JP2000017088A - 易打ち抜き開封性包装材料 - Google Patents

易打ち抜き開封性包装材料

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JP2000017088A
JP2000017088A JP10185794A JP18579498A JP2000017088A JP 2000017088 A JP2000017088 A JP 2000017088A JP 10185794 A JP10185794 A JP 10185794A JP 18579498 A JP18579498 A JP 18579498A JP 2000017088 A JP2000017088 A JP 2000017088A
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JP
Japan
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cyclic olefin
copolymer
group
ethylene
formula
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JP10185794A
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Toshiyuki Hirose
敏行 広瀬
Yozo Yamamoto
陽造 山本
Isao Naito
勲 内藤
Satoshi Naga
聰 那賀
Matsuo Okaji
松男 岡地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KEIHAN CELLOPHANE KK
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
KEIHAN CELLOPHANE KK
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防湿性、耐薬品性に優れるとともに、易打ち
抜き開封性に優れた包装材料を提供する。 【解決手段】 アイゾット衝撃強度が18kJ/m2
下かつ引張伸びが20%以下であって、[I-1]:エチレ
ンと特定の式で表される環状オレフィンとを共重合させ
て得られるエチレン・環状オレフィンランダム共重合
体、[I-2]:環状オレフィンの開環重合体または共重合
体、[I-3]:上記[I-2]開環重合体または共重合体の水素
化物、および[I-4]:上記[I-1]、[I-2]または[I-3]のグ
ラフト変性物からなる群から選ばれる少なくとも一種の
環状オレフィン系樹脂(A)よりなる易打ち抜き開封性
包装材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の環状オレフィ
ン系重合体からなる易打ち抜き開封性に優れる包装材料
に関する。さらには、それを用いた防湿性、耐薬品性、
易打ち抜き開封性に優れたプレススルーパック(PT
P)等の蓋材に関する。
【0002】
【従来の技術】錠剤、カプセルなどの医薬品やガム、チ
ョコレートなどの菓子包装などに使われているプレスス
ルーパック(PTP)の多くは、硬質塩化ビニル樹脂や
ポリプロピレンのシート上に、真空または圧空成形によ
り形成されたポケットを有する底材と、それを閉塞する
蓋材とよりなっている。この蓋材には、従来、アルミニ
ウムが広く用いられてきたが、アルミニウムは、製造時
に多大の電気エネルギーを消費し、焼却処分時には残灰
を残したり炉を傷める等の問題があり環境保護の面から
代替材の出現が待ち望まれていた。プレススルーパック
等の蓋材とするためには、ブリスターパックに充填され
た錠剤を底材側から指で押し出すことにより容易に蓋材
が破れる(易打ち抜き開封性)ことが必要であり、防湿
性、耐薬品性とともに、このような適度な脆さをもつ材
料が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、防湿性、耐
薬品性に優れるとともに、易打ち抜き開封性(易開封
性)に優れた包装材料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る易打ち抜き
開封性包装材料は、アイゾット衝撃強度が18kJ/m
2以下、かつ引張伸びが20%以下である、下記[I-
1]、[I-2]、[I-3]および[I-4]からなる群から選
ばれる少なくとも一種の環状オレフィン系樹脂(A)よ
りなることを特徴とする。 [I-1] エチレンと下記式(I)または(II)で表され
る環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・
環状オレフィンランダム共重合体;
【0005】
【化3】 (式(I)中、nは0または1であり、mは0または1
以上の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18
ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハ
ロゲン原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互い
に結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ
該単環または多環が二重結合を有していてもよく、また
1 5とR1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基
を形成していてもよい。)、
【0006】
【化4】 (式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
り、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R1 9
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアル
コキシ基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原
子と、R1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接
あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合して
いてもよく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2または
1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族
環を形成していてもよい。)、[I-2] 上記式(I)ま
たは(II)で表される環状オレフィンの開環重合体また
は共重合体、[I-3] 上記[I-2]開環重合体または共
重合体の水素化物、および[I-4] 上記[I-1]、[I-
2]または[I-3]のグラフト変性物。
【0007】また、本発明では、前記環状オレフィン系
樹脂の軟化点が、100℃以上であることが好ましい。
【0008】また、本発明では、前記環状オレフィン系
樹脂が、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体また
はエチレン・ノルボルネン共重合体であることが好まし
い。
【0009】また、本発明に係る包装材料は、前記環状
オレフィン系樹脂とポリオレフィンとが積層されてなる
ものが好ましい。
【0010】また、本発明では、前記包装材料を用いた
プレススルーパックまたはブリスターパック用蓋材が提
供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る易打ち抜き開
封性包装材料について具体的に説明する。
【0012】本発明は、特定の環状オレフィン系樹脂を
用いた易打ち抜き開封性包装材料である。まず、環状オ
レフィン系樹脂(A)について説明する。(A)環状オレフィン系樹脂 本発明では、環状オレフィン系樹脂(A)として、[I-
1]:エチレンと下記式(I)または(II)で表される環
状オレフィンとのランダム共重合体、[I-2]:下記式
(I)または(II)で表される環状オレフィンの開環重
合体または共重合体、[I-3]:上記[I-2]開環重合体
または共重合体の水素化物、および[I-4]:上記[I-
1]、[I-2]または[I-3]のグラフト変性物から選ば
れる少なくとも一種が用いられる。
【0013】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
(A)は、非晶性または低結晶性であり、X線回折法に
よって測定される結晶化度が、通常20%以下、好まし
くは10%以下であることが望ましい。
【0014】本発明の環状オレフィン系樹脂(A)は、
135℃のデカリン中で測定される極限粘度[η]が、
0.01〜20dl/g、好ましくは0.03〜10d
l/gさらに好ましくは0.05〜5dl/gであるこ
とが望ましい。また、ASTM D1238に準じ260℃、荷重
2.16kgで測定した溶融流れ指数(MFR)は、0.1〜
100g/10分、好ましくは1〜80g/10分、さ
らに好ましく5〜50g/10分であることが望まし
い。
【0015】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
(A)のアイゾット衝撃強度は、ASTM D256に準拠して
測定したノッチ無しアイゾット衝撃強度の値として、1
8kJ/m2以下、好ましくは15kJ/m2以下であ
る。また、引張伸びは、ASTM D638に準拠し5mm/分
の引張速度で測定した引張伸びの値として、20%以
下、好ましくは10%以下である。
【0016】また、環状オレフィン系樹脂の軟化点は、
サーマルメカニカルアナライザーで測定した軟化点 (T
MA)として、通常100〜230℃の範囲内が好まし
く、110〜210℃の範囲内がより好ましい。さら
に、DSCで測定したガラス転移温度(Tg)は、好まし
くは90〜220℃、より好ましくは、100〜200
℃の範囲である。
【0017】ここで、まず本発明で用いられる環状オレ
フィン系樹脂(A)を形成する式(I)または(II)で
表されるについて説明する。環状オレフィン 本発明で用いられる環状オレフィンは、下記式で表わさ
れる。
【化5】 上記式(I)中、nは0または1であり、mは0または
1以上の整数であり、qは0または1である。なお、q
が1の場合には、RaおよびRbは、それぞれ独立に、下
記の原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、
それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
【0018】R1〜R18ならびにRaおよびRbは、そ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基
である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子である。
【0019】また炭化水素基としては、それぞれ独立
に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子
数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙
げられる。より具体的には、キシル基、オクチル基、デ
シル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げら
れ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル
基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、ハロゲン
原子で置換されていてもよい。さらに上記式(I)にお
いて、R1 5〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同し
て)単環または多環を形成していてもよく、しかも、こ
のようにして形成された単環または多環は二重結合を有
していてもよい。
【0020】ここで形成される単環または多環を具体的
に下記に例示する。
【化6】 式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
り、mおよびnは0、1または2である。またR1〜R1
9は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水
素基またはアルコキシ基である。
【0021】ハロゲン原子は、上記式(I)におけるハ
ロゲン原子と同じ意味である。また炭化水素基として
は、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、
炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子
数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基
が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ア
ミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基
としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水
素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的
には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基
およびフェニルエチル基などが挙げられる。
【0022】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることが
できる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換
されていてもよい。
【0023】ここで、R9およびR1 0が結合している炭
素原子と、R1 3が結合している炭素原子またはR1 1が結
合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合して
いる場合には、R9およびR1 3で表される基が、または
1 0およびR1 1で表される基が、互いに共同して、メチ
レン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレ
ン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を
形成している。
【0024】さらに、n=m=0のとき、R1 5とR1 2
たはR1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多
環の芳香族環として、たとえば下記のようなR1 5とR1 2
がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
【0025】
【化7】 ここでqは式(II)におけるqと同じ意味である。
【0026】上記のような式(I)または式(II)で示
される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。
一例として、
【化8】 で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボル
ネン)(上記一般式中において、1〜7の数字は、炭素
の位置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置
換した誘導体が挙げられる。
【0027】この置換炭化水素基として、5-メチル、5,
6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イ
ソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニ
ル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-
(イソプロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフ
チル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジ
フェニルを例示することができる。
【0028】さらに他の誘導体として、シクロペンタジ
エン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テ
トラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-
ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]-2-
ヘプテン誘導体を例示することができる。
【0029】この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デ
セン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.1 2,5]-3-デセン、5
-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリ
シクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシクロ
[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ
[4.4.0.12,5]-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.
0.12 ,5]-3-ウンデセン誘導体、
【化9】 で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデ
セン、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げ
られる。
【0030】その炭化水素基として、8-メチル、8-エチ
ル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシ
ル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチ
ル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチ
ル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル
-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリ
メチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,1
2-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8
-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エ
チリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-
n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プ
ロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピ
ル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデ
ン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデ
ン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-
イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-
フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フ
ェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、
8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフ
ェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アン
トラセニル)、5,6-ジフェニル等を例示することができ
る。
【0031】さらには、(シクロペンタジエン-アセナ
フチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物など
のテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導
体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタ
デセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.1
9,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペン
タシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセン
およびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.0
9,14]-4-ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシク
ロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセン
およびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.1
11,17.03,8.012,16]-5-エイコセンおよびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.
011,16]-4-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシク
ロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]-5-ヘンエ
イコセンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.
