cr、V、Ti、T
a、W、Zr、Nb、Hf、Mo、AlおよびNiの元
素から選ばれた少なくとも1種)を主成分とした金属を
挙げることができる。また上記Feを主成分とする金属
としては、例えばFex 100-x (ここにx≧50であ
って、AはCo、Cr、Pt、Ni、Y、V、Ti、T
a、W、Zr、Nb、Hf、Mo、およびAlの元素か
ら選ばれた少なくとも1種)を主成分とした金属を挙げ
ることができる。 また、本発明の磁気抵抗効果ヘッド
においては、磁化固着層を形成する一対の磁性層の強磁
性体として、請求項5に記載した酸化物強磁性体、ある
いは請求項6に記載した窒化物強磁性体を用いることが
できる。
【0022】そのような酸化物強磁性体としては、化学
式MO・X2 3 (ここにXはFe、Co、Mn、Cr
から選ばれる少なくとも1種、MはMn、Fe、Co、
Ni、Cu、Zn、Mgから選ばれる少なくとも1種)
で示されるスピネルフェライト、および化学式ZO・F
2 3 (ここにZはBa、Sr、Ca、Pbから選ば
れる少なくとも1種)で示されるマグネトプランバイト
型フェライトがある。また窒化物強磁性体としては、窒
化鉄や窒化コバルト、窒化鉄にボロンを含む化合物など
各種の窒化物強磁性体が使用できる。
【0023】本発明の第2の磁気抵抗効果ヘッドは、請
求項7に記載したように、非磁性中間層を介して配置さ
れた少なくとも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有す
る巨大磁化抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドにお
いて、前記磁化固着層は結合層を介して反強磁性結合し
た一対の強磁性層からなり、前記一対の強磁性層から選
ばれる一層は、結晶性金属下地上に形成され、かつCo
を構成元素として含むbi−crystal構造を有す
る硬質磁性膜であることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッ
ドである。
【0024】本発明においてbi−crystal構造
とは、主結晶粒内にサブ結晶粒が存在する構造であっ
て、c軸が面内に存在し、かつサブ結晶粒のc軸が互い
にほぼ90°になっており、サブ結晶粒が磁気粒子単位
として機能するので、Co系磁性膜のbi−cryst
al構造においては高い保磁力を得ることができる。
【0025】本発明の磁気抵抗効果ヘッドにおいては、
Coを構成元素として含むbi−crystal構造を
有する硬質磁性膜の結晶性金属下地膜は請求項11に記
載したように、、Cr、V、Ti、Ta、W、Zr、N
b、Hf、MoおよびAlの元素から選ばれる少なくと
も1種の元素を含有するものが好ましく、また請求項1
2に記載したように、結晶性金属下地膜は体心立方結晶
が略<200>配向しているものが好ましく用いられ
る。そして結晶性金属下地膜は請求項8および9に記載
したように、結晶性金属下地膜と非金属下地との間にア
モルファス層、あるいはミキシング層を有して形成され
てなることが好ましい。
【0026】本発明の磁気抵抗効果ヘッドにおいては、
Coを構成元素として含むbi−crystal構造を
有する硬質磁性膜の結晶性金属下地膜を形成するための
非金属下地としては、請求項10に記載したように、A
lを含む酸化物または窒化物が好ましく用いられる。
【0027】本発明の第3の磁気抵抗効果ヘッドは、請
求項13に記載したように、非磁性中間層を介して配置
された少なくとも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有
する巨大磁化抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドに
おいて、前記磁化固着層は結合層を介して反強磁性結合
されてなる一対の強磁性層を有し、前記一対の強磁性層
の一層には、Ni、CoおよびFeのうち少なくとも1
種の元素を主成分とする酸化物層、Mnを含む金属層、
Crを主成分とする金属層から選ばれる少なくとも1種
の保磁力増大層が積層されて積層構造とされてなり、前
記積層構造を有する強磁性層における保磁力Hcと前記
保磁力増大層による該強磁性層における交換バイアス磁
界との比Hc/Hexが、交換バイアス磁界Hexが実質的
にHex=0となる場合を含め、1よりも大きく設定され
てなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッドである。
【0028】本発明において、反強磁性結合されてなる
一対の強磁性層に、保磁力を増大させる効果を有する
層、即ち保磁力増大層を積層することによって、磁化固
着層を一層安定化させることができる。
【0029】本発明の磁気抵抗効果ヘッドにおける前記
保磁力増大層として、請求項14に記載したように膜厚
が20nm以下のNiO、CoOおよびNiOとCoO
