JP2000001052A - 2色発色感熱記録材料 - Google Patents

2色発色感熱記録材料

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JP2000001052A
JP2000001052A JP10170729A JP17072998A JP2000001052A JP 2000001052 A JP2000001052 A JP 2000001052A JP 10170729 A JP10170729 A JP 10170729A JP 17072998 A JP17072998 A JP 17072998A JP 2000001052 A JP2000001052 A JP 2000001052A
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JP10170729A
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Hiroaki Tsugawa
洋晶 津川
Kaoru Izumi
薫 和泉
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発色性、耐光性に優れた2色発色感熱記録材料
の開発。 【解決手段】紙、プラスチックシート、合成紙等の支持
体上に異なる色調に発色する2層の感熱発色層を設けた
感熱記録材料において、第1の感熱発色層、中間層、第
1の感熱発色層の発色エネルギーより小さいエネルギー
で発色する第2の感熱発色層、保護層となるように順次
支持体上に積載すると共に保護層及び/又は第2の感熱
発色層に下記式(1)の2−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール誘導体と重合性ビニル化合物の共重合体を含有する
ことを特徴とする2色発色感熱記録材料。 (式(1)中、Rは水素原子、メチル基などを、R
は水素原子又は炭素原子数6以下のアルキル基を、Aは
炭素原子数4以下のアルキレン基などを、Xはエステル
結合などを、Bは炭素原子数4以下のアルキレン基など
を、Rは水素原子又はメチル基を意味し、m、nは0
又は1である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関
し、特に赤色の記録部が改良された2色発色感熱記録材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無色又は淡色の発色性物質と該発色性物
質を熱時発色させうる顕色性物質を利用した感熱記録材
料は特公昭43−4160号公報、特公昭45−140
39号公報等で知られ広く実用化されている。一般に感
熱記録材料は、ロイコ染料とフェノール性物質等の顕色
剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化した後、両者を混
合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤
を添加して塗液となし、紙、フィルム、合成紙等の支持
体に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の
一方又は両者が溶融、接触して起る化学反応により発色
記録を得るものであり、通常シート状の感熱記録材料が
調製される。この感熱記録シートの発色のためにはサー
マルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられ
る。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記
録時に騒音が出ない、(2)現像定着等の必要がない、
(3)メインテナンスフリーである、(4)機械が比較
的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コン
ピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、
医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記
録型ラベル分野等に広く用いられている。
【0003】これらの分野においては、更に熱エネルギ
ー差を利用して多色発色感熱記録の試みも行われ、ロイ
コ染料を用いた2色発色感熱記録方式で実用化されたも
のが出始めている。2色発色感熱記録紙(シート)は、
一般に支持体上に異なった発色エネルギーで異なった色
調に発色する2種の高温及び低温の発色層を重ねて形成
したものであって、大別すると次の2種類に分けられ
る。その一つは高温発色層を発色させる場合には混色し
て低温発色層の色調とは異なる色調を得る方法であり、
他の一つは高温発色層を発色させる場合には低温発色層
を消色する消色剤を用いて低温発色層の発色を抑え、高
温発色層の色調を得るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの方式
を用いても完全な2色発色感熱記録紙(シート)は得ら
れていない。例えば、前者の方式では主として2色分離
に、後者の方式では消色剤を使用することによる画像の
保存性に、各々欠点を生じている。現在、発色型感熱記
録紙が、通常の記録材料と同じように、長期表示あるい
は記録保存等の使用条件に広まろうとしている中、前記
欠点は2色発色感熱記録紙(シート)が広く使用される
ために解決されなければならない課題である。加えて従
来多用されている黒色発色系記録材料に比べて赤色発色
系記録材料は発色濃度、保存性等において性能が追従し
ないのが現状である。本発明の目的は、2色発色におけ
る記録特性を高めるために赤色発色記録部の発色濃度と
保存性、特に耐光性に優れた2色発色感熱記録材料を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな2色発色感熱記録材料の欠点を改良すべく鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、
(1)支持体上に2層の感熱発色層を有し、それぞれ異
なる色調に発色する感熱記録材料において、支持体上
に、第1の感熱発色層、中間層、第1の感熱発色層の発
色エネルギーより小さいエネルギーで発色する第2の感
熱発色層、保護層となるように順次積層すると共に、保
護層及び/又は第2の感熱発色層中に下記式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式(1)中、R1 は水素原子、ハロゲン
原子又はメチル基を、R2 は水素原子又は炭素原子数6
以下のアルキル基を、Aは炭素原子数4以下のアルキレ
ン基、(炭素原子数1〜4)アルキレンカルボニルオキ
シ(炭素原子数1〜4)アルキレン基又はオキシ(炭素
原子数1〜4)アルキレン基を、Xはエステル結合、ア
ミド結合、ウレタン結合又はエーテル結合を、Bは炭素
原子数4以下のアルキレン基又はアミノ(炭素原子数1
〜4))アルキレン基を、R3 は水素原子又はメチル基
をそれぞれ意味し、m,nはそれぞれ0又は1であ
る。)で表される2−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘
導体と重合性ビニル化合物との共重合体を含有すること
を特徴とする2色発色感熱記録材料、(2)熱発色時の
色調が、第1の感熱発色層は黒色又は青色であり、第2
の感熱発色層は赤色である(1)の2色発色感熱記録材
料、(3)第2の感熱発色層に下記式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式(2)中、R4 、R5 は炭素原子数6
