JP2000006741A - 衝撃吸収材 - Google Patents
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Abstract
などに車室内の乗員の頭部に加えられる衝撃エネルギー
を吸収し、頭部傷害値を低減するのに好適な車両用衝撃
吸収材を提供する。 【解決手段】 圧縮応力が3kg/cm2以上の硬質ポ
リウレタンフォームよりなる板状の衝撃吸収材であっ
て、少なくとも一方の板面に凹部3が配列されている衝
撃吸収材1。
Description
特に、自動車の衝突時などに車室内の乗員の頭部のピラ
ー部分への衝撃エネルギーを吸収し、頭部障害値を低減
するのに好適な車両用衝撃吸収材に関する。
ようなものが提案されている。
状とし、この中空部に衝撃吸収用の硬質ポリウレタンフ
ォームを設けたもの(実開平6−42437号公報) 発泡材又はゴム材からなるパッド材(特開平8−2
358号公報の従来技術) 凹部が形成された板金製の形状保持部材で硬質ポリ
ウレタンフォーム製のクッション体を被覆したもの(特
開平8−72642号公報) ガーニッシュ(トリム)を用いて、衝撃吸収材を取
り付けるもの(特開平6−211088号公報) ビーズ状成形樹脂よりなる衝撃吸収材であって、後
述の図9に示す如く、一方の面に多数のリブが立設され
たもの(特開平7−16867号公報) ポリオレフィン系樹脂材料よりなる衝撃吸収材であ
って、格子状のリブが立設されたもの(特開平8−14
2234号公報、特開平8−295194号公報)
は、それぞれ次のような欠点があった。
ものは、硬質ポリウレタンフォームを頭部衝撃保護材と
するものではあるが、中空形状の樹脂部品(ガーニッシ
ュ)との複合構造となっているため、硬質ポリウレタン
フォームの圧縮応力は0.2〜2kg/cm2と低いも
のである必要があり、硬質ポリウレタンフォームの特性
を生かして最適な構造をとるものではない。また、その
凹凸形状も軽量化・強度保持を目的としたもので、これ
により衝撃吸収性能の向上を実現しようというものでは
なく、衝撃吸収性能は図れない。
として発泡材又はゴム材からなるパッドの衝撃吸収材の
例があるが、この例ではパッドが弾性変形するとされて
おり、硬質ポリウレタンフォームを示すものではない。
また、凹形状も車体に当たる部分の厚さが極端に薄いた
め、十分な衝撃吸収性能を得るためにはパッドの厚さを
厚くする必要があり、車両においては車室空間が狭くな
り、居住性、乗降性が悪く、視界も不良となるという問
題がある。
ものは、全体の構造としては凹形の衝撃吸収構造である
が、クッション材として使われている軟質又は硬質のポ
リウレタンフォーム自体に凹凸の形状をつけて性能の向
上を図っているものではなく、取り付け部分で凹型形状
となっているだけである。また、全体の剛性が高くなり
すぎたり低すぎたりすると十分な衝撃吸収性能が得られ
ないことが述べられているが、具体的な数値や範囲につ
いての規定はされておらず、良好な衝撃吸収性能を確実
に得ることができるとは言い難い。
るものは、ガーニッシュごとクリップで車体に止める構
造とされているため衝撃吸収材を取り付けるにはガーニ
ッシュが必要となる。このため、頭部保護材として利用
する上では適用部位が限定され、例えばサイドレール等
には適さない構造となっている。衝撃吸収材についても
凹凸がついた形状ではなく、また衝撃吸収のために必要
な厚さを有するものとされているが、明確な厚さ及び固
さの記載はなく、やはり良好な衝撃吸収性能を確実に得
ることができるとは言い難い。
ものは、ビーズ成形樹脂よりなるものであるが、特に頭
部ダミーのような球体によって面当て部分に局所的に力
が加わった場合、リブとリブの間の梁の部分に力が集中
する形となるため十分な衝撃吸収性能が得られない。こ
のような形状のものを硬質ポリウレタンフォーム製とし
た場合には、梁の部分が折れる形となるため、エネルギ