12,9.14,7.111,1 8.113,16.03,8.012,17]-5-ドコセンお
よびその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14 ,7.113,20.1
15,18.02,10.03,8.012,21.014,19]-5-ペンタコセンお
よびその誘導体などが挙げられる。
【0032】本発明で使用することのできる前記式
(I)または式(II)の具体例は、上記した通りである
が、より具体的なこれらの化合物の構造については、本
願出願人の出願に係る特開平7-145213号公報明
細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されて
おり、本願発明においても、上記明細書に例示されるも
のを本願発明の環状オレフィンとして使用することがで
きる。
【0033】上記のような一般式(I)または(II)で
表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、
シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン
類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来
る。
【0034】これらの環状オレフィンは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記のような式
(I)または(II)で表される環状オレフィンを用い
て、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61
-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-2722
16号、同62-252406号および同62-252407号などの公報に
おいて本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択
することにより製造することができる。
【0035】[I-1]エチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体 [I-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体
は、エチレンから誘導される構成単位を、通常は20〜
95モル%、好ましくは30〜90モル%の量で、環状
オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜80
モル%、好ましくは10〜70モル%の量で含有してい
る。なおエチレンおよび環状オレフィンの組成比は、13
C−NMRによって測定される。
【0036】この[I-1]エチレン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体では、上記のようなエチレンから誘導さ
れる構成単位と環状オレフィンから誘導される構成単位
とが、ランダムに配列して結合し、実質的に線状構造を
有している。この共重合体が実質的に線状であって、実
質的にゲル状架橋構造を有していないことは、この共重
合体が有機溶媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含
まれていないことにより確認することができる。たとえ
ば、極限粘度[η]を測定する際に、この共重合体が1
35℃のデカリンに完全に溶解することにより確認する
ことができる。
【0037】本発明で用いられる[I-1]エチレン・環
状オレフィンランダム共重合体において、上記式(I)
または(II)で表される環状オレフィンの少なくとも一
部は、下記式(III)または(IV)で示される繰り返し
単位を構成していると考えられる。
【0038】
【化10】 式(III)において、n、m、q、R1〜R18ならびにR
aおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0039】
【化11】 式(IV)において、n、m、p、qおよびR1〜R1 9
式(II)と同じ意味である。
【0040】また本発明で用いられる[I-1]エチレン
・環状オレフィンランダム共重合体は、本発明の目的を
損なわない範囲で必要に応じて他の共重合可能なモノマ
ーから誘導される構成単位を有していてもよい。このよ
うな他のモノマーとしては、上記のようなエチレンまた
は環状オレフィン以外のオレフィンを挙げることがで
き、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、
1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテ
ン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メ
チル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメ
チル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-
ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テト
ラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エ
イコセンなどの炭素数3〜20のα-オレフィン、シク
ロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4-ジメ
チルシクロペンテン、3-メチルシクロヘキセン、2-(2-
メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよびシクロオクテ
ン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン
などのシクロオレフィン、1,4-ヘキサジエン、4-メチル
-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、1,7-
オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよび5-ビニル-2
-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることがで
きる。
【0041】これらの他のモノマーは、単独であるいは
組み合わせて用いることができる。 [I-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体に
おいて、上記のような他のモノマーから誘導される構成
単位は、通常は20モル%以下、好ましくは10モル%
以下の量で含有されていてもよい。
【0042】本発明で用いられる[I-1]エチレン・環
状オレフィンランダム共重合体は、エチレンと式(I)
または(II)で表される環状オレフィンとを用いて前記
公報に開示された製造方法により製造することができ
る。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で
行ない、触媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウ
ム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される
触媒を用いて[I-1]エチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体を製造することが好ましい。
【0043】また、この共重合反応では固体状IVB族メ
タロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IV
B族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格
を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニ
ウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミ
ニウム化合物とからなる触媒である。ここでIV族の遷移
金属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウム
であり、これらの遷移金属が少なくとも1個のシクロペ
ンタジエニル骨格を含む配位子を有している。シクロペ
ンタジエニル骨格を含む配位子の例としては、アルキル
基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基または
インデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニ
ル基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン
基など他の基を介して結合していてもよい。また、シク
ロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子の例と
しては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アラルキル基等があげられる。
【0044】また、有機アルミニウムオキシ化合物およ
び有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の
製造に使用されるものを用いることができる。このよう
な固体状IVB族メタロセン系触媒については、例えば特
開昭61-221206号、同64-106号および特開平2-173112号
公報等に記載されているものを使用しうる。
【0045】[I-2] 環状オレフィンの開環重合体また
は共重合体 環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体におい
て、上記式(I)または(II)で表される環状オレフィ
ンの少なくとも一部は、下記式(V)または(VI)で表
される繰り返し単位を構成していると考えられる。
【0046】
【化12】 式(V)において、n、m、qおよびR1〜R18ならび
にRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0047】
【化13】 式(VI)において、n、m、p、qおよびR1〜R1 9
式(II)と同じ意味である。
【0048】このような開環重合体または開環共重合体
は、前記公報に開示された製造方法により製造すること
ができ、例えば、上記式(I)で表される環状オレフィ
ンを開環重合触媒の存在下に、重合または共重合させる
ことにより製造することができる。開環重合触媒として
は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
インジウムまたは白金などから選ばれる金属のハロゲン
化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤
とからなる触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジル
コニウムまたはモリブテンなどから選ばれる金属のハロ
ゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミ
ニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
【0049】[I-3]開環重合体または共重合体の水素
化物 本発明で用いられる[I-3]開環重合体または共重合体
の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体ま
たは共重合体[I-2]を、従来公知の水素添加触媒の存
在下に水素化して得られる。
【0050】この[I-3]開環重合体または共重合体の
水素化物においては、式(I)または(II)で表される
環状オレフィンのうち少なくとも一部は、下記式(VI
I)または(VIII)で表される繰り返し単位を有してい
ると考えられる。
【0051】
【化14】 式(VII)において、n、m、qおよびR1〜R18ならび
にRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0052】
【化15】 式(VIII)において、n、m、p、q、R1〜R1 9は式
(II)と同じ意味である。
【0053】[I-4] グラフト変性物 環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、上記の[I-
1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体、[I-
2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体、また
は[I-3]開環重合体または共重合体の水素化物のグラ
フト変性物である。
【0054】ここで用いられる変性剤としては、通常不
飽和カルボン酸類があげられ、具体的には、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1] ヘプト-5-エン-
2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボ
ン酸、さらにこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば
不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、
不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不
飽和カルボン酸のエステル化合物などが例示される。
【0055】不飽和カルボン酸の誘導体としては、より
具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マ
レニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
【0056】これらのなかでは、α,β−不飽和ジカル
ボン酸およびα,β−不飽和ジカルボン酸無水物たとえ
ばマレイン酸、ナジック酸およびこれら酸の無水物が好
ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上組合わ
せて用いることもできる。
【0057】このような環状オレフィン系樹脂のグラフ
ト変性物は、所望の変性率になるように環状オレフィン
系樹脂に変性剤を配合してグラフト重合させ製造するこ
ともできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いで
この変性物と未変性の環状オレフィン系樹脂とを所望の
変性率になるように混合することにより製造することも
できる。
【0058】環状オレフィン系樹脂と変性剤とから環状
オレフィン系樹脂のグラフト変性物を得るには、従来公
知のポリマーの変性方法を広く適用することができる。
たとえば溶融状態にある環状オレフィン系樹脂に変性剤
を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいは
環状オレフィン系樹脂の溶媒溶液に変性剤を添加してグ
ラフト反応させる方法などによりグラフト変性物を得る
ことができる。
【0059】このようなグラフト反応は、通常60〜3
50℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過
酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下
に行うことができる。
【0060】また上記のような変性率の変性物は、環状
オレフィン系樹脂と変性剤とのグラフト反応によって直
接得ることができ、また環状オレフィン系樹脂と変性剤
とのグラフト反応によって予め高変性率の変性物を得た
後、この変性物を未変性の環状オレフィン系樹脂で所望
の変性率となるように希釈することによって得ることも
できる。
【0061】本発明では、環状オレフィン系樹脂(A)