以下のアルキル基を表す。) で表される発色性化合物
を含有することを特徴とする(1)又は(2)の2色発
色感熱記録材料、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の2色発色感熱記録材料
は、支持体上に第1の感熱発色層、中間層、第1の感熱
発色層の発色エネルギーより小さいエネルギーで発色す
る第2の感熱発色層、保護層がこの順で構成され、該保
護層及び/又は第2の感熱発色層に上記式(1)で表さ
れる2−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体と重合性
ビニル化合物との共重合体を含有することを特徴とす
る。支持体としては、例えばポリエステルフィルム、ポ
リオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラ
スチックフィルム、紙、合成紙等があげられる。
【0011】本発明において使用する式(1)で示され
る化合物において、R1 は水素原子、ハロゲン原子又は
メチル基である。そのベンゼン環への結合位置は5位が
好ましい。R1 におけるハロゲン原子としては、例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げ
られる。
【0012】R2 は水素原子又は炭素原子数6以下のア
ルキル基である。そのベンゼン環への結合位置は3位が
好ましい。R2 における炭素原子数6以下のアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。
【0013】Aは炭素原子数4以下のアルキレン基、
(炭素原子数1〜4)アルキレンカルボニルオキシ(炭
素原子数1〜4)アルキレン基又はオキシ(炭素原子数
1〜4)アルキレン基である。そのベンゼン環への結合
位置は5位が好ましい。Aにおける炭素原子数4以下の
アルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、1−ブテン基、2−ブテン基、イソ
ブチレン基等が、(炭素原子数1〜4)アルキレンカル
ボニルオキシ(炭素原子数1〜4)アルキレン基として
は、例えばエトキシカルボニルエチル基が、炭素原子数
4以下のオキシアルキレン基としては、例えばメチレン
オキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、1
−ブテンオキシ基、2−ブテンオキシ基、イソブチレン
オキシ基等がそれぞれ挙げられる。
【0014】Bは炭素原子数4以下のアルキレン基又は
アミノ(炭素原子数1〜4)アルキレン基である。Bに
おける炭素原子数4以下のアルキレン基としては、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、1−ブテン
基、2−ブテン基、イソブチレン基等が、炭素原子数4
以下のアミノアルキレン基としては、例えばアミノメチ
レン基、アミノエチレン基、アミノプロピレン基、1−
アミノ−2−ブチレン基等がそれぞれあげられる。
【0015】Xはエステル結合、アミド結合、ウレタン
結合又はエーテル結合であり、m,nはそれぞれ0又は
1である。mが0の場合、ベンゼン環へのXの結合位置
は5位が好ましい。
【0016】R1 、R2 、A、B、R3 、m,nの好ま
しい組み合わせとしては、例えばR1 は水素原子、ハロ
ゲン原子又はメチル基、R2 は水素原子又は炭素原子数
6以下のアルキル基、Aは炭素原子数4以下のアルキレ
ン基又は(炭素原子数1〜4)アルキレンカルボニルオ
キシ(炭素原子数1〜4)アルキレン基、Xはエステル
結合、R3 は水素原子又はメチル基、mはそれぞれ0又
は1、nは0である。
【0017】式(1)で示される化合物の具体例として
は、例えば2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリ
ロイルオキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−
[2’−ヒドロキシ−5’−(アクリロイルオキシ)フ
ェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシ)
フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキ
シ−3’−メチル−5’−(アクリロイルオキシ)フェ
ニル]ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−
5’−(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキ
シ−5’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾ
トリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(アク
リロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾー
ル、2−[2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’
−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾト
リアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロイルオキシプロピル)フェニル]−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(アク
リロイルオキシブチル)フェニル]−5−メチルベンゾ
トリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−t−ブ
チル−5’−(アクリロイルオキシエトキシカルボニル
エチル)フェニル]ベンゾトリアゾール等が挙げられ
る。
【0018】式(1)の化合物と共重合可能なビニル化
合物としては、例えばアクリロニトリル、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、アルキルビニルエーテル、ア
ルキルビニルエステル、スチレン、エチルビニル、ブチ
ルビニル、2−エチルヘキシルビニル等が挙げられる。
アルキル基が結合している場合、アルキル基の炭素数は
特に制約されないが、好ましくは1〜20である。(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えばメチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート等が挙げられ、アルキルビニルエーテ
ルとしては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、プロピルビニルエーテル、ステアリルビニ
ルエーテル等が挙げられ、アルキルビニルエステルとし
ては、例えば酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル
が挙げられる。
【0019】本発明で使用する式(1)の2−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール誘導体と重合性ビニル化合物とを
反応させて得られる共重合体は、使用に際して水性エマ
ルジョンの形態が好ましく、例えば特開平6−7336
8号、特開平7−126536号等の公報記載の方法に