ー吸収に有効なストロークが得られない結果となる。
8−295194号公報に記載されるものは、格子状の
リブの厚さが0.6〜1.2mmと薄いものであり、ま
た、ポリオレフィン樹脂製のリブでは基本的にリブの屈
曲でエネルギー吸収を行うため、その性能の衝撃方向に
よる依存性が高いという欠点がある。
衝撃吸収材の形状を積極的に工夫して最適な衝撃吸収性
能を得ようとするものではなく、この結果、衝撃吸収材
自体に高い衝撃吸収性能を付与することはできなかっ
た。
などの部分ではその厚さ方向の寸法が車内の居住性や快
適性或いは安全面での視界の確保に大きく影響するた
め、これらの因子を阻害することなく、乗員の頭部衝撃
値を低減し乗員を保護するためには、薄肉の衝撃吸収材
で十分な衝撃吸収性能を実現できる衝撃吸収材が必要と
される。
ものであって、衝撃吸収性能が著しく良好で自動車の衝
突時などに車室内の乗員の頭部のピラー部分への衝撃エ
ネルギーを吸収し、頭部障害値を低減するのに好適な車
両用衝撃吸収材を提供することを目的とする。
圧縮応力が3kg/cm2以上の硬質ポリウレタンフォ
ームよりなる板状の衝撃吸収材であって、少なくとも一
方の板面に凹部が配列されていることを特徴とする。
ンフォーム製の衝撃吸収材の、隣接する凹部同士の間の
壁状部の破壊により衝撃エネルギーを吸収し、破壊され
た部分が順次凹部内に回り込むことで安定した衝撃吸収
性能を得る。更に、このように材料が凹部内に回り込む
ことで大きなストロークを得ることができ、これにより
乗員が受ける衝撃値を十分に低減することが可能とな
る。
ウレタンフォーム部分の体積と凹部の容積との合計に対
する凹部の容積の割合(以下において、この割合を「抜
き率」と称す場合がある。)が10〜40%であること
が好ましい。
の配列ピッチを30mm以下とするのが好ましく、隣接
する凹部同士の間の壁状部の幅は2〜15mmであるこ
とが好ましい。
頭部衝撃保護材として、車体又はヘッドライナー・ガー
ニッシュなどの内装部品に装着されて使用される衝撃吸
収材として好適である。
施の形態を詳細に説明する。
態を示す斜視図であり、図3は、図1,2のIII−III線
に沿う断面図である。
タンフォームよりなる板状体2の一方の板面に、平面視
形状が長方形状の凹部3が板状体2の長手方向に並列さ
れているものであり、前述の如く、隣接する凹部3,3
同士の間の壁状部4が衝撃を受けて破壊し、破壊された
部分が凹部3内に回り込むことにより、良好な衝撃吸収
性能を得るものである。
視形状が略正方形状の凹部3が板状体2Aの長手方向に
2列に並列されているものであり、この衝撃吸収材1A
であっても、隣接する凹部3A,3A同士の間の壁状部
4Aが衝撃を受けて破壊し、破壊された部分が凹部3A
内に回り込むことにより、良好な衝撃吸収性能を得るこ
とができる。
力3kg/cm2以上の硬質ポリウレタンフォームであ
ることは極めて重要であり、この硬質ポリウレタンフォ
ームの圧縮応力が3kg/cm2未満では、隣接する凹
部同士の間の壁状部の強度が不足し、衝撃が加えられた
際に、初期の段階において、この壁状部が破壊すること
による十分な衝撃吸収性能を得ることができない。一般
的に硬質ポリウレタンフォームとしては、圧縮応力3〜
40kg/cm2程度のものを用いるのが好ましい。
記と同様に初期の段階における衝撃吸収性能が不足し、
10%未満では、凹部の割合が少な過ぎて壁状部が破壊
された際に、その破壊された部分の逃げ場が不足するこ
ととなり、十分なストロークを得ることができず、衝撃
が加えられたときの中期〜後期にかけての衝撃吸収性能
が損なわれる。このため、抜き率は10〜40%、好ま
しくは15〜35%とする。
状における隣接する凹部の中心軸間距離)が30mmを
超えると、凹部を形成した衝撃吸収材の板面の部位によ
って衝撃吸収性能が変化する場合があるため、凹部の配
列ピッチは30mm以下とするのが好ましい。ただし、
この配列ピッチが過度に小さいと、後述の壁状部の幅と