として、上記のような[I-1]、[I-2]、[I-3]およ
び[I-4]のいずれかを単独で用いることができ、また
これらを組み合わせて用いることもできる。これらのう
ち、エチレン・環状オレフィンランダム共重合体[I-
1]が好ましく用いられる。さらには、エチレン・テト
ラシクロドデセン共重合体またはエチレン・ノルボルネ
ン共重合体が好ましい。
【0062】本発明においては、この環状オレフィン系
樹脂(A)に、さらに、他の樹脂を配合してなる樹脂組
成物を用いることもできる。ここで環状オレフィン系樹
脂に添加しうる重合体(樹脂成分)を以下に例示する。
【0063】添加し得る他の樹脂成分 (1)1個または2個の不飽和結合を有する炭化水素から
誘導される重合体。 具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルブテン-1、ポリ4-メチルペンテン-1、ポリブテ
ン-1およびポリスチレンなどのポリオレフィンが挙げら
れる。なおこれらのポリオレフィンは架橋構造を有して
いてもよい。
【0064】(2)ハロゲン含有ビニル重合体。 具体的にはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
フッ化ビニル、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなどが挙
げられる。
【0065】(3)α,β-不飽和酸とその誘導体から誘導
された重合体。 具体的にはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、または前記
の重合体を構成するモノマーとの共重合体、たとえばア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・
スチレン・アクリル酸エステル共重合体などが挙げられ
る。
【0066】(4)不飽和アルコールおよびアミンまたは
そのアシル誘導体またはアセタールから誘導される重合
体。 具体的にはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポ
リスレアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレ
イン酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタ
レート、ポリアリルメラミン、または前記重合体を構成
するモノマーとの共重合体、たとえばエチレン、酢酸ビ
ニル共重合体などが挙げられる。
【0067】(5)エポキシドから誘導される重合体。 具体的にはポリエチレンオキシドまたはビスグリシジル
エーテルから誘導された重合体などが挙げられる。
【0068】(6)ポリアセタール。 具体的にはポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、
コモノマーとしてエチレンオキシドを含むようなポリオ
キシメチレンなどが挙げられる。
【0069】(7)ポリフェニレンオキシド。 (8)ポリカーボネート。 (9)ポリスルフォン。 (10)ポリウレタンおよび尿素樹脂。
【0070】(11)ジアミンおよびジカルボン酸および/
またはアミノカルボン酸または相応するラクタムから誘
導されたポリアミドおよびコポリアミド。 具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、
ナイロン12などが挙げられる。
【0071】(12)ジカルボン酸およびジアルコールおよ
び/またはオキシカルボン酸または相応するラクトンか
ら誘導されたポリエステル。 具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリ1,4-ジメチロール・シクロヘキサ
ンテレフタレートなどが挙げられる。
【0072】(13)アルデヒドとフェノール、尿素または
メラミンから誘導された架橋構造を有した重合体。 具体的には、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、尿素
・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド
樹脂などが挙げられる。
【0073】(14)アルキッド樹脂。 具体的にはグリセリン・フタル酸樹脂などが挙げられ
る。 (15)飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールと
のコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニル化
合物を使用して得られる不飽和ポリエステル樹脂ならび
にハロゲン含有改質樹脂。
【0074】(16)天然重合体。 具体的にはセルロース、ゴム、蛋白質、あるいはそれら
の誘導体たとえば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、セルロースエーテルなどが挙げられる。 (17)軟質重合体。
【0075】本発明に係る包装材料においては、このよ
うな重合体のうちでも、(1)1個または2個の不飽和結
合を有する炭化水素から誘導される重合体(具体的には
ポリオレフィン)、あるいは(17)軟質重合体が好まし
い。軟質重合体の中では、次に説明するα-オレフィン
系共重合体(ii)が好適に用いられる。以下、本発明で好
ましく使用される軟質重合体について説明する。
【0076】[環状オレフィン成分を含む軟質重合体
(i)]環状オレフィン成分を含む軟質重合体は、エチレ
ン成分と、前記環状オレフィン系樹脂を調製する際に使
用したものと同種の環状オレフィン(式(I)あるいは
式(II)で表わされる)成分とを共重合させることによ
り得られる共重合体である。この軟質重合体(i)に
は、環状オレフィン成分およびエチレン成分を必須成分
とする他に、α-オレフィン成分を本発明の目的を損な
わない範囲で使用することができる。
【0077】ここで用いられるα-オレフィンとして
は、たとえば、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ブ
テン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセ
ン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセ
ン、1-エイコセンなどが挙げられる。これらの中では、
炭素原子数3〜20のα-オレフィンが好ましい。ま
た、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエンなどの環状オレフィン、環状ジエンも好ま
しい。
【0078】環状オレフィン成分を含む軟質重合体
(i)において、エチレン成分は40〜98モル%、好
ましくは50〜90モル%の範囲で用いられる。またα
-オレフィン成分は2〜50モル%の範囲で用いられ、
環状オレフィン成分は2〜20モル%、好ましくは2〜
15モル%の範囲で用いられる。
【0079】軟質重合体(i)は、前記環状オレフィン
系樹脂と相違して、ガラス転移温度(Tg)が0℃以
下、好ましくは−10℃以下であり、135℃のデカリ
ン中で測定した極限粘度[η]が、通常は0.01〜1
0dl/g、好ましくは0.8〜7dl/gである。軟
質重合体(i)のX線回折法により測定した結晶化度
は、通常は0〜10%、好ましくは0〜7%、特に好ま
しくは0〜5%の範囲のものである。
【0080】軟質重合体(i)の製造は、特開昭60-1687
08号公報、特開昭61-120816号公報、特開昭61-115912号
公報、特開昭61-115916号公報、特開昭61-271308号公
報、特開昭61-272216号公報、特開昭62-252406号公報、
特開昭62-252406号公報などで本出願人が提案した方法
に従い適宜に条件を選択した方法で行うことができる。
【0081】[α-オレフィン系共重合体(ii)]軟質
重合体として用いられるα-オレフィン系共重合体(i
i)は、少なくとも2種のα-オレフィンからなり、非晶