との積層膜から選ばれる少なくとも1種を主成分とする
層、および請求項15に記載したように、Zx Mn
100-x (ここにZはNi、Pt、Pdの元素から選ばれ
る少なくとも1種)を主成分とする層が好ましく用いら
れ、Zx Mn100-x 層の厚さは請求項16に記載したよ
うに、好ましくは15nm以下である。
【0030】また、請求項17に記載したように、本発
明の保磁力増大層として、AX Mn100-X (ここにxは
0以上40以下、AはIr、Fe、Rh、Ru、Pt、
PdおよびNiの元素から選ばれる少なくとも1種)を
主成分とする層が好ましく用いられる。そしてその好ま
しい厚さは請求項18に記載したように、5nm以下で
ある。
【0031】また請求項19に記載したように、本発明
の保磁力増大層として、膜厚が20nm以下のα−Fe
2 3 を主成分とする層が好ましく用いられる。
【0032】さらに請求項20に記載したように、本発
明の保磁力増大層として、Cr合金層が好ましく用いら
れ、その好ましい膜厚は請求項21に記載したように、
20nm以下である。
【0033】本発明の保磁力増大層として用いるCr合
金としては、Al、Mn、Cu、Pt、Pd、Ag、A
u、Ir、Rh、Ru、V、Fe、Co、Ni、Gaお
よびInの少なくとも1種の元素を含むものを用いるこ
とができる。
【0034】本発明の第4の磁気抵抗効果ヘッドは、請
求項22に記載したように、非磁性中間層を介して配置
された少なくとも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有
する巨大磁化抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドに
おいて、前記磁化自由層にはバルクハウゼンノイズを除
去する反強磁性層を用いた縦バイアス層がトラック幅の
両端に配置されてなり、前記磁化固着層は結合層を介し
て反強磁性結合されてなる一対の強磁性層からなり20
0℃以下で磁化が固着されてなることを特徴とする磁気
抵抗効果ヘッドである。
【0035】本願発明において磁化自由層にバルクハウ
ゼンノイズを除去する反強磁性層を結合させることによ
って、磁化固着層の安定化による出力の安定化と同時
に、低ノイズ化をすることができる。
【0036】本発明の磁化自由層にバルクハウゼンノイ
ズを除去する反強磁性層を結合させた磁気抵抗効果ヘッ
ドにおいては、請求項23に記載したように磁化固着層
の磁化固着限界磁界Hex* が室温で200Oe以上であ
ることが好ましい。また請求項24に記載したように、
磁化固着層の一対の強磁性層の一層には保磁力増大層を
設けることができ、磁化固着層が積層された強磁性層の
保磁力Hcと前記保磁力増大層による該強磁性層におけ
る交換バイアス磁界との比Hc/Hexが、交換バイアス
磁界Hexが実質的にHex=0となる場合を含め、1より
も大きく設定されることが好ましい。
【0037】また本発明の磁化自由層にバルクハウゼン
ノイズを除去する反強磁性層を結合させた磁気抵抗効果
ヘッドにおいては、請求項25に記載したように前記一
対の強磁性層の一層は結晶性下地上に形成され、かつ、
Coを構成元素として含むbi−crystal構造を
有する硬質磁性膜であることが好ましい。
【0038】また本発明の磁化自由層にバルクハウゼン
ノイズを除去する反強磁性層を結合させた磁気抵抗効果
ヘッドにおいて、請求項26に記載したように前記磁化
自由層と前記磁化固着層の磁化の向きを略直交させるこ
とにより、感度を高めることができる。
【0039】上述したように、本発明のMRヘッドの磁
化固着層は反強磁性結合した保磁力の異なる一対の強磁
性層からなるため、その磁化方向が安定に固着される。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本願発明の実施の形態を、
実施例に基づいて詳細に説明する。
【0041】(実施例1)図1に示した模式的断面図を
有する磁気抵抗効果ヘッドを作製した。
【0042】Al2 3 ・TiC基板1上に2μm厚の
Ni80Fe20と磁気シールド膜2の成膜とシールド分割
プロセスを行った後、ギャップ膜3のAl2 3 を通常
の成膜プロセスにより成膜し、この下地を用いて、Co
80Pt20(5nm) /Ru(1nm)/Co90Fe10(3nm) /C
u(3nm) /Co90Fe10(3nm) /Ta(5nm) のMR膜を
成膜した。
【0043】このMR膜において、Co80Pt20(5nm)
/Ru(1nm) /Co90Fe10(3nm)はそれぞれ、強磁性
層A11/結合層12/強磁性層B13からなる磁化固
着層であり、上下の強磁性層は組成及び保磁力が異な
る。そして上下の強磁性層は反強磁性的に交換結合する
ようにRu層の膜厚が設定されている。この結合層12
にはRuだけでなく、例えばCr、Rh、Irなどが使
用できる。
【0044】このような積層構造の磁化固着層を有する