上記抜き率とを満足することが難しいことから、この配
列ピッチは10mm以上とするのが好ましい。
が2mm未満では壁状部の強度が十分でないために、前
述の如く、初期の段階での衝撃吸収性能が不足し、15
mmを超えると、凹部の配列ピッチに対して壁状部の幅
が厚過ぎ、相対的に抜き率が少なくなることで、前述の
如く、中期〜後期にかけての衝撃吸収性能が損なわれ
る。従って、壁状部の幅は2〜15mm、特に5〜10
mmとするのが好ましい。
得られるような範囲内において、その配列ピッチや壁状
部の幅等に応じて適宜決定されるが、一般的には、凹部
の深さは衝撃吸収材の全厚さに対して1/3〜3/4程
度とするのが好ましい。
はなく、例えば、その平面視形状は、図1に示す直方形
状、図2に示す正方形状の他、図4(a)に示す平行四
辺形の凹部3aであっても良く、台形等の異形状の四角
形でも良い。また、三角形、円形、楕円形、その他ひょ
うたん形などどのような形状でも良く、図4(b)に示
す如く、三角形の凹部3b、円形の凹部3c、楕円類似
形状の凹部3d及びひょうたん形の凹部3eを組み合せ
たもののように、異なる形状の凹部を適宜組み合せたも
のであっても良い。更に、図4(c)に示す如く、凹部
3fの一端が、板状体2の一側面2aに達するように設
けられていても良い。
す如く、板状体の板面に対して直交する壁状部が形成さ
れる断面長方形状のものの他、図5に示す如く、断面台
形状(奥側に狭くなるアリ穴状)の凹部3Bを形成した
衝撃吸収材1Bであっても良い。また、図6に示す如
く、壁状部4Cの上端部及び凹部3Cの底面部分のエッ
ジ部にRをつけた衝撃吸収材3Cとすることもできる。
っても良く、また、その並び方も直線状に限らず、千鳥
格子状等に配列しても良い。
ば、その衝撃吸収性能の調整や成形性、方向安定性等の
改良を図ることができる。また、凹部は、板状体の一方
の面のみならず、両板面に形成することもできる。
は、例えば、図7(a)に示す如く、車体の鉄板11等
に対して、本発明の衝撃吸収材10をビス12等で機械
的に固定すれば良い。或いは、図8に示す如く、本発明
の衝撃吸収材10を車体内装品(例えば天井部分のシー
ト等)13に対して接着剤14又は粘着テープで貼り付
けることもできる。また、サイドレール等に取り付ける
場合、打撃等の特性を安定させるために、図7(b)に
示す如く、表面を鉄板又は樹脂板等の表面材15で押え
ても良い。或いは、この表面材15を衝撃吸収材10と
接着、又は粘着させるなどして取り付けても良い。この
ようにして表面材15を取り付けることによって、衝撃
吸収材10の車体への取り付けを安易に行うことができ
ると共に、取付強度の向上を図ることができる。
に取り付ける場合、衝撃吸収材の凹部は、車体の室内側
に配置されても室外側に配置されても良く、その取付安
定性や衝撃吸収性能の安定性等に応じて適宜配置の方向
を決定すれば良い。
発明をより具体的に説明する。
頭部保護材としての衝撃吸収性能は、ダミーを用いた動
的評価試験でそのダミーが受ける衝撃を加速度で測定
し、その加速度から計算される頭部障害値(HIC
(d))の大きさで評価した。一般にHIC(d)が1
000以下であれば衝撃吸収性能に優れるとされてお
り、自動車メーカーでは確実性を高めるために800以
下となるように開発が行われている。
/cm2の硬質ポリウレタンフォームにより製造した。
このものは、外寸210mm×60mm×20mm(厚
さ)の板状体に、50mm×10mm×10mm(深
さ)の凹部を配列ピッチ15mm、壁状部の幅5mmと
なるように並列して形成したものであり、その抜き率は
28%であった。
定し、結果を表1に示した。
0について頭部障害値を測定し、結果を表1に示した。
なお、この衝撃吸収材20の構成材料は、実施例1で用
いたと同様の硬質ポリウレタンフォームであり、また、
その外寸も実施例1と同等で、その抜き率(溝部と硬質
ポリウレタンフォーム部分の体積に対する溝部の容積