性ないし低結晶性の共重合体である。具体的な例として
は、エチレン・α-オレフィン共重合体およびプロピレ
ン・α-オレフィン共重合体がある。
【0082】エチレン・α-オレフィン共重合体を構成
するα-オレフィンは、通常炭素数3〜20のものが用
いられ、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチル
-1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよび1-デセンな
ど、あるいはこれらの混合物が挙げられる。この内、特
に炭素数3〜10のα-オレフィンが好ましい。エチレ
ン・α-オレフィン共重合体のモル比(エチレン/α-オ
レフィン)は、α-オレフィンの種類によっても異なる
が、一般に40/60〜95/5である。また、上記モ
ル比はα-オレフィンがプロピレンである場合には40
/60〜90/10であることが好ましく、α-オレフ
ィンが炭素数4以上である場合には50/50〜95/
5であることが好ましい。
【0083】プロピレン・α-オレフィン共重合体を構
成するα-オレフィンとしては、通常炭素数4〜20の
ものが用いられ、具体的には、1-ブテン、4-メチル-1-
ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよび1-デセンなど、
あるいはこれらの混合物が挙げられる。このうち、特に
炭素数4〜10のα-オレフィンが好ましい。上記のよ
うなプロピレン・α-オレフィン共重合体においては、
プロピレンとα-オレフィンとのモル比(プロピレン/
α-オレフィン)は、α-オレフィンの種類によっても異
なるが、一般に50/50〜95/5である。
【0084】[α-オレフィン・ジエン系共重合体(ii
i)]軟質重合体として使用されるα-オレフィン・ジエ
ン系共重合体(iii)としては、エチレン・α-オレフィ
ン・ジエン共重合体ゴム、プロピレン・α-オレフィン
・ジエン共重合体ゴムがある。これらの共重合体ゴムを
構成するα-オレフィンは、通常、炭素数3〜20(プ
ロピレン・α-オレフィン共重合体の場合は4〜20)
のα-オレフィン、たとえばプロピレン、1-ブテン、1-
ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オク
テン、1-デセンあるいはこれらの混合物などが挙げられ
る。これらの中では、炭素原子数3〜10のα-オレフ
ィンが好ましい。
【0085】また、これらの共重合体ゴムを構成するジ
エン成分は、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-
メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン
および7-メチル-1,6-オクタジエンのような鎖状非共役
ジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
メチルテトラヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、
5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボル
ネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネンおよび6-ク
ロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネンのような
環状非共役ジエン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボ
ルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボル
ネンおよび2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどが
挙げられる。上記エチレン・α-オレフィン・ジエン共
重合体ゴムでは、エチレンとα-オレフィンとのモル比
(エチレン/α-オレフィン)は、α-オレフィンの種類
によっても相違するが、一般には40/60〜90/1
0である。
【0086】また、これら共重合体ゴム中におけるジエ
ン成分から誘導される繰り返し単位の含有量は、通常は
1〜20モル%、好ましくは2〜15モル%である。
【0087】[芳香族ビニル系炭化水素・共役ジエン系
軟質共重合体(iv)]軟質重合体として使用される芳香
族ビニル系炭化水素・共役ジエン系軟質共重合体は、芳
香族ビニル系炭化水素、共役ジエン系のランダム共重合
体、ブロック共重合体またはこれらの水素化物である。
具体的にはスチレン・ブタジエンブロック共重合体ゴ
ム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体
ゴム、スチレン・イソプレンブロック共重合体ゴム、ス
チレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、
水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重
合体ゴム、水素添加スチレン・イソプレン・スチレンブ
ロック共重合体ゴム、スチレン・ブタジエンランダム共
重合体ゴム、あるいはこれらのゴムにスチレン、アクリ
ル酸メチル等をグラフト重合したゴムなどが用いられ
る。これらの共重合体ゴムにおいて、水素添加した共重
合体ゴムとは、上記の共重合体ゴム中に残存する二重結
合の一部または全部を水素化した共重合体ゴムである。
【0088】[イソブチレンまたはイソブチレン・共役
ジエンからなる軟質重合体または共重合体(v)]軟質
重合体として使用されるイソブチレン系軟質重合体また
は共重合体(v)は、具体的には、ポリイソブチレンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、イソブ
チレン・イソプレン共重合体ゴムなどである。
【0089】なお、上記軟質重合体(ii)〜(v)の共重合
体の特性は、環状オレフィン成分を含む軟質重合体(i)
の特性とほぼ同様であり、135℃のデカリン中で測定
した極限粘度[η]が、通常は0.01〜10dl/g、
好ましくは0.08〜7dl/gの範囲であり、ガラス転
移温度(Tg)が通常は0℃以下、好ましくは−10℃
以下、特に好ましくは−20℃以下である。また、X線
回折法により測定した結晶化度は、通常は、0〜10
%、好ましくは0〜7%、特に好ましくは0〜5%の範
囲内にある。 [その他の添加物]本発明に係る包装材料は、上記環状
オレフィン系樹脂(A)および、必要により添加しうる
上述の他の樹脂成分からなっているが、これらの成分に
加えて、発明の目的を損なわない範囲で、従来公知の耐
熱安定性、耐候安定性、帯電防止剤、スリップ剤、アン
チブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然
油、合成油、ワックスなどが配合されていてもよい。
【0090】たとえば、任意成分として配合される安定
剤としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オン酸アルキルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチ
ル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オネ―トなどのフェノ―カルシウムル系酸化防止剤、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロ
キシステアリン酸などの脂肪酸金属塩、グリセリンモノ
ステアレ―ト、グリセリンジステアレ―ト、ペンタエリ
スリト―ルモノステアレ―ト、ペンタエリスリト―ルジ
ステアレ―ト、ペンタエリスリト―ルトリステアレ―ト
などの多価アルコ―ル脂肪酸エステルなどを挙げること
ができる。これらは単独で配合してもよいが、組み合わ
せて配合してもよい。たとえばテトラキス[メチレン-3