上記のMR膜4について、抵抗の磁界による変化を測定
すると、図6の磁界と抵抗との関係を示す曲線が得られ
る。なお図6には曲線上の各部における磁化自由層と磁
化固着層の磁化の状態を模式的に示してある。
【0045】図6において、I、IIでは外部磁界が小さ
く、磁化固着層の各層の磁化はほとんど動かないが、あ
る磁界Hex* またはHex'*以上では磁化固着層の磁化が
大きく動き、磁界がHS に達するIVで磁化はほぼ飽和に
達する。そしてHex'*やHex* を超える磁界では大きな
ヒステリシスが発生する。
【0046】MR膜において、Hex* の値は200Oe
以上に設定すれば、MRヘッドとしてヒステリシスのな
い領域で使用することができる。
【0047】すなわち、磁化自由層と強磁性層Bはスピ
ンバルブ膜として動作し、記録媒体の磁界に応じた磁化
自由層の磁化回転により、強磁性層Bとの磁化の向きは
平行にまで変化して、大きな抵抗変化が得られる。
【0048】MR膜のHex* の値が200Oeに満たな
い場合は、磁化固着層は媒体の磁界などの影響を受けて
しまい、安定性が不足する恐れがある。
【0049】本実施例においては、Hex* の値は400
Oeであった。
【0050】さて、以上のようにして成膜したMR膜3
1をフォトエッチングプロセスを経てパターン形成を行
い、縦バイアス層5とTa/Cu/Ta等のリード6を
成膜し、アバットジャンクションを形成した。この縦バ
イアス層5は反強磁性膜と強磁性膜との積層のほか、硬
磁性層で構成してもよい。
【0051】この場合、反強磁性膜にはNiMn、Pt
Mn、IrMn、RhMn、CrMnPtなどがあり、
強磁性層にはNiFe、CoFe、CoNi、NiFe
CoFe、Niなどがあり、反強磁性膜の交換バイアス
で強磁性層を磁化固着してハード化する。なお、強磁性
層は磁化の不連続によるバルクハウゼンノイズを避ける
ため、磁化自由層と同様な飽和磁化の材料が望ましい。
【0052】硬磁性層を用いる場合には、CoPt、C
oCr、CoPtCrなどがある。大きな保磁力が望ま
しいので、例えばCr層が下地層として用いられること
が望ましい。
【0053】本実施例では縦バイアス層5に、Co90
10(5nm) /Pt50Mn50(30nm)を用いた。
【0054】さらに、図1に示すように、ギャップ層
8、シールド層9を成膜して通常プロセスによりMRヘ
ッド構造とした後、MR膜の磁化自由層と磁気シールド
層と、縦バイアス層の安定化のために、ヘッドトラック
幅方向、即ち図1の横方向に5kOeの磁界を印加して
270℃、3時間の熱処理を行った。次に磁気ディスク
と対向するヘッド面(ABS面)に垂直な方向、即ち図
1の紙面に垂直な方向に5kOeの磁界を印加して磁化
固着層を磁化した。
【0055】固着温度は200℃以下で行うことができ
るが、できるだけ低温が望ましい。本実施例では磁化の
固着を室温にて行った。
【0056】以上のウエーハ工程の後に、ウエーハを切
断し、ABS面の研磨を行い、スライダー化することに
より、磁気ヘッドを作製した。
【0057】続いて実施例1との比較のために、図8の
従来の膜構造を有する比較例ののヘッドを作製した。
【0058】比較例のMR層として、Ta(5nm) /Ni
80Fe20(7nm) /Co90Fe10(1.5nm) /Cu(3nm)
/Co90Fe10(2nm) /Ir22Mn78(7nm) /Ta(5
nm)を成膜して用いた。反強磁性膜Ir22Mn7810のT
Bは膜厚を制御して250℃に設定し、アパットジャン
クションを形成した。
【0059】熱処理プロセスはまずトラック幅方向の5
kOeの磁界中でTB付近の温度250℃で3時間の保
持を行い、その後磁界の向きを媒体に対向する面に対し
て垂直な方向に向け、室温まで冷却した。熱処理後、室
温にてトラック幅方向に磁界を印加して、縦バイアス層
5であるPtMnを着磁した。
【0060】実施例1と比較例のMRヘッド比較した結
果、実施例1は磁気ヘッドや磁気ディスクドライブの組
み立て工程などの際に発生する静電気に対する安定性に
優れることが認めらた。即ち、比較例1の従来型のMR
ヘッドの場合は、静電気によってピン反転のトラブルが
認められたが、実施例1ではピン反転は発生しなかっ
た。比較例では磁化固着層の固着は反強磁性層によって
なされており、温度上昇に対する安定性はTBによって
制約を受けるが、本発明の実施例1では磁化固着層の固
着には強磁性層か有する保磁力が関与しているため、よ
り高い温度まで安定性を保つことができる。
【0061】なお実施例1では、磁化自由層および磁化
固着層の強磁性層BとしてCoFe合金層を用いた。ま
た繁雑を避けるために、以下の実施例もCoFe合金層
を用いた例を述べるが、本発明に用いる磁性層はCoF
e合金層に限定されるものではなく、例えばCo層、N
iFe合金層、NiFeCo合金層、あるいはCoFe
/NiFeの積層など、さまざまな構成が可能である。