率)は33%であった。
撃吸収材30について頭部障害値を測定し、結果を表1
に示した。なお、この衝撃吸収材30の構成材料は、実
施例1で用いたと同様の硬質ポリウレタンフォームであ
り、また、その外寸も実施例1と同等で、その抜き率
(溝部と硬質ポリウレタンフォーム部分の体積に対する
溝部の容積率)は33%であった。
/cm2のものを用いたこと以外は実施例1と同様にし
て衝撃吸収材を製造し、その頭部障害値を測定して結果
を表1に示した。
値となるように凹部を形成したこと以外は同様にして衝
撃吸収材を製造し、その頭部障害値を調べ、結果を表2
に示した。
同等の抜き率となるように凹部寸法を変更して衝撃吸収
材を製造した。この衝撃吸収材で評価を行ったところ、
打撃位置によっては頭部障害値は1000以下となる部
位もあったが、打撃する場所によってこの数値が安定せ
ず、性能安定性、信頼性の面で若干劣るという不具合が
あった。
によれば、衝撃吸収性能が著しく良好で自動車の衝突時
などに車室内の乗員の頭部のピラー部分への衝撃エネル
ギーを吸収し、頭部障害値を低減するのに好適な車両用
衝撃吸収材が提供される。
である。
視図である。
視図である。
面図である。
断面図である。
面図である。
断面図である。
特に、自動車の衝突時などに車室内の乗員の頭部に加え
られる衝撃エネルギーを吸収し、頭部傷害値を低減する
のに好適な車両用衝撃吸収材に関する。
ようなものが提案されている。
状とし、この中空部に衝撃吸収用の硬質ポリウレタンフ
ォームを設けたもの(実開平6−42437号公報) 発泡材又はゴム材からなるパッド材(特開平8−2
358号公報の従来技術) 凹部が形成された板金製の形状保持部材で硬質ポリ
ウレタンフォーム製のクッション体を被覆したもの(特
開平8−72642号公報) ガーニッシュ(トリム)を用いて、衝撃吸収材を取
り付けるもの(特開平6−211088号公報) ビーズ状成形樹脂よりなる衝撃吸収材であって、後
述の図9に示す如く、一方の面に多数のリブが立設され
たもの(特開平7−16867号公報) ポリオレフィン系樹脂材料よりなる衝撃吸収材であ
って、格子状のリブが立設されたもの(特開平8−14
2234号公報、特開平8−295194号公報)
は、それぞれ次のような欠点があった。
ものは、硬質ポリウレタンフォームを頭部衝撃保護材と
するものではあるが、中空形状の樹脂部品(ガーニッシ
ュ)との複合構造となっているため、硬質ポリウレタン
フォームの圧縮応力は0.2〜2kg/cm2と低いも
のである必要があり、硬質ポリウレタンフォームの特性
を生かして最適な構造をとるものではない。また、その
凹凸形状も軽量化・強度保持を目的としたもので、これ
により衝撃吸収性能の向上を実現しようというものでは
なく、衝撃吸収性能向上は図れない。
として発泡材又はゴム材からなるパッドの衝撃吸収材の
例があるが、この例ではパッドが弾性変形するとされて
おり、硬質ポリウレタンフォームを示すものではない。
また、凹形状も車体に当たる部分の厚さが極端に薄いた
め、十分な衝撃吸収性能を得るためにはパッドの厚さを
厚くする必要があり、車両においては車室空間が狭くな
り、居住性、乗降性が悪く、視界も不良となるという問
題がある。
ものは、全体の構造としては凹形の衝撃吸収構造である
が、クッション材として使われている軟質又は硬質のポ
リウレタンフォーム自体に凹凸の形状をつけて性能の向
上を図っているものではなく、取り付け部分で凹型形状
となっているだけである。また、全体の剛性が高くなり
すぎたり低すぎたりすると十分な衝撃吸収性能が得られ
ないことが述べられているが、具体的な数値や範囲につ
いての規定はされておらず、良好な衝撃吸収性能を確実
に得ることができるとは言い難い。
るものは、ガーニッシュごとクリップで車体に止める構
造とされているため衝撃吸収材を取り付けるにはガーニ
ッシュが必要となる。このため、頭部保護材として利用