-(3.5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
―ト]メタンとステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステ
アレ―トとの組み合わせなどを例示できる。これらの安
定剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0091】また、有機充填剤および無機充填剤として
は、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バ
リウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、
アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維な
どを挙げることができる。
【0092】本発明で使用される環状オレフィン系樹脂
と他の樹脂成分との混合方法としては、それ自体公知の
方法が適用できる。たとえば各成分を同時に混合する方
法などである。
【0093】易打ち抜き開封性包装材料の製造 上記のようにして調製された環状オレフィン系樹脂
(A)、あるいは該樹脂(A)を含有する樹脂組成物
は、Tダイ法、インフレーション法、プレス成形法、樹
脂を溶剤に溶かして流延後乾燥する方法、一軸延伸また
は二軸延伸など、それ自体公知の方法を利用してシート
状またはフィルム状に成形することにより、本発明の易
打ち抜き開封性包装材料を得ることができる。本発明に
係る包装材料の厚さは、その用途を考慮して適宜設定す
ることができる。
【0094】本発明に係る易開封性包装材料は、環状オ
レフィン系樹脂(A)、あるいは(A)を含有する樹脂
組成物よりなる単層、もしくは環状オレフィン系樹脂
(A)あるいは(A)を含有する樹脂組成物が少なくと
も1層を形成している積層体として利用される。特に、
環状オレフィン系樹脂(A)、あるいは(A)を含有す
る樹脂組成物と積層する相手としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリメチルブテン−
1、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフィ
ンがヒートシール性、衛生性などの観点から好ましく用
いられる。
【0095】また積層する相手としては、エチレン・プ
ロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、プ
ロピレン・1−ブテン共重合体などのα−オレフィン同
士の共重合体、異なる複数のα−オレフィンとエチリデ
ンノルボルネン、ジシクロペンタジエンの様な非共役ジ
エンとの共重合体、ポリアミド、ポリエステル、エチレ
ンとビニルアルコールとの共重合体、エチレンと酢酸ビ
ニルとの共重合体(EVA)、エチレンとエチルアクリ
レートまたはメチルアクリレートなどのアクリル酸エス
テルとの共重合体、エチレンとアクリル酸(およびアク
リル酸エステル)共重合体のアルカリ金属、アルカリ土
類金属または、亜鉛との塩、ポリ塩化ビニリデン(PV
DC)、セロファンなども好適に用いられる。また、
紙、アルミ箔を層の構成成分として用いることも可能で
ある。
【0096】環状オレフィン系樹脂(A)、あるいは
(A)を含有する樹脂組成物を含む積層体は、従来より
公知の方法を適宜利用することにより製造することがで
きる。例えば、上記環状オレフィン系樹脂(A)と、上
述したような他の樹脂とを溶融状態でシート状に共押出
しする方法、シートまたはフィルム状の成形体表面に溶
融した樹脂を押し出して成形する方法、公知の接着剤で
張り合わせる方法、あるいは、これらの複数のシートま
たはフィルム状の成形体を加熱加圧することにより張り
合わせる方法などにより得られる。
【0097】上記の様な方法で製造された単層または多
層シートまたはフィルムには遮光性、防湿性、ガスバリ
アー性などを付与する目的でアルミニウムや酸化珪素な
どを蒸着などの方法で薄膜コーティングすることも可能
である。また、接着性や印刷性を向上させるためコロナ
処理、プラズマ処理、フレーム処理、電子線処理などを
施すこともできる。
【0098】このようにして得られた本発明に係る易打
ち抜き開封性包装材料は、比較的小さな力で突き破るこ
とができる。また、引き裂き性が容易でデッドホールド
性にも優れているとともに、防湿性や剛性にも優れてい
る。
【0099】このように本発明の易打ち抜き開封性包装
材料は、易打ち抜き性、易引き裂き性などの開封性、デ
ッドホールド性、防湿性、剛性、透明性が優れているの
で食品、薬品、器具などに用いられる袋状の包装、ラベ
ル状の包装等の包装材料に適している。また、本発明の
シート状またはフィルム状の成形体が一軸または二軸延
伸されている場合、シュリンクフィルムとして使用する
ことも可能である。さらに、本発明に関わる成形体を特
にブリスターパックまたはプレススルーパックの蓋材と
して用いた場合、防湿性が優れているため内容物の保護
性が高く、人の手で容易に突き破ることができるので内
容物の取り出し性も良好である。また、使用後、焼却廃
棄してもダイオキシン、塩化水素等の有害ガスを発生せ
ず、炉を傷めず、残灰もほとんど残らないため、環境に
対する影響が少ない。
【0100】
【発明の効果】本発明に係る包装材料は、易打ち抜き
性、易引き裂き性などの開封性、防湿性、剛性、透明性
などに優れている。このような特性を有するため、たと
えば、食品、薬品、器具などの包装に有用であり、特に
ブリスターパックまたはプレススルーパックの蓋材とし
て用いた場合、内容物の保護性、開封取り出し性に優
れ、廃棄時の環境に対する影響が少ない。
【0101】
【実施例】以下に実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0102】なお、本発明における各種物性の測定方法
および評価方法を次に示す。 (1)溶融流れ指数(MFR):ASTM D1238に準じて、所定
の260℃、荷重2.16kgで測定した。 (2)軟化点(TMA):デュポン社製Thermal Mechanical
Analyzerを用いて、厚さ1mmのシートの熱変形挙動に
より測定した。シート上に石英製針を乗せ、荷重49g
をかけ、5℃/分の速度で昇温し、針が0.635mm
侵入した温度をTMAとした。 (3)アイゾット衝撃強度:ASTM D256に準拠し、63.5
×12.7×3.2mmの射出成形試験片を用いて23℃でノッ
チ無しアイゾット衝撃強度を測定した。 (4)引張り試験:ASTM D638の方法で測定した。射出
成形にてASTM TYPEIVダンベル型を作成し、試験温度2
3℃、クロスヘッドスピード5mm/分の条件で測定し
た。 (5)フィルムインパクト:フィルムインパクト用成形
品より100×100mmの試験片を切り取り、東洋精
機製フィルムインパクトテスターを用いて測定した。衝
撃頭の直径は1インチ。 (6)突き刺し強度:直径6mmの半球を先端に有する
打ち抜き棒を圧縮試験装置に装着し、23゜C、150m
m/分の速度で下降させたときに、あらかじめ取り付け
ておいた試験用フィルムを突き破るときの最大荷重とし
て測定した。 (7)打ち抜き性:ブリスターパックの底材に錠剤を入
れ、実施例または比較例のシートを蓋材としてヒートシ
ールした。その後、底材側のポケットより錠剤を指で押
し出すことにより蓋材のシート押し破り、打ち抜き易さ
を次の基準で判定した。 ○:蓋材はたやすく破壊し簡単に錠剤を取り出すことが
出来た。 ×:蓋材が伸び、破壊が困難であった。
【0103】(参考例1〜3)表1に実施例及び比較例
に使用したエチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17, 10]-3-ドデセンのランダム共重合体(以下ETCD
と称す)の物性を示す。
【表1】 (参考例4)参考例3のETCDのランダム共重合体を
用いて成形した230μm厚みのシートに、圧空成形に
よりポケットを形成せしめブリスターパックの底材を作
製した。
【0104】(実施例1)参考例1の重合体を用い、押