【0062】(実施例2)図2の模式的断面図で示した
構造を有する磁気抵抗効果ヘッドを作製した。
【0063】Al2 3 ・TiC基板1上に2μm厚の
Ni80Fe20と磁気シールド膜2を成膜してシールド分
割プロセスを行った後、ギャップ膜3のAl2 3 を通
常の成膜プロセスにより成膜し、この下地を用いて、A
u(1nm) /Cu(1nm) /Ta(5nm) /Co90Fe10(3n
m) /Cu(3nm) /Co90Fe10(3nm) /Cr(1nm) /
Co80Pt20(5nm) /Ta(5nm) を成膜した。
【0064】このMR膜において、Co90Fe10(3nm)
/Cr(1nm) /Co80Pt20(5nm)はそれぞれ、強磁性
層B13/結合層12/強磁性層A11からなる磁化固
着層であり、上下の強磁性層は組成及び保磁力が異なる
点は実施例1と同様である。2層の強磁性層の磁化の向
きはCrを介して反強磁性結合するようにCr厚が設定
されている。この結合層12にはCrのほか、Ru、R
h、Irなどを用いることができる。
【0065】この実施例においては強磁性層A11の保
磁力は80Oeであり、MR膜のHex* の値として32
0Oeが得られ、安定性が確保された。
【0066】このMR膜に対して実施例と同じ工程を行
って、磁気ヘッドを作製し、実施例1と同様の結果を得
た。
【0067】この結果から、磁化固定層は上層に設けた
場合、トップスピンバルブ構造、即ち上置き構造の場合
も、下層に設けた場合のボトムスピンバルブ構造と同様
の結果が得られることが確認された。また、このことか
ら上層と下層を合わせたデュアルスピンバルブ構造にも
有効であることが確認された。
【0068】(実施例3)実施例1のMR膜に比べて、
MR層の磁化固定層である、強磁性層A11/結合層1
2/強磁性層B13の膜厚比を変え、Co80Pt20(5n
m) /Ru(1nm) /Co90Fe10(2.5nm) と、Co80
20(5nm) /Ru(1nm) /Co90Fe10(4nm) の2種類
とした。こうすることによって、強磁性層A11の飽和
磁化×厚さの値と強磁性層B13の飽和磁化×厚さの値
とを等しくせず、少し異ならせた。
【0069】この結果、強磁性層A11の保磁力は10
0となり、Hex* の値は300Oeとなって、実施例1
の場合と比べて少し小さい値とではあったが、磁気抵抗
効果ヘッド用MR膜として安定性が確保されることが示
された。
【0070】このように、磁化固着層における反強磁性
結合した一対の強磁性体膜の飽和磁化×厚さの値は等し
くしてもよいが、少し異ならせてもよい。
【0071】特に強磁性層B13の飽和磁化×膜厚を増
やすことにより、MRセンス電流を電流による磁界に対
し、強磁性層A11が安定化する方向に流すことで、バ
イアスポイントの設計が最適化できる。
【0072】(実施例4〜12)実施例1と同様にし
て、磁化固定層を下置き、即ち基板に近い側に設ける形
式とし、強磁性層A11としてCo合金膜を用いた実施
例4〜12の結果を示す。
【表1】 表の結果から、Co合金膜を磁化固定層を構成する反強
磁性結合した一対の強磁性体層の一方に用いた場合に、
ex* が十分に大きい値を示し、磁気抵抗効果ヘッドの
MR膜として、安定性が確保されることが示された。
【0073】同様にしてCox 100-x (x≧50)に
おいてA=Pt、Sm、Ce、La、Y、Fe、Cr、
V、Ti、Ta。W、Zr、Nb、Hf、Mo、Al、
Niが使用できた。
【0074】(実施例13〜19)実施例2と同様にし
て、磁化固定層を上置きすなわち基板が遠い側に設ける
形式で、強磁性層A11としてCo合金膜を用いた実施
例13〜19の結果を示す。
【表2】 表の結果から、磁化固定層を基板から遠い側に設けた場
合においても、磁化固定層を基板に近い側に設けた場合
と同様に、Co合金膜を磁化固定層を構成する反強磁性
結合した一対の強磁性体層の一方に用いた場合に、Hex
* が十分に大きい値を示し、磁気抵抗効果ヘッドのMR
膜として、安定性が確保されることが示された。
【0075】上記の実施例はいずれもアバットジャンク
ション型のMRヘッドである。本発明は図3の模式的断
面図のように、硬磁性層をMR膜に重ねたハード下置き
構造に適用することもできる。次にその実施例を述べ
る。
【0076】(実施例20、21)図3の模式的断面図
で示された磁気抵抗効果再生部は、Al2 3 ・TiC
基板を用い、この基板上に磁気シールド膜2として2μ
mのNi80Fe20膜の成膜とシールド分割プロセスの
後、ギャップ膜3のAl2 3 を通常の成膜プロセスに
より成膜し、図3に示すようにCr(5nm) /Co80Pt
20(25nm)の硬磁性層5を成膜する。その後をフォトエッ
チングプロセスを経てパターン形成により分割し、この
下地を用いて、Co90Fe10(3nm) /Cu(3nm) /Co