する上では適用部位が限定され、例えばサイドレール等
には適さない構造となっている。衝撃吸収材についても
凹凸がついた形状ではなく、また衝撃吸収のために必要
な厚さを有するものとされているが、明確な厚さ及び硬
さの記載はなく、やはり良好な衝撃吸収性能を確実に得
ることができるとは言い難い。
ものは、ビーズ成形樹脂よりなるものであるが、特に頭
部ダミーのような球体によって面当て部分に局所的に力
が加わった場合、リブとリブの間の梁の部分に力が集中
する形となるため十分な衝撃吸収性能が得られない。こ
のような形状のものを硬質ポリウレタンフォーム製とし
た場合には、梁の部分が折れる形となるため、エネルギ
ー吸収に有効なストロークが得られない結果となる。
8−295194号公報に記載されるものは、格子状の
リブの厚さが0.6〜1.2mmと薄いものであり、ま
た、ポリオレフィン樹脂製のリブでは基本的にリブの屈
曲でエネルギー吸収を行うため、その性能の衝撃方向に
よる依存性が高いという欠点がある。
衝撃吸収材の形状を積極的に工夫して最適な衝撃吸収性
能を得ようとするものではなく、この結果、衝撃吸収材
自体に高い衝撃吸収性能を付与することはできなかっ
た。
などの部分ではその厚さ方向の寸法が車内の居住性や快
適性或いは安全面での視界の確保に大きく影響するた
め、これらの因子を阻害することなく、乗員の頭部傷害
値を低減し乗員を保護するためには、薄肉の衝撃吸収材
で十分な衝撃吸収性能を実現できる衝撃吸収材が必要と
される。
ものであって、衝撃吸収性能が著しく良好で自動車の衝
突時などに車室内の乗員の頭部に加えられる衝撃エネル
ギーを吸収し、頭部傷害値を低減するのに好適な車両用
衝撃吸収材を提供することを目的とする。
圧縮応力が3kg/cm2以上の硬質ポリウレタンフォ
ームよりなる板状の衝撃吸収材であって、少なくとも一
方の板面に凹部が配列されていることを特徴とする。
ンフォーム製の衝撃吸収材の、隣接する凹部同士の間の
壁状部の破壊により衝撃エネルギーを吸収し、破壊され
た部分が順次凹部内に回り込むことで安定した衝撃吸収
性能を得る。更に、このように材料が凹部内に回り込む
ことで大きなストロークを得ることができ、これにより
乗員が受ける衝撃値を十分に低減することが可能とな
る。
ウレタンフォーム部分の体積と凹部の容積との合計に対
する凹部の容積の割合(以下において、この割合を「抜
き率」と称す場合がある。)が10〜40%であること
が好ましい。
の配列ピッチを30mm以下とするのが好ましく、隣接
する凹部同士の間の壁状部の幅は2〜15mmであるこ
とが好ましい。
頭部衝撃保護材として、車体又はヘッドライナー、ガー
ニッシュなどの内装部品に装着されて使用される衝撃吸
収材として好適である。
施の形態を詳細に説明する。
態を示す斜視図であり、図3は、図1,2のIII−III線
に沿う断面図である。
タンフォームよりなる板状体2の一方の板面に、平面視
形状が長方形状の凹部3が板状体2の長手方向に並列さ
れているものであり、前述の如く、隣接する凹部3,3
同士の間の壁状部4が衝撃を受けて破壊し、破壊された
部分が凹部3内に回り込むことにより、良好な衝撃吸収
性能を得るものである。
視形状が略正方形状の凹部3が板状体2Aの長手方向に
2列に並列されているものであり、この衝撃吸収材1A
であっても、隣接する凹部3A,3A同士の間の壁状部
4Aが衝撃を受けて破壊し、破壊された部分が凹部3A
内に回り込むことにより、良好な衝撃吸収性能を得るこ
とができる。
力3kg/cm2以上の硬質ポリウレタンフォームであ
ることは極めて重要であり、この硬質ポリウレタンフォ
ームの圧縮応力が3kg/cm2未満では、隣接する凹
部同士の間の壁状部の強度が不足し、衝撃が加えられた
際に、初期の段階において、この壁状部が破壊すること
による十分な衝撃吸収性能を得ることができない。一般
的に硬質ポリウレタンフォームとしては、圧縮応力3〜
40kg/cm2程度のものを用いるのが好ましい。