より製造される。式(1)の化合物と上記ビニル化合物
との共重合比は、重量比で式(1)の化合物:上記ビニ
ル化合物=5:95〜60:40の範囲が好ましい。
【0020】式(2)のR4 、R5 における炭素原子数
6以下のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
(アミル)基、イソペンチル(イソアミル)基、n−ヘ
キシル基等があげられる。式(2)で表される化合物と
しては、例えば3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−7−フェノキシフルオ
ラン、3−ジペンチルアミノ−7−フエノキシフルオラ
ン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−7−フ
ェノキシフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペン
チルアミノ)−7−フェノキシフルオラン等があげら
れ、これらは単独あるいは混合して使用される。式
(2)で示される化合物は、特開平9−309272号
の公報で述べられている通り公知の方法で合成すること
ができる。
【0021】本発明の感熱記録材料は、支持体、第1の
感熱発色層、記録色の分離(2色分離)効果を高めるた
めの中間層、第1の感熱発色層の発色エネルギーより小
さいエネルギーで発色する第2の感熱発色層、保護層の
順序で構成される。
【0022】本発明の感熱記録材料に感熱発色層を形成
するにあたり、上層となる発色エネルギーの小さい第2
の感熱発色層は式(2)で示される赤発色の発色性化合
物を使用する。下層となる発色エネルギーの大きい第1
の感熱発色層に用いられる発色性化合物は、以下に示す
発色性化合物の中から選ばれるが、好ましくはそれらの
吸収スペクトル(例えば酢酸溶液時)の特性が550n
m〜1000nm間に少なくとも1個以上の極大吸収波
長を有するものがよい。
【0023】本発明の感熱記録材料に設ける第1及び第
2の感熱発色層において、発色性化合物は1〜50重量
%、以下に示す顕色性化合物は5〜80重量%、結合剤
は1〜90重量%、充填剤及び熱可融性化合物は各々0
〜80重量%、その他滑剤、界面活性剤、消泡剤等は任
意の割合で、例えば0〜30重量%使用される。尚、重
量%は感熱発色層中に占める各成分の重量比である。
【0024】下層となる第1の感熱発色層及び上層とな
る第2の感熱発色層は各々独立に記録発色を得ようとす
るものであるから、次の点が配慮されている。即ち、本
感熱記録材料面に与えられる熱量のうち第1の感熱発色
層を発色させるに必要な熱量Q1 と第2の感熱発色層を
発色させるに必要な熱量Q2 とにおいて後者の方が前者
より小さくなるように感熱発色層の成分比が考慮され
る。前記した二つの感熱発色層を発色させるに必要な熱
量関係を得るためには、異なる融点の発色性化合物、
異なる融点の顕色性化合物、発色性化合物の融点が
近似している場合もしくは同一の顕色性化合物を使用す
る場合は熱可融性化合物等の融点降下を起こす化合物の
有無、等が考えられる。
【0025】第1の感熱発色層は乾燥時の重量で3g/
2 以上、好ましくは3〜10g/m2 、第2の感熱発
色層は乾燥時の重量で0.5〜10g/m2 、好ましく
は3〜8g/m2 の範囲で、各々設けられる。更に第1
の感熱発色層と第2の感熱発色層とは色分離をよくする
ために中間層を設け、2つの層は隔離される。中間層に
使用される材料としては、例えば下記の結合剤として例
示されるものがあげられ、更に必要に応じて、充填剤、
熱可融性化合物、滑剤、各種界面活性剤等の中から適宜
選択併用される。中間層は乾燥時の重量5g/m2
下、好ましくは1〜3g/m2 の範囲で設けられる。
尚、1g/m2 は厚さにすると約1μmである。
【0026】保護層は前記の中間層と同様な材料を用い
て形成され、0.1〜5g/m2 、好ましくは2〜4g
/m2 の範囲で設けられる。尚、保護層は必要に応じて
多層でもよい。多層の場合、中間層と同様な材料を重ね
て層を形成してもよいし、そのうちの一層、好ましくは
最外層を紫外線硬化型樹脂の層としてもよい。
【0027】式(1)で示される化合物は、第2の感熱
発色層、保護層の何れか又は双方に含有される。第2の
感熱発色層が式(1)の化合物を含有する層である場
合、式(1)で示される化合物は、該感熱発色層の乾燥
時の全重量を100%として1〜50重量%、好ましく
は10〜30重量%含有される。又、保護層が式(1)
の化合物を含有する層である場合、式(1)で示される
化合物は、該保護層の乾燥時の全重量を100%として
10〜100重量%、好ましくは50〜90重量%含有
される。
【0028】上層となる発色エネルギーの小さい第2の
感熱発色層には、式(2)で示される化合物のほかに通
常赤紫色ないし黄色に発色する発色性化合物を併用して
も良い。赤紫色ないし黄色に発色する発色性化合物とし
ては、例えば3−ジエチルアミノベンゾ[a]フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)ベン
ゾ[a]フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7
−メチルフルオラン、2−{2−[4−(ドデシルオキ
シ)−3−メトキシフェニル]エテニル}−キノリン等
があげられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混
合して用いられる。
【0029】下層となる発色エネルギーの大きい第1の
感熱発色層に用いられる発色性化合物としては、一般に
感圧記録紙や感熱記録紙に用いられている青色ないし黒
色に発色するものの中から選ばれる。その具体例として
は、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系
化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、
チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化
合物等が挙げられるが、好ましくはそれらの吸収スペク
トルの特性が550〜1000nm間に少なくとも1個
以上の極大吸収波長を有するものがよい。
【0030】このうちフルオラン系化合物としては、例
えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−
N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピ
ル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル
−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(p−ト
ルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p
−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリ
ジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニ
リノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−
(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−7−(o−フリオロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3
