JP2000007702A - ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法

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JP2000007702A
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hydroxypropylcellulose
propanol
ethylene glycol
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Masato Yoshikawa
正人 吉川
Masahiro Suzuki
正博 鈴木
Mitsutaka Tabata
光貴 田畑
Sadaki Yano
貞樹 矢野
Takeshi Masuda
剛 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反応工程が簡潔であり、しかもメタノール、エ
タノール、2−プロパノールなどのアルコール類および
水に対して優れた溶解性を有するヒドロキシプロピルセ
ルロースの製造方法を提供すること。 【解決手段】セルロースをアルカリ水溶液で処理した
後、得られたアルカリセルロースを酸化プロピレンでエ
ーテル化させる際に、セルロース100重量部に対して
100〜700重量部の親水性有機溶媒を用いることを
特徴とするヒドロキシプロピルセルロースの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒドロキシプロピ
ルセルロースの製造方法に関する。さらに詳しくは、医
薬用錠剤の結合剤、フィルムコーティング材料などの種
々の用途に好適に使用しうる半合成高分子化合物である
ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒドロキシプロピルセルロースの
製造方法としては、アルカリセルロースに直接的にまた
は少量の有機溶媒の存在下で酸化プロピレンを作用せし
める、いわゆる混練法、アルカリセルロースに例えばセ
ルロース100重量部当たり1000〜1200重量部
の多量の有機溶媒の存在下で酸化プロピレンを作用せし
める、いわゆるスラリー法などが知られている。
【0003】これらの従来法によって得られるヒドロキ
シプロピルセルロースは、水およびメタノールに対して
は比較的良好な溶解性を示すが、例えばエタノール、2
−プロパノールなどの炭素数の多いアルコール類に対す
る溶解性が不十分である。
【0004】そこで、前記アルコール類への溶解性を改
善する方法として、前記混練法において、アルカリセル
ロースに酸化プロピレンの一部を反応させた後、反応系
内のアルカリの大部分を中和し、さらに残部の酸化プロ
ピレンを反応せしめる方法が提案されている〔特公昭4
5−9398号公報〕。
【0005】しかしながら、前記方法には、反応の途中
で煩雑な中和工程を必要とするので、反応工程が複雑に
なるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、反応工程が簡潔であ
り、しかもメタノール、エタノール、2−プロパノール
などのアルコール類および水に対して優れた溶解性を有
するヒドロキシプロピルセルロースの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、〔1〕 セルロースをアルカリ水溶液で処理した
後、得られたアルカリセルロースを酸化プロピレンでエ
ーテル化させる際に、セルロース100重量部に対して
100〜700重量部の親水性有機溶媒を用いることを
特徴とするヒドロキシプロピルセルロースの製造方法、
〔2〕 親水性有機溶媒が炭素数3〜5の脂肪族ケト
ン、炭素数3〜5の低級アルコールおよび式(I): R1 O( CH2 CH2 O) n 2 (I) (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して炭素数1
〜3の炭化水素基、nは、1〜3の整数を示す)で表さ
れる(ポリ)エチレングリコールジアルキルエーテルか
らなる群より選ばれた少なくとも1種である前記〔1〕
記載の製造方法、〔3〕 炭素数3〜5の脂肪族ケトン
がアセトン、2−ブタノンまたは3−ペンタノンである
前記〔2〕記載の製造方法、〔4〕 炭素数3〜5の低
級アルコールが2−プロパノールまたは2−メチル−2
−プロパノールである前記〔2〕記載の製造方法、なら
びに〔5〕 式(I)で表される(ポリ)エチレングリ
コールジアルキルエーテルがエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルま
たはトリエチレングリコールジメチルエーテルである前
記〔2〕記載の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、セルロース
をアルカリ水溶液で処理した後、得られたアルカリセル
ロースを酸化プロピレンでエーテル化させる際に、セル
ロース100重量部に対して100〜700重量部の親
水性有機溶媒を用いることを特徴とする。
【0009】本発明においては、まず、セルロースをア
ルカリ水溶液で処理する。
【0010】前記セルロースの代表例としては、例え
ば、シート状、粉末状などの木材パルプ、コットンリン
ターなどがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限
定されるものではない。
【0011】前記アルカリ水溶液としては、特に限定さ