記と同様に初期の段階における衝撃吸収性能が不足し、
10%未満では、凹部の割合が少な過ぎて壁状部が破壊
された際に、その破壊された部分の逃げ場が不足するこ
ととなり、十分なストロークを得ることができず、衝撃
が加えられたときの中期〜後期にかけての衝撃吸収性能
が損なわれる。このため、抜き率は10〜40%、好ま
しくは15〜35%とする。
状における隣接する凹部の中心軸間距離)が30mmを
超えると、凹部を形成した衝撃吸収材の板面の部位によ
って衝撃吸収性能が変化する場合があるため、凹部の配
列ピッチは30mm以下とするのが好ましい。ただし、
この配列ピッチが過度に小さいと、後述の壁状部の幅と
上記抜き率とを満足することが難しいことから、この配
列ピッチは10mm以上とするのが好ましい。
が2mm未満では壁状部の強度が十分でないために、前
述の如く、初期の段階での衝撃吸収性能が不足し、15
mmを超えると、凹部の配列ピッチに対して壁状部の幅
が厚過ぎ、相対的に抜き率が少なくなることで、前述の
如く、中期〜後期にかけての衝撃吸収性能が損なわれ
る。従って、壁状部の幅は2〜15mm、特に5〜10
mmとするのが好ましい。
得られるような範囲内において、その配列ピッチや壁状
部の幅等に応じて適宜決定されるが、一般的には、凹部
の深さは衝撃吸収材の全厚さに対して1/3〜3/4程
度とするのが好ましい。
はなく、例えば、その平面視形状は、図1に示す直方形
状、図2に示す正方形状の他、図4(a)に示す平行四
辺形の凹部3aであっても良く、台形等の異形状の四角
形でも良い。また、三角形、円形、楕円形、その他ひょ
うたん形などどのような形状でも良く、図4(b)に示
す如く、三角形の凹部3b、円形の凹部3c、楕円類似
形状の凹部3d及びひょうたん形の凹部3eを組み合せ
たもののように、異なる形状の凹部を適宜組み合せたも
のであっても良い。更に、図4(c)に示す如く、凹部
3fの一端が、板状体2の一側面2aに達するように設
けられていても良い。
す如く、板状体の板面に対して直交する壁状部が形成さ
れる断面長方形状のものの他、図5に示す如く、断面台
形状(奥側に狭くなるアリ穴状)の凹部3Bを形成した
衝撃吸収材1Bであっても良い。また、図6に示す如
く、壁状部4Cの上端部及び凹部3Cの底面部分のエッ
ジ部にRをつけた衝撃吸収材3Cとすることもできる。
っても良く、また、その並び方も直線状に限らず、千鳥
格子状等に配列しても良い。
ば、その衝撃吸収性能の調整や成形性、方向安定性等の
改良を図ることができる。また、凹部は、板状体の一方
の面のみならず、両板面に形成することもできる。
は、例えば、図7(a)に示す如く、車体の鉄板11等
に対して、本発明の衝撃吸収材10をビス12等で機械
的に固定すれば良い。或いは、図8に示す如く、本発明
の衝撃吸収材10を車体内装品(例えば天井部分のシー
ト等)13に対して接着剤14又は粘着テープで貼り付
けることもできる。また、サイドレール等に取り付ける
場合、打撃等の特性を安定させるために、図7(b)に
示す如く、表面を鉄板又は樹脂板等の表面材15で押え
ても良い。或いは、この表面材15を衝撃吸収材10と
接着、又は粘着させるなどして取り付けても良い。この
ようにして表面材15を取り付けることによって、衝撃
吸収材10の車体への取り付けを安易に行うことができ
ると共に、取付強度の向上を図ることができる。
に取り付ける場合、衝撃吸収材の凹部は、車体の室内側
に配置されても室外側に配置されても良く、その取付安
定性や衝撃吸収性能の安定性等に応じて適宜配置の方向
を決定すれば良い。
発明をより具体的に説明する。
頭部保護材としての衝撃吸収性能は、ダミーを用いた動
的評価試験でそのダミーが受ける衝撃を加速度で測定
し、その加速度から計算される頭部傷害値(HIC
(d))の大きさで評価した。一般にHIC(d)が1
000以下であれば衝撃吸収性能に優れるとされてお
り、自動車メーカーでは確実性を高めるために800以