−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−
フェネチルフルオラン等が挙げられる。
【0031】トリールメタン系化合物としては、例えば
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレット
ラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−
3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−
フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビ
ス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチ
ルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フ
ェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフ
タリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−
メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタ
リド等が挙げられる。
【0032】スピロ系化合物としては、例えば3−メチ
ルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピ
ラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−
ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベ
ンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニト
ロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベ
ンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物として
は、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,
4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベン
ジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロ
イコオーラミン等が、チアジン系化合物としては、例え
ばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾ
イルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物とし
ては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミ
ンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系
化合物としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルア
ミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオ
レンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンス
ピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げ
られる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して
用いられる。
【0033】顕色性化合物も一般に感圧記録紙や感熱記
録紙に用いられているものであれば特に制限されない。
具体的には、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、
p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノー
ル、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノー
ル、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン
(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チ
オビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフ
ェノール、2,2’−(2,5−ジブロム−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、4,4−イソプロピリデンビ
ス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メト
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エト
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’
−ブトキシジフェニルスルホン、ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)酢酸メチル、ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸ブチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシ
ベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、
4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフ
タル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−
メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導
体、芳香族カルボン酸又はその金属塩等が挙げられる。
【0034】発色層、中間層、保護層には必要に応じ結
合剤、充填剤が使用される。用いうる充填剤の例として
は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシ
ウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、ア
ルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸
化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿
素−ホルマリン樹脂等がある。
【0035】用いうる結合剤としては、例えばメチルセ
ルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカル
ボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアル
コール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアル
コール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水
溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合
体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マ
レイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの、或は
ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポ
リスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、
スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル
化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチレン/
ブタジエン/アクリル酸系共重合体、コロイダルシリカ
とアクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エマルジ
ョン等が挙げられる。
【0036】又、発色層、保護層には必要に応じ熱可融
性化合物が使用される。用いうる熱可融性化合物として
は、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワッ
クス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸ア
ニリド、芳香族アミンのアセチル化物、ナフタレン誘導
体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族
スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステ
ル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体等、
常温で固体であり約70℃以上の融点を有するものを使
用することができる。この熱可融性化合物は、発色感度
を高める増感剤として機能する。
【0037】ワックス類としては、例えば木ろう、カル
ナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、
酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチ
レン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、
ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステ
アリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステア
リン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸ア
ミド、メチロールステアリン酸アミド、メチレンビスス
テアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等
が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸
アニリド、リノール酸アニリド等が、芳香族アミンのア
セチル化物としては、例えばアセトトルイジド等が、ナ
フタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナ
フタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロ
キシナフトエ酸フェニルエステル等が、芳香族エーテル
としては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4
−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェ
ノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキ
シ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノ
キシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフ
ェノキシ)エタン等が、芳香族カルボン酸誘導体として
は、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、
p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフ
タル酸ジベンジルエステル等が、芳香族スルホン酸エス
テル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フ
ェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4
−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が、炭酸又
はシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフ
ェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4
−メチルベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−クロロ
ベンジル)エステル等が、ビフェニル誘導体としては、
例えばp−ベンジルビフェニル、p−アリルオキシビフ
ェニル等が、ターフェニル誘導体としては、例えばm−
ターフェニル等が、各々例示される。
【0038】発色層、中間層、保護層には、その他ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウム等の滑剤、各種の界面活性剤、消泡剤等が
必要に応じて加えられる。
【0039】前記材料を用いて例えば次のような方法に
よって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法
によりまず第1の感熱発色層用の発色性化合物、第2の
感熱発色層用の発色性化合物、顕色性化合物をそれぞれ
別々に結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物と共
にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機
にて粉砕、分散化後(粉砕、分散を湿式で行うときは通
常水を媒体として用いる)、混合して第1の感熱発色層
塗布液、第2の感熱発色層塗布液を各々調製する。別に
結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物をもちいて
中間層塗布液、保護層塗布液を各々調製する。式(1)
の化合物と重合性ビニル化合物とを乳化重合した水性エ
マルジョンを第2の感熱発色層塗布液及び/又は保護層
塗布液の調製時に混合する。各塗布液を紙、プラスチッ
クシート、合成紙等の支持体上に第1の感熱発色層、中
間層、第2の感熱発色層、保護層を形成する順序で塗
布、乾燥を繰り返して本発明の感熱記録材料を得る。各
層の塗布量は通常、乾燥時の重量で、第1の感熱発色層
は3g/m2 以上、好ましくは3〜10g/m2 (発色
性化合物と顕色性化合物の比は、通常乾燥重量比で2:
1〜1:10である)、中間層は5g/m2 以下、好ま
しくは1〜3g/m2 、第2の感熱発色層は0.5〜1
0g/m2 、好ましくは3〜8g/m2 、保護層は0.