90Fe10(3nm)/Cr(1nm) /Co80Pt20(5nm) /T
a(5nm) のMR膜を成膜した。
【0077】このハード下置き構造によればアバットジ
ャンクションと異なり、硬磁性層5と磁化自由層との接
触面積が大きいため十分なバイアス効果が得られる。
【0078】なお、すでに実施例4〜19で明かになっ
たように、磁化固定層は下置きの構造でも、上置きの構
造でも同様な効果が得られ、磁化自由層のバイアス構造
の違いがあっても同様の効果が得られるがわかったの
で、以下の実施例はこのうちの一方の構造のものを取り
上げることにした。なお、バイアス構造は実施例1と同
じ図1のアバットジャンクション反強磁性層縦バイアス
とした。
【0079】表3はこの構造で磁化固定層の強磁性層A
11としてFe合金、Ni合金膜、を用いた場合の結果
を示した。
【0080】
【表3】 同様にして、Fex A100-x (ここにx≧50、かつA
はCo、Cr、Pt、Ni、Y、Mn、V、Ti、T
a、W、Zr、Nb、Hf、MoおよびAlの少なくと
も1種)のFe合金およびNi合金が強磁性層A11に
有効であることがわかった。また反強磁性交換結合層1
2として、Ru,Crを用いを用いた場合に適切なHex
*値が得られ、MR膜の安定性が得られることがわかっ
た。
【0081】また、強磁性層B13として、CoFe系
やNiFe系合金膜を用いることができることがわかっ
た。
【0082】なお強磁性交換結合層12としては、この
ほかにRh、Irなども選択可能であり、また強磁性層
B13としては、NiFe系合金膜などを選択すること
も可能である。
【0083】(実施例22〜25)先の実施例と同様に
して、強磁性層A11として、酸化物強磁性層である、
スピネルフェライトを用いた場合を表4に示す。表の結
果より、強磁性層11Aとして酸化物強磁性層であるス
ピネルフェライトを用いることにより、良好な効果が得
られる。
【0084】
【表4】 同様にMO・X2 3 (XはFe、Co、Mn、Crの
少なくとも1種、MはMn,Fe,Co,Ni,Cu,
Zn,Mgの少なくとも1種)なる組成が使用可能であ
ることがわかった。
【0085】(実施例26、27)先の実施例と同様に
して、強磁性層A11として、酸化物強磁性層であるマ
グネトプランバイト型フェライト、ZO・6Fe2 3
(ZはBa、Sr、Ca、Pbのうち少なくとも1種)
を用いた場合の結果を表5に示す。
【0086】表の結果より、強磁性層11として酸化物
強磁性層であるマグネトプランバイト型フェライトを用
いることにより、良好な効果が得られることがわかっ
た。
【0087】
【表5】 (実施例28)表6は磁化固着層の強磁性層Bに窒化鉄
を用いた場合を示す。表5から、窒化鉄を用いることに
より、良好な効果が得られることがわかった。
【0088】
【表6】 次にbi−crystal構造のCoおよびCo合金を
用いた実施例を示す。(実施例29〜44)磁気抵抗効
果再生部はAl2 3 ・TiC基板を用い、この基板上
に磁気シールド膜2のNi80Fe20(2μm) とシールド
分割プロセス後ギャップ層である非金属下地層のAl2
3 (70nm)を成膜し、この下地を用いて、Cr(5nm) /
Co(bi−crystal構造)(3nm) /Ru(1nm)
/Co(3nm) /Cu(3nm) /Co90Fe10(3nm) /Ta
(5nm) のMR膜を成膜した。その他は実施例1と同様の
構造を用いた。
【0089】ここでMR膜を詳細に説明する。Cr層は
下のAl2 3 とミキシングした反応層と、その上のb
cc構造の結晶層から構成される。Cr成膜前のAl2
3下地の適切なプレクリーニング(表面に適度な活性
Alを溶出させる)により、アモルファス的のCrとA
2 3 とミキシング反応層が形成されると、その上の
Crは、<110>配向した結晶層が形成され、その結
果その上の強磁性層Aは少なくともbi−crysta
l構造にかることができる。その結果強磁性層Aの保磁
力が13の強磁性層Bよりも大きく70Oeとなる。こ
のためHex*は280Oeが得られ、磁化固定層安定化
の条件を満たすことがわかった。
【0090】表7にbi−crystal構造のCoお
よびCo合金を用いた実施例45〜61を示す。なお、
表において、11強磁性層Aの欄のαは反応性アモルフ
ァス層を示す。
【0091】
【表7】 この実施例に示されたように、bi−crystal構
造のCoおよびCo合金膜を成膜するための非金属下地
として、AlOx ,AlN、SiOx ,ZrOx 、Ti
Nが使用でき、とくにAlOx ,AlN下地が好まし
い。このほか、TiOx ,TaOx ,ダイヤモンドライ
クカ−ボンが使用できることがわかった。また、bi−
crystal構造のCoおよびCo合金膜を成膜する
ための結晶性金属下地膜として、この実施例に示された
ように、とくにCr、Vが好ましく使用でき、Ta、Z
rやFeCo系合金が使用できる。このほかにTi.