れず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液など
があげられる。これらのアルカリ水溶液の中では、水酸
化ナトリウム水溶液は、好適に使用しうるものである。
前記アルカリ水溶液におけるアルカリ金属水酸化物の濃
度は、特に限定されず、通常、5〜40重量%程度であ
ることが好ましい。
【0012】前記アルカリ水溶液の使用量は、該アルカ
リ水溶液に含まれているアルカリ金属水酸化物の量が、
セルロース100重量部に対して、アルカリセルロース
と酸化プロピレンとの反応に要する時間を短縮させる観
点から、20重量部以上、好ましくは50重量部以上と
することが望ましく、またアルカリセルロースと酸化プ
ロピレンとの反応後に残存するアルカリ金属水酸化物の
中和塩の除去を容易に行なうことができるようにする観
点から、500重量部以下、好ましくは400重量部以
下となるように調整することが望ましい。
【0013】前記セルロースとアルカリ水溶液とを混合
する方法としては、例えば、セルロースをアルカリ水溶
液に浸漬し、撹拌翼を備えた容器内で混合した後、圧搾
し、粉砕する方法などがあげられるが、本発明はかかる
方法のみに限定されるものではない。なお、混合に要す
る時間は、混合手段などによって異なるので一概には決
定することができないが、通常、15〜35℃で30分
間〜2時間程度であればよい。
【0014】次に、得られたアルカリセルロースを酸化
プロピレンでエーテル化させる。この際に、セルロース
100重量部に対して100〜700重量部の親水性有
機溶媒を用いる。
【0015】本発明は、このように、アルカリセルロー
スをエーテル化させる際に、特定量の親水性有機溶媒を
使用する点に、1つの大きな特徴がある。このように、
特定量の親水性有機溶媒を使用した場合には、簡単な操
作で、水と、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ルなどのアルコール類との双方に対する溶解性に非常に
優れたヒドロキシプロピルセルロースを得ることができ
るという格別顕著に優れた効果が発現される。
【0016】前記親水性有機溶媒の代表例としては、例
えば、比較的低沸点である観点から、炭素数3〜5の脂
肪族ケトン、炭素数3〜5の低級アルコールおよび式
(I): R1 O( CH2 CH2 O) n 2 (I) (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して炭素数1
〜3の炭化水素基、nは、1〜3の整数を示す)で表さ
れる(ポリ)エチレングリコールジアルキルエーテルな
どがあげられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】炭素数3〜5の脂肪族ケトンとしては、例
えば、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−
ペンタノンなどがあげられる。これらの中では、水への
溶解性に優れる観点から、アセトン、2−ブタノンおよ
び3−ペンタノンが好ましい。
【0018】炭素数が3〜5の低級アルコールとして
は、酸化プロピレンとの反応が生じにくい観点から、第
2級または第3級アルコールが好ましい。かかる炭素数
が3〜5の低級アルコールの具体例としては、例えば、
2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2
−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチ
ル−2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノ
ールなどあげられる。これらの中では、水への溶解性が
大きい点から、2−プロパノールおよび2−メチル−2
−プロパノールが好ましい。
【0019】また、式(I)で表される(ポリ)エチレ
ングリコールジアルキルエーテルとしては、例えば、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエ
ーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エ
チレングリコールメチルプロピルエーテル、エチレング
リコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジ
エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレン
グリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコ
ールエチルプロピルエーテル、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエ
ーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、
トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエ
チレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレ
ングリコールエチルプロピルエーテルなどがあげられ、
これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用しても
よい。これらの中では、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよび
トリエチレングリコールジメチルエーテルは、好適に使