1〜5g/m2、好ましくは2〜4g/m2 である。な
お、支持体と第1の感熱発色層の間に下塗り層を設けて
も良い。
【0040】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明するが
本発明がこれらの例に限定されるものではない。尚、実
施例中「部」は重量部を示す。
【0041】実施例1 (第1の感熱発色層の形成)下記組成の混合物をサンド
グラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるよう
に粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液を調製
する。 [A]液:3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 [B]液:ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 次いで各調製液を下記の割合に混合して、第1の感熱発
色層塗布液を調製し、厚さ188μmの白色ポリエステ
ルフィルムに乾燥時の重量が6g/m2 となるように塗
布、乾燥して黒発色の第1の感熱発色層を形成する。 [A]液 14部 [B]液 28部 40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 8部
【0042】(中間層の形成)第1の感熱発色層上に4
0%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョ
ンを乾燥時の重量が1g/m2 となるように塗布、乾燥
を行って中間層を形成する。
【0043】(第2の感熱発色層の形成)下記組成の混
合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1μm以
下になるように粉砕、分散化して[C]液を調製する。 [C]液:式(2)の発色性化合物(3−(N−エチル−N−イソペンチルアミ ノ)−7−フェノキシフルオラン) 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 次いで各調製液を下記の割合に混合して、第2の感熱発
色層塗布液を調製し、前記の中間層上に乾燥時の重量が
6g/m2 となるように塗布、乾燥して赤発色の第2の
感熱発色層を形成する。 [C]液 14部 [B]液 28部 40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 8部
【0044】(保護層の形成)共重合体のモノマー成分
比が、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイ
ルオキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール30部、ブチ
ルアクリレート60部、エチルアクリレート30部の乳
化重合を行い、式(1)と重合性ビニル化合物の共重合
体に相当する水性エマルジョン(固形分濃度=40%)
[D]液を調製する。
【0045】次いで下記組成の保護層塗布液を調製し、
第2の感熱発色層上に乾燥時の重量が2g/m2 となる
ように塗布、乾燥を行う。 [D]液 20部 20%コロイダルシリカ分散液 10部 更に紫外線硬化型樹脂(商品名:ベストキュアー UV
ハクリOPニスUP−2、(株)T AND TOK
A製)をRIテスターを使用し約1g/m2 転写、紫外
線照射を行って定着させて本発明の2色発色感熱記録材
料を得る。
【0046】実施例2〜8 実施例1記載の[D]液の代わりに下記表1記載のモノ
マー成分比で製造される共重合体の40%水性エマルジ
ョンを使用して実施例と同様にして本発明の感熱記録材
料を得る。
【0047】
【表1】 表1 共重合体のモノマー成分比 実施例 2−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体/ビニル化合物 2 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(アクリロイルオキシ) フェニル]ベンゾトリアゾール 30部 2−エチルヘキシルアクリレート 80部 3 2−[2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’− (メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール 30部 n−ブチルアクリレート 70部 エチルアクリレート 20部 4 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシ) フェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール 30部 ブチルアクリレート 70部 5 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシ) フェニル]ベンゾトリアゾール 30部 アクリロニトリル 70部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20部 6 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(アクリロイルオキシ) フェニル]ベンゾトリアゾール 30部 酢酸ビニル 60部 メチルメタクリレート 30部 7 2−[2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’− (メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾトリアゾール 30部 スチレン 80部 エチルメタクリレート 10部 8 2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシ) フェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール 30部 アクリロニトリル 80部 ブチルメタクリレート 10部
【0048】実施例9 実施例1の3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロア
ニリノ)フルオランの代わりに3−ジブチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオランを使用して、実施例
1と同様にして本発明の感熱記録材料を得る。
【0049】実施例10 実施例1の3−(N−エチル−N−イソペンチルアミ
ノ)−7−フェノキシフルオランの代わりに3−ジエチ
ルアミノ−7−クロロフルオランを使用して、実施例1
と同様にして本発明の感熱記録材料を得る。
【0050】実施例11 (第1の感熱発色層の形成)下記組成の混合物をサンド
グラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるよう
に粉砕、分散化して[E]液を調製する。 [E]液:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 次いで各調製液を下記の割合に混合して、第1の感熱発
色層塗布液を乾燥時の重量が6g/m2 となるように塗
布、乾燥して黒発色の第1の感熱発色層を形成する。 [A]液 14部 [E]液 28部 40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 8部
【0051】(中間層の形成)第1の感熱発色層上に4
0%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョ
ンを乾燥時の重量が1g/m2 となるように塗布、乾燥
を行って中間層を形成する。
【0052】(第2の感熱発色層の形成)各調製液を下
記の割合に混合して、第2の感熱発色層塗布液を調製
し、前記の中間層上に乾燥時の重量が6g/m2 となる
ように塗布、乾燥して赤発色の第2の感熱発色層を形成
する。 [C]液 14部 [E]液 28部 20%ステアリン酸アマイド水分散液 18部 [D]液 8部 次いで、実施例1と同様の保護層の形成を行って本発明
の感熱記録材料を得る。
【0053】比較例1 実施例11の[D]液の代わりに40%スチレン/アク
リル酸エステル共重合体を使用して、実施例11と同様
にして比較用の感熱記録材料を得る。以上の様にして得
られる本発明及び比較用の感熱記録材料の品質性能を表
1及び表2に示す。
【0054】
【表2】 表1 品質性能試験結果 地肌1) 赤濃度2) 赤耐光性3)赤耐光性4) 実施例1 0.03 1.38 0.08 92% 実施例2 0.03 1.37 0.08 92% 実施例3 0.03 1.38 0.08 94% 実施例4 0.03 1.38 0.08 91% 実施例5 0.03 1.38 0.08 94% 実施例6 0.03 1.39 0.09 91% 実施例7 0.03 1.38 0.08 93% 実施例8 0.03 1.37 0.08 93% 実施例9 0.03 1.38 0.09 94% 実施例10 0.03 1.40 0.08 91% 実施例11 0.03 1.47 0.08 95% 比較例1 0.03 1.38 0.23 33%
【0055】
【表3】
【0056】1)地肌 :未発色の試料をマクベス反
射濃度計(RD−914型)のグレー色測色部で測定し
た値。 2)赤濃度 :熱板を用いて印圧1kg/cm2 、10
0℃で5秒間、試料を押圧して発色した濃度をマクベス
反射濃度計の赤色測定部で測定した値。 3)赤耐光性:未発色の試料を5,000ルクスの蛍光
灯下1週間放置後、マクベス反射濃度型の赤色測定部で
測定した値。 4)赤耐光性:前記100℃で発色させた試料を5,0
00ルクスの蛍光灯下1週間放置後、マクベス反射濃度
型の赤色測定部で測定した赤色濃度の残存率(%)。 5)黒濃度 :熱板を用いて印圧1kg/cm2 (平方
センチメートル)、150℃で5秒間、試料を押圧して
発色した濃度をマクベス反射濃度計のグレー色測定部で
測定した値。 6)黒耐光性:前記150℃で発色させた試料を5,0
00ルクスの蛍光灯下1週間放置後、マクベス反射濃度
型のグレー色測定部で測定した発色濃度の残存率
(%)。
【0057】表から明らかなように本発明の2色発色感
熱記録材料は赤色の発色濃度が高く、かつ地肌部、発色
部の耐光性が良好で黒色と同様に発色性及び耐光性保存
性が優れている。
【0058】
【発明の効果】本発明により発色性、耐光性が格段に優
れた2色発色感熱記録材料が得られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に2層の感熱発色層を有し、それ
    ぞれ異なる色調に発色する感熱記録材料において、支持
    体上に、第1の感熱発色層、中間層、第1の感熱発色層
    の発色エネルギーより小さいエネルギーで発色する第2
    の感熱発色層、保護層となるように順次積層すると共
    に、保護層及び/又は第2の感熱発色層中に下記式
    (1) 【化1】 (式(1)中、R1 は水素原子、ハロゲン原子又はメチ
    ル基を、R2 は水素原子又は炭素原子数6以下のアルキ
    ル基を、Aは炭素原子数4以下のアルキレン基、(炭素
    原子数1〜4)アルキレンカルボニルオキシ(炭素原子
    数1〜4)アルキレン基又はオキシ(炭素原子数1〜
    4)アルキレン基を、Xはエステル結合、アミド結合、
    ウレタン結合又はエーテル結合を、Bは炭素原子数4以
    下のアルキレン基又はアミノ(炭素原子数1〜4)アル
    キレン基を、R3 は水素原子又はメチル基をそれぞれ意
    味し、m,nはそれぞれ0又は1である。)で表される
    2−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体と重合性ビニ
    ル化合物との共重合体を含有することを特徴とする2色
    発色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】熱発色時の色調が、第1の感熱発色層は黒
    色又は青色であり、第2の感熱発色層は赤色である請求
    項1記載の2色発色感熱記録材料。
  3. 【請求項3】第2の感熱発色層に下記式(2) 【化2】 (式(2)中、R4 、R5 は炭素原子数6以下のアルキ
    ル基を表す。) で表される発色性化合物を含有するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の2色発色感
    熱記録材料。
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