W,Nb.Hf.Mo,Alなど、またこれらの元素を
含む合金等が使用できることがわかった。
【0092】また、実施例3で例示したように、強磁性
層11と13の飽和磁化と厚さの積を異ならせることも
できる。
【0093】次に磁化固着層の強磁性層Aに保磁力増大
層を積層した本発明のMRヘッドの実施例を述べる。
【0094】(実施例45〜74)磁気抵抗効果へッド
再生部はAl2 3 ・TiC基板1を用い、この基板上
に磁気シールド膜2のNi80Fe20(2μm) とシールド
分割プロセス後非金属下地層のAl2 3 (70nm)を成膜
し、この下地を用いて、NiO(15nm)/Co(3nm)/
Ru(1nm)/Co(3nm)/Cu(3nm)/Co90Fe10(3
nm) /Ta(5nm) の構造のMR膜を成膜した。
【0095】このMR膜構造において、NiOが20n
mより厚いと交換バイアス磁界Hua.が保磁力Hcより
大きくなり易く、本発明の目的である室温近傍での磁化
固着層の磁界による固着がHuaのために困難になってし
まう。このためNiOの厚さは20nm以下が望まし
い。
【0096】強磁性層A11の保磁力はNiO膜厚20
nm以下でも300Oe程度を保ち、その消失温度も2
00℃以上まで消失しないので安定である。
【0097】この積層構造について、磁気抵抗効果を測
定すると図7のようなR−H曲線となる。図において磁
化自由層と磁化固着層の各磁界における磁化の動きは先
の図6の場合と同様である。図6の場合との相違は、保
磁力増大層が強磁性層に対して交換磁界HUAを与えるた
め、磁界に対し左右非対称になる点である。このため性
能パラメ−タもHex*,Hex' 、hex* 、hex' となる。
ここにHex* >hex*となる。そしてピン層の磁化の向
きをHex* を取る方向に向ければよい。本実施例の場
合、磁性層11のHcは300Oe程度でHex* が80
0Oe以上得られるので、磁化固着層の安定性が十分に
得られる。
【0098】本実施例ではNiO以外にも各種の保磁力
増大層を使用できる。硬磁性膜として作用するので原理
的には熱処埋を必要としない。ただし、規則化系合金の
NiMn,PtMn,PdPtMnなどは一部分の規則
化のための熱処理が必要である。規則化が一部であれば
Hua<Hcであり、磁化固着層の磁界による固着を室温
にて行なうことができる。
【0099】以上のウエーハ工程ののち、ウエーハを機
械加工で切断、ABS面の研磨をし、スライダー化する
ことでへッドを作成した。
【0100】上記およびこれと同様の実施例を表8に示
す。
【0101】
【表8】 次に保持力増大層の組成を変えて磁性層11のHcを大
きくした場合の実施例を示す。
【0102】
【表9】 表9からわかるように、保磁力増大層として、Ni
x 、α−Fe2 3 、PtMnおよびIrMn膜が使
用できることがわかった。このほか、NiMn、PdM
n、FeMn、RhMnおよびRuMn膜、Cr合金膜
も有効であることがわかった。
【0103】このように従来の構成では磁化固着層を固
定することのできる程度の有効な交換バイアス磁界を与
えることができない膜であっても、本願発明においては
磁化固着層の強磁性体の保磁力Hcを高めて、磁化固着
層の安定化を得ることができる。そして交換バイアス磁
界Huaが小さいことにより、保磁力Hcに対し、Hc>
Huaの条件を満たすことができる。
【0104】PtMn、NiMn、PdPtMnなどの
規則系反強磁性体では、厚さ20nm以上でも組成調整
によって、交換バイアス磁界を保磁力より小さくでき、
Hc>Huaの条件を満たし、保磁力増大層として用いる
ことができる。
【0105】以上の実施例は磁化固着層を下置きするボ
トムスピンバルブ構造であったが、実施例13〜19に
あるように磁化固着層を上置きするトップスピンバルブ
構造においても同様の効果が得られる。また、このこと
から、上層と下層を合わせたデュアルスピンバルブ構造
にも同様の効果が得られる。
【0106】また、実施例3で例示したように、磁性層
11とピン層13の飽和磁化と厚さの積を異ならせるこ
ともできる。
【0107】次に図4の模式的断面図のように、反強磁
性体によるパターンドバイアスを上置きした構造の実施
例を述べる。
【0108】(実施例75)図4の磁気抵抗効果再生部
はAl2 3 ・TiC基板を用い、この基板上に磁気シ
ールド膜2として2μmのNi80Fe20膜の成膜とシー
ルド分割プロセスの後、ギャップ膜3のAl2 3 を通
常の成膜プロセスにより成膜し、この下地を用いて、C
80Pt20(5nm) /Ru(1nm)/Co90Fe10(3nm) /
Cu(3nm) /Co90Fe10(3nm) /Ta(5nm)を成膜し
た。この11の強磁性層Aの保磁力HcとHex* の値は
実施例1と同じである。
【0109】MR膜の端部に縦バイアス層5を配置する
ためにフォトエッチングプロセスを経て反強磁性層のI
22Mn78(12nm) とTa/Cu/Ta等のリード6を
形成した。その上にギャップ層7、シ一ルド層8を経
て、記録工程を通常プロセスにより作成した。なお、反
強磁性層は前述したIrMnのほか、RhMn、RuR
hMn、NiMn、PtMn、PdPtMn、CrMn
Ptのような交換バイアス磁界Huaが十分に得られる反
強磁性膜を用いてもよい。
【0110】本実施例では反強磁性膜を用いているた
め、上下磁気シールド2,9と磁化自由層15の誘導磁
気異方性の付与と、縦バイアス層5である反強磁性層に
よる磁化の固着の安定化のために、磁気ヘッドのトラッ
ク幅方に5kOeの磁界を印加して熱処理を行なつた。
熱処理温度を反強磁性膜のTB付近の温度である270
℃とし、3時間の保持を行った。熱処理後、室温にてA
BS面に垂直な方向に5kOeの磁界をかけ、磁化固着
層を固着した。
【0111】以上のウエーハ工程ののち、ウエーハを機
械加工で切断、ABS面の研磨をし、スライダー化する
ことでへッドを作成した。
【0112】このように、高いブロッキング温度を用い
た反強磁性膜であれば比較例のような動作温度で不安定
になるようなことは起こらない。
【0113】この実施例ではMR膜の磁化固着層は下置
きの構成であるが。上置きにしても同様の結果が得られ
る。
【0114】次に図5に示すように、反強磁性体による
パターンドバイアスを下置きした構造の実施例を述べ
る。
【0115】(実施例76)図5の磁気抵抗効果再生部
はAl2 3 ・TiC基板を用い、この基板上に磁気シ
ールド膜2として2μmのNi80Fe20膜の成膜とシー
ルド分割プロセスの後、ギャップ膜3のAl2 3 (70n
m)を通常の成膜プロセスにより成膜し、Ir22Mn
78(20nm) を成膜する。なお、反強磁性層は前述したI
rMnのほか、RhMn、RuRhMn、NiMn、P
tMn、PdPtMn、CrMnPtのような交換バイ
アス磁界Huaが十分に得られる反強磁性膜を用いること
ができる。
【0116】その後フォトエッチングプロセスを用いて
膜を分割し、この下地を用いて、Co90Fe10(3nm) /
Cu(3nm) /Co90Fe10(3nm) /Cr(1mn)/Co80
Pt20(5nm) /Ta(5nm) を成膜した。さらにMR膜を
フォトエッチングプロセスを経てTa/Cu/Ta等の
リード6を成膜した。さらに熱処理を実施例78の下置
きの場合と同じ条件にて行った。この構造により、上置
き構造においても十分なバイアス効果が得られた。