用しうるものである。
【0020】前記水溶性有機溶媒の量は、セルロース1
00重量部に対して、生成したヒドロキシプロピルセル
ロースのアルコール類への溶解性を向上させる観点か
ら、100重量部以上、好ましくは150重量部以上と
され、またエーテル化反応時の容積効率が低下するのを
回避する観点から、700重量部以下、好ましくは50
0重量部以下とされる。
【0021】前記エーテル化反応は、生成したアルカリ
セルロースに水溶性有機溶媒を添加し、これに酸化プロ
ピレンを添加することによって行なうことができる。
【0022】エーテル化反応の際に使用される酸化プロ
ピレンの使用量は、酸化プロピレンの付加モル数によっ
て異なるので一概には決定することができないが、通
常、セルロース100重量部に対して、酸化プロピレン
の付加モル数を増大させる観点から、300重量部以
上、好ましくは400重量部以上とすることが望まし
く、またあまり多量に用いてもそれ以上の効果が認めら
れず、かえって不経済となるので、900重量部以下、
好ましくは700重量部以下であることが望ましい。
【0023】なお、エーテル化反応を行なう際の反応温
度は、反応速度を高め、反応に要する時間を短縮化させ
る観点から、40℃以上、好ましくは50℃以上とする
ことが望ましく、また反応時の圧力が上昇し、反応容器
の構造が制限されないようにする観点から、80℃以
下、好ましくは70℃以下であることが望ましい。
【0024】反応時間は、反応条件などによって異なる
ので一概には決定することができないが、通常、3〜1
7時間程度、なかんづく6〜12時間程度である。
【0025】エーテル化反応の終了後には、常法によ
り、得られた反応溶液にアルカリを添加して中和し、熱
水洗浄することにより、未反応物、副生したプロピレン
グリコール、アルカリ、中和反応によって生成した塩な
どを除去した後、乾燥し、粉砕することにより、粉末状
のヒドロキシプロピルセルロースを得ることができる。
【0026】かくして得られるヒドロキシプロピルセル
ロースの品質は、該ヒドロキシプロピルセルロースの水
溶液のゲル化温度、水またはアルコール類に対する溶解
性などによって評価することができる。
【0027】本発明の製造方法によって得られたヒドロ
キシプロピルセルロースの水溶液のゲル化温度は、従来
法によって得られたものとほとんど変わらないが、水ま
たはアルコール類に対する溶解性は、従来法によって得
られたものと対比して、はるかに改善されている。
【0028】したがって、本発明の製造方法によって得
られたヒドロキシプロピルセルロースは、例えば、医薬
用錠剤の結合剤、フィルムコーティング材料などの種々
の用途に好適に使用しうるものである。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0030】調製例 原料のセルロースとしてシート状パルプ32gを10%
水酸化ナトリウム水溶液800gに浸漬し、直径85mmの
4枚翼を備えた2リットル容のフラスコ内で30℃で1
時間攪拌混合してアルカリを作用させた。その後、加圧
濾過により、水酸化ナトリウム水溶液を圧搾除去し、ア
ルカリセルロース70.4gを得た。
【0031】実施例1 1リットル容のニーダーに、調製例で得られたアルカリ
セルロース70.4g、アセトン64gおよび酸化プロ
ピレン80gを仕込み、65℃で5時間攪拌混合して反
応させた。その後、該ニーダーに、酸化プロピレン80
gを仕込み、65℃で5時間攪拌混合して反応させた。
【0032】得られた反応混合物を酢酸12gで中和
し、熱水洗浄を行なって精製した後、乾燥し、粉砕して
粉末状のヒドロキシプロピルセルロース61.6gを得
た。
【0033】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
室温で水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノ
ールに溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセ
ルロース各溶液を用いて、以下の物性を評価した。その
結果を表1に示す。
【0034】(A)ゲル化温度 ヒドロキシプロピルセルロースの2%水溶液約80ml
を100ml容のガラス容器内に入れ、次に、このガラス
容器を90℃の湯浴に、振り混ぜながら浸漬し、液中に
白色の不溶物が現れるときの温度を測定する。
【0035】(B)各溶媒に対する溶解性 2%のヒドロキシプロピルセルロース各溶液約30ml
を50ml容のガラス容器内に入れ、ヒドロキシプロピ
ルセルロースが透明な状態で溶解しているか否かを目視
にて観察する。
【0036】実施例2 実施例1において、アセトン64gの代わりに、2−プ
ロパノール64gを用いた以外は、実施例1と同様に反
応を行ない、ヒドロキシプロピルセルロース59.8g
を得た。
【0037】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0038】実施例3 実施例1において、アセトン64gの代わりに、2−メ
チル−2−プロパノール96gを用いた以外は、実施例
1と同様に反応を行ない、ヒドロキシプロピルセルロー
ス67.4gを得た。
【0039】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0040】実施例4 実施例1において、アセトン64gの代わりに、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル48gを用いた以外