出機の先端にTダイを備え付けた成形機で180μmの
厚みのシートを作製し物性を測定した。また、参考例4
のブリスターパック底材のポケットに薬品の錠剤を充填
し、上記のシートをヒートシールした後、底材側から錠
剤を指で押し出すことにより蓋材を破り、錠剤の取り出
し易さを評価した。結果を表2に示す。
【0105】(実施例2)参考例2の重合体を使用する
以外は実施例1と同様の方法で同じ厚みのシートを作製
し、評価を行った。結果を表2に示す。 (比較例1)参考例3の重合体を使用する以外は実施例
1と同様の方法で同じ厚みのシートを作製し、評価を行
った。結果を表2に示す。
【表2】
【0106】(実施例3)参考例1のETCDのランダ
ム共重合体と密度0.93g/cm3の線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)を多層Tダイ押出機で共押出し
して、LLDPE/ETCD/LLDPE=15/80
/15μmの構成の多層フィルムを作製した。次いで、
参考例4のブリスターパック底材のポケットに薬品の錠
剤を充填してLLDPE/ETCD/LLDPE=15
/80/15μmよりなるフィルムをヒートシールし
た。このブリスターパックに充填された錠剤を底材側か
ら指で押し出すことにより蓋材を破り、錠剤の取り出し
易さを評価した。結果を表3に示す。
【0107】(比較例2)実施例3のLLDPE/ET
CD/LLDPE多層フィルムのETCDとして参考例
3の重合体を用いる以外は、実施例3と同様の手順で評
価を行った。結果を表3に示す。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 232/00 C08F 232/00 4J100 255/02 255/02 277/00 277/00 283/14 283/14 C08G 61/06 C08G 61/06 (72)発明者 山本 陽造 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内 (72)発明者 内藤 勲 京都府京都市西京区大原野西竹の里町一丁 目8−10 (72)発明者 那賀 聰 京都府京都市右京区山ノ内荒木町15 (72)発明者 岡地 松男 京都府京都市西京区松尾木ノ曽町56 Fターム(参考) 3E086 AC07 AD07 BA15 BB02 BB74 BB87 BB90 CA07 CA28 4F071 AA15X AA21 AA21X AA76 AA85 AF02 AF08 AF14 AF19 AF21Y AF23Y AH04 AH05 BA01 BB06 BC01 BC04 4F100 AK02A AK02J AK03B AK04J AK08A AK08J AK08K AK62A AL03A AL04A AL06A BA01 BA02 BA15 BA28 GB15 GB18 JB01 JD04 JK01A JK02A JK08A JL00 JL14 YY00A 4J026 AA12 AA64 BA25 BA34 BA35 BA36 BA38 CA07 DA17 DB02 DB05 DB12 DB15 DB32 GA08 GA09 4J032 CA33 CA34 CA35 CA36 CA43 CA45 CA46 CA62 CB01 CB03 CB04 CB05 CB07 CB11 CB13 CD02 CD03 CD04 CD05 CD08 CD09 CF03 CG07 CG08 4J100 AA02P AR09Q BC48P CA04 CA31 DA09 DA43 DA51 DA52 JA58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイゾット衝撃強度が18kJ/m2
    下、かつ引張伸びが20%以下である、下記[I-1]、
    [I-2]、[I-3]および[I-4]からなる群から選ばれ
    る少なくとも一種の環状オレフィン系樹脂(A)よりな
    ることを特徴とする易打ち抜き開封性包装材料; [I-1] エチレンと下記式(I)または(II)で表され
    る環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・
    環状オレフィンランダム共重合体; 【化1】 (式(I)中、nは0または1であり、mは0または1
    以上の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18
    ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハ
    ロゲン原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互い
    に結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ
    該単環または多環が二重結合を有していてもよく、また
    1 5とR1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基
    を形成していてもよい。)、 【化2】 (式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
    り、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R1 9
    それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
    素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアル
    コキシ基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原
    子と、R1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接
    あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合して
    いてもよく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2または
    1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族
    環を形成していてもよい。)、[I-2] 上記式(I)ま
    たは(II)で表される環状オレフィンの開環重合体また
    は共重合体、[I-3] 上記[I-2]の開環重合体または
    共重合体の水素化物、および[I-4] 上記[I-1]、[I
    -2]または[I-3]のグラフト変性物。
  2. 【請求項2】 前記環状オレフィン系樹脂の軟化点が、
    100℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の
    包装材料。
  3. 【請求項3】 前記環状オレフィン系樹脂が、エチレン
    ・テトラシクロドデセン共重合体またはエチレン・ノル
    ボルネン共重合体である請求項1または2に記載の包装
    材料。
  4. 【請求項4】 前記環状オレフィン系樹脂とポリオレフ
    ィンとが積層されてなる請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の包装材料。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の包装材料を用
    いることを特徴とするプレススルーパックまたはブリス
    ターパック用蓋材。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002079529A (ja) * 2000-09-08 2002-03-19 Mitsui Chemicals Inc 環状オレフィン系重合体フィルムまたはシートの成形方法
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