【0117】このパターンドバイアスを上置きはMR膜
の磁化固着層上置き構成にも同様に適用できる。
【0118】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
温度や静電気電圧などに対して安定な磁化固着層の形成
と磁化の固着を、磁化自由層や磁気シールド層の熱処理
に影響を及ぼすことなく、行うことができる。このた
め、本発明の磁気抵抗効果へッドは、動作温度が上昇し
ても出力低下を起したりせず、安定な出力を保つことが
できる。しかも、静電気電圧に対し安定であるため、磁
気ヘッドの製造や磁気ディスクドライブの組立ての際の
静電気電圧によるトラブルが減少するので、磁気ヘッド
や磁気ディスクドライブの製造歩留まりを向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気抵抗効果へッドの一実施形態の
構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の磁気抵抗効果へッドの他の一実施形
態の構成を示す断面図である。
【図3】 本発明の磁気抵抗効果へッドのさらに他の一
実施形態の構成を示す断面図である。
【図4】 本発明の磁気抵抗効果へッドのさらに他の一
実施形態の構成を示す断面図である。
【図5】 本発明の磁気抵抗効果へッドのさらに他の一
実施形態の構成を示す断面図である。
【図6】 本発明の磁気抵抗効果へッドの一実施形態を
構成する磁気抵抗効果膜の磁界と抵抗との関係を示す模
式図である。
【図7】 本発明の磁気抵抗効果へッドの他の一実施形
態を構成する磁気抵抗効果膜の磁界と抵抗との関係を示
す模式図である。
【図8】 従来例の磁気抵抗効果へッドの構成例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1……基板、 2、9……磁気シールド、 3、8……磁気ギャップを形成する非磁性絶縁膜、 4……MR膜、 5……縦バイアス層、 6…リード、 7……MR素子、 11……強磁性層A、 12……結合層、 13……強磁性層B、 14……中間層、 15……磁化自由層、 16……磁化固着層、 17……反強磁性層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 明子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 岩崎 仁志 神奈川県川崎市幸区堀川町72 株式会社東 芝川崎事業所内 (72)発明者 福澤 英明 神奈川県川崎市幸区堀川町72 株式会社東 芝川崎事業所内 Fターム(参考) 2G017 AB00 AB05 AC01 AC04 AC06 AC08 AC09 AD55 AD59 AD60 AD65 5D034 BA05 BA21 CA03 CA07

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性中間層を介して配置された少なく
    とも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有する巨大磁化
    抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前記
    磁化固着層は保磁力が異なる一対の強磁性層が結合層を
    介して反強磁性結合されてなり、前記磁化固着層の磁化
    固着限界磁界Hex* が、室温で200Oe以上とされて
    なることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記磁化固着層の前記結合層を介して反強磁性結
    合されてなる一対の強磁性層は組成を異ならせてなるこ
    とを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記磁化固着層を形成する一対の磁性層の少なく
    とも一方がCoを主成分とする金属、Feを主成分とす
    る金属、またはNiを主成分とする金属層の少なくとも
    いずれか1種の金属層であることを特徴とする磁気抵抗
    効果ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記磁化固着層を形成する一対の磁性層の少なく
    とも一方が、Coを50原子%以上含有し、残りの成分
    としてPt、CrおよびTaの元素から選ばれた少なく
    とも1種を含有する金属層であることを特徴とする磁気
    抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記磁化固着層を形成する一対の磁性層の一方が
    酸化物強磁性体であることを特徴とする磁気抵抗効果ヘ
    ッド。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記磁化固着層を形成する一対の磁性層の一方が
    窒化物強磁性体であることを特徴とする磁気抵抗効果ヘ
    ッド。
  7. 【請求項7】 非磁性中間層を介して配置された少なく
    とも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有する巨大磁化
    抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前記
    磁化固着層は結合層を介して反強磁性結合した一対の強
    磁性層からなり、前記一対の強磁性層から選ばれる一層
    は、結晶性金属下地上に形成され、かつCoを構成元素
    として含むbi−crystal構造を有する硬質磁性
    膜であることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記結晶性金属下地膜は、非金属下地との間にア
    モルファス層を有して形成されてなることを特徴とする
    磁気抵抗効果ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、前記結晶性金属下地膜は、非金属下地との間にミ
    キシング層を有して形成されてなることを特徴とする磁
    気抵抗効果ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項7、請求項8または請求項9の
    いずれか1項記載の磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前記
    非金属下地はAlを含む酸化物または窒化物であること
    を特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項7、請求項8または請求項9の
    いずれか1項記載の磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前記
    結晶性金属下地膜は、Cr、V、Ti、Ta、W、Z
    r、Nb、Hf、MoおよびAlの元素から選ばれる少
    なくとも1種の元素を含有することを特徴とする磁気抵
    抗効果ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項7、請求項8または請求項9の
    いずれか1項記載の磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前記