下となるように開発が行われている。
/cm2の硬質ポリウレタンフォームにより製造した。
このものは、外寸210mm×60mm×20mm(厚
さ)の板状体に、50mm×10mm×10mm(深
さ)の凹部を配列ピッチ15mm、壁状部の幅5mmと
なるように並列して形成したものであり、その抜き率は
28%であった。
定し、結果を表1に示した。
0について頭部傷害値を測定し、結果を表1に示した。
なお、この衝撃吸収材20の構成材料は、実施例1で用
いたと同様の硬質ポリウレタンフォームであり、また、
その外寸も実施例1と同等で、その抜き率(溝部と硬質
ポリウレタンフォーム部分の体積に対する溝部の容積
率)は33%であった。
撃吸収材30について頭部傷害値を測定し、結果を表1
に示した。なお、この衝撃吸収材30の構成材料は、実
施例1で用いたと同様の硬質ポリウレタンフォームであ
り、また、その外寸も実施例1と同等で、その抜き率
(溝部と硬質ポリウレタンフォーム部分の体積に対する
溝部の容積率)は33%であった。
/cm2のものを用いたこと以外は実施例1と同様にし
て衝撃吸収材を製造し、その頭部傷害値を測定して結果
を表1に示した。
値となるように凹部を形成したこと以外は同様にして衝
撃吸収材を製造し、その頭部傷害値を調べ、結果を表2
に示した。
同等の抜き率となるように凹部寸法を変更して衝撃吸収
材を製造した。この衝撃吸収材で評価を行ったところ、
打撃位置によっては頭部傷害値は1000以下となる部
位もあったが、打撃する場所によってこの数値が安定せ
ず、性能安定性、信頼性の面で若干劣るという不具合が
あった。
によれば、衝撃吸収性能が著しく良好で自動車の衝突時
などに車室内の乗員の頭部に加えられる衝撃エネルギー
を吸収し、頭部傷害値を低減するのに好適な車両用衝撃
吸収材が提供される。
である。
視図である。
視図である。
面図である。
断面図である。
面図である。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 圧縮応力が3kg/cm2以上の硬質ポ
リウレタンフォームよりなる板状の衝撃吸収材であっ
て、少なくとも一方の板面に凹部が配列されていること
を特徴とする衝撃吸収材。 - 【請求項2】 請求項1において、該衝撃吸収材の硬質
ポリウレタンフォーム部分の体積と凹部の容積との合計
に対する凹部の容積の割合が10〜40%であることを
特徴とする衝撃吸収材。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、該凹部は一方
向に並列して配置されており、その配列ピッチが30m
m以下であることを特徴とする衝撃吸収材。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、隣接する凹部同士の間の壁状部の幅が2〜15mm
であることを特徴とする衝撃吸収材。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、車輌用頭部衝撃保護材として、車体又はヘッドライ
ナー・ガーニッシュなどの内装部品に装着されて使用さ
れることを特徴とする衝撃吸収材。
Priority Applications (9)
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---|---|---|---|
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ES03075244T ES2244887T3 (es) | 1998-06-24 | 1999-06-23 | Procedimiento de montaje de un material protector y que amortigua los golpes. |
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