は、実施例1と同様に反応を行ない、ヒドロキシプロピ
ルセルロース64gを得た。
【0041】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0042】実施例5 実施例1において、アセトン64gの代わりに、3−ペ
ンタノン96gを用いた以外は、実施例1と同様に反応
を行ない、ヒドロキシプロピルセルロース65.5gを
得た。
【0043】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0044】比較例1 実施例1において、アセトンの量を8gに変更した以外
は、実施例1と同様に反応を行ない、ヒドロキシプロピ
ルセルロース55.4gを得た。
【0045】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0046】比較例2 実施例1において、アセトン64gの代わりに疎水性の
n−ヘキサン64gを用いた以外は、実施例1と同様に
反応を行ない、ヒドロキシプロピルセルロース64.2
gを得た。
【0047】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0048】比較例3 1リットル容の反応容器内に、粉末状セルロース20
g、水酸化ナトリウム2g、水9g、n−ヘキサン19
0gおよび2−メチル−2−プロパノール50gを仕込
み、20℃で45分攪拌混合し、マーセル化した。
【0049】次に、前記反応容器内に、酸化プロピレン
64gを仕込み、75℃、85℃および95℃でそれぞ
れ2時間ずつ攪拌混合して反応させた。
【0050】得られた反応混合物を酢酸3gで中和し、
熱水洗浄を行なって精製した後、乾燥、粉砕して粉末状
のヒドロキシプロピルセルロース55gを得た。
【0051】得られたヒドロキシプロピルセルロースを
水、メタノール、エタノールまたは2−プロパノールに
溶解させ、得られた2%のヒドロキシプロピルセルロー
ス各溶液を用いて、実施例1と同様にして、各物性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1に示された結果から、実施例1〜5で
得られたヒドロキシプロピルセルロースは、いずれも、
水およびアルコール類に対して非常に優れた溶解性を示
すものであることがわかる。
【0054】これに対し、比較例1〜3で得られたヒド
ロキシプロピルセルロースは、いずれも、水およびアル
コール類に対して良好な溶解性を示さないものであるこ
とがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、水およびア
ルコール類に対する溶解性に優れたヒドロキシプロピル
セルロースを簡潔な反応工程で製造することができると
いう優れた効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 光貴 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社第2研究所内 (72)発明者 矢野 貞樹 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社第2研究所内 (72)発明者 増田 剛 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社第2研究所内 Fターム(参考) 4C090 AA05 BA28 CA33 CA36 CA47 DA21 DA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースをアルカリ水溶液で処理した
    後、得られたアルカリセルロースを酸化プロピレンでエ
    ーテル化させる際に、セルロース100重量部に対して
    100〜700重量部の親水性有機溶媒を用いることを
    特徴とするヒドロキシプロピルセルロースの製造方法。
  2. 【請求項2】 親水性有機溶媒が炭素数3〜5の脂肪族
    ケトン、炭素数3〜5の低級アルコールおよび式
    (I): R1 O( CH2 CH2 O) n 2 (I) (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して炭素数1
    〜3の炭化水素基、nは、1〜3の整数を示す)で表さ
    れる(ポリ)エチレングリコールジアルキルエーテルか
    らなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭素数3〜5の脂肪族ケトンがアセト
    ン、2−ブタノンまたは3−ペンタノンである請求項2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 炭素数3〜5の低級アルコールが2−プ
    ロパノールまたは2−メチル−2−プロパノールである
    請求項2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 式(I)で表される(ポリ)エチレング
    リコールジアルキルエーテルがエチレングリコールジメ
    チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
    またはトリエチレングリコールジメチルエーテルである
    請求項2記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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