    結晶性金属下地膜は体心立方結晶が略<200>配向し
    てなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  13. 【請求項13】 非磁性中間層を介して配置された少な
    くとも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有する巨大磁
    化抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前
    記磁化固着層は結合層を介して反強磁性結合されてなる
    一対の強磁性層を有し、前記一対の強磁性層の一層に
    は、Ni、CoおよびFeのうち少なくとも1種の元素
    を主成分とする酸化物層、Mnを含む金属層、Crを主
    成分とする金属層から選ばれる少なくとも1種の保磁力
    増大層が積層されて積層構造とされてなり、前記積層構
    造を有する強磁性層における保磁力Hcと前記保磁力増
    大層による該強磁性層における交換バイアス磁界との比
    Hc/Hexが、交換バイアス磁界Hexが実質的にHex=
    0となる場合を含め、1よりも大きく設定されてなるこ
    とを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層が膜厚が20nm以下のN
    iO、CoO、およびNiOとCoOとの積層膜から選
    ばれる少なくとも1種を主成分とする層であることを特
    徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層がZx Mn100-x (ここに
    ZはNi、PtおよびPdの元素から選ばれる少なくと
    も1種)を主成分とする層であることを特徴とする磁気
    抵抗効果ヘッド。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層の膜厚が15nm以下であ
    ることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  17. 【請求項17】 請求項13記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層がAX Mn100-X (ここに
    xは0以上40以下、AはIr、Fe、Rh、Ru、P
    t、PdおよびNiの元素から選ばれる少なくとも1
    種)を主成分とする層であることを特徴とする磁気抵抗
    効果ヘッド。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層の膜厚が5nm以下である
    ことを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  19. 【請求項19】 請求項13記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層が膜厚が20nm以下のα
    −Fe2 3 を主成分とする層であることを特徴とする
    磁気抵抗効果ヘッド。
  20. 【請求項20】 請求項13記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層がCr合金層であることを
    特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記保磁力増大層の厚さが20nm以下であ
    ることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  22. 【請求項22】 非磁性中間層を介して配置された少な
    くとも一対の磁化固着層と磁化自由層とを有する巨大磁
    化抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果ヘッドにおいて、前
    記磁化自由層にはバルクハウゼンノイズを除去する反強
    磁性層を用いた縦バイアス層がトラック幅の両端に配置
    されてなり、前記磁化固着層は結合層を介して反強磁性
    結合されてなる一対の強磁性層からなり、200℃以下
    で磁化が固着されてなることを特徴とする磁気抵抗効果
    ヘッド。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記磁化固着層は組成および保磁力が互いに
    異なる一対の強磁性層が結合層を介して反強磁性結合さ
    れてなり、前記磁化固着層の磁化固着限界磁界Hex* が
    室温で200Oe以上とされてなることを特徴とする磁
    気抵抗効果ヘッド。
  24. 【請求項24】 請求項22記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記磁化固着層の一対の強磁性層の一層には
    保磁力増大層が積層されて積層構造とされてなり、前記
    保磁力増大層が積層された強磁性層の保磁力Hcと前記
    保磁力増大層による該強磁性層における交換バイアス磁
    界との比Hc/Hexが、交換バイアス磁界Hexが実質的
    にHex=0となる場合を含め、1よりも大きく設定され
    てなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の磁気抵抗効果ヘッド
    において、前記一対の強磁性層の一層は結晶性下地上に
    形成され、かつ、Coを構成元素として含むbi−cr
    ystal構造を有する硬質磁性膜であることを特徴と
    する磁気抵抗効果ヘッド。
  26. 【請求項26】 請求項23、請求項24または請求項
    25のいずれか1項記載の磁気抵抗効果ヘッドにおい
    て、前記磁化自由層と前記磁化固着層の磁化の向きが略
    直交してなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7126797B2 (en) 2003-02-26 2006-10-24 Alps Electric Co., Ltd. Spin valve magnetoresistive element having pinned magnetic layer composed of epitaxial laminated film having magnetic sublayers and nanomagnetic interlayer
US7362546B2 (en) 2003-02-26 2008-04-22 Alps Electric Co., Ltd Spin-valve magnetoresistive element having fixed magnetic layer of epitaxal laminate including magnetic layer and nonmagnetic layer
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JP2014081384A (ja) * 2010-03-12 2014-05-08 Alps Green Devices Co Ltd 電流センサ

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